JP3033923B2 - アクリロニトリル系炭素繊維及びその製造方法 - Google Patents

アクリロニトリル系炭素繊維及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水系懸濁重合で得られ
たアクリロニトリル系重合体からなる、機械的性能発現
安定性に優れた炭素繊維及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル繊維は、羊毛に似た風合から衣
料材料に広く利用される他、最近では、炭素繊維製造用
前駆体繊維(プレカーサー)とし、これを焼成してなる
炭素繊維として広く利用されている。炭素繊維の製造に
は、一般に、プレカーサーを200〜400℃の酸化雰
囲気中で加熱処理することにより耐炎化繊維に変換し、
これに引き続いて、少なくとも1000℃の非酸化雰囲
気中で炭化する方法がアクリル系炭素繊維の製造方法と
して工業的に採用されている。このようにして得られた
炭素繊維は、その優れた物性によって、その複合材料と
しての性能をより一層向上させ、特に航空分野において
は、航空機の一次構造部材として使用されている。この
ような複合材料分野においては、炭素繊維の機械的高強
度に対する要求は、益々増加しているのが現状である。
【0003】しかしながら、アクリル系炭素繊維の高強
度化については、種々の手法が検討されているが、炭素
繊維製造用前駆体繊維を炭素繊維へ変換する際の焼成過
程で、原料となるプレカーサーが大幅な物理的、化学的
な変化を受けるため、焼成条件と原料プレカーサーの具
備すべき条件との因果関係が未だ明確でないことから、
多くの未解決の問題を含んでいる。
【0004】これまでのプレカーサー改良技術として
は、 (1)共重合組成や重合度等の重合体組成物に関する改
良 (2)プレカーサー焼成段階で単繊維同士の融着を回避
するための油剤成分に関する改良 (3)繊維表面の粗さや表面に存在するクラック、或は
ボイドなどの欠陥を極力少なくする改良 等が挙げられている。
【0005】例えば(1)に関しては、特公昭63−2
95713号公報においては、アクリロニトリル系重合
体の重合度を規制したものであり、特公平2−1401
3号公報では特定の共重合組成物としている。(2)に
関しては、特公昭54−134123号公報においてシ
リコン系油剤を規制し、(3)については、特公昭63
−29513号公報において繊維表面の粗さや表面に存
在するクラック、或はボイドなどの欠陥を極力少なくす
る改良が開示されている。
【0006】しかしながら、これらの方法によると、な
るほどそれらの技術において、性能向上はみられるもの
の、要望されている高性能炭素繊維の製造には決定的方
法と言い難いものである。現在要望されている高性能と
は、例えばストランド強度が500kg/mm2 の炭素繊維
であり、そして、その性能を有する炭素繊維が安定して
製造されることである。
【0007】機械的強度の高い炭素繊維が安定に製造さ
れるためには、その原料となるプレカーサーの安定した
紡糸操業性が必要であり、また、プレカーサーを酸化繊
維に変換する耐炎化工程や、後続する炭化工程におい
て、単繊維同士が融着しないことが必要であり、さらに
焼成段階において毛羽や糸切れ等が発生しないことが必
要である。
【0008】アクリル系炭素繊維製造用プレカーサー
は、一般に水系懸濁重合法で得られるアクリロニトリル
系重合体を原料とし、この該重合体を溶解する溶媒への
溶解工程を経て、湿式法又は半乾湿式紡糸法によって製
造される。アクリロニトリル系重合体の製造法としての
水系での不均一重合である懸濁重合方式は、歴史も古
く、且つ広く採用されている製造方式であり、重合体の
品質の管理が容易なこと、未反応単量体の回収が容易な
こと及び工程全体の管理が容易なこと等の特徴が挙げら
れる。
【0009】アクリロニトリル系重合体の製造方法とし
