JP3026037B2 - α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類の精製方法 - Google Patents
α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類の精製方法Info
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- JP3026037B2 JP3026037B2 JP4091645A JP9164592A JP3026037B2 JP 3026037 B2 JP3026037 B2 JP 3026037B2 JP 4091645 A JP4091645 A JP 4091645A JP 9164592 A JP9164592 A JP 9164592A JP 3026037 B2 JP3026037 B2 JP 3026037B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、香料、医農薬の合成中
間体として有用なα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキ
シフェニル酢酸類の精製方法に関する。
間体として有用なα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキ
シフェニル酢酸類の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】カテコー
ル類とグリオキシル酸とを塩基の存在下に反応させ、α
−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類を
得る方法として、カテコールとグリオキシル酸とを水酸
化ナトリウムの存在下に反応させ、α−ヒドロキシ−
3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸を合成する方法が知
られている(フランス特許第2496647号明細書、
1980年)。しかし、前記刊行物には、得られたα−
ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸の精製
方法については何ら記載がない。
ル類とグリオキシル酸とを塩基の存在下に反応させ、α
−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類を
得る方法として、カテコールとグリオキシル酸とを水酸
化ナトリウムの存在下に反応させ、α−ヒドロキシ−
3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸を合成する方法が知
られている(フランス特許第2496647号明細書、
1980年)。しかし、前記刊行物には、得られたα−
ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸の精製
方法については何ら記載がない。
【0003】一方、本発明の目的化合物に近似する化合
物であるα−ヒドロキシ−4−ヒドロキシフェニル酢酸
については、次のような精製方法が知られている。すな
わち、特開昭56−5439号公報には、フェノールと
グリオキシル酸とを水酸化ナトリウムの存在下に反応さ
せて得られた反応混合物を、濃塩酸でpH6とし、塩化
メチレンで未反応フェノールを抽出回収した後、水層の
pHを3として酢酸エチル抽出し、有機層を濃縮した残
留物を再結晶することによりα−ヒドロキシ−4−ヒド
ロキシフェニル酢酸を得る方法が開示されている。
物であるα−ヒドロキシ−4−ヒドロキシフェニル酢酸
については、次のような精製方法が知られている。すな
わち、特開昭56−5439号公報には、フェノールと
グリオキシル酸とを水酸化ナトリウムの存在下に反応さ
せて得られた反応混合物を、濃塩酸でpH6とし、塩化
メチレンで未反応フェノールを抽出回収した後、水層の
pHを3として酢酸エチル抽出し、有機層を濃縮した残
留物を再結晶することによりα−ヒドロキシ−4−ヒド
ロキシフェニル酢酸を得る方法が開示されている。
【0004】しかし、前記方法を本発明の目的化合物で
あるα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢
酸類の精製に適用する場合には、純度の極めて低いもの
しか得られない(純度約10〜30%)。
あるα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢
酸類の精製に適用する場合には、純度の極めて低いもの
しか得られない(純度約10〜30%)。
【0005】従って、本発明の目的は、カテコール類と
グリオキシル酸とを塩基の存在下に反応させて得られる
反応混合液から、純度の高いα−ヒドロキシ−3,4−
ジヒドロキシフェニル酢酸類を得る方法を提供すること
にある。
グリオキシル酸とを塩基の存在下に反応させて得られる
反応混合液から、純度の高いα−ヒドロキシ−3,4−
ジヒドロキシフェニル酢酸類を得る方法を提供すること
にある。
【0006】
【発明の構成】本発明者は、前記目的を達成するため、
鋭意検討の結果、カテコール類とグリオキシル酸とを塩
基の存在下に反応させて得られる反応混合液を、酸性化
した後、強塩基性陰イオン交換樹脂で処理すると、簡単
な操作で、純度の高いα−ヒドロキシ−3,4−ジヒド
ロキシフェニル酢酸類が得られることを見出だし、本発
明を完成した。
鋭意検討の結果、カテコール類とグリオキシル酸とを塩
基の存在下に反応させて得られる反応混合液を、酸性化
した後、強塩基性陰イオン交換樹脂で処理すると、簡単
な操作で、純度の高いα−ヒドロキシ−3,4−ジヒド
ロキシフェニル酢酸類が得られることを見出だし、本発
明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、ベンゼン環上に置換
基を有していてもよいカテコール類とグリオキシル酸と
を塩基の存在下に反応させて得られる反応混合液を、酸
性化した後、強塩基性陰イオン交換樹脂で処理するα−
ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類の精
製方法を提供する。
基を有していてもよいカテコール類とグリオキシル酸と
を塩基の存在下に反応させて得られる反応混合液を、酸
性化した後、強塩基性陰イオン交換樹脂で処理するα−
ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類の精
製方法を提供する。
【0008】本発明の反応混合液は、ベンゼン環上に置
換基を有していてもよいカテコール類とグリオキシル酸
とを塩基の存在下に反応させることによって得られる。
換基を有していてもよいカテコール類とグリオキシル酸
とを塩基の存在下に反応させることによって得られる。
【0009】ベンゼン環上に置換基を有していてもよい
カテコール類には、カテコール、及び、3位、4位及び
/又は6位に、反応条件下で不活性な置換基を有するカ
テコール類が含まれる。前記置換基として、例えば、炭
素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アル
ケニル基、炭素数1〜4の低級アルキニル基、炭素数1
〜4の低級アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ヒ
ドロキシル基、ニトロ基などが挙げられる。
カテコール類には、カテコール、及び、3位、4位及び
/又は6位に、反応条件下で不活性な置換基を有するカ
テコール類が含まれる。前記置換基として、例えば、炭
素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アル
ケニル基、炭素数1〜4の低級アルキニル基、炭素数1
〜4の低級アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ヒ
ドロキシル基、ニトロ基などが挙げられる。
【0010】前記カテコール類には、例えば、カテコー
ル、ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、
3−メチルカテコール、3−メトキシカテコール、4−
メトキシカテコール、6−クロロカテコールなどが含ま
れる。これらのうち、特にカテコールが繁用される。
ル、ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、
3−メチルカテコール、3−メトキシカテコール、4−
メトキシカテコール、6−クロロカテコールなどが含ま
れる。これらのうち、特にカテコールが繁用される。
【0011】前記塩基として、リチウム、ナトリウム、
カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、酸化物、アル
コキシド、フェノール塩、炭酸塩、炭酸水素塩;マグネ
シウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどの
アルカリ土類金属の水酸化物、酸化物、アルコキシド、
フェノール塩、炭酸塩等が例示される。これらのうち、
特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
金属の水酸化物が好ましい。
カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、酸化物、アル
コキシド、フェノール塩、炭酸塩、炭酸水素塩;マグネ
シウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどの
アルカリ土類金属の水酸化物、酸化物、アルコキシド、
フェノール塩、炭酸塩等が例示される。これらのうち、
特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
金属の水酸化物が好ましい。
【0012】なお、前記カテコール類及びグリオキシル
酸は、前記塩基などとの反応によって得られる対応する
塩として用いてもよい。
酸は、前記塩基などとの反応によって得られる対応する
塩として用いてもよい。
【0013】前記カテコール類と前記グリオキシル酸と
の反応は、既知の方法で行うことができる。反応は通常
水溶液中で行われるが、反応及び精製工程で悪影響を与
えない範囲で有機溶媒を使用することもできる。前記反
応により、原料カテコール類に対応するα−ヒドロキシ
−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類及び/又はその
塩が生成する。
の反応は、既知の方法で行うことができる。反応は通常
水溶液中で行われるが、反応及び精製工程で悪影響を与
えない範囲で有機溶媒を使用することもできる。前記反
応により、原料カテコール類に対応するα−ヒドロキシ
−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類及び/又はその
塩が生成する。
【0014】本発明では、前記反応により得られる反応
混合液を酸性化する。
混合液を酸性化する。
【0015】反応混合物の酸性化は、酸を前記反応混合
液に添加することによって行う。前記酸として、塩酸、
硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;メタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸;酢酸、プロ
ピオン酸などの有機酸等が例示される。これらの酸のう
ち、好ましくは塩酸、硫酸などの無機酸である。
液に添加することによって行う。前記酸として、塩酸、
硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;メタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸;酢酸、プロ
ピオン酸などの有機酸等が例示される。これらの酸のう
ち、好ましくは塩酸、硫酸などの無機酸である。
【0016】前記酸の添加量は、反応混合液が酸性を示
す量、好ましくは反応混合液のpHが4以下となる量、
