JP2001192901A - 保温部を有する衣類 - Google Patents

保温部を有する衣類

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JP2001192901A
JP2001192901A JP2000133852A JP2000133852A JP2001192901A JP 2001192901 A JP2001192901 A JP 2001192901A JP 2000133852 A JP2000133852 A JP 2000133852A JP 2000133852 A JP2000133852 A JP 2000133852A JP 2001192901 A JP2001192901 A JP 2001192901A
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high heat
heat retaining
heat insulation
heat
garment
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English (en)
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Takako Fujii
孝子 藤井
Satokiwa Saka
里祭 坂
Namiko Tachiiri
奈美子 立入
Rei Yumoto
玲 柚本
Toshiko Murakami
敏子 村上
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Original Assignee
Wacoal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】過度に暑苦しくなく寒い環境下でも十分に対応
できる肌着とする。 【解決手段】背面側に他の部分よりも高保温率とした高
保温部分を部分的に設け、上記高保温部分は、背中の正
中線に沿った第7頸椎から尾骨に到る第1ラインに沿う
部分の一部あるいは全部、あるいは第12胸椎から左右
の肩甲骨を含み肩峰に到る第2ラインと第7頸椎から左
右の肩峰に到る第3ラインとに囲まれた部分に設け、上
記高保温部分の保温率を他の部分の保温率の1.3倍以
上11倍以下とし、かつ、高保温部分の1カ所の幅は2
cm以上とし、該高保温部分の総面積は、背面部の総面
積の2/3以下としている。上記高保温部分は当て布を
縫着し、素材を変え、編み密度を変え、または/および
保温性材料を溶着している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保温部を有する衣
類に関し、特に、暖かく且つ軽い肌着として好適に着用
される衣類に関するものである。
【0002】
【従来の技術】寒い冬季等においては、下着および上着
とも重ね着をして厚着する場合が多いが、重ね着をする
とダブついて着用感が悪くなったり、動きづらくなった
り、上着のシルエットが崩れて外観が悪くなる等の理由
より、冬季等においても、暖かい肌着を1枚着用して薄
着する傾向がある。特に、近時はオフィス、乗り物等に
おいて冷暖房が完備しているため、厚着をしていると、
かえって蒸れが生じて不快となる場合が多く、これも冬
季にも薄着となる傾向を助長している。そのため、1枚
の肌着を着用するだけでも、十分に暖かくなる肌着が求
められている。
【0003】この種の従来提供されている暖かい肌着
は、保温力を重視して、素材の厚みを増したり、起毛し
た素材を用いて、前後身頃および袖部を含む肌着全体を
形成している場合が多い。また、肌着全体ではなく、図
17(A)(B)に示すように、編組織を密にして保温
性の優れた厚手の素材1で、後身頃全体あるいは袖部を
除く後身頃と前身頃の全部を形成したものも提案されて
