JP3794872B2 - 圧電型スピーカ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電型スピーカに関し、特に超高域再生に用いられる圧電型スピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スピーカ装置の高域再生に用いられるスピーカ(ツイータ)としてダイナミック型スピーカや圧電型スピーカが知られている。
【0003】
ダイナミック型スピーカは、例えばコーン形状を有する振動板に固定された駆動コイルを磁気回路の磁気空隙内に配し、磁気空隙内の直流磁界によって得られるコイルの電磁駆動力を機械振動として振動板に伝えることにより、振動板がこの機械振動を音響変換して放音することができる。
【0004】
ダイナミック型スピーカは構造が簡単であり、容易に作製でき、高域再生用のスピーカとして用いれば、20kHzまでの可聴周波数帯域をほぼ再生することができるため、可聴周波数帯域におけるオーディオ信号を良好に再生する必要がある音楽再生用のHi−Fiスピーカ装置を始めとして、車載用スピーカ装置や携帯用音響再生装置のスピーカ装置に広く用いられている。
【0005】
また図5は従来の圧電型スピーカの一例を示す主要部概略断面構造図である。図5において、圧電型スピーカP0は、厚さの薄い樹脂等からなるコーン振動板100のコーンつけねが円盤状の圧電素子101の略中央に固着され、さらにコーン振動板100の周縁が金属や硬質樹脂等からなる片側が閉じた円筒形状のフレーム102の開口側の端面に固着されることにより、圧電素子101がコーン振動板100自体が有する弾性によって弾性支持されている。圧電素子101はロッシェル塩やチタン酸バリウムなどの圧電物質による圧電効果を利用した容量性のインピーダンスからなる圧電振動子であり、ここでは円盤状のバイモルフ型の構造を有する。
【0006】
従って、この圧電素子101の入力端に接続される外部入力端子にオーディオ信号に応じた電圧Eを印加することにより、円盤状の圧電素子101の周縁を振動固定端とする圧電物質全体が半径方向に伸び縮みすることにより円盤の中心軸方向に沿って振動するので、コーン振動板100に支持された圧電素子101のこの振動を駆動源としてコーン振動板100が駆動されることにより当該コーン振動板から音響放射が行われる。
【0007】
このように圧電型スピーカP0はダイナミック型スピーカと同様に構造が簡単であり、容易に作製でき、高域再生用のスピーカとして用いられる。
なお圧電型スピーカP0は、圧電素子101がコーン振動板100と共に振動するので、周縁が固定されたコーン振動板100の質量に圧電素子101の質量を加えたものが振動系の質量となる。
【0008】
また、スピーカ装置にオーディオ信号を供給するためのオーディオソース側においては、使用者が音楽再生を楽しむためにはオーディオソースに記録された記録信号は20Hz〜20kHzの可聴周波数帯域が再生可能な信号であることが望ましく、これに対応して上記可聴周波数帯域内の再生音圧周波数特性をフラットにすることのできる音楽再生用のCD(コンパクトディスク)がオーディオソースとして実用に供されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、現実には、生の演奏音楽には可聴周波数帯域を超える超高域成分が含まれる場合が多いことから、近年、オーディオソースやスピーカ装置を用いた再生装置によってより原音に忠実に音楽再生するためには可聴周波数帯域を超える超高域成分も含めて音楽再生する必要があるとの見方がなされつつある。
【0010】
上記に対応してオーディオソース側では、可聴周波数帯域を遥かに超えた100kHz近くの超高域成分まで再生可能な音楽再生用の光ディスクが検討されている。そのため、上記光ディスクの記録信号を良好に再生する上で、スピーカ装置側においてもツイータは超高域まで再生できることが望ましい。
【0011】
上述したダイナミック型スピーカを用いて高い周波数帯域(高音域)まで再生するには、高域限界周波数(fH)を高くして質量制御領域を超高域まで拡大する必要がある。高域限界周波数は以下に示す式、
fH=(1/2π)×((1/m1+1/m2)Sh)1/2
によって表される。
【0012】
