JP3027281B2 - 半煎コーヒー豆、その製造方法及びコーヒー豆の包装材 - Google Patents

半煎コーヒー豆、その製造方法及びコーヒー豆の包装材

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JP3027281B2 JP5113928A JP11392893A JP3027281B2 JP 3027281 B2 JP3027281 B2 JP 3027281B2 JP 5113928 A JP5113928 A JP 5113928A JP 11392893 A JP11392893 A JP 11392893A JP 3027281 B2 JP3027281 B2 JP 3027281B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半煎コーヒー豆、その製
造方法及びコーヒー豆の包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コーヒー豆とは、コーヒーの樹
の果実の中から取り出された種子のことであり、このコ
ーヒー豆を果実から取り出すことをコーヒー豆の精製と
呼ばれている。このコーヒーの精製においては、果実の
外皮(Skin)、果肉(Pulp)と、これらの中で種子を包ん
でいる内果皮(Perch−mento)及び種皮(Silver Ski
n)が取り除かれる。
【0003】精製されたコーヒー豆は、グリーンコーヒ
ー(Green Coffee)、ローコーヒー(Raw Coffee)、
アンローステッドコーヒー(Unroasted Coffee)、生
コーヒー豆、或いは単に生豆と呼ばれ、この生豆を焙煎
することにより、熱の作用で褐色に変色し、特徴のある
芳香を持ったローステッドコーヒー(Roasted Coffe
e)、焼き豆、或いは煎豆と呼ばれるコーヒー豆が得られ
る。
【0004】そして、この煎豆を挽いて適当な粒度に粉
砕した後、水又は湯に浸漬してコーヒー豆の成分を抽出
し、得られた抽出液、即ち、コーヒー液がコーヒーと呼
ばれ、飲用される。
【0005】コーヒー豆には、生豆と煎豆とでは若干成
分の配合率が異なるが、冷水に難溶であるが熱湯にはよ
く溶けるカフェイン、カルシウム、マグネシウム塩など
の鉱物質、配糖体の形をしたタンニン、蔗糖、葡萄糖な
どの糖分、脂肪分(カフェオール)、蛋白質、エキス分、
粗繊維など、コーヒーの味に影響を与える成分が含まれ
ている。
【0006】コーヒーの味の要素は、香り、風味、酸
味、苦味、甘味及び渋味であり、香りに影響を与える成
分としては高湿の熱作用により芳香物質を生成する脂肪
分がその例として挙げられる。
【0007】又、風味は、味覚的には酸苦のバランスの
ことであり、このバランスが良く感じられる味を風味が
良いといい、化学的には、香り成分の他にカフェイン、
タンニン、糖分などが総合的に醸し出す味のことを言
う。
【0008】コーヒーの酸味は焙煎の過程と関係が深
く、加熱するにしたがって含有量が減少し、酸味が低下
することが知られている。
【0009】コーヒー独特の苦味は、カフェイン、クロ
ロゲン酸、カルシウム、マグネシウムの金属塩、タンニ
ン、糖分や澱粉の一部分、繊維などが焙煎の熱によって
カラメル化し、水に溶けることによりつくられる。
【0010】これらの成分の中では、同時に興奮作用を
有するカフェインがコーヒーの成分としては重要であ
り、普通、コーヒー中に1.2〜1.5%含まれてい
る。
【0011】甘味成分は、蔗糖、葡萄糖などの糖分のう
ち、カラメル化して苦味と香りの成分とならなかった部
分によって与えられ、通常、焼き豆中に0.4〜1.9
%含有されてなる。
【0012】渋味成分は、タンニンが熱によりピロガー
ル酸に変化することによっておこるものとされ、この渋
味が発生することを防止するため、高温の抽出、長時間
の抽出、コーヒー液の煮沸などは極めて好ましくないと
されている。
【0013】ところで、例えば日本のようなコーヒー消
費国では、コーヒー豆が生豆の状態で輸入されて保管さ
れ、或いは流通に置かれるが、末端の一般消費者は生豆
を購入することはほとんどなく、輸入販売元から生豆を
購入した、いわゆる焙煎業者でブレンドされ、焙煎され
た煎豆を購入している。
【0014】その最大の理由は、焙煎の最適条件が豆の
品種、含水量などの豆の特性、周囲の気温、湿度などに
より微妙に変化し、最適条件を見出だすには高度の熟練
が必要とされ、末端の消費者が最適条件で焙煎すること
が困難であるためと思われる。
【0015】又、焙煎時に悪臭を伴う煙が発生するこ
と、焙煎時に発生する渋皮の処理が末端の消費者にとっ
ては容易でないことなどもその理由に加えることができ
る。
【0016】コーヒー豆の保存という観点では、生豆で
あれば数年間保存ができるのに対して、煎豆の場合には
数日程度で成分変化が著しくなって味が落ち、焙煎後7
〜10日後になればその味が不快に感じられることさえ
ある。
【0017】そこで、良心的な焙煎業者は店頭で消費者
の注文を受けてから、その注文に応じて生豆をブレンド
し、焙煎し、更に、顧客の要望があれば適当な粒度に破
砕して顧客に手渡すようにして、できるだけコーヒーの
味が悪化することを極力防止している。
【0018】したがって、コーヒー愛好家にとっては、
焙煎後どれだけ早くコーヒーを抽出して飲用するか、ま
た、煎豆をどの程度の粒度に破砕し、どのような温度の
湯にどの程度の時間浸漬するかということがコーヒーの
味の決め手となっている。
【0019】さて、焙煎処理においては、焙煎器内の温
度(焙煎温度)が、例えば図1に示すように190℃に達
した時にコーヒー豆を焙煎器に投入して焙煎が開始さ
れ、この後、3分程度の間は、生豆の水分が蒸散するこ
とにより、温度が100〜110℃(この場合には10
7℃)程度まで下がる。
【0020】そして、生豆の水分がある程度蒸散される
と、渋皮が爆ぜてポンポンと音がする第1爆ぜが発生
し、この後、焙煎温度が上昇して行く。この温度上昇
は、同図に破線で示すように、例えば焙煎開始後約11
分程度で210℃程度になるように平均的に昇温させる
ようにしている。この温度勾配は経験上得られたもので
あり、この温度勾配で加熱するとコーヒー豆の温度が中
心まで表面温度と大差なく上昇して均質な焙煎が行え
る。
【0021】この温度上昇の間に、渋皮の大部分が種子
の肉から剥がれ、例えば焙煎開始後8〜10分程度を経
過すると焙煎温度が177℃以上になり、渋皮の無くな
った種子に肉が爆ぜてポンポンと音がする第2爆ぜが起
こり始め、190〜210℃に達する前にこの第2爆ぜ
が終わる。
【0022】コーヒー豆の温度が190〜210℃程度
(ここでは210℃)に達した後、コーヒー豆は190
