JP3027518B2 - 樹脂成形品の接着方法 - Google Patents

樹脂成形品の接着方法

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JP3027518B2
JP3027518B2 JP7042562A JP4256295A JP3027518B2 JP 3027518 B2 JP3027518 B2 JP 3027518B2 JP 7042562 A JP7042562 A JP 7042562A JP 4256295 A JP4256295 A JP 4256295A JP 3027518 B2 JP3027518 B2 JP 3027518B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形品、特にノル
ボルネン系樹脂成形品の接着に有用な樹脂成形品の接着
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ジシクロペンタジエンに代表され
る多環ノルボルネン系モノマーを用いた反応射出成形
(以下「RIM」ともいう)により、ノルボルネン系樹
脂成形品を製造する技術が多々開発されている。RIM
で得られるノルボルネン系樹脂成形品は、吸水性が小さ
く、寸法安定性に優れているうえ、軽量性、耐熱性に優
れている。しかも、RIMの特徴を生かして、大型の成
形品、例えばトイレの浄化槽、液体用の容器(コンテ
ナ)などを製造することができる。このような大型の成
形品の場合、例えば浄化槽を例に取ると、上部と下部に
分割してそれぞれをRIMにより成形し、これらを接着
剤を用いて接着し、一体化する方法が取られている。し
かしながら、ノルボルネン系樹脂からなる成形品は、被
着体と強固に接着する方法がなく、特に線膨張係数がノ
ルボルネン系樹脂とは異なる被着体とは、温度変化によ
り接着剤と成形品や被着体との間に剥離が生じたり、接
着剤が破壊することがあり、強固に接着することができ
ない。また、ノルボルネン系樹脂からなる成形品のみが
被着体であっても、成形品の外部応力による変形に対し
て接着剤が追随できず、接着剤と被着体との間に剥離が
生じたりすることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、ノルボルネン系樹脂
成形品の被着体を強固に接着することができるのみなら
ず、線膨張係数がノルボルネン系樹脂成形品と大きく異
なる被着体と接着した場合にも良好な接着性を示すこと
が可能な樹脂成形品の接着方法を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノルボルネン
系樹脂成形品の接着面と被接着面とを、ポリウレタン系
接着剤を用いて貼り合わせ、硬化させる樹脂成形品の接
着方法であって、ポリウレタン系接着剤が、ポリイソシ
アネートプレポリマー(A)を主成分とする第1成分
と、ポリオール成分(B)を主成分とする第2成分とが
混合された組成物であって、かつポリイソシアネートプ
レポリマー(A)がイソシアネート基を2つ以上含有す
るポリイソシアネート化合物(a)と、両末端に水酸基
を有するポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオール
アジペート)との反応により得られたものであることを
特徴とする樹脂成形品の接着方法を提供するものであ
る。
【0005】本発明に適用されるノルボルネン系樹脂成
形品としては、例えば特開平2−239915号公報に
開示されているようなメタセシス触媒を含有する三環体
以上のノルボルネン系モノマーを反応射出成形(RI
M)して得られる成形品が挙げられる。ここで、三環体
以上のノルボルネン系モノマーは、三環体以上であるこ
とにより、熱変形温度の高い樹脂が得られ、肉厚成形品
を切削加工用として用いる場合に要求される耐熱性を満
足することができる。また、生成される樹脂は、切削時
の摩擦熱による溶融を防止できる点から、熱硬化型とす
ることが好ましい。このため、全モノマー中に、少なく
とも10重量%、好ましくは30重量%以上の架橋性モ
ノマーを使用することが望ましい。
【0006】三環体以上のノルボルネン系モノマーとし
ては、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタ
ジエンなどの三環体、テトラシクロドデセンなどの四環
体、トリシクロペンタジエンなどの五環体、テトラシク
ロペンタジエンなどの七環体、これらのアルキル置換体
(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル置換
体)、アルキリデン置換体(例えば、エチリデン置換
体)、アリール置換体(例えば、フェニル、トリル置換
体)などが挙げられる。
【0007】また、上記架橋性モノマーとしては、反応
性の二重結合を2個以上有する多環ノルボルネン系モノ
マーが挙げられ、例えばジシクロペンタジエン、トリシ
クロペンタジエン、テトラシクロペンタジエンなどが挙
げられる。なお、三環体以上のノルボルネン系モノマー
と架橋性モノマーが同一である場合には、他の架橋性モ
ノマーを併用する必要はない。これらのノルボルネン系
