JP3025139U - くるみボタンおよびそれに用いられるボタン部材 - Google Patents

くるみボタンおよびそれに用いられるボタン部材

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JP3025139U
JP3025139U JP1995012440U JP1244095U JP3025139U JP 3025139 U JP3025139 U JP 3025139U JP 1995012440 U JP1995012440 U JP 1995012440U JP 1244095 U JP1244095 U JP 1244095U JP 3025139 U JP3025139 U JP 3025139U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂製のボタン本体を備えたくるみボタ
ンにおいて、ボタン本体の表面を覆う外装用シート部材
を常に張った状態で保ち得る構造を提供する。 【解決手段】 ボタン本体1は外ボタン10と内ボタン
20とを備える。外ボタン10の皿状部分11の外周に
環状側壁部12が形成され、中央に軸部13が突出して
いる。内ボタン20は、軸部13が挿入される貫通孔を
有し、外周縁部に複数個の放射状突出部22と、内周端
部24に複数個のスリット溝23を含む。放射状突出部
22の先端縁によって規定される内ボタン20の外径
は、環状側壁部12の内側面によって規定される外ボタ
ン10の内径よりも大きい。内周端部24の端縁によっ
て規定される内ボタン20の内径は、軸部13の外径よ
りも小さい。放射状突出部22の先端縁と環状側壁部1
2の内側面との間に外装用布50を挟んで固着する。内
周端部24の端縁を軸部13の外周面に係止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、くるみボタンと、そのくるみボタンに用いられるボタン部材に関 し、特に合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン本体の一部を覆う外装用シート 部材とからなるくるみボタン、たとえば、合成樹脂製のボタン本体をいわゆる「 共布」などで包んだボタンの構造や部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、たとえば女性用の衣服のボタンとして、衣服の模様や色等に合わせ たボタンが用いられる。この種のボタンはくるみボタンと呼ばれる。くるみボタ ンにおいては、ボタンを縫い付ける衣服に合わせて選択された種々の色や模様等 を有する布等でボタン本体が覆われている。
【0003】 図9は、従来のくるみボタンを示す断面図である。アルミニウム等の金属製の 皿状部材61の表面が布等の外装用シート部材50で覆われている。この状態で アルミニウム等の金属製の板状部材63が皿状部材61にはめ込まれている。板 状部材63には縫着用リング64が形成されている。板状部材63を皿状部材6 1にはめ込んだ状態でシート部材50の外周縁部が皿状部材61と板状部材63 との間に巻き込まれている。その状態を保持するように、皿状部材61の外周縁 部62が板状部材63の外周縁部側に向かって塑性変形、すなわち、かしめられ ている。このようにして、シート部材50が、皿状部材61の外表面を覆う状態 を保持するように皿状部材61の外周縁部62と板状部材63の外周縁部とによ って固定されている。これにより、シート部材50の皿状部材61の外表面に対 する密着性、張りの状態を保つと同時に、雌部材としての皿状部材61と雄部材 としての板状部材63との嵌合状態が保たれている。
【0004】 ところが、近年、縫製された衣服の最終検査として、衣服内への金属製針の混 入を防止するために金属物質を検知する検針器が採用されている。この検針器に よる検査により、金属製針の検知だけでなく、金属製のボタン本体も検出される 。そのため、くるみボタンのボタン本体として金属製のものが使用できなくなっ てきている。
【0005】 そこで、合成樹脂製のボタン本体を採用したくるみボタンが考案されている。 たとえば、実開平2−92706号公報には、図10に示されるようなくるみボ タンが開示されている。
【0006】 図10に示すように、くるみボタンは、合成樹脂製のボタン本体70とそのボ タン本体70の一部を覆う外装用シート部材50とから構成されている。ボタン 本体70は、合成樹脂製の雌部材71と雄部材72とによって構成される。雌部 材71は、円形の皿状部分73と、その皿状部分の外周部から延びる環状側壁部 分74とを備える。皿状部分73の中央には嵌合用の貫通孔75が形成されてい る。雄部材72は、嵌合用突起部76と、円形の板状部分77と、縫着用リング 状部分78とを備える。突起部76は貫通孔75に挿入される。板状部分77は 環状側壁部分74の内側に嵌合する。リング状部分78は板状部分77の裏面か ら突出している。皿状部分73の内側には放射状の補強リブ73aが形成されて いる。環状側壁部分74の端面にはスパイク(小突起)74aが形成されている 。
