JP3028423B2 - 弾性複合材料及びその製造方法 - Google Patents

弾性複合材料及びその製造方法

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JP3028423B2 JP02285148A JP28514890A JP3028423B2 JP 3028423 B2 JP3028423 B2 JP 3028423B2 JP 02285148 A JP02285148 A JP 02285148A JP 28514890 A JP28514890 A JP 28514890A JP 3028423 B2 JP3028423 B2 JP 3028423B2
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【発明の詳細な説明】 本発明弾性複合材料及びその製造方法を以下の項目に
従って詳細に説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来技術 D.発明が解決しようとする課題 E.課題を解決するための手段 F.実施例 G.発明の効果 (A.産業上の利用分野) 本発明は新規な弾性複合材料及びその製造方法に関す
る。詳しくは、強度的に優れていると共に軽量であり、
かつ、エラストマーの使用量の節約によるコストダウン
を図ることのできる新規な弾性複合材料とその製造方法
を提供しようとするものである。
(B.発明の概要) 本発明弾性複合材料は、繊維ウェブ内に、その厚さ方
向の全体にわたって微小中空体が付着されていて、該繊
維ウェブにエラストマーが含浸されて成るもので、内部
に繊維ウェブを含んでいるため強度に優れており、そし
て、繊維ウェブには微小中空体が付着されているため、
この微小中空体が占有している空間に相当する量だけエ
ラストマーの含浸量が少なくて済むことになり、軽量化
を図ることができると共に、エラストマーの使用量が減
少する分コストダウンが可能となる。特に、エラストマ
ーが制振性の高いシリコーンゲルなどの特殊で高価な材
料である場合、その使用量の節約によるコスト低減の効
果は大きい。しかも、実質的にエラストマー内に気体の
微小球(微小中空体の中空部分に相当する。)を内包す
ることになるので、弾性が失われることがなく、制振性
や防音性などの性質は維持される。更に、気体を内包し
ているため断熱性にも優れているという効果も奏する。
そして、外壁が熱可塑性樹脂で形成され内部に熱膨張
性物質を包含した微小球体と結合剤とを含む混合液を、
繊維ウェブ内に、その厚さ方向の全体にわたって含浸さ
せ、次いで加熱して微小球体を微小中空体として該微小
中空体を結合剤により繊維ウェブに結着させ、その後繊
維ウェブにエラストマー液状体を含浸させて架橋させる
ことによって上記した如き弾性複合材料を得ることがで
きる。
(C.従来技術) 建材、各種構造材の分野において制振材や防音材とし
て用いられる弾性材料には次に掲げるようなものがあ
る。
先ず、制振や防音を必要とする箇所に弾性ゴム状シー
トを貼るものがあるが、これは重量が重く、かつ、コス
トがかかるという欠点があり、特に、シリコーンゲルの
ような弾性ゲルはきわめて高価である。また、重量を軽
くしたり、コストを低減するために厚さを薄くすると強
度、特に、引き裂き強度が著しく低下するという問題も
ある。
また、2液反応ウレタンなどの液状弾性体を現場施行
によって所要箇所に付与し、かつ、架橋させるものがあ
るが、現場施行であるので、反応(架橋)完了までの時
間がかかり作業能率を低下させるという欠点があり、か
つ、重量も重いという問題がある。
更に、弾性体内に短繊維あるいは金属粉を分散させた
ものがあり、これは強度的に改善されているが、重量が
重く、かつ、コストがかかるという問題がある。
(D.発明が解決しようとする課題) そこで、本発明は軽量でかつ強度的に優れ更に、弾性
材料の使用量の節約によるコストダウンを図ることがで
きる新規な弾性複合材料とその製造方法を提供しようと
するものである。
