JP3030406B2 - クロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体 - Google Patents

クロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体に
関するものである。さらに詳しくは、ウエットスーツ、
自動車のドアシール、冷蔵庫などの家電に用いられるス
ポンジゴム製品に関する。
[従来の技術] 従来、ウエットスーツは保温性、耐久性、活動性等か
らクロロプレンゴム架橋発泡体が、また自動車のドアシ
ールは平滑な表面肌、ソフトな感触等からエチレン−α
・オレフィン−非共役ジエン共重合体(α・オレフィン
としてプロピレンを用いたEPDMが代表的である。以下EP
DMと省略する。)架橋発泡体が使用されている。
近年、ウエットスーツや自動車のドアシールにも美し
い着色性やファション性が要求されるようになってき
た。
しかし、クロロプレンゴム架橋発泡体は、直射日光の
もとでは変色が甚だしいなど色彩安定性や耐候性が著し
く劣る。同様にEPDMも色彩安定性が悪く、カーボンブラ
ックを加え黒色に着色した製品が一般に使用されてい
る。
そのため、クロロプレンゴム架橋発泡体やEPDM架橋発
泡体では、上記のようなファッション性の要求に答える
ことができない。
一方、クロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体は、
色彩安定性、耐候性、難燃性に優れた特性を有する平
面、製品の手ざわりや風合い、平滑な表面肌、ソフトな
感触などが得られないという問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、クロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体
の色彩安定性、耐候性、難燃性に優れた特性を有すと同
時に、製品の手ざわりや風合い、平滑な表面肌、ソフト
な感触などが得られる新規なクロロスルホン化ポリエチ
レン架橋発泡体を提供することも目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らが鋭意検討した結果、分子量分布が二様分
布を示す塩素量10〜60wt%、イオウ量0.2〜3.0wt%のク
ロロスルホン化ポリエチレンを用いたクロロスルホン化
ポリエチレン架橋発泡体が上記課題を解決するクロロス
ルホン化ポリエチレン架橋発泡体であることを見出し本
発明をなすに至ったものである。
以下その詳細について説明する。
[作用] 本発明で使用する、クロロスルホン化ポリエチレン
は、例えば、特開63−20304に示されるごとき、その分
子量分布が二様分布を示し、塩素量10〜60wt%、イオウ
量0.2〜3.0wt%を有するものである。さらに、100℃の
ムーニー粘度(ML1+4)と150℃のムーニー粘度(M
L1+4)の差を100℃のムーニー粘度で割った値が0.5以下
であるクロロスルホン化ポリエチレンである。
本明細書でいう二様分布とは、GPC(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー)で測定される分子量分布に
おいて、低分子量部分と高分子量部分の2つのピークト
ップを持つものをいい、単一のピークトップを持つ単一
分布と区別するものである。
本明細書でいう100℃のムーニー粘度(ML1+4)と150
℃のムーニー粘度(ML1+4)の差を100℃のムーニー粘度
で割った値は、温度依存性を表す尺度である。この値が
0.5以下のクロロスルホン化ポリエチレンは、温度依存
性が小さいと言える。逆に、0.5を越えるものは、温度
依存性が大きなクロロスルホン化ポリエチレンである。
本発明で用いるクロロスルホン化ポリエチレンは、上
記値が0.5以下である。
分子量分布が二様分布を示すクロロスルホン化ポリエ
チレンは、分子量分布が二様分布を示すポリエチレンを
塩素化およびクロロスルホン化することで得られる。
分子量分布が二様分布を示すポリエチレンは、本来二
様分布を示すポリエチレンを原料にする以外に低分子量
ポリエチレンと高分子量ポリエチレンからなる混合ポリ
エチレンを原料として、自ら作り出すことも可能であ
る。
本発明で用いるクロロスルホン化ポリエチレンに含ま
