JP3032201B1 - 容器の搬送装置 - Google Patents

Abstract

【要約】 【課題】 樹脂製軽量容器のコンベア搬送時の転倒を防
止する。 【解決する手段】 容器５の底面を支えて搬送する主搬
送装置２と、容器５の転倒を防止する案内搬送装置３と
によって構成され、案内搬送装置３は、容器５の搬送移
行の両側に水平面内で周回可能に配備された一対の無端
状搬送体４、４からなり、搬送体４は同形状のピース41
を水平面内で屈曲可能に無端状に連結して形成され主搬
送装置２と同調して周回するものであって、各ピース41
には、容器５の鍔部52より僅か下方位置にて外向きに突
出する受け片48が設けられ、両搬送体４、４の受け片48
が容器５の鍔部52下方に位置して容器の転倒を防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する分野】本発明は、容器の底面を支持して
搬送する主搬送装置と、容器の口部を支えて容器の転倒
を防止する案内搬送装置の組合せに係る搬送装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術及び解決しようとする課題】清涼飲料水等
を容れる合成樹脂製の容器は、空瓶時のコンベア搬送の
際に、軽量であるが故に転倒し易い問題があった。

【０００３】本発明は、容器の底面を支えて搬送する主
搬送装置以外に、容器の搬送移行の両側に容器の口部を
支える案内搬送装置を配備することにより、容器の転倒
を確実に防止できる搬送装置を明らかにするものであ
る。

【０００４】

【課題を解決する手段】本発明の搬送装置は、口部(51)
に鍔部(52)を有する容器(５)の搬送装置であって、容器
(５)の底面を支えて搬送する主搬送装置(２)と、容器
(５)の転倒を防止する案内搬送装置(３)とによって構成
され、案内搬送装置(３)は、容器(５)の搬送移行の両側
に水平面内で周回可能に配備された一対の無端状搬送体
(４)(４)からなり、搬送体(４)は同形のピース(41)を水
平面内で屈曲可能に無端状に連結して形成され主搬送装
置(２)と同調して周回するものであって、各ピース(41)
には、外向きに受け片(48)が突設され、両搬送体(４)
(４)の受け片(48)が容器(５)の鍔部(52)の下方にて顎部
(52)に対して僅かな隙間を存する高さ位置で周回可能に
配備されている。

【０００５】

【作用及び効果】容器(５)は、主搬送装置(２)によって
搬送されるが、振動、衝撃等、何らかの原因で容器が転
倒しようとしても、容器の鍔部(52)の下方には、案内搬
送装置(３)の受け片(48)が位置しており、鍔部(52)が該
受け片(48)に支えられるため、容器(５)の転倒は確実に
防止される。主搬送装置(２)は既存の設備が使用でき、
案内搬送装置(３)を設置するだけでよいから設備費を低
く抑えることができる。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１、図２、図３に示す如く、本
発明の容器の搬送装置は、基台(１)上に、容器(５)を起
立状態で搬送する主搬送装置(２)と、該主搬送装置(２)
の上方に容器(５)の転倒防止するための案内搬送装置
(３)を配備して構成される。主搬送装置(２)は、容器
(５)の底面を支える搬送体を垂直面内で無端状に張設し
て形成される。主搬送装置(２)は、チェーンコンベア、
ベルトコンベア等、容器(５)を載せて搬送する方式のも
のであれば種類を問わない。

【０００７】基台(１)には、容器(５)の移行路を挟んで
複数のガイド支持杆(11)と案内搬送装置支持杆(12)が夫
々対向配備され、各ガイド支持杆(11)には移行路幅調整
軸(13)を介してガイド杆(14)が容器の移行路に沿って設
けられている。ガイド杆(14)は、容器(５)の胴部の上部
と下部に対応して上下２本づつ配備され、移行路幅調整
軸(13)を前進或いは後退させることにより、容器移行路
の左右のガイド杆(14)(14)間の幅を、容器(５)の太さに
対応して調節できる。

【０００８】案内搬送装置(３)は、容器(５)の口部(51)
の移行路の両側に一対の無端状搬送体(４)を、ガイド部
材(30)にスライド可能に挟んだ状態で夫々水平面内で周
回可能に配備して構成される。ガイド部材(30)は、搬送
方向に延びる上レール板(31)と下レール板(32)とによっ
て構成される。

