JP3032934B2 - 振動ダンパ - Google Patents

振動ダンパ

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JP3032934B2
JP3032934B2 JP6072828A JP7282894A JP3032934B2 JP 3032934 B2 JP3032934 B2 JP 3032934B2 JP 6072828 A JP6072828 A JP 6072828A JP 7282894 A JP7282894 A JP 7282894A JP 3032934 B2 JP3032934 B2 JP 3032934B2
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アンドレアス・フェールシュター
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緩衝媒体が封入された
シリンダと、前記シリンダ内に軸方向に滑動可能に挿入
されかつ前記シリンダ内部をピストンロッド側とピスト
ンロッドから離れた側の2つの作動空間に画成している
ピストンと、該ピストンから軸方向に沿って伸びる前記
ピストンロッドとから成りかつ前記シリンダ内において
前記ピストンとピストンロッドとが緩衝弁装置を構成し
ている調整可能な振動ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】ドイツ連邦共和国公開特許第41180
30号から、主段弁および前段弁から形成される緩衝弁
装置を備えている振動ダンパは公知である。前段弁はそ
の場合に貫流方向に対して予備制御室内で軸方向に移動
可能である開放ピストンからなる。開放ピストンの移動
運動はその場合に緩衝媒体の押圧力によつて行われ、そ
のさい両開放ピストンの運動は緩衝媒体の影響により同
時にかつその運動方向により行われる。流体流が流れ始
めると、小さい作動空間に向けられた開放ピストンは予
備制御空間内へ移動しかつ他方の開放ピストンが前記予
備制御空間から出てくるようになる。それにより緩衝弁
装置に関しては高められた軸方向の位置要求が生じる。
弁装置の構造の大きさは顕著な欠点を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この弁構造のさらに他
の欠点は、予備制御空間からの漏洩流が主段弁の開口関
係に重大な影響を有するということにある。弁装置の結
合支持と両方開放ピストンとの間の間隙密封ならびにス
ライダと支持との間の漏洩損失が付加される。この漏洩
損失は関連の構造部材の許容誤差に決定的に依存する。
続いて漏洩損失は主段弁の開口関係を間接的に決定す
る。
【0004】本発明の目的は簡単な構造および漏洩損失
から独立した運転関係を有する空間を節約した緩衝弁装
置を実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、前記緩
衝弁装置が、1対の緩衝弁体を軸方向に離間してシリン
ダ内で滑動可能に保持する緩衝弁中間体と前記緩衝弁体
とで緩衝弁筐体を有しており、前記緩衝弁筐体が、ピス
トンロッドとピストンとの間に環状の制御空間を画成し
ており、前記緩衝弁体が、前記制御空間内において、前
記ピストンのシリンダ内での滑動により一方の作動空間
内の緩衝媒体を流入開口を通って主流および副流に分流
すると共に流れ方向ごとに作用する主段弁体を各々備え
ており、2つの前記主段弁体に対する制御空間内の緩衝
媒体流をピストンロッドに半径方向に穿設された流路結
合部を介して各々制御するための、該ピストンロッド内
で制御空間と同心にかつアクチュエータ隣接して設けら
れた前方空間内で該アクチュエータにより回転若しくは
移動可能に接続された前段弁が、前記ピストンロッド内
に設けられており、少なくとも1つの閉止ばねが、その
弾性力により軸方向に沿って互いに反対方向に第1及び
第2の主段弁体を前記制御空間内において偏倚してお
り、その際、第1の主段弁体の閉止位置から開放位置へ
の前記ばねの弾性力に対抗する緩衝媒体の軸方向移動に
より、第2の主段弁体が、前記制御空間内で他方の緩衝
弁体に保持される閉止位置に移動され、そして第2の主
段弁体の閉止位置から開放位置への逆方向移動により、
前記第1の主段弁体が同じく一方の緩衝弁体に保持され
る閉止位置に移動されるようになっており、前記主段弁
体が、緩衝媒体主流に晒される一方、該主流が前記制御
空間の半径方向外側に配設された結合通路を通って流
れ、他方、前記前段弁が、前記制御空間から前記流路結
合部を介して流入する緩衝媒体副流に晒されるようにな
っていることを特徴とする振動ダンパにより解決され
る。
【0006】上記従来技術に比して緩衝弁装置の軸方向
構造的浪費を明らかに好都合に減少する。主段弁体と制
御空間の限界との間の作動結合により部品または部品数
を減少しかつ簡単化する。
【0007】前記主段弁体が主流に晒されかつ前記前段
弁が副流に晒される上記した構成によって、かなりの構
造空間を必要とする逆止め弁が除去される。両貫流方向
が緩衝弁装置の内部の汚染の危険を減少する。そのため
に可動部材の数が減少し、そのさい加えてコスト減少が
生じる。
【0008】さらに、前記緩衝弁体の内部において、緩
衝媒体の前記副流が、前記制御空間を通って走行し、か
つ前記主流が、前記制御空間の半径方向外側に配設され
た結合通路を通って走行しており、ピストンロッドの内
部において前記アクチユエータにより形成された前方空
間が、前記制御空間に対して中心軸方向位置に配置さ
れ、そのさい前記前方空間と一方の作動空間との間を流
路に沿って結合しておりかつそのさい前記アクチユエー
タにより作用される半径方向の流路結合部が前記流路を
画成しておりかつ前記制御空間と前記前方空間との間に
設けられる構成によって、漏洩の影響は実際には排除さ
れる。同時に、緩衝弁空間および結合通路の半径方向の
配置により、また主段の大きな容量の流れが実現され得
ることが保証された。副流の流路は短く保持されことが
でき、その結果また考え得る汚れは機能的損傷を生じな
い。
【0009】半径方向の構造空間の低減のためにかつ大
きな貫流断面を緩衝弁装置内に可能とするために、緩衝
弁体の内部に少なくとも貫流方向に、主および副流が共
通の流れ開口を有するように設けられる。
【0010】緩衝弁装置の両貫流方向に対して緩衝力調
整を同時に変更する、すなわち同時に引っ張りおよび押
圧方向に硬くまたは柔軟にさせることが望まれるとき、
前記緩衝弁体は、緩衝媒体の両方の貫流方向における
衝力調整前記制御空間と前記前方空間との間副流
の流出量を制御するために、主及び副流用の逆止め弁
備えている
【0011】本発明の代替の実施例において、前記緩衝
弁装置は、前記制御空間における緩衝媒体の一方の貫流
方向における緩衝力の調整を該緩衝媒体の流入を調整す
ることによって行いかつ他方の貫流方向における緩衝力
の調整を前記制御空間から前記前方空間への副流の排出
によつて行うために、主流用の逆止め弁及び副流用の逆
止め弁を各々備えている。それは、調整可能な緩衝力に
より車両を水平位置に調整するときに利用される。一方
の貫流方向に対して緩衝が硬く調整されると、同時
、対向する貫流方向の緩衝度は柔らかく調整される
【0012】さらに、好ましい実施の形態によれば、前
主段弁体は絞り孔を有し、該絞り孔を通って緩衝媒体
副流が前記制御空間内に流入する。また、前記流入開
口は、前記制御空間または前記前方空間に対して方向依
存で作用する貫通弁を有し、これらの弁がそれぞれの空
間の漏出方向に向けて流入側より大きい絞り断面を開放
している。この好ましい手段により予備制御の帯域幅
