JP2003073650A - 防音・防振材料 - Google Patents

防音・防振材料

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JP2003073650A
JP2003073650A JP2002145446A JP2002145446A JP2003073650A JP 2003073650 A JP2003073650 A JP 2003073650A JP 2002145446 A JP2002145446 A JP 2002145446A JP 2002145446 A JP2002145446 A JP 2002145446A JP 2003073650 A JP2003073650 A JP 2003073650A
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vibration
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polymer
fibers
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Masao Umemoto
雅夫 梅本
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NOBI SANGYO KK
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  • Finishing Walls (AREA)
  • Floor Finish (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クッション材を使用しない防振・防音材を提
供する。 【構成】 弾性繊維混入ゲル状ポリマーを面に密着させ
るか、その上に、不織布をはりつけて防振・防音材とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防音・防振材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】防音・防振の材料としては、ゴム、シリ
コーンゴム、エラストマー等が一般用途に用いられ、建
築物の床には、スポンジのようなクッション材及びバネ
等が用いられている。後者では、バネ、又はクッション
が最も効果があり、実用に供されているが、変形(荷重
をかけた場合のへこみ具合)が大のため、建物の床の感
触と安定感が悪くなる。なお、単純なゴムやエラストマ
ーを、建物の床板のように衝撃をうける面の裏側に付着
させて用いても、防音・防振効果はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】建物の床の例のよう
に、衝撃を受ける面の裏側に付着させて用いた場合にお
いて、防音・防振力をもち、かつ、クッション性でなく
ても効果を発揮するものを提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者は、ゴム弾性を利
用する従来の制振法ではなく、粘性による制振を利用し
た防音・防振材料を用いることにより上記課題を解決し
た。主として、粘性による制振作用を実現する形態とし
て、ゲル状ポリマー自身、又はその複合材料が有効であ
ることを見い出した。すなわち、ゲル状ポリマー単独又
はそれに繊維を混入させたものを目的物に塗布又は固着
してそのまま用いるか、さらに布(クッションが許され
る場合はクッション)を重層することからなるものであ
って、振動を有効に減衰し、音の透過も減少させること
ができる。
【0005】本発明でいうゲル状ポリマーとは、(1)
エラストマーのうち、低架橋度のため軟性のもの、例え
ば、アクリルゴム、軟らかいゴム、軟らかいシリコーン
ゴムなどがあるが、これらは可塑剤を特に加えなくても
弾性の他に防振に十分な粘性も有している。(2)ポリ
マーに可塑剤を添加して得られるゲル、(3)液状ポリ
マーや粘着剤に、粉体、粒体、短繊維等を混入して流動
性をなくしたゲル等がある。(1)〜(3)において軟
性のものの限界とは、発泡スチロール重量1に対し、可
