JPS588730Y2 - 衣服におけるアウトポケットの構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は衣服に釦けるアウトポケットの構造に関する
。

衣服のポケットはデザイン上の見地から種々の構造に形
成されるもので、例えばブレザーの場合、アウトポケッ
トにしてスポーティな感じを出すようにしている。

ところで従来のブレザーのアウトポケットは、身頃の表
側にポケット布を縫い付け、身頃とポケット布との間の
空間をポケットとしたもので、物を入れるとポケットの
部分が外側へ膨らみ非常に見苦しい。

そのうえ物を入れるたびにポケットが膨れるので、ポケ
ット部分の生地が伸びポケットが形部れしやすい欠点が
あった。

この考案はこのような欠点をなくするためになされたも
ので、外観はアウトポケットと異なるところがないが、
物品は衣服本体の裏側に配設された袋体に収納されるよ
うにしたものである。

次にこの考案の実施例を図によりながら説明する。

図はブレザーにアウトポケットを設ける場合を示し、１
は衣服本体（身頃）２０表側に取付けた飾り用のポケッ
ト布で、その両側部および底部を衣服本体２に縫着して
いる。

３はポケット布１の裏側に開口するよう衣服本体２に横
方向に形成したスリット状の切開部である。

この切開部３はポケット口４であるポケット布１の上縁
よりやや下方に位置するよう衣服本体２に設け、外側か
ら切開部３が見えないようにしている、５は衣服本体２
の裏側に位置する袋体で、その口縁周囲の半部５ａは切
開部３上縁に縫着し、残余の半部５ｂは切開部３より衣
服本体２０表側へ臨ｌせてポケット布１裏側に縫着して
いる。

袋体５は図の場合、２枚の布地片５１ａ、５１ｂを重合
し、その両側部および底部を縫合することにより形成し
、口縁周囲の半部５ａである布地片５１ａの上端を切開
部３上縁に縫着し、残余の半部５ｂである布地片５１ｂ
の上端をポケット布１に縫着している。

５２は補強布で、衣服本体２０表地と共布または別布が
用いられる。

次に上記アウトポケットの作り方の一例を図によりなが
ら説明する。

ポケット布１をその上部−辺を除く外郭を仕上り線イよ
り裏側へ折返すとともに（第４図）、そのポケット布１
をその表側を内側にして布地片５１ｂに互いの上端が合
致するように重ね合せ、上端部同士を縫合したのち（第
５図）、ポケット布１を縫目より上端側へ折曲するとと
もに（第６図ａおよびｂ）、さらにポケット布１の上部
仕上線口より折曲して布地片５１ｂの反対側へ重合する
（第７図ａおよびｂ）。

また他方の布地片５１ａに補強布５２を互いの上縁が合
致するように重ね、補強片５２の下縁と布地片５１ａと
を縫合する（第８図）。

そしてこの布地片５１ａおよび補強布５２をその上端を
衣服本体２表側にトけるアウトポケット形成位置のポケ
ット口４よりやや下方に位置させ補強布５２および布地
片５１ａの上端を衣服本体２に縫着したのち、布地片５
１ａおよび補強布５２の上縁に沿って衣服本体２を切り
込むとともに、その切り込み部両側をさらに布地片５１
ａおよび補強布５２と共に若干縦方向に切り込んで切開
部３としく第９図）、この切開部３より布地片５１ａお
よび補強片５２を衣服本体２の裏側へ通し返す（第１０
図ａ、％−よびｂ）。

次に縫合したポケット布１および布地片５１ｂのうち、
布地片５１ｂのみを切開部３より衣服本体２裏側へ挿通
するとともに（第１１図）、ポケット布１は衣服本体２
０表側に位置させ、上部を除く両側部【よび底部を衣服
本体２に縫着する（第１２図）。

そして布地片５１ｂおよびポケット布１の上端を接着テ
ープ５３により切開部３下縁の衣服本体２裏側に固定す
るとともに（第１３図）５布地片５１ａと布地片５１ｂ
とを重合しその両側部釦よび底部を合せ縫いして袋体５
とする（第１４図）。