ここで、m1は振動板の質量であり、m2はコイルの質量である。また、Shはいわゆる振動板のコーンつけね付近のスチフネスであり、以下に示す式、
Sh=πEhcos2θ/sinθ
によって表される。
【0013】
ここで、Eはヤング率であり、hはコーンつけねの厚さであり、θはコーンつけねの半頂角である。
【0014】
この式からわかるように、高域限界周波数は、振動板やコイルの質量が小さいほど高くなるので、振動板の口径を小さくすると共に、コーンのつけね付近のスチフネスをできるだけ大きく、また、コイルの質量をできるだけ小さくするほうがダイナミック型スピーカの高音域における再生周波数帯域を拡大する場合に有利となる。
【0015】
しかし、従来のダイナミック型スピーカでは、Sh、m1、m2、はいずれもその値に限りがあり、高域限界周波数を超高域まで高くして再生周波数帯域の高域限界側を100kHz近くまで拡大することが極めて困難であった。
【0016】
また、ダイナミック型スピーカは、高域限界周波数以上では、振動板が分割振動しながら音響放射する分割振動領域となり、この領域では、振動板は円周方向に分割振動することによりコーンつけね付近の領域のみがコイルと共に振動するので、振動系の質量に含まれる振動板の質量がその分軽くなり高域感度が上がり、再生周波数帯域の高域が少し伸びることとなるが、その場合においても振動系の質量には音響放射に直接寄与することのないコイルの全質量が依然として含まれるのでその分感度が上がらず、その結果、高い音圧レベルを得るには限界があった。
【0017】
また、上述したダイナミック型スピーカは、周波数が高くなるにつれてコイルのインダクタンスが上昇するので超高域では十分な音圧レベルが得られない。
【0018】
このように、ダイナミック型スピーカでは、可聴周波数帯域を超える超高域ではコイルのインダクタンスが上昇するため入力側からみたインピーダンスが増加し大きな駆動力が得られないことと、振動板やコイル等による振動系の軽量化(特にコイルの軽量化)に限界があることから高域限界周波数を超高域まで伸ばすことができないといった問題がある。
【0019】
また、ダイナミック型スピーカの特殊な例として金属箔からなる振動板を直流磁界内に配して直接電流を流して電磁駆動させる全面駆動型のリボンツイータがある。これは振動板が即ちコイルをなしているので、振動系を軽量にすることができ、また、超高域におけるインダクタンスの上昇も抑えることができるので再生周波数帯域を超高域まで伸ばすことが可能であるが、振動板を配するための広い磁気空隙を有する磁気回路が必要となる。その結果、振動板を駆動させるために必要な駆動力を得るための磁束密度を空隙内に確保するためには振動板に比して巨大な磁石が必要となり、その結果、ツイータとしては極めて高価なものとなってしまう。
【0020】
また、上述した圧電型スピーカはダイナミック型スピーカと異なり振動系にコイルを用いていないので、超高域においてインダクタンスの上昇はなく、また、振動系にコイルを用いていない分コーンつけねの半頂角θを小さくすることが容易な為、その点では超高域再生する上では有利であるが、スピーカ動作時には、圧電素子が振動中のコーン振動板に常に弾性支持された状態にあるので、高域限界周波数はダイナミック型スピーカと同様にコーン振動板の質量と圧電素子の質量全体によって規制されてしまう。そのため、高域限界周波数を超高域まで高くして再生周波数帯域の高域限界側を100kHz近くまで拡大することが極めて困難であった。
【0021】
本発明は、上述の問題点に鑑みなされたものであり、簡単な構造で可聴周波数帯域を遥かに超えた超高域まで良好に再生することのできるスピーカ装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述した目的を達成するために、以下の特徴を有するものである。一つには、振動板に連結固定された圧電素子を駆動する圧電型スピーカにおいて、前記振動板の周縁が連結される開口側端部を有するフレームの底面に、前記圧電素子と共に共振回路を構成する空芯コイルが固定され、前記圧電素子の周縁が前記空芯コイルの円筒上部に固定されていることを特徴とする。
【0023】
また、一つには、前述した特徴を有する圧電型スピーカにおいて、前記振動板はコーン振動板であって、該振動板の中央部に形成されたコーンのつけねの先端部分の半頂角を極小とし、該先端部分が前記圧電素子の一方面の略中央部分に固着されていることを特徴とする。
【0024】
また、一つには、前述した特徴を有する圧電型スピーカにおいて、前記振動板の周縁は、粘着性を有する弾性部材を介して前記フレームの開口端部に固定されていることを特徴とする。
【0025】
また、一つには、前述した特徴を有する圧電型スピーカにおいて、前記圧電素子は、円盤状のバイモルフ型圧電素子からなることを特徴とする。
【0026】
また、一つには、前述した特徴を有する圧電型スピーカにおいて、前記空芯コイルは、1次側コイルと2次側コイルが同軸円筒状に巻かれてトランス結合された一対のコイルであり、1次側コイルの両端に外部入力端子が接続され、2次側コイルの両端に前記圧電素子が接続されることを特徴とする。
【0027】
このような特徴を有する本発明によると、圧電素子と振動板をフレームより個々に固定支持するとともに、振動板の中央部に連結固定された圧電素子を駆動することにより圧電素子を振動させてその振動を振動板に伝えて振動板を振動させて振動板から音響放射するようにしたので、振動系の質量は、ほぼ圧電素子の質量分だけ軽くなり、殆ど振動板の質量に等しくなって、音圧レベルが上がると共に、高域限界周波数が100kHz付近の超高域まで伸び、再生周波数帯域の高域限界側が100kHz近くまで拡大する。
【0028】
また、圧電素子は、圧電素子の周縁が空芯コイルの円筒上部に固定されることでフレームに固定支持されるように構成したので、圧電素子の電極を空芯コイルに短いリード線によって接続することができ、リード線の配線による抵抗損失が少なくて済む。
【0029】
また、振動板はコーン振動板であって、該振動板の中央部に形成されたコーンのつけねの先端部分の半頂角を極小とし、該先端部分が前記圧電素子の一方面の略中央部分に固着されているので、前述の特徴と併せて、超高域再生する上で有利になる。
更には、振動板の周縁は、粘着性を有する弾性部材を介してフレームの開口端部に固定されているので、コーン振動板が可聴周波数帯域を超える超高域において振動板内を中央部から周縁に向かって伝播する振動の周縁における反射を弾性部材が制振することができ、超高域における再生音圧周波数特性に極端なピークディップを生じること無く良好に再生することができると共に、フレーム中心軸方向に適度な粘性を有して移動自在に支持されるため、圧電素子が駆動されて振動する場合の圧電素子の振幅を抑圧することなくコーン振動板の振幅として伝えることができ、圧電型スピーカとしては、圧電素子を駆動する場合の振幅ロスが生じないので感度が上がり、高い音圧レベルを得ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態について図をもとに以下に説明する。
【0031】
図1は、本発明の第1の実施形態における圧電型スピーカP1の概略構造図である。なお、図1において、圧電型スピーカP1の各構成中、先の図5で示した構成部分と同等の部分については同一の符号を付してあり、ここでは、その詳細な説明は重複するので省略する。
【0032】
圧電型スピーカP1は、圧電素子101と、コーン振動板1と、空芯コイル2と、弾性部材3と、フレーム102を備えて構成される。
【0033】
コーン振動板1は、樹脂により形成された厚さの薄いコーン形状の振動板であり、その周縁がフレーム102の開口側の端面に弾性部材3を介してフレーム102に連結支持される。
【0034】
また、コーン振動板1の中央部に形成されたコーンのつけねの先端部分は、圧電素子101の一方面の略中央部分に固着されている。これにより圧電素子101がコーン振動板1の中央部のコーンのつけねの先端部分に連結固定される。コーン振動板1は、その中心軸Xが圧電素子101の一方面に対し垂直となるようにコーンのつけねの先端部分が該圧電素子101に連結している。
【0035】
また、コーン振動板1は、コーンつけねの半頂角θが極めて小さいため、上記先端部分と圧電素子101とは互いに微小な面積で連結固定される。また、コーン振動板1の周縁とフレーム102の開口側の端面とを連結する弾性部材3は、適度な弾性と制振性を有するゲル状の樹脂からなる粘着剤(ダンプ剤)からなる。
【0036】
圧電素子101は、その周縁が略円筒の固定形状からなる空芯コイル2の円筒上部に固定されている。又空芯コイル2の円筒下部はフレーム102の底面に固定されている。
【0037】
以上により、フレーム102は、空芯コイル2を介して圧電素子101の周縁を固定支持することにより圧電素子101全体を支持するとともに、コーン振動板1の周縁を弾性部材3を介して連結支持することによりコーン振動板1全体を支持している。
【0038】
図2は、圧電素子101と空芯コイル2の接続回路図を示している。
図2に示すように、空芯コイル2は、1次側のコイルと2次側のコイルが概ね1対2の巻数比で同軸円筒状に巻かれてトランス結合された一対の空芯コイルであり、1次側のコイル両端が外部入力端子に接続され、2次側のコイルの両端に圧電素子101が接続される。空芯コイル2は2次側のコイルと圧電素子101が例えば20kHzの共振周波数を有する共振回路を構成する。
【0039】
また、空芯コイル2は、ステップアップトランスでもあり、2次側の高インピーダンスを1次側のコイルによって4〜8オーム程度の圧電型スピーカP1の公称入力インピーダンスに整合させている。なお、上述したように、圧電素子101は、圧電素子101の周縁が空芯コイル2の円筒上部に固定されることでフレーム102に固定支持されるように構成したので、圧電素子101の電極を空芯コイル2の2次側のコイルに短いリード線によって接続することができるので、リード線の配線による抵抗損失が少なくて済む。
【0040】
次に、圧電型スピーカP1の動作について説明する。
先ず、圧電型スピーカP1の外部端子にオーディオ信号に応じた入力電圧Eを印加すると、空芯コイル2の1次側に入力電圧Eが加えられ、その結果、コイル巻き数比に応じた電圧が空芯コイル2の2次側に発生し、これにより圧電素子101が駆動される。
【0041】
圧電素子101は、周縁の振動固定端が空芯コイル2によって固定されたまま駆動電圧に応じて圧電物質全体が半径方向に伸び縮みすることにより円盤の中心軸方向に沿って振動する。その結果、圧電素子101の一方面の略中央部分に固着されたコーンつけねの先端部分がこの振動により駆動されてコーン振動板1が振動し、コーン振動板1から音響放射される。
【0042】
この場合に、圧電素子101はその周縁が空芯コイル2を介してフレーム102に固定支持されているのでコーン振動板1が振動中には、圧電素子101の殆どの質量が空芯コイル2を介してフレーム102に固定支持されることとなるので、振動系の質量は、殆どコーン振動板1の質量に等しくなる。そのため、高域限界周波数(fH)を従来よりもはるかに高くすることができる。また、振動系の質量が殆ど圧電素子101の質量分だけ軽量となることにより音圧レベルも増す。これにより、再生周波数帯域の高域限界側を100kHz近くまで拡大することができる。
【0043】
また、コーン振動板1はその周縁が粘着性を有する弾性部材3を介してフレーム102に固定されているので、コーン振動板1が可聴周波数帯域を超える超高域において振動板内を中央部から周縁に向かって伝播する振動の周縁における反射を弾性部材3が制振することができる。その結果、超高域における再生音圧周波数特性に極端なピークディップを生じること無く良好に再生することができる。
【0044】
又、コーン振動板1は、その周縁が粘着性を有する弾性部材3を介してフレーム102に固定されているので、フレーム102中心軸X方向に適度な粘性を有して移動自在に支持されるため、圧電素子101が駆動されて振動する場合の圧電素子101の振幅を抑圧することなくコーン振動板1の振幅として伝えることができる。その結果、圧電型スピーカP1は、圧電素子101を駆動する場合の振幅ロスを生じないので感度が上がるので、高い音圧レベルを得ることができる。
【0045】
図3は、圧電型スピーカP1の超高域における中心軸X状における再生音圧周波数特性を従来の圧電型スピーカP0のそれとの比較のもとに示した図である。図中、横軸は対数軸による周波数(kHz)を示し、縦軸は音圧レベル(dB)を示している。図中の実線が圧電型スピーカP1の特性を示し、点線が圧電型スピーカP0の特性を示している。
【0046】
同図からわかるように、圧電型スピーカP1は圧電型スピーカP0に比べ同一入力における音圧レベルが高く、高域限界周波数(fH)も100kHz近くまで伸びていることがわかる。その結果、再生周波数帯域の高域限界側が100kHz近くまで拡大する。