は、比較的大きく保たれる事が出来る。なぜならば、流
入断面対流出断面の比率が予備制御範囲を拡張するため
の基準として見なされる事が出来るためである。。
【0013】好ましくは、前記主段弁体前記制御空
間内に流入方向に開放する逆止め弁を備えている。それ
によりさらに副流の流路は、従来技術に対して曲がり角
の多い流路を回避するために、短くまたは簡単化され
る。変形実施例において、少なくとも1つの逆止め弁が
弾性変形可能な閉止リングにより形成される。これは振
動ダンパの期待すべき圧力レベルに依存して合成樹脂ま
たはゴムから作られまたは高い圧力に際してスリツトを
備えた金属リングとして形成される。
【0014】さらに、2つの前記主段弁体に互いに異な
る方向依存の緩衝力特性を持たせるために、一方の主段
弁体に複数の閉止ばねの全ての端部が係合し、他方の主
段弁体に複数の閉止ばねの一部の端部のみが係合して互
いに反対方向に偏倚しているまた、ばねは制御空間内
部に同中心的に配置され得る。かかる配置により、ばね
用の追加の空間は特に必要としない。代替的に、前記主
段弁体が、該弁体を互いに反対方向に偏倚する複数の閉
止ばねにより方向依存の緩衝特性を有し、そのさい一方
の主段弁体に前記ばねの一方が係合しかつ他方の主段弁
体に前記ばねの他方が係合しており、前記各ばねの反対
側の端部を緩衝弁中間体に固定支持された案内スリーブ
により交互に係合している。その利点は、ばね力が主段
弁に交互に影響を及ぼさず、その結果両貫流方向に関し
て独立の緩衝力設計が可能であるということにある。
【0015】望ましくない緩衝力ピークを回避するため
に、前記緩衝弁装置は、前記主流用の逆止め弁として
なくとも1つの圧力制限用の過圧弁を備えている。閉止
されない開放断面において緩衝弁自体が調整しかつそれ
により圧力制限弁を形成する。
【0016】好ましい変形実施例の1つによれば前記
過圧弁は前記緩衝弁筐体上の案内ばねによつて弾性的に
保持された逆止め弁体で形成され、かつその中に形成さ
れた緩衝媒体主流と作動空間とを連通する結合流路が、
ばね負荷された閉止体により覆われている。その結果主
流の一方の貫流方向において閉止体がかつ他方の方向に
おいて逆止め弁体が緩衝弁体から上昇する。また、前記
作動空間の緩衝媒体に過圧が生じると、前記 閉止体が
上昇して緩衝媒体主流を過圧弁内へ流入させ、同時に、
逆止め弁を介した前記制御空間内での副流の形成が阻止
される。
【0017】空間関係を許容するために、好ましい可能
として前記副流のため前記逆止め弁が圧力制限弁
である過圧弁を備えている。逆止め弁の貫流断面は、そ
れにも拘わらず十分に作用するように、非常に小さく
定されている
【0018】1実施例において、好ましくは前記副流
過圧弁は前記制御空間の内部に配置され、そのさい
過圧弁および前記逆止め弁が組み合わせ構成要素とし
、交互にその弁座面から上昇する2つの円板体として
緊張状態で保持される
【0019】主段弁体を簡単化するために、前記主段弁
は、着座弁である主弁体及び主弁体を保持するガイド
から成る
【0020】過圧弁の代わりにまたはそれと組み合わせ
て、好ましくは前記前段弁体が、常に部分的に開放さ
れ、その結果前記主段弁体が,同時に圧力制限弁として
作用している。そのために、前記主段弁体の油圧作動弁
開放面は、弁閉止面より大きいことが好ましい
【0021】前記アクチユエータは、円筒形状の回転弁
と結合しサーボモータからなる。この変形例は非常
に大きな副流断面を提供する
【0022】代替的に、アクチユエータは、軸方向に
動可能なアンカと結合しリング磁石からなる。この変
形例は、アクチユエータの開口位置、アクチユエータ
流れがアンカの調整通路に比例するので、緩衝力調整に
必要とされるときに特に重要である
【0023】汚染の危険およびそれと結び付けられる作
用の危険を減少するために、好ましくは前記アンカの
上部に結合ロッドが接続されこの結合ロッドの少なく
とも一端ボール状と成っておりかつ適合され対向面
との係合により角度調整可能となっている
【0024】できるだけ大きな特性曲線範囲が緩衝弁装
置により実現し得るように、アクチユエータは無段式に
調整可能である。
【0025】それに対して一定の緩衝特性のみが緩衝弁
装置により変えられるべきであると、段階的に調整可能
であるアクチユエータが投入される。段階的なアクチユ
エータにより緩衝弁装置の内部には制御空間と前方空間
との間結合通路の許容誤差が大きく選択され得る。
【0026】とくに好ましい緩衝弁装置は、2つの別個
の制御空間を有し、そのさい貫流方向ごとに制御空間
貫流されかつ前記制御空間と前記前方空間との間の
接続共通のアクチユエータにより制御される。その
結果、前記緩衝弁装置の2つの基本調整範囲が生じ、そ
のさい該範囲の一方が両貫流方向に対して同一方向の緩
衝力調整をかつ他方の範囲が交互の方向の緩衝力調整を
必然的に伴う。この緩衝弁装置の実施は両方の貫流方向
に関して同時に緩衝力が上昇する緩衝力の通常の調整を
一方の貫流方向に関して緩衝力を上昇しかつ同時に他方
の貫流方向に関して低減されかつ逆にされる調整を可能
にする。好ましくは緩衝弁装置の内部に通常のかついわ
ゆる「スカイフツク特性」が実現される。
【0027】その利用のために、2つの別個の制御空間
を有する緩衝装置が利用され、そのさい貫流方向ごとに
制御空間が貫流されかつ前記制御空間と前方空間との間
の結合が共通のアクチユエータによつて制御され、その
結果前記緩衝弁装置の貫流方向ごとにアクチユエータ位
置に依存して両貫流方向に対して同一方向にまたは交互
の方向に調整され得る2つの異なる緩衝特性が存在す
る。緩衝特性曲線の数は制御可能な結合の数により定め
られる。
【0028】好ましい形態によれば、前記前方空間と前
記制御空間との間の接続前記結合部に整合する前段弁
の出口開口の両脇に小さな絞り開口が連続して設けら
れ、使用状態に応じて適宜推移する緩衝特性が得られ
。僅かな流れ媒体振動および柔らかな緩衝力調整直後
に大きな開口断面が振動ダンパの良好な反応関係を生じ
る。
【0029】個々の部材を減少するために、緩衝弁筺体
がそれぞれ1側の緩衝弁体および緩衝弁中間体からな
る。これらの特徴の首尾一貫した継続的発展形態におい
、前記緩衝弁体は、前記緩衝弁筺体の内部に鏡像対称
的に配置されている。
【0030】積層構造を備えた緩衝弁筺体は主段弁体を
負荷しているばねの偏倚に影響を及ぼし、その結果緩衝
力の減衰に至る。この欠点の調整のために好ましくは
前記緩衝弁筐体は、前記緩衝弁中間体に対して同心的に
配置された外被管を有し、そして前記緩衝弁中間体の軸
方向構造長さを任意に調整するために、少なくとも1つ
の緩衝弁体がその固定前に外被管と接続されることが提
案される。まず第1に緩衝弁調整体の構造長さは緩衝力
のずれの原因である。緩衝弁中間体を少なくとも1つの
緩衝弁体を介して圧縮することにより、構造長さの許容
誤差が実質上調整され得る。緩衝弁中間体の対応する弾
性は、緩衝弁中間体が例えばアルミニウムから作ら
れることにより非常に簡単に製造される。緩衝弁中間体
と外被管との間の固定が可塑的変形によつて、例えばク
サビ止めによつて行われ、その際、他の公知の結合方法
が利用され得る。
【0031】前記緩衝弁体および前記緩衝弁中間体が
つの構造ユニツトにまとめられ、その結果前記緩衝弁筺
体が2つの等しくしかも鏡像的な個々の部材からなる
【0032】好ましくは前記主段弁が前記ピストンロ
ツドに並置されたピストンロッド端部において心出しさ
れている。この心出しは漏洩を無視し得る程度に減少す
る密封体を備えている。上記従来技術に対して内径のみ
が狭く設定されねばならない。主段弁体の外径は、これ
がどのような密封作用も生じないので、一般に漏洩に
