JP3032129B2 - ボルト締め内ダイアフラム型柱と梁の接合工法 - Google Patents

ボルト締め内ダイアフラム型柱と梁の接合工法

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JP3032129B2 JP6331303A JP33130394A JP3032129B2 JP 3032129 B2 JP3032129 B2 JP 3032129B2 JP 6331303 A JP6331303 A JP 6331303A JP 33130394 A JP33130394 A JP 33130394A JP 3032129 B2 JP3032129 B2 JP 3032129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼構造の柱と梁を接合
コアを用いて接合する工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図8に示すように、柱と梁を接合
するのに、相互の柱母材10,10間に通しダイアフラ
ム19とパネル1とからなる接合コアを配置し、該接合
コアに梁母材11をブラケット15を介して取り付ける
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記接合コ
アを用いた従来技術では、柱側は、工場で例えば上部柱
母材10に上部通しダイアフラム19を溶接し、該上部
通しダイアフラム19にパネル1の上端開口を溶接し、
該パネル1の下端開口に下部通しダイアフラム19を溶
接し、該下部通しダイアフラム19に下部柱母材10を
溶接する、ということで溶接箇所が4ケ所になり溶接が
面倒である、という問題がある。しかも溶接時に裏当て
金を取り付け仮組みし本溶接終了後に探傷試験を多数行
わねばならないので柱の組み付けが一層面倒である。
【0004】また、通しダイアフラム19の両面が柱母
材10とパネル1にそれぞれ溶接されているため、柱の
繰り返し振動により通しダイアフラム19が開裂する虞
もある。
【0005】更に、建設現場においては、梁母材11と
ブラケット15との間に複数の添え板17を配置し、梁
母材11とブラケット15とを多数の頭付き高力ボルト
18で接合するため、現場におけるボルト接続作業が面
倒である、という問題もある。
【0006】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、相互の柱母材間に接合コアを配置し、該接合コ
アに梁を接合する接合工法において、工場における接合
コアの溶接作業を半減させ、建設現場における高力ボル
トの使用を著しく減少させ、且つダイアフラムの開裂を
防止し得るところの、従来技術に比して極めて容易な工
法で経済的で工期も短縮でき強度の高い接合工法を提供
しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるボルト締め内ダイアフラム型柱と梁
の接合工法は、相互の柱母材間に接合コアを配置し、該
接合コアのパネルに内ダイアフラムを取り付けた内ダイ
アフラム型柱と梁の接合工法において、パネルの肉厚を
柱母材の肉厚よりも厚くして、該パネルの両端を直接に
柱母材の端部にそれぞれ溶接し、梁端部に取り付けたエ
ンドプレ―トに穿設したボルト穴と接合コアの前記パネ
ルに穿設したボルト穴と前記内ダイアフラムに加工した
めねじとの間に高力ボルトを螺装し、前記エンドプレ―
トの外側からナットにより高力ボルトを締め付けるよう
にしたことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】パネルに内ダイアフラムを取り付け、該パネル
の両端を直接に柱母材の端部にそれぞれ溶接したので、
溶接箇所が従来技術に比して半減して各柱母材と接合コ
アは確実に接合され、且つ内ダイアフラムは柱母材やパ
ネルに溶接されるものではないので開裂の虞がない。ま
た、パネルの肉厚を柱母材の肉厚よりも厚くして、梁端
部に取り付けたエンドプレ―トに穿設したボルト穴と接
合コアの前記パネルに穿設したボルト穴と前記内ダイア
フラムに加工しためねじとの間に高力ボルトを螺装し、
前記エンドプレ―トの外側からナットにより高力ボルト
を締め付けるようにしたので、従来技術に比して高力ボ
ルトの使用本数は著しく減少されて柱と梁は接合コアを
介して確実に接合される。
【0009】
【実施例】図を参照してこの発明の実施例について説明
をする。図1ないし図3において10,10は柱母材で
あり、該柱母材10,10間には、柱母材10の板厚よ
りも1サイズ板厚の厚いパネル1と内ダイアフラム2と
からなる接合コアが配置されている。そして、該接合コ
アのパネル1の上下端は、前記上下の柱母材10,10
の端部に直接それぞれ裏当て金付き溶接接合13されて
いる。
【0010】なお、パネル1に内ダイアフラム2を取り
付ける過程は、例えば図4ないし図7に示すような過程
