JP2696200B2 - くるみボタン - Google Patents
くるみボタンInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、くるみボタンに関
し、特に合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン本体の
一部を覆う外装用シート部材とからなるくるみボタン、
たとえば、合成樹脂製のボタン本体をいわゆる「共布」
などで包んだボタンの構造に関するものである。
し、特に合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン本体の
一部を覆う外装用シート部材とからなるくるみボタン、
たとえば、合成樹脂製のボタン本体をいわゆる「共布」
などで包んだボタンの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、たとえば女性用の衣服のボタ
ンとして、衣服の模様や色等に合わせたボタンが用いら
れる。この種のボタンはくるみボタンと呼ばれる。くる
みボタンにおいては、ボタンを縫い付ける衣服に合わせ
て選択された種々の色や模様等を有する布等でボタン本
体が覆われている。
ンとして、衣服の模様や色等に合わせたボタンが用いら
れる。この種のボタンはくるみボタンと呼ばれる。くる
みボタンにおいては、ボタンを縫い付ける衣服に合わせ
て選択された種々の色や模様等を有する布等でボタン本
体が覆われている。
【0003】図8は、従来のくるみボタンを示す断面図
である。アルミニウム等の金属製の皿状部材61の表面
が布等の外装用シート部材50で覆われている。この状
態でアルミニウム等の金属製の板状部材63が皿状部材
61に嵌め込まれている。板状部材63には縫着用リン
グ64が形成されている。板状部材63を皿状部材61
に嵌め込んだ状態でシート部材50の外周縁部が皿状部
材61と板状部材63との間に巻き込まれている。その
状態を保持するように、皿状部材61の外周縁部62が
板状部材63の外周縁部側に向かって塑性変形、すなわ
ち、かしめられている。このようにして、シート部材5
0が、皿状部材61の外表面を覆う状態を保持するよう
に皿状部材61の外周縁部62と板状部材63の外周縁
部とによって固定されている。これにより、シート部材
50の皿状部材61の外表面に対する密着性、張りの状
態を保つと同時に、雌部材としての皿状部材61と雄部
材としての板状部材63との嵌合状態が保たれている。
である。アルミニウム等の金属製の皿状部材61の表面
が布等の外装用シート部材50で覆われている。この状
態でアルミニウム等の金属製の板状部材63が皿状部材
61に嵌め込まれている。板状部材63には縫着用リン
グ64が形成されている。板状部材63を皿状部材61
に嵌め込んだ状態でシート部材50の外周縁部が皿状部
材61と板状部材63との間に巻き込まれている。その
状態を保持するように、皿状部材61の外周縁部62が
板状部材63の外周縁部側に向かって塑性変形、すなわ
ち、かしめられている。このようにして、シート部材5
0が、皿状部材61の外表面を覆う状態を保持するよう
に皿状部材61の外周縁部62と板状部材63の外周縁
部とによって固定されている。これにより、シート部材
50の皿状部材61の外表面に対する密着性、張りの状
態を保つと同時に、雌部材としての皿状部材61と雄部
材としての板状部材63との嵌合状態が保たれている。
【0004】ところが、近年、縫製された衣服の最終検
査として、衣服内への金属製針の混入を防止するために
金属物質を検知する検針器が採用されている。この検針
器による検査により、金属製針の検知だけでなく、金属
製のボタン本体も検出される。そのため、くるみボタン
のボタン本体として金属製のものが使用できなくなって
きている。
査として、衣服内への金属製針の混入を防止するために
金属物質を検知する検針器が採用されている。この検針
器による検査により、金属製針の検知だけでなく、金属
製のボタン本体も検出される。そのため、くるみボタン
のボタン本体として金属製のものが使用できなくなって
きている。
【0005】そこで、合成樹脂製のボタン本体を採用し
たくるみボタンが考案されている。たとえば、実開平2
−92706号公報には、図9に示されるようなくるみ
ボタンが開示されている。
たくるみボタンが考案されている。たとえば、実開平2
−92706号公報には、図9に示されるようなくるみ
ボタンが開示されている。
【0006】図9に示すように、くるみボタンは、合成