【0047】
尚、上述した実施形態では、圧電素子101は、その周縁がフレーム102の底面に固定された空芯コイル2の円筒上部に固定されることにより、圧電素子101全体が空芯コイル2を介してフレーム102に固定支持されるようにしたが、本発明は、これにかぎらず、例えば、圧電素子101の周縁に引き出された一方の電極に空芯コイル2を連結固定されることにより、圧電素子101全体が空芯コイル2を介してフレーム102に固定支持されるようにしても良い。
【0048】
図4は、本発明における圧電型スピーカの圧電素子101を空芯コイル2の一方の空芯コイル(2次側のコイル)連結固定した一例を示した図であり、この例では、圧電素子101の断面中央に配された一方の電極(負電極)が他方の2つの正電極及び圧電物質のよりも大きな直径を有して引き出されて形成されており、負電極の周縁が空芯コイル2に固定されている。これにより、圧電素子101全体が空芯コイル2を介してフレーム102に固定支持される。
【0049】
又、本発明では、圧電素子101は必ずしも空芯コイル2を介してフレーム102に固定支持される必要は無く、フレーム102が圧電素子101の周縁を直接固定支持するようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、圧電素子と振動板をフレームより個々に固定支持するとともに、振動板の中央部に連結固定された圧電素子を駆動することにより圧電素子を振動させてその振動を振動板に伝えて振動板を振動させて振動板から音響放射するようにしたので、振動系の質量は、ほぼ圧電素子の質量分だけ軽くなり、殆ど振動板の質量に等しくなるので、従って、音圧レベルが上がると共に、高域限界周波数が100kHz付近の超高域まで伸びるので、再生周波数帯域の高域限界側が100kHz近くまで拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における圧電型スピーカP1の概略構造図である。
【図2】圧電素子101と空芯コイル2の接続回路図である。
【図3】圧電型スピーカP1の超高域における中心軸X状における再生音圧周波数特性を従来の圧電型スピーカP0のそれとの比較のもとに示した図である。
【図4】本発明における圧電型スピーカの圧電素子を空芯コイルの一方の空芯コイル(2次側のコイル)に連結固定した一例を示した図である。
【図5】従来の圧電型スピーカの一例を示す主要部概略断面構造図である。
【符号の説明】
1・・・・・コーン振動板
2・・・・・空芯コイル
3・・・・・弾性部材
101・・・・・圧電素子
102・・・・・フレーム
Claims (5)
- 振動板に連結固定された圧電素子を駆動する圧電型スピーカにおいて、
前記振動板の周縁が連結される開口側端部を有するフレームの底面に、前記圧電素子と共に共振回路を構成する空芯コイルが固定され、前記圧電素子の周縁が前記空芯コイルの円筒上部に固定されていることを特徴とする圧電型スピーカ。 - 前記振動板はコーン振動板であって、該振動板の中央部に形成されたコーンのつけねの先端部分の半頂角を極小とし、該先端部分が前記圧電素子の一方面の略中央部分に固着されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電型スピーカ。
- 前記振動板の周縁は、粘着性を有する弾性部材を介して前記フレームの開口端部に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電型スピーカ。
- 前記圧電素子は、円盤状のバイモルフ型圧電素子からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧電型スピーカ。
- 前記空芯コイルは、1次側コイルと2次側コイルが同軸円筒状に巻かれてトランス結合された一対のコイルであり、1次側コイルの両端に外部入力端子が接続され、2次側コイルの両端に前記圧電素子が接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧電型スピーカ。
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