塑剤0.4以上を加えてできたゲル状ポリマーを基準と
することができる。このものは直径5mmの棒であって
も手で引き伸ばすことができ、軟性と硬性の限界点とな
り、これよりも軟性であれば防音・防振力が得られる。
【0006】次に、(1)〜(3)のゲル状ポリマーの
中で、(2)及び(3)のように可塑剤や混合物を加え
てゲル状としたものは、それらの割合を変化させること
により、用途に合った最適のゲルを簡単に得ることがで
き、さらに、可塑剤を増すことにより、防振に有効な粘
性度のゲル状ポリマーを容易に得ることができるという
利点がある。
【0007】スチロール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリル酸メチル等を溶媒で溶かしたり熱で
軟化させ、次に、可塑剤を適量添加して放置すれば上述
のゲルが得られる。可塑剤としては、ジオクチルフタレ
ート(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、BL
P、リン酸トリクレシル(TCP)、ジオクチルアジペ
ート(DOA)、ジオクチルセバケート(DOS)、ブ
チルフタリルグリコール酸ブチル(BPBG)等があ
る。また、可塑剤を大量に加えると(ポリマーによるが
一般にポリマー重量の100%以上)液状ポリマーのよ
うに粘性流体となるが、この場合でも、粉体、粒体、繊
維等を適量混入すればゲル、すなわち一定の形状を保持
するものが得られる。ただし、ここで述べた種類のポリ
マーや可塑剤に限定されず、ゲル化又は粘性流体とさせ
ることさえできれば何でもよい。スチロール、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸メチル等に、
可塑剤を加えて得られるゲルは、安価で、強度も有して
おり、本発明の防音・防振材料として適している。
【0008】乳化重合によって得られるポリマー水分散
液に、比較的低分子で、前述の軟性となるものはそのま
ま、高分子のものは可塑剤を加えてかき混ぜ、乾燥して
得られるゲル状ポリマーは、有機溶媒を用いず、可塑剤
との混和も容易で、しかも、繊維を混ぜれば繊維がよく
分散するなどの特徴があり、本発明に最適のゲル状ポリ
マー製法といえる。乳化重合によって分散液が得られる
ポリマーで代表的なものに、合成ラテックス、ポリアク
リル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ
スチレン、各種コポリマーなどがある。水分散液に可塑
剤を加えたものはゴム弾性よりも粘性が大きく、特に優
れた防音・防振力を発揮する。
【0009】上述(3)のように、粘着剤や液状ポリマ
ーは粘性流体であるが、粉体、粒体、繊維(短い繊維が
好ましい)等を混入させることによってまとまりをもた
せ、ゲル状ポリマーとして本発明に用いることができ
る。本来粘着剤や液状ポリマーは厚く塗布した場合、圧
力を加えると型がくずれてしまうため、本発明ではゲル
状ポリマーに含めない。しかし上述のように、粉体、粒
体、繊維を混入させたり、あるいは、対象面を粘着層分
だけ掘り下げ、そこに粘着剤を流し込み、さらにその上
から、シート等で押さえるなどの工夫をし、圧力が加わ
って元の形状を維持できるようにすればゲル状ポリマー
に含めることができる。粘着剤や、液状ポリマーにはゴ
ム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル
系などがあり、いずれも用いることができる。
【0010】防音・防振効果は、ゲル状ポリマーに繊維
を混ぜることにより一層高まる。ここで、繊維を混入さ
せると表現したが、繊維があって、そこにゲル状ポリマ
ーをしみ込ませる場合も含まれる。例えば、不織布があ
って、そこに、流動性のあるゲルを流し込んで保持させ
たものも繊維混入したものに含まれる。繊維は、アクリ
ル繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリエステル
繊維、ナイロン繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊
維、炭素繊維、ガラス繊維、ガラスウール、石英ウール
