JP3032246U - 軒樋カバー - Google Patents

軒樋カバー

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JP3032246U
JP3032246U JP1996003781U JP378196U JP3032246U JP 3032246 U JP3032246 U JP 3032246U JP 1996003781 U JP1996003781 U JP 1996003781U JP 378196 U JP378196 U JP 378196U JP 3032246 U JP3032246 U JP 3032246U
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誠一 武田
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誠一 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軒樋に落ち葉等が溜まることを抑制し、軒樋
を屋根等の軒先に接近させた取り付けが可能で、かつ雨
水受容範囲が広く、豪雨時にも溢れず、小雨時や雨後の
家屋側への跳ねかえりもない軒樋カバーを提供する。 【解決手段】 長手方向の端部を互いに重なるよう配置
して通水阻害物を抑制するための軒樋カバーであって、
軒樋カバー30は、その基体31を傾斜が急で幅の狭い
内側斜面31cと、傾斜が緩やかで幅の広い外側斜面3
1dによって形成する。両斜面は共に外に向かって低く
なる状態で、境界線31bが軒樋10の開放口11の内
側端部付近に、また外側斜面の下端部が軒樋の水路部1
2の外側端部の内周壁面の上端近傍に配置され、内側斜
面と外側斜面が雨水受容面となる。基体の外側斜面の下
端部に、細長く切り欠いた雨水を流下する多数の排水口
31aと、軒樋の開放口の外側端部に係合する保持部材
を備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、屋根から流れ落ちる雨水を集めて流す軒樋の水路部内への通水阻 害物の侵入を抑制する軒樋カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のもので、同一目的を有するものには、例えば断面がほぼ凹状に形 成された外樋と、断面がV字状に形成され外樋に内設されている内樋とから構成 され、内樋の表面には、細長く開口した多数の孔が形成されている(実開昭57 −168629号公報に開示されている)もの、あるいは、軒先前面にカバー基 材を釘で打ちつけて固定し、そのカバー基材の一部である軒樋カバーが特殊構造 の軒樋を覆う(実願平2−90248号公報に開示されている)もの、あるいは 、屋根の軒に遮蔽板を介して、樋を覆うカバーを取付け、雨樋とカバーは結合部 によって嵌合し、カバーが雨樋を吊り下げる(実願平4−81876号公報に開 示されている)もの等がある。
【0003】 従来のものは、いずれも内樋(あるいはカバー)に流れ落ちた雨水は孔から外 樋(あるいは雨樋)に流下し、外樋(雨樋)内を所定の方向に流れて排水される ようになっている。 外樋(雨樋)内に、落ち葉等が侵入しようとしても、内樋(あるいはカバー) に遮られて侵入できない。 このために、このような軒樋においては、落ち葉等の侵入によっても流水性が 阻害されないというメリットを有する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の軒樋では、外樋と、断面がV字状に形成され外樋に内 設されている内樋とから構成されるものは、多量の落ち葉等が内樋に溜まると、 内樋から外樋に通じる孔を塞いでしまい、雨水が孔から外樋に流下せずに内樋か ら溢れ出てしまうことがあった。 また、軒先前面にカバー基材を釘で打ちつけて固定し、カバー基材の一部で特 殊構造の軒樋を覆うものは、構造が複雑で製造、施工のコストが高く、また既存 の軒樋が有る場合には、取り外さなくてはならないので、労力や資源の無駄にな る。 さらに、屋根の軒に遮蔽板を介して、樋を覆うカバーを取付け、雨樋とカバー は結合部によって嵌合し、カバーが雨樋を吊り下げるものについては、カバーと 雨樋の結合を強固にしなければならず、やはり構造が複雑で製造、施工のコスト が高い。