モノマーや架橋性モノマーは、1種単独で使用すること
も、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0008】なお、上記三環体以上のノルボルネン系モ
ノマーとともに開環重合し得る、2−ノルボルネン、5
−メチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネンなどの二
環体のノルボルネン系モノマーや、シクロブテン、シク
ロペンテン、シクロペンタジエン、シクロオクテン、シ
クロドデセンなどの単環シクロオレフィンなどを、本発
明の目的を損なわない範囲で併用することもできる。
【0009】RIMに用いられるメタセシス触媒として
は、ノルボルネン系モノマーの開環重合用触媒として公
知のメタセシス触媒系であれば特に制限はない。このメ
タセシス触媒としては、例えばタングステン、モリブデ
ン、タンタルなどの、ハロゲン化物、オキシハロゲン化
物、酸化物、有機アンモニウム塩などが挙げられる。こ
のメタセシス触媒の具体例としては、六塩化タングステ
ン、オキシ四塩化タングステン、酸化タングステン、ト
リデシルアンモニウムタングステート、トリ(トリデシ
ル)アンモニウムタングステート、トリオクチルアンモ
ニウムタングステートなどのタングステン化合物、五塩
化モリブデン、オキシ三塩化モリブデン、トリデシルア
ンモニウムモリブデート、メチルトリカプリルアンモニ
ウムモリブデート、トリ(トリデシル)アンモニウムモ
リブデート、トリオクチルアンモニウムモリブデートな
どのモリブデン化合物、五塩化タンタルなどのタンタル
化合物が挙げられる。中でも、反応に使用するノルボル
ネン系モノマーに可溶性の触媒を用いることが好まし
く、その点から有機アンモニウム塩が望ましい。
【0010】また、必要に応じてベンゾニトリル、テト
ラヒドロフランなどのルイス塩基、アセチルアセトン、
アセト酢酸アルキルエステルなどのキレート化剤を併用
すると、早期重合を予防することができる。さらに、触
媒系には、共触媒(活性剤)として、アルキルアルミニ
ウムハライド、アルコキシアルキルアルミニウムハライ
ド、アリールオキシアルキルアルミニウムハライド、有
機スズ化合物などを併用することもできる。さらに、触
媒、共触媒に加えて、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキ
サクロロシクロペンタジエンなどのハロゲン化炭化水
素、四塩化スズ、四塩化ケイ素、塩化マグネシウム、塩
化ゲルマニウムなどのハロゲン化物を併用してもよい。
【0011】メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマ
ー1モルに対して、通常、0.01〜50ミリモル、好
ましくは0.1〜10ミリモル、共触媒は、触媒成分に
対して、通常、0.1〜200(モル比)、好ましくは
2〜10(モル比)の範囲で使用される。メタセシス触
媒および共触媒は、いずれもノルボルネン系モノマーに
対して溶解して用いる方が好ましいが、成形品の物性を
本質的に損なわない範囲で少量の溶剤に懸濁あるいは溶
解して用いてもよい。
【0012】RIMにおける重合方法としては、好まし
くはノルボルネン系モノマーを二液に分け、一方にはメ
タセシス触媒を、他方には共触媒を添加し、2種類の安
定な反応溶液を調製し、次いで混合して得られる反応原
液を所定形状の型枠中に注入し、そこで塊状による開環
重合を開始し、成形品を得る。ここで、2種類の反応溶
液の混合を、ミキシングヘッドで行い、射出ラインを通
して型枠内に注入してもよい。
【0013】このようにしてRIMにより得られるノル
ボルネン系樹脂成形品の接着面と被接着面とを、本発明
では、ポリウレタン系接着剤を用いて貼り合わせ、硬化
させる。このポリウレタン系接着剤としては、好ましく
は硬化後のショアーA硬度が80未満、さらに好ましく
は50未満であって、かつ硬化後の伸びが好ましくは2
00%以上、好ましくは400%以上のものである。シ
ョアーA硬度が80を超える場合や、伸びが200%未
満の場合には、耐衝撃性が低下し、またノルボルネン系
樹脂成形品の外部応力による変形に追随できず剥離が生
じやすく、接着性が低下する。このポリウレタン系接着
剤を構成するポリウレタンは、ポリイソシアネートプレ
ポリマー(A)を主成分とする第1成分と、ポリオール
成分(B)を主成分とする第2成分とが混合された組成
物であって、かつポリイソシアネートプレポリマー
(A)がイソシアネート基を2つ以上含有するポリイソ
シアネート化合物(a)と、両末端に水酸基を有するポ
リ(3−メチル−1,5−ペンタンジオールアジペー
ト)との反応により得られるもの(以下「ポリウレタン
組成物」ともいう)である。
【0014】このポリウレタン組成物においては、下記
の条件〜を満足することが好ましい。 前記ポリイソシアネート化合物(a)の有するイソシ
アネート基の30〜100モル%が、4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートと低分子ジオールとの反応
により得られる、15〜30重量%の割合でイソシアネ
ート基を含有するウレタンプレポリマーに由来するイソ