して有効ではない。
【0033】前記緩衝弁装置は、前記アクチユエータの
故障時に備えるために、該アクチュエータに接続された
前記アンカの上端部を前記ピストンロッドの内側上部に
半径方向に設けられたストッパ面に対して該ピストンロ
ッド下端部から該アンカの下端部を押圧する少なくとも
1つのばね装置が設けられている
【0034】調整力かつ対応して電流の必要を減少する
ために、前記緩衝弁装置は、アクチュエータに接続され
た要素である前記前段弁或いはアンカによって緩衝媒体
の圧力平衡が確保される
【0035】1つの変形実施例において、前記緩衝弁装
置は、2部分からなる制御空間を有し、そのさい両方の
制御空間は前段弁を介して結合される。さらに前記副流
合流は結合孔を介して主段弁体の外部にて行われる。
それにより主段弁体は単一構造部材として簡単化され
る。
【0036】以下の図面の説明に基づいて本発明をより
詳細に説明する。
【0037】図1は緩衝弁装置1の図示において、緩衝
媒体が封入された円筒形のシンリンダ4が示され、シリ
ンダ内に軸方向に滑動可能に挿入されかつシリンダ内部
を2つの作動空間に画成しているピストンが全体的に符
号2で示されている。中空のピストンロツド3がピスト
ン2から軸方向に沿ってシリンダ4内に伸びている。ピ
ストンロッドによって作動空間をピストンロッド側とピ
ストンロツドから離れた側とに画成している。緩衝弁装
置1は例えばさらに端部でそれぞれ緩衝弁体7および2
つの緩衝弁中間体9を有する緩衝弁筺体5を含んでい
る。両緩衝弁中間体9は同一に実施され、しかも鏡像的
に対称に配置され、その結果貫通孔が流入開口15への
流入路13として半径方向の結合を有する結合通路11
a,11bを形成する。結合通路に関連して半径方向に
さらに内方にピストンロツド3の端部17は緩衝弁中間
体9とともにそれぞれ主段弁体21a,21bにより軸
方向に画成される制御空間19を形成する。該制御空間
19と同軸に半径方向の流路結合部25を介して制御空
間19と接続される前方空間23が配置される。緩衝弁
装置1全体はナツト27を介してピストンロツド3と固
定される。
【0038】緩衝弁装置1はその内部に緩衝媒体流を導
く一連の逆止め弁を有する。一方で結合通路11a,1
1bの出口開口は逆止め弁29a,29bを備えてい
る。他方で、逆止め弁31a,31bは前方空間23を
それぞれ隣接の作動空間33,35に対して遮断するピ
ストンロツド3の近傍にまたはその中に配置される。最
後に各主段弁体21a,21bは制御空間19への流入
のみ許容する逆止め弁37a,37bを備えている。
【0039】前方空間23の内部には制御ロツド41を
介して図示してない回転角度モータと接続される円筒形
状の回転弁体39が配置される。該回転弁体39は制御
空間19間の結合に半径方向の流路結合部25を介して
影響を及ぼす出口開口43を有する。
【0040】方向Aへの緩衝弁装置1の運動に際して、
緩衝媒体は排除されねばならず、その結果流入開口15
aに流れ込む。流入開口15aの内部で、媒体は主流と
副流に分流される。副流は主段弁体21aおよび逆止め
弁37aを通って制御空間19に流れる。出口開口43
の大きさ(直径寸法)に依存して制御空間19内に閉止
ばね45の偏倚力に付加される閉止力を主段弁体21a
に作用する。開放力が流入開口15aの範囲において、
主段弁体21aを弁座47aから持ち上げるように、制
御空間19の閉止力より大きく、それにより結合通路1
1aへの流入路13が開放される。逆止め弁31aは作
動空間33を前方空間23に対して遮断し、それにより
作動空間33内の装置圧力は制御空間19内の閉止力に
影響を及ぼさないようにすることができる。制御空間1
9の排出は、左半分に図示されるように、回転円板39
に隣接しかつ右半分においてピストンロッド端部17か
らの出口開口に配置され得る逆止め弁31bを介して行
われる。
【0041】記載された上昇運動の間中逆止め弁29b
は結合通路11bを閉止し、それにより装置圧力は制御
空間内に影響を及ぼさない。方向Bへの下降運動に際し
て逆止め弁29aならびに31bは閉止する。緩衝媒体
は逆止め弁37bを通過しかつ主段弁体21a用の閉止
力を形成する。制御空間19を介して副流の排出が行わ
れる。主流は、結合通路11b内に、主段弁体21aと
同様にピストンロッド端部17において心出しされる主
段弁体21bの上昇により放出される。
【0042】緩衝力は出口開口43の直径寸法を基準に
して間接的に決定され、そのさい両流れ方向に関して基
本的に制御空間19内の媒体排出量が緩衝力を変更する
際に利用される。したがつて出口開口43の変更は基本
的には同一方向に生じる、すなわち引っ張りおよび押圧
方向に関して同一の変更が硬いまたは柔らかい緩衝力調
整の方向に生じる。それにより出口開口43が主段弁体
21bと関連して圧力制限作用を引き受け、該出口開口
がまつたく閉止されないので主段弁体21bはピーク圧
力に際して上昇することができる。
【0043】アクチユエータのために、さらに、回転弁
体39がエネルギ消費を最小にするために圧力調整で行
われるように実施することができる。さらに、同時に前
開口断面を意味する出口開口43が常に部分的に開放さ
れるように設けられる。それから、制御空間19の排出
が決して遮断されないので、圧力制限作用が生じる。出
口開口43を前開口断面として作用させるために、緩衝
力調整に際して出口開口43が「ソフトモード」設定を
行うべく最大に開放されるので、好都合な方法において
緩衝弁装置1の緩衝特性を変更する。同時にそれにより
前開口断面はとくに大きく、その結果振動ダンパは非常
に柔らかいかつ快適な緩衝状態を提供する。
【0044】結合通路11aおよび11bと結合して前
方空間23に対する制御空間19の半径方向配置は緩衝
弁装置1の非常に短い構造様式を生じる。それにより短
い緩衝流路になる。そのさい、できるだけ大きな緩衝媒
体流量を得るために、副流は中央で僅かな量によりかつ
主流は大きな量で半径方向に外方に置かれることが考慮
された。例えば、主段弁体21a,21bまたは緩衝弁
中間体7および9の部材の同一性は製造費用を非常に低
減する。
【0045】図2は主段弁体21の範囲において図1か
ら非常に拡大した断面図を示す。主段弁体21の作用
は、常に部分的に開放された出口開口43に関連して制
御空間19側と流入開口15側の油圧作用面の面積比
(AO /AS )に本質的に依存している。弁開放面
AO は主段弁体21の環状面を意味し、また、弁座4
7の内径は実質的に環状面AO の外径を意味する。油
圧作用面AG は実質的に主段弁体21の制御空間側の
表面或いは板ばね69の表面により形成される。該板ば
ね69はケース9緩衝弁中間体9と主段弁体21との間
に支持される。したがつて油圧閉止力はケース9と主段
弁体21に半分づつ作用する。それにより弁閉止油圧作
用の作用面が制御空間側主段弁体の面および板ばね69
の面の合計から形成される。圧力制御作用に関しては、
弁開放面が弁閉止面より大きいことが必須要件である。
制御空間19および縮小する作動空間における圧力が同
一である場合、油圧開放力は弁閉止力より大きい。その
さい閉止ばね45の設計に際しては、振動ダンパが所定
の作動圧力に到達後には、弁開放面AO と弁閉止面A
G との差の面積に作用する油圧々力は閉止ばね45の
弾性力を上回るように留意されねばならない。
【0046】図3の基本的な構造は図1に対応する。差
異はピストンロッド端部17の内部に摺動可能に配置さ
れる軸方向に移動可能なアンカ51と結合してリング磁
石であるソレノイドからなるアクチユエータ49により
生じる。半径方向の流路結合部25は共通肩部55を備
