JP3030177U - 布団カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 布団カバーへの羽毛布団の固定が容易な羽毛
布団用の布団カバーを提供すること。 【解決手段】 上下２枚の側地１３、１５を袋状に形成
し、その側縁の一辺の一部または側地の一部を開口可能
に構成し、少なくとも四隅に布団を固定させるための固
定手段１９を備えた布団カバー１１。一方の側地１５の
四隅にそれぞれ切欠部が形成され、切欠部に対応する切
欠対応辺部を有する別布よりなる被覆部２３が、切欠対
応辺部を除く縁部が他方の側地の四隅縁部に縫着される
ようにして配設されているとともに、固定手段１９の一
端が被覆部２３の縁部とともに縫着され、被覆部２３と
側地１５とにより開口部が形成されることを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、布団を布団カバーへ固定することが容易な布団カバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

布団カバーは、布団の保護、衛生上の見地から、あるいは、外観上の美観を高 めるため等の目的で使用される。現在では、側地が袋状に構成され、その中に布 団を挿入する形式のものが最も多く使用されている。

【０００３】 特に、羽根布団の場合、羽毛が布団の側地内で移動すること、嵩高で風合いが ソフトなこと等の理由で、布団と布団カバーとの間にずれが生じ易く、フィット 性に欠けるという欠点があった。

【０００４】 このため、従来より羽毛布団には、あらかじめ少なくとも四隅に固定手段と固 定させるための被固定手段が設けられている。該被固定手段としては、ループ状 に形成され布団の縁部に縫い込まれている紐状物や、金属等で形成され布団に埋 め込まれたリング状物、あるいは、四隅に設けられる場合に限れば、角部に対し て斜めに掛け渡され、縁部に縫い込まれている形状の紐状物等を挙げることがで きる。

【０００５】 また、これに対応して、布団カバーにも、袋状に構成された布団カバー内に羽 毛布団を挿入したときに、羽毛布団と布団カバーとがずれを生じることがないよ うに布団カバー内部の四隅、あるいはそれ以外の部位にも、羽毛布団と布団カバ ーとを固定する紐状物、フック等の固定手段が設置されている。

【０００６】 これらの布団カバーの布団挿入方法については、カバー上面に布団の模様が見 えるように小判型等の窓を設け、該部から布団の出し入れをしているもの、上下 側地の側縁の一辺の一部にファスナー等を設けた直線状挿入口を備え、該部から 布団の出し入れをしているもの等が知られている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の布団カバーは、いずれのものも、布団を挿入口より布団カバー に挿入した後、該挿入口から手を入れて布団カバー内部の四隅の固定手段と布団 の被固定手段とを、固定する必要があり、取り扱い難いものであった。

【０００８】 特に、側縁に挿入口を備えた布団カバーの場合、挿入口から遠い固定手段と羽 毛布団とを固定することは羽毛布団の嵩が高いこともあって、極めて作業性が悪 く、場合によっては、布団カバーを挿入口より反転させて外側にきた固定手段と 布団の被固定手段とを固定し、布団カバーを再度反転させて羽毛布団を布団カバ ー内に挿入するという方法をとる必要があった。

【０００９】 本考案は、上記にかんがみて、布団カバーへの羽毛布団の固定が容易な羽毛布 団用の布団カバーを提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案の布団カバーは、上記課題を解決するため、下記のような構成である。

【００１１】 上下２枚の側地を袋状に形成し、その側縁の一辺の一部または側地の一部を開 口可能に構成し、少なくとも四隅に布団を固定させるための固定手段を備えた布 団カバーであって、 一方の側地の四隅にそれぞれ切欠部が形成され、該切欠部に対応する切欠対応 辺部を有する別布よりなる被覆部が、前記切欠対応辺部を除く縁部が他方の側地 の四隅縁部に縫着されるようにして配設されているとともに、前記固定手段の一 端が前記被覆部の縁部とともに縫着され、 前記被覆部と前記側地とにより開口部が形成されることを特徴とする。

