JP6625356B2 - 焙煎方法 - Google Patents

焙煎方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6625356B2
JP6625356B2 JP2015142911A JP2015142911A JP6625356B2 JP 6625356 B2 JP6625356 B2 JP 6625356B2 JP 2015142911 A JP2015142911 A JP 2015142911A JP 2015142911 A JP2015142911 A JP 2015142911A JP 6625356 B2 JP6625356 B2 JP 6625356B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal foil
black
roasting
roasted
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015142911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017023020A (ja
Inventor
貴浩 左近
貴浩 左近
覚 長柄
覚 長柄
珠実 香川
珠実 香川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Aluminium Ekco Products Co Ltd
Original Assignee
Toyo Aluminium Ekco Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Aluminium Ekco Products Co Ltd filed Critical Toyo Aluminium Ekco Products Co Ltd
Priority to JP2015142911A priority Critical patent/JP6625356B2/ja
Publication of JP2017023020A publication Critical patent/JP2017023020A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6625356B2 publication Critical patent/JP6625356B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tea And Coffee (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Description

本発明は、コーヒー豆や茶葉などの焙煎方法に関する。特に、複雑な焙煎器を用いなくても、少量の被焙煎物を簡便な方法で焙煎することができる焙煎方法に関する。
従来、自分の好みに合った焙煎度合で焙煎したコーヒー豆を用いてコーヒーを喫飲するには、(1)焙煎済みコーヒー豆の製造メーカーから自己の好みの焙煎度合で焙煎された焙煎済みコーヒー豆を購入し、自らコーヒー豆を挽いて喫飲する、(2)コーヒー専用焙煎器が設置された喫茶店にて自己の好みに焙煎してもらい、店内で喫飲する、という方法がある。
このうち、(1)の場合、焙煎後から数カ月経過している場合もあり、風味が損なわれている場合があった。また、(2)の場合、高価なコーヒー専用焙煎器が設置された喫茶店に行く必要があり、気軽に喫飲することは難しい。
一方、(2)のような高価なコーヒー専用焙煎器が設置されていない小規模の喫茶店においては、コーヒー豆を焙煎する場合に、ハンドロースターが使用されることがある。
ハンドロースターとしては、金属製のドラムに材料を投入し回転しながら加熱する方法(キルン方式)を採用したものがある(特許文献1:特開2002−119269号公報)。この方法のように外部から直火で加熱する方法では、高温になりやすく豆の内部の油分が表皮に出てきて、酸化されやすく風味が低下してしまう恐れがある。
また、ハンドロースターなどの市販の焙煎器は、少量の被焙煎物を焙煎するために小型・軽量化されてはいるが、都度洗浄が必要であり、ガスコンロによる加熱のため火加減の調整が難しく、均一に焙煎することが難しい。
また、別の方法として、浅鍋状に形成したアルミ箔製容器にコーヒー豆を収容した後、密閉状態にてガスコンロで加熱し、使用後は使い捨てるという方法がある(特許文献2:実開昭63−119389号公報)。
また、同形状のアルミ箔製容器の内面、すなわちコーヒー豆と直接接する面にセラミックコーティングを形成したものがある(特許文献3:実開平2−39688号公報)。
