JP3031212U - 髪止め具 - Google Patents

髪止め具

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JP3031212U
JP3031212U JP1996001111U JP111196U JP3031212U JP 3031212 U JP3031212 U JP 3031212U JP 1996001111 U JP1996001111 U JP 1996001111U JP 111196 U JP111196 U JP 111196U JP 3031212 U JP3031212 U JP 3031212U
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JP1996001111U
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Inventor
田 憲 治 森
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ローザ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 頭髪を所定の位置に正確に係止することがで
きる、髪止め具を提供する。 【解決手段】 頭髪を挟んで止めるための髪挟持部材1
2a,12bを有する髪止め具10であって、一方の髪
挟持部材12aには、溝部30が形成され、その溝部3
0の中には、たとえばゴム状弾性体からなる紐状のすべ
り止め部材28が着脱自在に装着される。すべり止め部
材28は、その一部(膨出部)28cが溝部30の開放
部から膨出するように、溝部30に装着される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は髪止め具に関し、特にたとえば、ヘアーピン,ヘアークリップおよ び髪挟みなどの髪止め具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の髪止め具には、頭髪を挟んで止めるための1対の挟み部材が開閉自在に 形成され、この1対の挟み部材を相互に閉じるように付勢する金属製のコイルバ ネが設けられたものがあった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の髪止め具では、1対の挟み部材で頭髪を挟ん だときに、髪の毛と挟み部材の内側面との接触部における摩擦が小さいため、挟 み部材が髪の毛からずれたり滑ったりする恐れが多分にあった。つまり、従来の 髪止め具では、頭髪を所望する部位に正確に係止することが困難であった。
【0004】 それゆえに、この考案の主たる目的は、頭髪を所望の位置に正確に係止するこ とができる、髪止め具を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案は、頭髪を挟んで止めるための髪挟持部材を有する髪止め具であって 、髪挟持部材は、溝部と、溝部に着脱自在に保持され、弾性を有するすべり止め 部材とを含み、すべり止め部材は、その一部が溝部から膨出するように押圧保持 される、髪止め具である。
【0006】 また、この考案は、頭髪を挟んで止めるための髪挟持部材を有する髪止め具で あって、髪挟持部材は、溝部と、溝部に保持され、弾性を有するすべり止め部材 とを含み、すべり止め部材は、溝部の底面部に押圧され、溝部の底面部の幅より も大きい幅広部と、溝部の側面部に押圧され、溝部の側面部の幅よりも小さい幅 狭部と、幅狭部の幅よりも大きく形成され、溝部の開放部から膨出する膨出部と を有する、髪止め具である。