えたスリーブ53を有し、該共通肩部は切り欠き59と
ともに前開口断面を決定するさらに他のノッチ57を有
している。共通肩部55は緩衝媒体を制御空間から前開
口断面に導く。敏感な制御のために切り欠き59は、所
望の横断面をアンカ51の持ち上げ高さに依存して実現
するために、任意に形成され得る付加的成形物61を有
している。
【0047】リング磁石が故障した場合の安全(フエー
ルセーフ)装置として、1対のコイルばね63がピスト
ンロッド端部17の出口開口にアンカ51に対して張設
される。ばね63は僅かに異なる長さおよび異なるばね
定数を有し、その場合、より長いばね63がより小さい
ばね定数を有することが好ましい。アクチュエータ49
における電磁コイルが作動不能な状態に陥った場合、よ
り長いばねがアンカ51をストツパ面65に押圧するこ
とが好ましい。この位置において前開口断面は中位の容
積に調整され、その結果また中間の緩衝力特性を提供す
る。
【0048】図4は基本的には図3と同一の構造である
が、以下に説明される作用的な差異を示す。
【0049】図3と相違する点は、特に制御空間19が
逆止め弁37a,37bを持たない点である。主段弁体
21aは副流用の孔67のみを有しかつ主段弁体21b
は完全閉止体が使用される。また、前方空間23は逆止
め弁31a,31bを備えておらず、そのさい前方空間
23から作動空間33への結合は行われずかつ作動空間
35への結合もその儘である。
【0050】方向Aへのピストンロツド3の上昇運動に
際して、緩衝媒体は流入開口15aに流れ、そのさい副
流は孔67を通って制御空間19へ流入する。出口開
口、すなわち、アンカ51とスリーブ53との間の前開
口断面を介しての媒体排出量に依存して主段弁体21a
上に、主段弁体21aの制御空間側の面が弁開放側の面
より小さいので、閉止ばね45の弾性が加わった閉止力
が作用する。圧力が作動空間33内でさらに上昇する
と、主段弁体21aはその弁座47aから下降する。結
合通路11aへの半径方向の供給路13が開放される。
引っ張り方向における緩衝力制御が緩衝媒体を排出する
ことによって制御空間19に生じる。緩衝弁装置1の方
向Aへの作動により、緩衝媒体は主段弁体21bをその
弁座を介して同一方向へ押圧する。主段弁体21a,2
1bは、板ばね69が緩衝弁中間体9の内部において、
主段弁体21a,21bとの間隔の減少を抑止するの
で、緩衝媒体を制御空間19から溢れさせることはな
い。
【0051】また、方向Bの運動から生ずる反対方向の
流れに際して、緩衝媒体は流入開口15bおよび前方開
口23に同時に流れる。前方開口断面の広さに依存して
緩衝媒体は半径方向の流路結合部25を介して制御空間
19内へかなり大きな圧力損失を伴って流入可能であ
る。前記結合部に小さな前方絞り断面が存在する時、制
御空間には流入開口15bに表れる装置圧力に対向する
緩衝媒体の僅かな圧力のみが存在する。
【0052】したがつて主段弁体21bはその弁座47
bから離脱しかつ結合通路11bへの供給路13bを開
放する。方向Bにおける緩衝力特性は、流入開口56か
ら制御空間19への流れに対して調整される。
【0053】流入開口断面が比較的大きく調整されるア
ンカ51の静止状態から開始すると、行程方向Aにおい
て柔軟な、即ち「ソフト」なかつ行程方向Bにおいて硬
質な、即ち「ハード」な緩衝特性を示す。小さな前方開
口断面に際して緩衝力は両流れ方向に関して正確に対向
するレベルに制御される。一方の行程方向に関して緩衝
力を極端なモードに変更しようとする場合、他方の行程
方向における緩衝力は反対の対応する極端なモードに推
移する。この実施例において緩衝弁装置1は、その切り
換え速度を低下するように制御しているので、車両の水
平位置調整或いは所謂、「スカイフツクダンパ」として
の使用にとくに有益である。
【0054】図5はさらに実質的には図3と同一の機能
的構造を有する。構造的な差異は、例えば、2つの閉止
ばね45a,45bが両主段弁体21a,21bに対し
て利用されることにある。主段弁体21aは両方のばね
に関して板ばね69の内径に係合する支持体71を有す
る。主段弁体21bは同様に、しかしながら2つの支持
体71a,71bがその上に支持される板ばね69を有
している。主段弁体21aに関して、閉止ばね45a,
45bのばね力の合計が有効であることを意味するが、
主段弁体21bに関してはばね45aが板ばね69の外
径範囲を介して緩衝弁筺体に支持されるのでばね45b
のみが有効である。この方策によれば方向依存の緩衝力
基本調整が制御空間19の軸方向の構造空間を増大する
ことなしに達成される。
【0055】さらに、緩衝弁装置1は、また好ましくは
過圧弁73を有し、この過圧弁は、ばね負荷された閉止
体79により覆われた結合部材77が介挿された逆止め
弁体75を備えている。上記結合部材77に下方から加
わる圧力が、ばね負荷の弾性レベルを超えると、閉止体
79が上昇しかつ結合通路11aおよび11b内の通路
を開放する。逆の流れ方向において過圧弁73は実際に
は案内ばね81に対する圧力損失を伴わずに開放され
る。
【0056】図6の構成は緩衝弁体7の、とくに主段弁
体21の範囲の緩衝弁装置1の断面に制限される。主段
弁体21は2つの部分から形成される。とくにそれはピ
ストンロッド端部17に対して有効である密封体85を
備えた主段弁体ガイド83を含んでいる。第2の部材は
案内ブリツジ89において心出しされる実際の弁体87
を配置する。該弁体87には孔67が加工され、該孔
が、2つの互いに固定された円板体からなる、流入開口
15の方向に組み合わされた逆止めおよび過圧弁91に
より覆われる。該過圧弁91は主段弁体ガイド83と弁
体87との間に張設される板ばね93により形成され
る。該板ばね93は制御空間19の流入方向において板
ばね93から離間する高い弾性の円板95により覆われ
る貫通孔を有する。
【0057】振動ダンパの通常の運転範囲における圧力
関係において逆止め弁は図1および図3に関してすでに
説明されたように作動する。緩衝媒体は流入開口15に
流れ、そのさい副流は板ばね93の貫通孔を通って連続
的に流入しかつ弾性円板95が押し下げられ、その結果
緩衝媒体が制御空間19に流れることができる。逆の流
れおよび制御空間19内の過圧に際して板ばね93の外
周縁部分が弁体87から上昇し、その結果制御空間19
内の圧力を急激に解放する。副流内の過圧弁の利点は非
常に僅かな流量で、十分な過圧保護が得られると言う点
にある。
【0058】図7は図3、図5および図6の組み合わせ
を含む緩衝弁装置1を示し、その結果構造的な差異のみ
が示される。実質的な差異の特徴はピストンロッド端部
17とともに座弁51aを形成するアンカ51を示す。
ピストンロッド端部17は半径方向の流路接続部25の
範囲に傾斜面25aを有し、その結果弁座51aの連続
開口関係が保証される。アンカは結合孔51bを有し、
その結果前方空間23の両方の部分が接続されかつアン
カ51が調整される。さらにアンカ51の内部には少な
くとも一端でボール状に接続される結合ロッド51cが
配置され、その結果充填角度調整が緩衝弁装置の内部で
可能とされる。
【0059】これに対して逆止め弁37a,37bはこ
れまでの実施例とは異なった形態の構成を備えている。
制御空間19への副流の流入が半径方向に生じると、そ
の結果逆止め弁は半径方向の運動を行うように構成され
ている。そのために、リング状の弾性閉止体が設けら
れ、該閉止体は基準の圧力レベルに応じて合成樹脂、ゴ
ムまたは、とくに高い耐圧性を考慮したスリツトを備え
た金属リングからなる。逆止め弁のこの実施例は振動ダ
ンパの調整において好都合である流入方向における非直
