JP3025670B2 - 大豆殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの製造方法 - Google Patents

大豆殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの製造方法

Info

Publication number
JP3025670B2
JP3025670B2 JP9362857A JP36285797A JP3025670B2 JP 3025670 B2 JP3025670 B2 JP 3025670B2 JP 9362857 A JP9362857 A JP 9362857A JP 36285797 A JP36285797 A JP 36285797A JP 3025670 B2 JP3025670 B2 JP 3025670B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soybean
gelatin
producing
molded product
reaction accelerator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9362857A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11169121A (ja
Inventor
岩夫 對崎
仁 小野
康夫 鈴木
啓雄 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miyagi Prefectural Government.
Original Assignee
Miyagi Prefectural Government.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miyagi Prefectural Government. filed Critical Miyagi Prefectural Government.
Priority to JP9362857A priority Critical patent/JP3025670B2/ja
Publication of JPH11169121A publication Critical patent/JPH11169121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3025670B2 publication Critical patent/JP3025670B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Buffer Packaging (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、おからに代表され
る大豆殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの
製造方法に関し、特に、大豆殻の再資源化を可能にする
ものである。
【0002】
【従来の技術】豆腐を製造する際、大豆を水に漬け、粉
砕・加水・加熱・濾過し、豆乳分を分離して、固形分
(殻)のおからが得られる。おからは、食品・飼料とし
て利用されるが、多くは利用されないまま廃棄されてい
る。また、大豆油製造の際にも大豆殻乾燥物(脱脂大豆
蛋白)が副生する。大豆殻乾燥物も飼料・肥料に利用さ
れているが、輸入製品に押され、需要も減少傾向にあ
り、製油メーカーは対策に苦慮している。
【0003】おからは、低カロリー食品であり、食物繊
維の供給源として好適であるが、食感が悪いため、食材
としての利用はほとんどが「卯の花」に限られている。
また、おからは、極めて腐敗しやすいことが流通上の障
害となり、食品素材として多用化されるには到っていな
い。
【0004】このように、多くが廃棄されるおから等の
大豆殻を食品以外の付加価値の高いものに利用するた
め、緩衝材への利用が開発されている。緩衝材には、家
電製品や精密機械OA機器用のものとして、発泡スチロ
ールに代表されるプラスチック系緩衝材が広く用いられ
ている。しかしながら、プラスチック系緩衝材は、廃棄
の際、環境汚染を引き起こすという問題がある。この問
題を解決しようとする従来技術として、特開平8−23
1763号公報に示すものがある。すなわち、環境汚染
ないし破壊を起こさない硬質成形材または緩衝材の製法
に関し、おから等の大豆殻とポリスチレンに代表される
ポリオレフィン樹脂とを主成分とするものである。
【0005】また、おから等の大豆殻を食品に活用する
従来技術として、特公昭59−26253号公報に示す
ものがある。すなわち、おから等の粉末にゼラチン、卵
白等の結合材を配合して膨化食品とすることにより美味