さらに好ましくは前記pHが2〜4の範囲となる量であ
る。反応混合液を酸性化することにより、生成したα−
ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類、未
反応のカテコール、グリオキシル酸及び酸性の副生成物
の塩が遊離化される。酸性化が不十分の場合は、純度の
高いα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢
酸類が得られず、収率も著しく低下する。
す量、好ましくは反応混合液のpHが4以下となる量、
さらに好ましくは前記pHが2〜4の範囲となる量であ
る。反応混合液を酸性化することにより、生成したα−
ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類、未
反応のカテコール、グリオキシル酸及び酸性の副生成物
の塩が遊離化される。酸性化が不十分の場合は、純度の
高いα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢
酸類が得られず、収率も著しく低下する。
【0017】酸性化された反応混合液中のα−ヒドロキ
シ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類の濃度は、広
範囲のものを使用できるが、通常0.05〜2mol/
リットル、好ましくは0.1〜1mol/リットルであ
る。
シ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類の濃度は、広
範囲のものを使用できるが、通常0.05〜2mol/
リットル、好ましくは0.1〜1mol/リットルであ
る。
【0018】反応混合液を酸性化した後、強塩基性陰イ
オン交換樹脂で処理する。強塩基性陰イオン交換樹脂で
処理することにより、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒド
ロキシフェニル酢酸類が選択的に、前記イオン交換樹脂
に吸着される。この場合、強塩基性陰イオン交換樹脂の
代わりに弱塩基性陰イオン交換樹脂を用いると、純度の
高いα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢
酸類を得ることができない。
オン交換樹脂で処理する。強塩基性陰イオン交換樹脂で
処理することにより、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒド
ロキシフェニル酢酸類が選択的に、前記イオン交換樹脂
に吸着される。この場合、強塩基性陰イオン交換樹脂の
代わりに弱塩基性陰イオン交換樹脂を用いると、純度の
高いα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢
酸類を得ることができない。
【0019】前記強塩基性陰イオン交換樹脂として、市
販の強塩基性陰イオン交換樹脂を使用することができ
る。このような強塩基性陰イオン交換樹脂として、例え
ば、アンバーライト(Amberlite) IRA−
400、同 IRA−401、同 IRA−402、同
IRA−410、同 IRA−411、同 IRA−
900、同 IRA−910、アンバーリスト(Amb
erlyst) A−27、同 A−29(以上、ロー
ム・アンド・ハース社(米)製);ダイヤイオンSA1
0A、同 SA11A、同 SA20A、同 SA21
A、同 PA300シリーズ、同 PA400シリーズ
(以上、三菱化成製);ダウエックス(Dowex)
1、同 2、同 21K(以上、ダウ・ケミカル社
(米)製)等が挙げられる。これらのうち、アンバーラ
イト IRA−410、同 IRA−411、ダイヤイ
オン SA20A、同 SA21Aなどのヒドロキシエ
チルジメチル第四アンモニウム基を有する強塩基性陰イ
オン交換樹脂が好ましい。特に、アンバーライト IR
A−410が繁用される。
販の強塩基性陰イオン交換樹脂を使用することができ
る。このような強塩基性陰イオン交換樹脂として、例え
ば、アンバーライト(Amberlite) IRA−
400、同 IRA−401、同 IRA−402、同
IRA−410、同 IRA−411、同 IRA−
900、同 IRA−910、アンバーリスト(Amb
erlyst) A−27、同 A−29(以上、ロー
ム・アンド・ハース社(米)製);ダイヤイオンSA1
0A、同 SA11A、同 SA20A、同 SA21
A、同 PA300シリーズ、同 PA400シリーズ
(以上、三菱化成製);ダウエックス(Dowex)
1、同 2、同 21K(以上、ダウ・ケミカル社
(米)製)等が挙げられる。これらのうち、アンバーラ
イト IRA−410、同 IRA−411、ダイヤイ
オン SA20A、同 SA21Aなどのヒドロキシエ
チルジメチル第四アンモニウム基を有する強塩基性陰イ
オン交換樹脂が好ましい。特に、アンバーライト IR
A−410が繁用される。
【0020】前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量
は、操作性及び精製効率を考慮して適宜選択できるが、
反応混合液中に含まれるα−ヒドロキシ−3,4−ジヒ
ドロキシフェニル酢酸類100重量部に対し、通常30
〜1000重量部である。
は、操作性及び精製効率を考慮して適宜選択できるが、
反応混合液中に含まれるα−ヒドロキシ−3,4−ジヒ
ドロキシフェニル酢酸類100重量部に対し、通常30
〜1000重量部である。
【0021】強塩基性陰イオン交換樹脂で処理する場合
の処理方法は特に制限されず、バッチ式、セミバッチ
式、連続式の何れの方法を用いてもよい。また、前記処
理に使用する装置としては、例えば、混合槽型、充填塔
型等どのような型の装置を用いてもよい。
の処理方法は特に制限されず、バッチ式、セミバッチ
式、連続式の何れの方法を用いてもよい。また、前記処
理に使用する装置としては、例えば、混合槽型、充填塔
型等どのような型の装置を用いてもよい。
【0022】前記処理によってイオン交換樹脂に吸着し
