JP3024300U - 寝 衣 - Google Patents

寝 衣

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JP3024300U
JP3024300U JP1995011605U JP1160595U JP3024300U JP 3024300 U JP3024300 U JP 3024300U JP 1995011605 U JP1995011605 U JP 1995011605U JP 1160595 U JP1160595 U JP 1160595U JP 3024300 U JP3024300 U JP 3024300U
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源太郎 岡野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暑苦しい夜に快眠できるようにした夏季用の
寝衣を提供する。 【解決手段】 パジャマ等の寝衣で首下から胸部および
背部にあたる部分を、他の部分よりも、熱を逃がし易く
涼しいと共に接触温冷感が冷たく感じる熱移動特性を有
する素材で構成する。この素材は吸湿性も良い事が好ま
しい。例えば首下から胸部および背部にあたる部分にポ
リノジックローン、綿ローンを用いる一方、他の部分に
綿天竺を用いる。あるいは、首下から胸部および背部に
あたる部分にポリノジックローンを用い、他の部分に綿
ローンを用いる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はパジャマあるいはネグリジェ等からなる寝衣に関し、特に、暑い夜も 快適な睡眠が得られる特性を有する夏物寝衣に関するものである。
【0002】
【従来の技術および考案が解決しようとする課題】
従来、パジャマあるいはネグリジェからなる寝衣は、大きく分けて夏物と冬物 とに別れ、一般的に、夏物は薄く、かつ、通気性が良く、涼しい夏用の素材で、 トップ(上衣)およびボトム(下衣)を含めて全体を構成している。一方、冬物 は厚く保温性のある素材で全体を構成している。
【0003】 このように、寝衣においては、睡眠時における温熱生理的な観点から、部分的 に異なった素材を用いて構成している場合は殆どなく、仮にあっても、デザイン 上の観点からなされているだけである。
【0004】 また、寝衣以外の衣料全体をみると、素材の部分的な切り替えは、デザイン上 及び運動機能、補整機能の観点からなされ、気温及び湿度に応じた着用者の静的 状態での温熱生理的観点から、素材の部分的な切り替えがなされてたものは殆ど ない。僅かに、夏季外衣において、特開平5−98502号で、通気性がよく、 太陽の陽射を遮ぎる一方、内部から蒸れることがない特殊な素材を、衣料の少な くとも一部に設けたものが提供されているに過ぎない。
【0005】 夏物寝衣では、通常、綿天竺、綿ブロード等の綿系統の通気性がよい一種類の 素材でトップとボトムの両方が構成されているが、特に、蒸し暑い日本の夏季の 気候では、上記夏季用の素材からなる寝衣を着ても、暑苦しく快適な睡眠が得ら れない場合が多い。
【0006】 本考案者が、特に、更年期障害を患いやすく、体調に不順が発生しやすい45 歳から55歳の女性に対して、睡眠に対するアンケート調査をしたところ、下記 の表1に示すように、暑くて寝づらい人が50名中で48人と、殆どの人が快適 な睡眠が得られていないことが確認できた。
【0007】
【表1】 暑くて寝づらい 人数(50人中) 毎日 13人 時々 25人 たまに 10人
【0008】 また、特に暑さを感じる部分を上記表1と同時に50人を対象としてアンケー ト調査した結果は、下記の表2に示すように、首下部、胸部と背部とであった。
【0009】
【表2】
【0010】 また、科学的なデータを取るため、室温28℃、湿度65%の室内で、夏物パ ジャマを着用して、タオルケットをかけた状態で衣服内温度を測定した。この測 定は5人の女性に対して行い、市販されている17タイプの夏物パジャマ(トッ プは半袖、ボトムは長ズボン)を着用して行った。測定結果の平均値を、図1の 温度変化グラフに示す。
【0011】 図1のグラフにおいて、胸部および背部の測定箇所は比較的首下に近い胸部お よび背部である。このグラフに示すように、胸部と背部は他の部位の腕、大腿部 、下腿部よりも衣服内温度が高くなっていることが立証された。例えば、30分 経過後では、背部は下腿部よりも約2℃も高く、胸部も約1.5℃高くなってい た。
【0012】 上記した結果に鑑みて、本考案者は、温熱生理的な研究に基づいて、快適な睡 眠を阻害する要因を取り除き、快適な眠りにつながり、健康によい寝衣を、主と して、不快を感じる部位と素材の特性等についてパターンの観点から鋭意開発し た。