で低カロリーの食品とするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−231763号公報に示す従来の緩衝材は、発泡ス
チロールのような低比重性・弾力性能・クッション性能
を合わせ持たないという問題点があった。また、特公昭
59−26253号公報に示す従来の食品は、食感が悪
いという問題点があった。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、大豆殻を用いた新規な成型物、発
泡スチロールのような低比重性・弾力性能・クッション
性能を合わせ持つ緩衝材、食感が良い新規な食品ならび
にそれらの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【問題を解決するための手段】一般に、緩衝作用を得る
ためには、気体の取り込みなどにより、全体の比重を軽
くする必要がある。たとえば、発泡スチロールでは、ポ
リスチレンビ−ズにプロパン、ブタンなどの脂肪属炭化
水素を含浸させた後、それらを生蒸気で気化させて気泡
を取り込ませている。その他、発泡剤の種類としては、
アルミナ触媒、チグラーナッタ触媒、ウレタン系発泡
剤、重曹(NaHCO3)、天然物では、卵白、デンプン等の多
糖類などが挙げられる。
【0009】発明者らは、発泡スチロ−ルのごとき低比
重で、弾力性能を付与し、しかも環境を十分考慮した発
泡系として、泡立てによる空気発泡を指向した。すなわ
ち、(1)空気を取り込み発泡する、(2)保護コロイ
ド性(粒子を包み込む性質)が高い、(3)膠などに見
られるように接着剤としての働きがある、等の作用を同
時に満たすようなバインダーを天然物中に求めた。その
結果、ゼラチンを選定した。
【0010】すなわち、本発明に係る大豆殻を用いた成
型物は、大豆殻とゼラチン水溶液とを攪拌混合した発泡
成形物から成ることを特徴とする。本発明に係る大豆殻
を用いた緩衝材は、大豆殻とゼラチン水溶液と架橋反応
促進剤と柔軟化剤とを攪拌混合した発泡成形物から成る
ことを特徴とする。本発明に係る大豆殻を用いた食品
は、大豆殻とゼラチン水溶液と架橋反応促進剤と柔軟化
剤とを攪拌混合した発泡成形物を煮沸して成ることを特
徴とする。
【0011】本発明に係る大豆殻を用いた成型物の製造
方法は、大豆殻とゼラチン水溶液とを混合し、発泡成形
することを特徴とする。本発明に係る大豆殻を用いた成
型物は、大豆殻と40〜70℃の温度のゼラチン水溶液
と架橋反応促進剤と柔軟化剤とを攪拌混合し、内部に空
気を取り込ませて発泡後、成形することが好ましい。攪
拌混合する速度および時間は、3,000〜6,000
rpmで数十分間が好ましい。
【0012】本発明に係る大豆殻を用いた緩衝材の製造
方法は、大豆殻と40〜70℃の温度のゼラチン水溶液
と架橋反応促進剤と柔軟化剤とを攪拌混合し、内部に空
気を取り込ませて発泡後、成形することを特徴とする。
本発明に係る大豆殻を用いた食品の製造方法は、大豆殻
と40〜70℃の温度のゼラチン水溶液と架橋反応促進
剤と柔軟化剤とを攪拌混合し、内部に空気を取り込ませ
て発泡後、成形し、煮沸することを特徴とする。本発明
に係る大豆殻を用いた食品の製造方法では、架橋反応促
進剤としてトランスグルタミナーゼを添加することによ
り、煮沸の際に煮崩れせずに形状を保持することができ
る。本発明に係る大豆殻を用いた食品の製造方法では、
大豆殻とゼラチン水溶液と架橋反応促進剤とを攪拌混合
する際に、柔軟化剤としてソルビトールまたはグリセリ
ンを添加することにより、スポンジ状で弾力性のある食
感の食品を製造することができる。
【0013】本発明に係る大豆殻を用いた成型物、緩衝
材、食品およびそれらの製造方法において、大豆殻は
「おから」から成ることが好ましい。本発明に係る大豆
殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの製造方
法において、前記架橋反応促進剤は架橋促進酵素から成
り、前記柔軟化剤はソルビトールまたはグリセリンから
成ることが好ましい。架橋促進酵素には、トランスグル
タミナーゼが好ましい。架橋反応促進剤は、必要に応じ
て、泡立った形状を安定化させるために用いられる。架
橋反応促進剤は、ゼラチン分子内のリジンのε−アミノ
基とグルタミンまたはアスパラギン残基のアミド基との
間を仲介してメチレン架橋反応を起こさせるものであ
る。柔軟化剤は、必要に応じて、形状安定化した発泡体
に弾力性を与えるために用いられる。柔軟化剤には、ゼ
ラチンへの保湿性を考慮したとき、水酸基(OH基)を
有するものが好ましいことから、ソルビトールまたはグ
リセリンが好ましい。
【0014】前記ゼラチン水溶液は、ゼラチンを5〜1
0(W/V)%含むことが好ましく、特に5(W/V)
%程度含むのが最適である。ゼラチン水溶液中のゼラチ
ンが5(w/v)%未満では発泡性および成形性が悪