【0007】 上述のように構成されたくるみボタンにおいて、雄部材72の板状部分77が 雌部材71の環状側壁部分74の内側面にはめ込められ、外装用シート部材50 の外周縁部が環状側壁部分74と板状部分77とによって挟まれて固定されてい る。また、雌部材71と雄部材72との間の嵌合は、貫通孔75のくびれ部分と 突起部76の外周に形成された係合爪部との間の係合によって保たれている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、合成樹脂製のボタン本体は熱等によって変形しやすいものであ る。また、シート部材50は、雌部材71の環状側壁部分74または雄部材72 の板状部分77によって押圧されて、それらとの間の摩擦力によって固定されて いるだけである。そのため、上記のくるみボタンの構造においては、シート部材 50を雌部材71の皿状部分73の外表面上で張った状態で常に保つことは困難 である。
【0009】 たとえば、上記のようなくるみボタンが縫い付けられた衣服を洗濯したとき、 くるみボタンを構成するシート部材50が損傷し、伸縮する場合が考えられる。 その場合、シート部材50を構成する布などが弛んだり、雌部材71から脱げて しまう場合がある。
【0010】 そこで、この考案の目的は、合成樹脂製のボタン本体を備えたくるみボタンに おいて、ボタン本体の表面を覆う外装用シート部材を常に張った状態で保つこと が可能なくるみボタンの構造を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この考案に従ったくるみボタンは、合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン 体の一部を覆う外装用シート部材とからなる。ボタン本体は、外ボタンと内ボタ ンとを備える。外ボタンは、皿状部と、その皿状部の外周に形成された環状側壁 部と、皿状部から環状側壁部の延びる方向に突出する軸部とを含む。内ボタンは 、環状側壁部の内側面で外ボタンに嵌合する外周縁部と、軸部が挿入される貫通 孔を規定し、軸部の外周面で外ボタンに嵌合する内周縁部とを含む。外周縁部に は、放射状に延びる複数個の突出端縁が形成されている。内周縁部には、内ボタ ンの内方に延びる複数個のスリット溝が形成されている。外装用シート部材は皿 状部と環状側壁部の表面を覆うように位置付けられている。外装用シート部材は 環状側壁部の内側面と突出端縁との間に挟まれて固定されている。外周縁部の突 出端縁によって規定される内ボタンの外径は、環状側壁部の内側面によって規定 される外ボタンの内径よりも大きい。内周縁部によって規定される内ボタンの内 径は、軸部の外径よりも小さい。
【0012】 以上のように構成されたくるみボタンにおいては、内ボタンの外周縁部は、環 状側壁部の内側面で外ボタンに嵌合する。この外周縁部には、放射状に延びる複 数個の突出端縁が形成されている。また、外周縁部の突出端縁によって規定され る内ボタンの外径は、環状側壁部の内側面によって規定される外ボタンの内径よ りも大きくなっている。そのため、内ボタンの外周縁部が環状側壁部の内側面で 外ボタンに嵌合するとき、複数個の突出端縁には、環状側壁部の内側面に向かっ て回復変形するように弾性応力が与えられる。したがって、内ボタンの複数個の 突出端縁は、外ボタンの環状側壁部の内側面との間に挟まれた外装用シート部材 を環状側壁部の内側面に向かって、その弾性応力によって押圧する。
【0013】 一方、内ボタンの内周縁部は、軸部の外周面で外ボタンに嵌合する。内周縁部 には、内ボタンの内方に延びる複数個のスリット溝が形成されている。また、内 周縁部によって規定される内ボタンの内径は、外ボタンの軸部の外径よりも小さ くなっている。そのため、内ボタンの内周縁部が外ボタンの軸部の外周面に嵌合 するとき、複数個のスリット溝によって内ボタンの内周縁部には、軸部の外周面 に向かって回復変形するように弾性応力が与えられる。したがって、内ボタンの 内周縁部は、その弾性応力によって外ボタンの軸部の外周面に押し付けられ、係 止される。
【0014】 このようにして、内ボタンの外周縁部によって外装用シート部材が外ボタンの 環状側壁部の内側面に押し付けられるとともに、内ボタンの内周縁部が外ボタン の軸部の外周面に係止される。その結果、外装用シート部材が、外ボタンの環状 側壁部の内側面と内ボタンの外周縁部との間に強固に挟まれて固定され、それら の間から外れ難くなる。このことから、外装用シート部材が外ボタンの表面に対 して常に密着し、張った状態で位置付けられ、長期間、その状態が保たれ得る。