これらの方法によれば、ハンドロースターのように都度洗浄する必要は無いため、簡便である。しかしながら、これらの方法によっては、ガスコンロによる加熱が必須となるため、火加減の調整、均一焙煎、毎回同じ焙煎度合の維持、は難しい。また、ガスコンロによる加熱の場合、アルミ箔製容器の局所的な過加熱により空焚き状態となり、容器が破損するおそれがあった。また、特許文献3のように、アルミ箔製容器の内面にセラミックコーティングがなされている場合、焙煎時にこのコーティングが剥がれてコーヒー豆に混入してしまうおそれがあり衛生上好ましくない。
特開2002−119269号公報 実開昭63−119389号公報 実開平2−39688号公報
したがって、本発明の解決すべき課題は、安全で簡便な方法でコーヒー豆のような被焙煎物が均一に焙煎できる焙煎方法を提供することである。
本発明は、従来技術の問題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、金属箔包装体の少なくとも一部に黒色層が形成されている黒色金属箔包装体を用いることでこれらの問題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、金属箔包装体の少なくとも一部に黒色層が形成されている黒色金属箔包装体を準備する黒色金属箔包装体準備工程と、前記黒色金属箔包装体に被焙煎物を収容する被焙煎物収容工程と、前記被焙煎物を前記黒色金属箔包装体に収容した状態で前記被焙煎物を焙煎する焙煎工程と、を含む焙煎方法に関する。
また、上記発明の焙煎方法において、前記黒色金属箔包装体が、被焙煎物と直接接する面に前記黒色層が形成されていない黒色金属箔包装体であることが好ましい。
また、上記発明の焙煎方法においては、前記黒色金属箔包装体は、黒色金属箔容器であり、少なくとも底壁と、底壁から立ち上がる周壁とを有し、前記底壁が角型形状であることが好ましい。
また、上記発明の焙煎方法においては、被焙煎物収容工程時または被焙煎物収容工程後に、前記黒色金属箔容器を金属箔にて覆う工程を行うことが好ましい。
あるいは本発明は、金属箔容器を準備する金属箔容器準備工程と、前記金属箔容器に被焙煎物を収容する被焙煎物収容工程と、被焙煎物収容工程時または被焙煎物収容工程後に、前記金属箔容器を黒色金属箔にて覆う工程と、前記被焙煎物を前記金属箔容器に収容した状態で前記被焙煎物を焙煎する焙煎工程と、を含む焙煎方法に関する。
また、上記発明の焙煎方法において、前記金属箔容器が、少なくとも底壁と、底壁から立ち上がる周壁とを有し、前記底壁が角型形状であることが好ましい。
また、上記各発明の焙煎方法においては、前記焙煎工程における焙煎は、オーブントースターによる加熱で行うことが好ましい。
また、上記各発明の焙煎方法においては、前記被焙煎物として、コーヒー豆または茶葉の焙煎に適している。
本発明によれば、金属箔包装体に黒色層が形成された黒色金属箔包装体または黒色金属箔を用いるため、収容された被焙煎物の加熱効率が高まる。
このことから、ガスコンロなどのような直火による直接的な加熱手段ではなく、オーブンなどの間接的な加熱手段を用いても焙煎することが可能であり、安全かつ簡便な方法で短時間にコーヒー豆のような被焙煎物を均一に焙煎できる。
本発明の第1の実施態様における(a)は黒色金属箔包装体準備工程を、(b)は被焙煎物収容工程を、それぞれ示す概略図 本発明の第1の実施態様における(a)は黒色金属箔包装体準備工程を、(b)は被焙煎物収容工程を、それぞれ示す概略図 本発明の第2の実施態様における(a)は金属箔容器準備工程を、(b)は被焙煎物収容工程を、それぞれ示す概略図
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法について説明する。
本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法は、金属箔包装体の少なくとも一部に黒色層が形成されている黒色金属箔包装体を準備する黒色金属箔包装体準備工程と、黒色金属箔包装体に被焙煎物を収容する被焙煎物収容工程と、被焙煎物を黒色金属箔包装体に収容した状態で被焙煎物を焙煎する焙煎工程と、を含む。
<黒色金属箔包装体準備工程>
本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法では、図1(a)および図2(a)のように、金属箔包装体11の少なくとも一部に黒色層12が形成されている黒色金属箔包装体10を準備する黒色金属箔包装体準備工程を備える。したがって、本発明の焙煎方法では黒色金属箔包装体10を使用する。