等の無機繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素
繊維、窒化ホウ素繊維等のセラミック繊維、アルミニウ
ム、スチール等の金属繊維等を混入する。特に、炭素繊
維、セラミック繊維、ガラス繊維、弾性ガラスウール、
石英ウール等の高弾性繊維の混入により、防音・防振効
果は大きくなる。炭素繊維は、汎用型、高性能型、中強
度型、高強度型、中間弾性率型、高弾性率型等に分類さ
れるが、いずれを用いてもよいが特に弾性率の高いもの
程好ましい。また、実験では、ガラス繊維はゲル状ポリ
マーに混入しやすく、かつ可塑剤を吸収しにくいので、
本発明では最も有効であることがわかった(参考例
5)。
【0011】防音・防振力をさらに高めかつ、クッショ
ン性を抑えるには、ゲル状ポリマー層に布を当てるとよ
い。布は厚い程良いが、少なくともゲル厚の半分以上が
効果を高める上で好ましい。布の中でもに不織布を用い
ればさらに効果が高まる。これは、布が秩序構造をして
いるのに対し、不織布がランダム構造であるためと考え
られる。布はポリエチレン、ポリプロピレン、塩ビ、ビ
ニロン、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維の他、ガ
ラス繊維、石英繊維等の無機繊維、セルロース、毛、
綿、羊毛等からなる天然繊維等、通気性を有したもので
あればなんでもよい。又、布が弾性繊維で、かつランダ
ム構造のものならなおよい。
【0012】クッション性を有しても問題がない場合
は、布の代わりに、クッション材料をあてることによ
り、大きな効果が期待できる。例えば、ゲル状ポリマー
の表面にウレタン発泡体を塗布又はあてたものは、上述
の布よりも防振・防音効果は大である。クッション材と
しては、ポリエチレン及びポリプロピレンクッション、
アクリルクッション、ウレタンクッション、ゴムクッシ
ョン、セルロースクッションなどがある。
【0013】本発明の好ましい実施態様を述べると、ゲ
ル状ポリマーを用意し、それを装置、機械、床、台等の
面状部に塗布又は貼り付けて固定して用いる。(2)の
ゲル状ポリマーは、塩ビ樹脂、ポリスチレン等を溶剤に
より又は熱的に溶かし、そこに可塑剤を十分量(40%
〜200%)混入相溶させて得られる。ここで、可塑剤
を増す程防音・防振効果は大となる。発泡スチロールに
ついてはアセトンなどの軟化剤で軟化させ、可塑剤を加
えてゲルを得、乾燥後用いることができる。ゲルは面に
はりつけて固定する。繊維を混入させる場合は、長繊維
のまま混入させるよりも、数mm〜数cm長に切って混
入させる方がよい。これは混入が容易であることと、全
体に均一に混入させるのが容易であるなどの理由によ
る。可塑剤を混入するときに繊維を混入するのがよい。
又、繊維を布やメッシュ状とし、そこに、ゲル状ポリマ
ーをしみ込ませてもよい。(1)の軟性エラストマー、
軟性ゴムなどのゲルも弾性繊維を混入させる方が防音・
防振効果は大となる。
【0014】ポリマーが有機溶媒で軟化したり溶解する
ときは、溶解状態で可塑剤と繊維を混入後よく混合し、
次に溶媒を揮発させて繊維混入ゲルを得る。次に、面体
にゲルを粘着剤、テープ、接着剤等で密着固定し、その
上から建物の床では、不織布を、クッションを用いても
よい場合はクッションをかぶせる。このように布をゲル
の上にかぶせることにより防振・防音効果は倍増する。
よって、軟性エラストマー、シリコーンゲルの場合も弾
性繊維を混入させ、かつ不織布をかぶせたものは防振・
防音力は大である。
【0015】
【作用】当初ゴム弾性力の大きいものに制振力があると
考えられたが、建築物の床では本発明でいうゲル状ポリ
マーの方が、制振効果は大であった。これについては、
ゴムでは、ゴム弾性により振動エネルギーが熱エネルギ
ーに変換されるが、これは分子のエントロピーのみに依
存している。ゲル状ポリマーでは弾性より粘性が大き
く、弾性によるエントロピーの他に、粘性により、振動
エネルギーが摩擦エネルギーに変換される寄与が大きい
ため、制振力も大きくなると考えられる。次に、ゲルの
みよりは、繊維を混入させたゲルの方が防振効果は大で
あった。これについては、まず、繊維の共振周波数と、
ゲルのそれとが大きく異なるため、ゲルの振動を繊維が
