JP3027051B2 - 電動ポンプ - Google Patents

電動ポンプ

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JP3027051B2
JP3027051B2 JP4080985A JP8098592A JP3027051B2 JP 3027051 B2 JP3027051 B2 JP 3027051B2 JP 4080985 A JP4080985 A JP 4080985A JP 8098592 A JP8098592 A JP 8098592A JP 3027051 B2 JP3027051 B2 JP 3027051B2
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和幸 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータが駆動すること
により流体を圧送する電動ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電動ポンプ、例えば自動車用
ブレーキ装置に用いられるオイルポンプでは、プランジ
ャがモータの出力軸のラジアル方向へ作動するようにな
っている。この種の電動ポンプは、モータを単体で組み
立て、これをポンプ側に結合させることにより構成され
ている。
【0003】この場合、モータの出力軸はその軸方向両
端部に固定された軸受を介して、モータヨーク及びポン
プハウジングに両持ち支持されるようになっている。従
って、モータの出力軸の軸長が長くなり、このようなモ
ータが組付けられる電動ポンプも大型化するので、狭い
スペースへの取付が困難になるという問題点があった。
【0004】この問題点を解消すべく、モータの出力軸
を片持ち支持構造とすることによりモータの小型化、ひ
いては電動ポンプの小型化を図った構造が、既に本件出
願人により案出されている(一例として、特願平2−1
51890号公報参照)。
【0005】以下、図5〜図7を用いて、前記公報に開
示された構造について説明す。図5に示されるように、
この電動ポンプ150では、モータ152のシャフト1
54の中間部に回転子156が固定されていると共に後
端部に整流子158が固定されている。この整流子15
8の周面に圧接されるブラシ160〜166は、配線兼
用プレート168、170(図6(A)〜図6(C)参
照)と共にブラシ基板172に組み付けられており、更
にこのブラシ基板172はヨーク174の後端部内側に
組付けられるようになっている。また、ヨーク174の
後端部外側には、配線兼用プレート168、170の電
極端子168A、170A、これを保持するホルダ17
6、リード線180、及びヨーク174の後端中央部開
口を閉塞するキャップ184が配設されている。
【0006】一方、シャフト154の先端部にはベアリ
ング186、偏心ベアリング188、及び支持ベアリン
グ190がこの順に固定されており、ベアリング186
及び支持ベアリング190がポンプハウジング192に
装着されることにより、モータ152がポンプハウジン
グ192に片持ち支持されるようになっている。
【0007】また、上述した電動ポンプ150における
モータ152のポンプハウジング192への組付手順
は、以下の通りである。
【0008】まず、図6(A)〜図6(C)に示される
ように、所定の絶縁ギャップを有する配線プレート16
8、170を備えたブラシ基板172に、ブラシ160
〜166が組付けられ、この状態でヨーク174の後端
部に予め固定される。次いで、図7に示されるように、
ブラシ仮押さえ用治具194及び抜き用ガイド治具19
6を用いて、ブラシ160〜166が仮に保持される。
これにより、各ブラシ160〜166が、モータ組付完
了状態における正規位置に保持された状態になる。
【0009】次に、ベアリング186、支持ベアリング
190によってポンプハウジング192に片持ち支持さ
れた回転子156がヨーク174内に挿入され、ブラシ
仮押さえ用治具194の先端部に嵌合される。これによ
り、回転子156のシャフト154の軸線とブラシ仮押
さえ用治具194の軸線とが一致した状態になる。
【0010】そして、この軸線一致状態を維持しなが
ら、ブラシ基板172と共にヨーク174がポンプハウ
ジング192側へ押し込まれる。この押し込み途中に
て、ブラシ仮押さえ用治具194に代わって整流子15