黒色金属箔包装体10の種類については被焙煎物20を収容可能な限りにおいて、特に限定されず、図1(a)のように、箔のままの状態(シート状体)であってもよいし、図2(a)のように、容器形状に成形したものであってもよい。
図1(a)のように、黒色金属箔包装体10において、単に箔の状態のものを金属箔包装体11として使用する場合には、後述する図1(b)に示す被焙煎物収容工程において、箔の中央部に被焙煎物20を収容して袋状となる程度の大きさであればよい。
図2(a)のように、黒色金属箔包装体10において、容器形状(黒色金属箔容器)のものを金属箔包装体11として用いる場合には、あらかじめ金属箔の必要な箇所に黒色層12を形成した後にプレス成形により容器形状に成形して準備してもよいし、黒色層を形成されていない無垢の金属箔をプレス成形により容器形状に成形した後に必要な箇所に黒色層12を形成することで準備してもよい。
また、図2に示すような、黒色金属箔包装体10としての黒色金属箔容器の形状は特に限定されず、袋状、上面視で三角形、正方形、長方形などの四角形、多角形などの角型形状、円形状(楕円形状を含む)などが挙げられる。ただし、図2のように、少なくとも底壁11aと、底壁11aから立ち上がる周壁11bとを有し、場合によりフランジ11cを有するのが好ましい。また、その底壁11aが上面視で角型形状であることが好ましい。理由は定かではないが、角型形状であれば、焙煎工程において、より均一な焙煎を行うことができる。
また、必要に応じて、黒色金属箔容器の底壁11aや周壁11bに凹凸部、リブ、縁巻等を形成してもよい。
黒色金属箔包装体10を構成する金属箔の金属としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、錫、ステンレス等が使用できる。本発明においては、腐食に強く軽量で安価なことから、アルミニウムが特に好ましい。
金属箔としてアルミニウム箔を用いる場合、公知のアルミニウム箔を用いることができ、特に限定されないが、アルミニウム純度98.0〜99.9重量%のアルミニウム箔を用いることが好ましい。例えば、JIS H4160では、1000系(1N30、1070等)、3000系、8000系(8021、8079等)等のアルミニウム箔を用いることができ、調質(質別)も硬質材(H材(JIS H0001))、半硬質材、軟質材(O材(JIS H0001))のいずれも使用可能である。
金属箔の厚みは、特に限定されないが、30μm以上250μm以下が好ましく、50μm以上150μm以下とするのがより好ましい。厚みが30μm未満の場合、図2のように、金属箔から容器を成形した場合に、容器の強度が低下し、変形したりするおそれがある。厚みが250μmを超えると、金属箔から容器を成形することが困難になるおそれがある。
黒色金属箔包装体10の少なくとも一部に形成されている黒色層12の構成および形成方法は特に限定されないが、例えば、カーボンブラックなどの黒色顔料と樹脂を含む塗料、インクを塗布、乾燥することにより形成することができる。また、カーボンブラックなどの黒色顔料と樹脂から形成された黒色樹脂フィルムを金属箔表面に積層することでも形成できる。炭素などの黒色層を形成する元素や化合物を金属箔表面に蒸着等により形成することもできる。ただし、これらには限定されない。
黒色層12は、金属箔包装体11の少なくとも一部に形成されていればよい。金属箔包装体11の内側面(被焙煎物20と接する面)と外側面の両面に形成されていてもよいし、どちらか一方の面にのみ形成されていてもよい。また、一方の面あるいは両面に形成する場合であっても、それらの面の全面に形成されている必要はなく、少なくとも一部に形成されていればよい。ただし、衛生面を考慮すると、図1および図2のように、被焙煎物20であるコーヒー豆等と直接接する面(あるいは部分)には黒色層12が形成されていないことが好ましい。また図1および図2のように、黒色層12は、金属箔包装体11の外側面に形成されていることが好ましい。この場合、黒色層12を形成していない場合よりも加熱による熱吸収効率が高くなるとともに熱の反射が少なくなるため、焙煎に要する時間が短くなる。
黒色層12を、黒色顔料と樹脂を含む塗料、インクを塗布、乾燥することにより形成する場合、黒色層12を構成する樹脂は特に限定されないが、耐熱性の高い樹脂を使用するのが好ましい。耐熱性の高い樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、アミド樹脂、アミドイミド樹脂などが挙げられる。その中でも、耐熱温度が275℃前後という高い耐熱温度特性と、焙煎工程におけるコーヒー豆等の被焙煎物擦れに対して容易に黒色層12が剥がれ落ちにくいという耐摩擦性の点で、アミドイミド樹脂が特に好ましい。また、アミドイミド樹脂中でも、環境ホルモンであるビスフェノールAを含まないものがより好適に使用される。黒色顔料と樹脂を含む塗料、インクには、必要に応じて溶剤を配合することができる。溶剤は、黒色層を構成する樹脂を溶解または分散するものであれば特に限定されないが、例えば、溶剤であれば水、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、グリコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、芳香族系溶剤、脂環族系溶剤、等が挙げられる。