【0005】 これらの問題点を解決するものとして、実願平5−038256号(以下先行 技術という)に、上方に開放口11が形成された水路部12を有し、軒下に取付 けられる軒樋10に、両端部が一部重なるようにして複数枚長手方向に配置して 覆い、水路部内への通水阻害物の侵入を抑制する軒樋カバー20の考案が提案さ れている。 図5は、この軒樋カバーの一部を示す(一部破断して示す)斜視図である。
【0006】 図5に示すように先行技術の考案は、カバー20が、中央部よりも内側にある 頂部21bから平面状に内側斜面21cおよび外側斜面21dが形成されており 、その頂部21bが軒樋10の開放口11の上端より上側に配置され、内側斜面 21cの下端部が軒樋10の内側端部付近に配置され、外側斜面21dの下端部 が軒樋10の水路部12の内周壁面の上端近傍に配置され、外側斜面21dが雨 水受容面となり、軒樋10の開放口11を覆う基体21と、外側斜面21dの下 端部またはその近傍に小径で略円形に形成され、雨水受容面(外側斜面21d) 上の雨水を軒樋10の水路内に流下する排水口21aと、基体21の外側斜面2 1dの下端部に固定され、軒樋10の開放口11の外側端部と係合することによ り軒樋10に基体21を保持する保持部材22とを備えている。
【0007】 先行技術の考案は、構造が簡単で、取り付けが容易なものでありながら、軒樋 への通水阻害物の侵入を抑制することができるとともに、軒樋の開放口の上部に 配置されるので、たとえ通水阻害物が付着しても、自然風力を利用して飛散させ ることができるというメリットがある。
【0008】 軒先に雨樋を取りつける目的は、屋根から流れ落ちる雨水を横樋(軒樋)で集 め、縦樋によって排水適所に流すことにある。 したがって、軒樋が最も能率良く目的を果たすためには、雨水を受け入れる各 所から縦樋の位置まで、適当な傾斜をもって取りつけられ、軒樋は雨水受容面が 充分に広く、軒先の各所において、雨水受容面の真上の、屋根等の先端下部から 見た雨水受容面の内外方向の両端に対する角度(以下、対雨水受容面角度という )が充分に広いことが必要である。 その理由は、降雨状況は常に変化し、その状態によって、軒先から落ちる雨水 の飛び散り方が異なるからである。
【0009】 図3および図4に示すように、例えば普通の降雨状況では、図中点線Aのよう に屋根の先端より略真下付近に落ちるが、豪雨では、図中点線Bのように屋根の 勾配に沿って前方に飛び出すように落ちる。雨が極めて弱いときや、雨後しばら くは、図中点線Cのように雨水は屋根の下に回り込んで伝いながら、屋根の先端 より建物側に近い場所に落ちる。 そこで、それぞれの各種の降雨状況に対応して、軒樋の目的を達成させるため には、充分な雨水受容面の幅(軒樋の長手方向に直角な方向の長さ)を持ってい る必要がある。 また、対雨水受容面角度も大きくなければならないが、そのためには、軒樋は なるべく屋根等の先端部の下面に接近して取付けられる方がよい。
【0010】 これらの事を念頭において、先行技術の考案について考察すると、図4に示す ように、カバーの頂部が軒樋の開放口の上端より上側にあるので、頂部が邪魔に なって軒樋を軒先に充分近づけることができない。 しかも、水平な軒先に対し軒樋は、縦樋に流れ込みやすいように、縦樋への流 れ込み口に向かって低くなるよう傾斜を持って取付けられる。したがって、軒先 と軒樋の距離が最も大きくなる縦樋への流れ込み口でも、少しでも対雨水受容面 角度を大きくとるためには、縦樋への流れ込み口より最も離れた場所での軒樋は 、軒先にほぼ接触するように配置できることが望ましい。
【0011】 ところが、先行技術の考案の場合は、カバーの頂部が軒樋の開放口の上端より 上にあるので、その分軒先と軒樋の間に隙間が余分に必要となる。 そこで、この隙間を確保するために、従来品に比べて軒樋全体を軒樋より下方 に離して取りつけなければならない。この状態は、屋根の雨水の軒樋への流れ込 みを不確実なものにする。 しかも、前記頂部が、軒樋の開放口の両端の間にあるので、雨水受容面の幅は 、図中に示すL1 となり、軒樋の開口面の幅より狭い。従って軒樋の配置が屋根 等より離れていることと相まって、対雨水受容面角度Θ1 は一層狭くなる。
【0012】 また、先行技術の考案のカバーは、その中央部よりも建物側にある頂部からの 内側斜面に当たる図4のCの場合の雨水を、建物側に飛び散らさせるので、長期 間では建物の損傷を加速する。 さらに、雨水を前記軒樋の水路内に流下するカバーの排水口が、小径で略円形 に形成されているので、水路内に流下する速度が遅く、豪雨時に溢れやすい、等 の問題がある。