8の周面が各ブラシ160〜166に圧接してこれらを
保持する。その後、ヨーク174の開口側端部をポンプ
ハウジング192に組付ける。最後に、ブラシ仮押さえ
用治具194及び抜き用ガイド治具196を取外しキャ
ップ184でヨーク174の後端中央開口を閉塞するこ
とにより組付作業が終了する。なお、これらのブラシ仮
押さえ用治具194及び抜き用ガイド治具196は、繰
り返し使用される。
【0011】上述したような組付手順を経て組み付けら
れた電動ポンプ150では、モータ152のシャフト1
54が片持ち支持されているので、その軸長が短くな
り、モータ152ひいては電動ポンプ150の小型化を
図ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
造による場合、ヨーク174の後端部内側に配線兼用プ
レート168、170を備えたブラシ基板172が配設
され、かつヨーク174の後端部外側にホルダ176、
リード線180、及びキャップ184等が突出した構成
になるので、モータ152のシャフト154の軸方向へ
の寸法制限が更にシビアに要求された場合に不利であ
る。
【0013】また、このような多極モータの場合、配線
兼用プレート168、170がヨーク174の底面と近
接対向して配置されているので、ショートするのを回避
すべく、ヨーク174の底面と配線兼用プレート16
8、170との絶縁ギャップをある程度確保しなければ
ならない。
【0014】さらに、この構造による場合、上述したよ
うにブラシ仮押さえ用治具194及びブラシ抜き用ガイ
ド治具196を用いた組付作業が必要となるので、組付
作業が煩雑になるという問題点も生じる。
【0015】本発明は上記事実を考慮し、第1にモータ
ひいてはポンプ全体をモータ出力軸の軸方向へ小型化す
ることができる電動ポンプを得ることを目的とする。ま
た、第2に電動ポンプの組付作業性を向上させることが
できる電動ポンプを得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る電動ポンプは、ヨーク内に配設され、出力軸に固定
された整流子を有する回転子と、前記出力軸に設けられ
て偏心運動する偏心カム部を収容し、前記偏心運動によ
り流体を圧送する圧送手段と、前記出力軸を軸支する軸
受部、および前記圧送手段を内蔵するポンプハウジング
と、を備える電動ポンプにおいて、前記整流子に接続さ
れるブラシに接続される給電手段は、前記ポンプハウジ
ングの内部を通過するように設けられ、前記ヨークは、
前記給電手段の前記ポンプハウジングから前記ブラシま
での部位を被嵌するように前記ポンプハウジングに組付
けられていることを特徴としている。
【0017】請求項2記載の本発明に係る電動ポンプ
は、請求項1記載の本発明において、前記ポンプハウジ
ングは、前記圧送手段および給電線が配線される配線経
路が設けられる第1のポンプハウジングと、前記ブラシ
を介して前記整流子に給電する給電手段が設けられ、前
記第1のポンプハウジングに組付けられる第2のポンプ
ハウジングと、により構成され、前記軸受部は、前記第
1のポンプハウジングに保持される第1の軸受部と、前
記第2のポンプハウジングに保持される第2の軸受部
と、により構成されていることを特徴としている。請求
記載の本発明に係る電動ポンプは、請求項記載の
本発明において、前記第2のポンプハウジングは絶縁材
料からなり、前記給電手段を前記第2のポンプハウジン
グにインサート成形により設けたことを特徴としてい
る。
【0018】
【作用】以下、請求項1記載の本発明に係る電動ポンプ
作用を説明する。
【0019】回転子を伴う出力軸は、ポンプハウジング
が備える軸受により支持される。また、回転子の給電を
行うためにブラシと接続される給電手段は、ヨーク内に
配設された回転子に備えられる整流子に接続されるブラ
シに接続される。且つこの給電手段は、ポンプハウジン
グの内部を通過するように設けられる。さらに、ヨーク
は給電手段のポンプハウジングから前記ブラシまでの部
位を被嵌するようにポンプハウジングに組付けられる。
すなわち、ポンプハウジングより外側の給電手段の部位
は、ヨークの内側に設けられることになる。これによ
り、従来の如く給電線(リード線)をモータヨークの後
端部外側から突出させることなく、出力軸の軸方向に関
して小型化を図ることができる。また、電動ポンプの周
辺スペース及び配置の自由度を大きくすることができ
る。 次に請求項2記載の本発明に係る電動ポンプの組付