【0013】
【課題を解決するための手段】
その結果、本考案は、請求項1で、パジャマあるいはネグリジェ等の寝衣の首 下から胸部および背部にあたる部分を、他の部分よりも、熱を逃がし易く涼しく すると共に接触温冷感が冷たく感じる熱移動特性を有する素材で形成しているこ とを特徴とする寝衣を提供している。
【0014】 このように、実際に衣服内温度の上昇率が高く、暑くるしさを感じる首下から 胸部と背部にあたる部分には、保温性が低く、熱を逃がしやすい、所謂、涼しい 素材を用いているため、衣服内温度が上昇しても、熱を逃がして衣服内温度を低 下させることができる。また、接触温冷感が冷たく、さわった感じが冷たい素材 を用いているため、暑苦しい夜でも涼しく肌ざわりも良くなる。よって、夏季の 温度および湿度が高い寝苦しい夜も、暑苦しさを感じることなく快適な睡眠を得 ることができるようにしている。
【0015】 さらに、本考案は請求項2で、上記首下から胸部および背部にあたる部分の素 材は、他の部分の素材よりも吸湿速度が速い蒸気移動特性も備える請求項1に記 載の寝衣を提供している。
【0016】 暑苦しさを感じる首下から胸部及び背部では、衣服内の湿度も上昇して、言わ ば、蒸れを生じる状態となっている。このため、吸湿性に優れた素材を用いるこ とにより、湿気を急速に吸収し、蒸れの発生を無くしている。このように、熱及 び湿気も逃がし易いと共に、肌に触れると冷たく感じる素材が、首下から胸部と 背部にあたるため、暑苦しさを感じさせず、快適な睡眠を得ることができるよう にしている。
【0017】 上記首下から胸部および背部にあたる部分の素材として、ポリノジックローン あるいは/および綿ローンを用いる一方、他の部分の素材として、綿天竺、綿ブ ロード、綿キャンブリック、綿フライス、綿サッカーのいずれかを用いる事が好 ましい。(請求項3) あるいは、上記首下から胸部および背部にあたる部分の素材として、ポリノジ ックローンを用いる一方、他の部分の素材として、綿ローンを用いてもよい。( 請求項4) 即ち、ポリノジックローンは綿ローンよりも熱が逃げやすく且つ接触温冷感が 冷たいため、ポリノジックローンを首下から胸部および背部に当たる部分に設け 、他の部分は綿ローンとしてもよい。
【0018】 通常、夏物衣料の素材(素材)としては、ポリノジックローン、綿ローン、綿 天竺、綿ブロード、綿キャンブリック、綿フライス、綿サッカー、T/C(ポリ エステル綿混)クールアクチオ天竺(クラボウ株式会社の商標)、綿サッカーが 挙げられる。これら夏物素材のうち、後述する実験結果より、ポリノジックロー ンが最も熱を逃がしやすいと共にさわった感じが冷たい素材であり、かつ、吸湿 速度が速いことを、本考案者は見いだした。また、綿ローンはポリノジックロー ンに次いで、熱を逃がしやすいと共にさわった感じが冷たい素材であり、かつ、 吸湿速度も速いことも見いだした。
【0019】 他の夏物素材は、ポリノジックローンおよび綿ローンより、熱を逃がしにくく 、かつ、さわった感じも冷たくなく、かつ、吸湿速度も遅い。 よって、ポリノジックローンあるいは/および綿ローンを、首下から胸部およ び背部にあたる部分に用いる一方、綿天竺等の他の素材を他の部分に用いると、 素材に、熱の逃げやすさ及び接触温冷感の点で差異を与えることができる。また 、ポリノジックローンを首下から胸部および背部にあたる部分に用い、綿ローン を他の部分に用いても、素材に差異を与えることができる。
【0020】 図2は上記した複数の夏物素材に対して、保温性と接触温冷感について熱移動 特性を本考案者が比較測定した結果を示すグラフである。図中、縦軸の保温性は 熱をどれだけ保持しつづけるかの断熱能力を示す。この保温性はサーモラボ試験 器により、20℃の熱源体(素材)を一定に保つのに必要な熱量を計って測定し た。数値が大きいほど保温性が低く、熱を逃がしやすく、涼しい素材であること を示している。
【0021】 図2の横軸の接触温冷感は、さわった時に感じる素材の暖かさ、冷たさを示し 、この接触温冷感はサーモラボ測定器により、10℃の熱源体(素材)から試料 へ移る熱量を計って測定した。数値が大きいほど、さわった時に冷たく感じるこ とを示している。
【0022】 図2のグラフに示すように、ポリノジックローンは保温性の点で最も熱を逃が し易く、涼しい素材であり、かつ、接触温冷感の点で最も冷たく感じる素材であ った。ポリノジックローンについで2番目に、綿ローンが涼しく且つ接触温冷感 が冷たい素材であった。
