JP3030528U - 魚釣用リール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ハンドル全体の重量化による巻取操作性の改善
および釣竿へ装着した際の左右の重量バランスの改善を
図ることのできる魚釣用リールを提供すること。 【解決手段】端部にハンドルツマミ２３ａ，２３ｂが取
り付けられた一対のアーム部２１ａ，２１ｂを有するハ
ンドル本体２の中央部を駆動軸への連結部２０とする魚
釣用リールにおいて、前記一対のアーム部２１ａ，２１
ｂの夫々に貫通空間部２４ａ，２４ｂを形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は魚釣用リールに関し、特に、釣糸巻取操作用ハンドルの構造に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

ハンドルに連動回転するロータにベール、釣糸案内部を有する支持部材を釣糸 巻取状態と釣糸放出状態に反転自在に支持して成る魚釣用スピニングリールにお いて、前記ベールを起こして釣糸放出状態に切換えた後、釣竿を勢い良く振り下 ろして釣糸の仕掛けを放出した際のハンドル回転によるロータ回転のベールの誤 復帰を防止するために、巻取駆動用のハンドルを一対のアーム部の夫々にハンド ルツマミを設けた所謂ダブルハンドルのスピニングリールが実開平４―９４９６ ９号公報に開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記形式のものにあっては、一対のアーム部の形成によりハン ドル重量のアンバランスの改善が図られて、釣糸放出時の不要な回転が防止され ているが、その分、ハンドル全体が重量化して慣性モーメントが大きくなり、巻 取操作時にハンドルのオーバーランによって巻き過ぎたりするなどの巻取操作性 が悪い。また、このようにハンドルの重量化は、リール全体の重量化になり、リ ール本体のハンドル装着側の重量偏寄が一層大きくなって釣竿へ装着したときの 左右の重量バランスが悪く、魚釣操作時の保持性が低下する等の課題が残されて いた。

【０００４】 本考案は、上記従来技術の課題に着目して提案されたもので、ハンドル全体の 重量化による巻取操作性の改善および釣竿へ装着した際の左右の重量バランスの 改善を図ることのできる魚釣用リールを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するため、端部にハンドルツマミが取り付けられた 一対のアーム部を有するハンドル本体の中央部を駆動軸との連結部とする魚釣用 リールにおいて、前記一対のアーム部の夫々に貫通空間部を形成することを特徴 とする。

【０００６】 また、本考案は、前記ハンドルに連動回転するロータにベールを有するベール 支持部材を釣糸巻取状態と釣糸放出状態に反転自在に支持してなるリール本体の 駆動巻取機構に前記ハンドルの駆動軸連結部を連結したことを特徴とする。

【０００７】 また、本考案は、前記アーム部の断面形状を略Ｕ字状に形成することを特徴と する。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、添付の図面を参照して本考案の実施形態例を詳細に説明する。

【０００９】 図１は、本考案の第１の実施形態例を示すもので、リール本体１の一方の側面 側に突出した巻取駆動機構の駆動軸にはハンドル本体２が固定的に取り付けられ ている。

【００１０】 ハンドル本体２は、リール本体１に内蔵されている巻取駆動機構の駆動軸１１ への取付部たる連結部２０と、該連結部２０から延在するアーム部２１ａ，２１ ｂから構成されている所謂ダブルハンドル形式であり、このアーム部２１ａ，２ １ｂの端部には、釣人がハンドル操作を行うためのハンドルツマミ２３ａ，２３ ｂが回動自在に取り付けられている。

【００１１】 アーム部２１ａ，２１ｂには、夫々連結部２０から端部に向けて細長状の貫通 空間部２４ａ，２４ｂが打抜き形成されている。この貫通空間部２４ａ，２４ｂ を形成することにより軽量化され、慣性モーメントを低減させることができる。

【００１２】 アーム部２１ａ，２１ｂは平板状であっても、また、図２および図３に示すよ うに、肉厚部の断面がＵ字状に形成されていてもよい。このようにすることによ り、強度の維持を図りながらより重量を軽量化させることができる。

【００１３】 前記第１の実施形態例においては、貫通空間部を２４ａ，２４ｂを夫々、連結 部２０からハンドルツマミ２３ａ，２３ｂが取付けられている端部に至るまでの 間に夫々長孔状に一個ずつ形成することとしたが、本考案の図４における第２の 実施形態例においては、夫々のアーム部３１ａ，３１ｂに形成された貫通空間部 ３４ａ，３４ｂ，３５ａ，３５ｂを長手方向に２分割するものである。なお、本 考案においては、各アーム部２１ａ，２１ｂに形成する貫通空間部を複数とし、 この複数を略平行に配置するものであってもよい。