がある。即ち,接合部コア製作過程でパネル1に内ダイ
アフラム2が取り付くまえでパネル拡張ボルト4でパネ
ル1を拡張した過程(図4参照)、接合部コア製作過程
でパネル1に内ダイアフラム2が取り付けられた過程
(図5参照)、接合部コア製作過程でパネル1と内ダイ
アフラム2が一体となりパネル拡張ボルト4を取り外し
ている過程(図6参照)、及び内ダイアフラム2にめね
じ8も加工され、接合部コアを完成する過程(図7参
照)である。
【0011】そして、パネル1に内ダイアフラム2を取
り付けた接合コアの両端部に柱母材10を溶接した柱は
工場で完成される。また、11,11は梁母材であり、
各梁母材11の端部にはボルト穴5,5を穿設したエン
ドプレ―ト12が工場で溶接されている。
【0012】建設現場においては、前記エンドプレ―ト
12に設けたボルト穴5をパネル1に穿設したボルト穴
5に合わせて、エンドプレ―ト12の外側から内ダイア
フラムに加工した前記めねじ8に達する高力ボルト14
を螺装し、ナットによって締め付けることによって、柱
と梁は接合コアを介して剛接合される。
【0013】以上のように、パネル1に内ダイアフラム
2を取り付け、該パネル1の両端を直接に柱母材10の
端部にそれぞれ溶接したので、溶接箇所が従来技術に比
して半減して各柱母材10と接合コアは確実に接合され
ることになる。そして、内ダイアフラム2は柱母材10
やパネル1に溶接されるものではないので使用中に開裂
の虞がない。また、パネル1の肉厚を柱母材10の肉厚
よりも厚くして、梁端部に取り付けたエンドプレ―ト1
2に穿設したボルト穴5と接合コアの前記パネル1に穿
設したボルト穴5と前記内ダイアフラム2に形成しため
ねじ8との間に高力ボルト14を螺装し、前記エンドプ
レ―ト12の外側からナットにより高力ボルト14を締
め付けるようにしたので、従来技術に比して高力ボルト
の使用本数は著しく減少されて柱と梁は接合コアを介し
て確実に接合される。また、工場で完成された柱の外周
に突出部がないので建設現場への柱の運搬が容易であ
る。
【0014】
【発明の効果】本発明においては、相互の柱母材間に接
合コアを配置し、該接合コアを介して柱と梁を接合する
ようにしたもので、工場で完成される柱部材の溶接箇所
が比較的に少なく工場における加工作業が極めて容易で
り、建設現場においては単にエンドプレ―トに穿設し
たボルト穴と接合コアのパネルに穿設したボルト穴と内
ダイアフラムに加工しためねじとの間に高力ボルトを螺
装し、前記エンドプレ―トの外側からナットにより高力
ボルトを締め付けるのみで柱と梁は接合されるので、使
用されるボルトの数は著しく減少され、経済的で工期も
短縮できる接合工法となる。
【0015】また、前記エンドプレ―トの外側からナッ
トにより高力ボルトを締め付ける際にパネルの板厚が比
較的に厚く構成されているため、高力ボルトによる接合
がより確実で剛接合が可能となる。更に内ダイアフラム
は柱母材やパネルに溶接されるものではないので、使用
中に開裂の虞のない確実な接合工法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る接合工法の接合部分の側面
図である。
【図2】図2は図1のA―A’断面図である。
【図3】図3は図1のB―B’断面図である。
【図4】図4はパネルに内ダイアフラムを取り付ける例
示の準備段階の断面説明図である。
【図5】図5は図4の工程の次の工程の断面説明図であ
る。
【図6】図6は図5の工程の次の工程の断面説明図であ
る。
【図7】図7は図6の工程の次の工程の断面説明図であ
る。
【図8】図8は従来工法における接合工法の側面説明図
である。
【符号の説明】
1 パネル 2 内ダイアフラム 5 ボルト穴 8 めねじ 10 柱母材 11 梁母材 12 エンドプレ―ト 14 高力ボルト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互の柱母材間に接合コアを配置し、該
    接合コアのパネルに内ダイアフラムを取り付けた内ダイ
    アフラム型柱と梁の接合工法において、パネルの肉厚を
    柱母材の肉厚よりも厚くして、該パネルの両端を直接に
    柱母材の端部にそれぞれ溶接し、梁端部に取り付けたエ
    ンドプレ―トに穿設したボルト穴と接合コアの前記パネ
    ルに穿設したボルト穴と前記内ダイアフラムに加工した
    めねじとの間に高力ボルトを螺装し、前記エンドプレ―
    トの外側からナットにより高力ボルトを締め付けるよう
    にしたことを特徴とするボルト締め内ダイアフラム型柱
    と梁の接合工法。
JP6331303A 1994-11-30 1994-11-30 ボルト締め内ダイアフラム型柱と梁の接合工法 Expired - Fee Related JP3032129B2 (ja)

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