樹脂製のボタン本体70とそのボタン本体70の一部を
覆う外装用シート部材50とから構成されている。ボタ
ン本体70は、合成樹脂製の雌部材71と雄部材72と
によって構成される。雌部材71は、円形の皿状部分7
3と、その皿状部分の外周部から延びる環状側壁部分7
4とを備える。皿状部分73の中央には嵌合用の貫通孔
75が形成されている。雄部材72は、嵌合用突起部7
6と、円形の板状部分77と、縫着用リング状部分78
とを備える。突起部76は貫通孔75に挿入される。板
状部分77は環状側壁部分74の内側に嵌合する。リン
グ状部分78は板状部分77の裏面から突出している。
皿状部分73の内側には放射状の補強リブ73aが形成
されている。環状側壁部分74の端面にはスパイク(小
突起)74aが形成されている。
樹脂製のボタン本体70とそのボタン本体70の一部を
覆う外装用シート部材50とから構成されている。ボタ
ン本体70は、合成樹脂製の雌部材71と雄部材72と
によって構成される。雌部材71は、円形の皿状部分7
3と、その皿状部分の外周部から延びる環状側壁部分7
4とを備える。皿状部分73の中央には嵌合用の貫通孔
75が形成されている。雄部材72は、嵌合用突起部7
6と、円形の板状部分77と、縫着用リング状部分78
とを備える。突起部76は貫通孔75に挿入される。板
状部分77は環状側壁部分74の内側に嵌合する。リン
グ状部分78は板状部分77の裏面から突出している。
皿状部分73の内側には放射状の補強リブ73aが形成
されている。環状側壁部分74の端面にはスパイク(小
突起)74aが形成されている。
【0007】上述のように構成されたくるみボタンにお
いて、雄部材72の板状部分77が雌部材71の環状側
壁部分74の内側に嵌め込められ、外装用シート部材5
0の外周縁部が環状側壁部分74と板状部分77とによ
って挟まれて固定されている。また、雌部材71と雄部
材72との間の嵌合は、貫通孔75のくびれ部分と突起
部76の外周に形成された係合爪部との間の係合によっ
て保たれている。
いて、雄部材72の板状部分77が雌部材71の環状側
壁部分74の内側に嵌め込められ、外装用シート部材5
0の外周縁部が環状側壁部分74と板状部分77とによ
って挟まれて固定されている。また、雌部材71と雄部
材72との間の嵌合は、貫通孔75のくびれ部分と突起
部76の外周に形成された係合爪部との間の係合によっ
て保たれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合成樹
脂製のボタン本体は熱等によって変形しやすいものであ
る。また、シート部材50は、雌部材71の環状側壁部
分74または雄部材72の板状部分77によって押圧さ
れて、それらとの間の摩擦力によって固定されているだ
けである。そのため、上記のくるみボタンの構造におい
ては、シート部材50を雌部材71の皿状部分73の外
表面上で張った状態で常に保つことは困難である。
脂製のボタン本体は熱等によって変形しやすいものであ
る。また、シート部材50は、雌部材71の環状側壁部
分74または雄部材72の板状部分77によって押圧さ
れて、それらとの間の摩擦力によって固定されているだ
けである。そのため、上記のくるみボタンの構造におい
ては、シート部材50を雌部材71の皿状部分73の外
表面上で張った状態で常に保つことは困難である。
【0009】たとえば、上記のようなくるみボタンが縫
い付けられた衣服を洗濯したとき、くるみボタンを構成
するシート部材50が損傷し、伸縮する場合が考えられ
る。その場合、シート部材50を構成する布などがたる
んだり、雌部材71から脱げてしまう場合がある。
い付けられた衣服を洗濯したとき、くるみボタンを構成
するシート部材50が損傷し、伸縮する場合が考えられ
る。その場合、シート部材50を構成する布などがたる
んだり、雌部材71から脱げてしまう場合がある。
【0010】そこで、この発明の目的は、合成樹脂製の
ボタン本体を備えたくるみボタンにおいて、ボタン本体
の表面を覆う外装用シート部材を常に張った状態で保つ
ことが可能なくるみボタンの構造を提供することであ
る。
ボタン本体を備えたくるみボタンにおいて、ボタン本体
の表面を覆う外装用シート部材を常に張った状態で保つ
ことが可能なくるみボタンの構造を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に従ったくるみ
ボタンは、合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン本体
