JP3028886U - 偽造防止用紙 - Google Patents

偽造防止用紙

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JP3028886U JP1996001625U JP162596U JP3028886U JP 3028886 U JP3028886 U JP 3028886U JP 1996001625 U JP1996001625 U JP 1996001625U JP 162596 U JP162596 U JP 162596U JP 3028886 U JP3028886 U JP 3028886U
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徹 村上
忠弘 岩崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スレッドが用紙の表面に設けられた窓開き部
に露出している偽造防止用紙で、連続的に巻取っても皺
の発生が無く、またデザイン的にも優れた偽造防止用紙
を得る。 【解決手段】 2層以上の紙層から構成され、最外層の
紙層の縦方向に間欠的に窓開き部1が設けられ、窓開き
部の中に文字若しくは画像からなるすき入れ2が施さ
れ、かつ最外層の紙層とこれに接する紙層との間に挿入
されたスレッド5が窓開き部中に露出しており、用紙の
縦方向における窓開き部の長さXと、窓開き部と窓開き
部の間に位置する非窓開き部6の長さYとの比率を3:
1〜1:2とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、偽造防止用紙に関するものである。詳しくは複数の紙層を透き合わ せた用紙の最外層の紙層に設けられた窓開き部分にスレッドが挿入された「窓開 きスレッド入り紙」と呼ばれる偽造防止用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙層内に糸状物を挿入した「糸入り紙」と呼ばれる偽造防止用紙はよく知られ ている。この糸状物の代表的な例としては後に詳しく述べるようにスレッドがあ る。これらを抄き込んだ用紙は製造に極めて高度な技術を必要とするので偽造防 止に大きな効果があり、各国の紙幣等に多く使用されている。
【0003】 糸入り紙には大きく分けて2種類ある。一つは糸状物が用紙内部に挿入され、 用紙表面に露出しない種類のものであり、もう一つは糸状物の一部が用紙表面に 露出した「窓開き糸入り紙」と呼ばれるものである。
【0004】 前者の用紙を製造する方法としては、長網抄紙機のスライス部分の紙料の流れ の中にノズルを入れ、ノズルに水を流しながら糸状物を繰り出し抄紙網に形成さ れる紙匹中に糸状物を抄き込む方法(特開昭51−130309号)や、長網抄 紙機のフローボックスから流出する紙料へ糸状物の挿入装置を設置し、空気流で 糸状物とスラリーを非接触状態としながら糸状物を抄き込む方法(特開平2−1 69790号)、2槽以上を有した円網抄紙機を使用し、2層以上の抄き合わせ で、内壁に凹凸を設けた送管を使用して糸状物を紙層間に送り出し、紙層間に糸 状物を抄き込む方法(特公平5−40080号)等が提案されている。
【0005】 後者の「窓開き糸入り紙」を製造する方法としては、ワイヤ上の紙料懸濁液に 、凹凸部を有するガイドの凸部先端に糸状物を通した溝を有するベルト機構を埋 没して製造する方法(特公平5−85680号)や、凹凸状に加工した網を円網 抄紙機の上網に使用し、糸状物を網表面の凹凸部に接触させながら挿入してすき 入れ部分に糸状物を抄き込む方法(米国特許第4462866号)や、長網抄紙 機のワイヤ上の回転ドラム内に圧縮空気ノズルを内蔵させ、予め紙匹に挿入した 糸状物上のスラリーを圧縮空気で間欠的に吹き飛ばして糸状物を露出させる方法 (特開平6−272200号)等が提案されている。
【0006】 一方、用紙に文字や画像の「すき入れ」を施した「すき入れ紙」もその製造に 高度の技術を必要とすることから、偽造防止の目的で古くから使用されてきた。