【0013】 本考案は、上述のような課題を解消するために、先行技術の考案を改良したも のであって、軒樋に落ち葉等が溜まることを抑制する利点を残しながら、軒樋を カバーの無い場合同様に、軒先に接近させた取り付けを可能にするとともに、雨 水受容範囲を拡大し、かつ、雨水の流れを速やかにして豪雨時にも溢れず、しか も小雨や雨後に、軒先近くの家屋外壁部などに、雨水を跳ねることのない、軒樋 カバーを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成するため、本考による軒樋カバーは、上方に開放口が形成さ れた水路部を有し、軒下に取付けられる軒樋に、両端部が重なるようにして複数 枚長手方向に配置して覆い、前記水路部への通水阻害物を抑制する軒樋カバーに おいて、相対的に傾斜が急で幅の狭い内側斜面と、相対的に傾斜が緩やかで幅の 広い外側斜面によって形成されており、前記内側斜面と前記外側斜面は共に外に 向かって低くなる傾斜面であって、前記両斜面の境界線が前記軒樋の開放口の内 側端部あるいはその付近に配置され、前記外側斜面の下端部が前記軒樋の水路部 の外側端部の内周壁面の上端近傍に配置され、前記内側斜面と外側斜面が雨水を 受容する雨水受容面となり前記軒樋の開放口を覆う基体と、前記基体の外側斜面 の下端部あるいはその近傍に内外方向に細長く形成され、前記雨水受容面上の雨 水を前記軒樋の水路部内に流下する排水口と、前記基体の外側斜面の下端部に固 定され、前記軒樋の開放口の外側端部と係合することにより前記軒樋に前記基体 を保持する保持部材とを備えた構成とする。
【0015】 本考案によれば、カバーの基体は、外側斜面、内側斜面がいずれも外に向かっ て低くなる傾斜面であるので、基体の雨水受容面積が広く、軒樋の開口面と同等 か、あるいはそれ以上に広い雨水受容面が得られる。 カバー基体の中央部は、軒樋の開口部上端部より低いので、屋根等の先端部の 下端に、少なくとも従来の軒樋単独の場合と同様に、軒樋を近づけて取りつける ことができる。しかもカバー最下端の位置は、軒樋内の上端部から浅く軒下から 外方に遠い位置にあるので、通風性はよく、基体上(雨水受容面上)に通水阻害 物が溜まっても、自然風力を利用してそれらの物を飛散させることができる。 また、隣接するカバーの基体の端部同士を重ねて軒樋上に配置できること、お よび軒樋に簡単に嵌め込める保持部材を備えていことにより、既存の軒樋に対し ても基体を着脱自在に取り付けることができる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本考案による軒樋カバーの一実施形態例について説 明する。図1は、軒樋に取り付けられた本考案による軒樋カバーの一実施形態例 の構成を示す斜視図である。図2は、図1の平面図(図中(a))および側面図 (図中(b))を示している。ここで、実施形態例において示す軒樋は、従来の 軒樋の一例である。 図1に示すように、軒樋10は、上方に開方口11が形成され、断面が略円弧 状の水路部12を有している。軒樋10は、例えば厚さガ0.5mm程度の板状 部材を使用し、開放口11の両端部は、略中空半円筒状に形成されている。
【0017】 軒樋カバー30は、基体31と保持部材32とから構成されている。 基体31は、例えば厚さが0.5mm程度の鋼板、好ましくは耐食性に優れた ステンレス鋼板等、あるいは、プラスチック部材等から形成されている。基体3 1の長手方向の長さは、例えば1.2m程度に形成されている。図1および図2 (b)に示すように、基体31には、傾斜の異なる内側斜面31cと外側斜面3 1dがあって、境界線31bで接している。両斜面31cと31dは、いずれも 外に向かって低くなる平面状の斜面である。内側斜面31cは外側斜面31dよ りやや傾斜が急である。 外側斜面31dには、外側端部に長手方向にほぼ直角に細長く切り欠かれた排 水口31aが、保持部材32取り付け部を除く端部全体にわたって、狭い一定間 隔を有して横並びに多数設けられている。
【0018】 カバーの基体31を軒樋10に保持するための保持部材32は、例えば厚さが 0.7mm程度の弾性を有するステンレス鋼板や、プラスチック部材等から形成 されている。保持部材32は、図2(b)に示すように、軒樋10の端部に嵌合 する略中空円筒部とそれに続く垂下する両端部があって、一方の端部は、基体3 1に固定されている。基体31の保持部材32を固定する方法は、例えば溶接や 、接着、ねじによる取り付けなど、どのような方法でもよい。 図2(a)には、基体31に取り付けられた保持部材が、1つのみ示されてい るが、例えば基体31の長手方向に所定の間隔を隔てて複数個設けても良い。
