JP3029719B2 - 2−デオキシブラシノステロイド誘導体 - Google Patents
2−デオキシブラシノステロイド誘導体Info
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- JP3029719B2 JP3029719B2 JP03329420A JP32942091A JP3029719B2 JP 3029719 B2 JP3029719 B2 JP 3029719B2 JP 03329420 A JP03329420 A JP 03329420A JP 32942091 A JP32942091 A JP 32942091A JP 3029719 B2 JP3029719 B2 JP 3029719B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物生長調節作用を有
し、農業及び生物化学分野において有用な新規ブラシノ
ステロイド誘導体に関する。
し、農業及び生物化学分野において有用な新規ブラシノ
ステロイド誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラシノライドが西洋アブラナより発見
されてより現在まで各種植物より二十数種のいわゆる天
然ブラシノステロイドが見いだされている。その中で、
2−デオキシブラシノステロイドとしてはティアステロ
ン[2a]、ティファステロール[2b]がある。2−
デオキシブラシノステロイドはカスタステロン等の2,
3−ジヒドロキシ型より合成は容易であるが、これらの
活性はブラシノライドに比較して1/10〜1/100
の活性である。(横田孝雄,植物の化学調節,22巻,
10頁(1987年)) 合成で得られた2−デオキシブラシノステロイドでは高
津戸らは(22R,23R,24S)−3β,22,2
3−トリヒドロキシ−5α−スチグマスタン−6−オン
や(22R,23R,24S)−3α,22,23−ト
リヒドロキシ−5α−スチグマスタン−6−オン等を合
成し、これの6−オキサ体及び7−オキサ体いわゆるラ
クトン型も合成してその活性の比較を行っているがケト
ン型に比べあまり変わらない(高津戸ら,Chem.P
harm.Bull.,35巻,211頁(198
7))。
されてより現在まで各種植物より二十数種のいわゆる天
然ブラシノステロイドが見いだされている。その中で、
2−デオキシブラシノステロイドとしてはティアステロ
ン[2a]、ティファステロール[2b]がある。2−
デオキシブラシノステロイドはカスタステロン等の2,
3−ジヒドロキシ型より合成は容易であるが、これらの
活性はブラシノライドに比較して1/10〜1/100
の活性である。(横田孝雄,植物の化学調節,22巻,
10頁(1987年)) 合成で得られた2−デオキシブラシノステロイドでは高
津戸らは(22R,23R,24S)−3β,22,2
3−トリヒドロキシ−5α−スチグマスタン−6−オン
や(22R,23R,24S)−3α,22,23−ト
リヒドロキシ−5α−スチグマスタン−6−オン等を合
成し、これの6−オキサ体及び7−オキサ体いわゆるラ
クトン型も合成してその活性の比較を行っているがケト
ン型に比べあまり変わらない(高津戸ら,Chem.P
harm.Bull.,35巻,211頁(198
7))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合成の容易な2−デオ
キシブラシノステロイド類のより活性の強い化合物が出
現することが求められている。
キシブラシノステロイド類のより活性の強い化合物が出
現することが求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは式[3a]
【0005】
【化3】
【0006】や式[3b]
【0007】
【化4】
【0008】で表わされる(22R,23R,24S)
−3,22,23−トリアセトキシ−5α−エルゴスタ
ン−6−オン類をティアステロン[2a]やティファス
テロール[2b]の合成中間体として効率よく製造する
ことに成功している(Agric.Biol.Che
m.,51巻,1909頁(1987年))。これを過