いる。(実開昭61−133502号)
【0004】あるいは、布地を2枚重ねとして保温力を
高めている場合もあり、例えば、実開昭63−1150
06号で提案されているアンダーシャツでは胸部にVま
たはU字状とした保温性生地を二重に縫合して形成して
おり、特開平8−13201号で提案されている衣類で
は図18に示すように、胴部の下半分が布地3が重なり
合う多重構造とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
供されている主として冬季に着用する防寒用の肌着で、
素材を厚くしたり起糸することにより肌着全体を厚く且
つ暖かくしたものでは、アウター(上着)との滑りが悪
く、もたつきが生じて厚みによっては動きずらい問題も
ある。また、着膨れ状態になり外観を損ない、かつ、肌
着全体の保温力が高いと、暖房の効いたオフィスや部屋
の中では暑すぎて汗をかいたり、のぼせたりして不快感
が大きくなることがある。さらに、全体的に嵩高くなり
旅行等の携帯時および夏季における収納時にスペースを
とる問題がある。
【0006】上記した問題に対して、本発明者は着心地
の良い暖かい衣類、特に、肌着を提供すべく、主とし
て、身体の各部分の体表面の温度差および着用者の主観
的反応に着目して鋭意研究を重ねた。即ち、体表面から
の熱の逃げ方を実験で測定した生理的データと着用者の
主観的観点から、暖める必要がある身体の部位はどこ
か、別段暖める必要がない身体の部位はどこかを研究し
た。特に、この種の衣類では着用者の主観的データも重
要であり、この主観的データの採取にも重点をおいた。
【0007】そこで、まず、生理的なデータを取るため
に、身体の体表面の温度をNEC社製のサーモトレーサ
(赤外放射温度計TH3100MR)を用い赤外線熱画
像装置(TVS−600シリーズ)に表示させて測定し
た。その結果は、一般的に冷えを感じやすい背面側で
は、熱の逃げやすい部分は、背中の中心、背部上部、肩
上部、頸部背面(後首回り)で、背中の中心が最も熱の
逃げやすい部位であった。
【0008】また、着用者の主観的反応のデータを取る
ために、モニター(肌着の評価経験者で、回答に再現性
があり且つ偏りのない回答ができる20名)に長袖肌着
を着用させ、図19(A)乃至(E)に示すように、身
体の各部位(1)〜(13)に「あたため片」を順次張り付け
て、「あたたか感」を申告させた。その結果は、図20
に示す通りで、暖かさを感じる部分は、1番が背中中
央、2番が背中上部、3番が腰部であった。
【0009】前記したサーモトレーサによる生理的デー
タ、およびモニターによる主観的データより、図21に
おいてクロス斜線で示す部分を暖めることが好ましく、
胸部、腕部は暖める必要はなく、腹部上下、背部下部な
どはさほど暖める必要はないことを見いだした。
【0010】上記した観点から従来提供されている図1
7に示す後身頃全体や前後身頃全体、図18に示す胴回
り全体、あるいは胸部を部分的に暖かくした肌着は、実
際に冷えを感じる身体の部位を的確に暖めていると言え
ず、必要な部位を暖めず、さほど必要でない部位を暖め
ていることが判明した。
【0011】本発明は、上記した生理的データおよび主
観的データに基づいて、必要な部位を暖め、必要でない
部位まで暖めすぎて不快感を生ずることが無いように
し、着膨れせずに寒い所では暖かく、暑い所では暑くな
り過ぎず、快適な暖かさで且つ軽く着用感の良い暖かい
衣類を提供せんとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、背面側に他の部分よりも高保温率とした
高保温部分を部分的に設け、上記高保温部分は、少なく
とも背中の正中線に沿った第7頸椎から尾骨に到る第1
ラインに沿う近傍部分の一部あるいは全部、あるいは第
12胸椎から左右の肩甲骨を含み肩峰に到る第2ライン
と第7頸椎から左右の肩峰に到る第3ラインとに囲まれ