【0019】 軒樋カバー30を軒樋10に取り付ける場合は、保持部材32の略中空円筒部 を軒樋の外側の端部の略円筒状に形成された部分に嵌合させる。これにより、カ バーの基体31を形成する両斜面31cと31dの境界線31bの裏側が、軒樋 10の内側端部に接触し、カバーの基体31の外側端部(外側斜面の外側端部) が、軒樋10の水路部12の内周壁面の外側端部の最上部よりやや下側部分に接 触する状態に固定される。この状態では、内側斜面31c、外側斜面31dが共 に外に向かって低くなる傾斜を持っていて、両斜面全体が雨水を受容する雨水受 容面となる。基体31は、長手方向に例えば10mm程度オーバラップさせて軒 樋10に複数個のものが連設される。
【0020】 軒樋10は、軒樋10が屋根等から雨水を受け入れる各所から縦樋に雨水を注 ぎ込む位置まで、長手方向に適当な傾斜をもって取りつけられている。 図3は、軒樋10に取り付けられた本考案による軒樋カバー30の雨水の流れ を示す側面図である。図3に示すように、軒樋カバー30は、基体31の雨水受 容面が、建物の屋根等(略中央の位置を1a、最も軒樋10に近い位置を1bで 、軒樋10に対する相対位置で示す)の端部の下側に位置し、かつ、基体31の 雨水受容面の下り方向が屋根等1a(1b)の外側の方向(図3中左方向)とな るように配置されている。
【0021】 屋根等1a(1b)から雨水が流れ落ちると、普通の降雨状況では、図中点線 Aのように屋根の先端より略真下に落ち、豪雨では、図中点線Bのように屋根の 勾配に沿って前方に飛び出すように落ち、雨が極めて弱いときや、雨後しばらく は、図中点線Cのように雨水は屋根の下に回り込んで伝いながら、屋根の先端よ り建物側に近い場所に落ちる。 そこで、このような各降雨状況のすべてに適応するためには、軒樋カバーの雨 水受容面が充分に広く、軒樋の前記各所において対雨水受容面角度が充分に広い ことが必要である。
【0022】 本考案の軒樋カバー使用すれば、図3に示す雨水の流下方向のA、B、Cいず れの場合にも、屋根等の先端部からの雨水が、殆どの基体31の雨水受容面上に 落ちるので、軒樋10の水路部内には直接流下しない。雨水は、基体31の雨水 受容面の下り勾配の作用により、受容した雨水をすべて外側斜面31dの外側端 部に向かわせる。基体の外側端部には、排水口31aが形成されているので、雨 水は、排水口31aを通り抜け、軒樋10の水路部12内へと流下する。 なお、雨水の流下方向のCの場合は、基体31の内側斜面31cの傾斜を外側 斜面31dより急にしてあるので、内側斜面31cあるいは、外側斜面31dの 境界線31b寄りの部分に落ちてきた雨水が跳ね返って、建物方向に飛び散るの を有効に防ぐ。
【0023】 基体31の雨水受容面は、外側斜面31dの幅が広い上に、内側斜面31cが 加わるので、内外の幅L2 は、図4に示す先行技術の考案の軒樋カバーの基体2 1の内外の幅L1 に比べて遙に長い。 しかも、屋根等に軒樋10が最も近く配置される位置(軒樋10の水路部12 の雨水が図示しない縦樋に流入する位置)では、図4に示す先行技術の軒樋カバ ー20の基体21の頂部が邪魔して、軒樋10を屋根等1bに充分接近させるこ とができないが、図3に示す本考案の軒樋カバー30は、基体31が殆ど邪魔に ならず、軒樋10を屋根等1bに極めて近くに配置することができる。
【0024】 そこで、軒樋10のそれぞれの位置で、どの部分も従来技術の軒樋カバー20 の場合より軒樋10を屋根等1bにより近く配置することができる。 このように、雨水受容面の内外の幅L2 が大きく、また、屋根等1bに一層近 く配置できることにより、相対関係の間隔が中位の場合の屋根等1aの端部下端 からみた対雨水受容面角度Θ2 も、図4に示す先行技術の考案の軒樋カバーの場 合の対雨水受容面角度Θ1 より遙に大きい。したがって、屋根等の先端部から落 ちる雨水が、軒樋カバー30に受容されないで、他の場所に飛散する量を極めて 少なくすることができる。
【0025】 軒樋10の開放口11の殆ど大部分が基体31によって覆われているので、例 えば落ち葉等の通水阻害物は、排水口31aを通り抜けることができる大きさの ものでなければ、軒樋10の水路部12内へは侵入しない。しかも、排水口31 aは、櫛の歯形の切り込みで形成されているので、切り込み孔の総面積は、先行 技術の考案の軒樋カバーの排水口21aに比べて遙に大きく、充分な雨水通過量 に対応することができる。また、土や埃、小さな木の葉はこの排水口31aを通 り抜けることができるが、それらは雨水とともに軒樋10の水路部12を流れて 排出され、水路部12の通水を阻害することはない。
