JP3031971U - 収納庫付き建築物 - Google Patents

収納庫付き建築物

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JP3031971U
JP3031971U JP1996003246U JP324696U JP3031971U JP 3031971 U JP3031971 U JP 3031971U JP 1996003246 U JP1996003246 U JP 1996003246U JP 324696 U JP324696 U JP 324696U JP 3031971 U JP3031971 U JP 3031971U
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登喜夫 白鳥
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集合住宅や一戸建ての家屋等の建築物におい
て、限られたスペースを最大限に有効に利用し得る使い
勝手に優れた収納庫付き建築物の提供。 【解決手段】 第1は、床下部分に大容量の収納庫が設
けられている収納庫付き建築物であって、収納庫が、一
部屋の床下全体に設けられ、且つ開口部が一部屋の床面
全体であるもの、第2は、収納庫が、スキップフロアの
床面部分と通常の床面部分との間の側壁に開口部が設け
られている複数の引出し式の収納庫であるもの、第3
は、収納庫が、床下部分に略一杯に設けられた水平方向
に回転可能に構成されている上部が開口された円筒状の
筒体からなり、且つ床面に該筒体に収納されている物品
を順次取り出すのに十分な間口を有する開口部が設けら
れているもの、第4は、上記1〜3の収納庫を1の建築
物に2以上有する建築物。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、収納庫付き建築物に関し、更に詳しくは、従来デッドスペースとな っていた床下部分に大容量の収納庫が設けられている収納庫付き建築物に関する 。
【0002】
【従来の技術】
従来より、狭い国土を集約的に利用している我が国においては、限られたスペ ースに、いかに多くの生活用品や業務用品等の収納場所を無理なく確保するかが 建物を造る上での重要な要素となっている。収納場所を多くする為には、一般的 には、部屋の壁を構成している部分に造り付けの収納戸棚を作ったり、箪笥や棚 を置いたりする方法が採られるが、この方法では、収納量を増加させると、それ に反比例して本来の生活空間となるべきスペースが減少してしまう。 これに対し、例えば、特開平3−43544号公報には、集合住宅やオフィス ビル等の鉄筋・鉄骨コンクリート建築物の各階層に仕切る為のコンクリートスラ ブの上面に梁を設け、この梁の上に床材を支持させて(以下、逆梁コンクリート スラブと呼ぶ)、コンクリートスラブの上面と床材との間に床下空間が形成され た建築物の床構造が開示されており、該空間を、床下収納や各種配管や機材を収 納する場所として利用することが提案されている。又、従来より一戸建ての木造 等の家屋においては、例えば、各種の工夫を凝らした床下収納庫や、掘り炬燵等 の埋め込み型の器材の使用等、地面と床体との間の床下の空間部分を有効に利用 する試みが種々知られている。
【0003】 しかし、従来から知られているこれらのものは、例えば、床下収納は、所謂バ ケツ状の容器を床下に埋め込み、蓋を付けた形式のものであり、床下部分の空間 を最大限に利用しているものとは言い難く、容積が小さく、入れる物の大きさや 量が極端に制限されている。又、従来の床下収納は、固定されている床面に開口 部が設けられ、その開口部に開閉可能なハッチが設けられた構造をしている為、 収納することの出来る荷物の大きさがハッチの大きさによって限定されたり、ハ ッチを構成している枠体部分等が荷物の出し入れの際に邪魔になったりする場合 がある。更に、従来の収納庫では、床面の下に落とし込んで荷物が収納されてお り、床下に潜り込む様にして荷物を出し入れしなければならず、使い勝手が悪い という問題もある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