の一部を覆う外装用シート部材とからなる。ボタン本体
は、雌部材と、雄部材と、介在部材とを備える。雌部材
は、皿状部と、その皿状部の外周に形成された環状側壁
部とを含む。雄部材は、環状側壁部の内側で雌部材に嵌
合する第1の板状部を含む。介在部材は、雌部材と雄部
材との間に位置付けられ、環状側壁部の内側で雌部材に
嵌合する第2の板状部を含む。第1と第2の板状部に
は、環状側壁部の内側に向かって回復変形するように弾
性応力が与えられている。外装用シート部材は皿状部と
環状側壁部の表面を覆うように位置付けられている。外
装用シート部材の外周縁部は環状側壁部と第1と第2の
板状部とによって挟まれて固定されている。
ボタンは、合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン本体
の一部を覆う外装用シート部材とからなる。ボタン本体
は、雌部材と、雄部材と、介在部材とを備える。雌部材
は、皿状部と、その皿状部の外周に形成された環状側壁
部とを含む。雄部材は、環状側壁部の内側で雌部材に嵌
合する第1の板状部を含む。介在部材は、雌部材と雄部
材との間に位置付けられ、環状側壁部の内側で雌部材に
嵌合する第2の板状部を含む。第1と第2の板状部に
は、環状側壁部の内側に向かって回復変形するように弾
性応力が与えられている。外装用シート部材は皿状部と
環状側壁部の表面を覆うように位置付けられている。外
装用シート部材の外周縁部は環状側壁部と第1と第2の
板状部とによって挟まれて固定されている。
【0012】好ましい実施例では、雄部材が、第1の板
状部から突出した縫着用リング状部を含む。
状部から突出した縫着用リング状部を含む。
【0013】さらに好ましい実施例では、雌部材が、皿
状部から環状側壁部の延びる方向に突出する突起部を含
む。また、雄部材の第1の板状部は、雌部材の突起部が
挿入される貫通孔を有する。さらに、介在部材の第2の
板状部が、雌部材の突起部が挿入される貫通孔を有す
る。
状部から環状側壁部の延びる方向に突出する突起部を含
む。また、雄部材の第1の板状部は、雌部材の突起部が
挿入される貫通孔を有する。さらに、介在部材の第2の
板状部が、雌部材の突起部が挿入される貫通孔を有す
る。
【0014】
【作用】この発明に従ったくるみボタンにおいては、雌
部材と雄部材との間に介在部材が位置付けられている。
雄部材を構成する第1の板状部と、介在部材を構成する
第2の板状部には、それぞれ嵌合する環状側壁部の内側
に向かって回復変形するように弾性応力が与えられてい
る。そのため、介在部材の第2の板状部は、外装用シー
ト部材の外周縁部を環状側壁部の内側に向かって、その
回復変形によって押圧する。また、雄部材の第1の板状
部も、外装用シート部材の外周縁部を環状側壁部の内側
に向かって、その回復変形によって押圧する。このよう
にして、雄部材と介在部材のそれぞれを構成する2つの
板状部によって、外装用シート部材の外周縁部が雌部材
の環状側壁部に押しつけられる。そのため、シート部材
の外周縁部が第1と第2の板状部と環状側壁部との間に
強固に挟まれて固定され、それらの間からはずれ難くな
る。このことから、シート部材が雌部材の表面に対して
常に密着し、張った状態で位置付けられ、長期間、その
状態が保たれ得る。
部材と雄部材との間に介在部材が位置付けられている。
雄部材を構成する第1の板状部と、介在部材を構成する
第2の板状部には、それぞれ嵌合する環状側壁部の内側
に向かって回復変形するように弾性応力が与えられてい
る。そのため、介在部材の第2の板状部は、外装用シー
ト部材の外周縁部を環状側壁部の内側に向かって、その
回復変形によって押圧する。また、雄部材の第1の板状
部も、外装用シート部材の外周縁部を環状側壁部の内側
に向かって、その回復変形によって押圧する。このよう
にして、雄部材と介在部材のそれぞれを構成する2つの
板状部によって、外装用シート部材の外周縁部が雌部材
の環状側壁部に押しつけられる。そのため、シート部材
の外周縁部が第1と第2の板状部と環状側壁部との間に
強固に挟まれて固定され、それらの間からはずれ難くな
る。このことから、シート部材が雌部材の表面に対して
常に密着し、張った状態で位置付けられ、長期間、その
状態が保たれ得る。
【0015】好ましい実施例においては、縫着用リング
状部を雄部材に取付けることにより、雌部材、介在部
材、雄部材の順に単純に積み重ねた構造にすることがで
きる。
状部を雄部材に取付けることにより、雌部材、介在部