消滅させるメカニズムが考えられる。従って、繊維の弾
性率とゲルのそれとは大きく異なる必要があり、弾性繊
維と粘性のゲルとの組合せがよいことになる。従って、
架橋度の大きい、硬い弾性エラストマーやゴムに弾性繊
維を混ぜて床の防振に用いても、何ら防振効果は高くは
ならないことになる。
【0016】実験では、面体に布をおきその上に繊維混
入ゲルをのせるよりも、面体に繊維混入ゲルをおき、ゲ
ルの上に布をおく方がより良い結果が得られた。不織布
を通過した振動と、直接振動とでは性質が異なるためで
あって、直接振動の方が繊維混入ゲルによって制振され
る効率がよいためと考えられる。このように、組合せ材
料を用いる場合は、順序を実験で確定する必要がある。
又、ゲルと布を厚くすることにより、強度の大きい音
や、重低音に対する効果を増すことができる。なお、ゲ
ルを建物の床板にしみこませたものは、大きい強度音に
対する効果は低下した。
【0017】
【発明の効果】市販の5mm厚ウレタンクッションはり
つけ従来床板と比較して、本発明のゲル層3mm厚、不
織布4mm厚のものは、弱音の透過率は、約1/3であ
り、強音は1/2であった。また、繊維混入ゲルとクッ
ションの組合せでは、従来クッション自体が相当の防振
力を持っていたうえに、ゲルによる制振を付加するので
あるから、防振効果は極めて大となる。なお、この場
合、クッションのみの従来床板では、弱音、高音の防音
力が劣っていたが、本発明のゲルとクッションの組合せ
では、すべての振動音に対し、効果が得られる。
【0018】
【参考例1】発泡スチロールと軟化剤と炭素繊維との重
量比の割合を(A)10:4:3、(B)10:8:
3.5、(C)10:8:7に変えて実施例1に従って
作成した。なお、毛足及び厚みはそれぞれ同じで30m
m、3mmであった。そして、従来品(朝日ウッドテッ
ク株式会社製;居住建物用床板ネタレスLLBV−4
5)と透過音レベルを比較した結果を表3に示す。ここ
で数値は、大きい数値ほど透過音が大きい(10段
階)。この表より(B)、(C)の重量比割合の材料に
優れた遮音効果が認められた。なお、(A)、(B)、
(C)ともに、従来品と比べて遮音効果が認められた。
ここで(B)、(C)の特質は、軟化剤の重量割合がと
もに大きいことであり、ポリマーに対し、軟化剤8割以
上、繊維3.5割以上を加えるとよい結果が得られるこ
とがわかる。
【0019】
【表3】
【0020】
【参考例2】実施例4で(10:8:7)の割合で作製
したゲルの防音床板(145×450cm、この場合は
布の厚みを4mmとした)をスラブ厚15cmコンクリ
ート上に施行し、部屋はマンションルームの、直下階に
音がもれないような試験室にて、直下階への透過音の周
波数特性を調べた。(イ)は、朝日ウッドテック株式会
社製従来市販品ネタレスLLBV−45(クッション3
mmのもの)、(ロ)は、株式会社ノダ製(防音フロア
・スーパークラレス40)で、従来品よりさらに高性能
の市販品(クッション6mmのもの)。(A)は、
(イ)の板に本発明品(3mm)に布(4mm)を張り
合わせたもの。(B)は、(イ)の板に本発明品(6m
m)に布(4mm)を張り合わせたもの。(E)は、
(ロ)の板に本発明品(3mm)に布(4mm)を張り
合わせたもの。その結果を表2に示す。これから、25
0Hzを除き、本発明品は大きな防音効果を有すること
がわかる。特に、厚み6mmのものの効果は大である。
又、(イ)、(B)及び(B)にクッション4mmを加
えたものの3つを比較して図3(それぞれ5、6、7)
に示す。これからクッションをさらに追加したものの効
果は250、500、1000Hzで特に大きい。
【0021】
【表2】
【0022】
【参考例4】ポリアクリル酸メチル合成ゴムの水分散液
(株式会社ユタカメイク製:大阪府岸和田市三田町19
5)をシート状に塗布して乾燥して得られた軟性アクリ
ルゴムを厚み2mmの紙に貼りつけたものと、水分散液
20に対し、2〜4の割合でポリエチレングリコール
(分子量200)又はアジピン酸エステル可塑剤を加え
てシート状に塗布後乾燥して得られたゲル状のアクリル
ゴムを厚み2mmの紙に貼りつけたものとの制振力の比
較を行った。結果は、後者が優れていた。これから、よ
