JP3033502U - 紙片圧縮処理集塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で紙片を圧縮処理することがで
き、しかも、紙粉を含むエアーを紙粉とエアーとに確実
に且つ目詰まりを生じることなく容易に分離することが
できる紙片圧縮処理集塵装置を提供する。 【解決手段】 紙片吸込み口(２)より吸い込んだ紙片
(Ｐ)を圧縮処理室(３)内に開口したノズル(４)よりその
圧縮処理室底部(3a)へ向けて落とし込む紙片誘導部(５)
と、その圧縮処理室底部(3a)に溜まった紙片(Ｐ)を圧縮
する圧縮手段(６)と、紙片圧縮処理室(３)内の紙粉を含
むエアーを集塵室(７)内に誘引する誘引手段(８)と、上
記集塵室(７)内に設けられ、紙粉をエアーと分離するフ
ィルター(９)とを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、複数の紙片を吸い込んだ後に圧縮処理し、更に、紙粉を含むエアー を紙粉とエアーとに分離することが可能な紙片圧縮処理集塵装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば、両端に連続した送り出し用パンチ穴を有する書類の両端を切断 したときに生じる穴明き紙片等の複数の紙片を投入して処理する装置として、複 数の紙片をサイクロンによって処理室内の下方に移動させて集めて処理し、その ときに生じる紙粉を含むエアーをバグフィルターに吸い込んで紙粉とエアーとに 分離するものが提供されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このようなサイクロンを使用した紙片処理装置においては、紙片が 長いままであると、サイクロン室で紙片が環状に巻かれた状態となって、その下 方の圧縮処理部へ落ちないという問題がある。そこで、これを防ぐために、紙片 を投入する投入路にブロアー付カッターを設け、このカッターによって紙片を短 く切断してから、サイクロン室に供給するようにしているが、かかるブロアー付 カッターを設けなくてはならないために、装置が大型化してしまうという問題が あった。

【０００４】 更に、紙片を短く切断すると、一部の紙片が紙粉とともにバグフィルター側に 吸い込まれることがあり、これを防止するためにサイクロン室とバグフィルター との間に金網を設けているが、紙片自体によってこの金網部分が早期に詰まり、 この詰まりを解消するために、この部分を開けてコンプレッサー等で紙片を吹き 飛ばす作業を頻繁に行う必要があるとともに、その際に紙粉がオフィス内に飛散 する欠点がある。しかも、上記のようにカッターで裁断された紙片はブロアーで 送り込むことになっているから、金網部分に目詰まりを生じると処理室側が正圧 になって、装置の隙間部分から紙粉が吹き出してしまうこととなって、このこと からもオフィスの環境を汚す欠点があった。加えて、ブロアー付カッター等によ って騒音が大きくなる欠点がある。

【０００５】 本考案は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、簡単な構造で紙片 を圧縮処理することができ、しかも、紙粉を含むエアーを紙粉とエアーとに確実 に且つ目詰まりを生じることなく容易に分離することができる紙片圧縮処理集塵 装置を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために提案されたものであって、請求項１の紙 片圧縮処理集塵装置は、紙片吸込み口より吸い込んだ紙片を圧縮処理室内に開口 したノズルよりその圧縮処理室底部へ向けて落とし込む紙片誘導部と、その圧縮 処理室底部に溜まった紙片を圧縮する圧縮手段と、紙片圧縮処理室内の紙粉を含 むエアーを集塵室内に誘引する誘引手段と、上記集塵室内に設けられ、紙粉をエ アーと分離するフィルターとを備えていることを特徴としている。

【０００７】 請求項２の紙片圧縮処理集塵装置は、上記ノズル下方の圧縮処理室内壁面をそ の処理室底部へ向けて斜めに下降する傾斜面としたことを特徴としている。

【０００８】 請求項３の紙片圧縮処理集塵装置は、上記紙片圧縮処理室底部に、圧縮処理さ れた紙片を排出するための開閉蓋を設けたことを特徴としている。

【０００９】 請求項４の紙片圧縮処理集塵装置は、上記圧縮手段は、吸い込み口より紙片圧 縮処理室内に吸い込まれて圧縮処理室底部に溜まった紙片を上側から下側に向け て圧縮するシリンダーで構成したことを特徴としている。

【００１０】 請求項５の紙片圧縮処理集塵装置は、上記誘引手段は、集塵室の上部に配置さ れた誘引ブロアーで構成していることを特徴している。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る紙片圧縮処理集塵装置の一実施の形態について、図面を参 照しつつ説明する。

【００１２】 図１は、実施形態の紙片圧縮処理集塵装置の縦断面図である。本実施形態の紙 片圧縮処理集塵装置(１)は、図１に示すように、紙片吸込み口(２)より吸い込ん だ紙片(Ｐ)を圧縮処理室(３)内に開口したノズル(４)よりその圧縮処理室底部(3 a)へ向けて落とし込む紙片誘導部(５)と、その圧縮処理室底部(3a)に溜まった紙 片(Ｐ)を圧縮する圧縮手段(６)と、紙片圧縮処理室(３)内の紙粉を含むエアーを 集塵室(７)内に誘引する誘引手段(８)と、集塵室(７)内に設けられ、紙粉をエア ーと分離するフィルター(９)とを備えている。