材、雄部材の順に単純に積み重ねた構造にすることがで
きる。
【0016】さらに好ましい実施例においては、雌部材
に突起部を設け、その突起部が挿入される貫通孔をそれ
ぞれ雄部材と介在部材に設けることにより、突起部とそ
れぞれの貫通孔との間で弾性変形や摩擦力を利用して雌
部材、雄部材および介在部材の嵌合を補強し、それらの
間のはずれを防止することができる。
に突起部を設け、その突起部が挿入される貫通孔をそれ
ぞれ雄部材と介在部材に設けることにより、突起部とそ
れぞれの貫通孔との間で弾性変形や摩擦力を利用して雌
部材、雄部材および介在部材の嵌合を補強し、それらの
間のはずれを防止することができる。
【0017】
【実施例】図1は、衣服100に縫い付けたくるみボタ
ンを示す概略斜視図である。衣服100とくるみボタン
の外装用布50は、同一の布(すなわち、共布)または
デザイン的に調和した色や模様を有する布から構成され
る。
ンを示す概略斜視図である。衣服100とくるみボタン
の外装用布50は、同一の布(すなわち、共布)または
デザイン的に調和した色や模様を有する布から構成され
る。
【0018】図2、図3は、本発明のくるみボタンの第
1実施例を図示している。図4は、そのくるみボタンの
構成と製造方法を説明するための図である。
1実施例を図示している。図4は、そのくるみボタンの
構成と製造方法を説明するための図である。
【0019】くるみボタンは、合成樹脂製のボタン本体
10と、そのボタン本体10の一部を覆う外装用布5
0、または樹脂シート、皮等の外装用シート部材とから
構成される。ボタン本体10は、雌部材11と、介在部
材12と、雄部材13とによって構成される。雌部材1
1は、円形の皿状部分14と、その外周部から延びる環
状側壁部分15とを備えた合成樹脂製の部材である。介
在部材12は、合成樹脂製の板状部材に予め弾性応力が
付与された部材であり、外周端部が外側に広がって回復
変形するように環状側壁部分15の内側で雌部材11に
嵌合する。介在部材12は雌部材11と雄部材13との
間に位置付けられている。雄部材13は、円形の板状部
分16と、その板状部分16から突出した縫着用リング
用部分17とを備えた合成樹脂製の部材である。板状部
分16は環状側壁部分15の内側に嵌合する。板状部分
16には予め弾性応力が付与されており、環状側壁部分
15の内側に向かってその外周端部が広がって回復変形
するように板状部分16は位置付けられている。
10と、そのボタン本体10の一部を覆う外装用布5
0、または樹脂シート、皮等の外装用シート部材とから
構成される。ボタン本体10は、雌部材11と、介在部
材12と、雄部材13とによって構成される。雌部材1
1は、円形の皿状部分14と、その外周部から延びる環
状側壁部分15とを備えた合成樹脂製の部材である。介
在部材12は、合成樹脂製の板状部材に予め弾性応力が
付与された部材であり、外周端部が外側に広がって回復
変形するように環状側壁部分15の内側で雌部材11に
嵌合する。介在部材12は雌部材11と雄部材13との
間に位置付けられている。雄部材13は、円形の板状部
分16と、その板状部分16から突出した縫着用リング
用部分17とを備えた合成樹脂製の部材である。板状部
分16は環状側壁部分15の内側に嵌合する。板状部分
16には予め弾性応力が付与されており、環状側壁部分
15の内側に向かってその外周端部が広がって回復変形
するように板状部分16は位置付けられている。
【0020】外装用布50は、雌部材11よりも大きい
円形状を有する。外装用布50は、雌部材11の皿状部
分14と環状側壁部分15の表面を覆うように配置され
る。外装用布50の外周縁部は、環状側壁部分15を覆
い包み、皿状部分14の内側(裏面側)に回り込むよう
に配置される。この状態を保つように、介在部材12と
雄部材13の板状部分16とが雌部材11の環状側壁部
分15の内側に嵌め込まれる。このようにして、外装用
布50の外周縁部が、環状側壁部分15と、2つの板状
部分(介在部材12と雄部材13の板状部分16)とに
よって挟まれて固定されている。
円形状を有する。外装用布50は、雌部材11の皿状部
分14と環状側壁部分15の表面を覆うように配置され
る。外装用布50の外周縁部は、環状側壁部分15を覆
い包み、皿状部分14の内側(裏面側)に回り込むよう
に配置される。この状態を保つように、介在部材12と
雄部材13の板状部分16とが雌部材11の環状側壁部
分15の内側に嵌め込まれる。このようにして、外装用
布50の外周縁部が、環状側壁部分15と、2つの板状