〜210℃(ここでは210℃)に保持され、その成分
を熱により変化させる。この温度を何度にするか、ま
た、どの程度長くこの温度に保持するかによって焙煎の
浅深が決まり、消費者は、焙煎業者に命じてこの焙煎の
浅深を自分の嗜好に合わさせている。これ以外にも、よ
り好ましい香り、味、色を有するコーヒー豆を得るため
に種々の焙煎方法が提案されている。具体的には、特開
昭59−11143号公報には二段階焙煎コーヒー豆に
関するものであり、生のコーヒー豆を200ないし25
0℃で約2分間加熱し、次にこれを減圧した容器内に移
し、6時間ないし24時間室温で保存した後、再度19
0ないし200℃の温度下で約2分ないし6分間加熱し
て得られる二段階焙煎コーヒー豆が記載されている。
のようにして得られる二段階焙煎コーヒー豆では、焙煎
コーヒーの香り、味、色を形成する前駆物質とも呼ぶべ
きものが減圧容器内で保存される間に十分に生成され、
これを再度加熱することによって焙煎コーヒーがもつべ
き香り、味、色の形成が容易に行なわれるというもので
ある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、焙煎後の味の劣化が急速に進むことから、消
費者が実際の飲用に供する時には、すでに味が変わって
いることが少なくなく、又、本当に嗜好に合った味を出
せる時期も焙煎後2〜3日内の短い期間に限られること
になる。これと同じ問題は特開昭59−11143号公
報に記載の二段階焙煎コーヒー豆においても存在する。
即ち、この二段階焙煎コーヒー豆においては、より好ま
しい香り、味、色を有する焙煎コーヒー豆を得るために
焙煎過程を二段階に分けているが、得られた焙煎コーヒ
ー豆は焙煎の全過程を終了したものである点において、
この二段階焙煎方法以外で得られた他の焙煎コーヒー豆
と何等変わらないのである。従って、二段階焙煎によっ
て香り、味、色の優れた焙煎コーヒーが得られても、流
通に供され、販売された後、飲用されるまでに味の劣化
が急速に進行し始め、好ましい香りや味が保持され得な
いのである。
【0024】従って、消費者が本当に嗜好に合った味を
だすためには、飲用の直前に生豆を焙煎することが最も
好ましいが、これまでのところ消費者が簡単に生豆を入
手し、焙煎する手段は少ない。
【0025】更に、従来の焙煎では、第2爆ぜの前後か
ら後に、第1爆ぜ以降にコーヒー豆から剥離した渋皮が
燃えたり、焦げたりすることにより、煙が出たり、渋味
が増したり、異臭が発生して品質が低下するという課題
もある。
【0026】本発明は、上記技術的事情を鑑みてなされ
たものであって、予め、コーヒーの生豆を中途まで焙煎
しておくことにより、味に大きく影響する焙煎処理を消
費者の元で完成させることができ、よって、一層、消費
者の嗜好に合った香りや味を作り出せると共に、消費者
が行う焙煎処理において煙の発生がなく、家庭や野外で
も簡単に焙煎或いは追焙煎を行うことのできる半煎コー
ヒー豆、その製造方法及び半煎コーヒー豆の包装材を提
供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半煎コーヒ
ー豆は、上記の目的を達成するために、コーヒーの生豆
を加熱して中途焙煎処理した半煎コーヒー豆であって、
コーヒーの生豆が中途焙煎処理を施されるにあたり、コ
ーヒー豆が爆ぜる第1爆ぜの発生からコーヒー豆の中身
が爆ぜる第2爆ぜの発生迄の間で、且つ渋皮の50%以
上が剥離、除去されている中途焙煎状態で流通に供され
ことを特徴とする。
【0028】以下、本発明の半煎コーヒー豆について詳
細に説明する。本発明の半煎コーヒー豆に用いられるコ
ーヒーの生豆の品種、原産地及び生産地は特に限定され
ず、品種としてはコロンビアマイルド、アザー・マイル
ド、アンウォッシュド・アラビカ、ロブスタの4種類に
大別される。
【0029】コロンビアマイルドは主として、コロンビ
ア、ケニア、タンザニアなどで生産され、アザー・マイ
ルドは主としてブルンジ、コスタリカ、ドミニカ、エク
アドル、ウエル・サルバドル、グァテマラ、ハイチ、ホ
ンジュラス、インド、ジャマイカ、メキシコ、ニカラグ
ア、パナマ、パプアニューギニア、ペルー、ルワンダ、
ベネズエラなどで生産される。
【0030】アンウォッシュド・アラビカは主としてブ
ラジル、ボリビア、エチオピア、パラグァイなどで生産
され、ロブスタは主としてアンゴラ、ガーナ、ギニア、
インドネシア、リベリア、ナイゼリア、アフリカ・マラ
ガシコーヒー機構(シフアルス・イサス、ベニン、カメ
ルーン、コンゴ、ガボン、アイボリーコースト、マラジ
シー、アパポルタ)、シェラレオネ、トリニダッド・ト
バゴ、ウガンダ、ザイールなどで生産されている。
【0031】なお、原産地としてはエチオピア(アラビ
カ種)、コンゴ(ロブスタ種)、及びリベリア(リベリア
種)などが知られている。
【0032】又、本発明に係る半煎コーヒー豆は、第2
爆ぜの前後から後に、第1爆ぜ以降にコーヒー豆から剥
離した渋皮が燃えたり、焦げたりすることにより、渋味
が増したり、異臭が発生して品質が低下する。
【0033】従って、精製後の焙煎処理において、第1
爆ぜが終了した後第2爆ぜが発生する前に加熱が中止さ
れ、且つこのコーヒー豆の表面における渋皮の50%以
上が剥離、除去されているものが有益であり、特に、渋
皮の残存量が全体の20%未満であるものが最も望まし
い。
【0034】又、本発明に係る半煎コーヒー豆の製造方
法は、上記目的を達成するために、精製されたコーヒー
の生豆を加熱して中途焙煎処理する半煎コーヒー豆の製
造方法であって、コーヒーの生豆が中途焙煎処理を施さ
れるにあたり、コーヒー豆が爆ぜる第1爆ぜの発生から
コーヒー豆の中身が爆ぜる第2爆ぜの発生迄の間で、且
つ渋皮の50%以上が剥離、除去し、次いで、この半煎
コーヒー豆を包装した後、流通に供されることを特徴と
するものである。
【0035】この半煎コーヒー豆の製造方法に用いられ
るコーヒーの生豆としては、上述のものが挙げられる。
【0036】又、コーヒー豆の精製は、乾燥式であって
も、水洗式であってもよい。乾燥式は、自然乾燥式或い
は非水洗式とも呼ばれ、主として、ブラジルやエチオピ
アで行なわれている。この方法では、果実が人工水路を
通して、乾燥場に送られ、未熟豆と成熟豆との選別をし
て、成熟豆を豆別に日数を数えて日光乾燥を行う。
【0037】この日光乾燥においては、毎日数回かきま
ぜて乾燥状態を平均化させるとともに、夜間は湿気を防
ぐため何箇所かに集めてシートで覆う。この日光乾燥
は、黒い実の場合には1〜3日、赤い実の場合には5〜
6日、青い実の場合には1〜2週間行い、乾燥した豆は
脱穀機で果肉と銀皮が除去される。
【0038】水洗式は、主として中南米諸国で行われ、