【0023】 図3は上記した複数の夏物素材に対して、素材に含まれる湿気(蒸気)を吸う 力(吸湿性)について蒸気移動特性を本考案者が比較測定した結果を示すグラフ である。測定は、乾燥した試料(素材)を20℃40%(RH)の恒温恒湿器中 に2時間以上放置して水分平衡状態とした後に重量を測定し、その後、20℃湿 度80%(RH)の恒温恒湿器に移し、最初の10分間で重量がどれだけ変化し たか、即ち、素材の水分率の変化量を測定して、吸湿性を評価した。数値が大き い程、吸湿性が良いことを示している。
【0024】 図3のグラフに示すように、ポリノジックローンが最も吸湿性がよく、ついで 、綿キャンブリック、綿ローン、綿100/2強撚フライス、綿180ブロード 、T/Cクールアクチオ天竺の順となっている。綿キャンブリックは吸湿性につ いては優れているが、図2のグラフに示すように保温性の点で熱を逃がしにくい ために、首下から胸部及び背部にあたる部分に用いる素材から外している。綿ロ ーンは吸湿性の点でも比較的優れており、図2の涼しさ及び冷たさの点でも優れ 、バランスがとれているため、首下から胸部および背部にあたる部分に用いても 良い。かつ、ポリノジックローンを首下から胸部及び背部にあたる部分に用いた 場合は他の部分に用いることが好ましい。
【0025】 上記ポリノジックローンは木材繊維を原料にしたセルロース系再生繊維のポリ ノジック繊維よりなる。ポリノジック繊維は、レーヨン・ステープル改良型で、 ビスコース・レーヨンとは重合度や結晶度が異なり、製造法もビスコース法より 低いアルカリで処理して繊維にしており、洗った時の縮みも少なく、手触りもよ く、上記熱移動特性および吸湿性以外の点においても寝衣の素材としては好適に 用いられるものである。
【0026】 綿ローンは60s(番手)以上の細い糸を使った、縦、横密度が比較的よくに た綿の織物である。標準的な縦、横密度の合計は約180本である。ローンはも ともと麻繊維であり、薄地の柔らかい手触りの中にも麻の感触をもたせるように 薄糊仕上げを施しており、上記熱移動特性および吸湿性の以外の点においても、 さわやかな素材ある点で、寝衣の素材としては好適に用いられる。
【0027】 首下から胸部および背部以外で用いられる綿天竺は縦横とも20s(番手)ク ラスの糸を使い、密度は縦、横とも49〜51本であり、通気性がよく、洗濯時 の縮みも少なく、比較的安価であり、寝具の素材として好適に用いられる。なお 、16〜60s(番手)クラスまでの糸を使った丸編ニットも含まれる。
【0028】 本考案の寝衣は、トップとボトムとに別れるパジャマ、およびトップとボトム とが一体のネグリジェのいずれにも用いられるが、パジャマの方がより好適であ る。また、主として女性用であるが、パジャマの場合は年齢、性別を問わず、い ずれのパジャマにも適用しえる。
【0029】 素材の切り替えのパターンは、首下から胸部および背部にかける部分的に、他 の部分の素材よりも熱を逃がしやすく且つ接触温冷感が冷たい素材を用いること 以外は限定されない。具体的には、これら熱を逃がしやすく且つ接触温冷感が冷 たい素材の形状は、首下の中央部分から左右両肩方向へ伸びた上端より、胸部側 に向けてV字形状、円弧形状、あるいは矩形状等の形状として下方へと延在させ ている。下端位置は乳房の下端ラインからウエスト位置の範囲が好ましい。首下 から背部側にかけて用いる部分の形状も首下の中央部から左右両肩方向へ伸びた 上端より背部側に向けてV字形状、円弧形状、あるいは矩形状等の形状として下 方へと延在させている。下端位置は背中の中央からウエスト位置の範囲が好まし い。また、首回りの形状も丸首、V状等のいずれの形状でもよく、限定されない 。胸部側と背部側との切替部の形状は同一形状としても良いし、異なる形状とし てもよい。
【0030】 また、トップの開口は、前開きの全開、半開でもよいし、あるいは頭から被る タイプでもよく、容易に着用できる形状であれば限定されない。また、袖の有無 、袖の長さは半袖、長袖、七分袖等に限定されないが、半袖が好ましい。さらに 、脇下布を取り付けたタイプでもよいし、脇下布を取り付けていないタイプでも よい。ボトムの形状は、パジャマの丈は限定されず、長ズボン、半ズボン、七分 丈等のいずれでも良い。ネグリジェの場合も丈は限定されない。
【0031】
【考案の実施の形態】 次に、本考案の実施形態を図面を参照して説明する。 図4(A)(B)(C)は第1実施形態のパジャマを示し、(A)はトップの 正面図、(B)はトップの背面図、(C)はボトムの正面図である。トップ1は 頭から被る形状で、首回りを大きくあけている。正面図に示す前側において、首 下から胸部中央を通りウエスト位置にかけてポリノジックローンからなる切替部 3Aを設けると共に、背面図に示す後側において、首下から背中の略中央の位置 にかけて、同じくポリノジックローンからなる切替部3Bを設けている。それ以 外は綿天竺からなる本体部4としている。