なお、樹脂としては、必要とされる特性に応じて複数の樹脂を適宜組み合わせることができる。例えば、アミドイミド樹脂を使用する場合、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂を含んでいてもよい。この場合には、樹脂中のアミドイミド樹脂の含有量は60重量%以上であることが好ましい。
黒色層12中に含まれる樹脂の含有量としては、25〜45重量%が好ましく、30〜40重量%がより好ましい。
また、黒色顔料の平均粒子径は限定されないが、20μm以下が好ましく、0.01〜10μmがより好ましい。
黒色層12を黒色顔料と樹脂を含む塗料、インクにより形成する場合、その形成方法は限定されないが、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、カレンダー印刷等の印刷方法のほか、スプレー、刷毛、ローラー等の塗布方法等の公知の手法で塗料、インクを塗布した後、塗膜を乾燥(自然乾燥・加熱乾燥)させることにより形成できる。塗膜としては、0.8〜2.5g/mの塗布量(乾燥後)が好ましく、1〜1.5g/mの塗布量(乾燥後)がより好ましい。また、乾燥塗膜の厚さとしては、0.3〜3μmが好ましく、0.8〜1.8μmがより好ましい。黒色層12の厚みが薄すぎると焙煎工程時の均一な加熱の効果が少なくなり、黒色層12を有さない金属箔容器を使用した場合と効果が変わらなくなる。また、厚すぎると塗膜の密着性が悪化して、塗膜が剥がれるおそれがある。
塗膜の乾燥温度は、特に限定されないが、180℃以下、好ましくは170℃以下、より好ましくは150℃以下で行うことができる。このような比較的低温で乾燥処理することにより、乾燥時のシワの発生を効率的に抑制することができる。乾燥時間は乾燥温度に応じて適宜設定できるが、通常3〜30秒程度である。
以上のようにして、金属箔包装体11の少なくとも一部に黒色層12が形成されている黒色金属箔包装体10を準備する。
<被焙煎物収容工程>
本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法は、図1(b)および図2(b)のように、黒色金属箔包装体10に被焙煎物20を収容する被焙煎物収容工程を備える。
被焙煎物は、加熱して焙煎するものであれば特に限定されないが、例えば、コーヒー豆、茶葉、栗、その他豆類などが挙げられる。本発明の焙煎方法においては、コーヒー豆や茶葉、特にコーヒー豆の少量の焙煎に適している。
黒色金属箔包装体10に被焙煎物20を収容する方法は特に限定されないが、金属箔包装体11として箔をそのまま用いた場合には、図1(b)のように箔の外縁同士が重なり合うように折り曲げて袋状にし、その外縁同士を係止することが例示できる。また、黒色金属箔包装体10に被焙煎物20を収容する量も特に限定されないが、図2のように、黒色金属箔包装体10として黒色金属箔容器を用いる場合、当該容器の最大収容体積の10%以上80%以下であることが好ましい。
また、黒色金属箔包装体10が上方を開口した容器形状である場合、被焙煎物収容工程時または被焙煎物収容工程後に、図2(b)のように、黒色金属箔容器を金属箔30にて覆う工程を行ってもよい。この工程を行うことにより、被焙煎物20が完全に覆われることになるため、熱が容器内部に留まりやすくなり、効率的に焙煎することが可能となる。なお、金属箔にて覆う工程で使用される金属箔30の厚みは特に限定されないが、5μm以上50μm以下が好ましく、8μm以上20μm以下とするのがより好ましい。金属箔30の一方の面には、黒色金属箔容器と同様の黒色層が形成されていることが好ましい。この場合、容器外側上方からの熱吸収効率が高くなるとともに、容器内側は熱の反射量が高くなるため、焙煎の効率がより高くなる。このような金属箔としては、図1における黒色金属箔包装体10と同じものを用いることができる。
焙煎作業中に、金属箔30が黒色金属箔容器の開口から外れないように、金属箔30は、その外縁を黒色金属箔容器のフランジ11cに巻き付ける等して、黒色金属箔容器に対して適宜手段により係止しておくのが好ましい。
<焙煎工程>