この方法は、収穫した果実を水槽に入れ、未熟豆を浮か
せて除去した後、果肉除去機(パルパー)に掛けて果肉を
取り除き、醗酵相に入れて内果皮に付着しているゼラチ
ン等を除去する。
【0039】この後、新鮮な水で十分に水洗し、日光乾
燥させ、ハリングマシンと呼ばれる機械を用いて内果皮
や種皮が除去される。
【0040】かくして精製されたコーヒー豆は形、大き
さ等によって格付けされた後、袋に詰められて保存され
たり、消費地に輸送されたりする。
【0041】精製後の生豆の焙煎は、焙煎後の保存期間
が短いことから、生産地よりも消費地において行なわれ
る。焙煎には、コーヒーロースター(焙煎器)、鍋、フラ
イパン等が用いられ、加熱源としては、アルコールなど
の液体燃料、天然ガス、液化石油ガス等の液化ガス、石
炭ガスなどの乾留ガス、電気などを熱源として用いるこ
とができる他、これらの熱源によって加熱された熱風を
熱源とすることもできる。
【0042】本発明の方法において、本発明の半煎コー
ヒー豆を得るため、精製されたコーヒー豆を加熱する焙
煎処理において、第1爆ぜの終了後、第2爆ぜが発生す
る前に加熱を中止したものが望ましい。
【0043】この場合、精製されたコーヒーの生豆を加
熱して中途、焙煎処理を施すにあたり、第1爆ぜの発生
後、コーヒー豆の中身が爆ぜる第2爆ぜが発生する前
で、且つ渋皮の大部分が剥離した時に加熱を中止したも
のが有益である。
【0044】即ち、第2爆ぜの前後から後に、第1爆ぜ
以降にコーヒー豆から剥離した渋皮が燃えたり、焦げた
りすることにより、渋味が増したり、異臭が発生して品
質が低下するので、精製後の焙煎処理において、第1爆
ぜが終了した後第2爆ぜが発生する前に加熱が中止さ
れ、且つこのコーヒー豆の表面における渋皮の大部分が
剥離、除去されているものが有益であり、特に、渋皮の
残存量が全体の20%未満であるものが最も望ましい。
【0045】このように、渋皮の大部分を除去すること
によって、そのまま家庭等において、半煎コーヒー豆を
焙煎、粉砕して水や湯で抽出、飲料に供することができ
るのである。
【0046】特に、第1爆ぜの開始後、急加熱してコー
ヒー豆を190〜210℃に昇温させ、190ないし2
10℃に昇温した後1〜5分で加熱を中止したものが望
ましい。
【0047】本発明の半煎コーヒー豆の製造方法におい
て、第1爆ぜが発生するまでの加熱は従来と同様にすれ
ばよく、例えば190〜210℃に加熱された焙煎器に
生豆を投入することにより加熱が開始される。
【0048】この加熱の開始後、約3分程度の間は、コ
ーヒー豆から蒸発する水分の蒸発潜熱によって焙煎温度
が低下し、100〜110℃程度まで温度が低下する
と、温度の低下が止まり、第1爆ぜが開始する。
【0049】この第1爆ぜの開始後、焙煎温度は上昇す
るが、本発明の半煎コーヒー豆の製造方法においては、
この焙煎温度の温度勾配をどのように設定するかは特に
限定されず、例えば従来と同様の温度勾配で昇温するよ
うにしてもよく、また、従来よりも温度勾配を急にして
もよい。
【0050】即ち、本発明の方法においては、第1爆ぜ
の開始後、従来と同様の温度勾配で焙煎温度が昇温する
ようにコーヒー豆を加熱し、コーヒー豆の温度が第2焙
ぜ開始温度に達する前に加熱を中止してもよいのであ
る。
【0051】しかしながら、従来よりも温度勾配を緩や
かにすることは、コーヒー豆の表面と中心部との温度差
が小さくなり、第1爆ぜの終了までにコーヒー豆の肉に
多量の熱が与えられ、コーヒー豆の肉の成分変化により
味が低下する恐れがあるので、好ましくない。
【0052】第1爆ぜの開始後、従来例よりも温度勾配
を急にする場合には、コーヒー豆の表面の渋皮だけを加
熱乾燥させて爆ぜさせることができるとともに、コーヒ
ー豆の内部に伝達する熱が微量に抑えられ、ほとんど成
分を変化させずにすむので、半煎コーヒー豆の安定性が
良好で保存性が良く、しかも風味等が良好であるなどの
観点より、好ましい。
【0053】第1爆ぜの終了後、第2爆ぜが発生する前
に、例えばコーヒー豆を焙煎器から取り出すことにより
加熱を停止させる。
【0054】第1爆ぜの開始後、コーヒー豆を従来例と
同様の温度勾配で昇温させる場合には、焙煎温度が14
0〜177℃の範囲に昇温した時に加熱を停止すること
が好ましい。
【0055】焙煎温度が140℃未満では渋皮の剥離量
が少なく、消費者による追焙煎時に渋皮の処理が必要と
なり、半煎コーヒー豆の消費者への普及の妨げとなるの
で好ましくない。一方、177℃を上回る場合には、第
2爆ぜが発生し、コーヒー豆の内部の成分が熱によって
変化し、保存性が低下するので好ましくない。
【0056】特に、145〜177℃の範囲でコーヒー
豆の加熱を停止した場合には、渋皮の残存量が20%未
満になるとともに、コーヒー豆の内部の成分変化がほと
んどなく、保存性が損なわれないので一層好ましい。
【0057】又、第1爆ぜの開始後のコーヒー豆の温度
上昇率を従来よりも高める場合には、できるだけ多量の
渋皮を剥離させるため、加熱中止時のコーヒー豆の温度
を、190〜210℃程度にすることが好ましい。
【0058】加熱中止時のコーヒー豆の温度が190℃
未満の場合には、短時間で大部分の渋皮を剥離できない
場合があり、消費者による追焙煎時に渋皮の処理が必要
となり、半煎コーヒー豆の消費者への普及の妨げとなる
ので好ましくない。
【0059】又、加熱中止時のコーヒー豆の温度が21
0℃を上回る場合には、コーヒー豆の内部に伝わる熱量
が多くなり、コーヒー豆の内部に成分変化が起こって保
存性が低下する上、酸味が低下するとともに、苦味や渋
味が増大して風味が落ちるので好ましくない。
【0060】本発明の半煎コーヒー豆は、中途焙煎状態
で、箱、缶、袋、包装紙、その他の包装材に包装して流
通に供される。半煎コーヒー豆の生産者から末端の消費
者までの流通経路は特に限定されず、これまでのよう
に、問屋、焙煎業者を経て末端の消費者まで流通するよ
うにしてもよい。
【0061】又、半煎コーヒー豆の生産者から直接に末
端の消費者に、例えば郵送により頒布することも可能で
あり、この場合には、半煎コーヒー豆を鍋などに移し変
えることなく追焙煎できるようにするため、後に詳しく
説明する本発明に係る包装材を用いることが推奨され
る。
【0062】本発明の半煎コーヒー豆は、飲用の前に再
び加熱することにより追焙煎され、完全な煎豆となる。
追焙煎を行う機器ないし器具は特に限定されず、例え
ば、一般に使用されているコーヒーロースター、鍋、フ
ライパン、或いは、後に詳しく説明する本発明に係るコ
ーヒー豆の包装材等を用いることができる。
【0063】又、追焙煎時の熱源も特に限定されず、ア
ルコールなどの液体燃料、天然ガス、液化石油ガス等の
液化ガス、石炭ガスなどの乾留ガス、電気などを熱源と
