JP3027686U - 腰 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 腰に悩みを持ち、従来のものでは適合しない
としている人のための腰枕を得ようとするものである。 【構成】一般のポリウレタンフォーム材を低山形横長芯
材３とし、その上面に高密度低反発弾性ポリウレタンフ
ォーム４を接合して腰枕形状とし、更にその上面に通気
性立体編物５を重ね合わせたもので、低反発弾性ポリウ
レタンを用いたことにより、寝返りなどに際し、腰にか
かる衝撃の吸収に優れた効果を発揮するようにするとと
もに、通気性立体編物で表面を覆うことにより、ポリウ
レタン材と身体との間に通気空隙を形成し、また、腰枕
に対する身体の重さ分散が図れる腰枕を得るようにし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、就寝時などに利用する腰枕に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

就寝時などに腰部分に枕状のものを置いて背骨を正しい形に曲げ伸ばすための 腰枕が、従来より使用されててはいるが、単に座布団状のものを用いるとか、低 い枕状のものを用いているに過ぎなかった。

【０００３】 しかし、上記のような腰枕では、腰部分の形状に合致せず、単に腰部分の一部 を支える状態となるため、身体を動かしたり、寝返りを打ったりしたとき、腰枕 で支えられる部分が異なってくるため、そのたびに腰枕の位置を調整する必要が 生じ、使い勝手が悪かった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、使用に際して、どのような使用状態に於いても身体の形状に対応す るよう変化でき、常に腰を包み込むような状態となり、寝返りを打った際でも、 身体の状態に対応でき、背骨の状態を正しく保てるようにできる腰枕を得ようと するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するため下記のような構成としている。 （１） 一般ポリウレタンフォーム材よりなる断面略弧状形の低山形横長芯材、 前記低山形横長芯材の上面を覆うよう接合された肉厚の低反発性ポリウレタン 被覆材、 前記両者の一体化された上面を被覆するよう配置される表面部、連結部、底面 部の三層構造よりなる通気性立体編物材を設けた袋状収納覆体、 とより構成されてなる腰枕。 （２） 三層構造よりなる通気性立体編物材は、表面より見てハニカム形状とさ れてなる、上記（１）記載の腰枕。 （３） 三層構造よりなる通気性立体編物材と低反発性ポリウレタン被覆材との 間に、埃侵入防止用布を介在させてなる、上記（１）記載の腰枕。

【０００６】

【実施例】

図面は本考案による腰枕を示すもので、図１の（ａ）はその斜視図で、（ｂ） はＡ−Ａ線に沿った断面図、図２はその中素材の構成を示す斜視図、図３はその 表面素材の構成を示す斜視図、図４は腰枕を使用している状態を示す説明図で、 （ａ）は仰向けに寝た状態、（ｂ）は横になった状態を示す説明図、また、図５ は、一般ポリウレタンフォーム材と肉厚の低反発性ポリウレタン被覆材との荷重 −たわみ曲線を示す図、である。

【０００７】 図１及び図２に示すように、腰枕１の中素材２は、一般ポリウレタンフォーム 材よりなる断面略弧状形の低山形横長芯材３と、その上面を覆うよう接合された 肉厚の低反発性（軟質）ポリウレタン被覆材４とより構成され、その上面側は、 三層構造の通気性立体編物５で覆われている。なお、符号６は、通気性立体編物 ５の網目よりごみなどが低反発性ポリウレタン被覆材４に付着しないように覆っ ている薄布である。

【０００８】 本実施例に於いては、断面略弧状形の低山形横長芯材３は、中央高さ20mm、幅 300mm、長さ 700mm、で、その表面に、厚さ20mm、幅 300mm、長さ 700mmの低反 発性（軟質）ポリウレタン被覆材４が接着により一体化されて、長さ 700mm、幅 300mm、中央高さ40mm、左右横厚20mm、の中素材２を形成している。

【０００９】 この中素材２は、図１（ｂ）に示すように、その上面を三層構造の通気性立体 編物５で覆われ、この三層構造の通気性立体編物５により腰枕に対する身体の荷 重が分散されて中素材２に伝えられる。なお、中素材２の外側を覆っている薄布 ６は、この中素材２に通気性立体編物５の網目を通ってごみなどが入り込まない ようにするためのものである。

【００１０】 図１（ｂ）に示すように、薄布６で覆われた中素材２は、表側に三層構造の通 気性立体編物５を備えた袋状収納覆体７により覆われて、腰枕として構成されて ある。中素材２は、袋状収納覆体７裏面に設けたフアスナーの開閉により、袋状 収納覆体７よりの収納・取り出しが行なえるようにしてある。