本発明の焙煎方法は、被焙煎物を黒色金属箔包装体に収容した状態で被焙煎物を焙煎する焙煎工程を備える。
焙煎は、被焙煎物20を黒色金属箔包装体10に収容した状態で加熱して炒ることができる条件であれば、その方法は特に限定されないが、ガスコンロによる直火での加熱は、容器形状の場合には、空焚きによる過加熱により黒色金属箔容器が破損する可能性があるため、オーブン(オーブントースター含む)等の間接的に熱を伝える方法による加熱で焙煎することが好ましい。加熱温度、加熱時間などの条件は被焙煎物の収容量などにより適宜変更すればよい。
焙煎工程を終えると、黒色金属箔包装体10は使い捨てすることが主に想定されるが、洗浄等して再利用することも可能である。
次に、図面を参照しつつ、本発明の第2の実施態様に係る焙煎方法について説明する。
本発明の第2の実施態様に係る焙煎方法は、金属箔容器を準備する金属箔容器準備工程と、金属箔容器に被焙煎物を収容する被焙煎物収容工程と、被焙煎物収容工程時または被焙煎物収容工程後に、金属箔容器を黒色金属箔にて覆う工程と、被焙煎物を金属箔容器に収容した状態で被焙煎物を焙煎する焙煎工程と、を含む。
<金属箔容器準備工程>
本発明の第2の実施態様に係る焙煎方法では、図3(a)のように、金属箔容器40を準備する金属箔容器準備工程を備える。したがって、本発明の第2の実施態様に係る焙煎方法では金属箔容器40を使用するが、本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法のように、金属箔表面に黒色層の形成はされていない。
金属箔容器40の金属種や厚み、成形方法、形状等は本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法で用いる黒色金属箔容器と黒色層が形成されていない点以外は同様であるため、説明は繰り返さないが、図3のように、少なくとも底壁41と、周壁42を有し、場合によりフランジ43を有しているのが好ましい。
以上のようにして、金属箔容器40を準備する。
<被焙煎物収容工程>
本発明の第2の実施態様に係る焙煎方法は、図3(b)のように、金属箔容器40に被焙煎物20を収容する被焙煎物収容工程を備える。
被焙煎物20、金属箔容器40への収容方法および収容量等は、本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法の場合と同様であるので、説明は繰り返さない。
また、本発明の第2の実施態様に係る焙煎方法では、本工程において、被焙煎物収容工程時または被焙煎物収容工程後に、図示のように、金属箔容器40を黒色層51が形成された金属箔50にて覆う工程を行う。この工程を行うことにより、被焙煎物20が完全に覆われることになるため、熱が容器内部に留まりやすくなり、効率的に焙煎することが可能となる。なお、金属箔にて覆う工程で使用される金属箔50の厚みは特に限定されないが、5μm以上50μm以下が好ましく、8μm以上20μm以下とするのがより好ましい。また、この金属箔50は、図1のような、本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法で使用する箔状の黒色金属箔包装体10と同様のものが使用できる。本実施態様で使用する金属箔50には少なくとも一方の面に黒色層が形成されている必要がある。この場合、容器外側上方からの熱吸収効率が高くなるとともに、容器内側は熱の反射量が高くなるため、焙煎の効率がより高くなる。
焙煎作業中に、金属箔50が金属箔容器40の開口から外れないように、金属箔50は、その外縁を金属箔容器40のフランジ43に巻き付ける等して、金属箔容器40に対して適宜手段により係止しておくのが好ましい。
<焙煎工程>
本発明の第2の実施態様に係る焙煎方法は、被焙煎物20を金属箔容器40に収容し金属箔50で覆った状態で被焙煎物を焙煎する焙煎工程を備える。
焙煎工程は、本発明の第1の実施態様に係る焙煎方法における焙煎工程と同様であるため、その説明は繰り返さない。
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1)
ポリアミドイミド樹脂溶液(東洋紡績株式会社製、「バイロマックス」)60重量部にカーボンブラック顔料(三菱化学株式会社製、品番「♯2400B」)40重量部を配合することにより調製した黒色インクを厚み65μmのアルミニウム箔の片面に乾燥後の塗布量が1.1g/mになるようにグラビア印刷により黒色層を形成した。黒色層はアルミニウム箔の片面全面に形成した。なお、乾燥は、150℃で10秒間行った。これにより、片面に黒色層が形成されたアルミニウム箔(黒色アルミニウム箔)を得た。