して用いることができる他、これらの熱源によって加熱
された熱風を熱源とすることもできる。
【0064】又、追焙煎の温度は特に限定されるもので
はないが、コーヒーの良好な味を得るため、消費者の嗜
好に対応して、特に、190〜210℃程度にするのが
望ましい。
【0065】追焙煎の温度が190℃未満の場合には、
コーヒーの中心と表面との温度差が生じて、均質に焙煎
できないことがあるので好ましくなく、又、210℃を
上回る場合には、コーヒー豆が過剰に加熱され保存性が
低下する上、酸味が低下するとともに、苦味や渋味が増
大して風味が落ちるので好ましくない。
【0066】又、追焙煎の時間も特に限定されず、追焙
煎の温度と消費者の嗜好を考慮に入れて、追焙煎温度に
達した後1〜数分間にわたって加熱すればよい。加熱時
間が短か過ぎればコーヒー豆の内部の中心と表面とで温
度差が残り、均質に焙煎できないことがあるので好まし
くなく、又、長過ぎると酸味が低下するとともに、苦味
や渋味が増大して風味が落ちるので好ましくない。
【0067】なお、追焙煎を行う時期ないし場所は特に
限定されず、流通過程中の任意の時期に行うことが可能
であるが、例えば家庭などにおいて飲用の直前に行うこ
とができ、飲用の直前に追焙煎を行なう場合には、コー
ヒーの味を消費者の嗜好に合わせることが容易になり、
最も嗜好にあった味をだすことができるので好ましい。
【0068】本発明に係るコーヒー豆の包装材は、本発
明の半煎コーヒー豆の包装材であって、上記の目的を達
成するため、耐熱性を有し、皿状ないし鍋状に形成され
た鍋体と、この鍋体の上面を封鎖する封鎖手段とを備え
ることを特徴とする。
【0069】なお、この包装材は、生豆の包装材として
も、上記の半煎コーヒー豆の包装材としても利用できる
ということに留意されなけらばならない。
【0070】以下、本発明に係るコーヒー豆の包装材を
一層明確にするため、具体的に説明する
【0071】まず、本発明の鍋体は、耐熱性を有する素
材で形成されていれば良く、例えば鉄板、鋼板、ステン
レス鋼板、アルミニウム板など比較的肉厚の分厚い金属
材料を用いたり、セラミック等の非金属材料を用いるこ
とを妨げない。
【0072】しかしながら、本発明の鍋体は、製造コス
ト及び輸送コストの削減を図るとともに、簡単に手に持
って震盪させることができるようにするため、例えば鉄
箔、銅箔、アルミニウム箔、ステンレス鋼箔などの金属
箔で形成して軽量にすることが好ましい。
【0073】これらの金属箔の中では、衛生性を高める
とともに、外観状衛生的に感じられるアルミニウム箔、
ステンレス鋼箔を用いることが更に好ましく、価格的に
安価なアルミニウム箔を用いることが一層好ましい。
【0074】鍋体を金属箔で形成する場合には、これを
震盪させる時に形状が変化することを防止するため、金
属箔で形成された鍋体と、金属箔で形成された封鎖手段
と、鍋体の上周縁部を補強する針金状の補強材と、この
補強材と一体に形成され、且つ鍋体の側方に突出させた
把手とを備えるものが好ましい。
【0075】この把手は、補強材と別体に形成し、補強
材と別体のまま、或いは補強材と結合して金属箔からな
る鍋体に固定するようにしてもよいが、コストダウンを
図るとともに、震盪力が無駄なく補強材及び鍋体に伝達
されるようにするため、補強材と一体に形成されたもの
が好ましい。
【0076】上記封鎖手段は、鍋体に収納した生豆或い
は半煎コーヒー豆を輸送中や保管中に鍋体からこぼさな
いようにするために設けられる。したがって、鍋体内部
の空気が膨張する生豆の焙煎時または半煎コーヒー豆の
追焙煎の時には、内圧の上昇による包装材、特に、封鎖
手段の破裂を防止するため、その全体を除去して鍋体の
上端面を解放したり、一部分を除去して鍋体の上端面を
部分的に、又は全体的に解放したりするように構成する
ことが必要である。
【0077】又、焙煎が終了した時には、鍋体から煎豆
を取り出すため、少なくとも鍋体の上面の一部分を解放
できるようにすることが必要である。
【0078】焙煎時または追焙煎後に全体が除去される
封鎖手段としては、例えば外装用シートないしフィルム
がその例として挙げられ、この場合には、煎豆の取出し
のために改めて封鎖手段を除去するという問題は生じな
い。
【0079】この場合、封鎖手段の内側に鍋体の上面を
覆い、鍋体の上部に着脱される網体または有孔膜からな
る篩を設けると、焙煎前又は追焙煎後、或いは、焙煎中
又は追焙煎中に包装材を上下反転して揺することによ
り、保管中、輸送中、焙煎中或いは追焙煎中に剥離した
渋皮をコーヒー豆を落下させることなく包装材の外に排
出することができ、焙煎中又は追焙煎中の煙や悪臭の発
生量を少なくできるとともに、渋皮による味の低下を防
止することができるので有利である。
【0080】焙煎時に一部分が除去される封鎖手段の場
合には、この一部分の除去によって開口される開口部を
有することになり、焙煎又は追焙煎の終了後に必要に応
じて封鎖手段の残りの部分が除去される。又、この種の
封鎖手段は、鍋体から伝わる熱に耐える程度の耐熱性を
有することが必要である。
【0081】焙煎時に一部分が除去される封鎖手段の具
体的な例としては、まず、焙煎時又は追焙煎後に開口さ
れる開口部を有し、鍋体の上部に着脱される蓋状に形成
された耐熱性膜体からなるものが考えられる。
【0082】この開口部としては、蓋体のほぼ前面にわ
たって単一の開口部が形成される場合と、複数のストラ
イプ状の開口部が形成される場合と、多数の開口部が格
子状に配置される場合とが考えられ、これらのいずれか
一つを採用するか、2つ以上を複合的に採用するかは自
由である。
【0083】上述したように、この開口部は焙煎又は追
焙煎の前には封鎖する必要があり、そのためには、上記
封鎖手段に開口部を外側から覆うシールを設けたり、封
鎖手段の一部分にミシン罫、半錐罫、切罫又はこれらの
中の2種以上を連続させた閉鎖図形線又は解放図形線で
囲まれる切取部又は切起こし部を形成し、この切取部又
は切起こし部を切取り又は切起こすことにより開口部が
開口されるようにすることが挙げられる。
【0084】封鎖手段として、焙煎時に一部分が除去さ
れる封鎖手段を用いる場合には、その開口部を覆うよう
に開口部内又は蓋内面に固定された網体又は有孔膜から
なる篩を備えることが可能であり、この場合には、焙
煎、追焙煎前、焙煎中又は追焙煎中に包装材を上下反転
して揺することにより、コーヒー豆を落下させることな
く、コーヒー豆から剥離された渋皮を包装材の外に排出
することができ、焙煎中又は追焙煎中の煙や悪臭の発生
量を少なくできるとともに、渋皮による味の低下を防止
することができるので有利である。
【0085】又、焙煎時に一部分が除去される封鎖手段