アウトポケットを上記のようにして作るときは、ポケッ
ト布１を衣服本体２に縫着する際に、衣服本体２に対し
ての布目や柄合せの調節が容易となり、縫取作業を能率
よくできる利点がある。

第１５〜第２２図は上記アウトポケットの他の作り方を
示し、ポケット布１をその上部−辺を除く外郭を仕上り
線イよシ裏側へ折返すとともに（第１５図）、そのポケ
ット布１０表側に布地片５１ｂをその上縁をポケット布
１上端よりやや下方にずらして重合し、布地片５１ｂの
上部とポケット布１とを合せ縫いする（第１６図）。

そして布地片５１ｂを上側にしてポケット布１の上端を
アウトポケット形成位置のポケット口４よりやや下方の
位置において衣服本体２の表側に縫着するとともに（第
１１図）、他方の布地片５１ａをその上端をポケット布
１上端と突き合うように衣服本体２０表側に位置させて
布地片５１ａ上部を衣服本体２に縫着する。

その後、ポケット布１と布地片５１ｂとの突き合う位置
にあ・いて衣服本体２を切り込むとともに、その切り込
み部両側をさらにポケット布１と共に若干縦方向に切り
込んで切開部３としく第１８図）、この切開部３より双
方の布地片５１ａおよび布地片５１ｂを衣服本体２の裏
側へ通し返し、その後衣服本体２とポケット布１との縫
い代を割り（筐たは片とかしにし）（第１９図）、この
縫い割り部（または片こかし部）に布地片５１ｂを縫い
付ける（第２０図）。

その後ポケット布１を上部仕上り綜目より折曲し、上部
を除く両側部および底部を衣服本体２に縫着しく第２１
図ａ、Ｚ−よびｂ）、また布地片５１ａと布地片５１ｂ
とを重合しその両側端ｐよび底部を合せ縫いして袋体５
とする（第２２図）。

この考案は上記の構成よりなるので、外観はアウトポケ
ットの状態に形成され、また物品は袋体５に収納される
ことになり（第３図）物品を収納してもポケット部分が
外側に膨らむことがないばかりでなく、ポケットが形部
れすることもないので、衣服を体裁よく着用できる。

したがってこの考案によるとアウトポケットとしてのデ
ザイン上の効果を活用できるとともに、ポケットとして
も効果的に使用できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るアウトポケットを備えた衣服の
斜視図、第２図は第１図■−■線の拡大断面図、第３図
は物品を収納した状態を示す断面図、第４図〜第１４図
は第１図に示すアウトポケットの作り方の説明図で、そ
のうち第６図すは第６図ａのＣ−Ｃ線断面図、第７図す
は第Ｔ図ａのＤ−Ｄ線断面図、第１０図すは第１０図ａ
のＥ−Ｅ線断面図である。 第１５図〜第２２図は第１図に示すアウトポケットの他
の作り方の説明図で。 そのうち第２１図すは第２１図ａのＦ−Ｆ線の拡大断面
図である。 １・・・・・・ポケット布、２・・・・・・衣服本体、
３・・・・・・切開部、５・・・・・・袋体、５ａ・・
・・・・袋体の口縁周囲の半部、５ｂ・・・・・・袋体
の口縁周囲の残余の半部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 衣服本体２の表側に飾り用のポケット布１をその両側部
   および底部を縫着することによシ取付けるとともに、前
   記衣服本体２には飾り用ポケット布１の裏側において開
   口するスリット状の切開部３を衣服本体２の周方向に形
   成し、また衣服本体２の裏側には該衣服本体２とは別体
   の袋体５を配するとともに、前記袋体５の口縁周囲の半
   部５ａは前記切開部３の上縁に縫着し、残余の半部５ｂ
   は切開部３より衣服本体２の表側へ臨筐せ前記飾り用ポ
   ケット布１に縫着してなる衣服におけるアウトポケット
   の構造。