【0015】 好ましい実施の形態では、外ボタンの軸部の外周面には環状突起部が形成され ている。その環状突起部によって内ボタンの内周縁部は係止されている。このよ うにすることにより、外ボタンの軸部から内ボタンが抜け出るのを効果的に防止 することが可能になる。内ボタンを軸部の外周面で外ボタンに一旦はめてしまえ ば、内ボタンを外ボタンから取外すことは非常に困難になる。したがって、内ボ タンを外ボタンに対して強固に固定することが可能になる。
【0016】 また、好ましい実施の形態では、外ボタンの軸部の外周面には、軸部の突出す る方向に沿って延在する軸状突起部が形成されている。その軸状突起部によって 内ボタンの内周縁部は係止されている。このようにすることにより、外ボタンの 軸部から内ボタンが抜け出るのを効果的に防止することが可能になる。内ボタン を軸部の外周面で外ボタンに一旦はめてしまえば、内ボタンを外ボタンから取外 すことは非常に困難になる。したがって、内ボタンを外ボタンに対して強固に固 定することが可能になる。
【0017】 さらに好ましい実施の形態では、内ボタンの複数個の突出端縁は、外周縁部の 周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有して配置されている。これにより、内ボタン の外周縁部が環状側壁部の内側面で外ボタンに嵌合するとき、内ボタンの外周縁 部は、外装用シート部材を外ボタンの環状側壁部の内側面に向かって、その複数 個の突出端縁の回復変形によって周方向にほぼ均一に押圧する。このようにして 、シート部材を、外ボタンの環状側壁部の内側面と内ボタンの外周縁部との間に 強固に挟んで固定することができ、外れ難くすることができる。
【0018】 また、好ましい実施の形態では、内ボタンの複数個のスリット溝は、内周縁部 の周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有して配置されている。このようにすること によって、内ボタンの内周縁部が軸部の外周面で外ボタンに嵌合するとき、内ボ タンの内周縁部は、その回復変形によって周方向にほぼ均一に、外ボタンの軸部 の外周面に押し付けられる。その結果、内ボタンの内周縁部は、外ボタンの軸部 の外周面に対して強固に係止され、外ボタンの軸部から外れ難くなる。
【0019】 なお、好ましい実施の形態によれば、外ボタンの軸部の外周面には、軸部の突 出する方向と交差する方向に延びる縫着用貫通孔が形成されている。このように することにより、内ボタンの係止だけでなく、縫着用リングを形成するためにも 、外ボタンの軸部を用いることができる。
【0020】 また、この考案のもう1つの局面によれば、合成樹脂製のボタン本体と、その ボタン本体の一部を覆う外装用シート部材とからなるくるみボタンに用いられる ボタン部材が提供される。ボタン部材は、外ボタンと内ボタンとを備える。外ボ タンは、皿状部と、その皿状部の外周に形成された環状側壁部と、皿状部から環 状側壁部の延びる方向に突出する軸部とを含む。内ボタンは、環状側壁部の内側 面で外ボタンに嵌合する外周縁部と、軸部が挿入される貫通孔を規定し、軸部の 外周面で外ボタンに嵌合する内周縁部とを含む。外周縁部には、放射状に延びる 複数個の突出端縁が形成されている。内周縁部には、内ボタンの内方に延びる複 数個のスリット溝が形成されている。外周縁部の突出端縁によって規定される内 ボタンの外径は、環状側壁部の内側面によって規定される外ボタンの内径よりも 大きい。内周縁部によって規定される内ボタンの内径は、軸部の外径よりも小さ い。
【0021】 上記のボタン部材の好ましい実施の形態においては、外ボタンの軸部の外周面 には環状突起部が形成されている。あるいは、上記のボタン部材の好ましい実施 の形態においては、外ボタンの軸部の外周面には、軸部の突出する方向に沿って 延在する軸状突起部が形成されている。また、複数個の突出端縁は、外周縁部の 周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有して配置されている。複数個のスリット溝は 、内周縁部の周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有して配置されている。軸部の外 周面には、軸部の突出する方向と交差する方向に延びる縫着用貫通孔が形成され ている。
【0022】 以上のように構成されたボタン部材を用いてくるみボタンを構成しても、上述 と同様の作用効果を発揮することができる。
【0023】