線開口配置を可能にする。付随的に、部品、とくに可動
部品点数を低減する。
【0060】過圧弁の挿入に関して図6にすでに言及さ
れた利点の利用により過圧弁91において逆止め弁37
aからの分離が企てられる。それにより主段弁体21
a,21bにおいて緊張させられる1または多数の板ば
ねについて過圧弁の構造費用が低減される。
【0061】とくに図5の説明すべき変形例に対するさ
らに他の実質的な差異は、両方の閉止ばね45a,45
bがその特別な配置に基づいて主段弁体21a,21b
のばね力の依存を必然的に伴わない。緩衝弁中間体9に
対して位置固定で配置されるばね案内スリーブ45cは
両ばね用の支持機構として役立ち、その結果ばね地下は
反対側に影響を及ぼされない。この図において閉止ばね
45aの緊張力は閉止ばね45bの緊張力より何倍か高
く、経験によればほぼ4倍高く、その結果閉止ばね45
aは緩衝弁筺体5の段部分45d上でばね案内スリーブ
45cの位置を定義する。代替的にばね案内スリーブ4
5cはまた緩衝弁体7と緩衝弁中間体9との間で張設さ
れ得る。閉止ばね45は支持体71a,71bを介して
主段弁体21a,21bに係合し、そのさいとくに逆止
め弁37b用の支持体71bはその環状の輪郭を介して
案内作用を行う。
【0062】緩衝弁装置1において緩衝弁体7の互いに
向かい合う側部間に多くの部品量が一列に配置され、そ
れはその許容誤差のずれにより閉止ばね45の緊張長さ
が決定的に影響を及ぼす。それから、取り付けに際して
緩衝装置1の作用が点検されかつ両緩衝弁体7の距離を
ばね45の緊張長さが調整されるまで減少することによ
り分解される特記すべき緩衝力拡散が生じるかも知れな
い。このために緩衝弁体7の少なくとも1部分を構成す
る緩衝弁中間体9が外被管5aに対して軸方向に移動さ
れ、その結果これは前記中間体9の軸方向長さの短縮を
実現する。そのために緩衝弁中間体9は可塑的に変形可
能な材料、とくにアルミニウムから作られる。正しい調
整が行われると、外被管5aは緩衝弁体7と、例えばク
サビを介して接続される。
【0063】緩衝弁中間体9は緩衝弁体7の中心7zを
介して案内される。さらに外被管5aは周部フランジ7
mに半径方向に支持され、その結果外被管5と緩衝弁中
間体9との間の環状空間が主流用の結合通路11として
自由になる。
【0064】図8ないし図11は共通のアンカ51によ
り制御される2つの制御空間19a,19bを有する緩
衝弁装置1を示す。緩衝弁筺体5内の制御空間19a,
19bは油圧密封の中間の底部97により分離される。
アンカの内部には切り欠き59a,59bが加工され、
該切り欠きは拡大部61a,61bによつて軸方向に拡
張される。かかる構造は実質上図3に対応する。アンカ
51は前方空間23と半径方向の流路結合部25との間
に有効である出口開口を形成するノッチ57をスリーブ
53に形成する。スリーブ53は、その場合に制御空間
19aまたは19bに配置される軸方向の切り換え孔9
9a,99bおよび前記ノッチ57を有する。
【0065】図8においてアンカ51はスリーブ53に
対して、ノッチ57がそのさい拡大部61aによつての
み覆われる切り換え位置を占め、その結果小さな前開口
断面が存在する。そのさい切り換え孔97a内部の断面
全体に切り欠き59bを備えた拡大部61bがある。こ
の切り換え位置は方向Aへの緩衝弁装置1の行程運動に
関して、緩衝媒体が制御空間19aから排出制御されか
つ傾向的に硬い緩衝特性曲線が存在することを意味す
る。緩衝媒体は切り欠き59bおよび拡大部61bによ
つて切り換え孔99aを介してしかも制御空間19aに
流れるが、逆止め弁37bが排出を阻止し、その結果主
段弁体21bが制御空間19bを閉止する。制御空間1
9aからの副流は逆止め弁31bを通って前方空間23
を介して流れ出ることができる。
【0066】行程方向Bにおいて緩衝弁装置1は副流を
制御空間19bおよび切り換え孔99aを通って前方空
間23内の切り欠き59bおよび拡大部61bの共通断
面に流す。制御空間19aを介しての短い閉鎖は逆止め
弁37aによつて阻止される。前方空間23からの排出
は逆止め弁31aを介して行われる。しかしながら、こ
の状態は柔らかい乗り心地の「ソフトモード」の基本設
定を示しているが、徐々に硬い乗り心地の「ハードモー
ド」にするには、ノッチ57と切り欠き59aとの間の
覆いを益々大きく調整する必要がある。
【0067】図9は切り換え孔を備えた切り欠き59b
および拡大部61bと同様に切り欠き59aまたは拡大
部61aとノッチ57との間の端部切り換え位置を示
す。このアンカ位置によつて行程方向Aに「ソフトモー
ド」の緩衝特性が、かつ引っ張り方向Bに「ハードモー
ド」の緩衝特性が得られる。
【0068】図10において制御空間19bの排出は常
に切り換え孔99bを介して行われる。ノッチ57と切
り欠き59aおよび59bとの間の覆いの大きさが緩衝
力を決定する。全く同様に緩衝力調整は切り換え孔99
bを介して切り欠き59bおよび拡大部61bにより行
われる。覆いまたは出口開口はアンカの軸方向運動によ
って同時に変更される。緩衝力調整に関して出口開口を
拡大することは、緩衝モードが引っ張りおよび押圧方向
において「ソフトモード」の緩衝特性を示す方向に調整
されることを意味する。「ハードモード」の緩衝特性に
移行する調整に関しては両方の出口開口が覆いにより狭
められねばならない。
【0069】両方の切り換え孔99a,99bまたは切
り換え孔グループを介して、多数の切り換え孔が配置さ
れるとき、それぞれ2つの限界調整域、即ち「エクスト
ラハードモード」および「エクストラソフトモード」の
緩衝特性の無段式調整を各々の行程方向に関して可能に
する2つの基本調整モードが実現される。
【0070】図11は両方の行程方向に関して最も硬い
調整を意味する切り換え位置におけるアンカを示す。
【0071】図12ないし図15はこの実施例において
それぞれ2つの緩衝特性と結合して2つの基本モード設
定を可能にする段階的に切り換え可能なアンカ51を示
す。緩衝モード設定は以前の実施例の場合と同様にアン
カ51とスリーブ53との間の覆いによつて制御され
る。図8ないし図11に対する差異はアンカ51が切り
欠き59aとbおよび拡大部61a,61bと並んでそ
れぞれ1または多数の固定絞り101a,101bを有
するということである。スリーブ53には各制御空間1
9a,19bに関して半径方向の流路結合部25a,2
5bの延長部が加工される。
【0072】緩衝弁装置の全体の機能形式は図8ないし
図11から引き継がれ得る。最も重要な差異として緩衝
弁装置1の段階的な緩衝特性が得られる点である。図1
2において方向Aへの行程運動に関して、制御空間19
aの出口開口が拡大部61aによつてのみ連通されてい
るので、「エクストラハードモード」の緩衝特性が得ら
れるように設定されている。反対の行程運動に関して制
御空間19bに切り欠き59bにより形成された、最大
の空間が与えられ、それにより「ソフトモード」の緩衝
特性を得ることが可能となる。
【0073】図13は両方の行程方向に関して最大の出
口開口が得られるアンカ位置を示し、その結果また両方
の行程方向に関して「エクストラソフトモード」の緩衝
特性に設定される。
【0074】図14において、切り欠き59aは半径方
向の流路結合部25aが持続的に整合される一方、半径
方向の流路結合部25bに関して拡大部61aのみが閉
鎖または出口開口として利用することができる。したが
つて行程方向Aへの緩衝弁装置は「エクストラソフトモ
ード」の緩衝特性が設定され、かつ行程方向Bにおいて
「エクストラハードモード」の緩衝特性が設定されるこ
ととなる。
【0075】同様に、図15に関して両方の貫流方向に