(E.課題を解決するための手段) 本発明は上記した課題を解決するために為されたもの
であり、本発明弾性複合材料は、外壁が熱可塑性樹脂で
形成され、かつ内部に熱膨張性物質を包含した微小球体
を熱膨張させた微小中空体が、繊維ウェブ内に、その厚
さ方向の全体にわたって結合剤によって付着されてお
り、上記繊維ウェブにはエラストマーが含浸されている
ものであり、また、本発明弾性複合材料の製造方法は、
外壁が熱可塑性樹脂で形成され、かつ熱膨張性物質を包
含した微小球体と結合剤とを含む混合液を、繊維ウェブ
内に、その厚さ方向の全体にわたって含浸させ、次い
で、加熱することにより微小球体を熱膨張させて微小中
空体とすると共に該繊維ウェブの構成繊維相互及び繊維
と微小中空体とを結合剤により結着し、その後、上記繊
維ウェブにエラストマー液状体を含浸して架橋させるも
のである。
本発明において使用される微小球体は、熱可塑性樹脂
で形成された外壁とその内部に包含された熱膨張性物質
とから成るマイクロカプセル型のものである。その代表
的なものとしては、外壁が塩化ビニリデン−アクリロ
ニトリル共重合体でその内部にイソブタンが封入されて
いて最高倍率発泡温度が135℃のもの、外壁がメチル
メタクリレート−アクリロニトリル共重合体でその内部
にイソブタンが封入されていて最高倍率発泡温度が150
℃のもの、外壁がメチルメタクリレート−アクリロニ
トリル共重合体(メチルメタクリレートの割合をより
小さくしたもの)でその内部にn−ペンタンが封入され
ていて最高倍率発泡温度が175℃のものなどが挙げられ
る。このような微小球体は商業的に提供されているもの
としては、例えば、松本油脂製薬株式会社製の「マツモ
トマイクロスフェアーF」が知られている。
そして、上記微小球体を熱膨張させて得た微小中空体
を繊維ウェブに付着させるための結合剤としては、微小
中空体の外殻たる熱可塑性樹脂に悪い影響を与えないも
のが良く、例えば、アクリル酸エステル系樹脂、NBR、S
BR等を挙げることができる。
そして、上記微小球体と結合剤とを含む混合液は微小
球体を分散させた樹脂エマルジョンの形態で与えられ
る。
そして、上記混合液を繊維ウェブに含浸させる方法と
しては、繊維ウェブを混合液中に浸漬する方法とシルク
スクリーン等のプリントによるものとが考えられる。
繊維ウェブを混合液中に浸漬する方法によると混合液
を繊維ウェブの全体に亘って含浸させることができる。
そして、プリントによる場合は、繊維ウェブに混合液を
部分的に(模様状に)含浸させることになり、これによ
って、微小中空体を付着させた後の繊維ウェブに微小中
空体や結合剤が付着していない部分が出来、その分エラ
ストマーの含浸量を増やすことができる。
尚、混合液を繊維ウェブに含浸させる方法としては、
上記した繊維ウェブの混合液中への浸漬、プリントに限
らず、他の方法によっても良いことは勿論である。
繊維ウェブの構成繊維は特に限定されず、合成繊維、
半合成繊維、天然繊維等何れでも良いが、出来れば捲縮
数の多いものが好ましい。これは、構成繊維相互間の間
隙を大きくし、微小球体をより多く包含することができ
るからである。
そして、混合液を繊維ウェブに含浸させた後、これを
加熱して微小球体を熱膨張させて微小中空体とするので
あるが、繊維ウェブに付与された微小球体が全て微小中
空体となる必要はない。加熱温度が最高発泡倍率温度付
近で為された場合、最高発泡温度以上に加熱されたある
微小球体は破裂してしまうであろうし、また、充分に加
熱されなかったある微小球体は充分に膨張しないであろ
う。
エラストマーとしては、天然ゴム、合成ゴム、ウレタ
ンゲル、シリコーンゲル等、弾性を有する高分子であれ
ばその種類を問わないが、繊維ウェブに含浸させる関係
上、液状化できるものである必要がある。また、特に、
高い制振性を要求される場合には、反発弾性率が70%以
下のエラストマーを使用することが望ましい。
(F.実施例) 外壁が塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体か
らなり、内部にイソブタンが封入された微小球体(松本
