JP3030743B2 - 阿古屋貝製衣服用ボタン - Google Patents

阿古屋貝製衣服用ボタン

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JP3030743B2
JP3030743B2 JP5095325A JP9532593A JP3030743B2 JP 3030743 B2 JP3030743 B2 JP 3030743B2 JP 5095325 A JP5095325 A JP 5095325A JP 9532593 A JP9532593 A JP 9532593A JP 3030743 B2 JP3030743 B2 JP 3030743B2
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button
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akoya
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flat
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Inventor
康裕 石井
Original Assignee
イバ工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は阿古屋貝製衣服用ボタン
に関する。
【0002】
【従来の技術】抑々、白蝶貝の貝殻は厚さがあって割れ
たり欠けたりしにくいことから装飾品の材料(たとえば
特開昭61−35300号公報参照)としても貝ボタン
の材料としても広く利用されているが、この白蝶貝は外
国産で比較的高価なものであった。これに対して阿古屋
の貝殻は、厚さがなく割れたり欠けたりし易いので加
工しにくいこと、また衣服に取付けての使用中にも割れ
たり欠けたりすることが比較的発生し易い等のことから
その多くは利用されていなく、使用されても低級品扱い
されている。
【0003】ところで、阿古屋貝は、擬真珠膜を以て包
被した部分を設けることで品位を向上させた贋物の真珠
貝釦(大正14年実用新案出願公告第7343号公報参
照)が提供されていることからも充分に納得できるよう
に、元来珍重されている球状の真珠を得るために利用さ
れているが、当該利用によって多量に出た貝殻は上記
のように割れを起し易い等ことからその大半が他の物に
利用されないまま廃棄されているのが現状であり、そし
て、この廃棄には比較的多額の費用がかかること、この
廃棄が公害問題を惹き起していることが現実の問題とな
っている。
【0004】本発明は斯る阿古屋貝の貝殻を利用した衣
服用ボタンを提供し、これにより上記廃棄を減らすよう
にするものである。尚、本発明者は本発明に至る過程に
おいて、阿古屋貝の貝殻に切削・研磨加工を施す作業お
よび糸通し孔を明ける作業を施す製造方法で衣服用ボタ
ンを試作した。しかし、この試作品は貝ボタン特有の色
調(風合)を備えていて色調は充分であったが、強さが
不充分で欠け易く歩止が極端に悪く商品として提供し難
という致命的な欠陥をもっていることが改めて判っ
た。況して、後述する実開昭56−38605号公報記
載の装飾ボタンのように表面の外周に土手状部を設けて
凹部を形成するための切削加工を施した場合には上記歩
止が更に悪くなること必定である。
【0005】因に、合成樹脂層をその表面張力により丸
味がついたままの状態で固化させることにより得た装飾
ボタンは、実開昭56−38605号公報に記載されて
いるが、この装飾ボタンは、表面の外周縁に土手状部を
設けて凹部を形成し当該凹部内において、頂面が半球状
を呈している合成樹脂製のレンズを表面張力の利用によ
り得るようになっているものであって、頂面を半球状と
するためには開口面積を狭くした凹部の中に表面張力の
強い樹脂を流し込むか半球状凹型部をもつ上型を用いる
かする必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、阿古屋貝の
貝殻の廃棄および上記の致命的な欠陥を回避するのに有
益な、上記土手状部も半球状レンズ部もない製造の容易
な新規の阿古屋貝製衣服用ボタンを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る阿古屋貝製衣服用ボタンは、阿古屋貝の
貝殻に切削・研磨加工を施して得た周縁に土手状部がな
い平らな表側全面および周縁に土手状部がない裏側全面
をもつワイシャツ等衣服のボタン本体1と、このボタン
本体1の平らな表側全面上にエポキシ樹脂を溶融状態で
適量まで載せ且つ同樹脂をその頂面が平らで周縁が表面
張力により丸味のついたままの状態で固化させることに
より設けた樹脂層2と、この樹脂層2付きのボタン本体
1に貫設した糸通し孔3とから成るものである。
【0008】
【実施例】図に示す実施例は、阿古屋貝の貝殻に切削・
研磨加工を施して周縁に土手状部がない平らな表側全面