【００１３】 紙片誘導部(５)は、一端が紙片吸込漏斗からなる紙片吸込み口(２)となり、他 端が下向きに開口したノズル(４)となっている紙片空気誘導管で構成されている 。

【００１４】 更に、ノズル(４)下方の圧縮処理室内壁面をその処理室底部(3a)へ向けて斜め に下降する傾斜面(3b)としている。

【００１５】 また、紙片圧縮処理室底部(3a)に、圧縮処理された紙片を排出するための開閉 蓋(10)が設けられている。この開閉蓋(10)は、紙片圧縮時には、閉められた状態 でロックされるように構成され、紙片圧縮後は、このロックを解除して開けるこ とができるように構成されている。

【００１６】 圧縮手段(６)は、紙片吸込み口(２)より紙片圧縮処理室(３)内に吸い込まれて 圧縮処理室底部(3a)に溜まった紙片(Ｐ)を上側から下側に向けて圧縮するシリン ダーで構成されている。このシリンダーからなる圧縮手段(６)のロッド(6a)の下 端部には、有底筒状の上下移動体(11)が取付けられ、この上下移動体(11)は、シ リンダーからなる圧縮手段(６)の駆動によって、紙片圧縮処理室(３)内で下端が 開口された筒状周壁部(3c)に摺接して上下移動するように構成されている。

【００１７】 誘引手段(８)は、集塵室(７)の上部に配置された誘引ブロアーで構成されてお り、この誘引ブロアーからなる誘引手段(８)の下方に、フィルター(９)が配設さ れている。このフィルター(９)はバグフィルターで構成されており、集塵室(７) の幅方向全域に亘って配設されており、集塵室(７)の上端部には、クリーンエア ー排出口(12)が開設されている。

【００１８】 そして、紙片圧縮処理室(３)と集塵室(７)とはダクト(13)によって連通連結さ れており、このダクト(13)は紙片圧縮処理室(３)の上端部から集塵室(７)の下部 まで配設されている。このダクト(13)内には、誘引ブロアーからなる誘引手段( ８)の誘引作用によって、紙片圧縮処理室(３)内の紙粉を含むエアーが紙片圧縮 処理室(３)から集塵室(７)に向けて誘引されるようになっている。

【００１９】 次に、上記のように構成された本実施形態の紙片圧縮処理集塵装置(１)の作用 について説明する。

【００２０】 例えば、両端に連続した送り出し用パンチ穴を有する書類の両端を切断したと きに生じる穴明き紙片等の紙片(Ｐ)は、紙片吸込漏斗からなる紙片吸込み口(２) より、誘引ブロアーからなる誘引手段(８)による誘引作用によって誘引され、こ れらの紙片(Ｐ)は、紙片誘導部(５)を通って、そのまま慣性によってノズル(４) から下向きに流出するとともに、傾斜面(3b)に沿って落ちて処理室底部(3a)へ溜 まる。

【００２１】 処理室底部(3a)に複数の紙片(Ｐ)が集められると、例えば、図示しない光電管 等により検知して、シリンダーからなる圧縮手段(６)が駆動され、そのロッド(6 a)が下向きに延びてこのロッド(6a)の下端に固着された上下移動体(11)が下向き に移動し、処理室底部(3a)の複数の紙片(Ｐ)は圧縮処理されてその体積が小さく なる。その後、開閉蓋(10)が開けられて、圧縮処理された複数の紙片(Ｐ)が外部 に排出される。

【００２２】 一方、圧縮処理室(３)内の紙粉を含むエアーは、誘引ブロアーからなる誘引手 段(８)による誘引作用によって、圧縮処理室(３)の上端からダクト(13)を通って 集塵室(７)の下部に誘引され、集塵室(７)内に設けられたバグフィルター(９)で その紙粉が捕取されて、クリーンなエアーがクリーンエアー排出口(12)から上方 に向けて外部に排出される。

【００２３】 本実施形態の紙片圧縮処理集塵装置(１)によれば、簡単な構造で紙片(Ｐ)を圧 縮処理することができ、しかも、紙粉を含むエアーをバグフィルター(９)によっ て紙粉とエアーとに確実に且つ詰まりを生じることなく容易に分離することがで きる。

【００２４】 更に、ノズル(４)から圧縮処理室(３)内に誘引された紙片(Ｐ)を傾斜面(3b)に 沿って処理室底部(3a)へ向けて斜めに落とし込むことができるので、紙片(Ｐ)の 落とし込みをスムーズに行うことができる。

