JP3028977U - 内燃機関の点火コイル - Google Patents

内燃機関の点火コイル

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孝 吉成
徹 田中
明公 信時
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阪神エレクトリック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横方向の断面寸法に制約のあるプラグホール
収容型点火コイルにおいて点火エネルギを増大する。 【解決手段】 外径が22mmから25mmまでに制約されてい
る外装鉄心の内部に収められる開磁路型の中央鉄心11
を、幅の異なる短冊状の硅素鋼板11’の積層により構成
する。当該中央鉄心11の外形輪郭を包絡する円Oの径
は、外装鉄心の外径の二乗に 0.017ないし 0.020を乗じ
た寸法とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は自動車両のエンジンに代表される内燃機関の点火コイルに関し、特に エンジンブロックに開けられた細長で比較的深いプラグホール内に主たる構造部 分の殆どが収められる、プラグホール収容型点火コイルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
このようなプラグホール収容型点火コイルは例えば実開平 5-21423号公報等に て公知であり、実際にも図3に示されるような製品がある。説明するに、図示の プラグホール収容型点火コイル30は合成樹脂の細長い筒形絶縁ケース34を有し、 その先端部がプラグ係合部35となっていて、ここに周知構造、形状の点火プラグ (図示せず)の頭部が係合し、当該頭部に設けられている接点が図示しない金属 スプリング等を介して高圧端子19に接触するようになっている。
【0003】 筒形の絶縁ケース34の内部中心部には長さ方向に沿って硅素鋼板に代表される 磁性金属板を円筒形にした開磁路型の中央鉄心31が設けられており、これと同心 の関係で、一次コイル12の巻回された合成樹脂製一次コイルボビン32、二次コイ ル13の巻回された合成樹脂製二次コイルボビン22が嵌合し、さらに筒形絶縁ケー ス34の内壁面に沿って硅素鋼板等の磁性金属板による外装鉄心33が備えられる。 また、絶縁ケース34の長さ方向上部にはこれも一般に合成樹脂で成形される絶縁 性の一次端子座17が取り付けられ、これには一次コイル12に対し外部点火回路を 接続するための一次端子16が備えられる。その上で、筒形絶縁ケース34の内部に は一般にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から成る絶縁性充填材15が充填され、内 部部材間相互の絶縁を保ちながら各部材の機械的な位置固定が図られている。な おもちろん、一次端子16は図示しない内部配線により一次コイル11に接続し、高 圧端子19も図示しない内部配線により二次コイル13の出力端に接続する。
【0004】 こうした点火コイル30は一般にペンシル型等とも呼ばれ、そもそもエンジンブ ロックに穿たれた細長くて深いプラグホール(図示せず)の中に収めて用いられ ることを予定しているため、必然的に寸法上の制約が生じ、プラグホールの内径 との関係で筒形絶縁ケース34の外径は22mmから太くても25mm程度に留めねばなら ず、ひいては中央鉄心31や外装鉄心33の断面積、一次、二次コイル12,13の巻線 断面積等にも制約が生まれて、点火プラグにて大きな点火エネルギを得るのが難 しかった。
【0005】 具体例に即して言えば、筒形絶縁ケース34の肉厚は機械的強度等を考慮すると 少なくとも 1mmは必要である。同様に合成樹脂製の一次、二次コイルボビン32, 22の肉厚も 0.8mm、できれば 1mmは必要である。従って外径24mmの点火コイルを 作製する場合、これら合成樹脂部材に要する全寸法6mm(=1(mm)×3 ×2)を差し引 いた寸法18mmの中に、磁気回路を構成する部材である中央鉄心31、一次、二次コ イル12,13、外装鉄心33を収めねばならず、実際にも中央鉄心31の断面寸法はせ いぜい8mm 程度に、また外装鉄心33も0.35mmないし 0.5mm厚の硅素鋼板を筒形絶 縁ケース34の内面に沿わせて一巻程にするしか許容できなかった。