シアネート基であること。 前記ポリオール化合物(B)の有する水酸基のうち、
50〜70モル%が、水酸基あたりの分子量が150以
下である低分子量ジオールに由来する水酸基であり、5
0〜30モル%が、水酸基あたりの分子量が1,500
以上であって3個以上の水酸基を分子内に有する高分子
量ポリオールに由来する水酸基であること。 第1成分中に含まれるイソシアネート基のモル数を
a、第2成分中に含まれる水酸基のモル数をbとすると
き、(a/b)の値が0.9〜1.4の範囲となるよ
う、第1成分と第2成分とが混合されていること。
【0015】このポリウレタン組成物を構成する第1成
分は、ポリイソシアネートプレポリマー(A)を主成分
とするものである。ポリイソシアネートプレポリマー
(A)は、イソシアネート基を2つ以上含有するポリイ
ソシアネート化合物(a)と、両末端に水酸基を有する
ポリ(3−メチル−1.5−ペンタンジオールアジペー
ト)との反応により得られる。
【0016】ポリイソシアネート化合物(a)として
は、例えば脂肪族、芳香族、脂環式など各種のポリイソ
シアネート化合物を用いることができる。ポリイソシア
ネート化合物(a)の具体例としては、例えばキシリレ
ンジイソシアネート、ポリフェニルメタンジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、ナフタレンジイ
ソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネートなどのジイソシアネート化合
物、およびこれらの重合物を挙げることができ、さらに
分子構造中にアロファネート結合、イソシアヌレート結
合、カルボジイミド結合などを有し、複数のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、例えば上記
のジイソシアネート化合物の二量化物や三量化物、ポリ
メリックフェニルメタンジイソシアネートなどであって
もよい。これらの化合物は、単独で、あるいは2種類以
上組み合わせてポリイソシアネート化合物(a)を構成
することができる。
【0017】本発明においては、前記ポリイソシアネー
ト化合物(a)の有するイソシアネート基の30〜10
0モル%が、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートと低分子ジオールとの反応により得られるウレタン
プレポリマー(以下「特定のウレタンプレポリマー」と
もいう)に由来するイソシアネート基であることが好ま
しい。特定のウレタンプレポリマーに由来するイソシア
ネート基の割合が30モル%未満である場合には、ポリ
ウレタン組成物の硬化物は、大きな伸び特性および小さ
なヤング率を有するものとなりにくい。なお、特定のウ
レタンプレポリマーにおいて、イソシアネート基の含有
割合としては15〜30重量%であることが好ましく、
さらに好ましくは22〜24重量%とされる。このよう
な特定のウレタンプレポリマーとしては、例えば「スミ
ジュールPF」〔住友バイエルウレタン(株)製〕を挙
げることができる。
【0018】ポリイソシアネートプレポリマー(A)を
得るために、前記ポリイソシアネート化合物(a)との
反応に供される、両末端に水酸基を有するポリ(3−メ
チル−1.5−ペンタンジオールアジペート)として
は、3−メチル−1.5−ペンタンジオールとアジピン
酸との共重合体で、分子量が500〜10,000のも
のが挙げられる。具体的には「クラポールPシリーズ」
〔(株)クラレ製〕を挙げることができ、特にポリウレ
タン組成物の硬化物に大きな伸び特性および小さなヤン
グ率を付与するという観点から「クラポールP−401
0」を用いることが好ましい。
【0019】ポリイソシアネートプレポリマー(A)を
得るための方法としては、特に限定されるものではない
が、例えばポリイソシアネート化合物(a)と、両末端
に水酸基を有するポリ(3−メチル−1.5−ペンタン
ジオールアジペート)とを、イソシアネート基と水酸基
のモル比(NCO/OH)が2〜20となる割合で配合
し、この配合系を20〜90℃で1〜6時間加熱して反
応させる方法が挙げられる。
【0020】上記ポリウレタン組成物を構成する第2成
分は、ポリオール化合物(B)を主成分とするものであ
る。ポリオール化合物(B)の具体例としては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロール
プロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、グリセリン、1,3
−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ヘキ
サントリオール、ペンタエリスリトール誘導体、ソルビ
トール、ネオペンチルグリコールなどの多価アルコール
類;前記多価アルコール類と、アルキレンオキサイド
(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドな
ど)との付加重合により得られるポリエーテルポリオー
ル;前記多価アルコール類と、多塩基酸類(例えば、マ
レイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、酒石
酸、テレフタル酸、イソフタル酸など)との縮合反応に
より得られるポリエステルポリオール;ラクトン類(例
えば、ε−カプラクトン、γ−バレロラクトンなど)の
開環重合により得られるポリエステルポリオール;水酸
基を含有する重合性モノマー(例えば、アクリル酸ヒド
ロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシブチル、トリメチ
ロールプロパンモノアクリレートなど)を単独で重合
し、またはこれらと共重合可能なモノマー(例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、スチレン、アクリロニトリ
ル、α−メチルスチレンなど)とを共重合して得られる
アクリルポリオール;ヒマシ油およびその誘導体;両末
端にエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミンなどとを反応させて得ら
れるエポキシポリオールなどを挙げることができる。こ
れらの化合物は、単独で、あるいは2種類以上組み合わ
せてポリオール化合物(B)を構成することができる。
【0021】本発明においては、前記ポリオール化合物
(B)の有する水酸基は、その50〜70モル%が低分
子量ジオールに由来する水酸基であることが好ましく、
その50〜30モル%が高分子量ポリオールに由来する
水酸基であることが好ましい。
【0022】ここで、「低分子量ジオール」とは、水酸
基あたりの分子量が150以下であるジオールをいうも
のとする。この低分子量ジオールとしては、粘性や反応
性などの観点から、分子量が300以下であるポリオキ
シプロピレンエーテルジオールを好ましいものとして例
示することができる。
【0023】一方、「高分子量ポリオール」とは、水酸
基あたりの分子量が1,500以上であって、3個以上
の水酸基を分子内に有するポリオールをいうものとす
る。この高分子量ポリオールとしては、粘性や硬化物の
物性などの観点から、ポリオキシプロピレンエーテルト
リオールおよびポリオキシプロピレンエーテルテトラオ
ールを好ましいものとして例示することができる。
【0024】低分子量ジオール由来の水酸基の割合が5
0重量%未満である場合、高分子量ポリオール由来の水
酸基の割合が50重量%を超える場合には、硬化物にお
ける伸び特性の向上効果は認められるものの、該硬化物
は十分な強度を有するものとなりにくい。一方、低分子
量ジオール由来の水酸基の割合が70重量%を超える場
合、高分子量ポリオール由来の水酸基の割合が30重量
%未満である場合には、組成物の硬化物が大きな伸び特
性および小さなヤング率を有するものとなりにくい。
【0025】上記ポリウレタン組成物を構成する第2成
分には、必要に応じてアミン化合物が含有されていても
よい。かかるアミン化合物の具体例としては、エチレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ
ミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキ
サミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシレンジア
ミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、メラミンおよ
びこれらの誘導体などの脂肪族ポリアミン化合物;o−
フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フ
ェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル、2,4−ジアミノジフ
ェニルアミン、1,5−ジアミノナフタレン、1,8−
ジアミノナフタレン、2,4−ジアミノトルエンなどの
芳香族ポリアミン化合物を挙げることができる。アミン
化合物の添加量は、第2成分100重量部に対して、通
常、0.1〜2重量部である。
【0026】また、第2成分には、硬化反応を促進させ
るための硬化用触媒が含有されていてもよい。かかる硬
化用触媒としては、例えば酢酸第一スズ、オクタン酸第
一スズ、ラウリン酸第一スズ、オレイン酸第一スズなど
のカルボン酸第一スズ;ジブチルチンアセテート、ジブ
チルチンジラウレート、ジブチルチンマレエート、ジブ
チルチンジ−2−エチル−ヘキソエート、ジラウリルチ
ンジアセテート、ジオクチルチンジアセテートなどのカ
ルボン酸のジアルキルスズ塩;水酸化トリメチルスズ、
水酸化トリブチルスズ、水酸化トリオクチルスズなどの
水酸化トリアルキルスズ;酸化ジブチルスズ、酸化ジオ
クチルスズ、酸化ジラウリルスズなどの酸化ジアルキル
スズ;二塩化ジブチルスズ、二塩化ジオクチルスズなど
の塩化ジアルキルスズ;トリエチルアミン、ベンジルメ
チルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルブタ
ンジアミン、2−メチル−トリエチレンジアミンなどの
第三級アミン;1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.