ての水系懸濁重合は、水を反応媒体として、連続懸濁重
合方式で製造する方法であるが、このときの重合開始剤
としては、過硫酸アンモニウム等の無機系開始剤が使用
される。連続懸濁重合で製造されたアクリロニトリル系
重合体は、濾別、乾燥を経て、重合体を溶解する溶媒に
溶解後、各種方法で紡糸される。
【0010】無機系開始剤(例えば、過硫酸アンモニウ
ム−亜硫酸水素アンモニウム−硫酸第一鉄の酸化−還元
系の組合せ)によりアクリロニトリル単量体を主成分と
する単量体、反応媒体として硫酸酸性水を使用して、重
合反応すると、生成した重合体の粒子が形成され、水性
分散液の状態でアクリロニトリル系重合体を得ることが
出来る。重合終了後、重合体の水性分散液を濾別、洗浄
及び乾燥することによりアクリル系プレカーサーの原料
であるアクリロニトリル系重合体を得ることが出来る。
【0011】連続水系懸濁重合でアクリロニトリル系重
合体を得るには、反応容器としてアルミニウム製反応容
器が必須となる。アクリロニトリル系重合体を水系連続
懸濁重合反応で製造する場合、ステンレス製、グラスラ
イニング製の反応容器では、生成重合体の付着によるス
ケール生成のため実質的には連続使用が不可能となる。
これに対し反応容器としてアルミニウム製を使用した場
合、反応系内は酸性水溶液となっているために、アルミ
ニウム表面が腐食溶解することにより、スケール生成を
阻止していると言われている。
【0012】重合反応終了のためには、重合停止剤を添
加する。この重合体を水系懸濁重合で製造する場合の重
合停止剤としては、反応系の酸性水溶液を中和する機能
を保持することが必要であり、シュウ酸アンモニウム、
重炭酸アンモニウムの電解質水溶液が使用される。
【0013】以上、述べた水系懸濁重合法によるアクリ
ロニトリル系重合体は、重合開始剤による電解質、重合
釜の腐食による電解質、重合停止剤添加による電解質等
の存在下で製造されていることになる。しかもアクリロ
ニトリル系重合体は重合反応進行と共に、数十ミクロン
の重合体粒子を形成して水系に分散粒子となるが、重合
体粒子中には、上記各種の電解質が混入している。従っ
て、水系連続懸濁重合でアクリロニトリル系重合体を製
造するには、生成した重合体を充分な量の水で洗浄する
必要が生じる。しかし、生成した重合体の表面の洗浄は
可能であっても、重合体内部に補足された電解質の、水
による洗浄は困難である。
【0014】現在、このような水系懸濁重合によるアク
リロニトリル系重合体の製造においては、重合体は不充
分な洗浄の状態を経て乾燥工程へ移行し、アクリロニト
リル系重合体を溶解する溶媒に溶解してアクリロニトリ
ル系重合体ドープ溶液とし、湿式法又は半乾湿式法で紡
糸してアクリル系プレカーサーは製造されている。この
ような不純物(上記電解質)混入状態でのアクリルニト
リル系重合体ドープ溶液は、アクリル系プレカーサーを
製造する際に種々の問題をもたらしている。
【0015】例えば、アクリル系プレカーサー製造の紡
糸工程において使用するドープ溶液を、約100℃で長
時間加熱、保持すると黄着色が顕著となり、ドープ溶液
自体がゲル化して溶液流動性の低下をもたらす。この主
たる原因は、アクリロニトリル系重合体に含まれる不純
物としての前記電解質によるものと考えられる。
【0016】また、不純物のために、プレカーサー自体
の黄着色化現象が生じ、高品質のプレカーサーを製造し
ようとする場合、結果得られる炭素繊維の品質に大きな
影響を及ぼしていると考えられる。同様に、ドープ溶液
自体がゲル化して溶液流動性の低下をもたらすと、安定
した紡糸性が確保出来ず、その結果糸切れ現象が生じ
る。
【0017】更に、半乾湿式紡糸によるアクリル系プレ
カーサーの製造においては、アクリロニトリル系重合体
のドープ溶液内に溶解した不純物(上記電解質)が紡糸
浴内ガイドで凝縮し、糸切れの原因となり、その生産性
が著しく低下するばかりか、炭素繊維製造においての、
