JP3028950U - 模様形成用押付具 - Google Patents

模様形成用押付具

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JP3028950U
JP3028950U JP1995014494U JP1449495U JP3028950U JP 3028950 U JP3028950 U JP 3028950U JP 1995014494 U JP1995014494 U JP 1995014494U JP 1449495 U JP1449495 U JP 1449495U JP 3028950 U JP3028950 U JP 3028950U
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arc
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好光 小西
昌夫 遠山
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Kikusui Kagaku Kogyo KK
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Kikusui Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 壁面上の塗材に対して、砂岩割肌模様の凹凸
模様を形成できる押付具を提供する。 【構成】 円弧状に弯曲し、弧の長さ30〜90cm,
模様押付幅が5〜60cmにあり、円弧の両端を結ぶ弦
と弧の中央までの距離が15〜25cmとなった厚み3
〜10cmにある繊維強化プラスチック製の、弧の凸部
面に砂岩割肌模様の凹凸模様を有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、建造物の外壁面,内壁面,床面,間仕切壁面,天井面等の面(こ の明細書中壁面等と称する。)の表面に砂岩の割肌表面を模写した凹凸模様を形 成する模様形成用の押付具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建造物の壁面等に凹凸模様を形成する施工法は、建造物の面に垂れ落ち ない程度の粘性を有する建築物の美装と保護を目的とした仕上塗りの仕上塗材を 所用の厚さに塗布し、次に外表面に凹凸模様を形成した模様押付具を硬化前の仕 上塗材に押し付け、建造物の面に凹凸模様を形成していた。
【0003】 仕上塗材の塗布方法としては、吹付け,コテ,ローラー塗りがあるが、塗布す る厚み、模様付けする部分を区切ることの容易さからコテ塗りが優れている。
【0004】 模様押付具は広い面積の平板状の押付板に取手を付けたものであり、この押付 板の外表面に凹凸模様を形成していた。このため凹凸模様を形成した押付板の表 面全部が一度に仕上塗材に加圧することとなり、加圧面積が広くなる分だけ、押 付板を仕上塗材へ押し付ける際に大きな力が必要となっていた。この押し付け力 が大きくなるにつれ作業者が建造物の面と反対側へ押し返される力も大きくなり 、作業者自身のバランスが崩れ危険であった。又加圧面積が広いため、押付板の 全面に均一な力を加えることが難しく、凹凸模様の形成にむらが出来るという問 題点があった。
【0005】 模様押付具を取り外す場合も、押付板の表面全部が一度に仕上塗材から取り外 されることとなり、取り外す際にも押付板を作業者の手前側に引く大きな力が必 要となる。この取り外す力が大きくなると、模様押付具が取り外された際に作業 者自らが建造物の面と反対側へバランスを崩して倒れ込む危険性があった。
【0006】 又、平板状の押付板では一度に加圧する加圧面積が広いため、硬化前の付着し やすい仕上塗材が押付板に強く付着してしまい押付板を取り外す際に、仕上塗材 が押付板に付着し、形成される凹凸模様が所望する模様とは違ってしまう慮れも あった。
【0007】 施工する建造物の壁面等が外壁面であれば作業は高所まで組んだ足場に乗って 、高所で作業しなければならない場合が多く、前記のように押付板の押付け力と 取り外し力に大きな力が必要となると、その分だけ作業者自身のバランスを崩す 原因となり、大変危険であった。