0)ウンデセン−7のフェノール塩、ステアリン酸塩、
オレイン酸塩、ギ酸塩、フェノールノボラック塩などを
挙げることができる。硬化触媒の添加量は、第2成分1
00重量部に対して、通常、0.01〜4重量部であ
る。
【0027】上記ポリウレタン組成物は、前記第1成分
と、前記第2成分とが、特定の割合で混合されて構成さ
れていることが好ましい。具体的には、第1成分中に含
まれるイソシアネート基のモル数をa、第2成分中に含
まれる水酸基のモル数をbとするとき、(a/b)の値
が0.9〜1.4の範囲となるよう混合されていること
が好ましい。この値が0.9未満である場合には、過剰
に残留する水酸基によって硬化物の耐水性が低下する傾
向がある。一方、この値が1.4未満を超える場合に
は、硬化物が十分な強度を有するものとならず、また過
剰に残留するイソシアネート基が湿気硬化して伸び特性
の向上効果が阻害される傾向がある。前記第1成分と前
記第2成分との混合手段としては、特に限定されるもの
ではなく、例えばスタティックミキサーやダイナミック
ミキサーなどで混合することができる。
【0028】なお、ポリウレタン組成物を構成する第1
成分および/または第2成分には、必要に応じて各種の
充填剤が添加含有されていてもよい。この充填剤として
は、例えばタルク、炭酸カルシウム、クレー、合成シリ
カ、合成ゼオライト、ベントナイト、亜鉛華、二酸化チ
タン、カーボンブラック、ガラス粒子などが挙げられ
る。なお、これらの充填剤は、表面処理されていること
が好ましい。
【0029】また、本発明に適用されるポリウレタン系
接着剤には、該接着剤と相溶性を有する粘着性付与剤を
混合して使用することにより、接着性を改良することが
できる。この粘着付与剤としては、C5 石油樹脂、C9
石油樹脂、C5 9 共重合系石油樹脂、キシレン樹脂、
ロジンエステル樹脂、フェノール樹脂、テルペンフェノ
ール樹脂、フェノール変性樹脂などが挙げられる。
【0030】上記ポリウレタン系接着剤の具体例として
は、マイティライト2200、マイティライト2300
A〔いずれも日本ラテックス加工(株)製〕などを挙げ
ることができる。
【0031】本発明では、ノルボルネン系樹脂成形品の
接着面と被接着面とを、上記ポリウレタン系接着剤を使
用して貼り合わせる前に、接着性を改善するために、あ
らかじめプライマーにより前処理することが好ましい。
このプライマーとしては、イソシアネートモノマー、イ
ソシアネート基含有プレポリマーなどが挙げられ、これ
らのプライマーは、ジシクロペンタジエン系、オレフィ
ン系、ジエン系プライマーと組み合わせて用いてもよ
い。
【0032】このプライマーとしては、好ましくはポリ
イソシアネート化合物(b)を含有するプライマー組成
物(以下「プライマー組成物」ともいう)を用いること
が望ましい。
【0033】プライマー組成物を構成するポリイソシア
ネート化合物(b)は、分子中に複数のイソシアネート
基を有する化合物であり、例えば脂肪族、芳香族、脂環
式などの各種ポリイソシアネート、およびポリイソシア
ネートとポリオールとを反応させて得られるポリイソシ
アネートプレポリマーを挙げることができる。これらの
ポリイソシアネート化合物(b)のうちでは、ポリイソ
シアネートとポリオールとを反応させて得られる、分子
中に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネー
トプレポリマーが、硬化後のプライマー層に強靱性を与
えることができる点から好ましい。
【0034】このうち、ポリイソシアネート化合物
(b)に使用される上記各種ポリイソシアネートとして
は、上記接着剤を構成するポリウレタン組成物に使用さ
れるポリイソシアネート化合物(a)と同様である。ま
た、ポリイソシアネートプレポリマーの合成に使用され
る上記ポリオールとしては、上記接着剤を構成するポリ
ウレタン組成物に使用されるポリオール成分(B)と同
様である。
【0035】なお、ポリイソシアネート化合物(b)
は、イソシアネート基の全部あるいは一部がブロック化
されていてもよい。このブロック化のためのブロック剤
としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、イ
ソブタノールなどのアルコール類、フェノール、クレゾ
ール、キシレノール、p−ニトロフェノールなどのフェ
ノール類、マロン酸エチル、アセト酢酸エチル、アセチ
ルアセトンなどのカルボニル化合物類、アセトアミド、
アクリルアミドなどの酸アミド類、コハク酸イミド、マ
レイン酸イミドなどの酸イミド類、2−エチルイミダゾ
ール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミ
ダゾール類、2−ピロリドン、ε−カプロラクタムなど
のラクタム類、アセトキシム、メチルエチルケトキシ
ム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサノンオキシ
ムなどのオキシム類などを挙げることができる。
【0036】以上のポリイソシアネート化合物(b)の