け手順を通して、本発明の作用を説明する。まず、第2
のポンプハウジングに第2の軸受部が保持される。ま
た、この第2のポンプハウジングには、給電線に接続さ
れて整流子の周面に圧接されたブラシを介して給電する
給電手段が設けられる。
【0020】次いで、この状態で第2のポンプハウジン
グが、回転子の出力軸に固定される。その後、出力軸に
偏心カム部及び第1の軸受部がこの順に固定される。両
者が出力軸に固定された状態では、第1の軸受部によっ
て出力軸の整流子側端部が軸支され、これに隣接して偏
心カム部が出力軸に配置され、この偏心カム部と整流子
との間に第2の軸受部が配置される。
【0021】次に、第1の軸受部が保持されると共に偏
心カム部が収容されるように、第2のポンプハウジング
が第1のポンプハウジングに組付けられる。この第1の
ポンプハウジングは、偏心カム部の偏心運動により流体
を圧送する圧送手段、及び外部との給電を行う給電線が
配線される配線経路を備えている。従って、第2のポン
プハウジングが第1のポンプハウジングに組み付けられ
ることにより、ポンプ部が形成される。このため、給電
手段によって給電されると出力軸が回転し、これに伴い
偏心カム部が偏心運動する。これにより、圧送手段によ
って流体が圧送される。
【0022】このようにして組み付けられた電動ポンプ
では、出力軸が第1のポンプハウジング及び第2のポン
プハウジングによって片持ち支持されることになる。
【0023】
【0024】
【0025】このように本発明によれば、従来用いられ
ていたブラシ仮押さえ用治具や抜き用ガイド治具といっ
た治具を用いなくても、上述したような組付手順によっ
て電動ポンプの組付作業を行うことができるので、電動
ポンプの組付作業性を向上させることができる。
【0026】請求項記載の本発明に係る電動ポンプに
よれば、請求項記載の本発明において、第2のポンプ
ハウジングを絶縁材料で形成し、給電手段を第2のポン
プハウジングにインサート成形により設けたので、部品
点数が少なくなり、かつ給電手段の周囲との絶縁の信頼
性が向上する。従って、組付作業工数の低減及び電動ポ
ンプの小型化を図ることができる。
【0027】
【実施例】以下、図1及び図2を用いて、本発明の第1
実施例に係る電動ポンプ10について説明する。
【0028】図1に示されるように、電動ポンプ10
は、モータ部12とポンプ部14ととから成る。
【0029】モータ部12は、有底円筒形状のヨーク1
6を備えており、その開口側端部はOリング18を介し
て後述する第1のポンプハウジング42にボルト20で
固定されている。このヨーク16の内周面には、円弧形
状の磁石22が固着されている。また、ヨーク16内の
軸芯部には、磁石22と対向して回転子26が配置され
ている。
【0030】回転子26は出力軸としてのシャフト28
を備えており、その軸方向の中間部には整流子30が固
定されている。さらに、シャフト28の軸方向の他方の
端部には、第1の軸受部としてのボールベアリング32
が圧入により固定されている。このボールベアリング3
2に隣接する位置(整流子30側)には、偏心カム部と
しての偏心ベアリング34が固定されている。この偏心
ベアリング34は、ボールベアリング35とその内輪に
圧入された偏心ブッシュ36とから成り、シャフト28
はこの偏心ブッシュ36の軸芯部へ圧入されて固定され
ている。従って、シャフト28が回転すると、偏心ベア
リング34が偏心運動するようになっている。また、シ
ャフト28の軸方向の中間部には、偏心ベアリング34
と整流子30との間に第2の軸受部としての支持ベアリ
ング38が圧入により固定されている。なお、この支持
ベアリング38については、後述する第2のポンプハウ
ジング40との関係で更に詳述する。
【0031】一方、ポンプ部14は、第1のポンプハウ
ジング42と第2のポンプハウジング40とから成るポ
ンプハウジング44を備えている。
【0032】第1のポンプハウジング42には、前述し
たボールベアリング32及び偏心ベアリング34が挿入
される収容部46が形成されている。この収容部46
は、先端部が縮径された略円柱形をしており、その縮径
部46Aにボールベアリング32が緊密に嵌入されてい
る。従って、嵌入された状態では、シャフト28の先端
部が軸支される。また、収容部46の拡径部46Bの中
央には、偏心ベアリング34が偏心運動可能に配置され
ている。
【0033】この偏心ベアリング34の外周面一部に