酸によりラクトン化し、脱アセチル化して(22R,2
3R,24S)−3,22,23−ヒドロキシ−B−ホ
モ−7−オキサ−5α−エルゴスタン−6−オン類
[1’]を合成しその活性をイネ葉身屈曲試験で生物活
性測定を行ったところ驚くべきことに活性が飛躍的に増
大することを見いだした。3,22,23−トリアセト
キシ−5α−コレスタン−6−オン類についても同様に
ラクトン化、脱アセチル化して3,22,23−トリヒ
ドロキシ−B−ホモ−7−オキサ−5α−コレスタン−
6−オン類を得た。これらについても同様に活性が増大
した。すなわち一般式[2]
−3,22,23−トリアセトキシ−5α−エルゴスタ
ン−6−オン類をティアステロン[2a]やティファス
テロール[2b]の合成中間体として効率よく製造する
ことに成功している(Agric.Biol.Che
m.,51巻,1909頁(1987年))。これを過
酸によりラクトン化し、脱アセチル化して(22R,2
3R,24S)−3,22,23−ヒドロキシ−B−ホ
モ−7−オキサ−5α−エルゴスタン−6−オン類
[1’]を合成しその活性をイネ葉身屈曲試験で生物活
性測定を行ったところ驚くべきことに活性が飛躍的に増
大することを見いだした。3,22,23−トリアセト
キシ−5α−コレスタン−6−オン類についても同様に
ラクトン化、脱アセチル化して3,22,23−トリヒ
ドロキシ−B−ホモ−7−オキサ−5α−コレスタン−
6−オン類を得た。これらについても同様に活性が増大
した。すなわち一般式[2]
【0009】
【化5】
【0010】(式中、Rは水素原子又はメチル基を表わ
す)で表わされる2−デオキシブラシノステロイドをラ
クトン化した一般式[1]
す)で表わされる2−デオキシブラシノステロイドをラ
クトン化した一般式[1]
【0011】
【化6】
【0012】(式中、Rは水素原子又はメチル基を表わ
す)で表わされる2−デオキシブラシノステロイド誘導
体が強い植物生長調節作用を有していることを見いだし
本発明を完成した。
す)で表わされる2−デオキシブラシノステロイド誘導
体が強い植物生長調節作用を有していることを見いだし
本発明を完成した。
【0013】前記3,22,23−トリヒドロキシ−5
α−スチグマスタン−6−オン類ではB環のケトンをラ
クトンとしても活性が良くならないという報告であった
が、3,22,23−トリヒドロキシ−5α−エルゴス
タン−6−オン類や3,22,23−トリヒドロキシ−
5α−コレスタン−6−オン類をラクトン型とした本発
明の一般式[1]で表わされる化合物は、その活性をイ
ネ葉身屈曲試験にて試験したところ驚くべきことに前記
ケトン型化合物[2]の5倍以上のの活性があった。
α−スチグマスタン−6−オン類ではB環のケトンをラ
クトンとしても活性が良くならないという報告であった
が、3,22,23−トリヒドロキシ−5α−エルゴス
タン−6−オン類や3,22,23−トリヒドロキシ−
5α−コレスタン−6−オン類をラクトン型とした本発
明の一般式[1]で表わされる化合物は、その活性をイ
ネ葉身屈曲試験にて試験したところ驚くべきことに前記
ケトン型化合物[2]の5倍以上のの活性があった。
【0014】本発明の一般式[1]で表わされる2−デ
オキシブラシノステロイド誘導体の3位ヒドロキシ基の
立体配位はα又はβのいずれか一方または混合物であ
り、22位、23位の立体配位は(R,R)又は(S,
S)のいずれか一方または混合物であり、24位の立体
配位はR又はS配位である。
オキシブラシノステロイド誘導体の3位ヒドロキシ基の
立体配位はα又はβのいずれか一方または混合物であ
り、22位、23位の立体配位は(R,R)又は(S,
S)のいずれか一方または混合物であり、24位の立体
配位はR又はS配位である。
【0015】
【発明の効果】本発明の2−デオキシブラシノステロイ
ド誘導体[1]は同種のケトン型ブラシノステロイド
[2]に比べ、生物活性が高いことから使用量が少なく
てよく特に農業、生物化学分野において有用である。
ド誘導体[1]は同種のケトン型ブラシノステロイド
[2]に比べ、生物活性が高いことから使用量が少なく
てよく特に農業、生物化学分野において有用である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【実施例1】(22R,23R,24S)−3β,2
2,23−トリアセトキシ−5α−エルゴスタン−6−
オン[3a](50mg)を塩化メチレン(5ml)に
溶解し0℃に冷却した。粉末無水リン酸1水素ナトリウ
ム(50mg)、無水トリフロロ酢酸(0.3ml)及
び30%過酸化水素水(0.18ml)を加え、5℃で
1時間、25℃で18間撹拌した。塩化メチレン(5m
l)を加え、水、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルTLC
精製(酢酸エチル/ベンゼン=1/2で2重展開)を行
い(22R,23R,24S)−3β,22,23−ト
リアセトキシ−B−ホモ−6−オキサ−5α−エルゴス
タン−6−オン(19mg)と(22R,23R,24
S)−3β,22,23−トリアセトキシ−B−ホモ−
7−オキサ−5α−エルゴスタン−6−オン[4a]
(18mg)を得た。化合物[4a](18mg)に1
N−苛性ソーダ−メタノール溶液(2ml)を加え3時
間還流煮沸した。室温まで冷却後、1N−塩酸(4m
l)を加え1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(5m
l)を加え、水、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルTLC
精製(酢酸エチル/ベンゼン=1/10)を行い(22
R,23R,24S)−3β,22,23−トリヒドロ
キシ−B−ホモ−7−オキサ−5α−エルゴスタン−6
−オン[1a](11mg)を得た。融点215〜21
7℃.TLC Rf値(シリカゲルGF254)0.3
5(酢酸エチル/エタノール=22/3).1H−NM
R(CDC13/CD3OD=4/1)δ:0.72
(3H,s),0.84(3H,d),0.89(3
H,d),0.91(3H,s),0.94(3H,
d),0.97(3H,d),2.87(1H,dd)
3.5(1H,m),3.52(1H,d),3.70
(1H,dd),4.02(1H,dd),4.12
(1H,dd).
2,23−トリアセトキシ−5α−エルゴスタン−6−
オン[3a](50mg)を塩化メチレン(5ml)に
溶解し0℃に冷却した。粉末無水リン酸1水素ナトリウ
ム(50mg)、無水トリフロロ酢酸(0.3ml)及
び30%過酸化水素水(0.18ml)を加え、5℃で
1時間、25℃で18間撹拌した。塩化メチレン(5m
l)を加え、水、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルTLC
精製(酢酸エチル/ベンゼン=1/2で2重展開)を行
い(22R,23R,24S)−3β,22,23−ト
リアセトキシ−B−ホモ−6−オキサ−5α−エルゴス
タン−6−オン(19mg)と(22R,23R,24
S)−3β,22,23−トリアセトキシ−B−ホモ−
7−オキサ−5α−エルゴスタン−6−オン[4a]
(18mg)を得た。化合物[4a](18mg)に1
N−苛性ソーダ−メタノール溶液(2ml)を加え3時
間還流煮沸した。室温まで冷却後、1N−塩酸(4m
l)を加え1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(5m
l)を加え、水、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルTLC
精製(酢酸エチル/ベンゼン=1/10)を行い(22
R,23R,24S)−3β,22,23−トリヒドロ
キシ−B−ホモ−7−オキサ−5α−エルゴスタン−6
−オン[1a](11mg)を得た。融点215〜21
7℃.TLC Rf値(シリカゲルGF254)0.3
5(酢酸エチル/エタノール=22/3).1H−NM
R(CDC13/CD3OD=4/1)δ:0.72
(3H,s),0.84(3H,d),0.89(3
H,d),0.91(3H,s),0.94(3H,
d),0.97(3H,d),2.87(1H,dd)
3.5(1H,m),3.52(1H,d),3.70
(1H,dd),4.02(1H,dd),4.12
(1H,dd).