続いて、黒色アルミニウム箔を用いてプレス成形により、底壁と、底壁から上方に向かって立ち上がる周壁とを有し、底壁が角型形状である、上方が開口したアルミニウム箔製容器を作製した。なお、プレス成形後に得られたアルミニウム箔製容器は、底壁が82mm×82mm、開口部が97mm×97mm、高さ27mmの図2に示すような形状であり、当該容器の外側面には黒色層が形成されており、内側面には黒色層が形成されていない状態であった。このようにして、黒色金属箔包装体として黒色アルミニウム箔容器を準備した(黒色金属箔包装体準備工程)。
続いて、この黒色アルミニウム箔容器に、被焙煎物として焙煎していないコーヒー生豆20gを充填して収容した。次いで、黒色アルミニウム箔容器と同じ工程で得られる厚み11μmの黒色アルミニウム箔にて黒色層が外側(上方側)に向くようにして黒色アルミニウム箔容器の開口部を完全に覆った(被焙煎物収容工程)。
続いて、コーヒー生豆が収容された黒色アルミニウム箔容器を市販のオーブントースター(サンヨー社製、型番:SK−PV5型、100V、1000W)に入れて、1000Wの加熱条件にて10分間加熱した(焙煎工程)。
(実施例1−2)
実施例1−1の被焙煎物収容工程において、黒色アルミニウム箔に代えて黒色層が形成されていない厚さ65μmのアルミニウム箔を用いた以外は、実施例1−1と同様にして黒色金属箔包装体準備工程から焙煎工程までを行った。
(実施例2)
実施例1−1の黒色金属箔包装体準備工程において、黒色金属箔包装体として、プレス成形後に得られたアルミニウム箔製容器の形状が円形状である、底壁が直径73.5mm、開口部が直径84.5mm、高さ31mmの図2に示すような黒色金属箔容器を使用した以外は実施例1−1と同様にして黒色金属箔包装体準備工程から焙煎工程までを行った。
(実施例3)
実施例1−1の黒色金属箔包装体準備工程において、黒色金属箔包装体として、プレス成形後に得られたアルミニウム箔製容器の形状が円形状である、底壁が直径87mm、開口部が直径100mm、高さ31.5mmの図3 に示すような黒色金属箔容器であって、その底壁中央部に直径25mm×高さ24mmの円柱状の凸部をさらに設けたもの、を 使用した以外は実施例1−1と同様にして黒色金属箔包装体準備工程から焙煎工程までを行った。
(実施例4)
実施例1−1の黒色金属箔包装体準備工程において、黒色金属箔包装体として、130mm×130mmの大きさであって、片面に黒色層が形成された黒色アルミニウム箔を使用し、被焙煎物収容工程において黒色アルミニウム箔容器の開口部を完全に覆う工程を行わなかった以外は、実施例1−1と同様にして黒色金属箔包装体準備工程から焙煎工程までを行った。
(実施例5)
厚み65μmのアルミニウム箔を用いてプレス成形により、底壁と、底壁から上方に向かって立ち上がる周壁とを有し、底壁が角型形状である、上方が開口したアルミニウム箔製容器を作製した。なお、プレス成形後に得られたアルミニウム箔製容器は、実施例1−1でプレス成形して得られたアルミニウム箔製容器と同様に、底壁が82mm×82mm、開口部が97mm×97mm、高さ27mmの図2に示すような形状であるが、当該容器の内外側面いずれにも黒色層が形成されていない状態であった。このようにして、金属箔容器を準備した(金属箔容器準備工程)。
続いて、このアルミニウム箔容器に、被焙煎物として焙煎していないコーヒー生豆20gを充填して収容した。次いで、実施例1−1の黒色アルミニウム箔容器の成形に用いたのと同じ黒色アルミニウム箔にて黒色層が外側(上方側)に向くようにして黒色アルミニウム箔容器の開口部を完全に覆った(被焙煎物収容工程)。
続いて、コーヒー生豆が収容されたアルミニウム箔容器を市販のオーブントースター(サンヨー社製、型番:SK−PV5型、100V、1000W)に入れて、1000Wの加熱条件にて10分間加熱した(焙煎工程)。
(比較例1)
実施例1−1において金属箔容器の成形および容器開口部を覆うために用いた黒色アルミニウム箔に代えて、黒色層が形成されていない通常の厚み65μmのアルミニウム箔を用いた以外は実施例1−1と同様にして黒色金属箔包装体準備工程から焙煎工程までを行った。
(比較例2)
実施例2において金属箔容器の成形および容器開口部を覆うために用いた黒色アルミニウム箔に代えて、黒色層が形成されていない通常の厚み120μmのアルミニウム箔を用いた以外は実施例2と同様にして黒色金属箔包装体準備工程から焙煎工程までを行った。
(比較例3)
実施例3において金属箔容器の成形および容器開口部を覆うために用いた黒色アルミニウム箔に代えて、黒色層が形成されていない通常の厚み90μmのアルミニウム箔を用いた以外は実施例3と同様にして黒色金属箔包装体準備工程から焙煎工程までを行った。
(比較例4)