【０００９】搬送体(４)は、図３、図６に示す如く、多
数のピース(41)を屈曲可能に枢支連結して形成され、ピ
ース(41)は、縦長の板面を走行方向に沿わせた基板(42)
の上部及び下部に内向き且つ前方に向けて一対の挟み片
(43)(43)を突設し、内向き且つ後方に向けて挿入片(45)
が突設されている。挿入片(45)は挟み片(43)(43)間に嵌
まる大きさに形成され、挟み片(43)(43)及び挿入片(45)
に開設したピン孔(44)(46)にピン(49)を一連に挿入して
基板(42)が外側に位置する様に組み立てる。

【００１０】ピース(41)の基板(42)の下端には外向きに
受け片(48)が突設され、上方の各挟み片(43)に上向き突
起(47)、下方の挟み片(43)には下向き突起(47)が突設さ
れている。

【００１１】図１に示す如く、上レール板(31)と下レー
ル板(32)の両端間には駆動スプロケット(34)と従動スプ
ロケット(35)が水平面内で回転可能に配備され、前記搬
送体(４)が、隣合うピース(41)(41)の挿入片(45)(45)間
にスプロケット(34)(35)を噛合して無端状に張設され
る。ピース(41)の突起(47)は、上レール板(31)の下面と
下レール板(32)の上面に開設されたガイド溝(37)(37)に
スライド可能に嵌まる。

【００１２】容器(５)の移行路を挟んで左右の上レール
板(31)(31)の両端間が繋ぎ板(33)(3３)に繋がれてお
り、駆動スプロケット(34)側の繋ぎ板(33)上にモータ(3
6)が配備され該モータ(36)が駆動スプロケット(34)に連
繋される。モータ(36)は、搬送体(４)を主搬送装置(２)
の搬送速度と同調して周回させる様に制御される。

【００１３】図４に示す如く、各下レール板(32)(32)
は、案内搬送装置支持杆(12)の上端に固定支持され、該
案内搬送装置支持杆(12)は、基台(１)に対して高さ調節
可能に取り付けられている。

【００１４】然して、容器(５)の大きさに対応して、容
器移行路の左右のガイド杆(14)(14)の位置を調節し、
又、案内搬送装置支持杆(12)の高さを調節して、搬送体
(４)の受け片(48)の高さを、容器(５)の鍔部(52)から
０.５〜１．０mm程度下がった位置に設定する。

【００１５】容器(５)は、主搬送装置(２)によって搬送
されるが、振動、衝撃等、何らかの原因で容器が転倒し
ようとしても、容器の鍔部(52)の下方には、案内搬送装
置(３)の受け片(48)が主搬送装置(２)と同じ速度で移動
しており、鍔部(52)と受け片(48)のクリアランスは僅か
であるため、容器(５)の鍔部(52)が該受け片(48)に支え
らて容器(５)の転倒は確実に防止される。主搬送装置
(２)は既存の設備が使用でき、案内搬送装置(３)を設置
するだけでよいから設備費を低く抑えることができる。

【００１６】案内搬送装置(３)の搬送体(４)は、搬送体
(４)を構成する各ピース(41)の突起(47)がガイド部材(4
0)のガイド溝(37)にスライド可能に係合しているため、
容器の移行路をカーブさせることも可能である。

【００１７】本発明は、上記実施例の構成に限定される
ことはなく、特許請求の範囲に記載の範囲で種々の変形
が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】搬送装置の側面図である。

【図２】搬送装置の平面図である。

【図３】搬送体の斜面図である。

【図４】図１Ａ−Ａ線に沿う断面図である。

【図５】案内搬送装置の断面図である。

【図６】ピースの斜面図である。

【符号の説明】

(１) 基台 (２) 主搬送装置 (３) 案内搬送装置 (４) 搬送体 (41) ピース

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 口部(51)に鍔部(52)を有する容器(５)の
   搬送装置であって、容器(５)の底面を支えて搬送する主
   搬送装置(２)と、容器(５)の転倒を防止する案内搬送装
   置(３)とによって構成され、案内搬送装置(３)は、容器
   (５)の搬送移行の両側に水平面内で周回可能に配備され
   た一対の無端状搬送体(４)(４)からなり、搬送体(４)は
   同形のピース(41)を水平面内で屈曲可能に無端状に連結
   して形成され主搬送装置(２)と同調して周回するもので
   あって、各ピース(41)には、外向きに受け片(48)が突設
   され、両搬送体(４)(４)の受け片(48)が容器(５)の鍔部
   (52)の下方にて顎部(52)に対して僅かな隙間を存する高
   さ位置で周回して容器の転倒を防止できる容器の搬送装
   置。
2. 【請求項２】案内搬送装置(３)の各ピース(41)はガイド
   部材(30)に摺接して移動し、ピース(41)にはガイド部材
   (30)にスライド可能に係合する突起(47)が形成されてい
   る請求項１に記載の容器の搬送装置。