対して、固定絞り101aおよび101bのみが出口開
口と整合しているので、「エクストラハードモード」の
緩衝特性が双方向において設定される。
【0076】無段式の緩衝弁に対する段階式の緩衝弁の
作用上の利点は、固定絞り101aおよび101bが緩
衝弁装置内部で発生する許容誤差の範囲を拡大せるとい
うことにある。固定絞りの設定位置が連続する半径方向
の流路25内で数十分の1ミリメートルのオーダーで移
動する程度の些細な問題は不可避ではあるが、いづれに
しても、複数個の固定絞りが形成されている点に注目す
べきである。
【0077】図8ないし図15の描写は自明のように、
図5、図6および図7に対応して過圧弁により補充され
ることができる。同様に緩衝弁装置1の利用はピストン
弁に制限されるだけでなく、自明のように振動ダンパの
バイパスに設けられ得る。
【0078】図16には図8ないし図15のように場合
によつては2つの制御空間19a,19bに分割される
制御空間を有する緩衝弁装置1が示される。両制御空間
19a,19bは前方空間23a,23bならびにアン
カ51から形成される前段弁を介して互いに接続され
る。
【0079】作動は図16において引っ張り方向に、作
動空間33からの容積流が副流と主流に分割され、その
さい副流が主段弁体21aを通って制御空間19aに流
入しかつ主段弁体21aに作用する圧力を形成するよう
に進行する。副流は半径方向の流路接続部25aを通っ
てアンカ先端部分に形成された円錐状の弁体と係脱可能
な前段弁51aにより制御される上方の前方空間23a
内に導入される。勿論、主段弁体21aは、回転円板弁
の形態をとり図1に対応して設けられ得る。従って、弁
座51aの開口度合いに依存して主段弁体21aに閉止
力を働かす圧力が形成される。そのさい図2による説明
に対応して主段弁体での弁開閉面の作用により絞り断面
が形成されかつ媒体は結合通路11およびさらに主弁で
緩衝力を生じる作動空間35において調整される。
【0080】副流は前段弁51aを貫通してもう一つの
下方の前方空間23bおよび半径方向の流路接続部25
bを介して制御空間19bに流れかつもう1つの主段弁
体21bを介して作動空間35に注ぐ。緩衝媒体が緩衝
弁装置1を通って作動空間35から作動空間33に流れ
るとき、圧力緩衝媒体の貫流は同一の空間および接続路
を介して逆の流れ方向における圧力緩衝を正確に行う。
【0081】図面の左半分において、主段弁体は方向依
存形の貫通弁103a,103bで構成されており、貫
通弁はそれぞれ少なくとも1つの絞り断面105a,1
05bを有し、これは付属の制御空間の流入方向に作用
する。制御空間からの流出方向において板ばねから形成
される貫通弁はその座面から上昇し、かつ大きな断面を
主段弁体21a,21bによつて開放する。それにより
主段弁体21aの絞り断面105aが、制御空間19へ
の流入方向において緩衝弁装置の貫流方向に関連付けら
れる流出方向におけるより小さくて済むこととなる。
【0082】貫通弁103a,103bは、図面の右半
分に対する作動説明から理解できるように、必須構成要
件であるだけでなく、しかも利用に際して、緩衝力調整
がとくに精密に制御される。制御空間19aの流入方向
における絞り断面105aから制御空間19bの流出方
向における絞り断面105bの関係は前方制御弁51a
を通る緩衝媒体の流量変更の度合いを決定する。逆の貫
流方向においてこの構成は時として有効である。
【0083】図17は主段弁体の構成について図16に
よる実施例に見られるものに正確に対応する。異なっ
て、副流を前段弁に導く絞り断面107a,107bは
主段弁体21a,21bとは別に形成される。制御空間
19a,19bへの緩衝媒体の流入および流出方向にお
ける副流断面の面積関係を調整するために簡単な逆止め
弁109a,109bを利用する。代替的にまた閉止リ
ングで構成された逆止め弁が図7による逆止め弁37
a,37bと同様な逆止め弁109a,109bに代え
て利用され得る。アンカの絞り断面107a,107b
を覆うように取着された閉止リング111a,111b
は、流入方向において、主段弁体21a,21bが貫通
孔の無い完全閉止体が利用され得る利点をもたらし、前
方空間23aまたは制御空間19bにおいて流出方向に
おけるよりも小さい貫通断面を備えるように構成するこ
とが可能である。
【0084】図16および図17による変形例に関し
て、前方空間23a,23bを形成するスリーブ53
が、アンカ51を取り囲んで長さ軸線方向に伸びるよう
に配置された中空円筒状のピストンロツド3の筒状内面
に堅固に接続されることが必要である。さらに、その他
の副流構成部材に関して、制御空間19a,19bとと
もに前方空間23a,23bは、これらを互いに作動状
態において接続する半径方向の流路接続部25a,25
bの断面における場合と実質的に同一の作動圧力が加わ
るように設計されており、従って共通の油圧作動空間を
形成する。
【0085】
【発明の効果】叙上のごとく、本発明は、緩衝媒体が封
入された円筒形のシンリンダと、前記シリンダ内に軸方
向に滑動可能に挿入されかつ前記シリンダ内部を2つの
作動空間に画成しているピストンと、該ピストンから軸
方向に沿って伸びるピストンロッドとから成り、前記ピ
ストンロッドによって前記作動空間をピストンロッド側
とピストンロツドから離れた側とに画成しており、さら
に、前記ピストンのシリンダ内での滑動により一方の前
記作動空間内の緩衝媒体を主流および副流に分流すると
共に流れ方向ごとに作用する主段弁をそれぞれ備えた1
対の緩衝弁体と、前記主段弁を制御する前段弁と、前記
ピストンロッドとピストンとの間に画成されかつ前記主
段弁を収容する環状の制御空間と該ピストンロッド内の
他方の前記作動空間との流路結合部に作用するアクチユ
エータとからなる緩衝力調整可能な振動ダンパにおい
て、前記制御空間が、第1および第2のばねの弾性力に
よる軸方向に沿って互いに反対方向に偏倚された前記主
段弁体により画成され、そのさい前記第1の主段弁体が
閉止位置から開放位置への前記ばねの弾性力に対抗する
緩衝媒体による軸方向移動により、前記第2の主段弁体
が前記制御空間内で緩衝媒体により閉止弁位置に一方の
前記緩衝体に保持されるように移動され、そして前記第
2の主段弁体が前記閉止位置から開放位置への逆方向移
動により、前記第1の主段弁体が閉止位置に同じく他方
の緩衝体に保持される方向に移動される構成としたの
で、簡単な構造でかつ漏洩損失から独立した運転関係を
有する振動ダンパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転円板アクチユエータを備えた緩衝弁装置を
示す長手方向断面図である。
【図2】主段弁体範囲を示す断面図である。
【図3】環状ソレノイドを有するアクチュエータおよび
アンカを備えた緩衝弁装置を示す断面図である。
【図4】交互の方向の緩衝力調整を有する緩衝弁装置を
示す断面図である。
【図5】過圧弁を備えた緩衝弁装置を示す断面図であ
る。
【図6】弁座を備えた緩衝弁装置を示す断面図である。
【図7】2つの制御空間を有する無段式に切り換え可能
な緩衝弁装置を示す断面図である。
【図8】2つの制御空間を有する無段式に切り換え可能
な緩衝弁装置を示す断面図である。
【図9】2つの制御空間を有する無段式に切り換え可能
な緩衝弁装置を示す断面図である。
【図10】2つの制御空間を有する無段式に切り換え可
能な緩衝弁装置を示す断面図である。
【図11】2つの制御空間を有する段階的調整の緩衝弁
装置を示す断面図である。
【図12】2つの制御空間を有する段階的調整の緩衝弁
装置を示す断面図である。