は、プランジャ支持体48に往復運動可能に緊密に収容
配置されたプランジャ50が当接している。プランジャ
50の中央部には流路が形成されており、オイルが流入
可能とされている。さらに、プランジャ50はこれ自体
圧縮コイルバネ52によって押圧付勢されており、かつ
その軸方向下端部には圧縮コイルバネ54によって押圧
付勢されたチェックボール56が離間可能に当接してい
る。また、このチェックボール56に対向する位置には
別のチェックボール58が圧縮コイルバネ59によって
押圧付勢されており、これらのチェックボール56、5
8によってチェック弁を構成している。
【0034】従って、偏心ベアリング34が偏心運動す
るとプランジャ50が往復運動して、チェックボール5
6、58が開放又は閉塞状態となり、これによって第1
のポンプハウジング42に形成されたオイル圧送用の吸
入孔60及び吐出孔62からオイルが吸入及び吐出され
る。なお、上述したプランジャ50、チェックボール5
6、58、吸入孔60、吐出孔62が、請求項1記載の
本発明における圧送手段に相当する。
【0035】また、第1のポンプハウジング42には、
図1図示状態で偏心ベアリング34よりも若干上側に配
線経路としてのグロメット64が装着されている。この
グロメット64内には、後述する配線兼用プレート6
6、68の長手方向の一方の端部が収容されており、配
線兼用プレート66、68の長手方向の一方の端部を第
1のポンプハウジング42の図1図示状態で左側、つま
りモータ部12と離間する方向へ案内している。
【0036】一方、図2(A)及び図2(B)に示され
るように、第2のポンプハウジング40は、中央部に透
孔70が形成されたリング状とされており、第2のポン
プハウジング40に緊密に嵌着されこの状態でカラー7
2にボルト73が螺入されている。また、第2のポンプ
ハウジング40には、その周縁一部に前記グロメット6
4への接続部74が形成されており、グロメット64と
接続されるようになっている。
【0037】この第2のポンプハウジング40の表面
(図1図示状態で回転子26側)には、4極のブラシ7
6、78、80、82が周方向に等間隔で放射状に配置
されている。これらのブラシ76、78、80、82は
それぞれ透孔70の中心方向へ常に付勢されており、シ
ャフト28が透孔70を貫通する以前の状態では各ブラ
シの先端部は透孔70の周縁よりも若干突出した状態と
されている。また、各ブラシの上端面からはピッグテー
ル76A、78A、80A、82Aが延出されている。
【0038】また、この第2のポンプハウジング40に
は、給電手段としての配線兼用プレート66、68が絶
縁樹脂にてインサート成形により埋設されている。配線
兼用プレート66は、長手方向中間部が透孔70の周縁
に沿って円弧状(図2(A)図示状態で下側の半円)に
形成され、その両端部は互いに離間する方向へ屈曲され
ている。さらに、配線兼用プレート66の長手方向一方
の端部は、前記接続部74側へ向けて若干屈曲された
後、接続部74内をグロメット64側へ向けて貫通し、
給電線として機能している(図2(B)参照)。さら
に、配線兼用プレート66の長手方向の一方の端部は、
その手前付近からブラシ76側へ向けて立ち上がり、第
2のポンプハウジング40の表面上に突出されている。
そして、この部分には、ブラシ76のピッグテール76
Aの先端が固着されている。また、配線兼用プレート6
6の長手方向の他方の端部も、ブラシ80側へ向けて立
ち上がり、第2のポンプハウジング40上に突出されて
いる。そして、この部分には、ブラシ80のピッグテー
ル80Aの先端が固着されている。すなわち、配線兼用
プレート66は、第2のポンプハウジング40において
一方の対角線上に位置された一対のブラシ76、80を
接続している。
【0039】他方の配線兼用プレート68は、配線兼用
プレート66よりも第1のポンプハウジング42側へ向
けて僅かに下がった位置に配置されており(図2(B)
参照)、相互の配線兼用プレート66、68が干渉する
のを回避している。なお、これらの配線兼用プレート6
6、68間の僅かなギャップには、これらのインサート
成形時に絶縁樹脂が充填される。この配線兼用プレート
68は、他方の対角線上に配置された残る一対のブラシ
78、82を接続している。なお、配線兼用プレート6
8自体の構成は、上述した配線兼用プレート66の構成
と同様であるので、その説明は省略する。
【0040】また、第2のポンプハウジング40の表面
