JP3027121U - テーラーバッグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】通気性が良好で洋服を損なわず、廃棄処理が容
易なテーラーバッグを提供すること 【解決手段】縦長長円形のテーラーバッグ本体１の前面
を左右２枚の当布２、３で覆い、該本体と該当布の共通
する形状の外周縁を該本体の上下端縁の中央部を除いて
互いに縫着し、該当布の上から該本体の下部形状を有す
る冠布４を当ててこれを該本体の下部に縫着したテーラ
ーバッグに於いて、該本体と各当布及び冠布を通気性の
ある和紙又は不織布で作製すると共に、左右一方の当布
を該本体の約縦半部の大きさに形成し、他方の当布の幅
を該一方の当布よりも広く形成して該本体の前面に於い
て両当布を重合させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、洋服を携行し或いは保管するために使用されるテーラーバッグに関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のバッグとしてビニール布等の樹脂布を高周波により溶着したも のが公知であり、通常は図１のように、樹脂製の縦長長円形のテーラーバッグ本 体ａの前面の左右に、該本体ａの略左右の半部の大きさの縦２つ割の樹脂製の当 布ｂ、ｂを当て、該本体ａと該当布ｂの共通する形状の外周縁ｃを該本体ａの上 下端縁の中央部ｄを除いて互いに高周波で縫着し、該当布ｂの上から該本体の下 部形状を有する樹脂製の冠布ｅを当ててこれを該本体ａの下部に高周波縫着した 構成を有するもので、該当布ｂ、ｂ間に設けたファスナーｆを開いて洋服を掛け たハンガーｇをテーラーバッグｈ内へ納め、該ハンガーｇのフックを上方の中央 部ｄの挿通孔から図示のように引き出して保管状態とし、或いは更に該フックを 冠布ｅ内に挿通させて２つ折りすることにより携帯状態として使用される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のものは上記のようにビニール等の樹脂製であるので通気性が悪く、洋服 を該バッグ内に収めたまま長期に亘り保管するとカビが生えたり変色する不都合 を生じ、該バッグが不要になったとき家庭での処理の難しい焼却性の悪いゴミと なり、廃棄物処理上の問題がある。

【０００４】 本考案は、通気性が良好で洋服を損なわず、廃棄処理が容易なテーラーバッグ を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、縦長長円形のテーラーバッグ本体の前面を左右２枚の当布で覆い 、該本体と該当布の共通する形状の外周縁を該本体の上下端縁の中央部を除いて 互いに縫着し、該当布の上から該本体の下部形状を有する冠布を当ててこれを該 本体の下部に縫着したテーラーバッグに於いて、該本体と各当布及び冠布を通気 性のある和紙又は不織布の天然繊維で作製すると共に、左右一方の当布を該本体 の約縦半部の大きさに形成し、他方の当布の幅を該一方の当布よりも広く形成し て該本体の前面に於いて両当布を重合させることにより、上記の目的を達成する ようにした。該テーラーバッグ本体と該当布の共通する形状の外周縁を該本体の 上下端縁の中央部を除いて縫着したとき該中央部に形成される透孔を、通気性の ある和紙又は不織布で作製した中心部にハンガー挿通孔を有する略舟形の補助布 を縫着して閉鎖し、該冠布に通気性のある和紙又は不織布製のポケットを設ける ことも可能である。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図２乃至図５に基づき説明すると、図２は本考案のテー ラーバッグを構成する部材を示し、同図の符号１は縦長長円形のテーラーバッグ 本体、２、３は該本体１の一部の外周縁と同形の外周縁を備えた該本体１の前面 の左右を覆うための当布、４は小物入れ用のポケット５を縫着した該本体１の下 部形状を有する冠布、６、７は略舟形で中心部にハンガー挿通用の透孔８を形成 した補助布である。これらの部材は通気性の良い和紙又は不織布の天然繊維にて 作製され、その左当布２は図４に明示したように該本体１の略半部の形状を有し 、右当布３の幅を該本体１の半部よりも大きく形成して該本体１の前面を両当布 ２、３で覆ったときその前面の中心部付近で両当布２、３の一部が互いに重合９ するようにした。該当布２、３の下端部には、バッグ内部への洋服の出し入れを 容易にするために外周縁２ａ、３ａと内周縁２ｂ、３ｂとに亘り斜めにカット１ ０、１１を施した。１２は縁取りのかがり縫いである。

