JP3032595B2 - ガス分離方法 - Google Patents

ガス分離方法

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JP3032595B2
JP3032595B2 JP3076988A JP7698891A JP3032595B2 JP 3032595 B2 JP3032595 B2 JP 3032595B2 JP 3076988 A JP3076988 A JP 3076988A JP 7698891 A JP7698891 A JP 7698891A JP 3032595 B2 JP3032595 B2 JP 3032595B2
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condensable gas
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賢一 井上
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  • Drying Of Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス分離膜を使用したガ
ス分離方法に関し、凝縮性ガス、例えば、水蒸気または
ヘキサン,トルエン等の有機溶剤蒸気を含有した空気、
窒素ガス等の不活性ガスから、その凝縮性ガスを分離す
る場合に使用するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス分離膜の選択透過性を利用してガス
を分離する場合、分離すべきガスの膜表面に対する溶解
性と、溶解したガスの膜内での拡散性とによって透過速
度が定まり、膜間の差圧を大きくするほど透過速度を大
きくなし得る。
【0003】而して、従来、ガス分離膜モジュ−ルの操
作には、ガス供給側を加圧し、透過側を常圧とする加圧
−常圧系、ガス供給側を常圧とし、透過側を減圧する常
圧−減圧系が使用されており、透過側を減圧する場合、
ガス供給方法の如何によってはその供給手段に起因して
供給側が僅かに加圧される場合もあるが、これも実質
上、常圧−加圧系に属する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、常圧−
減圧系では、分離しようとするガスが凝縮性の高いガス
である場合、例えば、水蒸気やヘキサン,トルエン等の
有機溶剤蒸気である場合、モジュ−ルの透過側でのガス
中の高濃度凝縮性ガスが、その透過側減圧下で過飽和と
なって凝縮し易い。
【0005】また、加圧−常圧系においても、供給ガス
中の凝縮性ガスがその濃度如何によっては、その供給側
加圧力下で過飽和となって凝縮することがある。
【0006】かかる凝縮液の生成は、膜モジュ−ルの分
離性能や機械部品に悪影響をおよぼし、特に、分離性能
の低下については、上記溶解・拡散速度の単なる低下に
とどまらず、膜の凝縮液との接触による膜性能自体の低
下によるものも懸念され、深刻な問題である。
【0007】従来、水蒸気分離膜の場合、透過側に蓄積
する凝縮水を微量の乾燥空気等を連続的に流して除去す
る方法や供給側により濃度の低いガスを半回分的に流し
て一時的に透過側の凝縮水を除去する方法等が提案され
ている。
【0008】しかしながら、これらの方法では、凝縮液
の発生を防止し得るものではなく、凝縮を不可避とし、
発生した凝縮液を除去するものであるから、一時的にし
ろ、凝縮液の膜への接触が避けられないから、上記膜性
能の低下を完全には排除し難い。
【0009】更に、水蒸気分離の場合の透過側への乾燥
空気によるパ−ジのように、たとえ、透過側の凝縮現象
を完全に防止し得たとしても、透過側パ−ジに要するエ
ネルギ−の損失を免れ得ず、分離膜装置の所要動力の上
昇が避けられない。
【0010】本発明の目的は、凝縮性ガスを含有する不
活性ガスから凝縮性ガスを効率よく、凝縮を充分に防止
して分離できる方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のガス分離方法
は、凝縮性ガスを含有する空気若しくは窒素ガス等の不
活性ガスを、大気圧以上で、上記不活性ガスでの凝縮性
ガスに対する凝縮圧力以下に加圧してガス分離膜モジュ
−ルに供給し、該モジュ−ルの透過側を透過ガスでの凝
縮性ガスに対する凝縮圧力以下に減圧して凝縮性ガスを
選択的に透過させることを特徴とする構成である。
【0012】
【作用】ガス分離膜モジュ−ルのガス供給側を加圧して
いても、その加圧力を供給ガスでの凝縮性ガスの凝縮圧