【００１２】

【考案の実施の形態】 以下、本考案の一実施の形態を図面に基づいて説明する。

【００１３】 図１には、本考案の一実施形態である布団カバーが示されており、（ａ）には 布団カバーを表側から見た平面図が、（ｂ）には同様に裏側から見た平面図が示 されている。図２には、図１に記載の布団カバーの四隅の部分拡大図が示されて いる。図３には、本考案の他の実施形態である布団カバーの四隅の部分拡大図が 示されている。図４には、図２に記載の布団カバーの、布団を内蔵した場合の部 分断面図が示されている。

【００１４】 布団カバー１１（以下、単に「カバー」と略すことがある）は、表側地１３及 び裏側地１５を袋状に形成し、その側縁の一辺の一部を開口可能として布団挿入 口１７とした構成であり、カバー１１内部の四隅に羽毛布団３１を固定させるた めの固定手段１９として、二本の紐状物を備えている。

【００１５】 前記裏側地１５の四隅には、略直角二等辺三角形状の切欠部２１が形成され、 該切欠部２１と対応する部位に、切欠部２１と同形状で、かつ、切欠部２１より も面積の大きな、別布よりなる被覆部２３が、その頂角が側地のそれぞれ四隅に くるようにして、等辺部を表側地１３に縫着されつつ、前記切欠部２１を被覆す ることによって、前記被覆部２３と表側地１３とによる開口部２５を形成してい る。

【００１６】 前記切欠部の大きさは、直角二等辺三角形の等辺が３〜１０ｃｍ、望ましくは 、５〜８ｃｍとする。

【００１７】 等辺の長さが、３ｃｍより短いと、切欠部の面積が小さく、切欠部より布団と 固定手段とを固定することが困難となり、１０ｃｍより長いと、切欠部の面積が 大き過ぎるためである。

【００１８】 前記被覆部の大きさは、直角二等辺三角形の等辺の長さが、前記切欠部の等辺 の長さの１．５〜２．５倍程度とすることが望ましい。

【００１９】 また、固定手段である紐状物の長さは、６〜２５ｃｍ、望ましくは、１０〜１ ５ｃｍとする。

【００２０】 なお、前記切欠部２１及び被覆部２３の開口端部は、袋縫いでもよいが、布団 をカバーに固定する度に開口するため、強度的な見地から、バイアステープ２７ をともに縫い付けておくことが好ましい。

【００２１】 本実施形態では、前記切欠部２１及び被覆部２３が重複する部分において、図 ２に示すごとく、前記被覆部２３が布団カバーの外側に配置されるように形成さ れているが、これに限られるものではなく、図３に示すごとく、被覆部２３が布 団カバーの内側に配置されるように形成することも可能である。

【００２２】 また、本実施形態では、切欠部は裏側地に形成されているが、表側地に形成す ることも可能である。しかし、美観上、切欠部は裏側地に形成されることが望ま しい。

【００２３】 さらに、本実施形態では、切欠部が斜辺状に形成され、かつ、被覆部が略直角 二等辺三角形状のものが例示されているが、切欠部及び被覆部の形状はとくに限 られるものではなく、例えば、切欠部が弧状に形成されたものや、それに合わせ て被覆部が略扇形状に形成されたものなども形成可能である。

【００２４】 本実施形態では前記固定手段として、二本の紐状物が設けられているが、固定 手段としてはこれに限られるものではなく、羽毛布団に設けられている被固定手 段との固定が可能なものならば使用可能であり、金属製または樹脂製等のフック 状のもの等も使用可能である。

【００２５】 前記布団挿入口の開閉手段としては、図例ではファスナーが使用されているが 、これに限られるものではなく、複数個のボタン等を使用することも可能である 。

