JP3027568U

JP3027568U - 釣ざお支持ベルト及びその鉤金具

Info

Publication number: JP3027568U
Application number: JP1995012113U
Authority: JP
Inventors: 昌嶺神澤
Original assignee: 神澤産業株式会社
Priority date: 1995-10-19
Filing date: 1995-10-19
Publication date: 1996-08-13
Anticipated expiration: 2001-04-26

Abstract

(57)【要約】【課題】ベルトが挿通される取付環１の前壁に突設し
た軸受部４に、鉤５の一腕に形成された先端に抜止め部
５ｂが予め形成されている軸部５ａを挿入し支持させ
る。【解決手段】取付環１の前壁に、これに挿通されるベ
ルトと直交する方向の軸孔６を有する軸受部４を突設
し、取付環前壁３の軸孔６の背後に相当する位置に軸孔
６とほぼ同径で軸受部４よりも長い窓７を穿設し、取付
環後壁８の窓７の背後に相当する位置に窓７とほぼ同じ
幅の窓９を穿設した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本案は、磯釣りなどにおいて、テトラポットやクーラーなどにベルトを巻付け、このベルトに取付けられている鉤金具により釣ざおを支持させるものである。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

上記ベルトには、ベルトの断面にほぼ等しい挿通孔を持った複数個の取付環が移動可能に嵌められており、各取付環の前壁には、ベルトと直角方向の軸孔を持つＵ字形断面の軸受部が突設されている。太い金属線を屈曲して作られた鉤の一方の腕に形成した軸部が上記軸孔に挿通され、その先端は鉤が軸受部から離脱しないように折曲げられている。

【０００３】上記取付環は、合成樹脂成形加工、板金加工、ダイカスト等によって作られているが、鉤の軸部を上記軸孔に挿通した後にその先端を折曲しようとすると、鉤を形成している金属線が太くて丈夫なために、軸受部が破損する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本案においては、取付環と軸受部とは一体に結合されており、鉤の軸部の先端は予め折曲加工されている。取付環の前壁及び後壁における軸受部の軸孔の背後の位置には、鉤を形成する金属線の径にほぼ等しい幅の窓が形成されており、前壁の窓の長さは軸受部より十分長い。

【０００５】従って、鉤の軸部はその先端が折曲されていても、軸受部の一端から取付環の前後壁の窓内へ挿入し、そこを通過させて軸受部の他端に到達させ、そこで折曲端を外界へ引出し、かつ軸部を軸受部の軸孔内に位置させることができる。この状態で取付環の挿通孔にベルトを挿通すれば、鉤の軸受部の移動がベルトによって制限されるため、鉤は取付環から離脱できなくなる。

【０００６】

【従来の技術】

上述のような太い金属線で作った鉤を、本案によらずに取付環に取付けるには、通常は取付環と軸受部とを別々に製作し、先端が予め折曲されている鉤の軸部を軸受部と取付環との間に挟み込んだ上で、取付環と軸受部とを鋲止めなどによって結合しなければならない。従って部品点数および製作工数が増して、経費及び生産性の面で著しく不利である。

【０００７】

【考案の実施の形態】

図１及び図２において、合成樹脂製の取付環１は、これに挿通されるベルトの断面に大略等しい断面の挿通孔２を有し、その前壁３にはＵ字形断面の軸受部４が一体に穿設されている。５は、軸受部４の軸孔６の断面より若干細い金属線を折曲げて形成した鉤で、その一方の腕は反対方向に折曲げられて軸部５ａを形成し、更にその先端は折曲げられて抜止め部５ｂを形成している。

【０００８】鉤の軸部５ａは軸受部４の一端から入って軸孔６内に位置し、抜止め部５ｂは軸受部４の他端から出て外界に位置している。そして鉤５は、その軸部５ａを中心に回動することができる。

【０００９】図１に示すように、取付環１の前壁３には、軸孔６の背後位置に窓７が穿設されており、窓７の幅は軸孔６の内径にほぼ等しく、長さは軸受部４の長さより長い。また、取付環１の後壁８の窓７の背後に相当する位置にも、窓７に大略等しい幅の窓９が穿設されている。