く、10(w/v)%を超えると泡立ちすぎて成形性が
悪くなる傾向がある。前記大豆殻は、前記ゼラチン水溶
液に対し絶乾基準で7.5〜12.5(W/V)%混合
されることが好ましく、特に10(W/V)%程度混合
されるのが最適である。大豆殻がゼラチン水溶液に対し
絶乾基準で7.5(W/V)%未満では発泡性および成
形性が悪く、12.5(w/v)%を超えると成形性が
悪くなる傾向がある。
【0015】前記架橋反応促進剤は、トランスグルタミ
ナーゼから成る場合、前記ゼラチン水溶液に対し0.2
5〜2.0(W/V)%混合されることが好ましく、特
に1.0(W/V)%程度混合されるのが好適である。
トランスグルタミナーゼは、0.25(W/V)%未満
または2.0(W/V)%を超えると、成形性が悪くな
る傾向がある。
【0016】前記柔軟化剤はソルビトールから成る場
合、前記ゼラチン水溶液に対し2.5〜5.0(W/
V)%混合されることが好ましく、硬質な成型物を得る
ためには特に5.0(W/V)%程度混合されるのが好
適である。ソルビトールは、2.5(W/V)%未満ま
たは5.0(W/V)%を超えると、成形性が悪くなる
傾向がある。前記柔軟化剤はグリセリンから成る場合、
前記ゼラチン水溶液に対し10〜20(V/V)%混合
されることが好ましく、充分な弾力性を持った成型物を
得るためには15〜20(V/V)%混合されるのが好
適である。グリセリンは、10(V/V)%未満または
20(V/V)%を超えると、成形性が悪くなる傾向が
ある。
【0017】本発明に係る大豆殻を用いた成型物、緩衝
材、食品およびそれらの製造方法では、成形後、加熱、
冷風、真空凍結乾燥または自然乾燥によって乾燥させる
ことが好ましく、特に、低温送風乾燥が好適である。
【0018】本発明に係る大豆殻を用いた成型物は、梱
包用の緩衝材のほか、断熱材、園芸用資材、その他に用
いられてもよい。本発明に係る大豆殻を用いた成型物
は、大豆殻やゼラチン水溶液などの天然物から成るた
め、自然界で容易に分解される。
【0019】
【実施例1】以下、本発明の実施例1について説明す
る。 (1)ゼラチンを5g(1.25(W/V)%)、10
g(2.5(W/V)%)、20g(5(W/V)%)
および30g(7.5(W/V)%)の4種類準備し、
それぞれを水400mlに対して添加した。各水を30
分放置後、水浴で50〜70℃に加温し、ゼラチンを溶
解させた。(2)おからを絶乾基準で40gずつ準備
し、各ゼラチン水溶液に添加した。(3)各溶液を30
分間攪拌した。(4)攪拌後、ゲル状の各溶液をそれぞ
れビーカーに移し入れてビニール袋をかぶせ、室温で保
管して凝固させた。(5)凝固させたものにそれぞれ2
5℃の温風を5〜7日間当て、乾燥させた。なお、ゼラ
チンの融点は約40℃であり、あまり高い温度の温風を
当てるとゼラチン分が溶け出すおそれがあるため、25
℃の温風で乾燥させた。こうして、サンプル1〜4の成
型物を作った。
【0020】サンプル1〜4について、3段階で評価し
た。その評価の結果を表1に示す。表1で、〇は発泡良
好で成形性が良いものを、△は〇より成形性が少し劣る
ものを、×は発泡および成形性が悪いものを表してい
る。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示すとおり、サンプル3が最も評価
が高く、ゼラチンの水への添加割合またはゼラチン水溶
液のゼラチンの濃度は5(W/V)%が最適であること
がわかる。なお、ゼラチン濃度が高くなるにつれて泡立
ちが強くなる傾向があり、サンプル4では泡立ち過ぎで
あった。
【0023】
【実施例2】次に、本発明の実施例2について説明す
る。 (1)4つの容器に水を400mlずつ入れ、それぞれ
にゼラチンを20g(5(W/V)%)ずつ添加した。
各水を水浴で50〜70℃に加温し、ゼラチンを溶解さ
せた。(2)おからを絶乾基準で20g(5(W/V)
%)、30g(7.5(W/V)%)、40g(10
(W/V)%)、50g(12.5(W/V)%)の4
種類準備し、それぞれを各ゼラチン水溶液に添加した。
(3)各溶液を30分間攪拌した。攪拌は、おからとゼ
ラチン水溶液とが分離しないよう充分に行った。(4)
攪拌後、ゲル状の各溶液をそれぞれトレイに移し入れて
ラップをかぶせ、室温で保管して凝固させた。(5)凝
固させたものにそれぞれ25℃の温風を5〜7日間当
て、乾燥させた。こうして、サンプル1〜4の成型物を
作った。
【0024】サンプル1〜4について、実施例1の表1
に示す評価と同様の基準により3段階で評価した。その
評価の結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2に示すとおり、サンプル3が最も評価
が高く、おからの水への添加割合またはおからのゼラチ
ン水溶液に対する濃度は、10(W/V)%が最適であ