【0032】 前側では、本体部4は首下の中央から左右両肩にかけた上端よりウエスト位置 まで大きなV字形状の開口4aを設け、この開口4aの上端より所要寸法下方の 位置から下端にかけてV形状の上記切替部3Aを縫着している。よって、ポリノ ジックローンからなる切替部3Aは、衣服内温度の上昇率が高く、暑さを感じや すい、首下の部分から、胸部の左右の乳房の谷間および中央寄りの部分にあたる 部分に位置している。
【0033】 後側では、本体部4は首下の中央から左右両肩にかけた上端より背中の略中央 位置にかけて大きなV字形状の開口4bを設けている。開口4bの下端位置は前 側の開口4aより上方に設定している。この開口4bの上端より所要寸法下方の 位置から下端にかけてV形状の上記切替部3Bを縫着している。よって、ポリノ ジックローンからなる切替部3Bが、衣服内温度の上昇率が高く、暑さを感じや すい首下の部分から背中の中央にあたる部分に存在している。
【0034】 なお、本実施形態では、上記切替部3A、3Bにポリノジックローンを用いて いるが、綿ローンを用いてもよい。また、前側の切替部3Aはポリノジックロー ン、後側の切替部3Bは綿ローンとしてもよい。
【0035】 トップ1は半袖5を備え、かつ、脇下布はないタイプとしている。また、左右 両脇には下端からスリットをいれている。ボトム2は、トップ1の本体部4と同 一の綿天竺で全体を形成しており、長ズボンタイプで、外側縁には下端よりスリ ットを入れている。なお、上記トップ1およびボトム2のスリットは必ずしも入 れる必要はない。
【0036】 上記構成からなるパジャマでは、トップ1の首下から胸部および背部にかけて ポリノジックローンからなる切替部3A、3Bがあたるため、これらの部分に発 生する熱を逃がしやすく、かつ、接触温冷感が冷たいために肌触りがよい。また 、吸湿性が良いため、湿気を吸収して蒸れを発生させない。このように、暑苦し さが感じられる部分をなくすことにより、温度および湿度が高い寝苦しい夏季の 夜に、快適な睡眠を得ることができる。
【0037】 上記実施形態のパジャマを着用した場合と、従来の綿40サテンを着用した場 合とにおける、胸部と背部との衣服内温度を測定した。その結果、10分経過後 、本考案のパジャマは従来のパジャマより、胸部側では約1℃温度が低く、背部 側では約2℃温度が低くなっていた。また、衣服内温度は本考案のパジャマでは 、20分経過後、36℃以下の35.5℃前後に保持され、胸部と背部の衣服内 温度が快適な領域に保持されていることが立証された。
【0038】 本考案は上記実施形態に限定されず、図5乃至図52の各実施形態およびその 変形例に示す構成としてもよい。
【0039】 図5乃至図16に示すパジャマは第1実施形態のパジャマと同様なV形状の切 替布3A、3Bを有する変形例を示す。図5(A)(B)に示すパジャマでは、 切替布3A、3Bとしてポリノジックローンを用いる一方、他の部分の本体部4 は綿ローンを用い、かつ、ボトム(図示せず)も綿ローンより形成している。ま た、ポリノジックローンからなる切替布3A、3Bの首回りを丸首としている点 、および袖5を長袖としている点が第1実施形態と相違する。
【0040】 この図5に示す第1実施形態の変形例では、首下から胸部および背部にかけて 、最も熱を逃がしやすく、接触温冷感が冷たいポリノジックローンを用いる一方 、他の部分にも、ポリノジックローンについで熱を逃がしやすく、接触温冷感が 冷たい綿ローンを用いているため、パジャマ全体を涼しい感じとすることができ る。このように、全体的に涼しく、かつ、暑さで不快に感じる部分を特に涼しく 感じさせる素材でパジャマを形成すると、暑苦しい夜に快適な睡眠を得ることが できるようになる。
【0041】 図6に示すパジャマは袖5を半袖にしている点が図5のパジャマと相違してい る。図7に示すパジャマは脇下布9を取り付けている点が図5のパジャマと相違 する。図8に示すパジャマは脇下布9を取り付けている点が図6のパジャマと相 違する。
【0042】 図9乃至図12に示すパジャマは前側を中心部で全開するタイプとし、この全 開部10をボタン11で閉じるようにしている。この点が図5乃至図8に夫々示 すパジャマと相違している。即ち、図9は図5と、図10は図6と、図11は図 7と、図12は図8と夫々対応し、前側全開としている点だけが相違する。
【0043】 図13乃至図16に示すパジャマは前側を中心部で半開10’としているタイ プで、切替部3Aの部分のみを前開として、ボタン11を取り付けている。この 点だけが図5乃至図8に夫々示すパジャマと相違している。即ち、図13は図5 と、図14は図6と、図15は図7と、図16は図8と夫々対応し、前側半開と している点だけが相違する。