り可塑剤を加えて弾性力を弱めたゲル状アクリルゴムの
方が軟性のアクリルゴムよりも制振力があることがわか
る。なお、軟性のアクリルゴムと、それにカーボン繊維
(3mm長、水分散液の1/20重量)を加えたアクリ
ルゴムとの比較では、明らかに後者のほうが制振力があ
った。
【0023】
【参考例5】ガラス繊維は長さ1cm程度、直径約1m
mの棒状のものを用い、スチロール10に対し、セバシ
ン酸ジオクチル8、ガラス繊維20の割合で混入して防
音材を作製した。カーボン繊維は長さ3cmの微細毛状
のものを用いスチロール10、セバシン酸ジオクチル
8、カーボン繊維7の割合で混入して防音材を作製し
た。両者の比較では、カーボン製の透過音5に対し、ガ
ラス製3〜4となり、やや優れた結果が得られた。これ
については、ガラス繊維は、ポリマーゲルに混入が容易
で、カーボン繊維の3倍量の混入が可能であったためで
ある。
【0024】
【実施例1】発泡スチロール88gをアセトンに300
mlに入れて軟化させ、過剰のアセトンをデカンテーシ
ョンし、そこにセバシン酸ジオクチル60gを加えてよ
くかきまぜ、それを14.5×45.5cmの床板面上
に広げ、三日間放置してアセトンを揮発させ、スチロー
ルゲルを固着させた床板を得た。セバシン酸ジオクチル
のようなゲル化剤はスチロール1に対し、0.5〜1の
範囲内が好ましい。少なすぎると制振効果は小さく、多
すぎると、流動性が高く、形状維持が難しい。
【0025】
【実施例2】実施例1において、セバシン酸ジオクチル
80gを加えてよくまぜた後、アクリル繊維約5mm長
17gを加えてよく混ぜ、同様にしてアクリル繊維混入
ゲル床板を得た。アクリル繊維のように、可塑剤となじ
みやすい繊維や粉体を加える場合は、スチロールに対し
ゲル化剤を増し、硬質化を防ぐ。
【0026】
【実施例3】発泡スチロール55gをアセトン300m
lにて軟化させた後、過剰アセトンを除き、次にセバシ
ン酸ジオクチル44gとアクリル繊維55gを加えてよ
くかきまぜてポリエチレンシート上に延ばして三日間乾
燥させて繊維混入ゲルを得た。又セバシン酸ジオクチル
の代りにフタル酸ジメチルを同量に加えても全く同じゲ
ルが得られた。
【0027】
【実施例4】発泡スチロール55gをアセトン300m
lに入れて軟化させ、過剰のアセトンを除き、次にセバ
シン酸ジオクチル28g又は44gとアクリルニトリル
系カーボン繊維(5mmまたは2cm長)20gを加え
てよくかきまぜ、床板14.5×45.5cmの面上に
広げ、三日間放置してアセトンを揮発させ、カーボン繊
維混入ゲル床板2種類を得た。次にゲルの上にさらにユ
ニチカ製ポリエチレン不織布シート(14.5×45.
5cm、厚み2mm)を粘着テープで固定し、布重層カ
ーボン繊維混入ゲル床板を得られた。セバシン酸ジオク
チル28gのものと44gのものを比較した結果、後者
の方が防音・防振効果は大であった。
【0028】
【実施例5】実施例4において、カーボン繊維の代わり
にその半量の和光純薬工業製綿状ガラス繊維を長さ3c
m程度にハサミで切って混ぜ、同様にして、布重層ガラ
ス繊維混入ゲル床板を得た。
【0029】
【実施例6】発泡スチロール10gを塩化メチレン50
mlに溶解し、そこにセバシン酸ジオクチル5gを加え
てかき混ぜ、ポリエチレンシート上に広げて塩化メチレ
ンを揮発させ、ゲルを得た。
【0030】
【実施例7】ポリ塩化ビニル樹脂2gを、塩化メチレン
30mlに溶解し、セバシン酸ジオクチル3.3gを加
えてかきまぜ、次にカーボン繊維0.5gを加えてかき
混ぜた後乾燥させてカーボン繊維混入ゲルを得た。
【0031】
【実施例8】発泡スチロール25gをアセトンで軟化さ
せ、セバシン酸ジオクチル35gを加えてアセトンをと
ばし、粘性流体を得た。これにカーボン繊維10gを混
合し、それを床板に貼り付けた。又、アセトンを揮発さ
せる前に砂20gを加えてまぜ、アセトンを揮発させて
ゲルを得た。
【0032】
【実施例9】市販軟性合成ゴムを床板に酢酸ビニル系接
着剤で固定し、その上から、ポリエチレン不織布シート
をはりつけ、布重層ゲル床板を得た。
【0033】
【実施例10】ポリアクリル酸メチルの水分散液20g
に対し、アジピン酸エステル可塑剤3gを加えてよく混