毛羽発生の原因となったり、強度性能の低下等をもたら
す。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】水系懸濁重合方式で得
られたアクリロニトリル系重合体を、有機溶媒で溶解し
たドープ溶液とし、これから炭素繊維用前駆体を経て炭
素繊維を製造するにあたり、水系懸濁重合方式が有する
問題点は、水系懸濁重合方式で重合体を製造する際に混
入をまぬがれない不純物が重合体中に残存することであ
る。これが、プレカーサー及びそれを焼成してなる炭素
繊維製造する際の問題点を誘発している。
【0019】従って、本発明の目的は、このような水系
懸濁重合方式が有する問題点を解決し、プレカーサー及
びそれを焼成してなる炭素繊維の製造に適したアクリロ
ニトリル系重合体ドープ溶液を、湿式法又は半乾湿式法
により紡糸することにより工業的に有利なプレカーサー
を原料とした炭素繊維及びその製造方法を提供するにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、有機系レドックス開始剤、連鎖移動剤を使用し水
系懸濁重合法で得られたアクリロニトリル系重合体を原
料とたアクリロニトリル系炭素繊維用前駆体(プレカ
ーサー)を焼成してなり、かつ、不純物としての鉄化合
物又はそのイオンが0〜3ppm、アルミニウム化合物
又はそのイオンが0〜10ppmである機械的強度安定
性に優れた炭素繊維にある。
【0021】さらに本発明は、有機系レドックス開始
剤、連鎖移動剤を使用し水系懸濁重合法で得られたアク
リロニトリル系重合体と、該重合体を溶解できる有機溶
剤とからなる溶液から、該有機溶剤に溶解しないイオン
交換能のある物質により、重合体中に含有する鉄化合物
又はそのイオン、アルミニウム化合物又はそのイオンで
ある不純物を精製除去することにより熱安定性に優れた
アクリロニトリル系重合体のドープ溶液を、湿式法又は
半乾湿式法により紡糸して得られた炭素繊維製造用前駆
繊維、及び該炭素繊維製造用前駆体繊維を焼成する
械的強度安定性に優れた炭素繊維の製造方法にある。
【0022】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、有機系レドックス開始剤を使用し水系懸濁重合で得
られ、かつ不純物としての鉄化合物又はそのイオン、ア
ルミニウム化合物又はそのイオンである不純物を精製除
去することにより得られたアクリロニトリル系重合体と
し、これを原料としてアクリロニトリル系プレカーサー
に紡糸し、該プレカーサーを焼成してなる機械的強度安
定性に優れた炭素繊維にある。
【0023】又、本発明は、上記の重合体にさらなる高
度の洗浄を施すことにより、熱安定性に優れたアクリロ
ニトリル系重合体とし、これを原料としたプレカ−サ−
を焼成してなる炭素繊維の高度の品質、高度の製造安定
性を確保することを可能とするものである。
【0024】本発明で使用される有機レドックス開始剤
としての過酸化物は、ケトンペルオキシド、ペルオキシ
ケタ−ル、ヒドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシ
ド、ジアシルペルオキシド、ペルオキシカ−ボネ−ト、
ペルオキシエステル等が挙げられる。この中で、水溶性
が高い有機過酸化物であるtert.−ブチルヒドロペ
ルオキシド、キユメンヒドロペルオキシド、過酸化水素
等が好ましく用いられる。
【0025】また、本発明で使用される連鎖移動剤とし
ては、アルキルメルカプタン類が用いられ、メルカプト
エタノ−ル、メルカプトプロピオン酸などの水溶性メル
カプタンの使用が好ましい。ここで、重合開始助剤とし
て硫酸第一鉄、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウ
ム、チオ硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、ナ
