JP3028382U - 可撓性紐体の引掛鉤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポケット・ベルに着脱可能に取り付ける鎖の
端部に設ける引掛鉤の操作を容易にし、挾圧力の強過ぎ
による開閉部の復帰力の失われることを防止する。 【構成】 金属製の細巾板の一端に鉤状に屈曲した引掛
部１を形成する。引掛部１に延長した側部２の下方を屈
曲して折り返し、折り返した側部２’の先端を引掛部１
の内側で掛け合わせて開閉部３とした細長いリング状の
鉤体を形成する。鉤体の一方の側部２の両側に突縁４を
設ける。他方の側部２’の両側に先端が対向側の側縁に
届く係合部５Ａ及び側部２、２’の挾圧時、突縁４に当
接するよう突縁４と一定の間隔を於いた当接部５Ｂを有
するガイド板５を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ポケット・ベル、コンパクトカメラ、携帯ラジオ等に取り付ける紐 体の端部に取り付け、紐体をこれ等の物品に予め取り付けられている環部に着脱 可能に取り付けるための引掛鉤に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の引掛鉤は、細巾板の一端に屈曲した引掛部が形成され、この引掛部に延 長した側部の下方が屈曲して折り返され、折り返された側部の先端部が前記引掛 部の内側で掛け合わされた開閉部が形成され、側部を挾圧することにより開閉部 が開口し、挾圧を解くことにより開閉部が弾力で復帰し閉鎖する細長いリング状 の鉤体である。

【０００３】 又、図７に示すように、屈曲した引掛部１の内側に掛け合わされる開閉片２の 下端を引掛部１の下端に回動可能に軸支３し、軸支３部にバネ４を巻着して常時 開閉片２を閉鎖側に突っ張り、開口時は開閉片２に設けた摘み５でバネ４の弾発 力に抗して開閉片２を開口し、摘み５を離せばバネ４の弾発力により開閉片２を 閉鎖している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の引掛鉤で細長いリング状のものは、コストも安価で又操作も指で挾み、 指頭で押すだけであるから非常に便利であるが、挾圧力が強過ぎると数回の使用 で折り返し部の弾力が失われ、開閉部が復帰しなくなる。 したがって、その挾圧する加減が非常に難しいと共に、挾圧時側部が横方向に 捻れる欠点を有している。

【０００５】 又、バネの弾発力により開閉部が閉鎖するものは、構造が複雑でコストが高く つく欠点を有している。

【０００６】 上記点により、本考案は操作も容易で弾力も失われることなく、長期間にわた って使用ができ、然もコストも安価な可撓性紐体の引掛鉤を提供しようとするも のである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため本考案は、細巾板の一端に鉤状に屈曲した引掛部が形 成され、この引掛部に延長した側部の下方が屈曲して折り返され、折り返された 側部の先端部が前記引掛部の内側で掛け合わされた開閉部が形成され、側部を挾 圧することにより開閉部が開口し、挾圧を解くことにより開閉部が弾力で復帰し 閉鎖する細長いリング状の鉤体であり、この鉤体の一方の側部の両側に突縁が設 けられ、他方の側部の両側に先端が対向側の側部の側縁に届く係合部を有し、且 つ側部の挾圧時、突縁に当接するよう突縁と一定の間隔をおいた当接部を有する ガイド板が設けられていることを特徴とするものである。 又、本考案は両側に突縁が設けられた側部の外側面に突部が形成されているも のである。

【０００８】 本考案の作用を説明すれば、引掛鉤の側部を指で挾み指頭で押せば、開閉部の 内側の側部が内方へ押され、開閉部が開口し、引っ掛け可能な状態となる。 この時、両側に突縁が設けられた側部の外側面に突部があると押さえ易い。そ して指頭の圧力を緩めれば、開閉部が弾力で復帰し閉鎖する。

【０００９】 開閉部の開口時は引掛鉤の側部が挾圧されるから、一方の側部に設けたガイド 板の当接部が他方の側部に接近し突縁に当接するから、強く挾圧しても両側部は それ以上接近することがなく、強過ぎる挾圧による折り返し部の弾力性を失うこ とがない。