従って本考案の目的は、上記従来技術の課題を解決し、特に集合住宅等の高層 建築物や一戸建ての家屋等の建築物において、限られたスペースを最大限に有効 に利用し、生活空間となるべきスペースが損なわれることなく、大容量の使い勝 手に優れた収納庫を確保し得る収納庫付きの建築物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記の本考案によって達成される。即ち、本考案の第1のもの は、床下部分に、間口の広い開口部を有する大容量の収納庫が設けられている収 納庫付き建築物であって、収納庫が、一部屋の床下全体に設けられ、且つ開口部 が一部屋の床面全体であることを特徴とする収納庫付き建築物であり、又、本考 案の第2のものは、収納庫が、1段低くなっているスキップフロアの床面部分と 通常の床面部分との間の側壁に開口部が設けられている複数の引出し式の収納庫 であることを特徴とする収納庫付き建築物であり、又、本考案の第3のものは、 大容量の収納庫が、床下部分に略一杯に設けられた水平方向に回転可能に構成さ れている上部が開口された円筒状の筒体からなり、且つ床面に該筒体に収納され ている物品を順次取り出すのに十分な間口を有する開口部が設けられていること を特徴とする収納庫付き建築物、更に、本考案の第4のものは、上記した第1〜 第3の収納庫から選択された少なくとも2種類の収納庫が1つの建築物に設けら れていることを特徴とする収納庫付き建築物である。
【0006】
【考案の実施の態様】
本考案者は、上記の従来技術の問題点を解決すべく鋭意検討の結果、通常は壁 にしっかりと固定されている一部屋の床面全体を水平方向に移動可能に構成して 、一部屋分の床下にある空間部分全体を収納庫とすれば、収納量が大きく、且つ 使い勝手がよい収納庫付き建築物が提供されることを知見して本考案に至った。 又、本考案者は、建築物にスキップフロア部分を設け、スキップフロアの床面部 分と通常の床面部分との間の側壁に収納庫の開口部を設け、且つ該開口部から水 平方向に移動可能に構成した、所謂引出し式の収納庫を設ければ、奥行きや幅の 長い使い勝手に優れた大容量の収納庫付き建築物が提供されることを知見して本 考案に至った。更に、本考案者は、建築物の床下部分に回転可能な、上部が開口 されている床下部分に略一杯の大きさの大容量の円筒状の筒体を設けておき、且 つ該筒体の上を覆っている床面の一部に、該筒体に収納されている物品を順次取 り出すのに十分な間口を有する開口部を設けておけば、該開口部の真下付近に、 筒体を回転させることによって、荷物を出し入れするのに必要な箇所に容易に筒 体を移動させることが出来る。この結果、開口部から容易に、筒体内に収納され ていた物を取り出したり荷物を収納したりすることが出来る使い勝手がよい大容 量の収納庫付き建築物が提供されることを知見して本考案に至った。
【0007】 先ず、本考案の第1のものである、一部屋の床下全体を収納庫とし、且つ一部 屋の床面全体を収納庫の開口部とした収納庫付き建築物について説明する(図 1参照)。該建築物は、収納庫の蓋部分となる床体全体を、水平方向に移動可能 に構成することによって得られる。この様な移動式の床体としては、例えば、図 3(a)に示した様に、2枚の木製板・合成樹脂板、又は金属板からなる表面基 材の間にハニカム状パネルが狭持されているハニカム構造体と、その上に設けら れた畳やフローリング等の所望の材料からなる床面とで形成し、且つ該床体を水 平方向に移動可能に構成するのが好ましい。即ち、ハニカム構造体として、例え ば、1〜10mm程度の適宜な大きさの2枚のFRP板を上下の表面基板とし、 その間に40〜90mm程度の紙又は合成樹脂製の材料で作成した多数の支柱と 多数の孔からなるハニカム状パネルを置いて中芯材とし、上記FRP板でサンド イッチ状に挟んだ厚さ60〜100mmのものを用いれば、重量が軽いにもかか わらず強い強度を有し、更に、垂直方向からかなりの荷重をかけても撓むことが 少ない、軽量で移動が容易で、且つ十分な強度を有す床体を得ることが出来る。