た部分の一部あるいは全部に設け、上記高保温部分の保
温率を他の部分の保温率の1.3倍以上11倍以下と
し、かつ、高保温部分の1カ所の幅は2cm以上とする
と共に、該高保温部分の総面積は、背面部の総面積の2
/3以下としていることを特徴とする保温部を有する衣
類を提供している。
【0013】なお、上記第7頸椎、第12胸椎等の骨の
名称で高保温部分の配置範囲を特定しているが、これは
あくまで標準サイズの衣類を標準サイズの人体に着用し
た状態を想定して規定しており、骨の位置は個人によっ
て若干の相違があると共に着用状態で衣類のずれが少し
生じることもある。よって、上記骨の位置から若干ずれ
た位置を含むものである。
【0014】上記高保温部分の1ケ所の幅は20cm以
下とすることが好ましい。また、背面側に設ける高保温
部分の総面積を背面部の総面積は上記2/3以下で、好
ましくは1/2以下、より好ましくは1/3以下として
いる。なお、衣類全体は涼しい素材で形成し、部分的に
暖かくした高保温部分の割合は少ない方が好ましく、よ
って、上記1/3以下が最も好適である。
【0015】上記したサーモトレーナによる生理的な測
定データでは、最も熱が逃げていく部位が背中の中心部
の正中線に沿った部分であり、かつ、主観的測定データ
においても背部中央が暖かさ感および寒さ感を感じる部
位であった。よって、暖かくする必要が最もある箇所が
背中の真ん中、即ち、正中線に沿った部分であるため、
この部分を他の部分よりも保温率を高くしている。この
ように、必要な部分の保温率を高くすることで、他の部
分を涼しい素材で形成して、さほど保温率を高くしなく
とも、暖かい肌着等の衣類とすることができ、冬でも1
枚の肌着で十分に暖かくすることができる。よって、衣
類全体の素材を厚くしたり起毛させる必要はなく、暑苦
しさを感じさせず快適なものとすることができ、かつ、
着膨れ等も防止できる。
【0016】保温率を高くする手段として、下記に列挙
する手段を単独に使用する。あるいは併用して、他の部
位よりも保温率を高めている。 当て布を本体布に縫着する。 他の本体部の素材と変えて保温率の高い素材を用い、
該保温率の高い素材を本体部の素材と境界線で互いに縫
合する。 同一素材で編み組織を変える。 同一素材で編み組織は変えずに、編密度を密にする。 同一素材で足し糸(カットボス)を行う。上記足し糸
とは、丸編みにおいて、必要箇所に糸を足しており、こ
の糸を足した箇所は他の箇所と比較して糸が多くなるた
めに、保温率を高めることができる。 縦編あるいは横編において袋状編を行う。袋状編とす
ると、その部分は中空部を有する二重構造となるため、
保温率を高めることができる。 樹脂等の保温材料を溶着する。
【0017】上記保温率を高くする手段のうち、所要形
状に裁断した保温率の高い当て布を他の本体部を形成す
る布に重ねて縫着する手段が最も好ましい。この当て布
の種類は、本体部の生地との組み合わせに応じて適宜な
布が選択され、本体部と同一の素材あるいは本体部と異
なる素材のいずれであってもよい。異なる素材とした場
合、当て布として保温率の相違する素材を用いることに
より、自由に様々な保温率差を設けることが可能とな
る。また、当て布と本体部間に空気層ができ、この空気
層の発生により更に保温率を高めることもできる。
【0018】当て布は、本体部の肌側に縫着しても良い
し、反対の外側に縫着しても良い。肌側に縫着すると、
当て布が直接肌に触れることになり、暖かさの点からは
好ましく、特に当て布が本体部の素材より保温率の高い
ものである場合には、暖かさを感じさせることができ
る。一方、当て布を本体部の外側に縫着すると、肌側は
本体部の素材のみが触れることになり、肌に触れる面に
段差が無く、縫着箇所が肌に触れてチクチクするといっ
た感じがなくなるため、着用感からは優れたものとな
る。
【0019】高保温部分を他の部分(本体部)との素材