トリウムホルムアルデヒドスルフォキシレート、アスコ
ルビン酸、デキストローズ等の還元剤を使用できる。
【0026】本発明に用いられるアクリロニトリル系重
合体は、少なくとも60重量%のアクリロニトリル単量
体から構成される必要がある。アクリロニトリル単量体
の含有量が60重量%未満であると、アクリロニトリル
系炭素繊維が本来有する機械的強度性能を保有出来ない
ためである。アクリロニトリルと共重合可能なモノオレ
フィン性単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリ
ル酸及びそれらのエステル、アクリルアミド、酢酸ビニ
ル、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、無水マレ
イン酸、N−置換マレインイミド、ブタジエン、イソブ
レン等を挙げることができる。
【0027】本発明に用いられる有機溶媒としては、ア
クリロニトリル系重合体が溶解する溶媒であることが必
要である。中でもジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルフォキシドが好ましく用いられ
る。水系懸濁重合で得られたアクリロニトリル系重合体
5〜35重量%、このアクリロニトリル系重合体を溶解
し得る有機溶媒95〜65重量%からなる溶液とするこ
とが好ましい。ここでアクリロニトリル系重合体5〜3
5重量%としたのは、5重量%未満では重合体濃度が低
すぎるために満足なプレカーサーの紡糸性を確保出来な
いためである。また、35重量%を超える場合、重合体
溶液の粘度が高くなりすぎ、紡糸性を確保出来ないため
である。
【0028】次に、アクリロニトリル系重合体5〜35
重量%、有機溶媒95〜65重量%からなるアクリロニ
トリル系重合体液は、有機溶剤に溶解しないイオン交換
能のある物質で精製する。有機溶剤に溶解しないイオン
交換能のある物質としては、架橋型イオン交換樹脂、ま
たは架橋型イオン交換繊維等が挙げられるが、その中
で、ジビニルベンゼン−スチレンからなる架橋型イオン
交換樹脂が一般的であり好ましい。当該アクリロニトリ
ル系重合体有機溶媒に溶解したドープ状態で、重合体
中の不純物を、架橋型イオン交換樹脂により精製除去す
るためには、有機溶媒と親和性が必要なこと、また該有
機溶媒に溶解しないように架橋樹脂でなくてはならない
ためである。
【0029】イオン交換機能を有する官能基としては、
スルフォン酸基を保有する強陽イオン交換樹脂が挙げら
れる。イオン交換により精製されるイオン種が、陽イオ
ン種、陰イオン種双方の場合、スルフォン酸基を保有す
る強陽イオン交換樹脂と第4級アミノ基を保有する強陰
イオン交換樹脂とからなるイオン交換樹脂との双方の使
用が挙げられる。重金属を捕捉するには、イミノジ酢酸
型、ポリアミン型からなるキレート樹脂が、更にメタク
リル酸、アクリル酸からなる弱陽イオン交換樹脂、及び
第1、2、3級アミン型からなる弱陰イオン交換樹脂
等、又該弱陽イオン交換樹脂と同弱陰イオン交換樹脂と
の双方の使用が挙げられる。
【0030】これらの中で、スルフォン酸基を保有する
強陽イオン交換樹脂、又はスルフォン酸基を保有する強
陽イオン交換樹脂と第4級アミノ基を保有する強陰イオ
ン交換樹脂との双方の使用とが特に好ましい。
【0031】本発明に用いられるイオン交換樹脂の使用
量は、アクリロニトリル系重合体溶液100重量%に対
して、0.01〜100重量%の範囲で使用するのが好
ましい。0.01重量%未満の場合には、イオン交換能
力の低下が著しく、実用的でなくなる。100重量%を
超える場合は、経済的に不利なことと、イオン交換能の
ある物質の回収に必要以上の手間を要することから実際
的ではない。
【0032】アクリロニトリル系重合体溶液のイオン交
換能のある物質による精製に当って使用する装置は、管
型反応器、又は槽型反応器のどちらを使用してもよい。