【0008】 更に、本考案では、収納庫の蓋部分となる上記の様な構造を有する床体に、電 動スイッチのオンオフによって床体全体を水平方向に自動的に移動することが出 来、且つ任意の場所で固定可能な可動機構が設けられたものを使用するのが好ま しい。以下、図2を参照しながら本考案で使用する可動機構及び可動部材につい て以下説明する。先ず、先に述べた様な構造のハニカム構造体に、可動部材であ るラックギアと複数の車輪とを直接配置し、該ラックギアの歯が、固定床に固定 して設けられている駆動用モータの回転軸に取りつけられているピギオンギアの 歯と噛み合わされた構造とする(図2(a)及び図3(a)参照)。この結果、 床体は、駆動用モータが停止し、モータのブレーキが作動している場合には、こ れらのギア及びモータを介して固定床に固定される一方、電動スイッチを入れて 駆動電源に通電してモータのブレーキを解除し、駆動用モータを回転させると、 該回転がピギオンギアの回転に伝達され、更にピギオンギアを介してラックギア の水平運動に伝達され、更に該水平運動に伴って複数の車輪が回転運動すること によって可動床体全体が水平方向に自動的に移動する。
【0009】 本考案で用いられるラックギアは、ピッチ面が平板状で、且つ該ピッチ面に、 円板状のピニオンギアの歯と噛み合う為の台形状の歯が並んでいる帯状部材であ り、図2(b)に示す様に、駆動用モータが取り付けられている通常の固定床に 隣接している位置の可動床体の少なくとも一辺に、該辺の両端迄かけ渡して10 〜50mm程度の幅で設けられる。ピッチとしては、6〜12程度のものを用い るのが好ましい。ラックギアの材質としては、床体の総重量が、数10kg、用 いる材料によっては100kg以上の重さとなり、且つその上で数十kgの複数 の人間が動き回ることを考えると、1トン以上の重量に耐え、長期間の使用によ っても破損や摩耗が生じない強度の強いものが好ましい。このためには、例えば 、炭素鋼等の金属製、又はこれに代替し得る各種のエンジニアリングプラスチッ ク製等のものを用いるのが好ましい。
【0010】 又、上記した様なラックギアのピッチ面に並んだ歯と噛み合う位置に設けられ るピニオンギアは、ラックギアの歯と同一のピッチを有する円板状のギアであっ て、固定床に配置されている駆動用モータの回転軸に取り付けらている(図2( a)及び図3(a)参照)。該ピニオンギアは、駆動用モータを駆動させると固 定された位置で回転運動をするように構成されている為、ブレーキによって固定 されている駆動用モータを駆動させなければ、ラックギアの歯とピニオンギアの 歯は、しっかりと噛み合わされている。従って、ラックギアを有する床体は、ピ ニオンギアを介して固定床に強固に固定された状態となる。一方、ピニオンギア を回転させた場合には、ピニオンギアの回転につれて該ピニオンギアの歯車と噛 み合わされているラックギアの歯がピニオンギアの歯車の上を水平方向に進む。 即ち、ピニオンギアの回転運動がラックギアの水平運動へと伝達されて、ラック ギアと一体的に構成されている床体が、ピニオンギアの回転の開始及び停止に伴 って、固定床に固定されたり、水平方向に移動したりする。
【0011】 上記の様なピニオンギアとしては、上記で述べたラックギアの歯の数よりも歯 車が少なく、ラックギアの歯のピッチと同様のピッチを有する円板状の歯車であ ればいずれのものでもよい。ピニオンギアの構成材料もいずれのものでもよいが 、これと噛み合わされて使用されるラックギアと同様の材料で構成するのが好ま しい。又、円滑な移動を可能とする為には、歯車の数が15〜40程度のものを 使用するのが好ましい。