うちで、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの重
合体、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの
重合体とポリエーテルポリオールもしくはヒマシ油系ポ
リオールとの反応で得られるポリイソシアネートプレポ
リマー、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフ
ェート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフ
ェートの重合体、およびトリス(イソシアネートフェニ
ル)チオホスフェートとポリエーテルポリオールもしく
はヒマシ油系ポリオールとの反応で得られるポリイソシ
アネートプレポリマーが好ましい。
【0037】プライマー組成物において、以上のポリイ
ソシアネート化合物(b)とともに、極性基を有するス
チレン系ポリマーを配合してもよい。配合される極性基
を有するスチレン系ポリマーとしては、スチレン成分を
含む重合体であって、水酸基、カルボキシル基、アミノ
基、メルカプト基、シアノ基、アルキルエステル基、ア
ミド基、エポキシ基などの極性基が導入された変性ポリ
スチレン、スチレンと(メタ)アクリロニトリル、メチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルエチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メ
タ)アクリレートなどの極性モノマーとのランダム共重
合体、ブロック共重合体またはグラフト共重合体などを
用いることができる。
【0038】これらのうち、上記スチレン系ポリマーと
しては、ポリイソシアネート化合物と反応基を有する水
酸基、カルボキシル基などの極性基を有する変性ポリス
チレンが好ましい。これは、スチレン系ポリマーの極性
基とプライマー層を形成するポリイソシアネート化合物
(b)との相互作用により、より強靱なプライマー層が
形成されるためである。このような変性ポリスチレンの
具体例としては、例えば東亜合成化学工業(株)製の
「マクロモノマー」シリーズを挙げることができる。ま
た、スチレンと極性モノマーとの共重合体としては、ブ
ロックまたはグラフトタイプの共重合体が好ましく、こ
のような例としては、東亜合成化学工業(株)製の「レ
セダ」シリーズを挙げることができる。
【0039】プライマー組成物においては、ポリイソシ
アネート化合物(b)の極性基を有するスチレン系ポリ
マーに対する配合比は、好ましくは重量比で1:10〜
50:1である。この配合比が1:10未満では、プラ
イマー層とその上に塗布されるポリウレタン系接着剤と
の接着性が不充分となる場合があり、一方50:1を超
えると、プライマー層と被着体との接着性が不充分とな
る場合がある。
【0040】このプライマー組成物において、ポリイソ
シアネート化合物(b)として、ポリイソシアネートプ
レポリマーを用いる場合には、被着体上に塗布されたプ
ライマー層の湿気硬化を促進するために、通常、触媒が
使用される。
【0041】この触媒の具体例としては、ステアリン酸
亜鉛、ジブチルスズジラウレート、オクチル酸スズ、銅
アセチルアセトネート、鉄アセチルアセトネート、マン
ガンアセチルアセトネート、ニッケルアセチルアセトネ
ート、亜鉛アセチルアセトネート、コバルトアセチルア
セトネートなどの有機金属化合物類、2−メチルトリエ
チレンジアミン、トリエチレンジアミン、N,N,N′
−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−
ジメチルアミノエチルモルホリン、N,N−ジメチルピ
ペラジン、1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウ
ンデセン−7(以下「DBU」ともいう)などのアミン
類、DBUのフェノール塩、DBUの2−エチルヘキサ
ン酸塩、DBUのオレイン酸塩、DBUのギ酸塩などの
アミン塩類、ならびにこれらの混合物などが挙げられ
る。
【0042】この触媒の使用量は、ポリイソシアネート
化合物(b)(および極性基を有するスチレン系ポリマ
ー)100重量部に対し、通常、0.001〜5重量部
であり、5重量部を超える場合には、プライマー組成物
の保存安定性が低下しやすくなる。
【0043】プライマー組成物は、通常、ポリイソシア
ネート化合物(b)のイソシアネート基やスチレン系ポ
リマーの極性基に対して不活性な有機溶剤に溶解させ、
得られる溶液を刷毛、スプレー、浸漬などの手段により
被着体上に塗布して用いられる。この有機溶剤の具体例
としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸
エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メチレンクロラ
イド、1,1,1−トリクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類、およびこれらの混合物が挙げられる。これ