例えば管型反応器内にイオン交換樹脂を充填して、そこ
にアクリロニトリル系重合体ドープ溶液を連続的に供給
して流動させながら精製する工程がより現実的である。
【0033】アクリロニトリル系重合体溶液のイオン交
換能のある物質による精製は、15〜150℃の温度範
囲で実施される。15℃未満では、該アクリロニトリル
系重合体溶液の粘度が上昇し、流動性に劣り、実質的に
イオン交換反応が進行しにくくなる。また、150℃を
超える場合、使用するイオン交換物質自体の耐熱安定性
が不足し、実際、長期期間使用出来ない。
【0034】本発明の方法により、有機レドックス開始
剤を使用して得られたアクリロニトリル系重合体を有機
溶剤に溶解して得られたドープ溶液から、イオン交換能
ある物質により不純物を精製除去した後、湿式法又は半
乾湿式法により紡糸して製造されたプレカーサーを焼成
してなる炭素繊維では、不純物としての鉄化合物又はそ
のイオンが0〜3ppm、好ましくは0〜1ppm、ア
ルミニウム化合物又はそのイオンが0〜10ppm、好
ましくは0〜5ppmである。
【0035】ここで、鉄化合物又はそのイオン、アルミ
ニウム化合物又はそのイオンの各々の量を規定したの
は、本発明で規定している水系懸濁重合で使用する重合
開始剤として、硫酸第一鉄を重合助剤として使用するこ
と、また水系懸濁連続重合反応で反応釜としてアルミニ
ウム釜を使用し、かつ反応系が酸性水溶液であるために
該アルミニウム釜が腐食溶解することにより、生成した
アクリロニトリル系重合体中に必ず不純物として上記金
属、又はそれらのイオンが存在するからである。
【0036】不純物としての鉄化合物又はそのイオンが
3ppmを超え、アルミニウム化合物又はそのイオンが
10ppmを超えると、アクリロニトリル系重合体ドー
プ溶液の熱安定性が低下する原因となること、又アクリ
ロニトリル系重合体ドープ溶液の熱安定性が低下すると
それから、得られるプレカーサーを焼成してなる炭素繊
維の機械的強度安定性の確保が困難となる。
【0037】なお、水系懸濁重合によりアクリロニトリ
ル系重合体を得る際、ガラス容器を使用する場合、また
重合助剤として鉄化合物等の金属を使用しない場合実質
的に不純物としての鉄化合物等の金属化合物又はそのイ
オン、アルミニウム化合物又はそのイオンが存在しない
が、水系懸濁連続重合が実質的に不可能なこと、また重
合安定性に劣ること等から実験室での検討に留まること
になる。
【0038】本発明におけるアクリロニトリル重合体
を水系懸濁重合で製造する場合の重合反応温度は30〜
80℃にすることが好ましい。この理由は重合温度が8
0℃を超えるとアクリロニトリルが蒸発し、反応系外へ
離散することによってアクリロニトリルの重合転化率を
低下させるためである。また30℃未満では重合速度が
低下し、生産性を下げるだけでなく重合安定性を損なう
結果にもなる。
【0039】重合媒体としての水は、イオン交換水を使
用することが好ましい。さらに単量体に対するイオン交
換水の割合(以下、水/単量体比という)はどんな比率
でも可能であるが、好ましくは水/単量体比1.0〜
5.0の範囲である。
【0040】重合反応釜内での単量体の平均滞在時間
は、通常のアクリロニトリル系重合体を水系懸濁重合方
式によって製造する際に規定される時間が好ましい。
重合反応釜内での水素イオン濃度は使用される触媒が速
やかに酸化・還元反応を起こす範囲であればよく、好ま
しくはpH2.0〜3.5の酸性領域が良い。
【0041】重合釜から取り出された重合体は重合停止
剤を添加し反応を停止させる。重合反応の停止剤は、通
常アクリロニトリル系重合体を水系懸濁重合で製造する
際使用されるものであれば特に問題はない。重合体水溶
液は重合停止剤を添加された後、未反応単量体の回収を
行う。未反応単量体の回収方法としては、重合体水溶液
を直接蒸留する方法、又は一旦脱水し未反応単量体を重
合体と分離した後蒸留する方法があるが、両方式とも採