部分(介在部材12と雄部材13の板状部分16)とに
よって挟まれて固定されている。
【0021】この場合、介在部材12の板状部分の外周
端部と、雄部材13の板状部分16の外周端部とは、環
状側壁部分15の内側表面に向かって広がるように回復
変形する。この回復変形に伴なう力によって外装用布5
0が環状側壁部分15の内側に押圧されて固定される。
この状態の詳細は図7に示される。介在部材12の外周
端部と、雄部材13の板状部分16の外周端部は、矢印
Pで示される方向に回復変形しようとする。これに伴っ
て、矢印Fで示される方向に力が働く。この力を利用し
て、外装用布50が環状側壁部分15の内側表面に密着
固定される。
端部と、雄部材13の板状部分16の外周端部とは、環
状側壁部分15の内側表面に向かって広がるように回復
変形する。この回復変形に伴なう力によって外装用布5
0が環状側壁部分15の内側に押圧されて固定される。
この状態の詳細は図7に示される。介在部材12の外周
端部と、雄部材13の板状部分16の外周端部は、矢印
Pで示される方向に回復変形しようとする。これに伴っ
て、矢印Fで示される方向に力が働く。この力を利用し
て、外装用布50が環状側壁部分15の内側表面に密着
固定される。
【0022】なお、図5に示すように、介在部材22の
外周端部に割り溝部分22a,22b,22c,22d
を設けることにより、介在部材22の外周縁部が環状側
壁部分の内側に向かう回復変形量を増加させることがで
きる。これにより、外装用布の外周縁部を環状側壁部分
の内側にさらに密着固定させることができ、外装用布の
張りの程度をさらに向上させることができる。
外周端部に割り溝部分22a,22b,22c,22d
を設けることにより、介在部材22の外周縁部が環状側
壁部分の内側に向かう回復変形量を増加させることがで
きる。これにより、外装用布の外周縁部を環状側壁部分
の内側にさらに密着固定させることができ、外装用布の
張りの程度をさらに向上させることができる。
【0023】以上のようにして、この発明のくるみボタ
ンの構造によれば、外装用シート部材の外周縁部を強固
に密着固定させることができ、シート部材を雌部材の皿
状部分の外表面上に張らせることができる。
ンの構造によれば、外装用シート部材の外周縁部を強固
に密着固定させることができ、シート部材を雌部材の皿
状部分の外表面上に張らせることができる。
【0024】図6は、本発明のくるみボタンの第2実施
例を図示している。この実施例においては、ボタン本体
30は、雌部材31と、介在部材32と、雄部材33と
から構成されている。雌部材31は皿状部分34と、環
状側壁部分35と、縫着用リング状部分36とから構成
される。縫着用リング状部分36は皿状部分34の中央
から突出するように形成されている。介在部材32と雄
部材33には、環状側壁部分35の内側に向かって回復
変形するように予め弾性応力が与えられている。介在部
材32と雄部材33のそれぞれの中央には、貫通孔3
7,38が設けられている。縫着用リング状部分36を
有する突起部分が貫通孔37と38に挿入されている。
例を図示している。この実施例においては、ボタン本体
30は、雌部材31と、介在部材32と、雄部材33と
から構成されている。雌部材31は皿状部分34と、環
状側壁部分35と、縫着用リング状部分36とから構成
される。縫着用リング状部分36は皿状部分34の中央
から突出するように形成されている。介在部材32と雄
部材33には、環状側壁部分35の内側に向かって回復
変形するように予め弾性応力が与えられている。介在部
材32と雄部材33のそれぞれの中央には、貫通孔3
7,38が設けられている。縫着用リング状部分36を
有する突起部分が貫通孔37と38に挿入されている。
【0025】このように、雌部材31に突起部を設け、
その突起部が挿入される貫通孔37と38をそれぞれ、
介在部材32と雄部材33に設けることにより、その挿
入時の嵌合状態に働く摩擦力等を利用して、雌部材3
1、介在部材32および雄部材33の間の固着状態を高
めることができる。
その突起部が挿入される貫通孔37と38をそれぞれ、
介在部材32と雄部材33に設けることにより、その挿
入時の嵌合状態に働く摩擦力等を利用して、雌部材3
1、介在部材32および雄部材33の間の固着状態を高
めることができる。
【0026】以上、いくつかの実施例を用いてこの発明
を説明したが、図示した実施例は単に例示的に示したも
のにすぎない。したがって、この発明の均等の範囲内に
おいて、種々の修正や変形が可能である。たとえば、縫