【0007】 さらに、この考案は、頭髪を挟んで止めるための1対の髪挟持部材と、1対の 髪挟持部材の一方端側に形成され、1対の髪挟持部材を開閉自在に枢支する枢支 部と、1対の髪挟持部材に跨がるように形成され、常時は、1対の髪挟持部材を 相互に閉じるように1対の髪挟持部材を付勢する付勢部材とが備えられた髪止め 具であって、1対の髪挟持部材の一方は、溝部と、溝部に保持され、弾性を有す るすべり止め部材とを含み、すべり止め部材は、溝部の底面部に押圧され、溝部 の底面部の幅よりも大きい幅広部と、溝部の側面部に押圧され、溝部の側面部の 幅よりも小さい幅狭部と、幅狭部の幅よりも大きく形成され、溝部の開放部から 膨出する膨出部とを有する、髪止め具である。
【0008】 さらに、この考案は、頭髪を挟んで止めるための1対の髪挟持部材と、1対の 髪挟持部材の長さ方向の一方端側から、それぞれ、相反する方向に延びて形成さ れ、貫通孔を有する1対のつまみ部と、1対のつまみ部の貫通孔の一端から延び て形成され、それぞれ係止用溝部を有する1対の係合部材と、一方のつまみ部の 内面に間隔を隔てて形成され、それぞれ凸部を有する1対の第1の支持部材と、 他方のつまみ部の内面に間隔を隔てて形成され、凸部に回動自在に嵌合する凹部 を有する1対の第2の支持部材と、その一端が、一方のつまみ部の貫通孔から挿 通され、1対の係合部材の一方の係止用溝部に係止され、且つ、その他端が他方 のつまみ部の貫通孔から挿通され、1対の係合部材の他方の係止用溝部に係止さ れることにより、1対の髪挟持部材に跨がるように取着され、常時は、1対の髪 挟持部材を相互に閉じるように1対の髪挟持部材を付勢する付勢部材とを含み、 すべり止め部材は、溝部の底面部に押圧され、溝部の底面部の幅よりも大きい幅 広部と、溝部の側面部に押圧され、溝部の側面部の幅よりも小さい幅狭部と、幅 狭部の幅よりも大きく形成され、溝部の開放部から膨出する膨出部とを有する、 髪止め具である。
【0009】 この考案にかかる髪止め具では、第1の支持部材の先端部にアール部分を設け 、さらに、第2の支持部材の凹部よりも下側に配置し、アール部分に接触した状 態で、第1の支持部材を支持する位置決め案内部材が設けられるとよい。 また、すべり止め部材には、幅広部と幅狭部との間に、すべり止め部材の外側 から内側に湾曲する湾曲部が形成されると効果的である。溝部は、底面部と前記 底面部に垂直な側面部とで形成されると効果的である。 さらに、すべり止め部材は、ゴム状弾性体、特に、シリコーンゴムで形成され るとよい。
【0010】
【作用】
すべり止め部材は、幅広部を溝部の底面部に対向させ、膨出部の上から押し込 むことにより、溝部の中に嵌め込まれる。このとき、すべり止め部材の幅広部は 、溝部の底面部に押圧される。それと同時に、膨出部が圧縮押圧されることによ って、湾曲部が外側に向かって膨出されるため、幅広部と幅狭部との中間部(側 面部)が溝部の側面部にフィットして保持される。つまり、すべり止め部材は、 溝部の中に着脱自在に確実に係止される。 このとき、溝部の底面部が平面に形成され、溝部の側面部が底面部に対して垂 直に形成すると、すべり止め部材は溝部により一層確実に係止される。
【0011】 すべり止め部材を特にシリコーンゴムなどの粘弾性を有するゴム状弾性体で形 成した場合、すべり止め部材は、耐熱性,耐水性,耐油性,耐薬品性等耐候性に 優れたものとなる。また、頭髪と接触した場合に、頭髪とゴム状弾性体との摩擦 係数も大きくなり、髪挟持部材間における頭髪の係止力が高まる。
【0012】 枢支部は、1対の髪挟持部材を開閉自在に枢支する。また、枢支部は、第1の 支持部材の凸部と第2の支持部材の凹部とが回動自在に嵌合されることにより、 1対の髪挟持部材を回動自在に支持する。
【0013】 位置決め案内部材は、第1の支持部材の凸部が第2の支持部材の凹部に適合し て嵌合されるように、所定の位置に案内して位置決めする。
【0014】 付勢部材は、常時には、1対の髪挟持部材を相互に閉じるように、1対の髪挟 持部材を付勢する。付勢部材は、その一端および他端がつまみ部の貫通孔を通っ て、一方および他方の係合部材の係止用溝部に係止された場合、1対の髪挟持部 材間で不用意に離脱することを防止する。
【0015】