【００２５】 また、圧縮処理室底部(3a)に、開閉蓋(10)を設けたので、圧縮処理された紙片 (Ｐ)を外部に向けて簡単に排出して収容することができる。

【００２６】 しかも、圧縮手段(６)をシリンダーで構成したので、その構造を簡単化するこ とができ、且つ圧縮動作を確実に行うことができる。 また、誘引手段(８)を集塵室(７)の上部に配置された誘引ブロアーで構成したこ とにより、その構造を簡単がすることができるとともに、スペースをあまり必要 とせず、構造を簡単化且つ小型化することができる。

【００２７】 更に、圧縮処理室(３)の上部から集塵室(７)に連通するダクト(13)を設けたの で、圧縮処理室(３)と集塵室(７)とをそれぞれ独立した構造とすることができて 、構造を簡単化することができ、圧縮処理室(３)と集塵室(７)のメンテナンスを 容易に行うことができる。

【００２８】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１の紙片圧縮処理集塵装置によれば、紙片吸込み 口から吸い込まれ、ノズルより圧縮処理室内に落とし込まれて圧縮処理室底部に 溜まった紙片を圧縮手段によって圧縮処理する構造としたので、サイクロン型に 比較してコンパクトに構成できる。特に、サイクロン型のもののように紙片を裁 断して送り込むためのブロアー付カッターが不要で、このことからも装置をコン パクトに出来るとともに、構造が簡単で安価に製作することができる。

【００２９】 また、圧縮処理室とバグフィルターとの間に金網を設けても良いが、目詰まり を生ずることは殆どなく、従来のように目詰まりを解消するための作業が不要で 、その際に紙粉がオフィス内に飛散するのを防止でき、かつ、送り込み用のブロ アーがないので、正圧によって紙粉が隙間から吹き出すといったこともなく、紙 粉による環境汚染の問題が大幅に解消され、極めてクリーンな装置が得られる。 更に、カッターによる裁断やブロアーの動作音がないので従来のものよりも低騒 音である。

【００３０】 請求項２の紙片圧縮処理集塵装置によれば、ノズルから圧縮処理室内に落とし 込まれる紙片を、傾斜面に形成された圧縮処理室内壁面に沿って圧縮処理室底部 にスムーズに落とし込むことができて、落とし込み途中で紙片が引っ掛かって止 まることを防ぐことができる。

【００３１】 請求項３の紙片圧縮処理集塵装置によれば、圧縮処理室底部に開閉蓋を設けた ので、圧縮処理された紙片を外部に容易に排出して収容することができる。

【００３２】 請求項４の紙片圧縮処理集塵装置によれば、圧縮手段がシリンダーで構成され ているので、構造を簡単化できるとともに、紙片の圧縮処理を確実に行うことが できる。

【００３３】 請求項５の紙片圧縮処理集塵装置によれば、誘引手段が誘引ブロアーで構成さ れているので、構造を簡単化することができ、誘引ブロアーを配置するための集 塵室内のスペースが小さくて済むので、小型化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る紙片圧縮処理集塵装置の一実施形
態の縦断面図である。

【符号の説明】

(１) 紙片圧縮処理集塵装置 (２) 紙片吸込み口 (３) 圧縮処理室 (3a) 圧縮処理室底部 (3b) 傾斜面 (４) ノズル (５) 紙片誘導部 (６) 圧縮手段（シリンダー） (７) 集塵室 (８) 誘引手段（誘引ブロアー） (９) フィルター（バクフィルター） (10) 開閉蓋 (Ｐ) 紙片

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙片吸込み口より吸い込んだ紙片を圧縮
   処理室内に開口したノズルよりその圧縮処理室底部へ向
   けて落とし込む紙片誘導部と、その圧縮処理室底部に溜
   まった紙片を圧縮する圧縮手段と、紙片圧縮処理室内の
   紙粉を含むエアーを集塵室内に誘引する誘引手段と、上
   記集塵室内に設けられ、紙粉をエアーと分離するフィル
   ターとを備えていることを特徴とする紙片圧縮処理集塵
   装置。
2. 【請求項２】 上記ノズル下方の圧縮処理室内壁面をそ
   の処理室底部へ向けて斜めに下降する傾斜面としたこと
   を特徴とする請求項１記載の紙片圧縮処理集塵装置。
3. 【請求項３】 上記紙片圧縮処理室底部に、圧縮処理さ
   れた紙片を排出するための開閉蓋を設けたことを特徴と
   する請求項１又は２記載の紙片圧縮処理集塵装置。
4. 【請求項４】 上記圧縮手段は、吸い込み口より紙片圧
   縮処理室内に吸い込まれて圧縮処理室底部に溜まった紙
   片を上側から下側に向けて圧縮するシリンダーで構成し
   たことを特徴とする請求項１〜３記載の紙片圧縮処理集
   塵装置。
5. 【請求項５】 上記誘引手段は、集塵室の上部に配置さ
   れた誘引ブロアーで構成したことを特徴する請求項１〜
   ５記載の紙片圧縮処理集塵装置。