【００１０】 又、ガイド板に係合部を有し、この係合部は対向する側部の両側縁に届いてい るため両側部を挾圧すれば、ガイド板の係合部により対向する側部の両側縁は挾 まれた状態となり、この状態で両側部は接近することになり、両側部が横方向に 捻れることはない。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施の形態を図面に基づき説明する。 図１は本考案の一実施の形態を示す正面図、図２は同上の作用を示す正面図、 図３は同上の断面図、図４は同上の斜視図、図５は同上の使用状態示す斜視図、 図６は他の実施の形態を示す斜視図、図７は従来の引掛鉤の正面図である。

【００１２】 本考案引掛鉤Ａは、帯状の金属製細巾板の一端に鉤状に屈曲した引掛部１が屈 曲形成され、引掛部１に延長した側部２の下方を上方へ屈曲させて折り返して側 部２’が形成され、その端部が引掛部１の内側端付近に掛け合わされて開閉部３ が形成された細長いリング状の鉤体に形成されている。 そして、鉤体は両側部２、２’を指頭で挾み挾圧することにより、開閉部３が 開口し、挾圧を解くことにより開閉部３が弾力で復帰し閉鎖する。

【００１３】 引掛鉤Ａの一方の側部２の略中央付近の両側に突縁４が側部２と一体に形成さ れている。 又、他方の側部２’の両側に先端が対向する側部２の両側縁に届く係合部５Ａ を有するガイド板５が側部２’と一体に形成され、側部２を挾んでいる。そして ガイド板５の先端の略中央部は切除され、両側部２、２’の挾圧時、突縁４に当 接するよう突縁４と一定の間隔を於いて当接部５Ｂが形成されている。 図６に示すものは、両側に突縁４を設けた側部２の外側面に突部９が形成され たものである。

【００１４】 尚、図中６は引掛鉤Ａの下端に連結する鎖等の可撓性紐体、７はポケット・ベ ル、８はポケット・ベル７に設けた環部である。

【００１５】

【考案の効果】 本考案によれば、引掛鉤の両側部を強い力で挾圧しても、必要以上に両側部が 接近することがないから、従来のような強い挾圧力によって折り返し部の弾力が 失なわれることがないと共に、ガイド板により対向する側部が横方向に捻れるこ とがなく、操作も容易でコストも安価で耐久性もある等、効果の多い有用な考案 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案引掛鉤の一実施の形態を示す正面図であ
る。

【図２】本考案引掛鉤の作用を示す正面図である。

【図３】本考案引掛鉤の一実施の形態を示す断面図であ
る。

【図４】本考案引掛鉤の一実施の形態を示す斜視図であ
る。

【図５】本考案引掛鉤の使用状態を示す斜視図である。

【図６】本考案引掛鉤の他の実施の形態を示す斜視図で
ある。

【図７】従来の引掛鉤の正面図である。

【符号の説明】

Ａ 引掛鉤 １ 引掛部 ２ 側部 ２’ 側部 ３ 開閉部 ４ 突縁 ５ ガイド板 ５Ａ 係合部 ５Ｂ 当接部 ６ 可撓性紐体 ９ 突部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 細巾板の一端に鉤状に屈曲した引掛部が
   形成され、この引掛部に延長した側部の下方が屈曲して
   折り返され、折り返された側部の先端部が前記引掛部の
   内側で掛け合わされた開閉部が形成され、側部を挾圧す
   ることにより開閉部が開口し、挾圧を解くことにより開
   閉部が弾力で復帰し閉鎖する細長いリング状の鉤体であ
   り、この鉤体の一方の側部の両側に突縁が設けられ、他
   方の側部の両側に先端が対向側の側部の側縁に届く係合
   部を有し、且つ側部の挾圧時、突縁に当接するよう突縁
   と一定の間隔を於いた当接部を有するガイド板が設けら
   れていることを特徴とする可撓性紐体の引掛鉤。
2. 【請求項２】 両側に突縁が設けられた側部の外側面に
   突部が形成されている請求項１記載の可撓性紐体の引掛
   鉤。