実施例4において金属箔包装体として用いた黒色アルミニウム箔に代えて、黒色層が形成されていない通常の厚み11μmのアルミニウム箔を用いた以外は実施例4と同様にして黒色金属箔包装体準備工程から焙煎工程までを行った。
このように、実施例1−1、実施例1−2および実施例5と比較例1が、実施例2と比較例2が、実施例3と比較例3が、実施例4と比較例4が、それぞれ対応する。また、実施例1−1、実施例1‐2、実施例3および実施例4が第1の実施態様に対応し、実施例5が第2の実施態様に対応する。次表1は、この並び順による。
(コーヒー生豆の重量変化率の測定)
コーヒー生豆を焙煎するとコーヒー生豆中の水分量が減少するためコーヒー生豆自身の重量が変化する。焙煎度合と焙煎前後の重量減少率は相関があるため、実施例1−1、1−2〜5、比較例1〜4の金属箔包装体につき、コーヒー生豆を収容した状態での焙煎工程前後のコーヒー生豆の重量変化を測定し、重量変化率を算出した。重量変化率の結果を表1に示す。
(焙煎均一性)
また、実施例1−1、1−2〜5、比較例1〜4について、焙煎工程後のコーヒー生豆が均一に焙煎されているか否かについて目視にて評価した。評価は5段階で行い、数値が大きいほど均一に焙煎されていることを示す。評価結果を表1に示す。
Figure 0006625356
表1の結果から、本発明の焙煎方法によれば、いずれの実施例においても、対応する比較例と比較して重量変化率が大きくなっており短時間で焙煎が進んでいることがわかる。また、いずれの実施例においても、対応する比較例と比較して均一に焙煎されていることがわかる。
以上のことから、本発明の焙煎方法によれば、使い捨て可能な黒色金属箔包装体を用いた簡便な方法で、短時間にコーヒー豆が均一に焙煎できる。また、オーブントースターによって焙煎できるので、ガスコンロを使用せずともよく、安全である。また、オーブントースターによれば、ガスコンロを使用した場合のような空焚き現象が生じないため、少量の被焙煎物でも焙煎することが容易である。
10 黒色金属箔包装体
11 金属箔包装体
11a 底壁
11b 周壁
11c フランジ
12 黒色層
20 被焙煎物
30 金属箔
31 黒色層
40 金属箔容器
41 底壁
42 周壁
43 フランジ
50 金属箔
51 黒色層

Claims (2)

  1. 少なくとも底壁と、底壁から立ち上がる周壁とを有し、前記底壁が角型形状であり、外面に黒色層が形成され内面に黒色層が形成されていない黒色金属箔容器を準備する黒色金属箔容器準備工程と、
    前記黒色金属箔容器に被焙煎物としてのコーヒー豆または茶葉を収容する被焙煎物収容工程と、
    前記被焙煎物収容工程時または被焙煎物収容工程後に、前記黒色金属箔容器の開口に外面に黒色層が形成され内面に黒色層が形成されていない金属箔蓋をかぶせて係止する被覆工程と、
    前記被焙煎物としてのコーヒー豆または茶葉を前記黒色金属箔容器に収容した状態で前記被焙煎物をオーブントースターによる加熱にて焙煎する焙煎工程と、
    を含む焙煎方法。
  2. 少なくとも底壁と、底壁から立ち上がる周壁とを有し、前記底壁が角型形状であり、その外面および内面のいずれにも黒色層が形成されていない金属箔容器を準備する金属箔容器準備工程と、
    前記金属箔容器に被焙煎物としてのコーヒー豆または茶葉を収容する被焙煎物収容工程と、
    前記被焙煎物収容工程時または被焙煎物収容工程後に、前記金属箔容器の開口に外面に黒色層が形成され内面に黒色層が形成されていない金属箔蓋を被せて係止する被覆工程と、
    前記被焙煎物としてのコーヒー豆または茶葉を前記金属箔容器に収容した状態で前記被焙煎物をオーブントースターによる加熱にて焙煎する焙煎工程と、
    を含む焙煎方法。
JP2015142911A 2015-07-17 2015-07-17 焙煎方法 Active JP6625356B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015142911A JP6625356B2 (ja) 2015-07-17 2015-07-17 焙煎方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015142911A JP6625356B2 (ja) 2015-07-17 2015-07-17 焙煎方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017023020A JP2017023020A (ja) 2017-02-02
JP6625356B2 true JP6625356B2 (ja) 2019-12-25

Family

ID=57944632