【0018】
【実施例2】(22R,23R,24S)−3α,2
2,23−トリアセトキシ−5α−エルゴスタン−6−
オン[3b](500mg)を塩化メチレン(10m
l)に溶解し5℃に冷却した。ここへ、無水トリフロロ
酢酸(5.55ml)、30%過酸化水素水(1.04
ml)及び塩化メチレン(10ml)より調製したトリ
フロロ過酢酸溶液を加え、5℃で1時間、30℃で3時
間撹拌した。塩化メチレン(100ml)を加え、水、
重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマト精製
(酢酸エチル/ベンゼン=1/10)を行い(22R,
23R,24S)−3α,22,23−トリアセトキシ
−B−ホモ−6−オキサ−5α−エルゴスタン−6−オ
ン(230mg)と(22R,23R,24S)−3
α,22,23−トリアセトキシ−B−ホモ−7−オキ
サ−5α−エルゴスタン−6−オン[4b](240m
g)を得た。 化合物[4b](200mg)にメタノ
ール(20ml)と10N−苛性ソーダ水溶液(1.0
ml)を加え3時間還流煮沸した。室温まで冷却後、6
N−塩酸(3.0ml)を加え2時間撹拌した。反応液
を約半量になるまで濃縮後、塩化メチレン(100m
l)を加え、水、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水
硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮後、メタノール(8
ml)に溶解し、水(8ml)を加えて5℃で4日放置
晶出させた。析出した結晶を濾取、乾燥し(22R,2
3R,24S)−3α,22,23−トリヒドロキシ−
B−ホモ−7−オキサ−5α−エルゴスタン−6−オン
[1b](90mg)を得た。融点210〜212℃.
TLC Rf値(シリカゲルGF254)0.40(酢
酸エチル/エタノール=22/3).1H−NMR(C
DCl3/CD3OD=4/1)δ:0.73(3H,
s),0.84(3H,d),0.88(3H,s),
0.92(3H,d),0.94(3H,d),0.9
6(3H,d),3.22(1H,dd)3.51(1
H,m),3.68(1H,dd),4.1(3H,
m).
2,23−トリアセトキシ−5α−エルゴスタン−6−
オン[3b](500mg)を塩化メチレン(10m
l)に溶解し5℃に冷却した。ここへ、無水トリフロロ
酢酸(5.55ml)、30%過酸化水素水(1.04
ml)及び塩化メチレン(10ml)より調製したトリ
フロロ過酢酸溶液を加え、5℃で1時間、30℃で3時
間撹拌した。塩化メチレン(100ml)を加え、水、
重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマト精製
(酢酸エチル/ベンゼン=1/10)を行い(22R,
23R,24S)−3α,22,23−トリアセトキシ
−B−ホモ−6−オキサ−5α−エルゴスタン−6−オ
ン(230mg)と(22R,23R,24S)−3
α,22,23−トリアセトキシ−B−ホモ−7−オキ
サ−5α−エルゴスタン−6−オン[4b](240m
g)を得た。 化合物[4b](200mg)にメタノ
ール(20ml)と10N−苛性ソーダ水溶液(1.0
ml)を加え3時間還流煮沸した。室温まで冷却後、6
N−塩酸(3.0ml)を加え2時間撹拌した。反応液
を約半量になるまで濃縮後、塩化メチレン(100m
l)を加え、水、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水
硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮後、メタノール(8
ml)に溶解し、水(8ml)を加えて5℃で4日放置
晶出させた。析出した結晶を濾取、乾燥し(22R,2
3R,24S)−3α,22,23−トリヒドロキシ−
B−ホモ−7−オキサ−5α−エルゴスタン−6−オン
[1b](90mg)を得た。融点210〜212℃.