【0008】 一方、上記の押付板の他に、外表面に凹凸状の模様を形成した径が小さく模様 幅30cm程の小型ローラーが知られている。この小型ローラーは、前記同様に 建造物の面に塗布された仕上塗材に押し付けるとともに転がして小型ローラーの 外表面の模様を形成していくものであるが、ローラーの外表面の面積が小さいた め、ローラーの模様が短いサイクルで形成され、単調な外観となってしまうとい う問題があった。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
この考案が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、高所で の作業においても、作業者が少ない力で容易に迅速且つ確実に作業が行え、作業 者の安全性を向上させるとともに作業者の負担を軽減し、大変作業性に優れた建 造物の壁,床,天井面の仕上塗施工に利用される砂岩模様を有した押付具を提供 することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの考案の請求項1では、円弧状に弯曲し、弧の 長さ30cm〜90cm,模様押付幅が5cm〜60cmにあり、円弧の両端を 結ぶ弦と弧の中央までの距離が15cm〜25cmとなった、厚み3mm〜10 mmにある繊維強化プラスチック製の板状体の、弧の凸部面に砂岩割肌模様の凹 凸模様を有すること を要旨としている。
【0011】 また、この考案の請求項2では、請求項1記載の押付具において、弯曲した押 付板の凹部面に取手を設けたこと を要旨としている。
【0012】 押付具の外形と寸法について説明すると、壁面等に砂岩の割肌模様を転写させ る弯曲した押付板は、弯曲の凸部面に砂岩の割肌模様を有したものとなっている 。またこの大きさは、作業者が足を動かさないで腕だけの動作で作業出来る程の 弯曲したものが良く、弧の長さは30cm〜90cm程が良く、望ましくは60 cm程であり、弯曲面の高さ、即ち弦に当る部分から弦の中央までの距離は壁面 と足場との距離を考慮して腕だけの動作が可能な10cm〜30cm程が良く、 望ましくは15cm〜25cm程であり、模様を形成させる幅は5cm〜60c m程が良く、望ましくは45cm程である。
【0013】 押付具において弯曲した押付板の凹部面には、取手が取り付けてある時、模様 形成作業がより容易となる。取手は凹部面の概ね両端にあるのが、模様形成の圧 力が均一に加え易い。取手間の距離は、作業者の肩幅程度にあるのが良く、40 cm〜70cm、好ましくは50cm程にあるのが特に良い。
【0014】 又、押付具の材質としてはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を例とす る繊維強化プラスチック(FRP)あるいはアルミ等の金属あるいは金属表面に 塗料または合成樹脂を被覆したものがある。押付板の素材である繊維強化プラス チック(FRP)はプラスチック母材に繊維を混入したものである。
【0015】 この母材となる樹脂の種類として、ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,フェノ ール樹脂,ABS樹脂,ポリカーボネート,ポリアセタール,ナイロン,ポリス チレン,ポリエチレン等がある。 又、繊維の種類として、ガラス繊維,ボロン繊維,炭素繊維,アラミド繊維, ケイ素繊維等があり、更にガラス繊維の形状として、単繊維,ガラスクロス,ガ ラス繊維パウダー等がある。
【0016】 又、押付板の凹凸模様は、転写しようとする凹凸模様の表面に有する天然砂岩 に枠を設け、この表面に押付板の素材を流し込んで凹凸模様を形成する場合、あ るいは、天然砂岩表面に直接押付板の素材を塗装して厚みを持たせ板状体とする 場合がある。どちらの場合も、押付板を母型となる天然砂岩から剥離し易くする 為に、前もって離型剤を塗布しておくのが良い。
【0017】 凹凸模様を形成した押付板は、母型が所定の曲面を有したものであれば、その まま成形すれば良いが、平板状の母型である時には、一旦平板なまま型取りし、 離型後に必要とする模様面が所望する凸面となるように撓ませて、凹面側を補強 し、撓ませた状態において固定,固化させる。
【0018】 押付板の凹部面には、取手を設けておくのが良く、押付板における同時には押 し付けることとならない両先端の凹面側に接着,ネジ止め等により固定される。 その材質はプラスチック,金属,木等いづれかのものより選択される。
【0019】 凹凸模様を形成することとなる仕上塗材は、壁面等に吹付け,コテ,ローラー 等により塗布されて、その後本考案の押付具を押し付けることにより模様を作る 。仕上塗材の組成として、セメントを結合材にするもの、合成樹脂エマルション を結合材にするもの、その両者を併用するもの等があるが、作業性,耐久性等の 条件により適宜選択される。これらの結合材の他、けい酸質系結合材,水溶性樹 脂結合材,ドロマイトプラスター,消石灰を用いるもの、これらを組み合わせて 使用するものがある。