【0007】 偽造防止用紙には複数の偽造防止手段を採用したほうがそれだけ偽造防止能に 優れるので、イギリスのポンド紙幣のように、スレッド入りの窓開き部を所定位 置に設け、それとは異なった位置にさらに人物像のすき入れを施した例のように 、上記した「窓開きスレッド入り」の技術と、「すき入れ」の技術を併用した偽 造防止用紙も各種製造されている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、これら用紙に共通していることであるが、抄造した用紙を長い 長さにロール状に巻きとれないという問題があった。スレッドは通常数十μmの 厚みがあり、これが用紙の特定の位置に連続的に抄き込まれるため、ロール状に 巻き取った場合に、スレッドを抄き込んだ箇所の紙の厚みが部分的に徐々に厚く なり、やがてその箇所に皺が生じてくるからである。本考案者らが検討したとこ ろでは、厚み約15μmのスレッドを100g/m2 の用紙に連続的に抄き込ん だ場合、約1000mロール状に巻き取るとスレッド挿入箇所に皺が発生するこ とを確かめた。皺が発生するとそれ以上用紙を巻き取っても皺が発生した以後の 用紙はすべて不良品となってしまう。用紙をロール状に巻き取れるかどうかは後 に用紙に印刷を施す場合に生産性に大きな影響を与える。用紙をロール仕上げ出 来ない場合は平判仕上げとせざるを得ないからである。
【0009】 また前記した、「窓開きスレッド入り」の技術と「すき入れ」の技術を用紙の 別の箇所に併用した偽造防止用紙においては、「窓開きスレッド入り」部分や「 すき入れ」部分には印刷がしにくく、印刷する場合でも極く薄い色の印刷しかで きないため、装飾的な印刷を施すことができる用紙面が少なくなる等の印刷デザ イン上の制約を受けるという問題点があった。本考案はこれらの問題点を解決す ることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
スレッド入り紙の製造時に用紙をロール状に巻き取る際の皺の発生は、前に述 べたようにスレッドを挿入することで用紙の厚みが局所的に増大して行くことが 原因である。本考案者等はこの問題を解決するには局所的な用紙の厚みの増大を 相殺するように用紙の厚みを部分的に減少させれば皺が無くなるとの発想のもと で種々の検討を行った。その結果、ある特定の大きさの窓開き部を用紙の表面に 設け、その部分にスレッドを抄き込むことで前記問題点を解決できることを見い 出した。しかしこの方法では用紙を光にかざして見ると窓開き部全体が白く透か されて見えるためいかにも不自然な感じがする。本考案者らはなおも検討を進め 、この窓開き部に文字や画像からなるすき入れを施すとこの欠点が解消できるこ と、「窓開きスレッド入り」部分と「すき入れ」部分とを用紙の同じ箇所に施す ことにより、用紙に印刷を施す際のデザイン上の制約が解消ができることを見い だして本考案を完成させた。
【0011】 本考案の要旨とするところは、実施例を示す図1、図2、図3に付した番号を 参照して説明すれば、2層以上の紙層から構成され、最外層の紙層3の縦方向に 間欠的に窓開き部1が設けられ、該窓開き部1の中に文字若しくは画像からなる 透き入れ2が施され、かつ最外層の紙層3とこれに接する紙層4間にスレッド5 が挿入されており、該スレッド5が該窓開き部1中に露出しており、用紙の縦方 向における該窓開き部1の長さXと、窓開き部と窓開き部の間に位置する非窓開 き部6の長さYとの比率が3:1〜1:2であることを特徴とする偽造防止用紙 である。
【0012】
【考案の実施の形態】
本考案の偽造防止用紙の構成を理解しやすくするために、本考案の偽造防止用 紙の製造方法の例を挙げて説明する。まず、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP )、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NB SP)等の木材パルプや麻、綿、藁を原料とした非木材パルプ等を適宜混合して 叩解し、これに填料、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、サイズ剤、定着剤、歩 留り向上剤、濾水性向上剤、消泡剤、染料、着色顔料、蛍光剤などを適宜併用し 、通常フリーネス400〜250mlC.S.F.に調整した紙料を調製する。
【0013】 2層以上の抄き合わせ紙の製造には一般に多槽式の円網抄紙機が使用できる。 図4は2層の紙層3、4(図3)からなる透き合わせ紙を製造するための2槽式 円網抄紙機の例を示しており、窓開き部1も透き入れ2もない紙層4を形成する ための槽11と、窓開き部1と透き入れ2を有する最外層の紙層3を形成するた めの槽12とを備えている。 槽12の円網シリンダー12aの上網12bには、図5に示したように、金属 、樹脂、紙等で作った窓開き部1に相当する型13を、金属細線で取り付けたり 、ハンダ付けしたり、接着剤で貼り付ける。窓開き部に相当する型13の形状は 図示の例では長方形であるが、それ以外にも例えば正方形、円、楕円、等の任意 の形状とすることができる。この際、型13の一部には文字、若しくは画像の透 き入れ2を形成するための欠損部分13aを設けておく。
