JP3027696B2 - 安定な水性医薬組成物 - Google Patents

安定な水性医薬組成物

Info

Publication number
JP3027696B2
JP3027696B2 JP7021014A JP2101495A JP3027696B2 JP 3027696 B2 JP3027696 B2 JP 3027696B2 JP 7021014 A JP7021014 A JP 7021014A JP 2101495 A JP2101495 A JP 2101495A JP 3027696 B2 JP3027696 B2 JP 3027696B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrochloride
pharmaceutical composition
extract
aqueous pharmaceutical
chlorpheniramine maleate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7021014A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08193023A (ja
Inventor
昇次 葛谷
Original Assignee
ホーユー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ホーユー株式会社 filed Critical ホーユー株式会社
Priority to JP7021014A priority Critical patent/JP3027696B2/ja
Publication of JPH08193023A publication Critical patent/JPH08193023A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3027696B2 publication Critical patent/JP3027696B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はマレイン酸クロルフェ
ニラミンなどの塩基性窒素含有有機化合物およびカンゾ
ウ抽出物を含有する澄明で安定な水性医薬組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】 マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸
フェニルプロパノールアミン、塩酸メチルエフェドリ
ン、塩酸エフェドリン、リン酸ジヒドロコデイン、クエ
ン酸チペピジンおよび塩酸ジフェンヒドラミンなどの塩
基性窒素含有有機化合物とカンゾウ抽出物を配合した医
薬品は錠剤、顆粒剤あるいはカプセル剤などの固形剤は
上市されているが、内服液剤はほとんど提供されていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 マレイン酸クロルフ
ェニラミン、塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸メ
チルエフェドリン、リン酸ジヒドロコデイン、クエン酸
チペピジン、および塩酸ジフェンヒドラミンなどの塩基
性窒素含有有機化合物は感冒薬、鼻炎用薬あるいは鎮咳
去痰薬の有効成分として配合され、更により優れた薬効
を発揮させるためにカンゾウ抽出物も同時に配合され
る。本発明者はこれら塩基性窒素含有有機化合物とカン
ゾウ抽出物を配合した内服液剤を検討した結果、澄明な
溶液を調製することが困難であること、調製時及び経時
的に有効成分が減少することと及び長期安定性において
沈澱、浮遊物等が生じるという問題点を新たに見いだし
た。製造時に減少しうる有効成分を増量するなどの解決
策はあるが、製造コストが高くなったり、安定した製品
ができないなどの問題点があり、未だ満足すべき方法は
なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】 そこで本発明者は、マ
レイン酸クロルフェニラミンなどの塩基性窒素を含む有
機化合物とカンゾウ抽出物を配合した場合において、内
服液剤調製時及び経時的に有効成分が減少することな
く、長期間安定で澄明な水溶液を得るべく鋭意検討した
ところ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油およびショ糖
脂肪酸エステルとプロピレングリコールまたはポリエチ
レングリコールを安定化剤として配合することにより、
調製時及び経時的に有効成分が減少することなく、長期
間安定で澄明な水溶液を得ることができることを見出し
本発明を完成した。
【0005】本発明に用いられる塩基性窒素含有有機化
合物としてはマレイン酸クロルフェニラミン、塩酸フェ
ニルプロパノールアミン、塩酸メチルエフェドリン、塩
酸エフェドリン、リン酸ジヒドロコデイン、クエン酸チ
ペピジンおよび塩酸ジフェンヒドラミンが挙げられる。
その配合量は感冒、咳、鼻炎等の症状を改善するために
は通常、0.001〜1.5w/v%であり、好ましく
は0.005〜1w/v%である。さらにより良い改善
効果を得るためには、2種類以上の塩基性窒素含有有機
化合物を配合することが望ましい。
【0006】本発明に用いられるカンゾウ抽出物とはカ
ンゾウを水、エタノールまたはグリコール類から選ばれ