【0006】 その結果、外装鉄心33の磁気シールド効果が少なく、使用時に漏洩磁束によっ てプラグホールの導電性の壁面に渦電流が流れ、これが点火エネルギを食う等も あって、点火プラグにて得られる実効点火エネルギは最大でも20mJ程度が限界で あった。この値は、理想混合気付近で運転されるために点火エネルギを余り必要 としない通常の内燃機関に対しては十分な値であるが、将来的に普及の予想され るリーンバーン(希薄燃焼)エンジンや代替燃料エンジン等、40mJ程度以上の点 火エネルギを要求する内燃機関には到底不満足な値である。
【0007】 そこで本出願人は、本願考案に至る過程においてこの種の点火プラグ30に断面 構造的な改良を施し、図2に示すような断面構造のプラグ収容型点火プラグ10を 開発した。同図において図3中におけると同じ符号の付されている構成要素は同 一ないし同様で良い構成要素であるので先の説明を援用し、ここでの説明は省略 するものもある。
【0008】 主な改善点を上げると、まず点火コイルのほぼ全長に及ぶ従前の筒形絶縁ケー ス34(図3)は廃され、代わって外装鉄心14が改良点火コイル10のケースを兼ね ている。従って一次端子座17はこの導電性ケース14の上端部に取り付けられ、ま た、プラグ係合部を構成する合成樹脂の先端キャップ18が追加されて導電性ケー ス14の下端に取り付けられ、これに高圧端子19が設けられている。さらに、筒形 絶縁ケースの廃止と共に一次コイルボビン32(図3)も廃され、厚さ 0.1mm程度 の耐熱性絶縁シート(例えばガラスクロス基材のエポキシ含浸シート)21を開磁 路型中央鉄心11の外周に巻き付け、その上に直接、一次コイル12を巻回するよう に変えられた。
【0009】 こうした結果、肉厚がそれぞれ 1mmは必要であった筒形絶縁ケースの当該寸法 分と一次コイルボビンの寸法分を外装鉄心14や中央鉄心11の断面積増大、一次、 二次コイル12,13の巻回数増大に回すことができるようになり、実際にも外装鉄 心14の断面積は0.35mmないし 0.5mm厚の無方向性または方向性硅素鋼板を複数回 (2、3回以上)巻回して筒状に成形するか、あるいは一枚づつ筒状に巻いたもの複 数個(2、3個以上)を同心入れ子状に緊目(きつめ)に組み付けることによって約 2倍にすることができ、中央鉄心11のそれも従前のものの約 1.6倍、一次、二次 コイル12,13の巻線断面積も約 1.3倍にし得るようになって、点火エネルギも約 2倍にまで、高めることに成功した。また、外装鉄心とプラグホールの壁面との 間に合成樹脂製の筒形絶縁ケースの壁部分が介在しないため、長期の使用に供さ れると高圧コロナ放電によって当該ケースに絶縁劣化が生ずる等の恐れも回避さ れた。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
このように、図2に示される改良された点火コイル10は図3に示された従前の 点火コイル30に比べると種々優れた側面を有している。しかし、限られた横方向 断面寸法の中でさらに点火エネルギを増大することは、もとより望まれるべき要 求である。大きな点火エネルギが得られるのならば、逆に点火コイル自体は小型 化することもできる。ここにおいて、中央鉄心11の断面積と外装鉄心14のそれ、 ないし相互の関係は重要な要素となる。本願考案はまさしく、これに対しての一 つの重要な解答を与え、この種の改良されたプラグ収容型点火コイル10において さらに点火エネルギの増大を図るための工夫を開示せんとするものである。また 併せて、外装鉄心14の長さと中央鉄心11の長さないし配置の関係についても望ま しい関係を規定することも第二の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記目的を達成するため、図2に示したような構造原理に従う点火コ イル、すなわち、中央鉄心と同心の関係で一次、二次コイルを有し、さらにそれ らと同心の関係で外径が22mmから太くても25mmまでに制約される外装鉄心を有し て成り、エンジンブロックに穿たれたプラグホール内に収容して用いる内燃機関 の点火コイルにおいて、さらに次のような工夫(a),(b) を付加することを提案す る。 (a) 中央鉄心は、幅の異なる短冊状の硅素鋼板を積層することでその外形輪郭が 円に近づくように形成する. (b) この中央鉄心の外形輪郭を包絡する円の径は、導電性ケースを兼ねる外装鉄 心の外径の二乗に 0.017ないし 0.020を乗じた寸法とする.