を変えて設ける場合は、高保温部分の素材と他の部分の
素材とを縫着して一体化しており、衣類そのものに段差
がつかず、厚みにも差がないため、外観上が良い利点が
ある。高保温部分を本体部と同一素材として編密度を変
えて設ける場合は、衣類に段差や縫合箇所がないため、
着用感がさらに良くなる利点を有する。また、樹脂等の
保温性材料を本体部に溶着して高保温部分を設ける場合
は、保温率を容易に制御できる利点がある。
【0020】上記高保温部分の保温率は、他の本体部の
保温率の1.3倍以上11倍以下とすることが好まし
い。この保温率の比は、本体部の素材が有する保温率及
び当て布の保温率等により変わると共に、衣類自体が防
寒用、春秋用等に用途に応じて変えている。即ち、防寒
用衣類では本体部は比較的保温率が高い素材で形成して
おり、背中中心の高保温部分の保温率は本体部よりも更
に高くしているが保温率の差(比)は小さい。一方、春
秋用の肌着等において、本体部は保温率の低い素材から
形成し、背中中心の高保温部分を保温率の高い素材とし
た場合、保温率の差は比較的大きなものとなる。
【0021】上記1.3倍以上としているのは、1.3
倍未満であると他の部位との保温率の差異が主観的デー
タおよび生理的データのいずれにおいても見いだせなか
ったことによる。一方、11倍以下としているのは、本
体部との保温率の比で11倍以上と大きくし過ぎると、
着用感が悪くなり生理上も好ましくなく、かつ、実際の
製作も困難であることによる。
【0022】上記高保温部分の配置箇所は、具体的に
は、少なくとも背中中心の第7頸椎あるいは襟刳り位置
から第8胸椎に当たる到る部分に連続して設け、その幅
を2cm以上20cm以下としている。
【0023】上記した生理的データおよびモニターによ
る主観的データからは、背中中心が最も暖かくする必要
がある部位であり、具体的には、後首下に当たる第7頸
椎から第8胸椎までの区間である。よって、この区間を
最小限度暖める部位としている。また、後ろ襟刳りが大
きい場合は上端が第7頸椎より下方に位置する場合があ
り、その場合、上端は襟刳りとしている。寸法的には、
上下長さが10センチ以上24センチ以下となる。即
ち、女性の平均身長が158センチで、第7頸椎から第
8胸椎までの寸法が約15センチであるため、襟刳りが
第7頸椎より下の場合は15センチよりも短くなるが、
その場合でも10センチ以上は必要であることによる。
一方、男性も含め高身長である190センチの場合、第
7頸椎から第8胸椎までの寸法が24センチであること
による。また、幅は2センチ以上20センチ以下として
いるのは、2センチ未満であれば保温率を高める部分の
面積が小さくなり過ぎ、部分的に保温率を高めているこ
とによる所期の効果が得られるないことに因る。また、
20センチを越すと、脇側へと広がり、脇側の暖める必
要がさほどない部分まで暖めることになるためである。
なお、幅は5センチ以上8センチ以下がより好ましい。
【0024】上記のように、保温率を高くしている高保
温部分を最小限度として、第7頸椎あるいは襟刳り位置
の上端から第8胸椎に当たる下端までとする場合、上下
に細長い帯状の当て布を本体布の裏面に縫着することが
好ましい。春秋用の肌着では、出来るだけ暑苦しくせ
ず、必要な部分のみを暖かくする方が良いため、高保温
部分を最小限度とすることが好ましい。
【0025】あるいは、上記高保温部分は、少なくとも
背中中心の第7頸椎あるいは襟刳り上端からウエストラ
インまたはウエストラインを越えて腰部の仙骨に到る部
位に連続して設け、幅2cm以上20cm以下としてい
る。
【0026】真冬に着用する肌着にはロングタイプが多
く、下端が腰部の仙骨近傍に位置している場合が多い。
この場合には、ウエストラインから仙骨近傍までの部分
も生理的データでは熱が逃げ易く、かつ、モニターによ
る主観的データでも寒さを感じる部位であったため、ウ
エストラインより上部の正中線に沿った部分からウエス