【考案の効果】
この考案によれば、頭髪を所望の位置に正確に係止することができる、髪止め 具が得られる。すなわち、髪挟持部材に設けられたすべり止め部材によって、頭 髪を髪挟持部材で挟持したときに、頭髪は、すべり止め部材との間で接触摩擦が 作用するので、ずれたり、すべったりすることなく、所定の位置に確実に係止す ることができる。
【0016】 また、この髪止め具では、主として、1対の髪挟持部材と、1対の髪挟持部材 を開閉自在に枢支する枢支部と、1対の髪挟持部材を相互に閉じるように付勢す る付勢部材とで構成され、特に、枢支部はたとえばピンなどの軸部を用いず、さ らに、付勢部材はたとえば金属製のコイルバネなどの部材を用いない簡単な構造 を有するので、従来のように手間をかけることなく、極めて簡単に髪止め具を組 み立てることもできる。
【0017】 この考案の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行 う以下の考案の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0018】
【考案の実施の形態】 【実施例】
図1はこの考案の一実施例を示す斜視図であり、図2は図1の線II−IIに おける断面図である。図3は1対の髪挟持部材を開いた状態を示す正面図である 。図4は図1〜図3に示す髪止め具の分解斜視図であり、図5は図1〜図4に示 す髪止め具の枢支部の周辺を示す右側面図である。 髪止め具10は、概略的に言うと、頭髪を挟んで止めるための1対の髪挟持部 材12a,12bと、1対の髪挟持部材12a,12bの長さ方向の一方端に形 成される1対のつまみ部14a,14bと、1対の髪挟持部材12a,12bの 長さ方向の一方端寄りに形成され、1対の髪挟持部材12a,12bを開閉自在 に枢支する1対の枢支部16a,16bと、1対の髪挟持部材12a,12bに 跨がるように形成され、常時には、1対の髪挟持部材12a,12bを相互に閉 じるように付勢する付勢部材18とを具備するものである。
【0019】 先ず、1対の髪挟持部材12a,12bから説明していく。 1対の髪挟持部材12a,12bは、それぞれ、たとえば細長い弓形板状の髪 挟持片20a,20bを含む。髪挟持片20a,20bは、ほぼ同形同大に形成 され、その長さ方向の一端側(根元部)から他端側(先端部)に延びるにしたが って先細りに形成される。また、髪挟持片20a,20bの他端側(先端部)に は、アールがそれぞれつけられている。さらに、髪挟持片20aの他端側(先端 部)には、たとえば略円柱形の差し込み片22が設けられ、髪挟持片20bの他 端側(先端部)には、差し込み片22に対応する位置に、差し込み孔24が設け られている。
【0020】 一方の髪挟持片20aには、その一方主面(外面)に、たとえば流線形に隆起 した装飾部26が形成され、その他方主面(内面)に、すべり止め部材28が着 脱自在に形成される。そこで、すべり止め部材28について説明する。 一方の髪挟持片20aの一方主面(内面)の中央には、たとえば図6に示すよ うに、所定の幅を有する溝部30が、その髪挟持片20aの長さ方向の一端側か ら他端側にかけて形成される。溝部30は、図7に示すように、たとえば断面「 コ」の字形に形成される。この場合、溝部30は、平面に形成される底面部30 aと、底面部30aに対して垂直面となる側面部30bおよび側面部30cと、 底面部30a上方の開放部30dとを有する。
【0021】 この溝部30の中には、たとえば図6および図7に示すように、たとえば断面 逆U字状で細長い紐状のすべり止め部材28が形成される。このすべり止め部材 28は、特に、図7に示すように、溝部30の底面部30aに押圧され、溝部3 0の底面部30aの幅よりも大きく形成される幅広部28aと、溝部30の側面 部30bおよび30cに押圧され、溝部30の側面部30bおよび30cの幅よ りも小さく形成される幅狭部28bと、幅狭部28bの幅よりも大きく形成され る膨出部28cとを有する。 この場合、幅広部28aと幅狭部28bとの中間部(側面部)には、外側から 内側の方向に向かって、ほぼ弓形に湾曲した湾曲部28dおよび湾曲部28eが 形成される。また、膨出部28cは、溝部30の開放部30dから上方に膨出し て、たとえば球冠状に形成される。