る1種類以上の溶媒で抽出して得られたのものであり、
カンゾウ抽出物の配合量は、消炎効果を得るために通
常、0.05〜5w/v%であり、好ましくは0.2〜
2w/v%である。
【0007】本発明の水性医薬組成物は、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油およびショ糖脂肪酸エステルを配合
することにより、安定性に優れた効果が得られる。その
配合量は0.2〜5w/v%であり、0.2w/v%よ
りも少ないと十分な安定化効果は得られず、5w/v%
よりも多くてもそれ以上の効果は得られず経済的でな
い。なお、配合量の下限については0.5w/v%が好
ましく、0.5w/v%以上配合することにより、より
優れた安定化効果が得られる。なお上限については2w
/v%が好ましく、2w/v%を越えると安定化効果の
上昇は少なくなる。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油と
しては日光ケミカルズ(株)のニッコールHCO−4
0、HCO−50、HCO−60、HCO−100な
ど、ショ糖脂肪酸エステルとしては第一工業製薬(株)
のDKエステルF−110、F−140、F−160、
SSなどが用いられる。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油とショ糖脂肪酸エステルの重量比1:20〜20:
1の範囲で配合するのが望ましい。
【0008】本発明に用いられる成分(D)としては、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(ポリ
エチレングリコール200,300,400,600,
1000,1500,1540,2000,4000,
5000,6000)が挙げられる。その配合量は0.
2〜5w/v%であり、0.2w/v%よりも少ないと
十分な安定化効果は得られず、5w/v%よりも多くて
もそれ以上の効果は得られず経済的でない。なお、配合
量の下限については0.5w/v%が好ましく、0.5
w/v%以上配合することにより、より優れた安定化効
果が得られる。なお上限については2w/v%が好まし
く、2w/v%を越えると安定化効果の上昇は少なくな
る。
【0009】本発明の水性医薬組成物は、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油およびショ糖脂肪酸エステルとプロ
ピレングリコールまたはポリエチレングリコールを安定
化剤として配合することにより、マレイン酸クロルフェ
ニラミンなどの塩基性窒素を含む有機化合物にカンゾウ
抽出物を配合しても、調製時及び経時的に有効成分量を
減少させることなく、長期間安定で澄明な水溶液を得る
ことができる本発明の水性医薬組成物のpHは3〜8で
あり、pHがこの範囲を外れると安定性が悪くなる恐れ
があり、特にpH4〜7の範囲が安定性の点から特に好
ましい。
【0010】本発明の澄明とは、無色または有色のどち
らでもよいが、沈殿や浮遊物などが認められないものを
いう。
【0011】本発明の水性医薬組成物は、例えばマレイ
ン酸クロルフェニラミン、塩酸フェニルプロパノールア
ミンにカンゾウ抽出物を加え、さらにポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル及びプロピレン
グリコールまたはポリエチレングリコールを加えてよく
混合した後、水を加えて全量とすることによって得られ
る。
【0012】さらに製剤の目的とする効能に基づき、例
えば感冒薬であればアセトアミノフェン、塩酸ノスカピ
ン、グアヤコールスルホン酸カリウム、あるいは無水カ
フェインなどの風邪の諸症状に対し薬効を有する化学薬
品、及びマオウエキス、あるいはニンジンエキスなどの
生薬エキスを配合することができる。また鼻炎薬であれ
ばベラドンナエキス、ケイガイエキス、サイシンエキ
ス、ショウキョウエキス、シンイエキス、ゼンコエキ
ス、ビャクシエキスなどの生薬エキスを配合することが
できる。同様に鎮咳去痰薬についても目的とする効能に
該当する薬効を持つ化学薬品及び生薬エキスを配合する
ことができる。
【0013】また、必要に応じて、ビタミンB2、ビタ
ミンB6、ビタミンCなどのビタミン類、ショ糖、ブド
ウ糖、果糖、キシリトール、ソルビトール、水飴、還元
麦芽糖水飴等の甘味剤、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等
の酸味剤、グリシン、アラニン等のアミノ酸、安息香酸
ナトリウム、パラベン等の防腐剤、さらにl−メントー
ル、香料等の着香剤等を加えることも可能である。
【0014】かくして得られる澄明な水性医薬組成物
は、常法によって加熱滅菌することにより、感冒薬、鼻
炎薬、あるいは鎮咳去痰薬として経口投与できる水性医
薬組成物とすることができる。
【0015】本発明の水性医薬組成物は、経時的な沈殿
物がなく、長期間安定性を保つことができ、製造法も容
易であることからも極めて有用である。
【0016】
【実施例】 次に、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
【0017】実施例1 マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸フェニルプロパノ
ールアミン、カンゾウエキス、HCO−60、DKエス