【0012】 ピニオンギアを回転させる駆動用モータとしては、通常はブレーキによって固 定されていて、該ブレーキが解除された場合のみモータが回転し、該回転によっ て床体全体を移動し得るものであればいずれのものでもよいが、例えば、三相ブ レーキ付ギアモータGMT010U50B(椿本チェーン製)等を使用する。当 該モータは、通電時以外は常時ブレーキが掛けられた状態となっており、大きさ が135mmφ×283mm程度であり、出力が0.1kWの小型モータで、騒 音が小さく、減速比が1/5〜1/1200と大きい。この為、モータの回転速 度を適宜に変えることができ、可動床体の自在な移動及び固定を可能とし得る。 この様なモータの回転速度を適宜に変える制御装置としては、例えば、トルク制 御付三相インバータ VR001BL(椿本チェーン製)が挙げられる。尚、こ の様な駆動用モータは、固定床の框の側面等にボルト等の締結具によって固定さ れ、該モータの回転軸にはピニオンギアが取り付けられる。
【0013】 更に、ハニカム構造体に設ける車輪は、進行方向に沿った2辺の近傍に複数個 設けられて床体の移動を容易なものとしている(図2(b)参照)。床体に取り 付ける車輪の個数としては、走行路に設置した場合に可動床体が安定して静置さ れてガタつかず、移動させた場合に床体が円滑に移動し得ればいずれでもよい。 又、車輪の形成材料としては、いずれのものでもよいが、ラックギアと同様に大 重量を支えることが出来、且つ走行路上を円滑に回転して大重量の床体を容易に 移動させることが出来るものを使用する必要がある。この様な車輪としては、例 えば、円滑に回転することが可能な内部にベアリングを有した構造の鋼等の金属 製のものや、或いはエンジニアプラスチック製のもの等、強度が強く材料の摩耗 や劣化の少ないものを使用するのが好ましい。例えば、本考案においては、直径 が37mmφ程度の車輪の幅が10〜20mmの大きさの鋼製の車輪を好ましく 使用することが出来る。
【0014】 本考案においては、床下全体に設けられた収納庫の蓋部分となる可動床体を、 上記の様な電動スイッチのみで所望の位置に移動させ、且つその位置で可動床体 が強固に固定される構造とすることにより、収納庫から荷物を取り出すのに必要 な広さの開口部が得られる分だけ床体を任意に移動及び固定することが出来る為 、収納庫内に荷物を出し入れする場合に非常に便利である。即ち、床体を鍵機構 によって固定する構造とした場合には、安全性を考慮すると、必ず鍵機構が設け られている位置まで可動床体を移動して、その位置で可動床体を固定させてから 物を取り出さなければならず使い勝手に劣ってしまう。これに対し、上記の様に 構成すれば、可動床体を無段階の任意の位置で固定することが可能となる為、非 常に使い勝手に優れた収納庫が得られる。
【0015】 上記の様な構成からなる本考案の第1の収納庫付き建築物は、特に、床下に広 い空間部分を有する一戸建ての住宅の一階部分、或いは、鉄筋・鉄骨コンクリー ト製の集合住宅等の高層建築物の逆梁コンクリートスラブ構造の建物に好ましく 適用される。即ち、これらの建物においては、建築条件に応じて異なるが、図8 に示す様に、通常、高さ50〜70cm程度の床下空間部分が存在するが、従来 、この部分は、収納容器を埋め込んだ床下収納や、配線や配管を設ける程度にし か利用されていなかった。これに対し、本考案の一部屋の床体全体を収納庫の開 口部とした収納庫付き建築物では、一部屋の床下部分全体に、収納庫用の板材が 張り巡らされている為、蓋体である可動床体を水平に移動させれば、広い間口を 有する高さが40〜70cm程度の非常に収納量の大きい収納庫が無理なく確保 される(図1(b)参照)。該収納庫には、例えば、大型の旅行用トランクや乳 母車やスキー用具等、かなり大きな物や重いものを収納庫の大きさや、入口の大 きさに左右されることなく、容易に出し入れすることが可能となる。尚、収納庫 の蓋体である可動床体は、例えば、図4に示す様に、隣接するスキップフロアを 有する部屋の上部に移動させてもよいし、隣接する押し入れ等の収納庫の下部へ と移動させてもよい(不図示)。