【００１０】図１及び図２に示されているように鉤５を取付環１に取付けるには、図３に示すように鉤５の抜止め部５ｂを軸受部４の一端から窓７及び９内に入れ、窓７、９内を移動させて軸受部４の他端に到達させ、そこで抜止め部５ｂを外界へ引き出すと共に、軸部５ａを軸孔６内へ移動させる。この状態で取付環１の挿通孔２にベルトを挿通すると、鉤５は軸受部４から離脱できなくなる。

【００１１】図４は、上述のような鉤金具１１、１２、１３、１４をベルト１０に取付けた状態を示し、鉤金具１１、１４では鉤５は下向きであり、鉤金具１２、１３では鉤５は上向きになっている。鉤金具１１及び１２を例えばテトラポットの右側壁に位置させ、鉤金具１３及び１４を例えばテトラポットの左側壁に位置させてベルトを固定するときは、鉤５の向きを異にする鉤金具１１及び１２の対と、鉤金具１３及び１４の対とによって、２本の釣ざおをテトラポットの両側に支持させることができる。

【００１２】上記２対の鉤金具のほかに、更に別の鉤金具を鉤を上向きにしてベルトに取付けておけば、これに小物類を吊るすことができる。なお、各鉤金具の鉤をベルトに平行する方向に回動すれば、ベルトを嵩張らないように巻くことができ、格納に便利である。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように、本案によるときは、太い金属線でつくられた丈夫な鉤を、取付環に一体に作られた軸受部に容易に取付けることができ、取付環と軸受部とを別々に製作して両者を結合する製作方法に較べ、部品点数及び製作工数が少なくてすみ、生産に極めて有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案鉤金具の一例の縦断面図である。

【図２】上記鉤金具を示す図であり、（ａ）は正面図、
（ｂ）は側面図、（ｃ）は平面図、（ｄ）は背面図であ
る。

【図３】上記鉤金具を組立てる過程を示す縦断面図であ
る。

【図４】上記鉤金具の複数個をベルトに取付けた状態を
示す縮小正面図である。

【符号の説明】

１取付環２挿通孔３取付環前壁４軸受部５鉤５ａ軸部５ｂ抜止め部６軸孔７窓８取付環後壁９窓１０ベルト１１〜１４鉤金具

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】挿通されるベルトの断面に大略等しい断
面の挿通孔を有する取付環の前壁に、上記ベルトに直交
する方向の軸孔を有するＵ字形断面の軸受部を突設し、
太い金属線を折曲げた鉤の一方の腕を反対側に折曲げて
形成した軸部を上記軸受部の軸孔内に位置させると共に
その先端を上記軸受部の外で折曲げて抜止め部を形成し
た鉤金具において、上記軸孔の背後における上記取付環
の前壁に上記金属線の径に大略等しい幅で上記軸受部よ
り長い窓を穿設し、かつ上記窓の背後における上記取付
環の後壁に上記窓の幅に大略等しい幅の窓を設けてなる
釣ざお受け鉤金具。
【請求項２】上記取付環及び軸受部は合成樹脂により
一体に形成されていることを特徴とする請求項１記載の
釣ざお受け鉤金具。
【請求項３】上記取付環及び軸受部は金属により一体
に形成されていることを特徴とする請求項１記載の釣ざ
お受け鉤金具。
【請求項４】挿通されるベルトの断面に大略等しい断
面の挿通孔を有する取付環の前壁に、上記ベルトに直交
する方向の軸孔を有するＵ字形断面の軸受部を突設し、
太い金属線を折曲げた鉤の一方の腕を反対側に折曲げて
形成した軸部を上記軸受部の軸孔内に位置させると共に
その先端を上記軸受部の外で折曲げて抜止め部を形成
し、上記軸孔の背後における上記取付環の前壁に上記金
属線の径に大略等しい幅で上記軸受部より長い窓を穿設
し、かつ上記窓の背後における上記取付環の後壁に上記
窓の幅に大略等しい幅の窓を設けてなる複数個の釣金具
の上記挿通孔に、共通の上記ベルトを挿通したことを特
徴とする釣ざお支持ベルト。
【請求項５】上記鉤が上向きであるものと下向きであ
るものとを隣接配置した上記鉤金具の対を２対有するこ
とを特徴とする請求項４記載の釣ざお支持ベルト。
【請求項６】上記２対の鉤金具のほかに更に上記鉤が
上向きである上記鉤金具を有することを特徴とする請求
項５記載の釣ざお支持ベルト。