【0012】 一方、上記の基本構成要件(a),(b) を満たした上で、本考案の特定の態様にお いては、中央鉄心と外装鉄心の長さ関係についても規定し、 (c) 中央鉄心の長さは外装鉄心の長さより短く、中央鉄心の長さ方向両端は外装 鉄心の長さ方向両端から突出していないこと; を特徴とする点火コイルも提案する。
【0013】 さらにまた、同じく上記の基本構成要件(a),(b) を満たした上で、本考案のま た別な特定の態様においては、 (d) 外装鉄心の断面積は上記した中央鉄心の断面積の75%から 100%の範囲内に あること; を特徴とする点火コイルも提案する。
【0014】 なお、中央鉄心を構成する硅素鋼板は無方向性硅素鋼板であっても良いが、最 大磁束密度が高く鉄損失の少ない方向性硅素鋼板とするのが望ましい。
【0015】
【考案の実施の形態】
先にも述べたように、本考案は図2に示す点火コイル10の改良であり、点火コ イル自体の断面構造として示すと当該図2に示したものと同じである。従って、 当該点火コイル10におけると同様ないし同一で良い構成要素には同一の符号を付 してあり、その説明も既に説明した所を援用するものもある。ただし、図2中に は示していないが、外装鉄心14の内壁面に沿って厚味の極く薄い絶縁紙とか、あ るいはまた、例えば 0.2mmないし 0.3mm程度の合成樹脂の絶縁部材が設けられ、 これによって外装鉄心14とエポキシ樹脂等の絶縁性充填材15とが直接に接触する のを防ぎ、それらの間の物理的、熱的な馴染みの悪さを解消するように改善され た点火コイルであっても本考案は同様に適用できる。
【0016】 本考案の最も基本的な特徴は図1に即して説明できる。まず、本考案に従うプ ラグホール収容型点火コイル10(図2)の中央鉄心11は、幅の異なる短冊状の硅 素鋼板11’を積層することでその外形輪郭が円に近づくようにして形成されてい る。用いる硅素鋼板11’は無方向性であっても良いが、より望ましくは最大磁束 密度が高く鉄損の少ない方向性硅素鋼板である。厚味は 0.2mmないし 0.3mmが望 ましい。また、幅寸法は図示の場合、三段階に異ならされているが、少なくとも 二段階以上であれば良い。ただし、明らかなように、幅寸法を何種類も数多く用 意する程、その積層結果である中央鉄心11の輪切り断面における外径輪郭は円O に近付いて行く。
【0017】 このような中央鉄心11においてその外径輪郭の包絡円Oの径Dに関し、点火エ ネルギ増強の上で特定の設計基準が存在しないか否かを模索した結果が本考案で あるが、本考案に至る過程を説明することで、逆に本考案の実施態様が明らかに なる。
【0018】 点火コイル10内にて外装鉄心を兼ねる導電性ケース14と二次コイル13との間の 高電圧絶縁を完全に採るためには、それらの間に 1.5mm程度の絶縁距離が必要で ある。一方、二次コイルボビン22の肉厚は従来より薄くするにしても 0.7mm程度 に限界があり、一次コイル12と二次コイル13の内径の絶縁距離は 1.2mm程度が必 要である。さらに、図2に示したように従前の点火コイル30(図3)における一 次コイルボビンを廃し、耐熱性絶縁シート21に変えたとしても、その厚味には最 低、0.1mmは必要である。従って、点火コイル中心軸からの半径方向で考えても、 総計で片側3.5mm 程度の寸法が絶縁確保のために必要なことになる。
【0019】 換言すると、外径24mmの点火コイル10では、点火コイル中心軸から半径方向で 片側8.5mm という寸法が中央鉄心11、一次、二次コイル12,13、外装鉄心14に許 容される断面寸法総計となる。ここで、外装鉄心14の断面積は中央鉄心11の断面 積の75%から 100%の範囲内に収めることが理想的である。75%を下回ると磁気 シールド効果が殆ど認められないことが本考案者の実験によって分かったからで ある。さらに、二次出力電圧で見ると、75%を越えると二次出力電圧はほぼ飽和 し、80%を越えると飽和と看做せることも分かった。
【0020】 点火コイル10の二次コイル13に流れる電流Isの大きさは大したことはなく、当 該二次コイル13は0.04mm径程度の耐熱電線で巻くことができるが、一次コイル12 に流す一次電流Ipは一般に6Aないし7Aと大きいため、当該一次コイル12の抵抗値 を大きくても 0.9Ω程度に留める必要が生じ、その結果、必然的に一次コイル12 には 0.5mm径、細くても 0.4mm径の耐熱電線を用いざるを得ない。