【0022】 すべり止め部材28は、頭髪に接触した場合に、摩擦係数が大きく且つ頭髪を 傷めない弾性材料で形成される。この実施例では、すべり止め部材28が、たと えば耐熱性,耐水性,耐油性および耐薬品性等耐候性に優れ、しかも粘弾性を有 するシリコーンゴムなどのゴム状弾性体で形成される。
【0023】 このすべり止め部材28は、図6および図7に示すように、幅広部28aを下 にして溝部30の底面部30aに対向させ、膨出部28cの上から押し込むこと により、溝部30の中に着脱自在に嵌め込まれる。このとき、先ず、すべり止め 部材28の幅広部28aが、特に図7に示すように、溝部30の底面部30aに 押圧される。それと同時に、膨出部28cが圧縮押圧されることによって、湾曲 部28dおよび28eが外側に向かって膨出されるため、幅広部28aと幅狭部 28bとの中間部(側面部)が溝部30の側面部30bおよび30cにフィット して適合される。つまり、すべり止め部材28は、溝部30の中に確実に係止さ れる。したがって、この実施例では、すべり止め部材28をたとえば接着剤など を用いずに、溝部30の中に着脱自在に装着して固定することができる。
【0024】 ところで、もう一方の髪挟持片20bの内面には、図2,図3および図4等に 示すように、その長さ方向に間隔を隔てて、複数の細長片32,32,・・・3 2が形成される。これらの細長片32は、たとえば矩形に形成され、髪挟持片2 0bの幅方向に所定の長さをもって形成される。複数の細長片32は、1対の髪 挟持部材12a,12b間で頭髪を挟持したときに、一方の髪挟持片20aに設 けられたすべり止め部材28と協働して、頭髪のすべりやずれを防止するもので ある。
【0025】 この実施例の髪止め具10では、上述したように、1対の髪挟持部材12a, 12bの長さ方向の一端側(根元部)に、1対のつまみ部14a,14bが形成 されている。1対のつまみ部14aおよび14bは、たとえば図1,図2および 図4等に示すように、1対の髪挟持部材12a,12bの長さ方向の一端から、 それぞれ、相反する方向に延びて形成される。 一方のつまみ部14aは、特に図2に示すように、髪挟持部材12aの長さ方 向の一端から所定の角度で斜め上方に延びて形成される。他方のつまみ部14b は、髪挟持部材12bの長さ方向の一端から、髪挟持部材12bの湾曲面に沿っ て、その延長線上に延びて形成される。
【0026】 また、この実施例の髪止め具10では、1対のつまみ部14aおよび14bの 内面側に、1対の髪挟持部材12aおよび12bを開閉自在に枢支する1対の枢 支部16a,16aおよび16b,16bが形成される。一方の枢支部16a, 16aは、一方のつまみ部14aに設けられ、凸部36a,36aを有する1対 の第1の支持部材36,36で形成される。また、他方の枢支部16b,16b は、他方のつまみ部14bに設けられ、凸部36a,36aに嵌合される凹部3 8a,38aを有する1対の第2の支持部材38,38で形成される。
【0027】 すなわち、一方のつまみ部14aの幅方向の一端側および他端側には、図4, 図5および図6に示すように、それぞれ、たとえば断面山形状の第1の支持部材 36,36が形成される。第1の支持部材36,36の先端部には、それぞれア ールがつけられている。つまみ部14aは、たとえば平面台形の貫通孔40aを 有する。貫通孔40aは、つまみ部14aの長さ方向の一端からほぼ中央にかけ て設けられる。この場合、貫通孔40aは、髪挟持片20aの長さ方向の一端側 (根元部)寄りに形成される。1対の第1の支持部材36,36は、それぞれ、 貫通孔40aの幅方向の一端縁および他端縁に沿って立ち設けられる。1対の第 1の支持部材36,36の外面には、それぞれ、たとえば円板形の凸部36a, 36aが外側に突き出るように形成される。