たα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸
類は、常法に従い、前記イオン交換樹脂から分離回収す
ることができる。この場合、例えば、前記イオン交換樹
脂に、塩酸などの酸を含む溶液を接触させることによ
り、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢
酸類を脱着させ、回収することもできるが、前記イオン
交換樹脂に有機溶媒を接触させるだけでも、容易に前記
目的化合物が溶離するため、溶離液を蒸発乾固するだけ
で、純度の高いα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシ
フェニル酢酸類を取得することができる。前記有機溶媒
として、例えばメタノール、エタノールなどのアルコー
ル類、アセトンなどのケトン類等が挙げられる。これら
のうち、特にメタノールなどのアルコール類が繁用され
る。
たα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸
類は、常法に従い、前記イオン交換樹脂から分離回収す
ることができる。この場合、例えば、前記イオン交換樹
脂に、塩酸などの酸を含む溶液を接触させることによ
り、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢
酸類を脱着させ、回収することもできるが、前記イオン
交換樹脂に有機溶媒を接触させるだけでも、容易に前記
目的化合物が溶離するため、溶離液を蒸発乾固するだけ
で、純度の高いα−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシ
フェニル酢酸類を取得することができる。前記有機溶媒
として、例えばメタノール、エタノールなどのアルコー
ル類、アセトンなどのケトン類等が挙げられる。これら
のうち、特にメタノールなどのアルコール類が繁用され
る。
【0023】なお、このようにして得られたα−ヒドロ
キシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類は、必要に
応じて、さらに再結晶、昇華等の慣用の精製手段に付す
ことができる。
キシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類は、必要に
応じて、さらに再結晶、昇華等の慣用の精製手段に付す
ことができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法により、カテコール類とグ
リオキシル酸とを塩基の存在下に反応させて得られる反
応混合液から、簡単な操作で、純度の高いα−ヒドロキ
シ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類を取得するこ
とができる。
リオキシル酸とを塩基の存在下に反応させて得られる反
応混合液から、簡単な操作で、純度の高いα−ヒドロキ
シ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類を取得するこ
とができる。
【0025】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0026】実施例1 カテコール200g(1.82モル)を2N水酸化ナト
リウム水溶液1610g(3.22モル)に溶解させ、
30℃まで昇温した後、52%グリオキシル酸水溶液2
00g(1.41モル)を滴下した。滴下終了後、30
℃で24Hr反応させた。得られた反応混合液に、pH
が3になるまで36%塩酸を仕込んだ。
リウム水溶液1610g(3.22モル)に溶解させ、
30℃まで昇温した後、52%グリオキシル酸水溶液2
00g(1.41モル)を滴下した。滴下終了後、30
℃で24Hr反応させた。得られた反応混合液に、pH
が3になるまで36%塩酸を仕込んだ。
【0027】次いで、この酸性化した反応混合液1kg
(α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸
濃度:0.37mol/リットル)に、アンバーライト
IRA−410を300g加え、2Hr撹拌した後、
固形物を濾取した。濾滓をメタノール200gで洗浄
し、洗液を蒸発乾固させ、α−ヒドロキシ−3,4−ジ
ヒドロキシフェニル酢酸23gを得た。純度は65%で
あった。
(α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸
濃度:0.37mol/リットル)に、アンバーライト
IRA−410を300g加え、2Hr撹拌した後、
固形物を濾取した。濾滓をメタノール200gで洗浄
し、洗液を蒸発乾固させ、α−ヒドロキシ−3,4−ジ
ヒドロキシフェニル酢酸23gを得た。純度は65%で
あった。
【0028】実施例2 アンバーライト IRA−410 300gの代わりに
アンバーライト IRA−410 30gを用いた他
は、実施例1と同様な操作を行い、α−ヒドロキシ−
3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸2.5gを得た。純
度は64%であった。
アンバーライト IRA−410 30gを用いた他
は、実施例1と同様な操作を行い、α−ヒドロキシ−
3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸2.5gを得た。純
度は64%であった。
【0029】実施例3 α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸濃
度0.37mol/リットルの酸性化した反応混合液の
代わりに、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェ
ニル酢酸濃度0.57mol/リットルの酸性化した反
応混合液を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、
α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸4
8gを得た。純度は71%であった。
度0.37mol/リットルの酸性化した反応混合液の
代わりに、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェ
ニル酢酸濃度0.57mol/リットルの酸性化した反
応混合液を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、
α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸4
8gを得た。純度は71%であった。
【0030】実施例4 α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸濃
度0.37mol/リットルの酸性化した反応混合液の
代わりに、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェ
ニル酢酸濃度0.25mol/リットルの酸性化した反
応混合液を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、
α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸2
3.4gを得た。純度は63%であった。
度0.37mol/リットルの酸性化した反応混合液の
代わりに、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェ
ニル酢酸濃度0.25mol/リットルの酸性化した反
応混合液を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、
α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸2
3.4gを得た。純度は63%であった。
【0031】比較例1 反応混合液のpHを3に調製する代わりに、pHを8に
調整した他は、実施例1と同様な操作を行った。洗液を
蒸発乾固して得られた残渣の得量は44.1g、α−ヒ
ドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸の純度は
7%であった。
調整した他は、実施例1と同様な操作を行った。洗液を
蒸発乾固して得られた残渣の得量は44.1g、α−ヒ
ドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸の純度は
7%であった。
【0032】比較例2 アンバーライト IRA−410の代わりにダイヤイオ
ン HP−40を用いた他は、実施例1と同様な操作を
行った。洗液を蒸発乾固して得られた残渣の得量は4
1.7g、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェ
ニル酢酸の純度は20%であった。
ン HP−40を用いた他は、実施例1と同様な操作を
行った。洗液を蒸発乾固して得られた残渣の得量は4
1.7g、α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェ
ニル酢酸の純度は20%であった。
【0033】比較例3 アンバーライト IRA−410の代わりにダイヤイオ
ン WA21(弱塩基性陰イオン交換樹脂)を用いた他
は、実施例1と同様な操作を行った。洗液を蒸発乾固し
て得られた残渣の得量は49.9g、α−ヒドロキシ−
3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸の純度は29.9%
であった。
ン WA21(弱塩基性陰イオン交換樹脂)を用いた他
は、実施例1と同様な操作を行った。洗液を蒸発乾固し
て得られた残渣の得量は49.9g、α−ヒドロキシ−
3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸の純度は29.9%
であった。
【0034】比較例4 アンバーライト IRA−410の代わりにダイヤイオ
ン WA21を用いた他は、比較例1と同様な操作を行
った。洗液を蒸発乾固して得られた残渣の得量は2g、
α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸の
純度は1.5%であった。
ン WA21を用いた他は、比較例1と同様な操作を行
った。洗液を蒸発乾固して得られた残渣の得量は2g、
α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸の
純度は1.5%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 59/52 B01J 41/04 C07C 51/353 C07C 51/47 C07B 61/00 300
Claims (2)
- 【請求項1】 ベンゼン環上に置換基を有していてもよ
いカテコール類とグリオキシル酸とを塩基の存在下に反
応させて得られる反応混合液を、酸性化した後、強塩基
性陰イオン交換樹脂で処理するα−ヒドロキシ−3,4
−ジヒドロキシフェニル酢酸類の精製方法。 - 【請求項2】 反応混合液のpHを4以下とした後、強
塩基性陰イオン交換樹脂で処理する請求項1記載のα−
ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類の精
製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4091645A JP3026037B2 (ja) | 1992-03-16 | 1992-03-16 | α−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸類の精製方法 |
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JPH05255179A (ja) | 1993-10-05 |
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