【０００７】 本考案のテーラーバッグの作製する場合、該本体１に当布２、３を縫着するに 先立ち、該本体１の上下端縁の中央部１ｂ、１ｂに図５に示すように補助布６、 ７の片縁を夫々ミシンによりかがり縫いで縫着しておく。そして、該本体１の前 面に小さい左当布２と大きな右当布３とを図４のように順次にその外周縁１ａ、 ２ａ、３ａを合わせて重ね、該本体１の中央部１ｂ、１ｂを除き各外周縁をミシ ンでかがり縫いで縫合する。更に上方の補助布６の残りの縁部と当布２、３を縫 合し、冠布４の下部形状を該本体１の下端縁に合わせて当布２、３の上から縫着 すると完成する。

【０００８】 このバッグは、図６に示すように、当布２、３の重合９を開いてハンガーに掛 けた洋服をバッグ内に納め、従来のものと同様に保管状態と２つ折りした携帯状 態で使用することができるが、バッグの開閉はファスナーでなく重合された当布 ２、３を開いて行われるので製作が容易で、しかもバッグ全体が通気性の良い和 紙又は不織布の縫着で製作されているから洋服を納めたまま洋服ダンスに長期保 管してもカビやシミを生じにくく、焼却等の廃棄処分が簡単に行える。

【０００９】

【考案の効果】

以上のように本考案によるときは、テーラーバッグの本体の前面に設けられる 各当布及び冠布を通気性のある和紙又は不織布で作製すると共に、左右一方の当 布を該本体の約縦半部の大きさに形成し、他方の当布の幅を該一方の当布よりも 広く形成して該本体の前面に於いて両当布を重合させたので、洋服を該バッグに 入れて長期に亘り保管してもこれにカビや変色をことがなく、ファスナーを使用 しないので製作が容易でバッグ全体が和紙又は不織布で作製されるから焼却等に よる廃棄処分も簡単に行える等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のテーラーバッグの斜視図

【図２】本考案の実施に使用される部材の平面図

【図３】本考案のテーラーバッグの正面図

【図４】本考案のテーラーバッグの製造工程の説明図

【図５】本考案のテーラーバッグの製造工程の説明図

【図６】本考案のテーラーバッグの使用状態の斜視図

【符号の説明】

１ テーラーバッグ本体、 ２、３ 当布、 ４ 冠
布、 ５ ポケット、６、７ 補助布、８ 透孔、

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦長長円形のテーラーバッグ本体の前面
   を左右２枚の当布で覆い、該本体と該当布の共通する形
   状の外周縁を該本体の上下端縁の中央部を除いて互いに
   縫着し、該当布の上から該本体の下部形状を有する冠布
   を当ててこれを該本体の下部に縫着したテーラーバッグ
   に於いて、該本体と各当布及び冠布を通気性のある和紙
   又は不織布で作製すると共に、左右一方の当布を該本体
   の約縦半部の大きさに形成し、他方の当布の幅を該一方
   の当布よりも広く形成して該本体の前面に於いて両当布
   を重合させたことを特徴とするテーラーバッグ。
2. 【請求項２】 上記テーラーバッグ本体と上記当布の共
   通する形状の外周縁を該本体の上下端縁の中央部を除い
   て縫着したとき該中央部に形成される透孔を、通気性の
   ある和紙又は不織布で作製した中心部にハンガー挿通孔
   を有する略舟形の補助布を縫着して閉鎖したことを特徴
   とする請求項１に記載のテーラーバッグ。
3. 【請求項３】上記冠布に通気性のある和紙又は不織布製
   のポケットを設けたことを特徴とする請求項１又は２に
   記載のテーラーバッグ。