の具体的な例としては、鍋体の上端周縁に連続する等径
又は上細りの筒膜状に形成され、その上部を絞ることに
より鍋体の上面を封鎖するとともに、その上部を広げる
ことにより開口される開口部を有するものも考えられ
る。
【0086】この封鎖手段を採用する場合にも、上記開
口部を覆う網体又は有孔膜からなる篩を設けることが可
能であり、これにより、焙煎中又は追焙煎中に包装材を
上下反転して揺すって、焙煎中或いは追焙煎中のコーヒ
ー豆を落下させることなく、コーヒー豆から剥離された
渋皮を排出することができ、焙煎中又は追焙煎中の煙や
悪臭の発生量を少なくできるとともに、渋皮による味の
低下を防止することができるので有利である。
【0087】これらの種々の形態の包装材によれば、後
述するように、包装材からコーヒーロースターやフライ
パンに移し変えることなく生コーヒー豆を焙煎したり、
半煎コーヒー豆を追焙煎したりすることができるが、こ
の焙煎においては、最終温度及び最終温度での加熱時間
がコーヒーの味に大きな影響を与える。
【0088】したがって、本発明においては、上記鍋体
又は蓋体に付着させた示温材を設けたり、上記鍋体内に
収納されるブロック状、錠状、か粒状又は粉末状の示温
材を設けて、最終温度を容易に、しかも、客観的に認識
できるようにすることが好ましい。
【0089】なお、鍋体内にブロック状、錠状、か粒状
又は粉末状の示温材を設ける場合には、包装材に開口部
或いは鍋体の上面を覆う篩を設け、示温材の粒度ないし
大きさをその篩の目よりも大きくして、コーヒー豆から
剥離された渋皮を排出する時に示温材が渋皮とともに排
出されないようにする必要があり、又、焙煎後飲用前に
例えば別の篩でコーヒー豆から示温材を選別して除去す
る必要がある。
【0090】本発明に用いる示温材は、一度変色すると
温度が元に戻っても復色しない不可逆性のものであって
も、変色しても色が戻れば復色する可逆性のものであっ
てもよい。
【0091】又、本発明に用いる示温材としては、単一
の温度が認識できる1種類の示温材を用いることは妨げ
ないが、消費者の嗜好に合わせて複数の最終温度例えば
190℃、200℃、210℃という3段階の最終温度
が識別できるようにするため、例えば表示温度が異なる
複数種類の示温材を用いたり、温度により色相が変化す
る1種類の示温材を用いることが好ましい。
【0092】本発明に用いる示温材の具体例としては、
190℃で発泡する発泡体、200℃で発泡する発泡
体、210℃で発泡する発泡体などが挙げられる。
【0093】又、本発明のコーヒー豆の包装材において
は、焙煎時又は追焙煎時に発生する煙や臭いが周囲に放
散されることを防止するため、脱煙・脱臭剤を設けるこ
とが好ましい。
【0094】この脱煙・脱臭剤は鍋体の内面又は蓋体の
内面に展設したり、篩が設けられる場合にこの篩に付着
させたり、混入したり、鍋体内にブロック状、錠状、か
粒状又は粉末状に形成された脱煙・脱臭剤を収納したり
すればよい。
【0095】篩を設けた鍋体内にブロック状、錠状、か
粒状又は粉末状に形成された脱煙・脱臭剤を収納する場
合には、脱煙・脱臭剤の粒径は篩の目の大きさ以下にし
て、第2爆ぜが始まった時に剥離した渋皮と共に篩の目
から包装材外に篩落とすことができる。
【0096】本発明のコーヒー豆の包装材において使用
される脱煙・脱臭剤としては、セラミックス、活性炭な
どの母材にアルカリ金属シリケート、もしくは金属燐酸
塩を使用することが好ましく、また、この脱煙・脱臭剤
を活性化する脱煙・脱臭活性化物質を添加することが好
ましい。
【0097】脱煙・脱臭活性化物質としては、Na2O、
2O、CaO、MgO、CuO。Ag2O、アルミナ、酸化
ジルコニウムなどの周期率表のI族、II族、III族又はI
V族の酸化物、或いはこれらの酸化物を含む化合物であ
って(Mc1)x(Mc2)y(O)zで表されるものなどが使用さ
れる。但し、Mc1はI族、II族又はIII族の元素で
あり、Mc2はアルミニウム等のIII族、炭素、珪素、
チタン、ジルコニウム等のIV族、リン、バナジウムな
どのV族の元素であり、Oは酸素であり、x、y、zはそ
れぞれ整数である。
【0098】又、本発明において、上記脱煙・脱臭剤に
更に白金族元素が含有されたものでも良いのである。
【0099】本発明において、脱煙・脱臭剤と母材との
割合は、母材100重量部当たり脱煙・脱臭剤0.5〜
30重量部の範囲とすることが好ましい。母材100重
量部当たり脱煙・脱臭剤が0.5重量部を下回る場合に
は脱煙・脱臭剤が乏しいので好ましくなく、また、母材
100重量部当たり脱煙・脱臭剤が30重量部を上回る
場合には脱煙・脱臭剤に限界が生じ、経済性の観点より
好ましくない。
【0100】母材100重量部当たり脱煙・脱臭剤1〜
20重量部の範囲では、十分な脱煙・脱臭効果が得られ
ると共に、経済性が損なわれないので、一層好ましい。
【0101】
【作用】本発明の半煎コーヒー豆は、中途焙煎状態で流
通に供され、よって、中身が生豆に近い状態であるの
で、焼き豆よりもはるかに長く数年にわたって品質を劣
化させることなく保存できる。
【0102】また、本発明の半煎コーヒー豆は、追焙煎
をすることにより焼き豆となるが、この追焙煎において
は、渋皮の大部分が剥離されているので、煙や悪臭の発
生量が少なくなる。
【0103】本発明の半煎コーヒー豆の製造方法によれ
ば、第1爆ぜによって渋皮が剥がれ始める。第1爆ぜの
開始後、焙煎温度を急上昇させると、熱がコーヒー豆に
深く入らないうちに渋皮が急速に乾燥し、コーヒー豆の
中身が生豆に近い状態で大部分の渋皮が剥離され、本発
明の半煎コーヒー豆となる。
【0104】本発明の半煎コーヒー豆を焙煎器から取り
出す際に、コーヒー豆から剥離した渋皮は例えば篩にか
けることにより簡単にコーヒー豆の中身から分離するこ
とができる。
【0105】本発明のコーヒー豆の包装材においては、
皿状ないし鍋状に形成された鍋体が耐熱性を有するの
で、この鍋体の上面を封鎖する封鎖手段による封鎖を破
った状態で火にかけることにより、コーヒー豆を他の
鍋、コーヒーロースター等に移しかえることなく生コー
ヒー豆を焙煎したり、半煎コーヒー豆を追焙煎したりす
ることができる。
【0106】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る半煎コーヒー
豆及びその製造方法について図面に基づいて具体的に説
明する。
【0107】本発明の一実施例に係る半煎コーヒー豆及
びその製造方法においては、精製されたコーヒー豆を加
熱する焙煎処理において、第1爆ぜの発生後に急加熱し
て渋皮の大部分を剥離させ、コーヒー豆の中身が爆ぜる
第2爆ぜが発生する前に加熱が中止される。
【0108】コーヒー豆及びその精製についての説明