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015142911A Active JP6625356B2 (ja) 2015-07-17 2015-07-17 焙煎方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6625356B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5616990Y2 (ja) * 1976-05-13 1981-04-21
US4425720A (en) * 1981-03-05 1984-01-17 Elevitch Franklin R Coffee roaster
JPH0425994Y2 (ja) * 1987-03-13 1992-06-23
JPH01127524U (ja) * 1988-02-17 1989-08-31
JP3027281B2 (ja) * 1993-04-16 2000-03-27 高久 中林 半煎コーヒー豆、その製造方法及びコーヒー豆の包装材
JP5090758B2 (ja) * 2006-03-08 2012-12-05 東洋アルミニウム株式会社 アルミニウム箔
JP5436053B2 (ja) * 2009-06-04 2014-03-05 東洋アルミエコープロダクツ株式会社 調理用着色アルミニウム箔及びそれを用いた焼き芋の製造方法
JP5806838B2 (ja) * 2011-04-13 2015-11-10 旭化成ホームプロダクツ株式会社 食品包装材および調理用容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017023020A (ja) 2017-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080220132A1 (en) Cone-shaped tortilla molds and method of cooking conical tortilla shells
US20240008678A1 (en) Apparatus and method for beverage brewing
US20230320518A1 (en) Apparatus and method for beverage brewing
JP2018507148A (ja) 使い捨てカップ内に物質を保存するためのカプセルおよびその用途
JP6625356B2 (ja) 焙煎方法
US7030346B1 (en) Moisture adding microwave lid apparatus
US6123971A (en) Home use coffee bean roasting device and method of roasting
US20170172339A1 (en) Tea infuser
US2096726A (en) Baking utensil
KR101406618B1 (ko) 이중구조 뚜껑이 구비된 컵밥 포장용기
CN211129989U (zh) 一种即食自热餐盒
JP6890241B2 (ja) 加熱調理器
CN209499480U (zh) 一种可更换铝箔纸的胶囊咖啡杯
CN206691713U (zh) 可加热快餐容器
WO2008143671A1 (en) Assembled container for roasting food
KR101410041B1 (ko) 눋지 않는 요리용 냄비
US659137A (en) Apparatus for cooking and steaming meats, vegetables, &c.
JP3084561U (ja) ポップコーンメーカー
JPH0890B2 (ja) 高温保温調理装置
US1624241A (en) Heat retainer
US174269A (en) Improvement in broilers
US20170354174A1 (en) Popcorn Maker With Pivoting Stir Arms
JP2017205054A (ja) 醤油絞り方法及びそれに用いる格納体
CN102240167A (zh) 一种热水壶
CN205567705U (zh) 一种爆米花机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180711

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6625356

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250