【図13】2つの制御空間を有する段階的調整の緩衝弁
装置を示す断面図である。
【図14】2つの制御空間を有する段階的調整の緩衝弁
装置を示す断面図である。
【図15】2つの制御空間を有する段階的調整の緩衝弁
装置を示す断面図である。
【図16】両側の貫流方向を備えた緩衝弁装置を示す断
面図である。
【図17】両側の貫流方向を備えた緩衝弁装置を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 緩衝弁装置 2 ピストン 3 ピストンロツド 5 緩衝弁筺体 5a 外被管 7 緩衝弁体 9 緩衝弁中間体 11a 結合通路 11b 結合通路 13 流入路 15a 流入開口 15b 流入開口 17 ピストンロッド端部 19 制御空間 19a 制御空間 19b 制御空間 21a 主段弁体 21b 主段弁体 23 前方空間 25 流路結合部 29a 逆止め弁 29b 逆止め弁 31a 逆止め弁 31b 逆止め弁 33 作動空間 35 作動空間 37a 逆止め弁 37b 逆止め弁 39 回転弁体 45 閉止ばね 45a 閉止ばね 45b 閉止ばね 51 アンカ 51a 前段弁(座弁) 53 スリーブ 63 ばね装置 65 ストツパ面 73 圧力制限弁 75 逆止め弁 77 結合断面 79 閉止体 83 個々の弁体 87 弁座 89 過圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−168039(JP,A) 実開 昭62−163637(JP,U) 実開 昭63−42948(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/00 - 9/58 B60G 17/08

Claims (34)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緩衝媒体が封入されたシリンダ(4)
    と、前記シリンダ内に軸方向に滑動可能に挿入されかつ
    前記シリンダ内部をピストンロッド側とピストンロッド
    から離れた側の2つの作動空間(33,35)に画成し
    ているピストン(2)と、該ピストンから軸方向に沿っ
    て伸びる前記ピストンロッド(3)とから成りかつ前記
    シリンダ(4)内において前記ピストン(2)とピスト
    ンロッド(3)とが緩衝弁装置(1)を構成している調
    整可能な振動ダンパにおいて、 前記緩衝弁装置(1)が、1対の緩衝弁体(7、7)を
    軸方向に離間してシリンダ内で滑動可能に保持する緩衝
    弁中間体(9)と前記緩衝弁体とで緩衝弁筐体(5)を
    有しており、 前記緩衝弁筐体(5)が、ピストンロッド(3)とピス
    トン(2)との間に環状の制御空間(19;19a、1
    9b)を画成しており、 前記緩衝弁体(7、7)が、前記制御空間内において、
    前記ピストン(2)のシリンダ(4)内での滑動により
    一方の作動空間内の緩衝媒体を流入開口(15a、15
    b)を通って主流および副流に分流すると共に流れ方向
    ごとに作用する主段弁体(21a、21b)を各々備え
    ており、 2つの前記主段弁体(21a、21b)に対する制御空
    間内の緩衝媒体流をピストンロッド(3)に半径方向に
    穿設された流路結合部(25)を介して各々制御するた
    めの、該ピストンロッド内で制御空間と同心にかつアク
    チュエータ(49)隣接して設けられた前方空間(2
    3;23a、23b)内で該アクチュエータにより回転
    若しくは移動可能に接続された前段弁(39;51a)
    が、前記ピストンロッド(3)内に設けられており、 少なくとも1つの閉止ばね(45;45a、45b)
    が、その弾性力により軸方向に沿って互いに反対方向に
    第1及び第2の主段弁体(21a、21b)を前記制御
    空間内において偏倚しており、 その際、第1の主段弁体(21a)の閉止位置から開放
    位置への前記ばね(45)の弾性力に対抗する緩衝媒体
    の軸方向移動により、第2の主段弁体(21b)が、前
    記制御空間内で他方の緩衝弁体(7)に保持される閉止
    位置に移動され、そして第2の主段弁体(21b)の閉
    止位置から開放位置への逆方向移動によ り、前記第1の
    主段弁体(21a)が同じく一方の緩衝弁体(7)に保
    持される閉止位置に移動されるようになっており、 前記主段弁体(21a;21b)が、緩衝媒体主流に晒
    される一方、該主流が前記制御空間(19;19a、1
    9b)の半径方向外側に配設された結合通路(11a;
    11b)を通って流れ、他方、前記前段弁(39,51
    a)が、前記制御空間から前記流路結合部(25)を介
    して流入する緩衝媒体副流に晒されるようになっている
    ことを特徴とする振動ダンパ。
  2. 【請求項2】 前記緩衝弁体(7)が緩衝媒体の両方
    の貫流方向における緩衝力の調整を前記制御空間(1
    9;19a、19b)と前記前方空間(23)との間で
    副流の流出量を制御することにより行うために、主及び
    副流用の逆止め弁(29a、29b;31a、31b;
    37a、37b)を備えていることを特徴とする請求項
    1に記載の振動ダンパ。
  3. 【請求項3】 前記緩衝弁装置(1)が、前記制御空間
    (19;19a、19b)における緩衝媒体の一方の貫
    流方向における緩衝力の調整を該緩衝媒体の流入を調整
    することによって行いかつ他方の貫流方向における緩衝
    力の調整を前記制御空間(19;19a、19b)から
    前記前方空間(23)への副流の排出によつて行うため
    に、主流用の逆止め弁(29a、29b)及び副流用の
    逆止め弁(31a、31b;37a、37b)を各々備
    えていることを特徴とする請求項1に記載の振動ダン
    パ。
  4. 【請求項4】 前記主段弁体(21a,21b)が、絞
    り孔(67)を有し、該絞り孔を通って緩衝媒体の副流
    が前記制御空間(19;19a,19b)流入す
    ことを特徴とする請求項1に記載の振動ダンパ。
  5. 【請求項5】 前記流入開口(15a,15b)が、前
    記制御空間(19a,19b)または前記前方空間(2
    3,23a,23b)に対して方向依存で作用する貫通
    弁(103,109,111)を有し、これらの弁がそ
    れぞれの空間の漏出方向に向けて流入側より大きい絞り
    断面を開放していることを特徴とする請求項1に記載の
    振動ダンパ。
  6. 【請求項6】 前記主段弁体(21a、21b)が、前
    記制御空間(19;19a、19b)内に流入方向に開
    放する逆止め弁(37a、37b)を備えていることを
    特徴とする請求項1に記載の振動ダンパ。
  7. 【請求項7】 前記逆止め弁(37a、37b)の少な
    くとも1つが弾性変形可能な閉止リング(111a、1
    11b)により形成されることを特徴とする請求項6に
    記載の振動ダンパ。
  8. 【請求項8】 2つの前記主段弁体(21a、21b)
    に互いに異なる方向依存の緩衝力特性を持たせるため
    に、一方の主段弁体(21a)に複数の閉止ばね(45
    a、45b)の全ての端部が係合し、他方の主段弁体
    (21b)に複数の閉止ばねの一部(45a)の端部の
    みが係合して互いに反対方向に偏倚していることを特徴
    とする請求項5に記載の振動ダンパ。