【0044】 図17乃至図28に示すパジャマは第2実施形態のパジャマを示し、第1実施 形態のパジャマとは切替部3A、3Bの形状を相違させており、首下から胸部お よび背部にかけて円弧形状としている。図17は第1実施形態の図5と、図18 は図6、図19は図7、図20は図8と夫々対応し、上記のように、V字形状に かえて円弧形状としてる点だけが相違する。 同様に、図21乃至図24に示すパジャマは前側全開タイプとしており、図2 1は図5と、図22は図6と、図23は図7と、図24は図8と夫々対応してい る。同様に、図25乃至図28に示すパジャマは前側を中心部で半開としている タイプで、切替部3Aの部分のみを前開きとして、ボタン11を取り付けている 。図25は図5と、図26は図6と、図27は図7と、図28は図8と夫々対応 している。
【0045】 図29乃至図40に示すパジャマは第3実施形態のパジャマを示し、第1実施 形態のパジャマとは切替部3A、3Bの形状を相違させており、首下から胸部お よび背部にかけて長方形状としている。図29は第1実施形態の図5と、図30 は図6、図31は図7、図32は図8と夫々対応し、上記のように、V字形状に かえて長方形状としてる点だけが相違する。 同様に、図33乃至図36に示すパジャマは前側全開タイプとしており、図3 3は図5と、図34は図6と、図35は図7と、図36は図8と夫々対応してい る。同様に、図37乃至図40に示すパジャマは前側を中心部で半開としている タイプで、切替部3Aの部分のみを前開きとして、ボタンを取り付けている。図 37は図5と、図38は図6と、図39は図7と、図40は図8と夫々対応して いる。
【0046】 図41乃至図52に示すパジャマは第4実施形態のパジャマを示し、第1実施 形態のパジャマとは切替部3A、3Bの形状を相違させており、首下から胸部お よび背部にかけて左右両側より互いに近接する下向きに延在させた後にV形状と している。図41は第1実施形態の図5と、図42は図6、図43は図7、図4 4は図8と夫々対応している。 同様に、図45乃至図47に示すパジャマは前側全開タイプとしており、図4 5は図5と、図45は図6と、図47は図7と、図48は図8と夫々対応してい る。同様に、図49乃至図52に示すパジャマは前側を中心部で半開としている タイプで、切替部3Aの部分のみを前開きとして、ボタン11を取り付けている 。図49は図5と、図50は図6と、図51は図7と、図52は図8と夫々対応 している。
【0047】 上記図5乃至図52に示す各種パジャマのボトムであるズボンは、前記図4( C)に示す長ズボンあるいは、半ズボン、さらには、七分丈等、任意である。さ らに、図示していないが、上下一体のネグリジェにも適用できる。さらにまた、 任意の位置にポケットを設けても良いし、あるいは、デザイン上の観点から種々 の設計を施したものも、本考案の範囲に入ることは言うまでもない。
【0048】
【考案の効果】
以上の説明より明らかなように、本考案の寝衣は、高温多湿な雰囲気中で、か つ、寝衣を着用した条件下で、静的な状態での温熱生理的調査に基づき、特に暑 苦しく不快に感じられると共に実際に衣服内温度の上昇率が高い部分を抽出する 一方、各種夏物素材の熱移動特性および吸湿性を比較実験し、そのデータに基づ いて素材を選択し、請求項1に記載のように、パジャマあるいはネグリジェの首 下から胸部および背部にあたる部分を、他の部分よりも、熱を逃がし易く涼しく すると共に接触温冷感が冷く感じられる熱移動特性を有する素材で構成している 。
【0049】 このように、衣服内温度の上昇率が高く、暑苦しく感じられる首下から胸部お よび背部にかけて、熱を逃がしやすい素材で形成しているため、温度上昇を抑制 し、しかも、さわった感じが冷たいため、肌ざわりが良く、暑苦しい夏季の夜に 、快適な睡眠を得ることができる。
【0050】 さらに、請求項2の寝衣では、吸湿速度が速い蒸気移動特性も兼ね備えている 素材を用いているため、首下から胸部および背部にかけて湿気をすばやく吸収し 、蒸れの発生をおさえることができる。このように、熱を逃がし易く、肌触りも 冷たく、しかも、湿気を吸収して蒸れを無くしているため、より快適な睡眠を得 ることができる。
【0051】 また、請求項3に記載のように、首下から胸部および背部にあたる部分の素材 として、ポリノジックローンあるいは/および綿ローンを用いる一方、他の部分 は綿天竺等を用いると、ポリノジックローン、綿ローンは綿天竺等の他の夏物素 材よりも熱を逃がし易く、接触温冷感が冷たく、しかも、吸湿性が優れているた め、特に、暑苦しく感じられる首下から胸部および背部にかけて部分的に放温性 、吸湿性を高めると共に肌触りで冷たさを感させることできる。また、首下から 胸部および背部にかけた部分以外では、ポリノジックローン、綿ローン以外の夏 季用素材で形成して、あまり体温を奪わないようにしているため、暑苦しい夜に クーラーをかけて睡眠をとった場合も冷えを感じさせることはない。