【0028】 他方のつまみ部14bの内面、つまり、つまみ部14aとの対向面には、1対 の第1の支持部材36,36と回動自在に支持される1対の第2の支持部材38 ,38が形成される。すなわち、つまみ部14bの幅方向の一端および他端には 、それぞれ、たとえば断面山形状の第2の支持部材38,38が形成される。第 2の支持部材38,38の先端部には、第1の支持部材36,36と同様に、そ れぞれアールがつけられている。また、つまみ部14bは、たとえば平面台形の 貫通孔40bを有する。貫通孔40bは、上記貫通孔40aに対応する位置に設 けられる。1対の第2の支持部材38,38は、貫通孔40bの幅方向の一端縁 および他端縁から間隔を隔てた所定の位置に形成される。
【0029】 この場合、第2の支持部材38,38は、図1および図5等に示すように、第 1の支持部材36,36よりも外側に配設される。第2の支持部材38,38の 内面には、それぞれ、たとえば平面U字状の凹部38a,38aが形成される。 第2の支持部材38,38の凹部38a,38aは、第1の支持部材36,36 の凸部36a,36aに回動自在に嵌合されるものである。
【0030】 また、つまみ部14bには、図4および図5に示すように、貫通孔40bの幅 方向の一端縁と一方の第2の支持部材38との間、および、貫通孔40bの幅方 向の他端縁と他方の第2の支持部材38との間に、それぞれ、位置決め案内部材 42,42が形成される。位置決め案内部材42,42は、それぞれ、略矩形の 細片に形成され、その表面中央が薄く、周縁にゆくに従って僅かに厚くなってい る凹面部42a,42aを有するものである。位置決め案内部材42,42は、 第1の支持部材36,36の凸部36a,36aと第2の支持部材38の凹部3 8a,38aとが、回動自在に嵌合されたときに、第1の支持部材36,36の 先端部のアール部分を、位置決め案内部材42,42の凹面部42a,42aに 接触した状態で支持し案内するものである。
【0031】 さらに、一方のつまみ部14aおよび他方の14bには、第1の支持部材36 ,36の凸部36a,36aと第2の支持部材38の凹部38a,38aとが、 回動自在に嵌合されたときに、係合可能な1対の係合部材44a,44bが形成 される。すなわち、一方のつまみ部14aには、その貫通孔40aの長さ方向の 一端から、つまり、髪挟持片20aの長さ方向の一端側(根元部)から、斜め下 方に延びて、一方の係合部材44aが形成される。この係合部材44aは、たと えば断面U字状で略板状に形成され、その先端部にたとえば断面「コ」字形の係 合用の切欠き部46aを有し、その根元部の上面に平面矩形の係止用溝部48a を有するものである。
【0032】 また、他方のつまみ部14bには、1対の髪挟持部材12a,12bが開いた 状態の時に、上記係合部材44aと係合可能な他方の係合部材44bが形成され る。係合部材44bは、たとえば略矩形板状の支持片46bを含む。支持片46 bは、その先端部に弓形状の係合用突出片48bを有し、その根元部の下面に平 面矩形の係止用溝部50bを有するものである。支持片46bは、つまみ部14 bの貫通孔40bの端部から長さ方向の一端から、つまり、髪挟持片20bの長 さ方向の一端側(根元部)から、斜め上方に延びて形成される。この支持片46 bは、その内面から斜め上方に延びて形成される。さらに、支持片46bには、 その内面側から斜め上方に延び、しかも、支持片46bの先端から突出するよう にして、突出片48bが形成される。 一方の係合部材44aと他方の係合部材44bとは、髪挟持部材12a,12 bが開いた時に、一方の係合部材44aの切欠き部46aに、他方の係合部材4 4bの突出片48bがわずかに接触しながら係合するものである。