【００２６】 図１・２・４に示すカバーは、カバー上面の略中央部が布団の模様が見えるよ うにネット状物で被覆された窓部２９が設けられ、側縁の一部が挿入口１７とし て開口されており、ファスナーにより開閉可能とされた構成であるが、本考案を 適用可能な布団カバーの形状はこれに限られるものではなく、窓部がネット状物 で被覆されておらず、該部を布団の挿入口とするカバー等にも適用可能である。

【００２７】 また、図１・２・４には、四隅にのみ布団固定手段が設けられているカバーが 記載されているが、固定手段の設置箇所及び数はこれに限られるものではなく、 例えば、四隅に加え、各側辺の略中央位置にそれぞれ固定手段が設けられている もの等も、本考案の適用は可能である。

【００２８】 本考案の布団カバーの羽毛布団への固定方法は、挿入口より羽毛布団をカバー 内に挿入し、カバー四隅にそれぞれ形成されている開口部より手を入れて、布団 に形成されている被固定手段に、固定手段としてカバー内に形成されている二本 の紐状物を結んで固定する。なお、該固定手段が、フック等であっても固定方法 は同様であり、開口部より手を入れて行なう。このため、従来のように、布団挿 入口より手を入れて固定する必要がなく、作業性も大幅に向上する。

【００２９】

【考案の作用・効果】

本考案の布団カバーは、上下２枚の側地を袋状に形成し、その側縁の一辺の一 部または側地の一部を開口可能とした構成であり、かつ、内部の少なくとも四隅 に布団を固定させるための固定手段を備えており、一方の側地の四隅に切欠部を 形成し、該切欠部に対応する被覆部を側地の四隅に位置するようにして、２枚の 側地を袋状に縫着し、四隅に被覆部と側地による開口部が形成されるようにした 構成である。従って、下記のような効果を奏する。

【００３０】 布団カバーの四隅に開口部を設けたことによって、羽毛布団をカバー内に挿入 し、布団の被固定手段を固定手段に固定する際に、固定手段近傍にある開口部よ り手をカバー内に入れて固定することができる。従って、作業性が大幅に向上す る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態である布団カバーの平面図

【図２】図１に記載の布団カバーの部分拡大図

【図３】本考案の他の実施形態である布団カバーの部分
拡大図

【図４】本考案の使用態様を示す部分断面図

【符号の説明】

１１ 布団カバー １３ 表側地 １５ 裏側地 １７ 布団挿入口 １９ 布団固定手段（紐状物）

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下２枚の側地を袋状に形成し、その側
   縁の一辺の一部または側地の一部を開口可能に構成し、
   少なくとも四隅に布団を固定させるための固定手段を備
   えた布団カバーであって、 一方の側地の四隅にそれぞれ切欠部が形成され、該切欠
   部に対応する切欠対応辺部を有する別布よりなる被覆部
   が、前記切欠対応辺部を除く縁部が他方の側地の四隅縁
   部に縫着されるようにして配設されているとともに、前
   記固定手段の一端が前記被覆部の縁部とともに縫着さ
   れ、 前記被覆部と前記側地とにより開口部が形成されること
   を特徴とする布団カバー。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の布団カバーであって、
   前記切欠部が斜辺状であって前記被覆部が略三角状であ
   り、かつ、前記切欠対応辺部が斜辺であることを特徴と
   する布団カバー。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の布団カバーであって、
   前記切欠部及び前記被覆部が重複する位置において、前
   記被覆部が布団カバーの外側に配置されることを特徴と
   する布団カバー。
4. 【請求項４】 請求項１に記載の布団カバーであって、
   前記切欠部及び前記被覆部が重複する位置において、前
   記被覆部が布団カバーの内側に配置されることを特徴と
   する布団カバー。
5. 【請求項５】 請求項１に記載の布団カバーであって、
   前記固定手段が前記布団カバー内部の四隅に縫着される
   複数本の紐状物であることを特徴とする布団カバー。