【0020】 結合材以外の成分では、顔料,充填材,骨材が主たる成分となり、顔料として 酸化チタン,クレー,タルク、充填材として炭酸カルクウム,けい藻土,けい石 粉、骨材として寒水砂,けい砂,陶磁器質砕粒などが挙げられる。これらの結合 材,顔料,骨材等の他には分散剤,増粘剤,安定剤,消泡剤,防腐剤,防かび剤 などが適宜混合される。
【0021】
【作用】
この考案にある凹凸模様を形成した押付板の外表面は、弯曲させているので押 付板の傾きを変えても、この押付板の外表面が建造物の面に塗布した仕上塗材を 加圧する加圧面積は、常に狭い幅でしかない。このため建造物の面に塗布した硬 化前の仕上塗材に押付板の一方の端の外表面を接触させて、この一方の端から他 方の端にかけて模様押付具を転がしていけば、作業者の押し付け力がこの狭い加 圧面に集中し、むらなく均一に凹凸模様を形成する。
【0022】 このため作業者は少ない力で作業が行える。又模様押付具の転がしにより、押 付板の押し付けと同時に押付板の引き離しが連続的に行なわれ、加圧面が押付板 の一端から他端へ移動して押付板の外表面の全面の凹凸模様を前記の仕上塗材に 容易に迅速且つ確実に形成していくことが出来る。
【0023】 加圧面はテコの原理により転がり方面と反対側の加圧面周縁が少ない力で引き 離されていくが一度に引き離される加圧面の周縁は、仕上塗材面に対して極めて 狭い面積であるため、押付板に強く付着しても、周りの広い面積の仕上塗材が建 造物の面に付着する付着力には勝てず押付板から引き離されていく。このため仕 上塗材が建造物の面から剥がれる心配はない。
【0024】 更に、作業者は模様押付具の一端を建造物の両側へ押し出すことで模様押付具 を転がしていくので、作業者の体は常に建造物の両側へあづけた形となり建造物 の面と反対方向へバランスを崩す危険性がなくなり、高所まで組んだ足場での作 業においても安全に行える。 上記工程を繰り返して常に狭い加圧面でもって仕上塗材を徐々に加圧し、押付 板の外表面の凹凸模様を仕上塗材に形成し仕上塗材が硬化すれば建造物の面に凹 凸模様の形成を完了する。
【0025】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、この考案の実施例を示す外観斜視図であり、図2はこの考案の模様形成 用押付具を製造する工程例を示す説明図である。図3は、壁面等に対してこの考 案の押付具を使用する状態を示す説明図である。
【0026】 図1では、模様形成用押付具の外観を斜視図により示しているが、符号1が押 付具全体を示し、2は押付板、3は凹凸模様が形成された外表面、4は外表面に 形成した凹凸模様、5は取手である。
【0027】 図2では、割肌表面を有する砂岩を母型にして模様形成用押付具を製造する工 程を示している。図に示す工程では、まず始めに天然の砂岩6の表面に離型剤( シリコン樹脂)を塗布し、その上にFRPの母材であるポリエステル樹脂とガラ ス繊維を混合して塗布し、天然の砂岩6の上面にFRPの薄板9を作成し、これ らが硬化した後にこのFRPの薄板9を砂岩面から剥がし、これを所定の曲面が 得られるまで曲げ保持具10を用いて曲げて、この曲げた状態にてFRPの薄板 9の凹面側に樹脂及び繊維を積層し強度が得られるまで厚みを付けていく。これ により弯曲した外表面3に砂岩表面の凹凸模様と逆の凹凸模様となる岩肌風の模 様を形成した円弧状の押付板2を製作し、この押付板2における同時に押し付け ることとならない凹面側のほぼ両端に取手を設けて模様押付具1を形成している 。
【0028】 図3は、この考案の模様形成用押付具と仕上塗材を利用して外壁面に砂岩割肌 模様を形成させる手順を示すものである。図中符号1より同5は、先の図1に説 明した通りであり、7はコンクリート造りの外壁面、8は同外壁面7の表面に塗 布したスキン系の仕上塗材、11は塗布した仕上塗材を複数ブロックに仕切った 目地である。
【0029】 目地は、単位面積ごとに割肌模様を作成する為に外壁面を区切るものであり、 プラスチックまたは紙あるいはこれらの複合材料から構成される棒状の目地材に より、外壁面に対して前もって所定の幅,長さごとに貼り付けて区切っておく。 目地棒による仕切りは、模様押付具の模様押付幅と弧の長さにより決めたり、 模様を形成する単位ブロックの大きさを先に決め、模様押付具の大きさおよび目 地の間隔を決める。目地材は、模様を形成した後に、その表面のみを剥がすよう にしたり、U字溝の断面形状をした目地材を残すようにしたり、目地材が残らな いように剥がしてしまう。