れる塩素量は、10〜60wt%、好ましくは20〜45wt%であ
る。
同イオウ含量は0.2〜3.0wt%、好ましくは0.4〜1.6wt
%である。
本明細書で言うポリエチレンとは、エチレンホモポリ
マーの他に、エチレンと10モル%以下の共重合成分から
なるエチレン共重合体をも含めて定義するものとする。
この共重合成分としては、例えばブテン−1、プロピレ
ン、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン
−1、ヘキセン−1、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリ
ル酸エステル等がある。
特に望ましいポリエチレンは高密度ポリエチレンであ
るが、メルトインデックス0.1〜10g/10分、密度0.948〜
0.962g/ccなるものがとくに好ましい。
ポリエチレンを塩素化およびクロロスルホン化してク
ロロスルホン化ポリエチレンとする方法は、例えば、溶
媒にポリエチレンを溶解或いは懸濁させ、光或いはラジ
カル発生剤を触媒として、塩素と亜硫酸ガス、塩素と塩
化スルフリル、塩素と亜硫酸ガスと塩化スルフリルの三
試薬あるいは塩化スルフリルを反応させる。塩化スルフ
リルを添加する場合には必要に応じて助触媒としてのピ
リジン、キノリン等のアミン化合物が添加される。反応
温度は40〜150℃、、好ましくは60〜110℃であり、反応
圧力は0〜10kg/cm2、好ましくは2〜7kg/cm2である。
ラジカル発生剤にはたとえばα,α′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリ
ル、過酸化ベンゾイルまたは過酸化アセチルがある。好
ましくは、アゾ化合物である。
反応の終了後、生成物ポリマーを溶媒と分離する方法
には、水蒸気蒸留、ドラムドライヤー、ベント付き押出
機が知られており、これらの方法により両者が分離され
る。この様にして、クロロスルホン化ポリエチレンが得
られる。
本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体を
得るには、分子量分布が二様分布を示し、塩素量10〜60
wt%、イオウ量0.2〜3.0wt%であるクロロスルホン化ポ
リエチレン単独で使用しても良いが、単一分布を持つ従
来のクロロスルホン化ポリエチレンをブレンドしても良
い。
ブレンド量は、分子量分布が二様分布を示し、塩素量
10〜60wt%、イオウ量0.2〜3.0wt%であるクロロスルホ
ン化ポリエチレン100重量部に対して、単一分布を有す
る従来のクロロスルホン化ポリエチレン0〜400重量
部、好ましくは0〜300重量部である。400重量部を越え
てブレンドした場合、本発明のクロロスルホン化ポリエ
チレン架橋発泡体の特徴である風合い、平滑な表面肌、
ソフトな感触が得られない。本発明のクロロスルホン化
ポリエチレン架橋発泡体において、分子量分布が二様分
布を示し、塩素量10〜60wt%、イオウ量0.2〜3.0wt%で
あるクロロスルホン化ポリエチレンに配合される配合成
分としては、発泡剤、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、着
色剤、その他ゴム用配合剤成分がある。
配合剤量は、クロロスルホン化ポリエチレン100重量
部に対して、発泡剤3〜30重量部、軟化剤10〜70重量
部、加硫剤1〜30重量部、加硫促進剤0.1〜5重量部で
ある。
本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体の
製造に用いられる発泡剤としては、N,N′−ジニトロソ
・ペンタメチレン・テトラミンなどのニトロソ化合物、
アゾジカルボンアミド、アゾビス・イソプチロニトリル
などのアゾ化合物、ベンゼン・スルホニル・ヒドラジ
ド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニル・ホドラ
ジド)、トルンエン・スルホニル・ヒドラジドなどのス
ルホニル・ヒドラジド化合物がある。さらに、発泡助剤
として、サルチル酸、フタル酸、ステアリン酸、燐酸な
どの有機酸、尿素およびその誘導体を挙げることができ
る。
本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体の