側には、配線兼用プレート66、68の長手方向の他方
の端部間に一対の突起84が立設されており、この突起
84間にはノイズ防止用のコンデンサ86が挟持されて
いる。
【0041】また、第2のポンプハウジング40の裏面
(第1のポンプハウジング42側)には、円筒形状のベ
アリング保持部88が形成されており、このベアリング
保持部88内にはシャフト28の軸方向の中間部を軸支
する支持ベアリング38が圧入により保持固定されてい
る。
【0042】以下に、モータ部12のポンプ部14への
組付手順を通して、本実施例の作用を説明する。
【0043】まず、回転子26のシャフト28の軸方向
中間部に整流子30が固定される。これと平行して、イ
ンサート成形により既に配線兼用プレート66、68が
埋設された第2のポンプハウジング40の表面に、ブラ
シ76、78、80、82が取り付けられ、ピッグテー
ル76A、78A、80A、82Aの接続作業が行われ
る。さらに、ベアリング保持部88へ支持ベアリング3
8が圧入され、コンデンサ86が装着される。
【0044】次に、第2のポンプハウジング40が、シ
ャフト28の軸方向の中間部に組み付けられる。すなわ
ち、若干量突出した状態にある各ブラシ76、78、8
0、82がその付勢される方向と反対方向(第2のポン
プハウジング40の半径方向)へ押し込まれ、この状態
で第2のポンプハウジング40の透孔70へシャフト2
8がその先端側から挿入される。そして、支持ベアリン
グ38にシャフト28の軸方向中間部を軸支させる。そ
して、ブラシ76、78、80、82の後方より、コイ
ルスプリング及びキャップを嵌め込み、各ブラシ76、
78、80、82を整流子30に圧接される。その後、
偏心ベアリング34及びボールベアリング32がこの順
に装着される。
【0045】次に、配線兼用プレート66、68の長手
方向の一方の端部をグロメット64内に挿入しながら、
第2のポンプハウジング40が第1のポンプハウジング
42へ嵌着される。この際、ボールベアリング32が第
1のポンプハウジング42の収容部46の縮径部46A
内に圧入される。次いで、この状態でボルト73がカラ
ー72に螺入されて第2のポンプハウジング40が第1
のポンプハウジング42に組付けられる。その後、Oリ
ング18を介してヨーク16が被嵌されてボルト20で
第1のポンプハウジング42へ組付けられる。組付終了
後の状態では、シャフト28はボールベアリング32及
び支持ベアリング38によって片持ち支持される。
【0046】上述した組付手順を経て組み付けられた電
動ポンプ10の作動を以下に簡単に説明する。
【0047】配線兼用プレート66、68、ブラシ7
6、78、80、82を介して給電されると、シャフト
28が回転する。これにより、偏心ベアリング34が偏
心運動する。このため、偏心ベアリング34の周面一部
に当接しているプランジャ50が往復運動する。これに
より、チェックボール56、58が規則的に開放、閉塞
状態となり、吸入孔60及び吐出孔62からオイルが吸
入及び吐出される。
【0048】このように本実施例では、ポンプハウジン
グ44を第2のポンプハウジング40と第1のポンプハ
ウジング42とに分割し、分割された側の第2のポンプ
ハウジング40に配線兼用プレート66、68を絶縁樹
脂にてインサート成形すると共に支持ベアリング38及
びブラシ76、78、80、82を装着可能な形状に成
形し、かつこれらを装着させたので、両者を組み付けた
状態では、支持ベアリング38のみならずブラシ76、
78、80、82、整流子30、配線兼用プレート6
6、68といった従来ではシャフト28の軸方向の一方
の端部側(ヨーク16の底部側)に配設されていた機能
部品がポンプハウジング44側に組み込まれることにな
る。このため、ポンプハウジング44から突出する部分
は、回転子26及びヨーク16だけとなり、配線兼用プ
レート66、68とヨーク16とが対向していないの
で、ヨーク16の底面と配線兼用プレート66、68と
の絶縁のための空間を必要としない。従って、モータ部
12の軸方向の小型化を図ることができ、ひいては電動
ポンプ10の小型化を図ることができる。
【0049】また、配線兼用プレート66、68を絶縁
樹脂にてインサート成形により第2のポンプハウジング
40に埋設したので、配線兼用プレート66、68相互
間(シャフト28の軸方向に沿う相互間)の絶縁ギャッ
プに絶縁樹脂が充填される。従って、ゴミ等によって両