TLC Rf値(シリカゲルGF254)0.40(酢
酸エチル/エタノール=22/3).1H−NMR(C
DCl3/CD3OD=4/1)δ:0.73(3H,
s),0.84(3H,d),0.88(3H,s),
0.92(3H,d),0.94(3H,d),0.9
6(3H,d),3.22(1H,dd)3.51(1
H,m),3.68(1H,dd),4.1(3H,
m).
【0019】
【実施例3】本発明者らが先に発表(Agric.Bi
ol.Chem.,50巻,3043頁(1986))
した方法で合成して得られたブラシノライド合成中間体
副生成物(22R,23R)−6β−ベンジルオキシ−
3α,5−シクロ−22,23−ジヒドロキシ−5α−
コレスト−24−エンをアセチル化後、酢酸エチル中パ
ラジウム−炭素で接触水素還元、ジョオンズ酸化し、3
α,5−シクロ−22,23−ジアセトキシ−5α−コ
レスタン−6−オンを得た。この化合物(9.81g)
を酢酸エチル(100ml)に溶解し、47%臭化水素
酸(2.8ml)を加え55℃で1時間撹拌した。酢酸
エチル(100ml)を加え、水、重曹水、食塩水で順
次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
し3β−ブロモ−22,23−ジアセトキシ−5α−コ
レスタン−6−オン(11.53g)をシラップとして
得た。 この化合物(11.53g)を酢酸(250m
l)に溶解し、酢酸銀(6.8g)を加え80℃で6時
間撹拌した。酢酸エチル(300ml)を加え不溶物を
濾去後、減圧濃縮した。酢酸エチル(300ml)を加
え溶解し、水、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水硫
酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルカラム
クロマト精製(酢酸エチル/ベンゼン=1/15)を行
い3α,22,23−トリアセトキシ−5α−コレスタ
ン−6−オン[3c](5.24g)を得た。22,2
3−ジアセトキシ−5α−コレスト−2−エン−6−オ
ン(3.69g)を副生成物として得た。化合物[3
c](2.00g)を塩化メチレン(35ml)に溶解
し5℃に冷却した。ここへ、無水トリフロロ酢酸(1
8.8ml)、60%過酸化水素水(5.2ml)及び
塩化メチレン(60ml)より調製したトリフロロ過酢
酸溶液を加え、5℃で1時間、30℃で3時間撹拌し
た。塩化メチレン(300ml)を加え、水、重曹水、
食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、
減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマト精製(酢酸エチ
ル/ベンゼン=1/10)を行い3α,22,23−ト
リアセトキシ−B−ホモ−6−オキサ−5α−コレスタ
ン−6−オン(0.62g)と3α,22,23−トリ
アセトキシ−B−ホモ−7−オキサ−5α−コレスタン
−6−オン[4c](0.91g)を得た。化合物[4
c](0.30g)にメタノール(40ml)と10N
−苛性ソーダ水溶液(1.5ml)を加え3時間還流煮
沸した。室温まで冷却後、6N−塩酸(4.5ml)を
加え2時間撹拌した。反応液を約半量になるまで濃縮
後、塩化メチレン(100ml)を加え、水、重曹水、
食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、
減圧濃縮後、メタノール(4ml)に溶解し、水(4m
l)を加えて5℃で4日放置晶出させた。析出した結晶
を濾取、乾燥し3α,22,23−トリヒドロキシ−B
−ホモ−7−オキサ−5α−コレスタン−6−オン[1
c](0.18g)を得た。本化合物はHPLC分析そ
の他の結果より(22R,23R)体と(22R,23
S)体のほぼ等量の混合物と推定された。TLC Rf
値(シリカゲルGF254)0.40(クロロホルム/
エタノール=4/1).1H−NMR(CDCl3/C
D3OD=4/1)δ:0.73(3H,s),0.8
8(3H,s),0.92(6H,d),0.98(3
H,d),3.19(1H,dd)3.39(1H,d
d),3.60(1H,d),4.1(3H,m).