製造に用いられる加硫剤および加硫促進剤としては、マ
グネシア、水酸化カルシウム、テトラメチルチウラムジ
スルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ペン
タエリスリトール、2−メルカプトベゾチアゾールなど
がある。
本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体に
用いられる軟化剤としては、パラフィン系、ナフテン
系、および芳香族系プロセスオイル、塩素化パラフィ
ン、流動パラフィン、ワセリンなどの石油系軟化剤、ジ
オクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DB
P)などのエステル系可塑剤を挙げることができる。こ
れらの中でエステル系可塑剤、塩素化パラフィンが好ま
しい。
本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体に
用いられる補強剤としては、カーボンブラックやシリカ
などがある。
本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体に
おいて、成型加工を容易にするために加工助剤を用いる
ことができる。このような加工助剤としては、白サブ、
ネオサブ、特殊ワックス、低分子量ポリエチレン、パラ
フィン、ワセリンなどがある。
本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体
は、クロロスルホン化ポリエチレンと上記配合剤をオー
プンロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどの混合
器で混練した後、蒸気加硫器、UHF加硫器、熱空気加硫
器、インジェクション、モールドあるいはロートキュウ
アーなどで発泡および架橋して得られる。
[発明の効果] 本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体
は、色彩安定性、耐候性、難燃性に優れた特性を有すと
同時に、製品の手ざわりや風合い、平滑な表面肌、ソフ
トな感触などが得られる新規なクロロスルホン化ポリエ
チレン架橋発泡体である。
[実施例] 次に実施例にもとづき本発明をさらに詳しく説明する
が、これらは本発明の内容の理解を助けるための例であ
って本発明はこれらの実施例より何等の制限を受けるも
のではない。
なおこれらの実施例で用いた値は以下の測定法に準拠
して得られたものである。
ポリエチレンのGPC測定: 機種:ウオータース社 GPC/150C カラム:東ソー社製 GMH−HT 2本 溶媒:オルトジクロルベンゼン 流速:1.0ml/分 温度:140℃ サンプル濃度:0.1wt% 検量線:東ソー社製標準ポリスチレン 塩素、イオウ量:燃焼フラスコ法 未加硫ゴム物性: JIS K 6300 加硫ゴム物性:JIS K 6301 GPCによる分子量分布の測定: ・機種 東ソー株製 HLC802A ・カラム 東ソー株製 GMH6 2本 XL 1本 ・溶媒 テトラヒドロフラン ・流速 1.2ml/分 ・圧力 44〜45kg/cm2 ・温度 38℃ ・サンプル濃度 0.10wt% ・検量線 東ソー株製 標準ポリスチレン 温度依存性: X={(100℃のムーニー粘度)−(150℃のムーニー
粘度)}/100℃のムーニー粘度 表面肌:架橋発泡体シートを目視によって判定した。
手触り:架橋発泡体シートを手で触りその感触で判断し
た。
実施例1 10リッターのハステロイ−C製オートクレーブに、四
塩化炭素:7000gと図−1に示す二様分布を示す、メルト
インデックス0.41g/10分、密度0.956g/cc、Mw19×104
Mn0.75×104、Mw/Mn25の高密度ポリエチレン:490gを仕
込んだ。
クロロスルホン化反応の助触媒としてピリジンを0.28
g添加した後、反応器のジャケットに蒸気を通し、反応
器内を110℃で60分間保持するすることでポリエチレン
を均一に溶解した。又この間、反応器に15リッター/分
の流速で窒素ガスを導入し、混入した空気を排除した。
ラジカル開始剤として0.66gのα,α′−アゾビスイ
ソブチロニトリルを反応器へと添加した。反応は、1050
gの塩化スルフリルを別の投入口より反応器へ添加する
ことから行った。この間反応器の温度を100℃、圧力を