は、コーヒー豆及びその精製が本発明を直接に特徴づけ
るものではなく、又、上記の本発明の説明と重複するの
で、ここでは省略することにする。
【0109】本発明の焙煎処理に、フライパン、鍋など
を用いることは妨げないが、この実施例では一般に焙煎
業者が使用するコーヒーロースター(焙煎器)を用いる。
【0110】焙煎開始時の温度は、コーヒー豆を乾燥さ
せ、その渋皮を剥離させるに足る温度で開始される。即
ち、190℃以上の温度で開始されるが、この実施例で
は、コーヒー豆の中身が熱で変化することをできるだけ
少なくするため、図1に示すように190℃に昇温させ
た焙煎器に生コーヒー豆を投入することにより、コーヒ
ー豆の加熱が始められる。
【0111】投入後3〜4分の間に生豆から水分が蒸発
することにより焙煎器内のコーヒー豆の温度は100〜
110℃まで低下するが、コーヒー豆の表面の渋皮の乾
燥がある程度進むと、第1爆ぜ開始点でコーヒー豆の温
度低下が終わりコーヒー豆の表面を覆う渋皮がポンポン
と音を立てて爆ぜ出す第1爆ぜが始まる。
【0112】この第1爆ぜの開始後、焙煎開始後4〜6
分、即ち、第1爆ぜの開始後1〜2分経過した後にコー
ヒー豆の温度が190〜210℃になるようにコーヒー
豆を急加熱することにより、渋皮の大部分がコーヒー豆
から剥がれ、その残存量は20%未満になる。
【0113】渋皮が剥がれたコーヒー豆は更に加熱され
るに従って中身に深く熱が入り、成分変化を始めるが、
この成分変化が生じる前に、例えばコーヒー豆の温度が
190〜210℃に達した後、1〜2分以内に加熱を中
止し、コーヒー豆を焙煎器から取り出す。この取り出し
に際して剥離された渋皮は例えば篩5にかけることによ
り除去される。
【0114】このようにして、渋皮の残存量が20%未
満で、生豆の成分からほとんど成分が変化していない半
煎コーヒー豆が得られる。
【0115】本発明の他の実施例に係る半煎コーヒー豆
の製造方法においては、図2に示すように、第1爆ぜの
発生後、急加熱することなく、従来と同様にコーヒー豆
を加熱し、コーヒー豆の温度が約140℃程度に達した
後、第2爆ぜが発生する177℃になる前にコーヒー豆
を焙煎器から取り出すことにより、上記の一実施例で得
た半煎コーヒー豆と同様の半煎コーヒー豆を得ることが
できた。
【0116】これらの方法によって得た半煎コーヒー豆
を30日間経ってから再び焙煎器によって190〜21
0℃で3〜5分間加熱して追焙煎したところ、煙や悪臭
を殆ど発生することなくコーヒー豆が爆ぜ、香ばしい焼
き豆が得られた。
【0117】この焼き豆を粉砕してコーヒーを抽出した
ところ、数年間保存された生豆(オールドビーンズ)から
従来法によって焙煎され、粉砕して抽出されたコーヒー
と同様にまろやかさに富んだコーヒーを得ることができ
た。
【0118】また、上記の方法によって得た半煎コーヒ
ー豆は生豆と同様に2〜数年間保存した後でも同様の味
を出すことができることが分かった。
【0119】次に、本発明の一実施例に係るコーヒー豆
の包装材について図面に基づいて具体的に説明するが、
この包装材は、上記の半煎コーヒー豆や生豆の保管、輸
送及び販売に利用することができる。
【0120】このコーヒー豆の包装材は、図3の斜視図
及び図4の断面図に示すように、耐熱性を有し、皿状な
いし鍋状に形成された鍋体1と、この鍋体の上面を封鎖
する封鎖手段2とを備える。
【0121】上記鍋体1は、この場合、耐熱性及び熱良
導性を有する素材、例えば鉄板、鋼板、ステンレス鋼
板、アルミニウム板など比較的肉厚の分厚い素材、を用
いることを妨げないが、この実施例では、鍋体1を軽量
化して、製造コスト及び輸送コストの削減を図るととも
に、簡単に手に持って震盪させることができるように
し、また、衛生性を高めるとともに、外観状衛生的に感
じられるようにするため、アルミニウム箔で鍋体1を形
成している。
【0122】また、この鍋体1は、震盪時に形状が変化
することを防止するため、鍋体1の上周縁部を補強する
針金状の補強材3を備え、更に、震盪作業を容易にする
ために鍋体1の側方に突出する把手4が形成される。
【0123】この把手4は、補強材3と別体に形成し、
補強材3と別体のまま、或いは補強材3と結合して鍋体
1に固定するようにしてもよいが、ここでは、コストダ
ウンを図るとともに、震盪力が無駄なく補強材3及び鍋
体1に伝達されるようにするため、補強材3と一連の針
金を曲げて把手4を形成している。
【0124】上記封鎖手段2は、鍋体1に収納した半煎
コーヒー豆を輸送中や保管中に鍋体1からこぼさないよ
うにするために設けられる。従って、ここでは、封鎖手
段2が鍋体1及び補強材3を包み込む合成樹脂からなる
外装用フィルムで構成され、鍋体1内部の空気が膨張す
る追焙煎の時には、その全体を除去して鍋体1の上端面
を解放することにより、封鎖手段2の破裂を防止するよ
うにしている。
【0125】又、この実施例では、封鎖手段2の内側に
鍋体1の上面を覆い、鍋体1の上部に着脱される網体又
は有孔膜を有する篩5が設けられ、追焙煎の前に、或い
は追焙煎中に包装材を上下左右反転して揺することによ
り、追焙煎前或いは追焙煎中のコーヒー豆を落下させる
ことなく、コーヒー豆から剥離された渋皮を篩落として
鍋体1から排出し、これにより、追焙煎時に煙や悪臭が
発生することを防止するとともに渋皮の混入による味の
低下を防止している。
【0126】更に、この篩5の縁には、示温材6を塗着
して、追焙煎時に焙煎温度を簡単に認識できるようにし
ている。
【0127】この示温材6は、この場合、一度発泡する
と温度が元に戻っても復色しない不可逆性のものが用い
られている。
【0128】又、示温材6としては、単一の温度が認識
できる1種類の示温材6を用いることは妨げないが、こ
こでは発泡温度が異なる複数種類の示温材6a・6b・6
cを用いて、消費者の嗜好に合わせて例えば190℃、
200℃、210℃という3段階の温度が識別できるよ
うにしている。
【0129】具体的には、発泡樹脂で形成した発泡基材
に、それぞれ融点が190℃、200℃、210℃の熱
可塑性樹脂を含有させ、加熱ローラーで、その各温度以
上に加熱、押圧して偏平状に形成したシートを用いた。
【0130】このものは用いられた熱可塑性樹脂の融点
に達すると、溶融し、発泡基材の復元力によって発泡す
るので、発泡基材が発泡したか否かによって、温度を確
認できるのである。
【0131】加えて、このコーヒー豆の包装材には、図
5に示すように、必要に応じて鍋体1の内周面に脱煙・
脱臭剤7を設けて、追焙煎時に発生する煙や悪臭が周囲
に放散されにくいようにしている。
【0132】ここの脱煙・脱臭剤7は、セラミックス、
活性炭などの母材に含浸させたアルカリ金属シリケー
ト、もしくは金属燐酸塩からんり、必要に応じて、脱煙