力以下に制限しているから、ガス供給側での凝縮性ガス
の凝縮を防止でき、透過側では、透過ガスでの凝縮性ガ
スの凝縮圧力以下に減圧してあるから、ガス透過側での
凝縮性ガスの凝縮も防止できる。更に、凝縮性ガスの分
離が溶解・拡散機構によって行われる以上、供給側加圧
−透過側減圧系に基づく大なる膜間差圧のために、透過
速度を高くできる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1は本発明の実施例において使用するガス分離膜
装置を示している。図1において、Sはガス供給源であ
る。1は圧縮機である。2はガスク−ラ−であり、圧縮
機1のために昇温したガスを冷却して分離性能の低下を
防止している(膜のガス透過速度は、通常、温度が高く
なるとそれだけ低下する)。3はドレィントラップであ
る。4は分離膜モジュ−ルであり、スパィラル型、中空
糸膜型、管状型、プレ−ト型等何れの形式をも使用でき
る。5は膜モジュ−ル4の透過側に設けた真空ポンプ、
6はコンデンサ−である。
【0014】本発明によって処理するガスは、水蒸気や
ヘキサン,トルエン等の有機溶剤蒸気を含有した空気、
窒素ガス等の不活性ガスである。
【0015】上記圧縮機1の圧縮圧力は、上記不活性ガ
ス中の凝縮性ガスの濃度−蒸気圧特性から定まる凝縮圧
力以下に設定する。
【0016】本発明により不活性ガスから凝縮ガスを分
離するには、ガス供給源Sからの不活性ガスを圧縮機1
によって、その不活性ガス中の凝縮性ガスの凝縮圧力以
下に加圧し、次いでガスク−ラ−2で前記圧縮に伴う昇
温に応じて冷却を行い、この冷却した不活性ガスを膜モ
ジュ−ル4に供給する。この供給中、凝縮性ガスの濃度
変動、ガスク−ラ−2の性能変動により、万一、凝縮性
ガスが過飽和状態になって凝縮しても、この凝縮液はド
レィントラップ3でトラップでき、膜モジュ−ル4に気
体のみを供給できる。
【0017】膜モジュ−ル4に達したガスにおいては、
膜に接触しつつモジュ−ル4内を流動し、その間、凝縮
性ガスに対する膜の選択透過性のために凝縮性ガスが膜
を透過し、透過側ガスにおいて凝縮性ガスが濃縮されて
いき、非透過ガスがモジュ−ル4の非透過ガス出口から
排出されていく。
【0018】透過ガスの凝縮性ガス濃度は、ステ−ヂカ
ット(透過ガス流量/供給ガス流量)や透過速度によっ
て定まり、透過側圧力は真空ポンプ5によってこの透過
ガスでの凝縮ガスに対する凝縮圧力以下に設定してあ
る。従って、膜モジュ−ル4の透過側でも凝縮性ガスの
凝縮を防止できる。この凝縮性ガスはコンデンサ−6に
おいて凝縮され、その凝縮液が除去されたガスが大気に
放出されていく。
【0019】上記において、モジュ−ル4の透過側の過
度の減圧は、真空ポンプ5の運転エネルギ−の浪費とな
るので、取り扱う凝縮性ガスの種類や膜性能に適した圧
力、すなわち、濃縮されて濃度の上昇した透過ガスの凝
縮圧力以下で、かつ、エネルギ−的に適切な真空度に設
定することが必要である。
【0020】図2は本発明の別実施例に使用するガス分
離膜装置を示している。図2において、Sはガス供給源
を、1は圧縮機を、2はガスク−ラ−を、3はドレィン
トラップを、4は分離膜モジュ−ルを、5は真空ポンプ
をそれぞれ示しており、真空ポンプ5の出口側をリタ−
ン配管7により圧縮機1の入口側に連通してある。
【0021】本発明の別実施例においては、透過ガスを
ガス供給源側に戻し、圧縮機1による圧縮、並びにガス
ク−ラ−2による冷却により凝縮性ガスを凝縮させてお
り、上記実施例をクロ−ドシステム化した方法に相当す
る。
【0022】この別実施例においては、ガス供給源側S
からのガスに凝縮性ガス濃度の高い透過ガスが合流され
て圧縮機1に導入されるので、その導入ガスの凝縮性ガ
ス濃度は通常、上記実施例の場合に比べて高くなる。
【0023】本発明において、ガス分離膜には、凝縮性
ガスを空気又は窒素ガス等の不活性ガスから選択分離で
きるものであれば、制限なく使用でき、例えば、凝縮性
ガスが水蒸気の場合は、メチルペンテン樹脂系を、また
凝縮性ガスがヘキサン,トルエンの場合、シリコ−ンゴ
ム系を使用できる。
【0024】本発明によれば、不活性ガス中の凝縮性ガ
スを凝縮させることなくガス分離膜で分離できるので膜
の凝縮液への接触による分離性能の低下を排除でき、し
かも膜間差圧を大きくできるので、凝縮性ガスを高い透
過速度で膜分離できる。このことは次ぎの実施例と比較
例との対比からも確認できる。
【0025】実施例1 供給ガスには、水蒸気濃度1voL%,温度20℃の空気
を使用し、ガス分離装置には図1に示すものを使用し