【0014】 最外層の紙層3を形成する槽12の円網シリンダーの上網12bに図5に示し たような型13を取り付けるに際しては、矢印Wで示した用紙の流れ方向(縦方 向)における窓開き部1に相当する長さXと、窓開き部と窓開き部の間に位置す る非窓開き部6に相当する長さYとの比率を3:1〜1:2となるような間隔で 型13を取り付けることが必要である。窓開き部1の比率が上記範囲を越えると 、窓開き部の長さXが非窓開き部6の長さYに対して所定の比率以上に長くなっ てしまい、用紙を連続的にロール状に巻き取る際、その部分で用紙の厚みが減る ために皺が発生するだけでなく、用紙表面のデザイン上も好ましくない。また窓 開き部1の比率が上記範囲より小さくなると、挿入するスレッド5の影響で用紙 が盛り上がり皺が発生してしまう。
【0015】 図4の円網抄紙機の槽11の円網シリンダー11aには何等細工を施さない上 網を装着する。何等細工を施さない上網を装着した円網シリンダー11aで抄紙 した紙層4は毛布14に転移され、槽12の型13を取り付けた円網シリンダー 12aの上に運ばれ、この円網シリンダー12aで抄紙された最外層の紙層3が その上に重ねられ、2つの紙層が透き合わされた用紙が抄造される。スレッド5 の挿入は、紙層4と紙層3とが重ねられる直前の矢印Vの箇所で行なわれる。 なお、円網シリンダー12aに取り付けた型13は図では所々に図示して簡略化 してあるが、実際には円網シリンダー12aの全周に取り付けられている。
【0016】 以上の様にして抄造された本考案の偽造防止用紙の構造を図2および図3を参 照して詳述する。型13を取り付けた円網シリンダー12aで抄紙された最外層 の紙層3には型13に相当する部分に紙料の乗らない窓開き部1が形成され、窓 開き部1の中に紙料が乗った文字若しくは画像の透き入れ2が形成される。スレ ッド5を窓開き部1の中に入るように紙層3と4の間に挿入することにより、窓 開き部1ではスレッド5が露出し、非窓開き部6では紙層3と4の間にスレッド が埋没した状態となる。スレッド抄き込みは、前述の特公平5−40080号で 本願と同じ出願人が提案しているような、内壁に凹凸を設けた送管を使用してス レッドを送り込む方法、あるいは米国特許第4462866号で提案されている 方法等で行う。
【0017】 本考案の偽造防止用紙においては、抄紙途上で紙面に澱粉、ポリビニルアルコ ール、各種表面サイズ等をサイズプレス装置等で塗工することも可能である。さ らに必要に応じ、マシンカレンダー処理やスーパーカレンダー処理を施し、表面 平滑性を向上させることも適宜行われる。
【0018】 本考案で使用するスレッド5は、金銀糸用スレッド、ホログラムスレッド、磁 気スレッド、蛍光発色スレッド等偽造防止用に提案されているあらゆる種類のス レッドを使用できる。例えば金銀糸用のスレッドは、ポリエステルフィルムに金 属アルミニウムを真空蒸着し、蒸着面に保護を目的とした樹脂を塗工してマイク ロスリッターでスリットすることで製造する。この際樹脂を黄色に着色すること で金色のスレッドを製造できる。スレッドには感熱接着剤を塗工しておくことが 好ましい。これによって、抄紙機の乾燥ゾーンの熱で感熱接着剤が機能しスレッ ドと用紙との接着がより一層確実になる。
【0019】 本考案の偽造防止用紙は、窓開き部1の大きさが用紙の縦方向(図1のX)で 5〜30mmの範囲にあり、用紙の横方向(図1のZ)で10〜50mmの範囲 にあることが好ましい。この範囲より小さいと、窓開き部1の中に透き入れる文 字若しくは画像が小さくなりすぎ、またこの範囲より大きいと、スレッド5の露 出長さが長すぎてデザイン的に見てバランスが悪くなるからである。
【0020】 本考案の偽造防止用紙は通常坪量70〜150g/m2 で製造される。また、 最外層の紙層とそれ以外の紙層のつけ比率は、20:80〜80:20であるこ とが好ましい。つけ比率とは、例えば坪量100g/m2 の2層抄合わせの用紙 を製造するとして、つけ比率20:80は最外層の紙層が20g/m2 、それ以 外の紙層が80g/m2 で構成されることを意味する。最外層の紙層のつけ比率 が20未満では、透き入れする文字若しくは画像の鮮明さが失われやすくなり、 また80を越えると透き入れした文字若しくは画像が崩れやすくなるからである 。
【0021】