・脱臭作用を活性化する脱煙・脱臭活性化物質が添加さ
れる。
【0133】脱煙・脱臭活性化物質としては、Na2O、
2O、CaO、MgO、CuO。Ag2O、アルミナ、酸化
ジルコニウムなどの周期率表のI族、II族、III族又はI
V族の酸化物、或いはこれらの酸化物を含む化合物であ
って(Mc1)x(Mc2)y(O)zで表されるものなどが使用さ
れる。但し、Mc1はI族、II族又はIII族の元素で
あり、Mc2はアルミニウム等のIII族、炭素、珪素、
チタン、ジルコニウム等のIV族、リン、バナジウムな
どのV族の元素であり、Oは酸素であり、x、y、zはそ
れぞれ整数である。
【0134】又、上記脱煙・脱臭剤7には、必要に応じ
て白金族元素が添加される。母材とアルカリ金属シリケ
ート、もしくは金属燐酸塩との割合は、母材100重量
部当たりアルカリ金属シリケート、もしくは金属燐酸塩
0.5〜30重量部の範囲とすることが好ましい。母材
100重量部当たり脱煙・脱臭剤0.5重量部を下回る
場合には脱煙・脱臭剤が乏しいので好ましくなく、ま
た、母材100重量部当たり脱煙・脱臭剤が30重量部
を上回る場合には脱煙・脱臭剤に限界が生じ、経済性の
観点より好ましくない。
【0135】この実施例では、十分な脱煙・脱臭効果が
得られると共に、経済性が損なわれないようにするた
め、母材100重量部当たり1〜20重量部の脱煙・脱
臭剤7を含浸させている。
【0136】このコーヒー豆の包装材には例えば1〜数
カップ分の半煎コーヒー豆が包装されて、消費者の手元
流通さる。そし、消費者はコーヒーをたてる直
前に封鎖手段2を破り取り、鍋体1を火にかざして震盪
させながら半煎コーヒー豆を平均的に加熱して追焙煎す
る。
【0137】この追焙煎においては、予めコーヒー豆の
渋皮が大部分剥離しているので、煙や悪臭の発生量が少
ない上、脱煙・脱臭剤7の脱煙・脱臭作用により発生し
た煙や悪臭が解消されるので、ほとんど煙や悪臭が放散
されない。
【0138】又、消費者は上記示温材6を見て加熱温度
を簡単に認識することができ、容易に自分の嗜好に合う
温度に加熱温度を調整しながら加熱することができ、従
って、簡単に焼き豆の煎りの浅深を自分の嗜好に合わせ
て調節することができる。
【0139】図5の断面図に示すコーヒー豆の包装材
は、アルミニウム箔を成形して作った鍋体1とこれの上
縁部を補強する補強材3と、鍋体1の上部に被せられ、
蓋状に形成された耐熱性を有する合成樹脂膜からなる補
封鎖部材2とを備え、この封鎖部材2の上面には、鍋体
1の上部の内周面とほぼ同じ形状を描く破断線8が形成
される。
【0140】この破断線8は例えば円形や角を丸めた四
辺形などの閉鎖図形を描くミシン罫からなり、追焙煎時
にこの破断線8の内側の部分を切り取ることにより、鍋
体1の上面の大部分が開放される。
【0141】また、封鎖部材2の内面には、破断線8の
内側の円形部分及びその周囲部を覆う網体を有する篩9
が設けられ、破断線8の内側の円形部分を切り取った後
に上下反転させて鍋体1を揺することにより、封鎖部材
2を鍋体1から外さずに内部のコーヒー豆から剥離した
渋皮をふるい落とせるようにしている。
【0142】切り残された封鎖部材2及び篩9は追焙煎
が終了した後、焼き豆を取り出すために鍋体1から外さ
れる。
【0143】この実施例のその他の構成、作用ないし効
果は上記の一実施例と同様であるので、これらの詳細な
説明は重複を避けるために省略する。
【0144】この実施例において、切り取り部分の形状
を複数のストライプ状に形成することができ、この場合
には、そのストライプの幅を細かくすることにより、篩
9を省略することができる。また、切り取り部分を予め
切り取っておき、図5に仮想線で示すように、これを蓋
するシール10や外装用フィルムを設けるようにしても
よい。
【0145】更に、上記破断線8を有端にして、開放図
形を描くように形成し、破断線8で囲まれる部分を切り
起こすようにしてもよい。
【0146】図6の斜視図に示す本発明の他の実施例に
懸かるコーヒーの包装材は、アルミニウム箔からなる鍋
体1の上端周縁に連続する等径または上細りの筒膜状に
形成された封鎖手段2を有し、この封鎖手段2の上部を
絞ることにより鍋体1の上面が封鎖され、必要に応じて
シール11を貼ることにより封鎖状態が保持される。
【0147】追焙煎時には、内部の空気が膨張するが、
図6の2点鎖線で示すように、封鎖手段2の上部を絞り
部分が膨れることによって当該封鎖手段の破損は防止さ
れる。
【0148】このシール11を剥がし、封鎖部材2の上
部を広げることにより開口部12が開口されるのであ
り、この場合、必要に応じてこの開口部12を覆う網体
又は有孔膜からなる篩(図示せず)を設けても良いのであ
る。
【0149】この実施例のその他の構成、作用ないし効
果は上記の一実施例のそれらと同様であるので、重複を
避けるためこれらの説明は省略する。
【0150】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の半煎コ
ーヒー豆は、渋皮の大部分が剥離されているので、追焙
煎の時の煙や悪臭の発生量が少なく、また、渋皮の処理
が不要になるので、焙煎になれていない消費者でも簡単
に追焙煎することができる。
【0151】また、本発明の半煎コーヒー豆は、コーヒ
ー豆の内部(肉)が加熱によりほとんど変質していない
ので、生豆と同様に長期間にわたって品質を劣化させる
ことなく保存でき、飲用の直前に少量ずつ追焙煎し、破
砕して抽出することにより、飲用者の嗜好に最適の優れ
た味のコーヒーを作りだすことができる上、この追焙煎
を自己の好みに合わせることができる効果を有するので
ある。
【0152】本発明の半煎コーヒー豆の製造方法によれ
ば、焙煎処理時に、コーヒー豆の渋皮に熱を加えてその
大部分を肉から剥離させるとともに、コーヒー豆の内部
(肉)に多量の熱が伝わる前に加熱を停止するので、生豆
の中身を爆ぜさせることなく加熱され、渋皮の大部分が
剥離された半煎コーヒー豆を得ることができる。
【0153】更に、本発明のコーヒー豆の包装材は、鍋
体が耐熱性を有し、鍋状ないし皿状に形成されているの
で、この鍋体に包装されたコーヒー豆を他に移しかえる
ことなく焙煎又は追焙煎をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はコーヒーの生豆の焙煎温度の変化を示す
説明図である。
【図2】図2はコーヒーの生豆の他の焙煎温度の変化を
示す説明図である。
【図3】図3は本発明の一実施例に係るコーヒー豆の包
装材の斜視図である。
【図4】図4は本発明の一実施例に係るコーヒー豆の包
装材の断面図である。
【図5】図5は本発明の他の実施例に係るコーヒー豆の