合し、シート状にして、乾燥させて、ゲル状アクリルゴ
ムを得た。又、同じように可塑剤を加えた後、カーボン
繊維1cm幅のもの1gを加えてよく混ぜてシート状に
伸ばし、カーボン繊維混入ゲル状アクリルゴムを得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】防音・防振床板の例。
【図2】はさみこみ防音・防振床板の例。
【図3】周波数による市販防音床材と、本発明品の比較
図。
【符号の説明】
1 床板 2 繊維混入ゲルポリマー 3 不織布 4 繊維混入ゲルポリマー(厚み約3mm) 5(イ)従来品クッション(3mm) 6(イ)の板+ゲルポリマー(6mm)+布(4mm) 7(イ)の板+ゲルポリマー(6mm)+ウレタンスポ
ンジ+布(2mm)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 2E110 AA33 AB04 AB05 GA44X GB44X GB45X GB46X 2E220 AA19 AB14 CA36 GA08Y GA09Y GA27Y GA30Y GB34Y 3J048 AA01 BA23 BB04 BD04 BD07 BD08 EA38 4F070 AA18 AA22 AA28 AA32 AC43 AE02 FA05 FB05 FB09

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル状ポリマー又はその複合材料からな
    る防音・防振材料。
  2. 【請求項2】 ゲル状ポリマー又はその複合材料からな
    り、ゴム弾性および粘性を備える防音・防振材料。
  3. 【請求項3】 前記ゲル状ポリマーは、軟性のエラスト
    マー、ポリマーに可塑剤を添加して得られるゲル、液状
    ポリマー、又は、粘着剤に粉体、粒体、短繊維等を混入
    して流動性をなくしたゲル、のいずれか1つからなるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の防音・防振材料。
  4. 【請求項4】 可塑剤を添加する前記ポリマーはスチロ
    ール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル又はポリアクリ
    ル酸メチルのいずれか1つであることを特徴とする請求
    項3記載の防音・防振材料。
  5. 【請求項5】 前記軟性エラストマーが水分散液の形態
    をなすものである請求項3記載の防音・防振材料。
  6. 【請求項6】 繊維を混合した請求項1ないし5記載の
    防音・防振材料。
  7. 【請求項7】 前記繊維が弾性繊維である請求項6記載
    の防音・防振材料。
  8. 【請求項8】 前記弾性繊維がガラス繊維である請求項
    7記載の防音・防振材料。
  9. 【請求項9】 前記防音・防振材料に布またはクッショ
    ンをあてた請求項1ないし8記載の防音・防振材料。
  10. 【請求項10】 前記布が不織布である請求項9記載の
    防音・防振材料。
  11. 【請求項11】 前記防音・防振材料を建物の壁又は床
    に張り付け又は単にはさんでなる建築用構造部材。
  12. 【請求項12】 前記防音・防振材料を建物の壁又は床
    に張り付け又は単にはさんでなる建築用構造部材の防音
    ・防振法。
  13. 【請求項13】 乳化重合によって得られた水分散液
    に、可塑剤を加えてかきまぜ、水を乾燥させてゲル状ポ
    リマーを得る方法。
  14. 【請求項14】 ポリマーの水分散液に可塑剤を加えた
    ゲル状ポリマー原液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106121070A (zh) * 2016-08-24 2016-11-16 梁丽珍 一种泡沫隔离保温板
CN112743934A (zh) * 2020-12-29 2021-05-04 湖北天运消音防振新材料有限公司 一种tcl抗老化隔音棉

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