3.0kg/cm2に保った。
反応の終了後、圧力を常圧に戻し反応器の温度を75℃
に保ちながら、窒素を導入して反応液に残存する亜硫酸
ガスと塩化水素ガスを除いた。
安定剤として8.3gのビス(4−グリシジルオキシフェ
ニル)プロパンを添加した。
その後、この溶液を140℃に加熱したドラムドライヤ
ーにフィードして、生成物としてのクロロスルホン化ポ
リエチレンを溶媒から分離した。
生成物は純白の色相を有しており、分析の結果このク
ロロスルホン化ポリエチレンは34.6wt%の塩素と1.0wt
%のイオウを含むことが判った。
GPC測定チャートを図−2に示した。また分子量は、M
n30000、Mw669000、Mz7895000分子量分布はMw/Mn21.9で
あった。図−2から明らかなようにこのクロロスルホン
化ポリエチレンは、二様分布を示していた。
100℃のムーニー粘度(ML1+4)は65であり、150℃の
ムーニー粘度(ML1+4)は、44であった。
ムーニー粘度の温度依存性:Xは、0.32であった。
更に、このクロロスルホン化ポリエチレンは、表−1
に示す配合でオープンロールにより混練し、モールドで
加硫および発泡をおこなった。この様にして得たクロロ
スルホン化ポリエチレン架橋発泡体シートについて以下
の物性測定を行った。
未加硫物物性と引っ張り強さなどの加硫物性を表−
2、および表−3に示した。
表面肌についても目視で判断したところ、良好であっ
た。またシートの手ざわりや風合いなども良好で、ソフ
トな感触が得られた。
実施例2〜4 実施例−1で使用した、分子量分布が二様分布を有す
るクロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対して、
従来の単一の分子量分布を有するクロロスルホン化ポリ
エチレンをブレンドした。ブレンド量は、表−2に示し
た。
単一の分子量分布を有するクロロスルホン化ポリエチ
レンは、以下のようにして合成した。
10リッターのハステロイ−C製オートクレーブに、四
塩化炭素:7000gと図−3に示す単一分布を示す、メルト
インデックス14.5g/10分、密度0.959g/cc、Mw5.3×1
04、Mn1.1×104、Mw/Mn4.8の高密度ポリエチレン:490g
を仕込んだ。
以下、実施例−1と同様の方法で、合成し、クロロス
ルホン化ポリエチレンを得た。
分析の結果、35.0wt%の塩素と1.0wt%のイオウを含
んでいた。
GPC測定チャートを図−4に示した。分子量は、Mn450
00、Mw201000、Mz780000、分子量分布は、Mw/Mn4.5であ
った。図−4から明らかなようにこのクロロスルホン化
ポリエチレンは、単一分布であった。
さらに、このクロロスルホン化ポリエチレンは、表−
1に示す配合で、混練、加硫、発泡を行いクロロスルホ
ン化ポリエチレン架橋発泡体シートを得た。実施例−1
と同様に物性評価を行い、その結果を表−2および表−
3に示した。
表面肌についても目視で判断したところ、良好であっ
た。またシートの手ざわりや風合いなども良好で、ソフ
トな感触が得られた。
比較例−1 10リッターのハステロイ−C製オートクレーブに、四
塩化炭素:7000gと図−5に示される単一分布を示す、メ
ルトインデックス5.3g/10分、密度0.963g/cc、Mw7.6×1
04、Mn1.1×104、Mw/Mn6.9の高密度ポリエチレン:490g
を仕込んだ。以下実施例−1と同様に行いクロロスルホ
ン化ポリエチレンを得た。
分析の結果、35.1wt%の塩素と1.0wt%のイオウを含
んでいた。
GPC測定チャートを図−6に示した。分子量は、Mn510
00、Mw246000、Mz846000、分子量分布は、Mw/Mn4.8であ
った。図−6から明らかなようにこのクロロスルホン化
ポリエチレンは、単一分布であった。
さらに、このクロロスルホン化ポリエチレンは、表−
1に示す配合で、混練、加硫、発泡を行いクロロスルホ
ン化ポリエチレン架橋発泡体シートを得た。実施例−1
と同様に物性評価を行い、その結果を表−4に示した。
表面肌についても目視で判断したところ、平滑な平面
でなかった。またシートの手ざわりや風合いなども悪
く、ゴワゴワした感触であった。
比較例−2 10リッターのハステロイ−C製オートクレーブに、四
塩化炭素:7000gと、図−7に示す単一分布を示す、メル