【0052】 さらに、請求項4に記載のように、首下から胸部および背部にあたる部分の素 材としてポリノジックローン用いる一方、他の部分の素材として綿ローンを用い と、ポリノジックローンは綿ローンよりも熱を逃がし易く、接触温冷感が冷たく 、しかも、吸湿性が優れているため、特に、暑苦しく不快に感じられる首下から 胸部および背部にかけて、他の部分よりも放温性、吸湿性を高めると共に肌触り で冷たさを感させることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 寝衣着用状態における各部の衣服内温度を測
定した結果を示すグラフである。
【図2】 複数の夏季用素材の熱移動特性を測定した結
果を示す分布図面である。
【図3】 複数の夏季用素材の吸湿性を測定した結果を
示すグラフである。
【図4】 本考案の第1実施形態のパジャマを示し、
(A)はトップの正面図、(B)はトップの背面図、
(C)はボトムの正面図である。
【図5】 第1実施形態の変形例を示し、(A)は正面
図、(B)は部分的背面図である。
【図6】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)は
正面図、(B)は部分的背面図である。
【図7】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)は
正面図、(B)は部分的背面図である。
【図8】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)は
正面図、(B)は部分的背面図である。
【図9】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)は
正面図、(B)は部分的背面図である。
【図10】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図11】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図12】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図13】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図14】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図15】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図16】 第1実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図17】 第2実施形態を示し、(A)は正面図、
(B)は部分的背面図である。
【図18】 第2実施形態の変形例を示し、(A)は正
面図、(B)は部分的背面図である。
【図19】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図20】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図21】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図22】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図23】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図24】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図25】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図26】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図27】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図28】 第2実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図29】 第3実施形態を示し、(A)は正面図、
(B)は部分的背面図である。
【図30】 第3実施形態の変形例を示し、(A)は正
面図、(B)は部分的背面図である。
