JP3028137U - コーンスピーカの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案はコーンスピーカの構造に関し、コス
トをかけずに良質の音を発するようにすることを課題と
する。 【解決手段】 コーンスピーカは、静電繊維片植毛方法
を使用して、コーン４の表の面と裏の面との両面に、繊
維片６を面に垂直に植毛させた構成のコーン４を有す
る。静電繊維片植毛方法の費用は、ダンピング塗料を塗
る手法に比べて安価である。繊維片６は面に垂直である
ため、コーンは、植毛された繊維片によって影響を受け
ずに振動する。繊維片６は面に垂直であるため、フラン
ジ及びダイヤフラムで反射した横波の伝播を阻止する。
これにより、コーンスピーカは、従来に比べて良質の音
を発する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はコーンスピーカの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図１は一般のコーンスピーカを示す。コーンスピーカは、ケーシング１と、ケ ーシング１の下端の環状磁石２と、環状磁石２の上側のボイスコイル３と、下端 がボイスコイル３と連結してあるコーン４と、コーン４の底部に接着してあるダ イヤフラム７と、コーン４の上部の周囲部とケーシング１とを連結しているフラ ンジ５とよりなる。

【０００３】 環状磁石２が発生している固定磁場内に位置しているボイスコイル３に通電さ れると、ボイスコイル３に力が発生し、ボイスコイル３が前後に振動する。ボイ スコイル３が前後に振動することによって、コーン４が前後に振動し、空気を押 し、音声が発生して伝播される。 従来は、図２に示すように、コーン４とフランジ５とは異なる材質であるため 、コーン４の横波が伝わって、前端に到ると、反射して、ダイヤフラム７側に戻 る。ここで、コーン４とダイヤフラム７とも異なる材質であるため、コーン４に 沿って戻る反射の横波は、コーン４の下端で再度反射する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

コーン４の横波の反射が起きると、コーンスピーカの音質を損ねる。 そこで、従来は、コーンの表の面にダンピング塗料が塗ってあるか、コーンを 多層の構造としてあり、横波がコーンを伝播しにくくしている。 しかし、上記の構造は、製造を煩雑とし、製造コストが高くなってしまう。

【０００５】 そこで、本考案は、上記課題を解決したコーンスピーカの構造を提供すること を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、静電繊維片植毛方法を使用して、コーンの表と裏の両面、又はコー ンの表と裏の面のうち一方の面に、繊維片を面に垂直に植毛させた構成のコーン を有する構成としたものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

図３は、本考案の第１実施例になるコーンスピーカの構造を示す。コーン４は 、表と裏の両面に、繊維片６が面に垂直に植毛された構成を有する。繊維片６は 、静電繊維片植毛方法（エレクトロスタティック・ファイバ・インプランティン グ）により植毛してある。静電繊維片植毛時に、繊維片６は、一本ごと、分解さ れて独立に、コーン４に対して垂直となる。

【０００８】 各繊維片６がコーン４に対して垂直であり、これは、コーン４の振動する方向 と同じであるため、コーン４の振動を妨げない。 各繊維片６がコーン４に対して垂直であり、これは、コーン４を伝播する横波 の進む方向と垂直の方向であるため、フランジ５及びダイヤフラム７で反射した 横波の伝播を阻止するように作用する。これにより、横波がコーン４上を伝播し 難いようになる。

【０００９】 よって、コーンスピーカは、従来に比べて良質の音を発する。また、静電繊維 片植毛方法の費用は、従来の二つの方法に比べて安価であり、コーンスピーカの 値段は安価となる。 図４は、本考案の第２実施例になるコーンスピーカの構造を示す。コーン４は 、裏の面だけに、繊維片６が面に垂直に植毛された構成を有する。

【００１０】 図５は、本考案の第３実施例になるコーンスピーカの構造を示す。コーン４は 、表の面だけに、繊維片６が面に垂直に植毛された構成を有する。 図６は、本考案の第４実施例になるコーンスピーカの構造を示す。繊維片６が 、静電繊維片植毛方法によって、コーン４の裏の面と、ダイヤフラム７の表の面 に植毛された構成を有する。

【００１１】 図７は、本考案の第５実施例になるコーンスピーカの構造を示す。繊維片６が 、ダイヤフラム７の表の面に植毛された構成を有する。

【００１２】

【考案の効果】

上述の如く、本考案によれば、静電繊維片植毛方法を使用して、コーンの表の 面と裏の面との両面、又はコーンの表の面と裏の面のうち一方の面に、繊維片を 面に垂直に植毛させた構成としたものであるため、コーンが植毛された繊維片に よって影響を受けずに振動し、且つ、フランジ及びダイヤフラムで反射した横波 の伝播を効果的に阻止して、従来に比べて良質の音を発することが出来る。

【００１３】 また、静電繊維片植毛方法の費用は、ダンピング塗料を塗る手法及びコーンを 多層の構造とする手法に比べて安価であるため、コーンスピーカの値段を安価と 出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】一般的なコーンスピーカの構造を示す図であ
る。

【図２】図１のコーンスピーカにおいて、コーンを伝播
してきた振動がフランジの箇所で反射を起こすことを説
明する図である。

【図３】本考案の第１実施例になるコーンスピーカの構
造における、伝播動作を説明する図である。

【図４】本考案の第２実施例を示す図である。

【図５】本考案の第３実施例を示す図である。

【図６】本考案の第４実施例を示す図である。

【図７】本考案の第５実施例を示す図である。

【符号の説明】

１ ケーシング ２ 環状磁石 ３ ボイスコイル ４ コーン ５ フランジ ６ 繊維片 ７ ダイヤフラム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 静電繊維片植毛方法によりコーンの表と
   裏の両面、又はコーンの表と裏の面のうち一方の面に、
   繊維片を面に垂直に植毛させた構成のコーンを有する構
   成としたコーンスピーカの構造。