JP3029447U - 根鉢支持補強具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて簡易な構成により、移植樹木が風力等
により倒木あるいは傾斜しないようにする根鉢支持の補
強具を提供する。 【構成】 樹木の根鉢底部に当接された井桁状の根鉢支
持本体と、根鉢支持本体の外端部どおしに接合される平
板状の補強板と、該補強板の下部に延設された板状又は
棒状の下延体とを組み合わせてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、樹木の移植に際し、根鉢をより確実に固定させる根鉢支持の補強具 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

樹木の移植に関する従来の技術としては、樹木の根元部に外嵌した略リング状 の支持体と植孔の内壁面に打ち込まれた固定部材を紐体で支持するもの（特公平 ３−１３８４７）、あるいは樹木の根鉢底部に井桁状の台座を当接し、台座の端 部に抵抗板を有するものを植孔の内底部に載置する技術などがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来技術のうち、予め掘られた植孔の内壁面に直接打ち込まれた 固定部材を利用する場合には、固定部材を安定化するには良いが、固定部材を植 孔の内壁面の打ち込む作業に労力、手数を要するという問題があった。また、樹 木の根鉢底部に井桁状の台座を当接し、台座の端部に抵抗板を有するものでは、 上記のように植孔の内壁面に固定部材を打ち込む作業を省略できてそのまま台座 を植孔内底部に載置すれば良く、抵抗板の存在により盛土の重量を受けて台座を 安定させることができたが、土質や盛土の仕方によってはやや安定性に問題が生 じ得るという課題もあった。 そこで、本考案では、極めて簡易な構成により移植樹木が風力等により倒木あ るいは傾斜しないようにする根鉢支持の補強具を提供することを目的とするもの である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、樹木の根鉢底部に当接された井桁状の根鉢支持本体と、根鉢支持本 体の外端部どおしに接合される平板状の補強板と、該補強板の下部に延設された 下延体とを組み合わせたものである。

【０００５】

【作用】

上記の構成により、根針支持本体の外端部どおしが平板状の補強板で接合され るため、根針支持本体への盛土からの重力が最も効率良く伝えられ、かつ、補強 板には下延体が延設されているため、下延体が支持具全体のアンカーの役目をす る。

【０００６】

【実施例】

本考案の一実施例を図面にしたがって説明すれば、次のとおりである。なお、 本考案の技術的範囲は、実施例や実用新案登録請求に範囲の文言に限定されず、 実用新案登録請求の範囲と均等なものにまで及ぶものである。 図１は従来技術の一例を示す側面図、図２は実施例を示す平面図、図３は図２ のＡ−Ａ線断面図である。 従来技術の一例は、図１に示すように、植孔１に根鉢２を搬入し、該根鉢２の 下部に井桁状の根鉢支持本体３とその外端部に抵抗板４とが接合されていた。こ の根鉢支持本体３と抵抗板４とは、植孔１内に載置され、その後盛土がなされる 。なお、根鉢支持本体３からスパイク５が樹設されているものもある。

【０００７】 本考案では、図２に示すように、抵抗板４、４はそれぞれ隣接して独立してい るため、相隣接する抵抗板どおしを上面視平板状の補強板６により接合する。 補強板の上面視形状は特に限定されない。図２では２ケ所で折曲させてあるが 、円形状でもあるいは四角形状でも良い。要は、盛土からの重力を効率よく伝え 受けるだけの上面視平板状のものであればよい。また補強板６は一体として図示 されているが、複数の補強板を接合させても良い。抵抗板４と補強板６との接合 は、補強板６の各端部に穿設された所要の大きさの接合孔８にボルトを介し螺着 させるのであるが、接合孔と抵抗板の接合孔を大きく穿設して中間板を介し両者 を接合することにより、抵抗板どおしの距離や位置に多少のずれがあってもそれ をフォローできるように工夫しても良い。なお、２枚の重ねた板で補強板を構成 し、補強板一端に挿入穴を設けてその挿入穴に抵抗板の一端を嵌合することも考 えられる。 根鉢支持本体３と接合されている抵抗板４が４枚の場合には補強板６を４個使 用するのが常態となるが、必ずしも総ての抵抗板どおしを補強板で接合する必要 はない。また抵抗板４の存在しない井桁状の根鉢支持具の端部に補強具を直接接 合してい良い。 補強板６には、下部に下延体７が延設されている。下延体を設けることにより 支持具全体のアンカーを役目が付加され、根鉢支持本体３及び抵抗板４の全体を 植孔１の内底部でより安定させることができる。

【０００８】 なお、補強板の一辺が図３のように下方に折曲し、板状の下延体７が延設され ている場合には、補強板全体の重量が増して安定性が増加すると共に、移植され た樹木が風力により回転しようとしても、下延体７が回転力に対する抵抗板の働 きをして移植樹木を保護することができる。下延体７は板状でなければならない ものではなく、棒状に複数本延設させてスパイクの役目をさせることも可能であ る。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は、上記のような構成であるため、従来の井桁状の根鉢支持本体を利用 して補強板を組み合わせることにより、移植された樹木の倒れや傾斜、さらには 風力による回転をすべてより確実に防止することができ、しかも極めて簡単な構 成であるから製作コストの節減と組み立て作業の簡易化が図れるなど、その実用 的効果は著しいものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来技術の一例を示す側面図である。

【図２】実施例を示す平面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１ 植孔 ３ 根鉢支持本体 ４ 抵抗板 ６ 補強板 ７ 下延体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 樹木の根鉢底部に当接された井桁状の根
   鉢支持本体と、根鉢支持本体の外端部どおしに接合され
   る平板状の補強板と、該補強板の下部に延設された板状
   又は棒状の下延体とを組み合わせてなる根鉢支持補強
   具。