テルF−140、プロピレングリコールを加えて加温し
ながらよくかき混ぜた後、熱精製水を少量ずつ加えなが
らかき混ぜて、さらにその他の成分を溶解し精製水を加
えて全量30mlとする。これを濾過した後、加熱滅菌
し、鼻炎用内服液(pH6.0)を得た。
【0018】
【0019】
【0020】比較例1−1 実施例1からHCO−60、DKエステルF−140、
プロピレングリコールを除いたもの。
【0021】比較例1−2 実施例1からHCO−60、DKエステルF−140を
除いたもの。
【0022】比較例1−3 実施例1からプロピレングリコールを除いたもの。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】<比較実験1>実施例1、比較例1−1〜
1−3において内服液を調製する際、フィルターペーパ
ーで濾過する前後の溶液中の沈澱の様子について、外観
を下記の基準で評価し表1に結果を示した。
【0030】<評価基準> −:沈殿を認めない ±:沈殿をわずかに認める +:沈殿を少量認める ++:沈殿を多量認める
【表1】 比較例1−1及び1−2は濾過前も溶液中に沈澱があ
り、濾過しても沈澱が除去されていない。
【0031】<比較実験2>実施例1、比較例1−1〜
1−3において内服溶液調製後のマレイン酸クロルフェ
ニラミン、塩酸フェニルプロパノールアミンおよびカン
ゾウ中の指標成分としてグリチルリチン量の含有率(W
/V%)を定量し、その結果を表2に示した。
【0032】
【表2】 比較例1−1および1−2においてマレイン酸クロルフ
ェニラミン、塩酸フェニルプロパノールアミンおよびグ
リチルリチンの含有率が減少していることがわかる。
【0033】<比較実験3>比較実験2において調製時
に沈澱が生じなく、マレイン酸クロルフェニラミン、塩
酸フェニルプロパノールアミン、グリチルリチンの含有
量も減少していない実施例1、比較例1−3において5
5℃にて4週間保存後、マレイン酸クロルフェニラミ
ン、塩酸フェニルプロパノールアミンおよびグリチルリ
チンの含有率(W/V%)を定量することにより安定性
試験を行い、その結果を表3に示した。
【0034】
【表3】 実施例1が比較例1−3よりも定量成分の含有率が高く
安定性が良好であった。実施例1、比較例1−1〜1−
を調製し、調製時、40℃にて2ヶ月、4ヶ月および
6ヶ月、外観を下記の基準で評価し、表4に結果を示し
た。
【0035】<評価基準> −:沈殿を認めない ±:沈殿をわずかに認める +:沈殿を少量認める ++:沈殿を多量認める
【表4】 本発明の実施例1は調製時および経時的に沈殿が認めら
れず、澄明で優れた安定性が得られた。
【0036】実施例 クエン酸チペピジン 50mg 塩酸ジフェンヒドラミン 60mg 塩酸エフェドリン 30mg グアヤコールスルホン酸カリウム 210mg 無水カフェイン 150mg カンゾウエキス 750mg ビタミンB 10mg ビタミンB 5mg HCO−50 600mg DKエステルF160 150mg ポリエチレングリコール400 400mg 白糖 4.8g 水飴 6.2g 香料 30mg 合計 30ml 実施例1と同様に調製し、水性医薬組成物(pH6.
2)を得た。実施例1と同様に調製時および経時的に沈
殿が認められず、澄明で優れた安定性が得られた。
【0037】
【発明の効果】 調製時および経時的に沈殿が認められ
ず、長期間安定で澄明な水溶液を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/485 A61K 31/485 35/78 35/78 J 47/10 47/10 47/26 47/26 47/34 47/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)マレイン酸クロルフェニラミン、
    塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸メチルエフェド
    リン、塩酸エフェドリン、リン酸ジヒドロコデイン、ク
    エン酸チペピジンおよび塩酸ジフェンヒドラミンからな
    る群から選ばれる1種または2種以上の塩基性窒素含有
    有機化合物、(B)カンゾウ抽出物、(C)ポリオキシ
    エチレン硬化ヒマシ油およびショ糖脂肪酸エステル、
    よび(D)プロピレングリコールまたはポリエチレング
    リコールを含有することを特徴とする安定な水性医薬組
    成物。
JP7021014A 1995-01-13 1995-01-13 安定な水性医薬組成物 Expired - Fee Related JP3027696B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7021014A JP3027696B2 (ja) 1995-01-13 1995-01-13 安定な水性医薬組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7021014A JP3027696B2 (ja) 1995-01-13 1995-01-13 安定な水性医薬組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08193023A JPH08193023A (ja) 1996-07-30
JP3027696B2 true JP3027696B2 (ja) 2000-04-04