【考案の実施の形態】 図1は、本考案のくるみボタン本体の1つの実施の形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたくるみボタン本体の平面図、図3はその正面図、図4は その側面図である。図5は、図1に示されたくるみボタン本体を構成する外ボタ ンを示す斜視図である。図6は、図1に示されたくるみボタン本体を構成する内 ボタンを示す斜視図である。
【0024】 これらの図を参照して、本発明のくるみボタン本体の構成について説明する。 くるみボタンのボタン本体1は、合成樹脂製の外ボタン10と、合成樹脂製の内 ボタン20とから構成される。
【0025】 外ボタン10は、皿状部11と、環状側壁部12と、軸部13とを備える。円 形状の皿状部11は曲面の内表面と外表面とを有する。皿状部11の外周には、 その外周部から延びるように環状側壁部12が形成されている。軸部13が皿状 部11の中央から突出するように形成されている。軸部13の頭部14には、縫 着用リングとして用いられる貫通孔15が形成されている。この貫通孔15は、 軸部13が延びる方向と交差する方向に延びるように、すなわち軸部13の頭部 14の対向する外周面を貫通するように形成されている。第1と第2の環状突起 部16と17が縫着用貫通孔15の下方に位置するように軸部13の外周面に形 成されている。側壁18は、第1と第2の環状突起部16と17の間に挟まれて いる。第2の環状突起部17の下方には側壁19が位置付けられている。
【0026】 内ボタン20は、平板部21と、放射状突出部22と、内周端部24とを備え る。内周端部24の端縁によって貫通孔25が形成されている。この貫通孔25 に外ボタン10の軸部13を挿入することができる。放射状突出部22は、平板 部21の外周端面から放射状に延びる12個の突出端部から形成されている。突 出端部の数は12個に限定されない。放射状突出部22は、ほぼ等しい間隔を有 して平板部21の周方向に沿って配置されていればよい。3個のスリット溝23 が内周端部24の端縁から平板部21に向かって延びるように形成されている。 これらのスリット溝23は、内周端部24の周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有 して配置されている。スリット溝23の個数は3個に限定されない。
【0027】 内ボタン20の放射状突出部22の先端縁によって規定される内ボタン20の 外径は、外ボタン10の環状側壁部12の内側面によって規定される内径よりも わずかに大きくなるように形成されている。内周端部14の端縁によって規定さ れる内ボタン20の内径は、外ボタン10の軸部13の外径よりもわずかに小さ くなるように形成されている。
【0028】 図7は、図2のA−A線に沿う断面図である。図7においては、外ボタン10 と内ボタン20との間に挟まれる外装用布は示されていない。図7に示すように 、内ボタン20の放射状突出部22の先端縁は、外ボタン10の環状側壁部12 の内側面に嵌合している。このとき、放射状突出部22の先端縁によって規定さ れる外径は、環状側壁部12の内側面によって規定される外ボタン10の内径よ りもわずかに大きくなっているので、放射状突出部22は変形して、その端縁が 環状側壁部12の内側面に当接している。このため、放射状突出部22の先端縁 部には、環状側壁部12の内側面に向かって回復変形するように弾性応力が与え られる。放射状突出部22の先端縁は、環状側壁部12の内側面に向かって、そ の弾性応力によって押圧している。
【0029】 一方、スリット溝23が形成された内周端部24の端縁部は、変形して、軸部 13の側壁18に当接して嵌合している。内周端部24には、嵌合する軸部13 の外周面に向かって回復変形するようにスリット溝23によって弾性応力が与え られる。内周端部24の端縁は、軸部13の外周面に向かって、その弾性応力に よって押し付けられている。この実施の形態においては、第1と第2の環状突起 部16と17が形成されているので、それらの間に内周端部24の端縁が挟まれ て強固に係止されている。しかしながら、環状突起部16,17が軸部13の外 周面に形成されていない場合においても、弾性応力によって内周端部24の端縁 は軸部13の外周面に強固に係止され得る。