着用リング状部分の形状として、円形状のものや棒状の
ものを実施例において示したが、少なくとも、ボタンを
縫い付けるための機能を有するものであれば、種々の形
態に変形することは可能である。また、介在部材と雄部
材を構成する板状部分として、単純な形状を実施例にお
いて示したが、少なくとも、弾性応力を与えることによ
り、その外周端部が外側に広がり、環状側壁部の内側に
向かって回復変形するものであれば、種々の形状に変形
することは可能である。さらに、雌部材として、いわゆ
る器状の形態を実施例において示したが、種々の形状に
変形することは可能である。
を説明したが、図示した実施例は単に例示的に示したも
のにすぎない。したがって、この発明の均等の範囲内に
おいて、種々の修正や変形が可能である。たとえば、縫
着用リング状部分の形状として、円形状のものや棒状の
ものを実施例において示したが、少なくとも、ボタンを
縫い付けるための機能を有するものであれば、種々の形
態に変形することは可能である。また、介在部材と雄部
材を構成する板状部分として、単純な形状を実施例にお
いて示したが、少なくとも、弾性応力を与えることによ
り、その外周端部が外側に広がり、環状側壁部の内側に
向かって回復変形するものであれば、種々の形状に変形
することは可能である。さらに、雌部材として、いわゆ
る器状の形態を実施例において示したが、種々の形状に
変形することは可能である。
【0027】
【発明の効果】この発明のくるみボタンによれば、雄部
材と介在部材を構成する板状部分が雌部材の環状側壁部
の内側に向かって回復変形するように予め弾性応力が与
えられているので、外装用シート部材の外周縁部を雌部
材の環状側壁部の内側に強固に密着させ、固定すること
ができる。これにより、シート部材を雌部材の皿状部の
外表面上に常に張った状態で長期間保ち続けることがで
きる。洗濯等によって外装用シート部材を構成する布な
どがたるんだり、ボタン本体から脱げてしまうおそれが
ない。
材と介在部材を構成する板状部分が雌部材の環状側壁部
の内側に向かって回復変形するように予め弾性応力が与
えられているので、外装用シート部材の外周縁部を雌部
材の環状側壁部の内側に強固に密着させ、固定すること
ができる。これにより、シート部材を雌部材の皿状部の
外表面上に常に張った状態で長期間保ち続けることがで
きる。洗濯等によって外装用シート部材を構成する布な
どがたるんだり、ボタン本体から脱げてしまうおそれが
ない。
【図1】衣服に縫い付けたくるみボタンを示す概略斜視
図である。
図である。
【図2】本発明の第1実施例に従ったくるみボタンの一
部を破断した分解斜視図である。
部を破断した分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例に従ったくるみボタンを示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】本発明の第1実施例に従ったくるみボタンの構
成と製造方法を説明するための図である。
成と製造方法を説明するための図である。
【図5】(A)は本発明のくるみボタンで用いられる介
在部材の別の実施例を示す平面図、(B)は(A)のB
−B線における断面図である。
在部材の別の実施例を示す平面図、(B)は(A)のB
−B線における断面図である。
【図6】本発明の第2実施例に従ったくるみボタンを示
す断面図である。
す断面図である。
【図7】本発明のくるみボタンにおける外装用シート部
材の固定状態の詳細を示す部分拡大断面図である。
材の固定状態の詳細を示す部分拡大断面図である。
【図8】従来の金属製のボタン本体を備えたくるみボタ
ンを示す断面図である。
ンを示す断面図である。
【図9】従来の合成樹脂製のボタン本体を備えたくるみ
ボタンを示す断面図である。
ボタンを示す断面図である。
10 ボタン本体 11 雌部材 12 介在部材 13 雄部材 14 皿状部分 15 環状側壁部分 16 板状部分 17 縫着用リング状部分 50 外装用布(または外装用シート部材)
Claims (3)
- 【請求項1】 合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン
本体の一部を覆う外装用シート部材とからなるくるみボ
タンであって、 前記ボタン本体は、 皿状部と、その皿状部の外周に形成された環状側壁部と
を含む雌部材と、 前記環状側壁部の内側で前記雌部材に嵌合する第1の板
状部を含む雄部材と、 前記雌部材と前記雄部材との間に位置付けられ、前記環
