JP4228485B2 - スピーカ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はスピーカに関し、特にたとえば、DVDオーディオなどのような新しいオーディオのためのスーパーツィータなどとして用いられるスピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスピーカとしては、ボイスコイルとマグネットを使用して振動体を振動させることによって音を発生させるものがある。また、本件出願人の開発したスピーカとして、平板状あるいは半球状の圧電体を振動体として用いた圧電スピーカがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ボイスコイルとマグネットとを用いたスピーカでは、20kHzくらいまでの周波数の音を再生するものが主流である。ところが、今後のオーディオ方式としては、100kHzくらいの周波数の音まで再生できることが求められている。平板状または半球状の圧電体を用いた圧電スピーカでは、20kHz以上の高域の音を再生することが可能であるが、振動体の振動を妨げないように振動体を支持する必要があり、比較的スピーカの組み立てが面倒である。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、20〜100kHzの高域の音を再生することができ、しかも組み立てが容易なスピーカを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、圧電体で形成された半円筒形の振動体であって、その両面に電極が形成された振動体と、弾性を有する接着剤で振動体の直線状の端部を固定するためのベースと、ベースの振動体が固定された面に対向する面に取り付けられた弾性体と、を備えるスピーカである。
【0006】
半円筒形の圧電体の両面に電極を形成し、これらの電極に信号を入力することにより、圧電体が振動して、音が放射される。このとき、半円筒形の振動体の外径と長さの比率を変えることにより、放射される音の周波数を調整することができる。
振動体をベースに固着する際に、十分な接着強度を有する接着剤を用いることにより、振動体端部の振動と振動体の面の振動とを適度に分割することができ、振動体の面から駆動信号に忠実な音を放射することができる。このとき、弾性を有する接着剤を用いることにより、振動体の振動がベースに漏れることを防ぐことができる。
さらに、スピーカをスピーカボックスに取り付ける際に、ベースの振動体が固定された面に対向する面に弾性体を取り付けることにより、ベースからスピーカボックスへの振動漏れを防ぐことができる。
【0007】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明のスピーカの一例を示す斜視図であり、図2はその断面図である。スピーカ10は、半円筒形の振動体12を含む。振動体12は、たとえば圧電セラミックなどの圧電体で形成される。振動体12の両面には、電極14,16が形成される。電極14,16としては、通常はAgなどが用いられるが、耐候性を考慮すれば、Ag電極の上にコーティングを施すか、またはAuなどの耐候性のある電極材料が用いられる。そして、振動体12は、たとえば、電極14側から電極16側に向かって分極される。もちろん、振動体12は、電極16側から電極14側に向かって分極されてもよい。
【0009】
さらに、振動体12の直線状の端部が、板状のベース18に固着される。振動体12は、接着剤20でベース18に接着される。接着剤20としては、十分な接着強度を有し、かつ弾性を有するものが用いられる。そして、電極14,16に駆動信号を入力することにより、振動体12が振動し、その表面から音が放射される。このとき、振動体12の外径および長さを変えることによって、放射される音の周波数を調整することができる。たとえば20kHz〜100kHzの音を放射させるのであれば、振動体12の外径が20mm、長さが40mmとなる。
【0010】
このスピーカ10をスピーカボックスに取り付ける際には、ベース18の下にゴムなどで形成された弾性体22が取り付けられる。この場合、たとえばベース18に貫通孔24を形成し、ベース18上に当て金を置いて、ボルトなどを貫通孔24に通すことにより、スピーカ10がスピーカボックスに取り付けられる。したがって、弾性体22を介して、ベース18がスピーカボックスに取り付けられる。
【0011】
このスピーカ10では、振動体12の外径および長さを調整することにより、20kHz〜100kHzという高域の音を再生することができる。しかも、半円筒形の振動体12を用いているため、振動体12の直線状の端部をベース18に取り付けることができ、振動体12の取り付けが容易である。
【0012】
ここで、振動体12をベース18に固着するための接着剤20として、十分な接着強度を有するものが必要である。十分な接着強度がないと、振動体12の面とは異なる振動が振動体12の端部に発生し、希望する帯域を得ることができず、また衝撃性に弱いということになる。それに対して、十分な接着強度を有する接着剤20を用いることにより、振動体12の面の振動と端部の振動とを適度に分割することができ、面の振動によって所望の特性を得ることができる。しかも、十分な接着強度により、衝撃に強いスピーカを得ることができる。また、接着剤20としては、弾性を有するものである必要がある。弾性の小さい接着剤を用いた場合、振動体12の振動がベース18に漏れ、リップルが多発し、これらのリップル個々のQが大きくなって、音圧の凹凸が激しくなる。それに対して、接着剤20が弾性を有するものである場合、振動体12の振動がベース18に漏れることを防ぐことができ、フラットな音圧特性を得ることができる。
【0013】
また、スピーカボックスにベース18を取り付ける際に、弾性体22をベース18の下、つまりベース18の振動体12が固定された面に対向する面に取り付けることにより、振動体12の振動がベース18を介してスピーカボックスに漏れることを防ぐことができ、良好な特性を得ることができる。さらに、上述の接着剤の場合と同様に、弾性体22を用いることにより、リップルの発生を抑え、フラットな音圧特性を得ることができる。
【0014】
【発明の効果】
この発明によれば、20kHz〜100kHzという高域の音を再生することができ、しかも組み立ての容易なスピーカを得ることができる。さらに、振動体をベースに固着するために、十分な接着強度と弾性とを有する接着剤を用いることにより、衝撃に強く、良好な特性を有するスピーカとすることができる。同様に、ベースの下に弾性体を取り付けた状態でスピーカをスピーカボックスに取り付けることにより、良好な特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスピーカの一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示すスピーカの断面図である。
【符号の説明】
10 スピーカ
12 振動体
14 電極
16 電極
18 ベース
20 接着剤
22 弾性体
Claims (1)
- 圧電体で形成された半円筒形の振動体であって、その両面に電極が形成された振動体と、
弾性を有する接着剤で前記振動体の直線状の端部を固定するためのベースと、
前記ベースの前記振動体が固定された面に対向する面に取り付けられた弾性体と、を備えるスピーカ。
Priority Applications (1)
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JP26567199A JP4228485B2 (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | スピーカ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26567199A JP4228485B2 (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | スピーカ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001095093A JP2001095093A (ja) | 2001-04-06 |
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Family Applications (1)
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JP26567199A Expired - Fee Related JP4228485B2 (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | スピーカ |
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Country | Link |
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WO2009107305A1 (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-03 | Takei Toshitaka | 電気音響変換器 |
-
1999
- 1999-09-20 JP JP26567199A patent/JP4228485B2/ja not_active Expired - Fee Related
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