  9. 【請求項9】 前記主段弁体(21a、21b)が、該
    弁体を互いに反対方向に偏倚する複数の閉止ばね(45
    a、45b)により方向依存の緩衝特性を有し、そのさ
    い一方の主段弁体(21a)に前記ばねの一方(45
    a)が係合しかつ他方の主段弁体(21b)に前記ばね
    の他方(45b)が係合しており、前記各ばねの反対側
    の端部を緩衝弁中間体(9)に固定支持された案内スリ
    ーブ(45c)により交互に係合していることを特徴と
    する請求項1に記載の振動ダンパ。
  10. 【請求項10】前記緩衝弁装置(1)が、前記主流用の
    逆止め弁(29a、29b)として少なくとも1つの圧
    力制限用の過圧弁(73)を備えていることを特徴とす
    る請求項2に記載の振動ダンパ。
  11. 【請求項11】前記過圧弁(73)が、前記緩衝弁筐体
    (5)上の案内ばね(81)によつて弾性的に保持され
    た逆止め弁体(75)で形成されかつその中に形成され
    た緩衝媒体主流と作動空間(35)とを連通する結合流
    路(77)が、ばね負荷された閉止体(79)により覆
    われていることを特徴とする請求項10に記載の振動ダ
    ンパ。
  12. 【請求項12】前記作動空間(35)の緩衝媒体に過圧
    が生じると、前記 閉止体(79)が上昇して緩衝媒体
    主流を過圧弁(73)内へ流入させ、同時に、逆止め弁
    (37a、37b)を介した前記制御空間(19)内で
    の副流の形成が阻止されることを特徴とする請求項11
    に記載の振動ダンパ。
  13. 【請求項13】前記副流のための前記逆止め弁(37
    a、37b)が圧力制限弁である過圧弁(91)を備え
    ていることを特徴とする請求項に記載の振動ダンパ。
  14. 【請求項14】前記副流用の過圧弁(91)が、前記制
    御空間(19;19a、19b)の内部に配置され、そ
    のさい該過圧弁および前記逆止め弁(37a、37b)
    が組み合わせ構成要素として、交互にその弁座面から上
    昇する2つの円板体として緊張状態で保持されることを
    特徴とする請求項11〜13の何れか1項に記載の振動
    ダンパ。
  15. 【請求項15】前記主段弁体(21a;21b)が、着
    座弁である主弁体(87)及び主弁体を保持するガイド
    (83)から成ることを特徴とする請求項1〜14の
    れか1項に記載の振動ダンパ。
  16. 【請求項16】前記前段弁体(39;51a)が、常に
    部分的に開放され、その結果前記主段弁体(21a、2
    1b)が,同時に圧力制限弁として作用していることを
    特徴とする請求項に記載の振動ダンパ。
  17. 【請求項17】前記主段弁体(21a;21b)の油圧
    作動弁開放面が、弁閉止面より大きいことを特徴とする
    請求項16に記載の振動ダンパ。
  18. 【請求項18】前記アクチユエータ(49)が、円筒形
    状の回転弁体(39)と結合したサーボモータからなる
    ことを特徴とする請求項に記載の振動ダンパ。
  19. 【請求項19】前記アクチユエータ(49)が、軸方向
    に移動可能なアンカ(51)と結合したリング磁石から
    なることを特徴とする請求項1に記載の振動ダンパ。
  20. 【請求項20】前記調整可能なアンカ(51)が、着座
    弁であることを特徴とする請求項19に記載の振動ダン
    パ。
  21. 【請求項21】前記アンカ(51)の上部に結合ロッド
    (51c)が接続され、この結合ロッドの少なくとも一
    端がボール状と成っておりかつ適合される対向面との係
    合により角度調整可能となっていることを特徴とする請
    求項18または19に記載の振動ダンパ。
  22. 【請求項22】前記アクチユエータ(49)が、無段式
    に調整可能であることを特徴とする請求項18または1
    に記載の振動ダンパ。
  23. 【請求項23】前記アクチユエータ(49)が、段階的
    に調整可能であることを特徴とする請求項18または1
    に記載の振動ダンパ。
  24. 【請求項24】前記緩衝弁装置(1)が、2つの別個の
    制御空間(19a、19b)を有し、そのさい貫流方向
    ごとに各制御空間内で貫流されかつ前記制御空間と前記
    前方空間(23)との間の接続が、共通のアクチユエー
    タ(49)により制御されることを特徴とする請求項
    に記載の振動ダンパ。
  25. 【請求項25】前記前方空間(23)と前記制御空間
    (19;19a、19b)との間の接続が前記結合部
    (25)に整合する前段弁(39)の出口開口(43)
    の両脇に小さな絞り開口が連続して設けられていること
    を特徴とする請求項16に記載の振動ダンパ。
  26. 【請求項26】前記緩衝弁体(7)が前記緩衝弁筺体
    (5)の内部に鏡像対称的に配置されることを特徴とす
    る請求項1に記載の振動ダンパ。
  27. 【請求項27】前記緩衝弁筐体(5)が、前記緩衝弁中
    間体(9)に対して同心的に配置された外被管(5a)
    を有し、そして前記緩衝弁中間体(9)の軸方向構造長
    さを任意に調整するために、少なくとも1つの緩衝弁体
    がその固定前に外被管と接続されることを特徴とする請
    求項26に記載の振動ダンパ。
  28. 【請求項28】前記緩衝弁体(7)と前記外被管(5
    a)との間の固定が、可塑的変形により行われることを
    特徴とする請求項27に記載の振動ダンパ。
  29. 【請求項29】前記緩衝弁体(7)および前記緩衝弁中
    間体(9)が、1つの構造ユニツトにまとめられ、その
    結果前記緩衝弁筺体(5)が2つの等しくしかも鏡像的
    な個々の部材からなることを特徴とする請求項1〜28
    の何れか1項に記載の振動ダンパ。
  30. 【請求項30】前記主段弁(21a、21b)が、前記
    ピストンロツド(3)に並置されたピストンロッド端部
    (17)において心出しされていることを特徴とする請
    求項1〜29の何れか1項に記載の振動ダンパ。
  31. 【請求項31】前記緩衝弁装置(1)が、前記アクチユ
    エータ(49)の故障時に備えるために、該アクチュエ
    ータに接続された前記アンカ(51)の上端部を前記ピ
    ストンロッド(3)の内側上部に半径方向に設けられた
    ストッパ面(65)に対して該ピストンロッド下端部
    (17)から該アンカの下端部を押圧する少なくとも1
    つのばね装置(63)が設けられていることを特徴とす
    る請求項 に記載の振動ダンパ。
  32. 【請求項32】前記緩衝弁装置(1)が、アクチュエー
    タに接続された要素である前記前段弁(39)或いはア
    ンカ(51)によって緩衝媒体の圧力平衡が確保される
    ことを特徴とする請求項1に記載の振動ダンパ。
  33. 【請求項33】前記緩衝弁装置(1)が2部分からなる
    制御空間(19)を有し、そのさい両方の制御空間(1
    9a、19b)が前段弁(39,51a)を介して結合
    されることを特徴とする請求項に記載の振動ダンパ。
  34. 【請求項34】前記副流の合流が結合孔(107a,1
    07b)を介して主段弁体(21a,21b)の外部に
    て行われることを特徴とする請求項に記載の振動ダン
    パ。
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