らのうち、メチルエチルケトンまたは酢酸エチルが、塗
布後に要する乾燥時間が短く、しかも被着体表面の洗浄
作用をも有するので好ましい。この有機溶剤は、プライ
マー組成物の濃度が0.1〜80重量%、好ましくは4
〜60重量%となる割合で使用することが、被着体表面
への塗布などの作業性の点で好ましい。
【0044】なお、上記プライマー組成物には、必要に
応じて使用目的に応じた任意の配合成分を、本来の目的
が損なわれない範囲内において使用することができる。
これらの任意の配合成分としては、顔料、染料、老化防
止剤、可塑剤、充填剤、粘着付与剤、反応促進剤などを
挙げることができる。
【0045】また、上記プライマー組成物には、塗布後
の乾燥を高めたり、あるいは接着性を高くするために、
上記以外のウレタンプレポリマー、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体などの特性改良剤を添加することもでき
る。これらの特性改良剤は、プライマー組成物100重
量部に対して100重量部以下の割合で添加される。
【0046】以上のプライマーの具体例としては、マイ
ティグリップ9063〔日本ラテックス加工(株)
製〕、マイティグリップ9045〔日本ラテックス加工
(株)製〕などが挙げられる。
【0047】本発明のポリウレタン系接着剤を用い、ノ
ルボルネン系樹脂成形品の接着面と被接着面とを貼り合
わせるには、プライマー組成物を用いる場合、例えばま
ず被着体の一方の表面をアセトンなどの溶剤で脱脂した
のち、上記プライマー組成物溶液を固形分換算で5〜5
0g/m2 塗布し、通常は室温または加熱により乾燥さ
せ、次いでプライマー組成物の塗膜上に上記接着剤を固
形分換算で100〜1,000g/m2 塗布し、同様に
プライマー組成物で処理された被着体の他方を重ねて圧
着すればよい。
【0048】また、プライマー組成物を使用することな
く、接着剤のみで接着する場合には、被着体表面をアセ
トンなどの溶剤で脱脂処理したのち、接着剤を100〜
1,000g/m2 塗布し、同様に脱脂処理した他方の
被着体を重ねて圧着すればよい。さらに、接着後、ポリ
ウレタン系接着剤を硬化させるには、5℃以上の常温で
16時間以上放置すればよい。また、40〜80℃の温
度をかけるなどして、硬化を促進させることもできる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるのではない。なお、
実施例中、部および%は、特に断らない限り重量基準で
ある。また、実施例における各種測定項目は、以下のよ
うにして求めた値である。引張強度、伸び、ヤング率 ポリウレタン組成物(ポリウレタン系接着剤)を金型に
流し込み、室温で3日仮硬化させることによって、厚さ
1mmのシート状の硬化物を得、このシート状の硬化物
からダンベル状試験片(JIS−2号)を作製し、引張
試験機〔島津製作所(株)製、オートグラフAG−50
00B〕を用い、毎分100mmの引張速度で引張試験
を行い、JIS K6301に準じて引張強度、伸びお
よびヤング率を測定した。剥離接着強度 オートグラフAG−5000B〔(株)島津製作所製〕
を用いて測定し、5組のサンプルの測定値の平均で表し
た。
【0050】参考例1(ノルボルネン系樹脂成形品の調
製) フェノール系酸化防止剤〔チバガイギー社製、イルガノ
ックス259〕を2%含有するジシクロペンタジエン
(以下「DCP」ともいう)を2つの容器に入れ、一方
にはDCPに対しジエチルアルミニウムクロライドを3
3ミリモル濃度、n−プロパノールを34.6ミリモル
濃度、四塩化ケイ素を20ミリモル濃度になるように添
加した。また、他方には、DCPに対しトリ(トリデシ
ル)アンモニウムモリブデートを4ミリモル濃度になる
ように添加した。
【0051】所定温度に保った両反応液を、ギヤーポン
プとパワーミキサーを用いて、1:1の比率で混合し3
0℃で、内径100mmφ、高さ800mmの形状を有
する、15℃に保たれたスチール製型枠内へほぼ常圧で
注入したのち、2kgG/cm2 に加圧した。これらの
一連の操作は、チッ素雰囲気下で行った。このようにし
て得られた丸棒状のブロック材を切断し、厚さ3mmの
25mm×60mmの板状成形品からなる試験片Nを得
た。
【0052】参考例2(ポリウレタン系接着剤の調製) (1)第1成分の調製 ポリメリック4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレ
タン(株)製:ポリイソシアネート化合物(a)〕8.
3部と、水添キシリレンジイソシアネート「タケネート
600」〔武田薬品工業(株)製:ポリイソシアネート
化合物(a)〕8.3部と、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネートと低分子量ポリオールとの反応によ
り得られるウレタンプレポリマー「スミジュールPF」
〔住友バイエルウレタン(株)製:ポリイソシアネート
化合物(a)〕16.7部と、ポリ(3−メチル−1.
5−ペンタンジオールアジペート)「クラポールP−4
010」〔クラレ(株)製:分子量4,000〕37.