Family

ID=12043204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7021014A Expired - Fee Related JP3027696B2 (ja) 1995-01-13 1995-01-13 安定な水性医薬組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3027696B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003342186A (ja) * 2002-05-24 2003-12-03 Taisho Pharmaceut Co Ltd 鼻炎用内服液剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08193023A (ja) 1996-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11406712B2 (en) Phenylephrine-containing liquid formulations
US9744133B2 (en) Enhanced stability of novel liquid compositions
US20080014274A1 (en) Enhanced stability phenylephrine liquid compositions
JP2002516860A (ja) 安定化剤としてアミノポリカルボン酸を含有する安定化抗ヒスタミンシロップ
JP3784843B2 (ja) 鎮痛作用を有する薬剤組成物
CA1333773C (en) Antitussive liquid compositions containing phenol
EP1321140B1 (en) Ibuprofen solutions for capsule-filling and capsule preparations
JP3027696B2 (ja) 安定な水性医薬組成物
JP4373649B2 (ja) 経口用液剤
JP2005187328A (ja) イブプロフェン含有解熱鎮痛組成物、及び感冒薬
JP2000273051A (ja) 苦みがマスキングされた液状製剤
EP1242062B1 (en) Anhydrous gel comprising nsaid for topical administration to the oral cavity
JPS62270523A (ja) 非刺激性のスプロフエン溶液
JPH09286723A (ja) 改善された経口液剤
JPH08333246A (ja) イブプロフェン懸濁液剤
JP2000080034A (ja) 風邪用組成物
JP2003081846A (ja) 液状鎮咳去痰薬
JP2006089415A (ja) カフェイン含有カプセル製剤
JPH0987201A (ja) 安定な解熱鎮痛剤配合液剤
JPH07116039B2 (ja) 安定な塩酸トリメトキノール内用液剤
JPH0959149A (ja) 消炎鎮痛組成物
JPH0819000B2 (ja) シロツプ剤
JPH0672897A (ja) 月経前の及び月経の不快な諸症状を軽減するための組成物
JP2006062999A (ja) カフェイン含有カプセル製剤
WO2018002738A1 (en) Taste masked liquid pharmaceutical composition of (rs)-4-(ethyl[1-(4-methoxyphenyl)propan-2-yl]amino)butyl 3,4-dimethoxybenzoate or pharmaceutically acceptable salts thereof

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090128

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120128

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees