JP3030596B2 - 連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造方法

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JP3030596B2
JP3030596B2 JP6040598A JP4059894A JP3030596B2 JP 3030596 B2 JP3030596 B2 JP 3030596B2 JP 6040598 A JP6040598 A JP 6040598A JP 4059894 A JP4059894 A JP 4059894A JP 3030596 B2 JP3030596 B2 JP 3030596B2
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満 二階堂
圭 平林
正志 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素鋼、低合金鋼など
鉄基材料の連続鋳造で発生する鋳片凹みあるいは鋳片の
縦割れ防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造は、水冷鋳型内に溶鋼を連
続的に注入し、注入量を制御して所定の引抜き速度で鋳
造されるのが一般的である。
【0003】鋼の連続鋳造を行う際には、鋳型内にパウ
ダー(CaO、SiO2を主成分とし、Al23、Na2
O、などの酸化物を含有した成分からなる)を添加し
て、溶融状態を形成せしめ、鋳型と鋳片間に流入させて
潤滑を図ることが行われている。
【0004】溶鋼は、鋳型内で凝固させる必要があるた
めパウダーの機能として鋳型抜熱を適正に維持すること
も必要である。
【0005】従って、パウダーを使用する際には、鋳造
方向に鋳型の強制振動が行われ潤滑材の均一流入を達成
することが一般的であることが知られている。
【0006】パウダーの均一流入は、凝固殻を均一に成
長させる点で必要な事項であるが、例えば炭素鋼の0.
06〜0.20重量%C鋼は凝固中および凝固後δ相か
らγ相に変態するため、格子構造の差に起因して凝固殻
の変形が起りやすく、鋳片凹みやひどい場合には鋳片割
れを伴って品質欠陥ばかりでなく操業障害を招くことが
ある。この炭素量の鋼種を中炭素鋼あるいは亜包晶凝固
鋼と言われている。
【0007】従来、こうした問題点に関してパウダーを
改善し、均一流入性、鋳型抜熱の緩冷却化を指向して対
策としてきたのが通常である。
【0008】パウダーにより鋳片表面欠陥を改善する方
法として、日本鉄鋼協会講演論文集『材料とプロセス』
Vol.4、No.4(1991)P1256〜125
7、同じくP1284が例示できる。
【0009】該開示は、特に割れや凹みが問題となる中
炭素鋼の欠陥防止について報告したものであり、パウダ
ーによる緩冷却が有効であることを示している。
【0010】しかし、該開示は、中炭素鋼の特徴とパウ
ダーの緩冷却効果を示したに過ぎず、鋳造欠陥を根絶す
ると言う点で鋳造成分の組合わせの重要性を何ら示唆す
るものではなく、工業的規模で製造する製造技術の1側
面を示したに過ぎない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、中炭
素鋼の様に欠陥を伴いやすい鋼種であっても容易に鋳造
可能な成分の関係を主にC、Sの濃度に影響されること
を発見し、その具体的操業指標を工業的規模で実現可能
な製造法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、JIS規
格でも明らかなように鋼材成分には許容範囲が定められ
ている点に注目し、中炭素鋼の成分の僅かな許容範囲で
も欠陥発生に対して大きな影響を及ぼしていることを突
き止め、中炭素鋼の鋳造欠陥の問題解決に関して実験的
検討を重ね以下の結論を得た。即ち、本発明の主旨は、
【0013】少なくともC量が0.06〜0.20重
量%でS量が0.002〜0.060重量%含有する炭
素鋼または低合金鋼を連続鋳造するに当り、以下の条件
を満足する様にC濃度とS濃度を組合わせ調整すること
を特徴とする鋼の連続鋳造方法。
【0014】C<0.12重量%で、S≧0.017重
量% 0.12≦C≦0.15重量%で、S≦0.015重量
% C>0.15重量%で、S≦0.037重量%