【0021】 しかるに、中央鉄心11の実用最大磁束密度Bm(一般に1.8T(T:テスラ)程度)に対 し中央鉄心断面積Scを乗じた値:Bm×Scが最大磁束φm、すなわち φm =Bm×Sc ・・・・・・・・ であり、一次コイル13の巻数をN1とすると当該一次コイル13のインダクタンスL1 は L1=φm・N1/Ip ・・・・・・・・ となる。 また、一次コイル13に蓄えられる電磁エネルギEch は Ech =L1・Ip2/2 ・・・・・・・・ である。
【0022】 ある意味では当然のことながら、点火プラグにおける火花エネルギ(点火エネ ルギ)は一次コイル13に蓄えられる電磁エネルギEch に比例し、従って点火エネ ルギの増大のためには一次コイル13に蓄えられる電磁エネルギEch を増す必要が ある。
【0023】 そしてまたそのためには、単純に考えると、上記の〜式からして最大磁束 φm を増すために一次コイル断面積Scを増し、ひいては中央鉄心11の外径輪郭の 包絡円Oの径D(以下、単に中央鉄心11の外径Dと呼ぶ)を増せば良いというこ とになる。ところが、既述したように、この種のプラグ収容型点火コイル10の内 部における限られた横方向断面寸法の中では、ただ単に中央鉄心11をのみ、その 断面積Scないし外径Dを大きくすると、一次コイル12や二次コイル13が占めるこ とを許される寸法が減少し、結局は電磁エネルギEch の減少を招いてしまう。
【0024】 こうしたことから、本考案者は、この種のプラグ収容型点火コイル10では、一 次コイル13に蓄えられる電磁エネルギEch に関し、これを最大とする中央鉄心11 の外径Dが存在するものとの考えに立ち、鋭意実験の結果、次の結論を導くこと ができた。
【0025】 既述した実用的条件を満たしながら、外径が22mmから25mmの点火コイルのそれ ぞれにおいて、図1(A) に示す通り幅の異なる硅素鋼板11’の積層により形成さ れた中央鉄心11の外径Dを異ならせた所、図1(B) に示す結果が得られた。つま り、電磁エネルギEch の増大に関し、図中でそれぞれピークを示している所から して、点火コイル外径22mmの場合には中央鉄心11の外径Dの最適値は点火コイル 外径に対する比として約42%、同様に23mmの場合には43%程度、24mmの場合には 44〜45%程度、25mmの場合には約47%となる。実際には高電圧絶縁能力を多少犠 牲にし、絶縁距離を若干短めに採ることもできること等を加味すると、上記の各 最適外径比に対し、山麓に沿ってピークからやや下った部分、すなわち最適外径 比の前後 3〜 4%の範囲までをも含めて十分な実用範囲と認めることができる。 そこで、このような関係を個々の点火コイル(外装鉄心)外径ごとに対する比と してではなく、総括的な関係式として表すと、本考案要旨構成中に規定するよう に、中央鉄心の外径Dは外装鉄心外径の二乗に 0.017ないし 0.020を乗じた寸法 とすることが極めて効果的となる。
【0026】 次に、中央鉄心11と外装鉄心14の長さの関係について考察する。実験コイルは 図1(B) の特性を種々採ったのと同じもので、外装鉄心14は0.35mm厚の方向性硅 素鋼板を三回巻いたものか、0.5mm厚の方向性硅素鋼板を二回巻いたもので、その 外径は24mm、長さは80mmである。中央鉄心11の断面積Scは既述した本考案の技術 思想に従い約80mm2(外径D=11mm)とされているが、図1(C) に示す通り、中央 鉄心11の長さが短いと外装鉄心14との対向空間が少なく、磁気抵抗が大きくなっ て一次コイル12と一次電流Ipとで作る起磁力(実験コイルでは約1100ATである) で中央鉄心11の磁束密度が最大磁束密度Bmに達し得ない。
【0027】 そうかと言って中央鉄心11の長さをやみくもに長くしても意味がなく、同じく 図1(C) に示される通り、外装鉄心の長さと同じ長さ80mmでほぼ最大磁束密度Bm が得られる。また、中央鉄心11の両端が外装鉄心14の長さ方向両端の内側に入っ ていないと中央鉄心11はむしろ最大磁束に達しないし、磁気シールド効果も低減 してプラグホールの導電性の壁面に磁束が漏洩し、渦電流が流れて電磁エネルギ Ech の減少を生ずる。こうしたことから、中央鉄心11が外装鉄心14よりも短く、 その両端が外装鉄心14の長さ方向両端から突出しないことが良いことになる。