用が可能である。
【0042】後者における脱水洗浄機としては通常公知
の濾過脱水機である回転式真空濾過機、遠心脱水機等が
使用される。これらの装置を用いて重合体水溶液から重
合体を分離するにあたり、より効率よく行うために硫酸
アンモニウム、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウム等の
凝集剤を添加したり、重合体の凝集を促進する意味で重
合体水溶液を昇温する等の操作を行うことも出来る。重
合体中に残った水分は通常の乾燥方式によって取り除か
れる。
【0043】紡糸方法については、常法に従って湿式法
又は半乾湿式法によって紡糸し、プレカーサーを得る。
具体的には、湿式法又は半乾湿式法によって凝固浴中に
吐出された凝固糸を常法により熱水浴中で洗浄及び延伸
し、工程油剤付与後、乾燥緻密化を施す。必要に応じ
て、乾熱延伸やスチーム延伸などの延伸手段を講じても
よい。
【0044】焼成工程については、特に限定はなく通常
採用されている方法がそのまま採用できる。すなわち上
記方法で得られたプレカーサーをまず、酸素含有気体
中、200〜400℃の温度で予備酸化処理を施し、次
いで不活性気流中、少なくとも1000℃の温度で炭素
化処理を行う。必要に応じて、3000℃以内の温度で
黒鉛化処理を行う。
【0045】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例によって説明
する。文中「部」及び「%」は、重量部及び重量%を表
す。
【0046】実施例1 容量80リットルの撹拌機付き重合反応釜(反応容器は
アルミニウム製ベッセル、攪拌翼はアルミニウム被覆タ
ービン型)に、イオン交換水(pH=3に設定)を35
リットル仕込み、アクリロニトリル98.5部、メタク
リル酸1.5部、tert.−ブチルヒドロペルオキシ
ド0.1部になるように溶解した溶液を連続的に供給
し、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ−ト0.
3部、硫酸第1鉄(FeSO4 ・7H2 O)0.000
05部、メルカプトエタノ−ル0.1部、硫酸0.08
5部になるように夫々イオン交換水に溶解し連続的に供
給を開始した。
【0047】さらに、イオン交換水の全量が400部に
なるようにイオン交換水を別途供給した。重合温度を6
0℃に保ち、充分な攪拌を行い平均滞在時間80分とし
て連続的に原料を供給し重合反応を行った。
【0048】反応器溢流口より連続的に重合体水系分散
液を取り出し、これに重合停止剤としてシュウ酸アンモ
ニウム0.5部、重炭酸アンモニウム1.5部を100
部のイオン交換水に溶解した水溶液を0.2部の速度で
加え、さらにイオン交換水を加えた後、回転式真空濾過
機で未反応単量体、余剰の重合助剤の残渣を除去、洗浄
した。得られた湿潤重合体をスクリュー式押出機により
ペレット状に成形した後、通気乾燥機で乾燥し、表1に
示すアクリロニトリル系重合体を得た。
【0049】上記で得た乾燥重合体22部を、ジメチル
フォルムアミド78部に溶解して重合体溶液とし、重合
体100部に対しスルフォン酸基を保有する強イオン交
換樹脂(ダイヤイオンHPK55H 三菱化成(株)
製)10部を添加して、80℃、30分間 ニーダー内
で混合攪拌後、100メッシュ金網で濾過して、イオン
交換樹脂を除き、表1に示すアクリロニトリル系重合体
溶液を得た。また、アクリロニトリル系重合体溶液の熱
安定性の結果を表1に示す。
【0050】このアクリロニトリル系重合体溶液を使用
して、1500ホール、0.15mmφの口金を通して、
78%のジメチルフォルムアミド水溶液(15℃)に半
乾湿式紡糸を行い、引き続き洗浄、延伸を施した後、ア
ミノシロキサン系油剤を繊維重量に対し0.5〜1.5
%付与し、更に乾燥緻密化処理を施し1.0デニールの
プレカーサーを得た。