および周縁に土手状部がない裏側全面をもつワイシャツ
のボタン本体1を構成し、このボタン本体1の平らな
側全面上に適量の不透明エポキシ樹脂を溶融状態で流し
載せ且つ同樹脂をその頂面が平らで周縁が表面張力によ
り丸味がついたままの状態で固化することによってボタ
ン本体1の裏面に樹脂層2を設けたのち糸通し孔3を
設して完成品4を得たものである。
【0009】
【発明の効果】本発明は、上記のように阿古屋貝の貝殻
に切削・研磨加工を施して得た周縁に土手状部がない平
らな表側全面および周縁に土手状部がない裏側全面をも
ワイシャツ等衣服のボタン本体1と、このボタン本体
1の平らな表側全面上にエポキシ樹脂を溶融状態で適量
まで載せ且つ同樹脂をその頂面が平らで周縁が表面張力
により丸味のついたままの状態で固化させることにより
設けた樹脂層2と、この樹脂層2付きのボタン本体1に
設した糸通し孔3とから成ることを特徴とするので、
阿古屋貝の貝殻に切削・研磨加工を施して周縁に土手状
部がない平らな表側全面および周縁に土手状部がない裏
側全面をもつワイシャツのボタン本体1を構成し、この
ボタン本体1の平らな表側全面上に適量の不透明エポキ
シ樹脂を溶融状態で流し載せ且つ同樹脂をその頂面が平
らで周縁が表面張力により丸味がついたままの状態で固
化することによってボタン本体1の平らな表面に樹脂層
2を設けたのち糸通し孔3を貫設するという極めて歩止
のよい簡単且つ容易な製法によって、貝ボタンの色調
(風合)を備えた強さも充分である衣服用ボタン提供
できる著効があり、特に阿古屋貝の貝殻を加工して得た
ボタン本体は樹脂層2により補強されて丈夫になった上
に重量感も与えられてボリュームを備えた状態となるも
のであって上記白蝶貝製ボタンと同じ若しくは近い状態
にレベルアップされた価値の高い商品の提供を可能とす
ものであり、また本発明において樹脂層2の構成は
縁に土手状部がないボタン本体1の平らな表側全面上に
エポキシ樹脂を溶融状態で適量まで載せ且つ同樹脂をそ
の頂面が平らで周縁が表面張力により丸味がついたまま
の状態で固化する要領でなすようにしたので、層2をボ
タン本体1に止着するのに特別に接着剤や型枠を用いる
必要がないのみならず層2の周縁には表面張力により形
成された丸味が自然に現出するので特別に面取加工も研
磨加工も施す必要がないものであって、実公昭15−9
345号公報に開示された、凝着剤の層を片面に設けて
厚くしたボタンのように凝着剤(人工「シヲ」)を型に
充填してから当該凝着剤の圧力凝着(あるいは温度凝
着)加工を施す必要もなく製造が簡易であり、更に阿古
屋貝の貝殻の廃棄および致命的な欠陥を回避するという
所期の目的を完全に達成する優れた効果を奏するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る阿古屋貝製衣服用ボタンの製法の
工程を示すフローチャートである。
【図2】本発明に係る阿古屋貝製衣服ボタンを示す斜視
図である。
【図3】図2A−A線に沿う断面図である。
【符号の説明】 1 ボタン本体 2 樹脂層 3 糸通し孔 4 完成品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−257299(JP,A) 特開 昭61−35300(JP,A) 特開 昭62−162600(JP,A) 特開 平4−68000(JP,A) 実開 昭56−38605(JP,U) 特公 昭59−46800(JP,B2) 特公 昭63−33841(JP,B2) 実公 昭30−5217(JP,Y1) 実公 昭15−9345(JP,Y1) 実公 昭2−7717(JP,Y1) 実公7343(大正14年)(JP,Y1 T)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 阿古屋貝の貝殻に切削・研磨加工を施し
    て得た周縁に土手状部がない平らな表側全面および周縁
    に土手状部がない裏側全面をもつワイシャツ等衣服のボ
    タン本体1と、このボタン本体1の平らな表側全面上に
    エポキシ樹脂を溶融状態で適量まで載せ且つ同樹脂をそ
    の頂面が平らで周縁が表面張力により丸味のついたまま
    の状態で固化させることにより設けた樹脂層2と、この
    樹脂層2付きのボタン本体1に設した糸通し孔3とか
    ら成ることを特徴とする阿古屋貝製衣服用ボタン。
JP5095325A 1993-03-30 1993-03-30 阿古屋貝製衣服用ボタン Expired - Lifetime JP3030743B2 (ja)

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CN112976600B (zh) * 2021-01-28 2023-12-01 徐州启峰智能科技有限公司 一种双层全覆式贝壳纽扣生产装置

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