た。ガス分離膜モジュ−ル4には、有効膜面積21m2
チルペンテン樹脂系膜のスパィラル型を使用し、ステ−
ヂカットは0.07である。供給側加圧力を2.03at
m,透過側減圧力を0.05atmにして水蒸気を分離した
ところ、水蒸気透過速度は26.4Nm3/m2hr atm(ただ
しatmは膜間差圧)であった。
【0026】比較例1 上記の水蒸気含有空気をブロワ−で実施例1で使用した
膜モジュ−ルに送風し(圧力1.23atm)、モジュ−ル
の透過側を真空ポンプによって0.05atmに減圧した
ところ、水蒸気透過速度は15.1Nm3/m2hr atmであ
り、実施例1に比べて相当に低いものであった。
【0027】比較例2 上記の水蒸気含有空気を加圧ポンプにより圧力3.03
atmで膜モジュ−ルに圧送し、モジュ−ルの透過側を実
質上常圧(1.03atm)に保持したところ、水蒸気透過
速度は13.5Nm3/m2hr atmであり、実施例1に比べて
相当に低いものであった。
【0028】実施例2 供給ガスには、ヘキサン蒸気濃度1voL%,温度15℃
の空気を使用し、ガス分離装置には図1に示すものを使
用した。ガス分離膜モジュ−ル4には、有効膜面積21
m2シリコ−ンゴム系膜のスパィラル型を使用し、ステ−
ヂカットは0.2である。供給側加圧力を2.03atm,
透過側減圧力を0.11atmにしてヘキサン蒸気を分離
したところ、ヘキサン蒸気透過速度は8.6Nm3/m2hr a
tm(ただしatmは膜間差圧)であった。
【0029】比較例3 上記のヘキサン蒸気含有空気をブロワ−で実施例2で使
用した膜モジュ−ルに送風し(圧力1.05atm)、モジ
ュ−ルの透過側を真空ポンプによって0.11atmに減
圧したところ、ヘキサン蒸気透過速度は5.3Nm3/m2hr
atmであり、実施例2に比べて相当に低いものであっ
た。
【0030】比較例4 上記のヘキサン蒸気含有空気を加圧ポンプにより圧力
3.03atmで膜モジュ−ルに圧送し、モジュ−ルの透
過側を実質上常圧(1.03atm)に保持したところ、ヘ
キサン蒸気透過速度は6.0Nm3/m2hr atmであり、実施
例2に比べて相当に低いものであった。
【0031】
【発明の効果】本発明のガス分離方法は上述した通りの
構成であり、ガス分離膜モジュ−ルのガス供給側加圧力
を供給ガスの凝縮性ガスの凝縮圧力以下に制限し、透過
側を透過ガスの凝縮性ガスの凝縮圧力以下に減圧してい
るから、凝縮性ガスの凝縮を防止し得、膜の凝縮液との
接触を完全に排除でき、膜の分離性能をよく保持でき
る。また、ガス供給側加圧−透過側減圧の操作系を使用
しているから、膜間差圧を高くでき、当加速度を大きく
できる。従って、本発明によれば、水蒸気、トルエン,
ヘキサン等の有機溶剤蒸気を含有する空気、窒素ガス等
の工場排出ガスから水蒸気、トルエン,ヘキサン等を効
率よく分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用するガス分離膜装置の一例
を示す説明図である。
【図2】本発明において使用するガス分離膜装置の別例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 4 ガス分離膜モジュ−ル 5 真空ポンプ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凝縮性ガスを含有する空気若しくは窒素ガ
    ス等の不活性ガスを、大気圧以上で、上記不活性ガスで
    の凝縮性ガスに対する凝縮圧力以下に加圧してガス分離
    膜モジュ−ルに供給し、該モジュ−ルの透過側を透過ガ
    スでの凝縮性ガスに対する凝縮圧力以下に減圧して凝縮
    性ガスを選択的に透過させることを特徴とするガス分離
    方法。
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JP3932963B2 (ja) 2002-04-17 2007-06-20 トヨタ自動車株式会社 蒸発燃料処理装置
JP5757335B2 (ja) * 2011-10-19 2015-07-29 富士電機株式会社 混入空気除去装置およびこれを備えた発電装置
EP2902612A4 (en) * 2012-09-28 2015-08-05 Asahi Kasei Chemicals Corp METHOD FOR CONTROLLING A COMBUSTION ENGINE AND AIR INTAKE DEVICE

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