【0030】 図8は、外装用布50が外ボタン10の環状側壁部12の内側面と内ボタン2 0の放射状突出部22の先端縁との間に挟まれて固定されている状態を示す断面 図である。図8も、図2のA−A線に沿う断面を示している。図8に示すように 、放射状突出部22は、外装用布50を環状側壁部12の内側面に向かって、そ の弾性応力によって押圧している。一方、内周端部24の端縁は、第2の環状突 起部17の下方に位置付けられた軸部13の側壁19に押し付けられている。こ の内周端部24も、軸部13の側壁19に向かって、その弾性応力によって押し 付けられている。このようにして、内ボタン20の放射状突出部22には、外ボ タン10の環状側壁部12の内側面に向かって回復変形するように弾性応力が与 えられるとともに、内周端部24には、スリット溝23によって軸部13の側壁 19に向かって回復変形するように弾性応力が与えられる。したがって、外装用 布50が内ボタン20の放射状突出部22と外ボタン10の環状側壁部12の内 側面との間に強固に挟まれて固定され、それらの間から外れ難くなる。その結果 、外装用布50は、外ボタン10の皿状部11と環状側壁部12の外表面に常に 密着するように、張った状態で位置付けられる。この実施の形態は、内ボタン2 0の内周端部24を軸部13の外周面に強固に係止するために、第2の環状突起 部17を利用している。しかしながら、環状突起部17が軸部13の外周面に形 成されていない場合においても、弾性応力によって内周端部24の端縁は軸部1 3の外周面に係止され得る。
【0031】 なお、図8に示される実施の形態においては、内周端部24を第2の環状突起 部17の下方に位置付けて外装用布50を固定しているが、図7に示すように内 周端部24を第1と第2の環状突起部16と17の間の側壁18に位置付けて外 装用布50を固定してもよい。そのようにしても、上述と同様の作用効果が期待 できる。
【0032】 また、上記の実施の形態のように、第1と第2の環状突起部16と17を形成 する場合には、外装用布50の厚みに応じて、内ボタン20の内周端部24を外 ボタン10の軸部13の外周面に係止させる位置を適宜変更することができる。 すなわち、外装用布の厚みに応じて、図7に示すように内周端部24を軸部13 の側壁18に係止させてもよく、あるいは図8に示すように内周端部24を軸部 13の側壁19に係止させてもよい。内周端部24の係止位置に応じて、放射状 突出部22に与えられる弾性応力の大きさを異ならせることができる。それによ って環状側壁部12の内側面に対する押し付け力を調整することができる。
【0033】 また、上記の実施の形態においては、図6に示すように、内ボタン20は、い ずれの方向にも反りが生じないように初期の状態では形成されている。図8に示 すように、初期の状態において一方向に反って変形するように放射状突出部22 に弾性応力が与えられていてもよい。しかしながら、そのように内ボタン20を 形成した場合、内ボタン20を外ボタン10に対して嵌合する方向が特定されて しまう。上記の実施の形態においては、内ボタン20は、いずれの方向にも初期 の状態においては変形していないので、内ボタン20を外ボタン10に対して嵌 合する方向は特定されない。そのため、内ボタン20を外ボタン10に嵌合する 作業を容易に行なうことができる。
【0034】 図9は、本考案のくるみボタン本体のもう1つの実施の形態を示す斜視図であ る。図10は、図9に示されたくるみボタン本体の平面図である。図11は、図 9に示されたくるみボタン本体を構成する外ボタンを示す斜視図である。図12 は、図10のB−B線に沿う断面図である。図12においては、外ボタン10と 内ボタン20との間に挟まれる外装用布は示されていない。
【0035】 これらの図を参照して、本発明のくるみボタンのもう1つの実施の形態につい て説明する。図1〜図8に示されるくるみボタン本体と異なる点は、3つの軸状 突起部16a,16b,16cが縫着用貫通孔15の下方に位置するように軸部 13の外周面に形成されていることである。
【0036】 スリット溝23が形成された内周端部24の端縁部は、変形して、軸部13の 外周面に当接して嵌合している。内周端部24には、嵌合する軸部13の外周面 に向かって回復変形するようにスリット溝23によって弾性応力が与えられる。 内周端部24の端縁は、軸部13の外周面に向かって、その弾性応力によって押 し付けられている。この実施の形態においては、3つの軸状突起部16a,16 b,16cが軸部13の外周面の周方向に沿って互いに間隔を有するように形成 されている。これらの軸状突起部16a,16b,16cは、スリット溝23に は係合しないように配置されている。内周端部24の端縁部は、スリット溝が形 成されていない位置で、軸状突起部16a,16b,16cによって変形する。 これにより、内ボタン20の内周端部24の端縁は外ボタン10の軸部13の外 周面に強固に係止されている。
【0037】 この実施の形態では、軸部13の外周面には3つの軸状突起部16a,16b ,16cが形成されているが、軸状突起部の個数は3個に限定されない。少なく とも、軸状突起部は、スリット溝に係合しないように軸部13の外周面に配置さ れて形成されていればよい。すなわち、軸部13の外周面に形成された軸状突起 部によって、外ボタン10の軸部13から内ボタン20が抜け出るのを防止する ことができるように、軸状突起部が軸部13の外周面に形成されていればよい。
【0038】 以上、2つの実施の形態を用いてこの考案を説明したが、図示した実施の形態 は単に例示的に示したものにすぎない。したがって、この考案の均等の範囲内に おいて、種々の修正や変形が可能である。
【0039】 たとえば、外ボタンの皿状部として曲面形状のものを実施の形態において示し たが、平面形状等の種々の形状に変形することは可能である。また、縫着用リン グとして用いられる貫通孔として略四角形状の孔を実施の形態において示したが 、少なくとも、ボタンを縫い付けるための機能を有するものであれば、その貫通 孔を種々の形態に変形することは可能である。外ボタンの軸部として、断面が円 形状のものを実施の形態において示したが、縫い付けられる衣服の形態に応じて 種々の形状に変形することは可能である。さらに、内ボタンの放射状突出部とし て歯車状のものを実施の形態において示したが、少なくとも、外装用シート部材 を押し付ける機能を有するものであれば、種々の形態に変形することは可能であ る。内ボタンのスリット溝についても、少なくとも内ボタンの内周端部に回復変 形可能に弾性応力を与えることができれば、スリット溝を種々の形態に変形する ことは可能である。なお、放射状突出部、スリット溝、環状突起部または軸状突 起部の個数は、上記の実施の形態に示されたものに限定されない。また、外ボタ ンとして、いわゆる器状のものを実施の形態において示したが、種々の形状に変 形することは可能である。
【0040】
【考案の効果】
この考案のくるみボタンまたはボタン部材によれば、外装用シート部材を外ボ タンの環状側壁部の内側面に強固に密着させ、固定することができる。これによ り、外装用シート部材を外ボタンの皿状部や環状側壁部の外表面上に常に張った 状態で長期間保ち続けることができる。外装用シート部材を構成する布などが洗 濯等によって弛んだり、ボタン本体から脱げてしまうおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の1つの実施の形態に従ったくるみボタ
ン本体を示す斜視図である。
【図2】図1に示されたくるみボタン本体の平面図であ
る。
【図3】図1に示されたくるみボタン本体の正面図であ
る。
【図4】図1に示されたくるみボタン本体の側面図であ
る。
【図5】図1に示されたくるみボタン本体のボタン部材
としての外ボタンの斜視図である。
【図6】図1に示されたくるみボタン本体のボタン部材
としての内ボタンの斜視図である。
【図7】図2のA−A線の断面図である。
【図8】図2のA−A線に沿う断面に対応し、外装用布
が固定された状態を示す断面図である。
【図9】本考案のもう1つの実施の形態に従ったくるみ
ボタン本体を示す斜視図である。
【図10】図9に示されたくるみボタン本体の平面図で
ある。
【図11】図9に示されたくるみボタン本体のボタン部
材としての外ボタンの斜視図である。
【図12】図10のB−B線の断面図である。
【図13】従来の金属製のボタン本体を備えたくるみボ
タンを示す断面図である。
【図14】従来の合成樹脂製のボタン本体を備えたくる
みボタンを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ボタン本体 10 外ボタン 11 皿状部 12 環状側壁部 13 軸部 15 縫着用貫通孔 16 第1の環状突起部 16a,16b,16c 軸状突起部 17 第2の環状突起部 20 内ボタン 22 放射状突出部 23 スリット溝 24 内周端部 25 貫通孔 50 外装用布(または外装用シート部材)

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン
    本体の一部を覆う外装用シート部材とからなるくるみボ
    タンであって、 前記ボタン本体は、外ボタンと内ボタンとを備え、 前記外ボタンは、 皿状部と、 その皿状部の外周に形成された環状側壁部と、 前記皿状部から前記環状側壁部の延びる方向に突出する
    軸部とを含み、 前記内ボタンは、 前記環状側壁部の内側面で前記外ボタンに嵌合する外周
    縁部と、 前記軸部が挿入される貫通孔を規定し、前記軸部の外周
    面で前記外ボタンに嵌合する内周縁部とを含み、 前記外周縁部には、放射状に延びる複数個の突出端縁が
    形成されており、 前記内周縁部には、前記内ボタンの内方に延びる複数個
    のスリット溝が形成されており、 前記外装用シート部材は前記皿状部と前記環状側壁部の
    表面を覆うように位置付けられ、前記外装用シート部材
    は前記環状側壁部の内側面と前記突出端縁との間に挟ま