【実施例】実施例1 紙料の調製 NBKP20重量部,LBKP80重量部を350mlC.S.F.に叩解し 、これに白土10重量部、紙力増強剤(商品名「ポリストロン191」、荒川化 学工業(株)製)0.3重量部、サイズ剤(商品名「サイズパインE」、荒川化 学工業(株)製)1.0重量部、硫酸バンドを適量加え紙料を調製した。
【0022】 抄紙網の製造 短辺10mm、長辺25mm、厚み0.3mmの樹脂板を多数用意し、これら に「A」および「B」の文字からなる幅1.2mmの欠損部分13aを等間隔に 設けて型13を作成した(図5)。次いで、円網抄紙機の円網シリンダー上網1 2b(幅1300mm)に、樹脂板から作成した型13を接着剤を使用して用紙 の流れ方向Wに対して5mm間隔(Y)で連続的に貼りつけた。この列を上網1 2bの幅方向に等間隔に6列取り付けた。
【0023】 用紙の抄造 図4に示したような2槽式円網抄紙機の1槽目の丸網シリンダー11aには何 等細工を施さない上網を装着し、2槽目の円網シリンダー12aには上記型13 を取り付けた上網12bを装着した。1槽目で形成した第1層目の紙層4の上に 2槽目で形成した第2層目(最外層)の紙層3が重なるようにして、前記紙料を 用い抄紙速度50m/分で2層抄合わせ紙を製造した。この際、第1層目(乾燥 重量に換算して50g/m2 )と第2層目(同50g/m2 )の間に厚み15μ m、幅1.0mmの金銀糸用のスレッドを特公平5−40080号で提案した装 置を用いて型13の中央に相当する位置に挿入した。次いで常法に従い湿紙を脱 水後、シリンダードライヤーで乾燥し本考案の偽造防止用紙を製造した。得られ た用紙は、用紙の縦方向における窓開き部1の長さXが10mm、非窓開き部6 の長さYが5mmであり、窓開き部1の中に幅1.2mmの「A」および「B」 の文字の透き入れ2がなされ、窓開き部1内部ではスレッド5が露出し、非窓開 き部6ではスレッド5が紙層の間に埋設された状態となっていた。なお抄紙機の ワインダーでこの用紙をロール状に巻き取ったところ、6000m巻き取っても 皺の発生はみられなかった。
【0024】
【考案の効果】
上述したような構成を有する本考案の偽造防止用紙によれば、下記に述べるよ うな顕著な効果を奏する。 1)文字や画像の透き入れ2とスレッド5の露出部とが、いずれも窓開き部1 の中に形成されるため、デザイン的に違和感のない偽造防止用紙となる。また用 紙に印刷を施すに際しても、透き入れ2とスレッド5露出部とを用紙の異なる箇 所に形成した場合に受ける印刷デザイン上の制約、例えば装飾的な印刷を施した い場合に印刷面積が少なくなるといった問題が解消できる。 2)抄紙機のワインダーで連続的にロール状に用紙を巻取っても、スレッド挿 入による用紙の厚みの部分的な増加に起因する皺の発生を皆無にすることができ る。このことは、用紙に印刷を施す場合にロール仕上げした用紙を輪転印刷機で 使用することが可能となり、平版仕上げの用紙を印刷する場合と比較して効率が 著しく向上する。 3)この用紙を使用して有価証券等を製造し多数枚積み重ねた場合でも、スレ ッド挿入箇所の部分的な盛り上がりが無いので取扱いが容易であり、また積み重 ねた山が崩れることも無い。同様に、多数枚を重ねてOCR自動読み取り装置等 で読み取る際にも、スレッド挿入箇所の部分的な盛り上がりが無いので取扱いが 容易となる。 以上のような特性を生かして本考案の偽造防止用紙は、紙幣、小切手、株券、 債券、商品券、カード、機密文書、パスポート、身分証明書等に好適に使用でき る。
【提出日】平成8年4月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】 本考案は、偽造防止用紙に関するものである。詳しくは複数の紙層を抄合わせ 用紙の最外層の紙層に設けられた窓開き部分にスレッドが挿入された「窓開き スレッド入り紙」と呼ばれる偽造防止用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙層内に糸状物を挿入した「糸入り紙」と呼ばれる偽造防止用紙はよく知られ ている。この糸状物の代表的な例としては後に詳しく述べるようにスレッドがあ る。これらを抄き込んだ用紙は製造に極めて高度な技術を必要とするので偽造防 止に大きな効果があり、各国の紙幣等に多く使用されている。
【0003】 糸入り紙には大きく分けて2種類ある。一つは糸状物が用紙内部に挿入され、 用紙表面に露出しない種類のものであり、もう一つは糸状物の一部が用紙表面に 露出した「窓開き糸入り紙」と呼ばれるものである。