【0033】 なお、上述した1対の髪挟持部材12a,12b、1対のつまみ部14a,1 4b、枢支部16a,16aおよび16b,16bは、たとえばABS樹脂(ア クリロニトリル・ブタジエンスチレン樹脂)などの耐衝撃性に優れた合成樹脂材 料で一体的に形成される。
【0034】 さらに、この髪止め具10では、1対の髪挟持部材12a,12bに跨がるよ うにして、付勢部材18が形成される。この付勢部材18は、常時には、1対の 髪挟持部材12a,12bを相互に閉じるように1対の髪挟持部材12a,12 bを付勢するものである。 付勢部材18は、たとえば断面略C字形の付勢部54を含む。この付勢部54 の一端および他端には、それぞれ、係止用の段差部56a,56bが形成される 。段差部56a,56bは、付勢部54の内面に対して、ほぼ垂直に形成される 。付勢部54および段差部56a,56bとは、たとえばポリアセタールなどの 圧縮強さに優れた合成樹脂材料で一体的に形成される。
【0035】 この付勢部材18は、図2および図4等に示すように、係合部材44aおよび 44bを覆うようにして、1対の髪挟持部材12a,12bに跨がるように取着 される。すなわち、付勢部材18の一方端は、一方のつまみ部14aの内面側か ら貫通孔40aに挿通され、係合部材44aの係止用溝部48aに係止される。 同時に、付勢部材18の他方端は、他方のつまみ部14bの内面側から貫通孔4 0bに挿通され、係合部材44bの係止用溝部50bに係止される。したがって 、付勢部材18は、1対の髪挟持部材12aおよび12b間において、不用意に 離脱しないように所定の位置に取着される。
【0036】 この実施例の髪止め具10は、図2に示すように、1対のつまみ部14a,1 4bをつまんで、付勢部材18の付勢力、つまり、弾発力に抗して髪挟持部材1 2a,12bを開き、相互に開かれた髪挟持部材12a,12bの間に頭髪を挟 むことにより、頭髪を所望の位置に係止するものである。
【0037】 この実施例の髪止め具10によれば、一方の髪挟持部材12aに、摩擦係数が 大きく且つ頭髪を傷めない弾性材料ですべり止め部材28が形成されているため 、所望の位置にすべることなく正確に、且つ、頭髪を傷めることなく、係止する ことができる。
【0038】 しかも、この実施例の髪止め具10では、図6および図7等で示すように、す べり止め部材28が、特に、幅広部28aと、幅狭部28bと、幅狭部28bの 幅よりも大きく形成される膨出部28cとで形成されているため、膨出部28c の上から押し込むことにより、幅広部28aと幅狭部28bとの中間部(側面部 )が溝部30の側面部30bおよび30cにフィットして適合され、すべり止め 部材28が溝部30の中に確実に係止される。したがって、この実施例では、す べり止め部材28をたとえば接着剤などを用いずに、溝部30の中に極めて簡単 に着脱自在に装着して固定することができる。
【0039】 また、すべり止め部材28が、たとえば粘弾性を有するシリコーンゴムなどの ゴム状弾性体で形成され、耐熱性,耐水性,耐油性および耐薬品性等耐候性に優 れているため、頭髪が水で濡れている場合、頭髪にパーマをかける場合等でも、 安心して用いることができる。
【0040】 さらに、この実施例の髪止め具10では、主として、1対の髪挟持部材12a ,12bと、1対の髪挟持部材12a,12bを開閉自在に枢支する枢支部32 と、常時は、1対の髪挟持部材12a,12bを相互に閉じるように付勢する付 勢部材18とで構成され、特に、枢支部16a,16aおよび16b,16bが 、ピンなどの軸部を用いず、さらに、付勢部材18も金属製のコイルばねなどの 部材を用いないで、それぞれ、簡単な構造を有し、しかも、係合部材44a,4 4bが係合することにより、1対の髪挟持部材12a,12bの開閉を妨げない ので、極めて簡単に組み立てることができる。