者がショートすることはないので、僅かな絶縁ギャップ
にすることができる。このため、モータ部12ひいては
電動ポンプ10をシャフト28の径方向へも小型化する
ことができる。また、部品点数も少なくなり、組付作業
工数の低減も図ることができる。さらに、電動ポンプ1
0の組付に従来のようなブラシ仮押さえ用治具194、
抜き用ガイド治具196といった治具を用いる必要がな
いので、組付作業性を向上させることができる。
【0050】また、本実施例では、従来ではシャフト2
8の軸方向の一方の端部側に配置されていたブラシ7
6、78、80、82を第2のポンプハウジング40に
装着させた(ポンプ部14側に配置した)ので、給電線
として機能する配線兼用プレート66、68の長手方向
の一方の端部を第1のポンプハウジング42側へ案内す
ることができる。従って、電動ポンプ10の周辺スペー
ス及び配置の自由度を大きくすることができる。
【0051】次に、図3及び図4を用いて、本発明の第
2実施例に係る電動ポンプ100について説明する。な
お、第1実施例と同一構成部分については、同一番号を
付してその説明を省略する。
【0052】この実施例では、ブラシ基板101が固着
されたスペーサ102によって、第2のポンプハウジン
グ104が構成されている。すなわち、図4(A)及び
図4(B)に示されるように、スペーサ102は金属製
とされ、円板形状をしている。このスペーサ102の軸
芯部には第1のポンプハウジング42へ向けて円筒形状
のベアリング保持部88が一体形成されており、このベ
アリング保持部88内に支持ベアリング38が圧入され
ている。また、スペーサ102の回転子26側の面に
は、スペーサ102よりも若干大径とされた薄肉円板形
状のブラシ基板101が同軸上に配置され、この状態で
スペーサ102に固着されている。このブラシ基板10
1には、ブラシ106、108、110、112が周方
向に等間隔に配置されて固定されている。なお、ブラシ
106、108、110、112のブラシ基板101へ
の組付は、ブラシホルダ106A、108A、110
A、112Aの脚部がブラシ基板101を肉厚方向へ貫
通して先端部がかしめられることにより行われている。
また、ブラシホルダ106A、108A、110A、1
12Aの上端面(回転子26側の面)は直角に屈曲され
ており、ピッグテール106B、108B、110B、
112Bの先端部がそれぞれ挟持されている。さらに、
互いに対向する位置にあるブラシ106、110のブラ
シホルダ106A、110Aの屈曲端部同士、及びブラ
シ108、112のブラシホルダ108A、112Aの
屈曲端部同士が、給電手段としてのリード線114、1
16で各々接続されている。これらのリード線114、
116は、ブラシ基板101及びスペーサ102の周縁
部に形成された矩形状の切欠き118内へ案内されてお
り、第2のポンプハウジング120に貫通配置された配
線経路としてのグロメット122内を通り(従って、こ
の部分のリード線114、116は給電線として機能し
ている)、モータ部12と反対側へ案内されている。
【0053】この実施例においても、第1実施例と同様
にモータ部12の軸方向への小型化等の効果が得られ
る。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係る電動ポンプは、ヨーク内に配設され、出力軸
に固定された整流子を有する回転子と、前記出力軸に設
けられて偏心運動する偏心カム部を収容し、前記偏心運
動により流体を圧送する圧送手段と、前記出力軸を軸支
する軸受部、および前記圧送手段を内蔵するポンプハウ
ジングと、を備える電動ポンプにおいて、前記整流子に
接続されるブラシに接続される給電手段は、前記ポンプ
ハウジングの内部を通過するように設けられ、前記ヨー
クは、前記給電手段の前記ポンプハウジングから前記ブ
ラシまでの部位を被嵌するように前記ポンプハウジング
に組付けられているので、モータ出力軸の軸方向へ小型
化することができるという優れた効果を有する。また、
請求項2記載の本発明に係る電動ポンプは、請求項1に
記載の本発明において、ポンプハウジングを第1のポン
プハウジングと第2のポンプハウジングとによって構成
し、即ち分割し、第2のポンプハウジング側に第2の軸
受部を保持させると共に給電手段を設け、この第2のポ
ンプハウジングを第1のポンプハウジングに組付けるよ
うにしたので、モータ出力軸の軸方向へ電動ポンプを小
型化することができると共に、組付作業性を向上させる
