JP3030996B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JP3030996B2
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幸雄 西川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非水電解液二次電池、
特にリチウム二次電池の耐過放電特性の向上に関するも
のである。
【0002】近年、携帯電話、カムコーダなどのコード
レス情報・通信機器の目覚ましいポータブル化、インテ
リジェンス化に伴い、その駆動用電源として、小形軽量
で、高エネルギー密度の二次電池が求められている。非
水電解液二次電池、特にリチウム二次電池は次世代電池
の主力として大いに期待され、その潜在的な市場規模も
非常に大きい。
【0003】
【従来の技術】従来、リチウム二次電池としては正極活
物質に遷移金属の酸化物、硫化物、例えば二酸化マンガ
ン(MnO2)、二硫化モリブデン(MoS2)などを、
負極活物質に金属リチウムをそれぞれ用いた電池系が提
案されていた。しかし、この電池では、充電時のリチウ
ムの析出形態が、非水電解液の組成、充電条件などの影
響を大きく受け、主として針状となり、これが負極から
脱落して、あるいはセパレータを貫通して正極と接触
し、内部短絡および発火の原因となるなど、安全性に問
題があるとされている。
【0004】そこで、正負極に電気化学的にリチウムを
インターカレーション/ディインターカレーションする
化合物をそれぞれ用いた電池系が提案された。この電池
では、充電時にリチウムが析出することはなく、安全性
が期待できると同時に急速充電特性にも優れていると考
えられ、現在、研究開発が活発に行われている。
【0005】そして、この電池では、正極活物質として
は、遷移金属のリチウム含有複合酸化物、すなわち、層
状構造を有するLiMO2あるいはスピネル構造を有す
るLiM24(Mは遷移金属、例えば、コバルト、マン
ガン、ニッケル、鉄)などが、高電圧、高エネルギー密
度を有するものとして注目されている。
【0006】一方、負極活物質としては、層状構造を有
する炭素材が可逆的にリチウムをインターカレーション
/ディインターカレーションするものとして有望視され
ており、そのインターカレーション/ディインターカレ
ーションにおける可逆性と炭素材の物性、構造との関係
などについて検討が進められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、正極活
物質に遷移金属のリチウム含有複合酸化物を、負極活物
質に炭素材を用いることにより、小形軽量で、安全性に
も優れた高エネルギー密度の非水電解液二次電池を提供
できよう。
【0008】しかし、この電池にはまだいくつかの課題
が残されている。そのひとつとして、耐過放電特性の向
上が挙げられる。
【0009】最近のコードレス情報・通信機器には、電
源電池の浪費をさけるためいわゆるオートパワーオフ機
能が搭載されている場合が多い。この機能はパワーオン
状態で、(1)機器は駆動はしていない、いわゆるポー
ズ状態で一定時間経過した場合、(2)機器は駆動して
おり、電池電圧が設定下限電圧に到達した場合、に自動
的にパワーオフ状態となるものである。
【0010】このオートパワーオフ機能が作動した状態
のままでさらに放置された場合、電池は回路負荷により
放電し続け、やがて電池電圧が0Vに到達する。したが
って、このような過放電後においても再充電すれば容量
が回復する、いわゆる耐過放電特性に優れなければ電池
の実用性は非常に低いものとなる。
【0011】しかし、正極活物質に遷移金属のリチウム
含有複合酸化物を、負極活物質に炭素材をそれぞれ用い
た非水電解液二次電池の場合、このような過放電後に電
池を再充電しても容量がほとんど回復せず、しかも、サ
イクルに伴う容量劣化が過放電前と比較して非常に大き
くなることがわかった。
【0012】負極活物質に炭素材を用いる場合、負極の
電位、すなわち炭素材がリチウムをインターカレーショ
ン/ディインターカレーションする電位は、炭素材の物
性、特に層状構造の発達の度合い(層間距離、c軸方向
の層の重なり、a軸方向の層の広がり)により異なる
が、リチウムに対して約1.5V以下である。
【0013】しかし、この電池を過放電した場合、負極
の電位がリチウムに対して約3.2V以上にまで上昇し
て正極の電位と等しくなり、電池電圧が0Vに到達して
いることがわかった。
【0014】このため、炭素材の物性および構造が変化
して、リチウムのインターカレーション/ディインター
カレーションにおける可逆性が失われ、それが過放電後
に電池を再充電しても容量がほとんど回復せず、サイク
ルに伴う容量劣化が過放電前と比較して非常に大きくな
る原因であると考えられる。
【0015】本発明は、この課題を解決するものであ
り、リチウム二次電池の耐過放電特性の向上を目的とす