【0015】少なくともC量が0.06〜0.20重
量%でS量が0.002〜0.060重量%含有する炭
素鋼または低合金鋼を連続鋳造するに当り、以下の条件
を満足する様にC濃度とS濃度を満足するように組合わ
せ調整することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
【0016】
【数3】 S>7[重量%C]2−0.89[重量%C]+0.039
【0017】または
【0018】
【数4】 S<3.89[重量%C]2−0.64[重量%C]+0.031
【0019】である。
【0020】
【作用】本発明の詳細と効果について説明する。
【0021】本願発明が、炭素量が0.06〜0.20
重量%、Sが0.002〜0.060重量%含有する溶
鋼に限定する理由は、当該炭素領域は、前述のように鋳
片の凹み、縦割れを発生させ、鋳片の品質を阻害する影
響が最も強いことと、本願が当該成分領域の改善を主と
するものであることによる。勿論、当該炭素領域を外れ
ても十分に成立するものと期待される。
【0022】次に、S濃度については、当該炭素濃度領
域では最も影響を及ぼす元素であることと本願発明者ら
が効果を確認した濃度であることによる。S量も炭素濃
度と同様にこの範囲を越えた領域でも成立するものと期
待できる。
【0023】従って、本願発明では上記炭素及びS濃度
領域を限定し本願の効果をより明瞭に示すものである。
【0024】また、C<0.12重量%で、S≧0.0
17重量%とする理由は、0.12重量%未満の炭素領
域では、S量が低下すると鋳片の凹み縦割れが増加する
ことを経験的に見出した。
【0025】一方、C≧0.12重量%では、C<0.
12重量%の領域とは逆にS濃度が高くなると凹みや縦
割れが増加することを経験し、かつ炭素量で違いがある
ことを見出した。
【0026】即ち、0.12≦C≦0.15重量%では
S≦0.015重量%、C>0.15重量%ではS≦
0.037重量%の条件を満足しない場合に問題を生じ
たのである。
【0027】次に、前記区分法では、CとS量の関係が
複雑であることから、工業的により対応が容易な指標と
して、C量とS量の関係を数式化して提示し、それぞれ
の濃度の関係を示し
【0028】
【数5】 S>7[重量%C]2−0.89[重量%C]+0.039
【0029】または
【0030】
【数6】 S<3.89[重量%C]2−0.64[重量%C]+0.031
【0031】なる関係を求めた。
【0032】前記濃度に関する式を用いることで、容易
に溶製工程にて成分調整できると共に鋳片凹みや縦割れ
を完全に防止することが可能であった。
【0033】無論、濃度組合わせの範囲を若干越えて操
業を行うことも可能であるが、鋳片凹みや縦割れの発生
確率が増加するので望ましくはこの範囲であることが必
要である。
【0034】更に望ましくは、0.10重量%以下の炭
素を要求される鋼種では、その許容範囲でできるだけ低
炭素であること、0.10重量%以上の規格ではできる
だけ高炭素濃度を狙って溶製し、δ/γ変態の影響を最
小限にすることが有効である。
【0035】この際、Sの添加量はそれぞれ高目あるい
は低目を指向することは無論である。
【0036】一般にS量は、0.001〜0.002重
量%程度の範囲で制御可能であるので工業的には十分に
造り分けることができる。
【0037】次に、本発明を詳細に説明する為に、図面
を用いて説明する。
【0038】図1は、鋳片欠陥(凹みや縦割れ)発生率
と溶鋼成分である炭素量とS量の関係を示す説明図であ
る。図中のプロットが後述する実施例で行なった条件を
示している。
【0039】図2は、鋳片欠陥発生を防止する炭素、S
濃度の限界領域を示す説明図である。
【0040】図1から、鋳片凹みや割れは、炭素量とS
量の間に密接な関係があり、炭素量によって防止できる
S濃度が異なることが分かる。
【0041】従って、炭素量に応じてS量を制御するこ
とで欠陥のない鋳片を製造可能であることが分かる。
【0042】図2から、炭素とS濃度で区分される鋳片
欠陥防止限界領域から、炭素量を決定した場合にS量を
制御することで縦割れ発生を抑制することが可能である
ことが分かる。
【0043】
【実施例】以下、実施例を具体的に述べ、本発明を説明
する。
【0044】鋳造に用いた炭素鋼の主要成分は、表1に
示す通りである。
【0045】鋳造条件を以下に示す。