【００１１】 ところで、中素材２における低山形横長芯材３は、一般ポリウレタンフォーム 材としての硬さを備えていて、身体の基本的な形状に対応し、低反発性ポリウレ タン被覆材４は軟質で反発弾性が非常に小さいため、衝撃を受けたときの衝撃吸 収性に優れ、荷重を取り去った後のフオームの戻りが、一般のポリウレタンホー ムに比べ、非常にゆったりしているため、身体の接触する部分が包み込まれるよ うな感触が得られ、また、荷重が分散し、体圧分布が均一となる。

【００１２】 なお、本実施例に於いては、低反発性ポリウレタン被覆材４として、倉敷紡績 株式会社の 900EA（商品名）を用いたが、その反発弾性20％以下、硬さ４±２kg ／314cm²、密度80±5 kg／m³、繰返圧縮残留歪３％以下、であり、その荷重−た わみ曲線は、図５に示す通りで、低反発ポリエレタンフォームは、ヒステリシス ロス率（荷重時と除重時の曲線に囲まれる面積）が大きく、エネルギー吸収に優 れていることを示している。

【００１３】 また、通気性立体編物５としては、ユニチカ株式会社製のハニカムタイプの立 体編物〔その斜視図を示す図３（ａ）及びその断面図を示す図３（ｂ）参照〕を 使用した。これは、ダブルラッセル・マシンを用いて編組した編物で、表面部８ 、連結部９、底面部１０の三層構造において、マルチフィラメント、紡績糸、モ ノフィラメント（長繊維、短繊維）（天然繊維、再生繊維、合成繊維、無機繊維 、金属繊維）等を目的に応じて組合せて構成した繊維構造物で、パイル糸（中間 素材）の振り巾を数mm〜数十mmに変化させて立体性を持たせた編物で、空隙量が 高く、軽量で、用途に応じて編物のボリュウムを活用でき、また、連結糸の弾性 と強靭さにより、優れた弾力性があり、立体的で、ポーラスな構造を有し、通気 性に優れている。

【００１４】

【考案の効果】

本考案による腰枕においては、中素材２における低山形横長芯材３で身体の腰 枕としての基本的な形状に対応し、中素材２の低山形横長芯材３上面に設けた低 反発性ポリウレタン被覆材４により細かく身体の接触する部分を包み込むように 作用させるで、寝返りを打ったり、横に寝た場合でも、低反発性ポリウレタン被 覆材４により軟らかく腰や背骨の曲がり形状に順応でき、また、通気性の少ない ポリウレタン材が中素材２に用いられていても、中組材２上面を覆う立体織物５ で、腰枕と身体との間の通気性を保つと共に、腰枕に対する腰の重さの分散が図 られ、寝心地の良いものとなる。

【００１５】 したがって、本考案による腰枕は、仰向けに寝た場合ばかりでなく、寝返りを 打ったり、横になった場合でも、中素材２における低山形横長芯材３とその上面 に設けた低反発性ポリウレタン被覆材４との組合せ、及び、立体編物５による表 面被覆により、常に身体の形状に適合した腰枕としての作用・効果を奏するもの となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による腰枕を示すもので、（ａ）はその
斜視図で、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線に沿った断面図、
である。

【図２】中素材の構成を示す斜視図である。

【図３】表面素材として使用したハニカムタイプの通気
性立体編物の構成を示すもので、（ａ）は斜視図、
（ｂ）は概略を示す断面図、である

【図４】腰枕を使用している状態を示す説明図で、
（ａ）は仰向けに寝た状態、（ｂ）は横になった状態を
示す説明図、である。

【図５】一般ポリウレタンフォーム材と本考案における
低反発性ポリウレタン被覆材との荷重−たわみ曲線を示
す図、である。

【符号の説明】

１ 腰枕 ２ 中素材 ３ 断面略弧状形の低山形横長芯材 ４ 低反発性ポリウレタン被覆材 ５ 通気性立体編物 ６ 薄布 ７ 袋状収納覆体 ８ 表面部 ９ 連結部 １０ 底面部。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一般ポリウレタンフォーム材よりなる断
   面略弧状形の低山形横長芯材、 前記低山形横長芯材の上面を覆うよう接合された肉厚の
   低反発性ポリウレタン被覆材、 前記両者の一体化された上面を被覆するよう配置される
   表面部、連結部、底面部の三層構造よりなる通気性立体
   編物材を設けた袋状収納覆体、とより構成されてなる腰
   枕。
2. 【請求項２】 三層構造よりなる通気性立体編物材は、
   表面より見てハニカム形状とされてなる、請求項１記載
   の腰枕。
3. 【請求項３】 三層構造よりなる通気性立体編物材と低
   反発性ポリウレタン被覆材との間に、埃侵入防止用布を
   介在させてなる、請求項１記載の腰枕。