【0016】 次に、本考案の第2のものである、スキップフロアの床面部分と通常の床面部 分との間の側壁に開口部を設けた複数の引出し式の収納庫を有する収納庫付き建 築物について説明する(図5〜図7参照)。 先ず、スキップフロアの床面を、鉄筋・鉄骨コンクリート製等の高層建物の場 合には、逆梁コンクリートスラブのスラブ面上に、又、1戸建ての木造建築物の 1階部分に設ける場合には、地面の上に設けられた防湿コンクリートの上に、夫 々根太等を設けて、床材をこれに固定することによって設ける。この様にすれば 、スキップフロアの床面のレベルと通常の床体のレベルとの間には、建築条件に 応じて異なるが、通常、高さ50〜70cm程度の空間が存在する。そこで、ス キップフロアから通常の床体のレベルまでの垂直の壁面に開口部を設けることに よって、床下空間を、横方向から利用する構成とする。即ち、図5〜図7に示す 様に、該開口部から引き出すことが可能で、床下空間部分に納めることの出来る 適宜な大きさの引出し式の収納庫を可能な限り設ければ、床下空間を有効に使用 して充分な収納場所を無理なく確保することが可能となる。この様にすれば、箪 笥に衣類等を入れる手軽さで、日用品等を容易に収納し、容易に取り出すことが 出来る。更に、この部分には、奥行き50cm〜240cm、幅50cm〜15 0cm、高さ20cm〜80cm程度の範囲で、目的に合わせ、幅や奥行き等に かなりの自由度を以って引出し式収納庫を作ることが出来る為、例えば、スキー やゴルフクラブ等の様な長尺物や、布団や毛布等の様な大きなものを収納し得る 大型の収納庫を設けることが可能となる。本考案によれば、以上の様な整理しに くいものを簡便に収納し得る収納場所の確保が容易にできる。
【0017】 上記の様な構成の引出し式の収納庫は、かなりの大きさを有し、これに荷物を 一杯に入れた場合には、かなりの重さを有することになる。この為、引出し式の 収納庫が容易に引き出せる様に、該収納庫の底部の裏面側に車輪を設けたり(図 7参照)、該車輪が円滑に回転できる様に、車輪用のレールや、円滑な走行路面 を形成しておくのが好ましい。車輪としては、通常のキャスター付きの家具等に 使用されているかなりの重量に耐え得るものであればいずれのものでもよいが、 レールを設けた場合には、該レールに嵌合する形状の車輪を使用する。又、車輪 の走行路としては、木製の床面の上に、例えば、金属製、或いはポリスチレン、 ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、FRP、ABS及びPVC樹脂 等の硬質プラスチックからなる円滑なシート材料を貼り付けたものや、更に、こ れらの硬質プラスチックシート等に車輪の幅に該当する幅の凹状の溝を形成した ものを使用するのが好ましい。この様にすれば、車輪は、この溝に嵌り込み外れ ることなく溝内を安定して走行し得る。
【0018】 次に、本考案の第3のものである、収納庫が、床下部分に略一杯に設けられた 水平方向に回転可能に構成されている上部が開口された円筒状の筒体からなり、 且つ床面に該筒体に収納されている物品を順次取り出すのに十分な間口を有する 開口部が設けられていることを特徴とする収納庫付き建築物について、図9及び 図10を参照して説明する。 床下部分に設けられている筒体は、いずれの大きさ及び材料のものでもよいが 、床下部分をできるだけ有効に使用する為には、床下部分に収容できる最大限の 大きさのものであって、且つ水平方向に円滑に回転し得るものとするのが好まし い。開口部を設ける部屋の大きさや、梁や柱を設ける位置等によっても異なるが 、例えば、半径150cm〜250cm、高さ20cm〜50cm程度の、合板 やプラスチック製等の筒体とするのが好ましい。この様にすれば、デッドスペー スとなっていた床下部分に大容量の収納庫を確保することが可能となる。即ち、 図9に示した様に、筒体の上部にある床面には、筒体に収納されている物品を順 次取り出すのに十分な間口を有する開口部が設けられている為、筒体を水平方向 に自在に回転させて筒体の必要とす部分を開口部の真下に移動させることによっ て、筒体内から荷物を取り出したり、収容したりすることが容易にできる(図9 (b)参照)。
【0019】 又、筒体には、図9(a)に示した様に、内部に間仕切りが設けられていても よいが、勿論なくてもよい。更に、図9(a)に示した例では、間仕切りが1つ しかないが、複数設けられていてもよい。特に、筒体に間仕切りを設けないか、 設けても2分割〜4分割する程度にしておけば、荷物の大きさに左右されること なく、筒体内に小さな物から、かなり大きな物まで自由に簡便に収納することが 出来る。又、本考案においては、これらの荷物を目につかない床下部分に収納す ることが出来る為、大容量の衣類や日用品等を使い勝手よく、すっきりと整理す ることが可能となる。
【0020】 上記の様な筒体を、水平方向に回転可能にする為の構造についても何ら限定さ れないが、大容量の筒体内に荷物が詰まった状態を考慮すると、例えば、筒体の 下部に、図10に示した様な構造を有するスチール等の強度の強い材料で形成さ れた、筒体を安定して支えるのに十分な広さを有する回転板を設け、この上に筒 体を取り付けるのが好ましい。又、該回転板には、大重量の筒体を支えるのに十 分な強度を有し、且つ左右方向への円滑な自在な回転を可能とする為に、図10 (b)に示した様に内部にベアリングを有する回転軸を回転板の下部に設けるこ とが好ましい。更に、回転板や筒体に過剰な負荷がかかることによって生じる変 形を防止し、且つ安定な回転を確保させる為に、筒体の裏面側の円周上に近い部 分に補助用の車輪を少なくとも1個、好ましくは3個以上設けておくのも好まし い(図10参照)。
【0021】 本考案の収納庫付き建築物は、基本的には、床下部分に大容量の収納庫が設け られ、従来デッドスペースとなっていた床下部分を有効に、且つ便利に利用する ことを目的とする。従って、本考案では、上記で述べた3種類の収納庫が建築物 に1つでも設けられていればよいが、本考案の理想的な使用態様としては、1軒 の住宅、又は、図11及び図12に示した様に集合住宅の1軒分の専有スペース 部分に、上記した3種類の本考案の収納庫を設けるのが好ましい。勿論、建物の 大きさや、専有スペースの大きさによっては、3種類の本考案の収納庫から2種 類を適宜に選択して設けてもよい。この様にすれば、従来のデッドスペース部分 に大容量の収納庫を設けることができる為、生活空間が損なわれることがなく広 々としたスペースで快適な生活を送ることが可能となる。
【0022】 更に、上記の3種類の収納庫に加えて、図11及び図12に示した様に、台所 部分にも床下収納を設けることが好ましい。この際に使用する床下収納庫として は、通常の一般住宅に設けられている、蓋体と、これに組み合わされたプラスチ ック容器とからなるものでもよいが、下記の構造を有するものを使用すれば、よ り収納量の大きな収納庫を設けることが可能となる。即ち、床面に設ける開口部 は通常のものと同様であるが、該開口部の下部の床下に設ける収納容器の平面積 を開口部の平面積の2〜4倍程度とし、該収納容器をスライド可能に構成して自 在に移動させることが出来るものとすれば、大容量の収納容器を無理なく確保す ることが出来る。この結果、台所にある大量の瓶類や鍋や食器類、或いは食品類 等を見えない部分にすっきりと収納することが可能となる。収納容器をスライド 可能に構成する方法としては、例えば、コンクリートスラブ面にレールを設ける 一方、収納容器の底部の裏面側にレールに嵌合する車輪を設けておき、収納容器 がこの上を円滑にスライドする様に構成する方法や、床面の裏側にレールを設け ておき、収納容器の上部に、該レールに嵌め込まれ、且つレール上を円滑に移動 可能な部材を取り付ける等の方法が挙げられる。
【0023】
【考案の効果】
以上説明した様に、本考案によれば、特に、逆梁コンクリートスラブ構造の集 合住宅等の高層建築物や一戸建ての家屋の床下部分のデッドスペースに、使い易 い大容量の収納庫を無理なく設け、該収納庫に多くの生活用品等を収納すること が出来る結果、生活空間を損うことなく、生活空間から生活用品等を排除するこ とが可能となる為、広々とした生活空間が確保された住み心地のよい建築物が提 供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の収納庫付き建築物を説明する平面図及
び斜視図である。
【図2】本考案で使用する可動床体を説明する図であ
る。
【図3】本考案の移動式床構造体の別の使用形態を説明
する斜視図である。
【図4】本考案の収納庫付き建築物を説明する斜視図で
ある。
【図5】本考案の収納庫付き建築物を説明する平面図で
ある。
【図6】本考案の収納庫付き建築物を説明する斜視図で
ある。
【図7】本考案で用いる引出式収納庫を説明する図であ
る。
【図8】本考案の収納庫付き建築物の構造を示す断面図
である。
【図9】本考案の収納庫付き建築物を説明する平面図及
び斜視図である。
【図10】本考案で使用する回転板を説明する図であ
る。
【図11】本考案の収納庫付き建築物を説明する間取り
図である。
【図12】本考案の収納庫付き建築物を立体的に説明す
るための図である。
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床下部分に、間口の広い開口部を有する
    大容量の収納庫が設けられている収納庫付き建築物であ
    って、収納庫が、一部屋の床下全体に設けられ、且つ開
    口部が一部屋の床面全体であることを特徴とする収納庫
    付き建築物。
  2. 【請求項2】 開口部が、一部屋の床面全体を水平方向
    に移動させることによって開閉可能に構成されている請
    求項1に記載の収納庫付き建築物。
  3. 【請求項3】 床下部分に、間口の広い開口部を有する
    大容量の収納庫が設けられている収納庫付き建築物であ
    って、収納庫が、1段低くなっているスキップフロアの
    床面部分と通常の床面部分との間の側壁に開口部が設け
    られている複数の引出し式の収納庫であることを特徴と
    する収納庫付き建築物。
  4. 【請求項4】 引出し式の収納庫が、奥行き50cm〜
    240cm、幅50cm〜150cm、高さ20cm〜
    80cmである請求項3に記載の床用建築部材。
  5. 【請求項5】 床下部分に、大容量の収納庫が設けられ
    ている収納庫付き建築物であって、収納庫が、床下部分
    に略一杯に設けられた水平方向に回転可能に構成されて
    いる上部が開口された円筒状の筒体からなり、且つ床面
    に該筒体に収納されている物品を順次取り出すのに十分
    な間口を有する開口部が設けられていることを特徴とす
    る収納庫付き建築物。
  6. 【請求項6】 筒体が、半径150cm〜250cm、
    高さ20cm〜50cmの範囲の大きさを有する請求項
    5に記載の収納庫付き建築物。
  7. 【請求項7】 床下部分に、大容量の収納庫が設けられ
    ている収納庫付き建築物であって、請求項1〜請求項3
    に記載の収納庫から選択された少なくとも2種類の収納
    庫が1つの建築物に設けられていることを特徴とする収
    納庫付き建築物。
JP1996003246U 1996-03-29 1996-03-29 収納庫付き建築物 Expired - Lifetime JP3031971U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3402580B2 (ja) 1998-11-13 2003-05-06 丸西建設株式会社 大型回転収納庫、及びこれを有する建築物

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JP3402580B2 (ja) 1998-11-13 2003-05-06 丸西建設株式会社 大型回転収納庫、及びこれを有する建築物

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