油脂製薬株式会社製マイクロスフェアーF−50)をポリ
アクリル酸エステル樹脂のエマルジョンに、微小球体と
エマルジョン中の固形分の比が2:3となるように、分散
して混合溶液を作成する。
この混合溶液を、繊度3デニール、繊維長64mmのポリ
エステル繊維からなる目付90g/m2の繊維ウェブ内に、そ
の厚さ方向の全体にわたって含浸した後、135℃に加熱
して、微小球体を熱膨張させて微小中空体とすると共
に、上記樹脂によって繊維相互及び繊維と微小中空体と
を結合し、重さ160g/m2、厚さ5mm、微小中空体の体積占
有率60%のシートを得た。
次に、未架橋のNCO基(イソシアネート基)を3モル
%有するウレタンポリマー(武田薬品株式会社製タケネ
ートL1029)とポリオール(武田薬品株式会社タケラッ
クP23)とを同量混合し、触媒としてオクチル酸鉛を3PH
R添加した混合液を、上記シートに含浸し、加熱処理す
ることによって架橋して、重量2500g/m2、厚さ5mm、見
かけ比重が0.51のシート状の弾性複合材料を得た。
得られたシートは、荷重0.3Kg/cm2で3分間押圧後の
元の厚みに対する圧縮率が15%、除重後10分後の厚み回
復率が95%、反発弾性率が55%であり、木質床の衝撃振
動減衰材としてL−45レベルをクリアするものであっ
た。
また、引っ張り強度は、ポリウレタンシート単独の場
合、0.8Kg/5cm幅と非常に弱く、木質合板との混合作業
ができないのに対し、このシートは45Kg/5cm幅と非常に
強く、複合組み合わせの作業性に優れていた。
(G.発明の効果) 本発明弾性複合材料及びその製造方法は、以上に述べ
たようなものであるから、内部に繊維ウェブを含んでい
るため強度に優れており、そして、繊維ウェブ内にはそ
の厚さ方向の全体にわたって微小中空体が付着されてい
るため、この微小中空体が占有している空間に相当する
量だけエラストマーの含浸量が少なくて済むことにな
り、軽量化を図ることができると共に、エラストマーの
使用量が減少する分コストダウンが可能となる。特に、
エラストマーが制振性の高いシリコーンゲルなどの特殊
で高価な材料である場合、その使用量の節約によるコス
ト低減の効果は大きい。しかも、実質的にエラストマー
内に気体の微小球(微小中空体の中空部分に相当す
る。)を内包することになるので、弾性は失われること
がなく、制振性や防音性などの性質は維持される。更
に、気体を内包しているため断熱性にも優れているとい
う効果も奏する。
このため、本発明の弾性複合材料は、木質床の防音緩
衝材、洗濯機、掃除機などの家庭電機製品の防音あるは
消音材、精密機器の防振材、自動車用の防音材、スピー
カーなどの音や振動の伝達防止材などとして好適に利用
することができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外壁が熱可塑性樹脂で形成され、かつ内部
    に熱膨張性物質を包含した微小球体を熱膨張させた微小
    中空体が、繊維ウェブ内に、その厚さ方向の全体にわた
    って結合剤によって付着されており、 上記繊維ウェブにはエラストマーが含浸されている ことを特徴とする弾性複合材料。
  2. 【請求項2】エラストマーが弾性ゲルである ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の弾性複合
    材料。
  3. 【請求項3】外壁が熱可塑性樹脂で形成され、かつ熱膨
    張性物質を包含した微小球体と結合剤とを含む混合液
    を、繊維ウェブ内に、その厚さ方向の全体にわたって含
    浸させ、 次いで、加熱することにより微小球体を熱膨張させて微
    小中空体とすると共に該繊維ウェブの構成繊維相互及び
    繊維と微小中空体とを結合剤により結着し、 その後、上記繊維ウェブにエラストマー液状体を含浸し
    て架橋させる ことを特徴とする弾性複合材料の製造方法。
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