ることがわかる。但し、いずれのサンプルも大変硬く、
緩衝材として必要な弾力性は得られなかった。
【0027】
【実施例3】次に、本発明の実施例3について説明す
る。 (1)15個の容器に水を400mlずつ入れ、それぞ
れにゼラチンを20g(5(W/V)%)ずつ添加し
た。各水を水浴で50〜70℃に加温し、ゼラチンを溶
解させた。(2)添加剤としてt−グルタミナーゼとソ
ルビトールとグリセリンとを準備し、表3に示す量を各
ゼラチン水溶液に添加した。(3)おからを絶乾基準で
30g(7.5(W/V)%)、40g(10(W/
V)%)、50g(12.5(W/V)%)、60g
(15(W/V)%)、80g(20(W/V)%)の
5種類準備し、表3に示す組み合わせで各ゼラチン水溶
液に添加した。(4)各溶液のpHを中性域に調整し
た。(5)各溶液を30分間攪拌した。(6)攪拌後、
ゲル状の各溶液をそれぞれトレイに移し入れてラップを
かぶせ、室温で保管して凝固させた。(7)凝固させた
ものにそれぞれ25℃の温風を5〜7日間当て、乾燥さ
せた。こうして、サンプル1〜15を作った。
【0028】サンプル1〜15について、成形性、弾力
性および総合に分けてそれぞれ3段階で評価した。その
評価の結果を表3に示す。表3で、成形性および弾力性
については、〇は良好なものを、△は〇より少し劣るも
のを、×は悪いものを表している。総合については、実
施例1の表1に示す評価と同様の基準により3段階で評
価した。
【0029】
【表3】
【0030】表3に示すとおり、タンパク質架橋剤であ
るトランスグルタミナーゼを加えたものでは、発泡成形
性が良好であり、無添加に比して凝固時間も短く、乾燥
後の収縮度も低かった。ソルビトールを20g加えたも
のでは、目的とする弾力性は示さなかったが、ゼラチン
のみの場合に比して非常に硬質な発泡体を形成した。グ
リセリンを40〜80ml加えたものでは、良好な弾力
性が得られた。以上の結果から、添加剤の違いにより、
発泡体の性質を変化させることが可能であることを確認
した。サンプル4、5、7〜15は緩衝材として利用す
ることができ、特に、サンプル13、14、15は緩衝
材としてたいへん適していた。
【0031】また、水またはゼラチン水溶液に対して、
タンパク質架橋剤は1.0(W/V)%程度の添加率が
良好であり、ソルビトールは5.0(W/V)%程度、
グリセリンは10〜15(V/V)%程度の添加率が良
好であることが確認された。
【0032】
【実施例4】次に、本発明の実施例4について説明す
る。 (1)7つの容器に水を400mlずつ入れ、それぞれ
にゼラチンを20g(5(W/V)%)ずつ添加した。
各水を水浴で50〜70℃に加温し、ゼラチンを溶解さ
せた。(2)おからを絶乾基準で40gずつ準備し、各
ゼラチン水溶液に添加した。(3)各溶液のpHを中性
域に調整した。(5)各溶液を30分間攪拌した。
(6)攪拌後、ゲル状の各溶液をそれぞれトレイに移し
入れてラップをかぶせ、室温で保管して凝固させた。
(7)凝固させたものにそれぞれ25℃の温風を5〜7
日間当て、乾燥させた。(8)凝固させたものを1cm
四方の立方体に切断し、熱湯で1〜2分間茹で上げた。
こうして、サンプル1〜7の食品を作った。
【0033】サンプル1〜7について、煮沸後の形状維
持性および煮沸後の食感をそれぞれ4段階で評価した。
その評価の結果を表4に示す。表4で、◎は非常に良好
なものを、〇は良好なものを、△は〇より少し劣るもの
を、×は悪いものを表している。
【0034】
【表4】
【0035】表4に示すとおり、タンパク質架橋剤であ
るトランスグルタミナーゼを加えたもの(サンプル2〜
7)では、煮沸しても煮崩れずに形状を維持した。さら
に柔軟化剤としてソルビトールおよびグリセリンを加え
たもの(サンプル4〜7)では、適度な弾力性を持った
良好な食感を有していた。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る大豆殻を用いた成型物、緩
衝材、食品およびそれらの製造方法によれば、おから等
の大豆殻に新規な性質を付与し、機能性および付加価値
の高い製品を開発することができる。
【0037】特に、本発明に係る大豆殻を用いた緩衝材
および食品ならびにそれらの製造方法によれば 一般廃
棄物であるおから等を素材として、安価で、発泡スチロ
ールのような低比重性・弾力性能・クッション性能を合
わせ持ち、食感が良い新規な製品を得ることができる。
【0038】特に、本発明に係る大豆殻を用いた成型
物、緩衝材、食品の製造方法によれば、高額な設備を必
要とせず、中小企業でも十分参入することができ、包装
業、食料品製造業等で、廃棄物処理上の問題をより軽減
し、資源の有効利用に貢献することができる。
【0039】特に、本発明に係る大豆殻を用いた緩衝材
の製造方法によれば、攪拌することにより瞬間的に空気