トラインを越えて仙骨に当たる部分まで延在させて、保
温率の高い高保温部分を設け、必要な部位を暖めてい
る。
【0027】ロングタイプの場合は、上記高保温部分を
さらに延長して、少なくとも背中中心の第7頸椎あるい
は襟刳り位置から尾骨に到る部分に連続して設け、その
幅を2cm以上20cm以下としている。
【0028】あるいは、上記高保温部分は、少なくとも
背中中心の第12胸椎から仙骨にいたる部分に連続して
設け、その幅を2cm以上20cm以下としている。こ
の位置に高保温部分を設ける場合は、背中上部側にも高
保温部分を分離して設けることが好ましい。
【0029】より暖かくするには、上記第12胸椎から
左右の肩甲骨を含み肩峰に到る第2ラインと第7頸椎か
ら左右の肩峰に到る第3ラインとに囲まれた部分に当た
る背部中心を挟む左右の背部上部も他の本体部よりも保
温率を高くして高保温部分を設けることが好ましい。具
体的には、第8胸椎から左右肩部にかけて幅広となるよ
うに傾斜させた高保温部分を連続的に設けている。さら
に、高保温部分は、第12胸椎から肩甲骨の上部のみを
通り肩峰に到る第4ラインと上記第3ラインとに囲まれ
た部分にも設けてもよい。なお、背中中心の高保温部分
とは独立させて、背部の左右上部に高保温部分を設けて
もよい。この背部中心を挟む左右の背部上部も生理的デ
ータおよびモニターによる主観的データで暖かくした方
が良い部位である。
【0030】また、上記高保温部分は、左右の肩上部に
も高保温部分を設けてもよい。この左右の肩上部に当た
る部位も生理的データおよびモニターによる主観的デー
タで暖かくした方が良い部位である。厳冬時に着用する
肌着では、左右の肩上部および上記左右の背部上部を背
中中心の正中線に沿った部分と組み合わせて連続的ある
いは独立して保温率を高めることが好ましい。なお、最
も保温率を高める必要がある部位は背中中心の正中線に
沿った部分であり、次に左右の背部上部であり、次に肩
上部である。よって、暖める必要性に応じて、保温率を
高める部位が適宜に組み合わせられる。
【0031】タートルネック型の衣類では、後ろ首回り
も本体部よりも保温率を高くしている。頸部背面は生理
的データで熱の逃げ易い部位であるため、トレーナーや
アウターでタートルネック型の衣類では、後ろ首回りを
保温率を高くしておくと、所謂、首筋が寒い現象を防止
することができる。
【0032】上記保温率を高くしている1つの高保温部
分の領域内においても、保温率に差異を持たせてもよ
く、あるいは1つの部位の領域内では保温率を一定とし
てもよい。具体的には、保温率を高くしている部位を連
続的に広面積で設ける場合には、暖かさを必要とする度
合いに応じて、編密度や編組織を変えたり、素材の厚さ
を変えたりして、保温率を変えることが好ましい。ま
た、保温率を高くしている部位が独立して複数個数ある
場合、これら各部位の保温率に差を持たせもよい。この
場合、保温率を高める手段を変えても良いし、同一手段
で保温率を変えてもよいが、背中中央に当たる部位の保
温率を最も高くすることが好ましい。
【0033】上記本体部の素材は涼しい素材とし、か
つ、高保温部分よりは薄く且つ軽くすることが好まし
い。本体部の保温率は一定でも良いし、差異を持たせて
もよい。
【0034】暖める必要がある部位は保温率を高くして
効率良く暖めているため、他の本体部はさほど暖める必
要がない部位であるため、保温率が低く薄い素材として
も問題はない。よって、衣類を全体的に薄くでき、着膨
れ等を防止することが出来る。また、この本体部は、背
中中心等の高保温部分よりは保温率は低いが、真冬用の
衣類では保温率の高い素材で形成することが好ましい。
【0035】また、本体部の暖かくする必要がない部位
である前部中央の首下や胸部、胸部下部、脇下部位等は
通気性の大きい素材、あるいは吸汗性の良い素材で形成
してもよい。さらに、袖を有する長袖、半袖等の肌着で