【0051】このプレカーサーを常法に従って、225
〜260℃の範囲で温度勾配を有する熱風雰囲気の耐炎
化炉にロール駆動によって連続的に供給し、滞在時間3
4分で耐炎化処理を行った。このようにして得られた耐
炎化糸を窒素ガス雰囲気にある320〜700℃の範囲
の温度勾配を有する炭素化炉と1350℃の熱処理炉
を、各々7分と45分との滞在時間で炭素化焼成し、炭
素繊維を得た。得られた炭素繊維の特性を表1に示す。
【0052】実施例2 実施例1で得た重合体15部を、ジメチルアセトアミド
85部に溶解させアクリロニトリル系重合体溶液とし、
スルフォン酸基を保有する強イオン交換樹脂(ダイヤイ
オンPK228LH 三菱化成(株)製)をベッド状に
充填したディスク(厚さ5mm、直径50mm ステンレス
製ディスク イオン交換樹脂量10g)5枚を組込んだ
重合体ドープ配管に、該アクリロニトリル系重合体溶液
を150g/分の速度で送液して表1に示すアクリロニ
トリル系重合体溶液を得た。
【0053】このアクリロニトリル系重合体溶液を使用
して、12000ホール、0.075mmφの口金を通し
て、68%のジメチルアセトアミド水溶液(35℃)に
湿式紡糸し、洗浄、延伸、油剤付与、及び乾燥緻密化処
理した後、実施例1と同様の焼成を実施した。得られた
炭素繊維の特性を表1に示す。
【0054】実施例3 実施例1で得た重合体22部を、ジメチルフォルムアミ
ド78部に溶解させアクリロニトリル系重合体溶液と
し、スルフォン酸基を保有する強イオン交換樹脂(アン
バーリスト15、ロームアンドハース社製)をベッド状
に充填したディスク(厚さ5mm、直径50mm ステンレ
ス製ディスク イオン交換樹脂量10g)10枚を組込
んだ重合体ドープ配管に、該アクリロニトリル系重合体
溶液を80g/分の速度で送液して表1に示すアクリロ
ニトリル系重合体溶液を得た。
【0055】このアクリロニトリル系重合体溶液を使用
して、1500ホール、0.15mmφの口金を通して、
78%のジメチルフォルムアミド水溶液(15℃)中に
半乾湿式紡糸を行い、引き続き洗浄、延伸を施した後、
アミノシロキサン系油剤を繊維重量に対し、0.5〜
1.5%付与し、さらに乾燥緻密化処理を施し、1.0
デニールのプレカーサーを得た。これを実施例1と同様
の方法で焼成した。得られた炭素繊維の特性を表1に示
す。
【0056】実施例4 実施例1で得た重合部22部をジメチルアセトアミド7
8部に溶解させアクリロニトリル系重合体溶液とし、ス
ルフォン酸基を保有する強イオン交換樹脂(ダイヤイオ
ンPK228LH)をベッド状に充填したディスク(厚
さ5mm、直径50mm ステンレス製ディスク イオン交
換樹脂量10g)5枚と、4級アミンを保有する強陰イ
オン交換樹脂(ダイヤイオンPA312)をベッド状に
充填したディスク(厚さ5mm、直径50mm ステンレス
製ディスク イオン交換樹脂量10g)5枚とを交互に
組込んだ重合体ドープ配管に、該アクリロニトリル系重
合体溶液を150g/分の速度で送液して表1に示すア
クリロニトリル系重合体溶液を得た。
【0057】このアクリロニトリル系重合体溶液を使用
して、1500ホール、0.15mmφの口金を通して、
78%のジメチルアセトアミド水溶液(15℃)に半乾
湿式紡糸を行い、引き続き洗浄、延伸を施した後、アミ
ノシロキサン系油剤を繊維重量に対し、0.5〜1.5
%を付与し、さらに乾燥緻密化処理を施し、1.0デニ
ールのプレカーサーを得た。これを実施例1と同様の方
法で焼成した。得られた炭素繊維の特性を表1に示す。
【0058】比較例1 実施例1で得たアクリロニトリル系重合体溶液を、イオ
ン交換樹脂精製を実施せずに実施例1と同様の方法で紡
糸してプレカーサーを得た。このプレカーサーを実施例
1と同様の焼成処理を行い炭素繊維を得た。まとめて、
結果を表1に示す。実施例1と比較してドープの熱安定
性は劣り、且つ得られた炭素繊維性能も低く、性能ムラ