ことができるという優れた効果を有する。
【0055】また、請求項記載の本発明に係る電動ポ
ンプは、請求項記載の本発明において、第2のポンプ
ハウジングを絶縁材料で形成し、給電手段を第2のポン
プハウジングにインサート成形により設けたので、出力
軸の軸方向へ電動ポンプを更に小型化することができる
という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電動ポンプを示す断
面図である。
【図2】図1の第2のポンプハウジングを示しており、
図2(A)はその平面図、図2(B)は図2(A)の
(B)−(B)線断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る電動ポンプを示す断
面図である。
【図4】図3の第2のポンプハウジングを示しており、
図4(A)はその平面図、図4(B)はその(B)−
(B)線断面図である。
【図5】従来の電動ポンプを示す断面図である。
【図6】図5のブラシ基板等を示しており、図6(A)
はその平面図、図6(B)は図6(A)の(B)−
(B)線断面図、図6(C)はその底面図である。
【図7】図5の電動ポンプの組付時に用いられる治具等
を中心に示す図5に対応する断面図である。
【符号の説明】
10 電動ポンプ 14 ポンプ部 26 回転子 28 シャフト(出力軸) 30 整流子 32 ボールベアリング(第1の軸受部) 34 偏心ベアリング(偏心カム部) 38 支持ベアリング(第2の軸受部) 40 第2のポンプハウジング 42 第1のポンプハウジング 46 収容部 50 プランジャ(圧送手段) 56 チェックボール(圧送手段) 58 チェックボール(圧送手段) 60 吸入孔(圧送手段) 62 吐出孔(圧送手段) 64 グロメット(配線経路) 66 配線兼用プレート(給電手段、給電線) 68 配線兼用プレート(給電手段、給電線) 76 ブラシ 78 ブラシ 80 ブラシ 82 ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−272994(JP,A) 実開 昭63−202773(JP,U) 実開 平3−30748(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/00 - 23/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨーク内に配設され、出力軸に固定され
    た整流子を有する回転子と、前記出力軸に設けられて偏心運動する偏心カム部を収容
    し、前記偏心運動により流体を圧送する圧送手段と、 前記出力軸を軸支する軸受部、および前記圧送手段を内
    蔵するポンプハウジングと、 を備える電動ポンプにおいて、 前記整流子に接続されるブラシに接続される給電手段
    は、前記ポンプハウジングの内部を通過するように設け
    られ、 前記ヨークは、前記給電手段の前記ポンプハウジングか
    ら前記ブラシまでの部位を被嵌するように前記ポンプハ
    ウジングに組付けられている ことを特徴とする電動ポン
    プ。
  2. 【請求項2】 前記ポンプハウジングは、 前記圧送手段および給電線が配線される配線経路が設け
    られる第1のポンプハウジングと、前記ブラシを介して
    前記整流子に給電する給電手段が設けられ、前記第1の
    ポンプハウジングに組付けられる第2のポンプハウジン
    グと、により構成され、 前記軸受部は、前記第1のポンプハウジングに保持され
    る第1の軸受部と、前記第2のポンプハウジングに保持
    される第2の軸受部と、により構成されている ことを特
    徴とする請求項1記載の電動ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記第2のポンプハウジングは絶縁材料
    からなり、前記給電手段を前記第2のポンプハウジング
    にインサート成形により設けたことを特徴とする請求項
    記載の電動ポンプ。
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JP4490318B2 (ja) * 2005-03-23 2010-06-23 アスモ株式会社 ヨークハウジング及びモータ
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