【0004】 前者の用紙を製造する方法としては、長網抄紙機のスライス部分の紙料の流れ の中にノズルを入れ、ノズルに水を流しながら糸状物を繰り出し抄紙網に形成さ れる紙匹中に糸状物を抄き込む方法(特開昭51−130309号)や、長網抄 紙機のフローボックスから流出する紙料へ糸状物の挿入装置を設置し、空気流で 糸状物と紙料を非接触状態としながら糸状物を抄き込む方法(特開平2−169 790号)、2槽以上を有した円網抄紙機を使用し、2層以上の抄き合わせで、 内壁に凹凸を設けた送管を使用して糸状物を紙層間に送り出し、紙層間に糸状物 を抄き込む方法(特公平5−40080号)等が提案されている。
【0005】 後者の「窓開き糸入り紙」を製造する方法としては、ワイヤ上の紙料懸濁液に 、凹凸部を有するガイドの凸部先端に糸状物を通した溝を有するベルト機構を埋 没して製造する方法(特公平5−85680号)や、凹凸状に加工した網を円網 抄紙機の上網に使用し、糸状物を網表面の凹凸部に接触させながら挿入して窓開 き部分 に糸状物を抄き込む方法(米国特許第4462866号)や、長網抄紙機 のワイヤ上の回転ドラム内に圧縮空気ノズルを内蔵させ、予め紙匹に挿入した糸 状物上のスラリーを圧縮空気で間欠的に吹き飛ばして糸状物を露出させる方法( 特開平6−272200号)等が提案されている。
【0006】 一方、用紙に文字や画像の「すき入れ」を施した「すき入れ紙」もその製造に 高度の技術を必要とすることから、偽造防止の目的で古くから使用されてきた。 偽造防止用紙には複数の偽造防止手段を採用したほうがそれだけ偽造防止能に 優れるので、イギリスのポンド紙幣のように、スレッド入りの窓開き部を所定位 置に設け、それとは異なった位置にさらに人物像のすき入れを施した例のように 、上記した「窓開きスレッド入り」の技術と、「すき入れ」の技術を併用した偽 造防止用紙も各種製造されている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、これら用紙に共通していることであるが、抄造した用紙を長い 長さにロール状に巻きとれないという問題があった。スレッドは通常数十μmの 厚みがあり、これが用紙の特定の位置に連続的に抄き込まれるため、ロール状に 巻き取った場合に、スレッドを抄き込んだ箇所の紙の厚みが部分的に徐々に厚く なり、やがてその箇所に皺が生じてくるからである。本考案者らが検討したとこ ろでは、厚み約15μmのスレッドを100g/m2 の用紙に連続的に抄き込ん だ場合、約1000mロール状に巻き取るとスレッド挿入箇所に皺が発生するこ とを確かめた。皺が発生するとそれ以上用紙を巻き取っても皺が発生した以後の 用紙はすべて不良品となってしまう。用紙をロール状に巻き取れるかどうかは後 に用紙に印刷を施す場合に生産性に大きな影響を与える。用紙をロール仕上げ出 来ない場合は平判仕上げとせざるを得ないからである。
【0008】 また前記した、「窓開きスレッド入り」の技術と「すき入れ」の技術を用紙の 別の箇所に併用した偽造防止用紙においては、「窓開きスレッド入り」部分や「 すき入れ」部分には印刷がしにくく、印刷する場合でも極く薄い色の印刷しかで きないため、装飾的な印刷を施すことができる用紙面が少なくなる等の印刷デザ イン上の制約を受けるという問題点があった。本考案はこれらの問題点を解決す ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
スレッド入り紙の製造時に用紙をロール状に巻き取る際の皺の発生は、前に述 べたようにスレッドを挿入することで用紙の厚みが局所的に増大して行くことが 原因である。本考案者等はこの問題を解決するには局所的な用紙の厚みの増大を 相殺するように用紙の厚みを部分的に減少させれば皺が無くなるとの発想のもと で種々の検討を行った。その結果、ある特定の大きさの窓開き部を用紙の表面に 設け、その部分にスレッドを抄き込むことで前記問題点を解決できることを見い 出した。しかしこの方法では用紙を光にかざして見ると窓開き部全体が白く透か されて見えるためいかにも不自然な感じがする。本考案者らはなおも検討を進め 、この窓開き部に文字や画像からなるすき入れを施すとこの欠点が解消できるこ と、「窓開きスレッド入り」部分と「すき入れ」部分とを用紙の同じ箇所に施す ことにより、用紙に印刷を施す際のデザイン上の制約が解消ができることを見い だして本考案を完成させた。