があった。
【0059】比較例2 実施例2のアクリロニトリル系重合体溶液を、イオン交
換樹脂精製を実施せずに実施例2と同様の方法で紡糸を
行った。得られたプレカーサーを実施例1と同様の焼成
処理を行い炭素繊維を得た。まとめて、結果を表1に示
す。実施例1と比較してドープの熱安定性は劣り、且つ
得られた炭素繊維性能も低く、性能ムラがあった。
【0060】
【表1】
【0061】表1における評価項目の測定は以下の通り
である。 重合転化率 重合上がりの水系分散液を採取し、重合体分を濾別回収
して重合体収率を重合転化率とした。 比粘度 濃度0.5gの重合体を100mlのジメチルフォルムア
ミドに溶解し、25℃で、溶液粘度(ウベローデ型粘度
計)を測定した。 ナトリウムイオン量 重合体及び繊維を燃焼し、得られた灰分を使用して炎色
測定により測定した。
【0062】アンモニウムイオン量 重合体及び繊維を水で加熱して、アンモニウムイオンを
抽出し、比色法で測定した。 鉄及びアルミニウム量 重合体及び繊維を燃焼し、得られた灰分を使用して原子
吸光法で測定した。 重合体溶液粘度 表示した重合体濃度のドープを使用して、85℃のオイ
ル浴中でボール落下時間を測定して、溶液粘度を測定し
た。経時変化も同様に実施した。
【0063】重合体溶液色調 表示した重合体濃度のドープを使用して、85℃のオイ
ル浴中で85℃に加熱後、直ちに着色状況を目視評価し
た。 重合体組成 プロトンNMR測定機を使用して、重合体組成を求め
た。なおANはアクリロニトリルを示す。
【0064】ストランド強度 JIS−R7601に規定されている樹脂含浸ストラン
ド強度試験法に準じて測定した。測定数はn=10で表
1はその平均値を示す。 ストランド強度,ストランド弾性率の変動係数 以下の式に従って求めた。
【0065】
【数1】
【0066】
【数2】
【0067】s:標準偏差 CV:変動係数(%) χ1 :個々の測定値 n=測定数
【0068】
【発明の効果】本発明で用いるアクリロニトリル系重合
体溶液は、熱安定性に優れており、かつ不純物の除去効
果も優れ、得られる炭素繊維用前駆体(プレカーサー)
の色調も明らかに着色が少ない。これから得られる本発
明の炭素繊維は、高品質、高性能で、複合材料分野の用
途を一層拡大することを可能とし、その工業上の意義は
大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 9/22 D01F 6/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機系レドックス開始剤、連鎖移動剤を
    使用し水系懸濁重合法で得られたアクリロニトリル系重
    合体を原料としたアクリロニトリル系炭素繊維用前駆体
    を焼成してなり、かつ、不純物としての鉄化合物又はそ
    のイオンが0〜3ppm、アルミニウム化合物又はその
    イオンが0〜10ppmである機械的強度安定性に優れ
    たアクリロニトリル系炭素繊維。
  2. 【請求項2】 有機系レドックス開始剤、連鎖移動剤を
    使用し水系懸濁重合法で得られたアクリロニトリル系重
    合体と、該重合体を溶解できる有機溶剤からなる溶液か
    ら、該有機溶剤に溶解しないイオン交換能のある物質に
    より、重合体中に含有する鉄化合物、又はそのイオン、
    アルミニウム化合物又はそのイオンである不純物を精製
    除去したドープ溶液を、湿式法又は半乾湿式法により紡
    糸して得られた炭素繊維製造用前駆体繊維。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の炭素繊維製造用前駆体繊
    維を焼成する機械的強度安定性に優れたアクリロニトリ
    ル系炭素繊維の製造方法。
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