状側壁部の内側で前記雌部材に嵌合する第2の板状部を
含む介在部材とを備え、 前記第1と第2の板状部には、前記環状側壁部の内側に
向かって回復変形するように弾性応力が与えられてお
り、 前記外装用シート部材は前記皿状部と前記環状側壁部の
表面を覆うように位置付けられ、前記外装用シート部材
の外周縁部は前記環状側壁部と前記第1と第2の板状部
とによって挟まれて固定されていることを特徴とする、
くるみボタン。 - 【請求項2】 合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン
本体の一部を覆う外装用シート部材とからなるくるみボ
タンであって、 前記ボタン本体は、 皿状部と、その皿状部の外周に形成された環状側壁部と
を含む雌部材と、 前記環状側壁部の内側で前記雌部材に嵌合する第1の板
状部と、その第1の板状部から突出した縫着用リング状
部とを含む雄部材と、 前記雌部材と前記雄部材との間に位置付けられ、前記環
状側壁部の内側で前記雌部材に嵌合する第2の板状部を
含む介在部材とを備え、 前記第1と第2の板状部には、前記環状側壁部の内側に
向かって回復変形するように弾性応力が与えられてお
り、 前記外装用シート部材は前記皿状部と前記環状側壁部の
表面を覆うように位置付けられ、前記外装用シート部材
の外周縁部は前記環状側壁部と前記第1と第2の板状部
とによって挟まれて固定されていることを特徴とする、
くるみボタン。 - 【請求項3】 合成樹脂製のボタン本体と、そのボタン
本体の一部を覆う外装用シート部材とからなるくるみボ
タンであって、 前記ボタン本体は、 皿状部と、その皿状部の外周に形成された環状側壁部
と、前記皿状部から前記環状側壁部の延びる方向に突出
する突起部とを含む雌部材と、 前記環状側壁部の内側で前記雌部材に嵌合し、かつ前記
突起部が挿入される貫通孔を有する第1の板状部を含む
雄部材と、 前記雌部材と前記雄部材との間に位置付けられ、前記環
状側壁部の内側で前記雌部材に嵌合し、かつ前記突起部
が挿入される貫通孔を有する第2の板状部を含む介在部
材とを備え、 前記第1と第2の板状部には、前記環状側壁部の内側に
向かって回復変形するように弾性応力が与えられてお
り、 前記外装用シート部材は前記皿状部と前記環状側壁部の
表面を覆うように位置付けられ、前記外装用シート部材
の外周縁部は前記環状側壁部と前記第1と第2の板状部
とによって挟まれて固定されていることを特徴とする、
くるみボタン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6622794A JP2696200B2 (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | くるみボタン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6622794A JP2696200B2 (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | くるみボタン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07275010A JPH07275010A (ja) | 1995-10-24 |
JP2696200B2 true JP2696200B2 (ja) | 1998-01-14 |
Family
ID=13309754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6622794A Expired - Fee Related JP2696200B2 (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | くるみボタン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2696200B2 (ja) |
-
1994
- 1994-04-04 JP JP6622794A patent/JP2696200B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07275010A (ja) | 1995-10-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970722 |
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