ol.Chem.,50巻,3043頁(1986))
した方法で合成して得られたブラシノライド合成中間体
副生成物(22R,23R)−6β−ベンジルオキシ−
3α,5−シクロ−22,23−ジヒドロキシ−5α−
コレスト−24−エンをアセチル化後、酢酸エチル中パ
ラジウム−炭素で接触水素還元、ジョオンズ酸化し、3
α,5−シクロ−22,23−ジアセトキシ−5α−コ
レスタン−6−オンを得た。この化合物(9.81g)
を酢酸エチル(100ml)に溶解し、47%臭化水素
酸(2.8ml)を加え55℃で1時間撹拌した。酢酸
エチル(100ml)を加え、水、重曹水、食塩水で順
次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
し3β−ブロモ−22,23−ジアセトキシ−5α−コ
レスタン−6−オン(11.53g)をシラップとして
得た。 この化合物(11.53g)を酢酸(250m
l)に溶解し、酢酸銀(6.8g)を加え80℃で6時
間撹拌した。酢酸エチル(300ml)を加え不溶物を
濾去後、減圧濃縮した。酢酸エチル(300ml)を加
え溶解し、水、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水硫
酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルカラム
クロマト精製(酢酸エチル/ベンゼン=1/15)を行
い3α,22,23−トリアセトキシ−5α−コレスタ
ン−6−オン[3c](5.24g)を得た。22,2
3−ジアセトキシ−5α−コレスト−2−エン−6−オ
ン(3.69g)を副生成物として得た。化合物[3
c](2.00g)を塩化メチレン(35ml)に溶解
し5℃に冷却した。ここへ、無水トリフロロ酢酸(1
8.8ml)、60%過酸化水素水(5.2ml)及び
塩化メチレン(60ml)より調製したトリフロロ過酢
酸溶液を加え、5℃で1時間、30℃で3時間撹拌し
た。塩化メチレン(300ml)を加え、水、重曹水、
食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、
減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマト精製(酢酸エチ
ル/ベンゼン=1/10)を行い3α,22,23−ト
リアセトキシ−B−ホモ−6−オキサ−5α−コレスタ
ン−6−オン(0.62g)と3α,22,23−トリ
アセトキシ−B−ホモ−7−オキサ−5α−コレスタン
−6−オン[4c](0.91g)を得た。化合物[4
c](0.30g)にメタノール(40ml)と10N
−苛性ソーダ水溶液(1.5ml)を加え3時間還流煮
沸した。室温まで冷却後、6N−塩酸(4.5ml)を
加え2時間撹拌した。反応液を約半量になるまで濃縮
後、塩化メチレン(100ml)を加え、水、重曹水、
食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、
減圧濃縮後、メタノール(4ml)に溶解し、水(4m
l)を加えて5℃で4日放置晶出させた。析出した結晶
を濾取、乾燥し3α,22,23−トリヒドロキシ−B
−ホモ−7−オキサ−5α−コレスタン−6−オン[1
c](0.18g)を得た。本化合物はHPLC分析そ
の他の結果より(22R,23R)体と(22R,23
S)体のほぼ等量の混合物と推定された。TLC Rf
値(シリカゲルGF254)0.40(クロロホルム/
エタノール=4/1).1H−NMR(CDCl3/C
D3OD=4/1)δ:0.73(3H,s),0.8
8(3H,s),0.92(6H,d),0.98(3
H,d),3.19(1H,dd)3.39(1H,d
d),3.60(1H,d),4.1(3H,m).