トインデックス10.4g/10分、密度0.961g/cc、Mw6.8×10
4、Mn1.1×104、Mw/Mn5.9の高密度ポリエチレン:490gを
仕込んだ。以下実施例−1と同様に行いクロロスルホン
化ポリエチレンを得た。
分析の結果、35.0wt%の塩素と1.0wt%のイオウを含
んでいた。
GPC測定チャートを図−8に示した。分子量は、Mn480
00、Mw221000、Mz802000、分子量分布は、Mw/Mn4.7であ
った。図−8から明らかなようにこのクロロスルホン化
ポリエチレンは、単一分布であった。
さらに、このクロロスルホン化ポリエチレンは、表−
1に示す配合で、混練、加硫、発泡を行いクロロスルホ
ン化ポリエチレン架橋発泡体シートを得た。実施例−1
と同様に物性評価を行い、その結果を表−4に示した。
表面肌についても目視で判断したところ、平滑な表面
でなかった。またシートの手ざわりや風合いなども悪
く、ゴワゴワした感触であった。
比較例−3 10リッターのハステロイ−C製オートクレーブに、四
塩化炭素:7000gと図−9に示す単一分布を示す、メルト
インデックス4.6g/10分、密度0.959g/cc、Mw8.9×104
Mn1.5×104、Mw/Mn6.0の高密度ポリエチレン:490gを仕
込んだ。以下実施例−1と同様に行いクロロスルホン化
ポリエチレンを得た。
分析の結果、34.8wt%の塩素と1.0wt%のイオウを含
んでいた。
GPC測定チャートを図−10に示した。分子量は、Mn550
00、Mw281000、Mz902000、分子量分布は、Mw/Mn4.8であ
った。図−10から明らかなようにこのクロロスルホン化
ポリエチレンは、単一分布であった。
さらに、このクロロスルホン化ポリエチレンは、表−
1に示す配合で、混練、加硫、発泡を行いクロロスルホ
ン化ポリエチレン架橋発泡体シートを得た。実施例−1
と同様に物性評価を行い、その結果を表−3に示した。
表面肌についても目視で判断したところ、平滑な平面
でなかった。またシートの手ざわりや風合いなども悪
く、ゴワゴワした感触であった。
表−1 (重量部) クロロスルホン化ポリエチレン 100 マグネシア 4 白サブ 5 ナフテン系オイル 25 ジブチル・フタレート 25 軽質炭酸カルシウム 25 p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニル・ヒドラジ
ド) 14 酸化チタン 2 ペンタエリスリトール 0.5 促進剤 TRA * 2 群青(青色顔料) 0.1 * ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド 以上の実施例と比較例を参照すれば明らかなように、
本発明のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体は、
色彩安定性、耐候性、難燃性に優れた特性を有すと同時
に、製品の手ざわりや風合い、平滑な表面肌、ソフトな
感触などが得られる新規なクロロスルホン化ポリエチレ
ン架橋発泡体であると言える。
【図面の簡単な説明】 図−1,図−3,図−5,図−7および図−9は各々実施例1,
実施例2〜4,比較例1,比較例2および比較例3で用いた
原料ポリエチレンのGPC測定チャート、図−2,図−4,図
−6,図−8および図−10は各々実施例1,実施例2〜4,比
較例1,比較例2および比較例3で得られたクロロスルホ
ン化ポリエチレンのGPC測定チャートを示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量分布が二様分布を示す塩素量10〜60
    wt%、イオウ量0.2〜3.0wt%のクロロスルホン化ポリエ
    チレンを用いることを特徴とするクロロスルホン化ポリ
    エチレン架橋発泡体。
  2. 【請求項2】クロロスルホン化ポリエチレンの100℃の
    ムーニー粘度(ML1+4)と150℃のムーニー粘度(M
    L1+4)の差を100℃のムーニー粘度で割った値が0.5以下
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1)項に記載
    のクロロスルホン化ポリエチレン架橋発泡体。
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