【0010】 本考案の要旨とするところは、実施例を示す図1、図2、図3に付した番号を 参照して説明すれば、2層以上の紙層から構成され、最外層の紙層3の縦方向に 間欠的に窓開き部1が設けられ、該窓開き部1の中に文字若しくは画像からなるすき入れ 2が施され、かつ最外層の紙層3とこれに接する紙層4間にスレッド5 が挿入されており、該スレッド5が該窓開き部1中に露出しており、用紙の縦方 向における該窓開き部1の長さXと、窓開き部と窓開き部の間に位置する非窓開 き部6の長さYとの比率が3:1〜1:2であることを特徴とする偽造防止用紙 である。
【0011】
【考案の実施の形態】
本考案の偽造防止用紙の構成を理解しやすくするために、本考案の偽造防止用 紙の製造方法の例を挙げて説明する。まず、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP )、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NB SP)等の木材パルプや麻、綿、藁を原料とした非木材パルプ等を適宜混合して 叩解し、これに填料、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、サイズ剤、定着剤、歩 留り向上剤、濾水性向上剤、消泡剤、染料、着色顔料、蛍光剤などを適宜併用し 、通常フリーネス400〜250mlC.S.F.に調整した紙料を調製する。 2層以上の抄合わせ紙の製造には一般に多槽式の円網抄紙機が使用できる。図 4は2層の紙層3、4(図3)からなる抄合わせ紙を製造するための2槽式円網 抄紙機の例を示しており、窓開き部1もすき入れ2もない紙層4を形成するため の槽11と、窓開き部1とすき入れ2を有する最外層の紙層3を形成するための 槽12とを備えている。 槽12の円網シリンダー12aの上網12bには、図5に示したように、金属 、樹脂、紙等で作った窓開き部1に相当する型13を、金属細線で取り付けたり 、ハンダ付けしたり、接着剤で貼り付ける。窓開き部に相当する型13の形状は 図示の例では長方形であるが、それ以外にも例えば正方形、円、楕円、等の任意 の形状とすることができる。この際、型13の一部には文字、若しくは画像の き入れ 2を形成するための欠損部分13aを設けておく。
【0012】 最外層の紙層3を形成する槽12の円網シリンダーの上網12bに図5に示し たような型13を取り付けるに際しては、矢印Wで示した用紙の流れ方向(縦方 向)における窓開き部1に相当する長さXと、窓開き部と窓開き部の間に位置す る非窓開き部6に相当する長さYとの比率を3:1〜1:2となるような間隔で 型13を取り付けることが必要である。窓開き部1の比率が上記範囲を越えると 、窓開き部の長さXが非窓開き部6の長さYに対して所定の比率以上に長くなっ てしまい、用紙を連続的にロール状に巻き取る際、その部分で用紙の厚みが減る ために皺が発生するだけでなく、用紙表面のデザイン上も好ましくない。また窓 開き部1の比率が上記範囲より小さくなると、挿入するスレッド5の影響で用紙 が盛り上がり皺が発生してしまう。
【0013】 図4の円網抄紙機の槽11の円網シリンダー11aには何等細工を施さない上 網を装着する。何等細工を施さない上網を装着した円網シリンダー11aで抄紙 した紙層4は毛布14に転移され、槽12の型13を取り付けた円網シリンダー 12aの上に運ばれ、この円網シリンダー12aで抄紙された最外層の紙層3が その上に重ねられ、2つの紙層が抄合わされた用紙が抄造される。スレッド5の 挿入は、紙層4と紙層3とが重ねられる直前の矢印Vの箇所で行なわれる。 な お、円網シリンダー12aに取り付けた型13は図では所々に図示して簡略化し てあるが、実際には円網シリンダー12aの全周に取り付けられている。
【0014】 以上の様にして抄造された本考案の偽造防止用紙の構造を図2および図3を参 照して詳述する。型13を取り付けた円網シリンダー12aで抄紙された最外層 の紙層3には型13に相当する部分に紙料の乗らない窓開き部1が形成され、窓 開き部1の中に紙料が乗った文字若しくは画像のすき入れ2が形成される。スレ ッド5を窓開き部1の中に入るように紙層3と4の間に挿入することにより、窓 開き部1ではスレッド5が露出し、非窓開き部6では紙層3と4の間にスレッド が埋没した状態となる。スレッド抄き込みは、前述の特公平5−40080号で 本願と同じ出願人が提案しているような、内壁に凹凸を設けた送管を使用してス レッドを送り込む方法、あるいは米国特許第4462866号で提案されている 方法等で行う。
【0015】 本考案の偽造防止用紙においては、抄紙途上で紙面に澱粉、ポリビニルアルコ ール、各種表面サイズ等をサイズプレス装置等で塗工することも可能である。さ らに必要に応じ、マシンカレンダー処理やスーパーカレンダー処理を施し、表面 平滑性を向上させることも適宜行われる。