包装材の断面図である。
【図6】図6は本発明の又他の実施例に係るコーヒー豆
の包装材の斜視図である。
【符号の説明】
1 鍋体 2 封鎖手段 3 補強材 4 把手 5 篩 6 示温材 7 脱煙・脱臭剤 12 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23F 5/00 - 5/50

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーヒーの生豆を加熱して中途焙煎処
    理した半煎コーヒー豆であって、コーヒーの生豆が中途
    焙煎処理を施されるにあたり、コーヒー豆が爆ぜる第1
    爆ぜの発生からコーヒー豆の中身が爆ぜる第2爆ぜの発
    生迄の間で、且つ渋皮の50%以上が剥離、除去されて
    いる中途焙煎状態で流通に供されることを特徴とする半
    煎コーヒー豆。
  2. 【請求項2】 渋皮の80%以上が剥離、除去されて
    いる請求項1に記載の半煎コーヒー豆。
  3. 【請求項3】 精製されたコーヒーの生豆を加熱して
    中途焙煎処理する半煎コーヒー豆の製造方法であって、
    コーヒーの生豆が中途焙煎処理を施されるにあたり、コ
    ーヒー豆が爆ぜる第1爆ぜの発生からコーヒー豆の中身
    が爆ぜる第2爆ぜの発生迄の間で、且つ渋皮の50%以
    上が剥離、除去し、次いで、この半煎コーヒー豆を包装
    した後、流通に供されることを特徴とする半煎コーヒー
    豆の製造方法。
  4. 【請求項4】 コーヒーの生豆の第1爆ぜの終了後、
    渋皮の80%以上が剥離、除去されている時に加熱が中
    止されている請求項3に記載の半煎コーヒー豆の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 第1爆ぜの開始後、急加熱してコーヒ
    ー豆を190〜210℃に昇温させ、190〜210℃
    に昇温した後1〜5分で加熱を中止する請求項3又は4
    に記載の半煎コーヒー豆の製造方法。
  6. 【請求項6】 第1爆ぜの開始後、従来と同様の温度
    勾配で焙煎温度が昇温するようにコーヒー豆を加熱し、
    コーヒー豆の温度が第2爆ぜ開始温度に達する前に加熱
    を中止する請求項3又は4に記載の半煎コーヒー豆の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に記載の半煎コーヒー
    豆の包装材であって、耐熱性を有し、皿状ないし鍋状に
    形成された鍋体と、この鍋体の上面を封鎖する封鎖手段
    とを備えることを特徴とするコーヒー豆の包装材。
  8. 【請求項8】 金属箔で形成された鍋体と、金属箔で
    形成された封鎖手段と、鍋体の上周縁部を補強する針金
    状の補強材と、この補強材と一体に形成され、且つ鍋体
    の側方に突出させた把手とを備える請求項7に記載のコ
    ーヒー豆の包装材。
  9. 【請求項9】 封鎖手段が焙煎前又は追焙煎後に除去
    される外装用シートないしフィルムからなる請求項7又
    は8に記載のコーヒー豆の包装材。
  10. 【請求項10】 鍋体の上面を封鎖手段で覆い、且つ
    鍋体の上部には着脱可能な網体又は有孔膜からなる篩が
    設けられている請求項9に記載のコーヒー豆の包装材。
  11. 【請求項11】 封鎖手段が、焙煎時又は追焙煎後に
    開口される開口部を有し、且つ鍋体の上部に着脱される
    蓋状に形成された耐熱性膜体からなる請求項7ないし1
    0のいずれか1項に記載のコーヒー豆の包装材。
  12. 【請求項12】 単一の開口部が蓋体のほぼ全面にわ
    たって形成されている請求項11に記載のコーヒー豆の
    包装材。
  13. 【請求項13】 複数のストライプ状の開口部が形成
    される請求項11に記載のコーヒー豆の包装材。
  14. 【請求項14】 開口部を外側から覆うシールを備え
    る請求項11ないし13のいずれか1項に記載のコーヒ
    ー豆の包装材。
  15. 【請求項15】 封鎖手段の一部分にミシン罫、半錐
    罫、切罫又はこれらの中の2種以上を連続させた閉鎖図
    形線又は解放図形線で囲まれる切取部又は切起こし部を
    形成し、この切取部又は切起こし部を切取り又は切起こ
    すことにより開口部が開口される請求項11ないし13
    のいずれか1項に記載のコーヒー豆の包装材。
  16. 【請求項16】 開口部を覆うように開口部内又は蓋
    内面に固定された網体又は有孔膜からなる篩を備える請
    求項11ないし15のいずれか1項に記載のコーヒー豆
    の包装材。
  17. 【請求項17】 封鎖手段が、鍋体の上端周縁に連続
    する等径又は上細りの筒膜状に形成され、その上部を絞
    ることにより鍋体の上面を封鎖するとともに、その上部
    を広げることにより開口される開口部を有する請求項1
    1に記載のコーヒー豆の包装材。
  18. 【請求項18】 開口部を覆う篩を備える請求項11
    ないし17のいずれか1項に記載のコーヒー豆の包装
    材。
  19. 【請求項19】 鍋体又は蓋体に付着させた示温材を
    備える請求項7ないし18のいずれか1項に記載のコー
    ヒー豆の包装材。
  20. 【請求項20】 鍋体に収納されるブロック状、錠剤
    状、か粒状又は粉末状の示温材を備える請求項7ないし
    18のいずれか1項に記載のコーヒー豆の包装材。
  21. 【請求項21】 表示温度が異なる複数種類の示温材
    が用いられている請求項19又は20に記載のコーヒー
    豆の包装材。
  22. 【請求項22】 複数の温度で色相が変化する1種類
    の示温材を用いている請求項19又は20に記載のコー
    ヒー豆の包装材。
  23. 【請求項23】 脱煙・脱臭剤が設けられている請求
    項7ないし22のいずれか1項に記載のコーヒー豆の包
    装材。
  24. 【請求項24】 脱煙・脱臭剤が鍋体の内面又は蓋体
    の内面に展設されている請求項23に記載のコーヒー豆
    の包装材。
  25. 【請求項25】 篩が設けられ、この篩に脱煙・脱臭
    剤が付着ないし混入されている請求項23に記載のコー
    ヒー豆の包装材。
  26. 【請求項26】 脱煙・脱臭剤が鍋体内に収納される
    ブロック状、錠状、か粒状又は粉末状に形成されている
    請求項23に記載のコーヒー豆の包装材。
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