5部とを配合し、この配合系を90℃で2時間加熱して
反応させ、次いで乾燥した炭酸カルシウム粉末29.2
部を添加して第1成分を調製した。この第1成分におい
て、ポリイソシアネート化合物(a)の有するイソシア
ネート基の38.5モル%が、ウレタンプレポリマー
「スミジュールPF」に由来するものである。
【0053】(2)第2成分の調製 ポリエーテルトリオール「エクセノール823」〔旭硝
子(株)製:分子量5,000の高分子量ポリオール〕
64.2部と、ポリエーテルジオール「エクセノール2
20」〔旭硝子(株)製:分子量200の低分子量ジオ
ール〕10.8部と、タルク25部と、ペンタエチレン
ヘキサミン〔アミン化合物〕0.5部と、トリエチレン
ジアミン「DABCO」〔三共エアープロダクト(株)
製:硬化用触媒〕0.05部とを混合して第2成分を調
製した。この第2成分を構成するポリオール化合物
(B)の有する水酸基のうち、高分子量ポリオールであ
る「エクセノール823」に由来する水酸基の割合は3
0.8モル%であり、低分子量ジオールである「エクセ
ノール220」に由来する水酸基の割合は69.2モル
%である。
【0054】(3)ポリウレタン組成物の製造 上記の第1成分と、第2成分とを、1:1.5(重量
比)となる割合で混合することによりポリウレタン組成
物を製造した。この組成物において、イソシアネート基
と水酸基のモル比(NCO/OH)は1.2である。こ
のポリウレタン組成物の上記引張強度、伸び、ヤング率
は、3.0MPa、620%、2.5N/m2 であっ
た。
【0055】参考例3(プライマー組成物の調製) ポリメリック4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレ
タン(株)製:ポリイソシアネート化合物(b)〕5.
7部と、ポリエーテルポリオール「エクセノール51
0」〔旭硝子(株)製:分子量4,000の高分子量ポ
リオール〕14.3部と、触媒として2−メチルトリエ
チレンジアミン0.2部と、溶剤として酢酸エチル80
部とを混合して、ポリイソシアネートプレポリマー溶液
を得た。このプレポリマー溶液に、変性ポリスチレンで
ある「マクロモノマーHN−6」〔東亜合成化学工業
(株)製〕を10部添加して溶解させ、プライマー組成
物を調製した。
【0056】実施例1 参考例1で得た試験片Nどうしを表面脱脂処理したの
ち、プライマーMG9063〔日本ラテックス加工
(株)製〕を固形分換算で10g/m2 となるように塗
布したのち、参考例2で得たポリウレタン組成物(接着
剤)を固形分換算で500g/m2 となるように被着体
表面に塗布し、圧着して、23℃で3日間放置したの
ち、剥離強度を測定した。試験片Nどうしの剥離接着強
度は、30kg/cm2 であった。
【0057】実施例2 参考例1で得た試験片Nと同一の寸法のセラミックス試
験片C〔ベラミカ商事(株)製〕を用い、それぞれにプ
ライマーMG9045〔日本ラテックス加工(株)製〕
を固形分換算で5g/m2 となるように塗布したのち、
参考例2で得たポリウレタン組成物(接着剤)を固形分
換算で500g/m2 となるように試験片Nに塗布し、
セラミックス試験片Cとを圧着し、23℃で3日間放置
したのち、剥離強度を測定した。試験片Nとセラミック
ス試験片Cとの剥離接着強度は、20kg/cm2 であ
った。
【0058】実施例3 参考例1で得た試験片Nの表面を脱脂処理したものに、
参考例2で得たポリウレタン組成物(接着剤)を固形分
換算で500g/m2 になるように塗布し、同様に脱脂
処理した試験片Nを圧着したのち、23℃で3日間放置
して剥離強度を測定した。剥離接着強度は、25kg/
cm2 であった。
【0059】
【発明の効果】本発明の樹脂成形品の接着方法によれ
ば、ポリウレタン系接着剤を用いているため、該接着剤
は柔らかく伸びがあり、ノルボルネン系樹脂成形品の変
形に対しても良く追随するため、ノルボルネン系樹脂成
形品の被着体を強固に接着することができるのみなら
ず、線膨張係数がノルボルネン系樹脂成形品と大きく異
なる被着体と接着した場合にも良好な接着性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−266434(JP,A) 特開 平3−160079(JP,A) 特開 平7−149856(JP,A) 特開 平6−172735(JP,A) 特開 平6−316689(JP,A) 特開 平5−247241(JP,A) 特開 平5−222342(JP,A) 特開 平3−182584(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 1/00 - 201/10 CA(STN) REGISTRY(STN) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノルボルネン系樹脂成形品の接着面と被
    接着面とを、ポリウレタン系接着剤を用いて貼り合わ
    せ、硬化させる樹脂成形品の接着方法であって、ポリウ
    レタン系接着剤が、ポリイソシアネートプレポリマー
    (A)を主成分とする第1成分と、ポリオール成分
    (B)を主成分とする第2成分とが混合された組成物で
    あって、かつポリイソシアネートプレポリマー(A)が
    イソシアネート基を2つ以上含有するポリイソシアネー
    ト化合物(a)と、両末端に水酸基を有するポリ(3−
    メチル−1,5−ペンタンジオールアジペート)との反
    応により得られたものであることを特徴とする樹脂成形
    品の接着方法。
  2. 【請求項2】 プライマーとして、ポリイソシアネート
    化合物(b)を含有するプライマー組成物を用いる請求
    項1記載の樹脂成形品の接着方法。
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