【0028】 以上のように、種々の検討の結果、図2に示される構造原理に従い、なおかつ 本考案に従って作製されたプラグホール収容型の点火コイル10では、図3に示し たような従来型の点火コイル30ではプラグホール実装時で二次電圧22〜23KVしか なかったものが、約 1.5倍も高い32〜33KVにまで増大し、同じくプラグホール実 装時で点火エネルギが従来型ではせいぜい20mJ程度しか得られなかったものが、 本考案の適用を受けた点火コイル10では50mJ程度と、約 2.5倍にもし得た。
【0029】
【考案の効果】
本考案によるとプラグホール収容型点火コイルにおける点火エネルギの増大効 果が見込まれ、リーンバーンエンジンや代替燃料エンジン等にも十分適用可能な 点火コイルが提供できる。むしろ、必要以上に高点火エネルギの点火コイルを得 ることすらできるので、点火エネルギを必要程度に抑え込めば、より小型な点火 コイルを提供し得ることになる。
【提出日】平成8年3月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 そこで本出願人は、本願考案に至る過程においてこの種の点火コイル30に断 面構造的な改良を施し、図2に示すような断面構造のプラグ収容型点火コイル1 0を開発した。同図において図3中におけると同じ符号の付されている構成要素 は同一ないし同様で良い構成要素であるので先の説明を援用し、ここでの説明は 省略するものもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従うプラグホール収容型点火コイルに
おける中央鉄心の積層構成とその外径の及ぼす効果に関
する説明図である。
【図2】本考案の適用を受けることが効果的なプラグホ
ール収容型点火コイルの断面構成に関する説明図であ
る。
【図3】従来のプラグホール収容型点火コイルの断面構
成に関する説明図である。
【符号の説明】
10 本考案の適用を受けるに適当な改良型の点火コイ
ル, 11 中央鉄心, 11’中央鉄心を構成する硅素鋼板, 12 一次コイル, 13 二次コイル, 14 外装鉄心(導電性ケース), 15 絶縁性充填材, 21 耐熱性絶縁シート, 22 二次コイルボビン, 30 従来型の点火コイル, 31 中央鉄心, 32 一次コイルボビン, 33 外装鉄心, 34 筒形の絶縁ケース, O 中央鉄心の外形輪郭を包絡する円.

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央鉄心と同心の関係で一次、二次コイ
    ルを有し、さらにそれらと同心の関係で外径が22mmから
    25mmまでに制約される外装鉄心を有して成り、エンジン
    ブロックに穿たれたプラグホール内に収容して用いる内
    燃機関の点火コイルであって;上記中央鉄心は、幅の異
    なる短冊状の硅素鋼板を積層することでその外形輪郭が
    円に近づくように形成し;かつ、該中央鉄心の上記外形
    輪郭を包絡する円の径は、該外装鉄心の外径の二乗に
    0.017ないし 0.020を乗じた寸法としたこと;を特徴と
    する内燃機関の点火コイル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の点火コイルであって;上
    記中央鉄心の長さは上記外装鉄心の長さより短く、該中
    央鉄心の長さ方向両端は該外装鉄心の長さ方向両端から
    突出していないこと;を特徴とする内燃機関の点火コイ
    ル。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の点火コイルであって;上
    記外装鉄心の断面積は上記中央鉄心の断面積の75%から
    100%の範囲内にあること;を特徴とする内燃機関の点
    火コイル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3484938B2 (ja) 1997-04-28 2004-01-06 株式会社デンソー 内燃機関用点火コイル

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