【0026】 また、基体31の殆どの部分が軒樋10の開放口11より浅い位置にあるので 、落ち葉等が基体31の雨水受容面上に付着しても、風が吹いたときの風力で、 自然に飛散させることができる。また、落ち葉等が基体31に張りついて自然風 力で飛散しないときは、噴射機等を利用して、水または空気等を基体31の雨水 受容面に噴射することにより、これらのものを容易に飛散させることができる。
【0027】 以上、本考案による軒樋カバーの一実施形態例について説明したが、本考案は 、上述した実施形態例に限定されることなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内 で種々の変形が可能である。例えば、保持部材32は、基体31の一方の端部に 取り付けたが、両端部に取り付け、軒樋10の両端部と係合させてもよい。また 、基体31の軒樋10への取り付け後に、さらに針金等を巻付ければ、より確実 に固定することができる。
【0028】 排水口31aは、基体31の外縁部を櫛の歯形に切り欠いて形成したが、これ に限らず、基体31の外縁部近傍に細長い孔を並べて設けてもよい。また、実施 形態では、基体31は、動かないように軒樋10に取り付けたが、基体31が軒 樋10の一端部を支点として回動可能に保持部材32を形成することもできる。 基体31の雨水受容面の軒樋に対する関係位置、傾斜角度、面積、および排水口 31aの数、形状、面積等は、降水量等の環境の相違に応じて適宜に設定するこ とができる。
【0029】
【考案の効果】 以上詳しく説明したように、本考案によれば、カバーの基体を、共に外に向か って低くなる前記内側斜面と前記外側斜面で構成し、その両斜面全体を雨水受容 面とすることにより、軒樋に落ち葉等が溜まることを抑制する利点を残しながら 、軒樋をカバーの無い場合同様に、軒先に接近させた取り付けを可能にするとと もに、雨水受容範囲を拡大しているので、屋根等の先端部下端から見た対雨水受 容面角度を広くすることができる。 したがって、本考案を実施することにより、軒樋カバーを介した軒樋の雨水の 流れを速やかにして豪雨時にも溢れず、しかも小雨や雨後に、軒先近くの家屋外 壁部などに、雨水を跳ねることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による実施形態例を示す斜視図である。
【図2】図1の実施形態例の平面図および側面図であ
る。
【図3】図1の実施形態例と雨水の流れの関係を示す説
明図である。
【図4】従来例の軒樋カバーと雨水の流れの関係を示す
説明図である。
【図5】従来の軒樋カバーの例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a、1b 屋根等の軒先 10 軒樋 11 開放口 12 水路部 20、30 軒樋カバー 21、31 基体 21a、31a 排水口 21b 頂部 22、32 保持部材 31b 境界線 31c 内側斜面 31d 外側斜面 L1 、L2 内外の幅 Θ1 、Θ2 対雨水受容面角度

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方に開放口が形成された水路部を有
    し、軒下に取付けられる軒樋に、両端部が重なるように
    して複数枚長手方向に配置して覆い、前記水路部への通
    水阻害物を抑制する軒樋カバーにおいて、 相対的に傾斜が急で幅の狭い内側斜面と、相対的に傾斜
    が緩やかで幅の広い外側斜面によって形成されており、 前記内側斜面と前記外側斜面は共に外に向かって低くな
    る傾斜面であって、 前記両斜面の境界線が前記軒樋の開放口の内側端部ある
    いはその付近に配置され、 前記外側斜面の下端部が前記軒樋の水路部の外側端部の
    内周壁面の上端近傍に配置され、 前記内側斜面と外側斜面が雨水を受容する雨水受容面と
    なり前記軒樋の開放口を覆う基体と、 前記基体の外側斜面の下端部あるいはその近傍に内外方
    向に細長く形成され、前記雨水受容面上の雨水を前記軒
    樋の水路部内に流下する排水口と、 前記基体の外側斜面の下端部に固定され、前記軒樋の開
    放口の外側端部と係合することにより前記軒樋に前記基
    体を保持する保持部材とを備えることを特徴とする軒樋
    カバー。
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