【００１４】 また、本考案においては、図５の第３の実施形態例に示すように、大小の円形 状の貫通空間部４４ａ〜４４ｅ，４５ａ〜４５ｅ，を一列に配置するものであっ てもよい。また、本考案においては、このような円形状の貫通空間部を２列以上 に配置しておいてもよく、また、列方向に配置ではなく、点在するように配置し ておいてもよい。さらに、貫通空間部は真円形状である必要はなく、楕円形状で あっても、矩形状であっても良いことはいうまでもなく、第１実施形態例で示し たような直線状のものと組合わせたものであってもよい。

【００１５】 上記各実施形態例においては、アーム部を平板状として、これに貫通空間部を 形成するものとして説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、アー ム部を２本のロッド状としておき、適宜の場所に梁を設けておくような形式のも のであっても良い。即ち、この梁の部分に駆動軸への連結部を形成しておき、端 部の梁の部分にハンドルツマミを取付けておく。その他の部分にも補強用の梁を 設けておけば強度が向上する。

【００１６】 なお、本考案はスピニングリールを前提として考案されたものであるが、各実 施形態例に示したような構造は両軸受型リールのハンドルにも適用できることは いうまでもない。

【００１７】

【考案の効果】

上記したように、本考案によれば、ダブルハンドル式の魚釣用リールであって も、ハンドル本体のアーム部に貫通空間部が形成されているので、その分だけ重 量が軽減でき、慣性モーメントを低減させることができ、巻取操作時のハンドル のオーバーランによる巻き過ぎを防止できると共に、リールを釣竿に取付けた際 におけるハンドル装着側の重量偏寄が少なくなり、巻取り操作性が向上する。

【００１８】 また、請求項２に記載の考案によれば、上記効果に加えて、釣糸放出時のベー ル誤復帰も防止でき魚釣操作性が一層向上する。

【００１９】 さらに、請求項３の考案によれば、ハンドル本体のアーム部の強度を一層図る ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施形態例における魚釣用リー
ルの側面図。

【図２】本考案の第１の実施形態例における魚釣用リー
ルのハンドル部を示す正面図。

【図３】図２におけるＡ―Ａ断面図。

【図４】本考案の第２の実施形態例における魚釣用リー
ルのハンドル部を示す側面図。

【図５】本考案の第３の実施形態例における魚釣用リー
ルのハンドル部を示す側面図。

【符号の説明】

１ リール本体 ２ ハンドル本体 １１ 駆動軸 ２０ 連結部 ２１ａ アーム部 ２１ｂ アーム部 ２３ａ ハンドルツマミ ２３ｂ ハンドルツマミ ２４ａ 貫通空間部 ２４ｂ 貫通空間部 ３０ 連結部 ３１ａ アーム部 ３１ｂ アーム部 ３４ａ 貫通空間部 ３４ｂ 貫通空間部 ３５ａ 貫通空間部 ３５ｂ 貫通空間部 ４１ａ アーム部 ４１ｂ アーム部 ４４ａ 貫通空間部 ４４ｂ 貫通空間部 ４４ｃ 貫通空間部 ４４ｄ 貫通空間部 ４４ｅ 貫通空間部 ４５ａ 貫通空間部 ４５ｂ 貫通空間部 ４５ｃ 貫通空間部 ４５ｄ 貫通空間部 ４５ｅ 貫通空間部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 端部にハンドルツマミが取り付けられた
   一対のアーム部を有するハンドル本体の中央部を駆動軸
   との連結部とする魚釣用リールにおいて、 前記一対のアーム部の夫々に貫通空間部が形成されてい
   ることを特徴とする魚釣用リール。
2. 【請求項２】前記ハンドルに連動回転するロータにベー
   ルを有するベール支持部材を釣糸巻取状態と釣糸放出状
   態に反転自在に支持してなるリール本体の駆動巻取機構
   に前記ハンドルの駆動軸連結部を連結したことを特徴と
   する請求項１に記載の魚釣用リール。
3. 【請求項３】前記アーム部の断面形状を略Ｕ字状に形成
   することを特徴とする請求項１に記載の魚釣用リール。