【提出日】平成8年6月14日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 さらに、この考案は、頭髪を挟んで止めるための1対の髪挟持部材と、1対の 髪挟持部材の長さ方向の一方端側から、それぞれ、相反する方向に延びて形成さ れ、貫通孔を有する1対のつまみ部と、1対のつまみ部の貫通孔の一端から延び て形成され、それぞれ係止用溝部を有する1対の係合部材と、一方のつまみ部の 内面に間隔を隔てて形成され、それぞれ凸部を有する1対の第1の支持部材と、 他方のつまみ部の内面に間隔を隔てて形成され、凸部に回動自在に嵌合する凹部 を有する1対の第2の支持部材と、その一端が、一方のつまみ部の貫通孔から挿 通され、1対の係合部材の一方の係止用溝部に係止され、且つ、その他端が他方 のつまみ部の貫通孔から挿通され、1対の係合部材の他方の係止用溝部に係止さ れることにより、1対の髪挟持部材に跨がるように取着され、常時は、1対の髪 挟持部材を相互に閉じるように1対の髪挟持部材を付勢する付勢部材とを備え 1対の髪挟持部材の一方は、溝部と、溝部に着脱自在に保持され、弾性を有する すべり止め部材とを含み、 すべり止め部材は、溝部の底面部に押圧され、溝部の 底面部の幅よりも大きい幅広部と、溝部の側面部に押圧され、溝部の側面部の幅 よりも小さい幅狭部と、幅狭部の幅よりも大きく形成され、溝部の開放部から膨 出する膨出部とを有する、髪止め具である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の線II−IIにおける断面図である。
【図3】図1および図2に示す髪止め具において、1対
の髪挟持部材を開いた状態を示す正面図である。
【図4】図1,図2および図3に示す髪止め具の分解斜
視図である。
【図5】図1〜図4に示す髪止め具の枢支部の周辺を示
す右側面図である。
【図6】図1〜図5に示す髪止め具の一方の髪挟持部材
におけるすべり止め部材の取り付け状態を示す分解斜視
図である。
【図7】図1〜図5に示す髪止め具の一方の髪挟持部材
におけるすべり止め部材の取り付け状態を示す断面図解
図である。
【符号の説明】
10 髪止め具 12a,12b 髪挟持部材 14a,14b つまみ部 16a,16b 枢支部 18 付勢部材 28 すべり止め部材 28a 幅広部 28b 幅狭部 28c 膨出部 28d,28e 湾曲部 30 溝部 30a 底面部 30b,30c 側面部 30d 開放部 36 第1の支持部材 36a 凸部 38 第2の支持部材 38a 凹部 40a,40b 貫通孔 42 位置決め案内部材 44a,44b 係合部材 46a 切欠き部 48b 突出片 56a,56b 係止用溝部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭髪を挟んで止めるための髪挟持部材を
    有する髪止め具であって、前記髪挟持部材は、溝部と、
    前記溝部に着脱自在に保持され、弾性を有するすべり止
    め部材とを含み、 前記すべり止め部材は、その一部が前記溝部から膨出す
    るように押圧保持される、髪止め具。
  2. 【請求項2】 頭髪を挟んで止めるための髪挟持部材を
    有する髪止め具であって、前記髪挟持部材は、溝部と、
    前記溝部に着脱自在に保持され、弾性を有するすべり止
    め部材とを含み、 前記すべり止め部材は、前記溝部の底面部に押圧され、
    前記溝部の底面部の幅よりも大きい幅広部と、前記溝部
    の側面部に押圧され、前記溝部の側面部の幅よりも小さ
    い幅狭部と、前記幅狭部の幅よりも大きく形成され、前
    記溝部の開放部から膨出する膨出部とを有する、髪止め
    具。
  3. 【請求項3】 頭髪を挟んで止めるための1対の髪挟持
    部材、 前記1対の髪挟持部材の一方端側に形成され、前記1対
    の髪挟持部材を開閉自在に枢支する枢支部、および前記
    1対の髪挟持部材に跨がるように形成され、常時は、前