【0016】 本考案で使用するスレッド5は、金銀糸用スレッド、ホログラムスレッド、磁 気スレッド、蛍光発色スレッド等偽造防止用に提案されているあらゆる種類のス レッドを使用できる。例えば金銀糸用のスレッドは、ポリエステルフィルムに金 属アルミニウムを真空蒸着し、蒸着面に保護を目的とした樹脂を塗工してマイク ロスリッターでスリットすることで製造する。この際樹脂を黄色に着色すること で金色のスレッドを製造できる。スレッドには感熱接着剤を塗工しておくことが 好ましい。これによって、抄紙機の乾燥ゾーンの熱で感熱接着剤が機能しスレッ ドと用紙との接着がより一層確実になる。
【0017】 本考案の偽造防止用紙は、窓開き部1の大きさが用紙の縦方向(図1のX)で 5〜30mmの範囲にあり、用紙の横方向(図1のZ)で10〜50mmの範囲 にあることが好ましい。この範囲より小さいと、窓開き部1の中にすき入れる文 字若しくは画像が小さくなりすぎ、またこの範囲より大きいと、スレッド5の露 出長さが長すぎてデザイン的に見てバランスが悪くなるからである。
【0018】 本考案の偽造防止用紙は通常坪量70〜150g/m2 で製造される。また、 最外層の紙層とそれ以外の紙層のつけ比率は、20:80〜80:20であるこ とが好ましい。つけ比率とは、例えば坪量100g/m2 の2層抄合わせの用紙 を製造するとして、つけ比率20:80は最外層の紙層が20g/m2 、それ以 外の紙層が80g/m2 で構成されることを意味する。最外層の紙層のつけ比率 が20未満では、すき入れする文字若しくは画像の鮮明さが失われやすくなり、 また80を越えるとすき入れした文字若しくは画像が崩れやすくなるからである 。
【0019】
【実施例】実施例1 紙料の調製 NBKP20重量部,LBKP80重量部を350mlC.S.F.に叩解し 、これに白土10重量部、紙力増強剤(商品名「ポリストロン191」、荒川化 学工業(株)製)0.3重量部、サイズ剤(商品名「サイズパインE」、荒川化 学工業(株)製)1.0重量部、硫酸バンドを適量加え紙料を調製した。
【0020】 抄紙網の製造 短辺10mm、長辺25mm、厚み0.3mmの樹脂板を多数用意し、これら に「A」および「B」の文字からなる幅1.2mmの欠損部分13aを等間隔に 設けて型13を作成した(図5)。次いで、円網抄紙機の円網シリンダー上網1 2b(幅1300mm)に、樹脂板から作成した型13を接着剤を使用して用紙 の流れ方向Wに対して5mm間隔(Y)で連続的に貼りつけた。この列を上網1 2bの幅方向に等間隔に6列取り付けた。
【0021】 用紙の抄造 図4に示したような2槽式円網抄紙機の1槽目の丸網シリンダー11aには何 等細工を施さない上網を装着し、2槽目の円網シリンダー12aには上記型13 を取り付けた上網12bを装着した。1槽目で形成した第1層目の紙層4の上に 2槽目で形成した第2層目(最外層)の紙層3が重なるようにして、前記紙料を 用い抄紙速度50m/分で2層抄合わせ紙を製造した。この際、第1層目(乾燥 重量に換算して50g/m2 )と第2層目(同50g/m2 )の間に厚み15μ m、幅1.0mmの金銀糸用のスレッドを特公平5−40080号で提案した装 置を用いて型13の中央に相当する位置に挿入した。次いで常法に従い湿紙を脱 水後、シリンダードライヤーで乾燥し本考案の偽造防止用紙を製造した。得られ た用紙は、用紙の縦方向における窓開き部1の長さXが10mm、非窓開き部6 の長さYが5mmであり、窓開き部1の中に幅1.2mmの「A」および「B」 の文字のすき入れ2がなされ、窓開き部1内部ではスレッド5が露出し、非窓開 き部6ではスレッド5が紙層の間に埋設された状態となっていた。なお抄紙機の ワインダーでこの用紙をロール状に巻き取ったところ、6000m巻き取っても 皺の発生はみられなかった。
【0022】
【考案の効果】