発泡させ、しかもその状態を維持することができ、発泡
プラスチック系緩衝材に代わる天然物由来の緩衝材を製
造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 3/00 C08L 3/00 89/02 89/02 (56)参考文献 特開 昭63−258536(JP,A) 特開 平3−131636(JP,A) 特開 平6−135487(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/20 A23J 3/16 B65D 65/46 B65D 81/02 C08J 9/30 C08L 3/00 C08L 89/02

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大豆殻とゼラチン水溶液と架橋反応促進剤
    とを攪拌混合した発泡成形物から成ることを特徴とする
    大豆殻を用いた成型物。
  2. 【請求項2】大豆殻とゼラチン水溶液と架橋反応促進剤
    と柔軟化材とを攪拌混合した発泡成形物から成ることを
    特徴とする大豆殻を用いた緩衝材。
  3. 【請求項3】大豆殻とゼラチン水溶液と架橋反応促進剤
    と柔軟化剤とを攪拌混合した発泡成形物を煮沸して成る
    ことを特徴とする大豆殻を用いた食品。
  4. 【請求項4】大豆殻とゼラチン水溶液と架橋反応促進剤
    とを撹拌混合し、発泡成形することを特徴とする大豆殻
    を用いた成型物の製造方法。
  5. 【請求項5】大豆殻と40〜70℃の温度のゼラチン水
    溶液と架橋反応促進剤と柔軟化剤とを攪拌混合し、内部
    に空気を取り込ませて発泡後、成形することを特徴とす
    る大豆殻を用いた成型物の製造方法。
  6. 【請求項6】前記架橋反応促進剤は架橋促進酵素から成
    り、前記柔軟化剤はソルビトールまたはグリセリンから
    成ることを特徴とする請求項5記載の大豆殻を用いた成
    型物の製造方法。
  7. 【請求項7】前記ゼラチン水溶液はゼラチンを5〜10
    (W/V)%含むことを特徴とする請求項4,5または
    6記載の大豆殻を用いた成型物の製造方法。
  8. 【請求項8】前記大豆殻は前記ゼラチン水溶液に対し絶
    乾基準で7.5〜12.5(W/V)%混合されること
    を特徴とする請求項4,5,6または7記載の大豆殻を
    用いた成型物の製造方法。
  9. 【請求項9】前記架橋反応促進剤はトランスグルタミナ
    ーゼから成り、前記ゼラチン水溶液に対し0.25〜
    2.0(W/V)%混合されることを特徴とする請求項
    5,6,7または8記載の大豆殻を用いた成型物の製造
    方法。
  10. 【請求項10】前記柔軟化剤はソルビトールから成り、
    前記ゼラチン水溶液に対し2.5〜5.0(W/V)%
    混合されることを特徴とする請求項5,6,7,8また
    は9記載の大豆殻を用いた成型物の製造方法。
  11. 【請求項11】前記柔軟化剤はグリセリンから成り、前
    記ゼラチン水溶液に対し10〜20(V/V)%混合さ
    れることを特徴とする請求項5,6,7,8または9記
    載の大豆殻を用いた成型物の製造方法。
  12. 【請求項12】成形後、加熱、冷風、真空凍結乾燥また
    は自然乾燥によって乾燥させることを特徴とする請求項
    4,5,6,7,8,9,10または11記載の大豆殻
    を用いた成型物の製造方法。
  13. 【請求項13】大豆殻と40〜70℃の温度のゼラチン
    水溶液と架橋反応促進剤と柔軟化剤とを攪拌混合し、内
    部に空気を取り込ませて発泡後、成形することを特徴と
    する大豆殻を用いた緩衝材の製造方法。
  14. 【請求項14】大豆殻と40〜70℃の温度のゼラチン
    水溶液と架橋反応促進剤と柔軟化剤とを攪拌混合し、内
    部に空気を取り込ませて発泡後、成形し、煮沸すること
    を特徴とする大豆殻を用いた食品の製造方法。
JP9362857A 1997-12-12 1997-12-12 大豆殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの製造方法 Expired - Fee Related JP3025670B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9362857A JP3025670B2 (ja) 1997-12-12 1997-12-12 大豆殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9362857A JP3025670B2 (ja) 1997-12-12 1997-12-12 大豆殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11169121A JPH11169121A (ja) 1999-06-29