【0030】 建造物の外壁面の外装施工に当っては、まず、建造物の外壁面7に外装用の仕 上げ材として用いた仕上塗材8を5mm程の厚さで塗布する。この塗布した仕上 塗材8が硬化する前に作業者が取手5を握って持ち上げた前記の模様押付具1の 外表面3の一方の端をこの仕上塗材8に接触させる。押付板2の外表面3には予 め離型剤を塗布していて、仕上塗材8との離型性を良くしている。又、離型剤と しては、シンナー,灯油,油,撥水剤,活性剤等を用いる。この離型剤を仕上塗 材8の表面側に塗布しておくことも離型性を高める為に効果がある。
【0031】 その後、この一方の端から他方の端にかけて模様押付具1を転がし押付板2の 外表面3を全部徐々に前記仕上塗材8に押し付け、模様押付具1の外表面3の凹 凸模様を反転させた凹凸模様を前記の仕上塗材8に形成する。すなわち、模様押 付具1の凹凸模様の型取りをした天然砂岩6の岩肌と同じ凹凸模様を仕上塗材8 に形成するものとなる。その後、この仕上塗材8が硬化することで天然の砂岩割 肌風の凹凸模様を建造物の外壁面7に施工することを完了する。
【0032】
【考案の効果】
この考案による模様形成用押付具によれば、凹凸模様を設けた押付板の外表面 を弯曲させているため、模様押付具が一度に加圧する加圧面積が常に狭い幅とな り、作業者が押し付ける力がこの狭い加圧面積に集中することで少ない力でむら なく均一に凹凸模様を仕上塗材に形成することが出来る。
【0033】 又、模様押付具の転がしにより、押付板の押し付けと同時に押付板の引き離し が連続的に行なわれ、加圧面が押付板の一端から他端へ移動して加圧面の全面の 凹凸模様を前記の仕上塗材に容易に迅速且つ確実に形成していくことが出来る。
【0034】 加圧面はテコの原理により転がり方向と反対側の加圧面周縁が少ない力で引き 離されていくが一度に引き離される加圧面の周縁は、仕上塗材面に対して極めて 狭い面積であるため、この部分の仕上塗材が引き離される押付板に強く付着して も、周りの広い面積の仕上塗材が壁面に付着する付着力には勝てず容易に且つ確 実に押付板から引き離されていく。このため押付板を引き離していく時に、仕上 塗材が建造物の面から剥がれる心配はない。
【0035】 押付板が繊維強化プラスチック(FRP)製であるので、軽量で且つ剛性があ り、又、雨風に強く耐久性があり、保管場所を選ばず、長期の使用が出来るもの となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例による模様形成用押付具の外観斜視図で
ある。
【図2】模様形成用押付具の製造する工程例を示す説明
図である。
【図3】建造物の外壁面に塗布した硬化前の仕上塗材に
凹凸模様を形成する工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 押付具 2 押付板 3 外表面 4 凹凸模様 5 取手 6 砂岩 7 外壁面 8 仕上塗材 9 FRPの薄板 10 曲げ保持具 11 目地

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円弧状に弯曲し、弧の長さ30cm〜9
    0cm,模様押付幅が5cm〜60cmにあり、円弧の
    両端を結ぶ弦と弧の中央までの距離が15cm〜25c
    mとなった、厚み3mm〜10mmにある繊維強化プラ
    スチック製の板状体の、弧の凸部面に砂岩割肌模様の凹
    凸模様を有することを特徴とする模様形成用押付具。
  2. 【請求項2】 弯曲した押付板の凹部面に取手を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の模様形成用押付具。
JP1995014494U 1995-12-25 1995-12-25 模様形成用押付具 Expired - Lifetime JP3028950U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020133334A (ja) * 2019-02-25 2020-08-31 Jfe建材株式会社 鋼板貼り付け治具及び鋼板貼り付け方法

Cited By (2)

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