上述したような構成を有する本考案の偽造防止用紙によれば、下記に述べるよ うな顕著な効果を奏する。 1)文字や画像のすき入れ2とスレッド5の露出部とが、いずれも窓開き部1 の中に形成されるため、デザイン的に違和感のない偽造防止用紙となる。また用 紙に印刷を施すに際しても、すき入れ2とスレッド5露出部とを用紙の異なる箇 所に形成した場合に受ける印刷デザイン上の制約、例えば装飾的な印刷を施した い場合に印刷面積が少なくなるといった問題が解消できる。 2)抄紙機のワインダーで連続的にロール状に用紙を巻取っても、スレッド挿 入による用紙の厚みの部分的な増加に起因する皺の発生を皆無にすることができ る。このことは、用紙に印刷を施す場合にロール仕上げした用紙を輪転印刷機で 使用することが可能となり、平判仕上げの用紙を印刷する場合と比較して効率が 著しく向上する。 3)この用紙を使用して有価証券等を製造し多数枚積み重ねた場合でも、スレ ッド挿入箇所の部分的な盛り上がりが無いので取扱いが容易であり、また積み重 ねた山が崩れることも無い。同様に、多数枚を重ねてOCR自動読み取り装置等 で読み取る際にも、スレッド挿入箇所の部分的な盛り上がりが無いので取扱いが 容易となる。 以上のような特性を生かして本考案の偽造防止用紙は、紙幣、小切手、株券、 債券、商品券、カード、機密文書、パスポート、身分証明書等に好適に使用でき る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の偽造防止用紙を用いた商品券の一例を
上面から見た図である。
【図2】図1の窓開き部分を上面から見た拡大図であ
る。
【図3】図2のA−A’線に沿って切断した端面図であ
る。
【図4】本考案の偽造防止用紙の製造に好ましく使用で
きる多槽式円網抄紙機の例を示す説明図である。
【図5】図4の円網抄紙機で使用する円網シリンダーの
上網に、窓開き部および透き入れ部を形成するための型
を取り付けた状態を示す部分説明図である。
【符号の説明】
1 窓開き部 2 すき入れ 3 最外層の紙層 4 最外層に接する紙層 5 スレッド 6 非窓開き部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 偽造防止用紙
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の偽造防止用紙を用いた商品券の一例を
上面から見た図である。
【図2】図1の窓開き部分を上面から見た拡大図であ
る。
【図3】図2のA−A’線に沿って切断した端面図であ
る。
【図4】本考案の偽造防止用紙の製造に好ましく使用で
きる多槽式円網抄紙機の例を示す説明図である。
【図5】図4の円網抄紙機で使用する円網シリンダーの
上網に、窓開き部およびすき入れ部を形成するための型
を取り付けた状態を示す部分説明図である。
【符号の説明】 1 窓開き部 2 すき入れ 3 最外層の紙層 4 最外層に接する紙層 5 スレッド 6 非窓開き部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2層以上の紙層から構成され、最外層の
    紙層(3)の縦方向に間欠的に窓開き部(1)が設けら
    れ、該窓開き部の中に文字若しくは画像からなるすき入
    れ(2)が施され、かつ最外層の紙層とこれに接する紙
    層との間に挿入されたスレッド(5)が該窓開き部中に
    露出しており、用紙の縦方向における窓開き部の長さ
    (X)と、窓開き部と窓開き部の間に位置する非窓開き
    部(6)の長さ(Y)との比率が3:1〜1:2である
    ことを特徴とする偽造防止用紙。
  2. 【請求項2】 窓開き部の、用紙の縦方向の長さ(X)
    が5〜30mmであり、用紙の横方向の長さ(Z)が1
    0〜50mmであることを特徴とする請求項1記載の偽
    造防止用紙。
  3. 【請求項3】 最外層の紙層とそれ以外の紙層のつけ比
    率が20:80〜80:20であることを特徴とする請
    求項1記載の偽造防止用紙。
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DE69713225T DE69713225T2 (de) 1996-03-12 1997-03-07 Blatt zur verhinderung von fälschungen und verfahren zu seiner herstellung
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3451019B2 (ja) 1998-08-11 2003-09-29 特種製紙株式会社 偽造防止用紙及び偽造防止印刷物及び偽造防止手段の検出方法
JP2008119910A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Dainippon Printing Co Ltd 偽造防止材及びこれを備えた印刷基材

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