【0020】
【参考例】3α,22,23−トリアセトキシ−5α−
コレスタン−6−オン[3c](100mg)にメタノ
ール(20ml)と10N−苛性ソーダ水溶液(0.8
ml)を加え3時間還流煮沸した。室温まで冷却後、6
N−塩酸(2.3ml)を加え、反応液を約半量になる
まで濃縮後、塩化メチレン(50ml)を加え、水、重
曹水、食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマト精製(酢
酸エチル/ベンゼン=1/10)を行い3α,22,2
3−トリヒドロキシ−5α−コレスタン−6−オン[2
c](64mg)を得た。本化合物はHPLC分析その
他の結果より(22R,23R)体と(22R,23
S)体のほぼ等量の混合物と推定された。TLC Rf
値(シリカゲルGF254)0.50(酢酸エチル/エ
タノール=22/3).1H−NMR(CDCl3/C
D3OD=4/1)δ:0.68(3H,s),0.7
3(3H,s),0.92(6H,d),0.98(3
H,d),2.30(1H,dd),2.74(1H,
dd),3.39(1H,dd),3.60(1H,
d),4.11(1H,bs).
コレスタン−6−オン[3c](100mg)にメタノ
ール(20ml)と10N−苛性ソーダ水溶液(0.8
ml)を加え3時間還流煮沸した。室温まで冷却後、6
N−塩酸(2.3ml)を加え、反応液を約半量になる
まで濃縮後、塩化メチレン(50ml)を加え、水、重
曹水、食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマト精製(酢
酸エチル/ベンゼン=1/10)を行い3α,22,2
3−トリヒドロキシ−5α−コレスタン−6−オン[2
c](64mg)を得た。本化合物はHPLC分析その
他の結果より(22R,23R)体と(22R,23
S)体のほぼ等量の混合物と推定された。TLC Rf
値(シリカゲルGF254)0.50(酢酸エチル/エ
タノール=22/3).1H−NMR(CDCl3/C
D3OD=4/1)δ:0.68(3H,s),0.7
3(3H,s),0.92(6H,d),0.98(3
H,d),2.30(1H,dd),2.74(1H,
dd),3.39(1H,dd),3.60(1H,
d),4.11(1H,bs).
【0021】
【試験例】イネ葉身屈曲試験で生物活性を測定し、各化
合物の濃度と屈折角度の相関を最小二乗法をもちいて算
出した。得られた相関式から140度屈曲するのに必要
とする濃度を求め、その濃度から相対活性を求めた。相
対活性はティファステロールを100としたときの数値
で表1に示す。
合物の濃度と屈折角度の相関を最小二乗法をもちいて算
出した。得られた相関式から140度屈曲するのに必要
とする濃度を求め、その濃度から相対活性を求めた。相
対活性はティファステロールを100としたときの数値
で表1に示す。
【0021】
【表1】
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式[1] 【化1】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を表わす)で表わさ
れる2−デオキシブラシノステロイド誘導体。 - 【請求項2】 下記式[1’] 【化2】 で表わされる特許請求の範囲第1項記載の2−デオキシ
ブラシノステロイド誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03329420A JP3029719B2 (ja) | 1991-10-12 | 1991-10-12 | 2−デオキシブラシノステロイド誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03329420A JP3029719B2 (ja) | 1991-10-12 | 1991-10-12 | 2−デオキシブラシノステロイド誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05222090A JPH05222090A (ja) | 1993-08-31 |
JP3029719B2 true JP3029719B2 (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=18221198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03329420A Expired - Fee Related JP3029719B2 (ja) | 1991-10-12 | 1991-10-12 | 2−デオキシブラシノステロイド誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3029719B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220007248A (ko) * | 2020-07-10 | 2022-01-18 | 현대엔지니어링 주식회사 | 배관 포설 장치 및 이를 이용한 배관 포설 방법 |
-
1991
- 1991-10-12 JP JP03329420A patent/JP3029719B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220007248A (ko) * | 2020-07-10 | 2022-01-18 | 현대엔지니어링 주식회사 | 배관 포설 장치 및 이를 이용한 배관 포설 방법 |
KR102401391B1 (ko) * | 2020-07-10 | 2022-05-24 | 현대엔지니어링(주) | 배관 포설 장치 및 이를 이용한 배관 포설 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05222090A (ja) | 1993-08-31 |
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