JP3025670B2 true JP3025670B2 (ja) 2000-03-27

Family

ID=18477909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9362857A Expired - Fee Related JP3025670B2 (ja) 1997-12-12 1997-12-12 大豆殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3025670B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100400267C (zh) * 2001-03-29 2008-07-09 铃木工业株式会社 发泡成型体的制造装置及制造方法和所获得的发泡成型体
JP2003034353A (ja) * 2001-07-10 2003-02-04 Ko Shinei 自然分解可能な緩衝材及びその製造方法
JP4781328B2 (ja) * 2007-08-21 2011-09-28 新田ゼラチン株式会社 ゼリー用材料、その製造方法および用途
JP6787563B2 (ja) * 2016-06-30 2020-11-18 千葉製粉株式会社 接着成形食品の製造方法、接着成形食品用の接着成分分散液、および、接着成形食品
JP7332125B2 (ja) * 2018-10-05 2023-08-23 青葉化成株式会社 粘弾性を有する天然高分子化合物組成物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11169121A (ja) 1999-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5710190A (en) Soy protein-based thermoplastic composition for foamed articles
EP1075188B1 (en) Biodegradable protein/starch-based thermoplastic composition
US5320669A (en) Cereal grain-based biodegradable thermoplastic compositions
JP2749918B2 (ja) 生分解性生成物およびその製造方法
US5607983A (en) Foamable plant fiber composition and the foamed material and article thereof
US20050089606A1 (en) Composition for use in biodegradable articles and method of use
Sothornvit et al. Formation conditions, water‐vapor permeability, and solubility of compression‐molded whey protein films
KR20030061675A (ko) 생분해성 또는 부패성 컨테이너
JP3025670B2 (ja) 大豆殻を用いた成型物、緩衝材、食品およびそれらの製造方法
JP7040689B1 (ja) 塊肉様食品の製造方法
JPH06269257A (ja) 冷凍豆腐の製造法
JP3263435B2 (ja) 生分解性発泡成形容器及びその製造方法
JP2729936B2 (ja) 複合樹脂発泡体の製造方法
CN114163752A (zh) 一种环保发泡垫体及其制造方法
JP3773342B2 (ja) 発泡性粒子
JPH08157645A (ja) 生分解性成形品用原料及びその製造方法
JP3688627B2 (ja) 耐水性澱粉組成物およびその発泡体
JP3038158B2 (ja) 紙を用いた成型物、緩衝材およびその製造方法
JPH11166068A (ja) 発泡性粒子
WO2024017974A1 (en) Mouldable compositions
JP3408314B2 (ja) 成形物及びその製造方法
CN116023794A (zh) 一种可降解材料及制备方法和应用
JPH0565146B2 (ja)
KR900009202B1 (ko) 메밀가락국수의 제조방법
JPH08156126A (ja) 発泡オレフィン系樹脂製容器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100121

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees