JPH038086Y2 - - Google Patents

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JPH038086Y2
JPH038086Y2 JP1986035385U JP3538586U JPH038086Y2 JP H038086 Y2 JPH038086 Y2 JP H038086Y2 JP 1986035385 U JP1986035385 U JP 1986035385U JP 3538586 U JP3538586 U JP 3538586U JP H038086 Y2 JPH038086 Y2 JP H038086Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、釦主体の中空筒状本体部材に鋲の軸
部材を加締固定する被服用釦、特に金属製ジーン
ズ釦に関するものである。
（従来の技術） 従来、被服用釦は、軸部材の先端を尖鋭にした
鋲を使用して、この鋲の軸部材を被服用生地を介
して釦主体の中空筒状本体部材に加圧挿入するこ
とにより前記軸部材の先端部分を変形させて前記
中空筒状本体部材に加締固定していた。
その一例として第３図とともに実開昭59−
25208号公報に示されているものにおいて、釦主
体１′は、中空筒状本体２′と、この本体２′に嵌
着されたカバー３′と、本体２′とカバー３′の間
に挿入されたプレート４′とからなつている。
本体２′は、上端カバー３′係止用のフランジ部
５′を有し、内部中央に底部６′から立設した中空
筒部７′を有し、この中空筒部７′の上端には、上
端部が外側に屈曲された鋲係止用のフランジ部
８′が形成されている。
一方、フランジ部５′には凹凸部９′が環状に形
成されている。
鋲１１′は頭部１２′と柱部１３′とを有してお
り、柱部１３′は中実の腰部１４′と中空の加締部
１５′とで構成されている。
そして、釦主体１′と鋲１１′は金属材料で製作
されており、カバー３′は亜鉛を鋳造して成形し
たものを使用しており、真鍮製の本体２′とカバ
ー３′の間に挿入されたプレート４′を嵌着するた
めに、カバー３′の周縁を内方に折曲げてリブを
形成すると、リブの先端は脆弱であり、クラツク
が生じやすく、折損したりすることがあり、カバ
ー３′と本体２′がはずれたりすることがある。
ここで、カバー３′に鋳造材料を使用するのは、
ジーンズ用の釦として最適であることと、板金等
では期待できない深彫模様が釦表面に形成できる
ことにある。
（考案が解決しようとする課題） しかるに上述のように、この種金属製被服用釦
においては、カバーが鋳造材料で形成されている
ために、カバーの外周縁を下方に折り曲げて本体
に嵌着するとその折り曲げ部分が折損してカバー
と本体、さらにはプレートがはずれて本体のフラ
ンジが露出し、その露出する周縁部のため不慮の
事故を起こし負傷するという欠点がある。
そこで、上記欠点を解消するため考えられるこ
とは前記本体のフランジ周縁部と鋳造材料からな
るカバーの周縁部とを金属板からなる環状部材で
被嵌し、これを両周縁部の表裏から加締めて本体
とカバーを一体にすることである。ここで、前記
環状部材の加締加工はカバー表面に水平部を形成
するとともに本体フランジ周縁の裏面傾斜部に沿
つた傾斜部を同時に形成することにより行う。
しかして、こうした加締加工による場合、上記
水平部の端縁が立ち上がり易く、カバー表面と環
状部材との間に隙間ができてしまい、カバーの取
付けが確固たるものとならず、本体からカバーが
はずれ易いばかりでなく、前記立ち上がりの部分
に衣料の一部や縫い糸が挟まり、思いがけぬ不都
合が生じたりする。
従つて、本考案の目的は上記従来の釦がもつ欠
点を解決するとともに、装飾性に優れ、強固でか
つ長命な被服用釦を提供することにある。
（課題を解決するための手段） 本考案は、前記の問題点を解決するために、フ
ランジ部をもつ中空筒状本体部材と鋳造円板部材
とからなる釦主体の前記中空筒状本体部材に鋲の
軸部を加締固定する被服用釦において、前記円板
部材の上面周縁部に円周溝を形成し、該円板部材
を前記フランジ部に嵌着するとともに、同フラン
ジ部と前記円板部材の外周縁部を金属板からなる
固定環部材をもつて被嵌し、該固定環部材の上部
周縁を前記円板部材の円周溝に嵌入するようにし
て、前記固定環部材を前記フランジ部と前記円板
部材の周縁部に加締固定してなる被服用釦を構成
するものである。
（作用） 本考案は、上記のような被服用釦として構成す
ることによつて、固定環部材の上部端縁が円板部
材の円周溝に嵌入した状態で中空筒状本体部材と
円板部材とを一体に固着して釦主体を形成してあ
るため、釦主体にクラツクが生じたり折損がな
く、かつ被服の一部や糸が引つ掛かるような不都
合をなくし、これを被服、特にジーンズに用いた
場合、釦孔からのはめはずし作用、人体の動きに
応じた釦主体の傾動作用にも耐えうる寿命の長い
釦を提供するものである。
（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面とともに説明
する。
第１図および第２図に示す代表的な実施例にお
いて、Ａは釦主体であり、釦主体Ａは真鍮、鉄等
の金属板を加工した固定環部材１と真鍮、鉄等の
金属からなる中空筒状本体部材２と亜鉛、鉄等の
金属からなるダイキヤスト製円板部材３とからな
つている。
円板部材３を中空筒状本体部材２に嵌着すると
ともに、円板部材３と中空筒状本体部材２とを固
着するために、固定環部材１を本体部材２のフラ
ンジ部２１下面から円板部材３の外周縁にわたつ
て被嵌、固着している。
中空筒状本体部材２は、上端に円板部材３の嵌
着用フランジ部２１を有し、内部中央に底部２２
から立設した中空筒部２３を備え、この中空筒部
２３の上端には、環状に屈曲された鋲係止用の係
止部２４が形成されている。
フランジ部２１には凹凸２５が環状に形成され
ており、その端部は上方に屈曲されて円板部材の
外周縁に嵌着されている。
円板部材３は、その上面外周縁には固定環部材
１の上部端縁が嵌入する円周溝３１が設けてあ
り、必要ならば円周溝３１の一部に固定環部材１
の図示せぬ舌片が嵌着挿入される嵌着挿入孔３２
が形成される。
固定環部材１は、中空筒状本体部材２のフラン
ジ部２１から円板部材３の外周縁にわたり、その
状端が円周溝３１内に屈曲して嵌入され、固定環
部材１が舌片をもつ場合は同時に舌片が円板部材
３の円周溝３１に設けた前記嵌着挿入孔３２に挿
入される。
なお、円板部材３の円周溝３１の内側表面に
は、深彫り状の文字、装飾模様等が鋳造時に形成
される。
Ｂは釦主体Ａに加締固定される鋲で、この鋲Ｂ
は、軸部４と頭部５と有しており、軸部４は腰部
４１と加締部４２とで構成されている。５１は頭
部５の布地側に複数個設けられた突起である。
そして、加締められる前は尖鋭端部として形成
されていた加締部４２が、鋲Ｂの軸部４を生地Ｆ
に挿通するとともに、釦主体の中空筒部２３内に
挿入し、さらに円板部材３に当接して、円板部材
３と鋲Ｂの頭部５とが挟圧されて加締固定し、こ
の際に、円板部材３に当接して加締部４２が変形
し膨出する。従つて、鋲Ｂの加締部４２がその周
囲に均一に膨出してその下端が本体部材の係止部
２４と係止するので、釦に釦主体Ａと鋲Ｂとを分
離させるような力が加えられたとしても、釦主体
Ａの中空筒状本体部材２のフランジ部２１に均等
に力が伝達し、このフランジ部２１が変形するこ
となく、且つ円板部材３と中空筒状本体部材２と
が強固に固着され、両者は分離、離脱することが
ない。
しかも、本考案では上述のように固定環部材１
の上部端縁が円板部材３の円周溝３１内に加締め
付けられているので、釦主体の表面には何ら異物
が突出することなく、他の物に引つ掛かることが
ない。また、固定環部材１の舌片が円板部材３の
円周溝３１に設けた嵌着挿入孔３２に挿入されて
いる場合は、円板部材３と中空筒状本体部材２を
一体にする固定環部材１が、円板部材３に対して
回転することなく嵌着することができる。
（考案の効果） 以上詳細に説明したように、本考案は、上面に
円周溝をもつ円板部材を中空筒状本体部材のフラ
ンジ部に嵌着するとともに、中空筒状本体部材の
フランジ部から円板部材の外周縁にわたつて、金
属板を加工した固定環部材の上端縁を前記円周溝
内に嵌入させて被嵌、固着したので、円板部材と
中空筒状本体部材との結合が強固であり、寿命が
長くなるとともに、釦表面から突出するものがな
いので被服の一部や縫い糸を引つ掛けることもな
い。また、前記円板部材は鋳造により製作される
ため表面に深い彫り模様などが形成できるように
なり、極めて装飾性に優れる釦が得られる。
さらに、本考案によれば固定環部材と円板部材
とをメツキ等により相互に異色に着色することも
でき、市場の多様な要望に応えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第１図は本考案の代表的な実施例を示す釦を生
地に装着した状態の縦断面図、第２図はその平面
図、第３図は従来の釦を示す縦断面図である。 図の主要部分の説明、１……固定環部材、２…
…中空筒状本体部材、３……円板部材、４……鋲
の軸部、５……鋲の頭部、２１……フランジ部、
３１……円周溝。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. フランジ部２１をもつ中空筒状本体部材２と鋳
    造円板部材３とからなる釦主体Ａの前記中空筒状
    本体部材２に鋲Ｂの軸部４を加締固定する被服用
    釦において、前記円板部材３の上面周縁部に円周
    溝３１を形成し、該円板部材３を前記フランジ部
    ２１に嵌着するとともに、同フランジ部２１と前
    記円板部材３の外周縁とを金属板からなる固定環
    部材１をもつて被嵌し、該固定環部材１の上部周
    端縁を前記円板部材３の円周溝３１に嵌入するよ
    うにして、前記固定環部材１を前記フランジ部２
    １と前記円板部材３の周縁部に加締固定してなる
    ことを特徴とする被服用釦。
JP1986035385U 1986-03-13 1986-03-13 Expired JPH038086Y2 (ja)

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