    れて固定されており、 前記外周縁部の突出端縁によって規定される前記内ボタ
    ンの外径は、前記環状側壁部の内側面によって規定され
    る前記外ボタンの内径よりも大きく、前記内周縁部によ
    って規定される前記内ボタンの内径は、前記軸部の外径
    よりも小さいことを特徴とする、くるみボタン。
  2. 【請求項2】 前記外ボタンの前記軸部の外周面には環
    状突起部が形成されており、前記内ボタンの内周縁部は
    前記環状突起部によって係止されている、請求項1に記
    載のくるみボタン。
  3. 【請求項3】 前記外ボタンの前記軸部の外周面には、
    前記軸部の突出する方向に沿って延在する軸状突起部が
    形成されており、前記内ボタンの内周縁部は前記軸状突
    起部によって係止されている、請求項1に記載のくるみ
    ボタン。
  4. 【請求項4】 前記複数個の突出端縁は、前記外周縁部
    の周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有して配置されてい
    る、請求項1から3までのいずれかに記載のくるみボタ
    ン。
  5. 【請求項5】 前記複数個のスリット溝は、前記内周縁
    部の周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有して配置されて
    いる、請求項1から4までのいずれかに記載のくるみボ
    タン。
  6. 【請求項6】 前記軸部の外周面には、前記軸部の突出
    する方向と交差する方向に延びる縫着用貫通孔が形成さ
    れている、請求項1から5までのいずれかに記載のくる
    みボタン。
  7. 【請求項7】 合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン
    本体の一部を覆う外装用シート部材とからなるくるみボ
    タンに用いられるボタン部材であって、 前記ボタン部材は、外ボタンと内ボタンとを備え、 前記外ボタンは、 皿状部と、 その皿状部の外周に形成された環状側壁部と、 前記皿状部から前記環状側壁部の延びる方向に突出する
    軸部とを含み、 前記内ボタンは、 前記環状側壁部の内側面で前記外ボタンに嵌合する外周
    縁部と、 前記軸部が挿入される貫通孔を規定し、前記軸部の外周
    面で前記外ボタンに嵌合する内周縁部とを含み、 前記外周縁部には、放射状に延びる複数個の突出端縁が
    形成されており、 前記内周縁部には、前記内ボタンの内方に延びる複数個
    のスリット溝が形成されており、 前記外周縁部の突出端縁によって規定される前記内ボタ
    ンの外径は、前記環状側壁部の内側面によって規定され
    る前記外ボタンの内径よりも大きく、前記内周縁部によ
    って規定される前記内ボタンの内径は、前記軸部の外径
    よりも小さいことを特徴とする、くるみボタンに用いら
    れるボタン部材。
  8. 【請求項8】 前記外ボタンの前記軸部の外周面には環
    状突起部が形成されている、請求項7に記載のボタン部
    材。
  9. 【請求項9】 前記外ボタンの前記軸部の外周面には、
    前記軸部の突出する方向に沿って延在する軸状突起部が
    形成されている、請求項7に記載のボタン部材。
  10. 【請求項10】 前記複数個の突出端縁は、前記外周縁
    部の周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有して配置されて
    いる、請求項7から9までのいずれかに記載のボタン部
    材。
  11. 【請求項11】 前記複数個のスリット溝は、前記内周
    縁部の周方向に沿ってほぼ等しい間隔を有して配置され
    ている、請求項7から10までのいずれかに記載のボタ
    ン部材。
  12. 【請求項12】 前記軸部の外周面には、前記軸部の突
    出する方向と交差する方向に延びる縫着用貫通孔が形成
    されている、請求項7から11までのいずれかに記載の
    ボタン部材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015204899A (ja) * 2014-04-17 2015-11-19 株式会社大王製作所 ボタン型部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015204899A (ja) * 2014-04-17 2015-11-19 株式会社大王製作所 ボタン型部材

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