【0046】実施例は、鋳片サイズ162mm×162
mmの連続鋳造機を用いて行った。
【0047】実施した鋳造速度は、1.6m/min〜
3.2m/minの範囲である。
【0048】溶鋼過熱度は、タンディッシュ内で25〜
40℃の範囲で実施した。
【0049】鋳造に用いたパウダーは、CaOが41〜
42重量%、SiO2が31〜32重量%、Al23
3〜3.2重量%、Na2Oが10.5〜11.2重量
%、ZrO2が3.5重量%その他不可避不純物からな
るパウダーである。
【0050】パウダーの物性は、塩基度(CaO/Si
2の重量比)が1.32、粘度が0.7poise、
凝固温度1210℃である。
【0051】図1は、鋳片欠陥発生と溶鋼成分である炭
素量とS量の関係に、実施例をプロットした説明図であ
る。また、図中の記号は、鋳片凹みや割れが発生しなか
った組合わせを記号○、鋳片凹み、割れが発生した場合
を記号●で示した。
【0052】図1から、鋳片凹みや割れは、炭素量とS
量の間に密接な関係があり、炭素量によって凹みや割れ
を防止できるS濃度が異なることが分かる。
【0053】即ち、炭素量が0.12重量%以下の領域
ではS量が低い領域で凹みや割れが発生し、0.12重
量%以上の炭素領域では逆にS濃度が高い領域が凹みや
割れ易いことが分かる。
【0054】従って、炭素量によって満足すべきS量が
異なることが明らかである。
【0055】図2は、鋳片欠陥発生を防止する炭素、S
濃度の限界領域を示し、図1と同じプロットで実施例を
図示した。
【0056】図2から、炭素とS濃度の組合わせで鋳片
欠陥発生率が区分され、炭素量とS量の関係を規定する
ことで欠陥発生率を抑制することができることが分か
る。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】以上、示したように、中炭素領域の炭素
鋼や合金鋼の鋳造時に発生する鋳片凹みや縦割れを防止
するには、当該鋼の炭素量とS量の関係を規定し凹みや
割れ感受性を低下させることにより、表面品質に優れた
鋳片を製造可能であることを具体的に示した。
【0059】従って、本発明方法によって品質が安定し
た鋳片の鋳造が可能であり、製品歩留りが高く、より安
価な製品を供給可能とするもので、産業上極めて有益な
発明と言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳片欠陥発生と溶鋼成分である炭素量とS量の
関係を示す説明図。
【図2】鋳片欠陥発生を防止できる溶鋼中炭素とSの関
係を示す限界領域の説明図。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 正志 室蘭市仲町12番地 新日本製鐵株式会社 室蘭製鐵所内 (72)発明者 関谷 武幸 室蘭市仲町12番地 新日本製鐵株式会社 室蘭製鐵所内 (56)参考文献 特開 平5−185183(JP,A) 特開 昭55−141513(JP,A) 特開 昭56−29658(JP,A) 特開 平4−127946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともC量が0.06〜0.20重
    量%で、S量が0.002〜0.060重量%含有する
    炭素鋼または低合金鋼を連続鋳造するに当り、以下の条
    件を満足する様にC濃度とS濃度とを組合わせ調整する
    ことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。 C<0.12重量%で、S≧0.017重量% 0.12≦C≦0.15重量%で、S≦0.015重量
    % C>0.15重量%で、S≦0.037重量%
  2. 【請求項2】 少なくともC量が0.06〜0.20重
    量%でS量が0.002〜0.060重量%含有する炭
    素鋼または低合金鋼を連続鋳造するに当り、以下の条件
    を満足する様にC濃度とS濃度を満足するように組合わ
    せ調整することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。 【数1】 S>7[重量%C]2−0.89[重量%C]+0.039 または 【数2】 S<3.89[重量%C]2−0.64[重量%C]+0.031
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