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、正極に遷移金
属のリチウム含有複合酸化物を、負極に炭素材をそれぞ
れ用い、正極板および負極板をセパレータとともに渦巻
状に巻回した非水電解液二次電池において、負極板の最
外周に相当する部分で、なおかつ正極板と対向しない部
分に金属リチウム箔を貼付し、電位差あるいは濃度差に
よりリチウムを炭素材中に拡散させ、負極の炭素材に放
電可能なリチウムを保持させたものである。
【0017】さらにここでのリチウム箔の貼付容量は、
負極に用いる炭素材の飽和可逆容量に対して4〜40%
としたものである。
【0018】ここで、負極に用いる炭素材の飽和可逆容
量は以下の手法により算出した。正極活物質に炭素材
を、負極活物質に金属リチウムをそれぞれ用いて、20
℃で電流密度0.5mA/cm2の定電流充放電を5サイ
クル繰り返した。このときの容量を飽和可逆容量とし
た。なお、充電時の上限電圧は1.0V、放電時の下限
電圧は0Vとした。
【0019】加えて正極活物質には、LiMO2あるい
はLiM24(但しMはコバルト、マンガン、ニッケ
ル、鉄のいずれか)を、単独かあるいはコバルト、マン
ガン、ニッケル、鉄の一部を他の遷移金属で置換したリ
チウム含有複合酸化物を、負極には、粉末X線回折法に
よる格子面間隔(d002)が0.342nm以下の炭素
材が好ましい。
【0020】
【作用】本発明の、正極板および負極板をセパレータと
ともに渦巻状に巻回した非水電解液二次電池では、負極
の最外周に相当する部分で、なおかつ正極板と対向しな
い部分に貼付した金属リチウム箔は、非水電解液の存在
下で、炭素材との間に局部電池を構成し、電気化学的に
金属リチウムが溶解して近傍の炭素材中に順次インター
カレーションされ、炭素材に放電可能なリチウムとして
保持される。
【0021】この炭素材に保持されたリチウムが、過放
電時に放電することにより負極の電位が上昇することは
ない。このため、炭素材の物性および構造が変化せず、
リチウムのインターカレーション/ディインターカレー
ションにおける可逆性が失われない。したがって過放電
後の電池であっても、再充電によって容量が速やかに回
復し、サイクルに伴う容量劣化が過放電前と比較して変
化しなく、耐過放電特性を向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。本発明の円筒形リチウム二次電池の
構成縦断面図を図1に示す。
【0023】正極板1は、炭酸リチウム(LiCO3
と四酸化三コバルト(Co34)を混合して空気中にお
いて900℃で焼成したコバルト酸リチウム(LiCo
2)を活物質とし、これに導電剤としてアセチレンブ
ラックを3重量%混合した後、結着剤としてポリ四フッ
化エチレン樹脂の水性ディスパージョンでポリ四フッ化
エチレン樹脂を7重量%練合してペースト状とした合剤
を、アルミニウム箔からなる芯材の両面に塗着、乾燥し
圧延したものである。またその端部に正極リード板4を
スポット溶接している。正極板の寸法は、幅40mm、長
さ250mm、厚さは0.170mmである。
【0024】また負極板2は、メソフェーズピッチをア
ルゴン雰囲気下において2800℃で熱処理した球状黒
鉛を活物質とし、結着剤としてポリ四フッ化エチレン樹
脂の水性ディスパージョンでポリ四フッ化エチレン樹脂
を5重量%練合してペースト状とした合剤2aを、銅箔
からなる芯材2bの両面に塗着、乾燥し圧延したもので
ある。またその端部に負極リード板5をスポット溶接し
ている。負極板の寸法は、幅42mm、長さ270mm、厚
さは0.205mmである。
【0025】ここで、物性、構造の異なる種々の炭素材
について予備検討を進めたところ、粉末X線回折法によ
る格子面間隔(d002)が、0.342nm以下の炭素
材が高容量であり、可逆性にも優れることがわかった。
ちなみに、メソフェーズピッチをアルゴン雰囲気下にお
いて2800℃で熱処理した球状黒鉛は、粉末X線回折
法による格子面間隔(d002)が、0.342nm以下
である。
【0026】セパレータ3はポリプロピレンからなる多
孔性フィルムを、正極板および負極板よりも幅広く裁断
して用いた。
【0027】正極板および負極板は、セパレータととも
に全体を渦巻状に巻回して極板群を構成した。
【0028】次に上記極板群の上下部を温風で加熱し、
セパレータ3を熱収縮させた。そして極板群の下側に下
部絶縁リング6を装着し、電池ケース7に収容して負極
リード板5を電池ケース7にスポット溶接した。また極
板群の上側には上部絶縁リング8を装着し、電池ケース
7の上部に溝入れした後、非水電解液を注入した。非水
電解液は、エチレンカーボネート(EC)およびジエチ
レンカーボネート(DEC)を体積比で1:1に混合
し、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/
1溶解させたものを用いた。あらかじめガスケットが組
み込まれた組立封口板9と正極リード板4をスポット溶
接した後、組立封口板9を電池ケース7に装着し、カシ
メ封口して電池を構成した。この電池の寸法は、外径1
4mm、総高50mm(単3形)である。
【0029】評価試験 構成した電池の耐過放電特性は以下の試験方法で評価し
た。まず、20℃で100mAの定電流充放電を50サ
イクル繰り返した。なお、充電時の上限電圧は4.1
V、放電時の下限電圧は3.0Vとした。その後、電池
を放電状態から、過放電状態としてさらに1kΩの定抵
抗放電を2週間継続した。このとき、参照極として金属
リチウムを用いて正、負極の過放電挙動を観察した結果
を図2に示した。そして、再び100mAの定電流充放
電を50サイクル繰り返した。ここでの容量回復特性お
よび過放電前後でのサイクル特性を比較した結果を図3
に示した。
【0030】図3から明らかなように、過放電後、電池
は充電しても容量は約55%しか回復せず、しかもサイ
クルに伴う容量劣化が過放電前と比較して著しく大きい
ことがわかった。
【0031】通常の充放電において、正極の電位はこの
付近であり問題はないと考えられるが、負極の電位は約
0.1V(充電時)から約0.5V(放電時)である。
【0032】また図2に示すように、負極の電位が過放
電時にリチウムに対して3.2V以上にまで上昇して正
極の電位と等しくなり、電池電圧が0Vに到達している
ことがわかった。
【0033】
【0034】このため、炭素材の物性および構造が変化
して、リチウムのインターカレーション/ディインター
カレーションにおける可逆性が失われ、その結果、過放
電後の電池は、再充電しても容量がほとんど回復せず、
サイクルに伴う容量劣化が過放電前と比較して非常に大
きくなると考えられる。
【0035】実施例1 負極板の最外周に相当する部分で、なおかつ正極板と対
向してしない部分にあらかじめ金属リチウム箔10を貼
付した負極板を用いて前記の場合と同様に電池を構成
し、金属リチウムを負極の炭素材中に拡散させた電池の
耐過放電特性を評価した。この電池の負極板の構成を図
4(a),(b)に示した。負極板の最外周に相当する
部分であり、なおかつ正極板と対向していない部分は幅
42mm、長さ45mmである。一例として金属リチウムの
貼付容量を炭素材の飽和可逆容量に対して20%とした
場合の正負極の過放電挙動を観察した結果を図5に示し
た。このとき、金属リチウム箔の寸法は幅30mm、長さ
20mm、厚さは0.080mmとした。
【0036】また、金属リチウム箔の貼付容量と耐過放
電特性として容量回復特性との関係を図6に示した。こ
のときの金属リチウム箔の寸法は幅30mm、長さ20mm
で固定し、厚さで容量を調整した。
【0037】図6から明らかなように、金属リチウムの
貼付容量を炭素材の飽和可逆容量に対して4%以上とす
れば従来例と比較して良好な耐過放電特性が得られるこ
とがわかった。
【0038】また、図5に示すように、負極の電位が過
放電時にリチウムに対して1.5V前後までしか上昇し
ないことがわかった。さらに、金属リチウム箔の貼付容
量を炭素材の飽和可逆容量に対して4%以上とすれば同
様の過放電挙動となることを確認した。
【0039】これは、正極板および負極板をセパレータ
とともに渦巻状に巻回して構成した非水電解液二次電池
において、負極板の最外周に相当する部分で、なおかつ
正極板と対向しない部分に貼付した金属リチウム箔は、
非水電解液の存在下で、炭素材との間で局部電池を構成
し、電気化学的に金属リチウムが溶解して近傍の炭素材
中へ順次インターカレーションされ、放電可能なリチウ
ムとして炭素材に保持されており、これが過放電時に放
電したためであると考えられる。
【0040】このため、炭素材の物性および構造が変化
せず、リチウムのインターカレーション/ディインター
カレーションにおける可逆性が失われない。したがって
過放電後の電池であっても、再充電によって容量が速や
かに回復し、サイクルに伴う容量劣化が過放電前と比較
して変化しない。すなわち、良好な耐過放電特性が得ら
れたと考えられる。
【0041】ここで、金属リチウム箔の貼付容量を炭素
材の飽和可逆容量に対して4%以上とした場合には容量
回復特性が良好であった。しかし、さらに、40%以上
とその量を多くした場合には容量回復特性が劣化し始め
る。これは、金属リチウム箔の貼付容量が増加すると、
正極の電位が過放電時にリチウムに対して1.5V以下
にまで下降してから負極の電位と等しくなり、電池電圧
が0Vに到達するまでの容量が増加することから、コバ
ルト酸リチウム(LiCoO2)の物性および構造が変
化して、リチウムのインターカレーション/ディインタ
ーカレーションにおける可逆性が失われたためであると
考えられる。
【0042】一方、負極板の最外周に相当する部分以外
の、正極板と対向している部分にあらかじめ金属リチウ
ム箔を貼付した負極板を用いて、従来例の場合と同様に
電池を構成し耐過放電特性を評価したところ同様の効果
が得られたが、容量が低下した。その度合いは金属リチ
ウム箔の貼付面積に比例することから、金属リチウム箔
を貼付した部分では通常の充放電反応が疎外されると考
えられる。すなわち、実用性が低いものとなる。
【0043】したがって、正極板および負極板をセパレ
ータとともに渦巻状に巻回して構成した非水電解液二次
電池において、負極板の最外周に相当する部分で、なお
かつ正極板と対向しない部分にリチウム箔を貼付するこ
とで負極の炭素材中に放電可能なリチウムを保持させ、
その貼付容量は、負極に用いる炭素材の飽和可逆容量に
対して4〜40%とするのが好ましい。
【0044】なお、本実施例では、正極活物質にコバル
ト酸リチウム(LiCoO2)を用いたが、LiMO2
るいはLiM24(但しMはコバルト、マンガン、ニッ
ケル、鉄のいずれか)を、単独かあるいはコバルト、マ
ンガン、ニッケル、鉄の一部を他の遷移金属で置換した
リチウム含有複合酸化物を用いた場合もほぼ同様の効果
が得られた。
【0045】また本実施例では、非水電解液の溶質に六
フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を用いたが、他の
リチウム塩、例えば、過塩素酸リチウム(LiCI
4)、六フッ化砒酸リチウム(LiAsF6)、ホウフ
ッ化リチウム(LiBF4)などを用いた場合も同様の
効果が得られた。
【0046】さらに本実施例では、非水電解液の溶媒に
エチレンカーボネート(EC)およびジエチレンカーボ
ネート(DEC)を混合して用いたが、プロピレンカー
ボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)など
のエステル類、テトラヒドロフラン(THF)などのエ
ーテル類などを、単独あるいはこれら両者を混合して用
いた場合も同様の効果が得られた。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、正極に遷
移金属のリチウム含有複合酸化物を、負極に炭素材をそ
れぞれ用い、正極板および負極板をセパレータとともに
渦巻状に巻回した非水電解液二次電池において、負極板
の最外周に相当する部分で、なおかつ正極板と対向して
いない部分に金属リチウム箔を貼付し、これを負極の炭
素材中に拡散保持させて放電可能なリチウムをもたせる
ことにより、耐過放電特性を著しく向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の円筒形リチウム二次電池の構成を示す
縦断面図
【図2】これまでの電池の正、負極の過放電挙動を示す
【図3】これまでの電池の耐過放電特性を示す図
【図4】(a)本発明の実施例1の負極板の構成を示す
平面図 (b)同じく側面図
【図5】本発明の正、負極の過放電挙動を示す図
【図6】本発明の金属リチウムの貼付容量と耐過放電特
性との関係を示す図
【符号の説明】
1 正極板 2 負極板 2a 負極合剤 2b 負極芯材 3 セパレータ 4 正極リード板 5 負極リード板 6 下部絶縁リング 7 電池ケース 8 上部絶縁板 9 組立封口板 10 金属リチウム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−229561(JP,A) 特開 平4−192257(JP,A) 特開 平4−188559(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/40 H01M 4/02 H01M 4/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極に遷移金属のリチウム含有複合酸化物
    を、負極に炭素材をそれぞれ用い、正極板、負極板をセ
    パレータとともに渦巻状に巻回した非水電解液二次電池
    であり、負極板の最外周に相当する部分で、なおかつ正
    極板と対向しない部分に金属リチウム箔を貼付し、電位
    差あるいは濃度差により前記リチウムを炭素材中に拡散
    させたことを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】金属リチウム箔の貼付容量は、負極に用い
    る炭素材の飽和可逆容量に対して4〜40%である請求
    項1記載の非水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】負極の炭素材は、粉末X線回折法による格
    子面間隔(d002)が0.342nm以下である請求項
    1記載の非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】正極の活物質は、一般式LiMO2あるい
    はLiM24(但しMはコバルト、マンガン、ニッケ
    ル、鉄のいずれか)を、単独かあるいはコバルト、マン
    ガン、ニッケル、鉄の一部を他の遷移金属で置換したリ
    チウム含有複合酸化物である請求項1記載の非水電解液
    二次電池。
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