    記1対の髪挟持部材を相互に閉じるように前記1対の髪
    挟持部材を付勢する付勢部材が備えられた髪止め具であ
    って、 前記1対の髪挟持部材の一方は、溝部と、前記溝部に着
    脱自在に保持され、弾性を有するすべり止め部材とを含
    み、 前記すべり止め部材は、前記溝部の底面部に押圧され、
    前記溝部の底面部の幅よりも大きい幅広部と、前記溝部
    の側面部に押圧され、前記溝部の側面部の幅よりも小さ
    い幅狭部と、前記幅狭部の幅よりも大きく形成され、前
    記溝部の開放部から膨出する膨出部とを有する、髪止め
    具。
  4. 【請求項4】 頭髪を挟んで止めるための1対の髪挟持
    部材、 前記1対の髪挟持部材の長さ方向の一方端側から、それ
    ぞれ、相反する方向に延びて形成され、貫通孔を有する
    1対のつまみ部、 前記1対のつまみ部の前記貫通孔の一端から延びて形成
    され、それぞれ係止用溝部を有する1対の係合部材、 一方の前記つまみ部の内面に間隔を隔てて形成され、そ
    れぞれ凸部を有する1対の第1の支持部材、 他方の前記つまみ部の内面に間隔を隔てて形成され、前
    記凸部に回動自在に嵌合する凹部を有する1対の第2の
    支持部材、およびその一端が、前記一方のつまみ部の前
    記貫通孔から挿通され、前記1対の係合部材の一方の前
    記係止用溝部に係止され、且つ、その他端が前記他方の
    つまみ部の前記貫通孔から挿通され、前記1対の係合部
    材の他方の前記係止用溝部に係止されることにより、前
    記1対の髪挟持部材に跨がるように取着され、常時は、
    前記1対の髪挟持部材を相互に閉じるように前記1対の
    髪挟持部材を付勢する付勢部材を含み、 前記すべり止め部材は、前記溝部の底面部に押圧され、
    前記溝部の底面部の幅よりも大きい幅広部と、前記溝部
    の側面部に押圧され、前記溝部の側面部の幅よりも小さ
    い幅狭部と、前記幅狭部の幅よりも大きく形成され、前
    記溝部の開放部から膨出する膨出部とを有する、髪止め
    具。
  5. 【請求項5】 前記第1の支持部材の先端部にはアール
    部分が設けられ、前記第2の支持部材の前記凹部よりも
    下側に配置され、前記アール部分に接触した状態で、前
    記第1の支持部材を支持する位置決め案内部材を含む、
    請求項4に記載の髪止め具。
  6. 【請求項6】 前記すべり止め部材は、前記幅広部と前
    記幅狭部との間に、前記すべり止め部材の外側から内側
    に湾曲する湾曲部を含む、請求項2ないし請求項5のい
    ずれかに記載の髪止め具。
  7. 【請求項7】 前記溝部は、底面部および前記底面部に
    垂直な側面部を含む、請求項2ないし請求項6のいずれ
    かに記載の髪止め具。
  8. 【請求項8】 前記すべり止め部材は、ゴム状弾性体で
    形成される、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載
    の髪止め具。
  9. 【請求項9】 前記すべり止め部材は、シリコーンゴム
    で形成される、請求項1ないし請求項7のいずれかに記
    載の髪止め具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3415020B2 (ja) 1998-01-27 2003-06-09 株式会社クボタ アンローダ装置の支持構造
JP3193666U (ja) * 2014-07-14 2014-10-16 株式会社恵美工芸 髪留め具
JP2020081885A (ja) * 2018-11-26 2020-06-04 トン ヒン プラスチック マニュファクトリー リミテッド 改良された髪留め具

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