【図31】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図32】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図33】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図34】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図35】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図36】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図37】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図38】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図39】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図40】 第3実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図41】 第4実施形態を示し、(A)は正面図、
(B)は部分的背面図である。
【図42】 第4実施形態の変形例を示し、(A)は正
面図、(B)は部分的背面図である。
【図43】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図44】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図45】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図46】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図47】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図48】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図49】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図50】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図51】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【図52】 第4実施形態の他の変形例を示し、(A)
は正面図、(B)は部分的背面図である。
【符号の説明】
1 トップ 2 ボトム 3A、3B 切替部 4 本体部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パジャマあるいはネグリジェの首下から
    胸部および背部にあたる部分を、他の部分よりも、熱を
    逃がし易く涼しくすると共に接触温冷感が冷く感じる熱
    移動特性を有する素材で構成していることを特徴とする
    寝衣。
  2. 【請求項2】 上記首下から胸部および背部にあたる部
    分の素材は、他の部分の素材よりも吸湿速度が速い蒸気
    移動特性も備えている請求項1に記載の寝衣。
  3. 【請求項3】 上記首下から胸部および背部にあたる部
    分の素材として、ポリノジックローンあるいは/および
    綿ローンを用いる一方、他の部分の素材として、綿天
    竺、綿ブロード、綿キャンブリック、綿フライス、綿サ
    ッカーのいずれかを用いている請求項1または請求項2
    に記載の寝衣。
  4. 【請求項4】 上記首下から胸部および背部にあたる部
    分の素材として、ポリノジックローンを用いる一方、他
    の部分の素材として綿ローンを用いている請求項1に記
    載の寝衣。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014159657A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Gunze Ltd 上半身用寝衣
WO2019124392A1 (ja) * 2017-12-18 2019-06-27 旭化成株式会社 裏地付き衣料

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JPWO2019124392A1 (ja) * 2017-12-18 2020-10-22 旭化成株式会社 裏地付き衣料
JP6990716B2 (ja) 2017-12-18 2022-01-12 旭化成株式会社 裏地付き衣料

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