JP3031048U - ベベルギヤ自力駆動式自動無段変速装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の自動無段変速装置では、無段
変速を司る各ギヤをロックしたりフリーにする作動をコ
ンピューター等の指示を使って油圧で行っていたので、
大掛かりな装置が必要であったのを改良してサンギヤ自
力逆転駆動式全自動無段変速を作ったが、更に改良して
加算された回転力や回転数をうる装置を得ようとするも
のである。 【解決手段】 入力側と出力側の間に逆回転の差動
手段を介在させ、出力側回転力で入力側の回転数や回転
力をベベルギヤを経て駆動軸側の負荷状態に反応する形
で加算された回転力や回転数をとり出しうるようにした
ベベルギヤ自力駆動式自動無段変速装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はベベルギヤを使った自力駆動式自動無段変速装置に係わり、入力回転 に対して出力途中にベベルギヤのような逆回転で得る差動手段を介することによ り、２倍にも３倍にも加算された回転力や回転数の出力を得るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の自動無段変速装置では、無段変速を司る各ギヤをロックしたりフリーに する作動をコンピューター等の指示を使って油圧で行うものであって、その効果 をスムーズに得る為には大掛かりな装置が必要で、複雑な構造によるコストや重 量，大きさ等による使用範囲の制限を受ける。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

而して、このような従来の自動無段変速装置での各ギヤをロックしたりフリー にしたりする動作は、変速装置だけで機械的に行わせれば単純な構造となり、コ ストや重量，大きさ等は減少して使用範囲も広げることができる。

【０００４】

【考案が解決するための手段】

このために本考案人は先に特願平８−２７２５０号でサンギヤ自力逆転駆動式 全自動無段変速装置を提案したのであるが、更に本考案人はこれに出力側から入 力途中に、ベベルギヤのような逆回転手段を介在させることで、その差動による 増速，出力数や回転数を加算増幅される無段変速装置を提供しようとするもので ある。

【０００５】 即ち本考案では、中心に固定軸或はハブ軸１を有し，入力側爪３を装着せる回転 部材２を持つ入力ベベルギヤ４と、該ベベルギヤ４の傾斜せる周壁でこれと噛み 合い且つ入力伝達及び変速を兼ねる１個又は複数個のベベルピニオンギヤ５と、 その一部にギヤ１３を備えた前記ベベルピニオンギヤ５の支持枠１４と、前記ギ ヤ１３と噛み合い一体の駆動軸１１を持つ変速ギヤ１２と、出力側爪７を装着し 前記ベベルピニオンギヤ５と噛み合う出力側ベベルギヤ６と、前記駆動軸１１と 共に回転し前記出力軸爪７と噛み合い出力ギヤ９と噛み合う変速ギヤ１０とを備 え、出力側回転力で入力側の回転数や回転力をベベルギヤを介在することにより 駆動軸側の負荷状態に反応する形で出力側に差動が働いて加算された回転数や回 転力を取り出し得るようにしたものである。尚ここで図１に示す通り固定軸は入 力ベベルギヤ４，出力側ベベルギヤ６並びに支持枠１４及び出力ギヤ９の中心を 貫通しており、入力側部材２を出力側に，出力側ギヤ９を入力側として働かすこ ともできる。

【０００６】

【作用】

かくて本考案によれば、入力側と出力側の間に逆回転の差動手段を介在させる ことにより、出力側からのベベルピニオンギヤ５の支持枠を回転させ、回転力や 回転数を加算することができ、又自動的に無段変速が行われるものである。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案装置の実施例斜面図である。 図で１は固定軸又はハブ軸で中心に有し、これを囲んで２は入力側回転部材，３ は入力側爪を有することでワンウエイ機構とし、ラチェツト内装の入力ベベルギ ヤ４と噛み合う。この入力ベベルギヤ４の下端傾斜部分にギヤが切ってあって１ 個又は複数個のベベルピニオンギヤ５が噛み合うようになっている。このベベル ピニオンギヤ５は入力伝達及び変速を兼ねている。６は出力側ベベルギヤで出力 側爪７が装着されていて、８は入力側回転部材でラチェツトが内装され、９の出 力ギヤと一体である。１０は変速ギヤで駆動軸１１と一体で出力ギヤ９と噛み合 い、更に駆動軸１１と一体の変速ギヤ１２がついていて、ベベルピニオンギヤ５ の支持枠１４に取り付けられたギヤ１３と噛み合っている。尚図１では省略して あるが、ギヤ１３は図示し変速ギヤが噛み合い、ベベルピニオンギヤ支持枠１４ はベベルピニオンギヤ５を支持し出力側ベベルギヤ６と入力側ベベルギヤ４と噛 み合い、それらのの周囲を入力方向と逆に回るようになる。

【０００８】 このような構成であるから、図１の入力側回転部材２に与えられた正入力回転方 向イの回転力がベベルピニオンギヤ５ではイと直角のハの回転方向に与えられ、 出力側ベベルギヤ６にはイと反対方向のロの逆回転されてベベルピニオンギヤ支 持枠１４は変速ギヤ１０を経て変速ギヤ１２により入力方向イと逆のロの方向の 回転力が与えられる。このことで本考案装置での入力側から出力側に回転を伝え る途中でベベルピニオンギヤ５の存在により入力側ベベルギヤ４の回転力が出力 側ベベルギヤ６をロの方向に増速する形で変速が行われることとなり、普通の変 速装置とは異なり出力側の回転力が大になれば、差動によって出力側の回転を加 算して伝えることになり、出力側回転に比例した増速結果が得られることとなる 。尚入力側爪３と出力側爪７はワンウエイ機構となっていて、共にラチェツト内 装が行われていることでベベルピニオンギヤ５の支持枠１４の空転時の入力側ベ ベルギヤ４と出力側ベベルギヤ６の回転伝達駆動ロスを小さくする。

【０００９】

【考案の効果】

このように本考案装置では、従来の自動無段変速装置に於ける各ギヤの切り換 え作業が、変速装置自体の回転力で行えることで軽量で扱い易い装置であってあ らゆる分野での自動無段変速装置として実用的で効率の大なる装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の実施例斜面図である。

【符号の説明】

１ 固定軸 ２ 入力側回転部材 ３ 入力側爪 ４ 入力ベベルギヤ ５ ベベルピニオンギヤ ６ 出力側ベベルギヤ ７ 出力側爪 ８ 出力側回転部材 ９ 出力ギヤ １０ 変速ギヤ １１ 駆動軸 １２ 変速ギヤ １３ ギヤ １４ ベベルピニオンギヤ５の支持枠 １５ バネ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中心に固定軸或はハブ軸１を有し，入力側
   爪３を装着せる回転部材２を持つ入力ベベルギヤ４と、
   該ベベルギヤ４の傾斜せる周壁でこれと噛み合い且つ入
   力伝達及び変速を兼ねる１個又は複数個のベベルピニオ
   ンギヤ５と、その一部にギヤ１３を備えた前記ベベルピ
   ニオンギヤ５の支持枠１４と、前記ギヤ１３と噛み合い
   一体の駆動軸１１を持つ変速ギヤ１２と、出力側爪７を
   装着し前記ベベルピニオンギヤ５と噛み合う出力側ベベ
   ルギヤ６と、前記駆動軸１１と共に回転し前記出力側爪
   ７と噛み合い出力ギヤ９と噛み合う変速ギヤ１０とを備
   え、出力側回転力で入力側の回転数や回転力をベベルギ
   ヤを介在することにより駆動軸側の負荷状態に反応する
   形で出力側に差動が働いて加算された回転数や回転力を
   取り出しうるようにしたことを特徴とするベベルギヤ自
   力駆動式自動無段変速装置。