は、腕に当たる部位も暖かくする必要がない部位である
ため保温率の小さい素材で形成することが好ましい。
【0036】気温の低い冬でも暖房が効いているオフィ
スに一日中いると暑苦しくなるため、熱がこもらないよ
うに、暖かくする必要がない胸部、脇下、腕に当たる部
位に通気性あるいは吸汗性を持たせると、着心地の良い
肌着とすることができる。
【0037】本発明の衣類は、特に、アンダーシャツ、
ランジェリーを含む肌着として好適に用いられる。な
お、本発明の衣類は、肌着に限らず、スキー等のアンダ
ーウエア、Tシャツ、ワイシャツ、ブラウス等のアウタ
ーにも適用することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。
【0039】下記の第1、第2、第3実施形態は婦人用
肌着のシャツからなり、当て布を取り付けることにより
所要部位の保温率を高めたもので、シャツ全体の保温性
より3段階に分けて形成している。第1実施形態のシャ
ツは真冬や寒がりの人用で最も暖かくした厚いタイプで
ある、第2実施形態のシャツは初冬等の寒い時に着用す
るに適した暖かさとし、厚さを中程度としたタイプであ
る。第3実施形態は春秋等に着用するに適したシャツ
で、厚さを薄いタイプとしたものである。
【0040】上記第1乃至第3実施形態では本体部の素
材と当て布の素材の保温率が重要なファクターであるた
め、通常、肌着として用いられる代表的な素材の保温率
を下記の表1に示す。表1に示すように、保温率が低い
ものとしては、例えば、シルク天竺の5.0%があり、
高いものとしてはカシミヤの44.3%などがある。な
お、表1は代表的な素材を挙げているもので、表に挙げ
ていない素材を使用しても良いことは言うまでもない。
【0041】
【表1】
【0042】上記保温率の測定は、カトーテック株式会
社製の「KES−F7 サーモラボ2」を用い、一定温
度に加熱された熱板上に素材を載せ、熱板の温度変化に
より、保温率を測定している。全く熱が逃げず、熱板の
温度変化がない状態が保温率100%となり、熱がすべ
て逃げる場合は保温率0%となる。
【0043】保温率は下記の測定計算式より求めてい
る。
【0044】保温率=(W0−W)/W0×100% W0:標準温湿度のサンプルを取り付けない状態 W:標準温湿度のサンプルの放熱量
【0045】図1(A)(B)に示す第1実施形態のシ
ャツ10は、最も暖かくした真冬用の厚いタイプで、下
端が腹部および腰まであるロングタイプで、かつ、長袖
であり、首は襟刳りの浅い丸首型としている。
【0046】上記シャツ10は前身頃11、後身頃12
および左右両側の長袖13、14からなり、前後身頃1
1と12とは左右脇線で縫着し、これら前後身頃部1
1、12と長袖13、14とを肩ぐりで縫着している。
なお、前後身頃11と12とは一体布から形成しても良
いし、本体部の形状は限定されない。
【0047】上記前後前身頃11、12および長袖1
3、14からなる本体部15はスパンデックス入りトル
ファン綿からなる生地で形成している。このスパンデッ
クス入りトルファン綿は長々綿からなり風合いが柔らか
く光沢のある素材で、保温率は13.5%である。
【0048】後身頃12には、背中中心の正中線A(第
1ライン)に沿って当て布16を本体布15の裏面側
(肌側)に重ねて縫着している。この当て布16の取付
位置は、図2に示す人骨の位置により説明すると、第7
頸椎Bに当たる襟刳り背面中央上端から正中線Aに沿っ
てウエストラインの第3腰椎Eを越えて、さらに、腰部
の仙骨Fに達する後身頃12の下端までとしている。当
て布16の形状は、第8胸椎Cより左右両側の肩部にか
けて傾斜して左右に拡大していく略三角形状の上部16
aを設けている。さらに、肩部両側にあたる上部16a
から左右の肩上を越えて前身頃11側へ折り返す肩上部
16dを設けている。また、上部16の下部頂点にあた
る第8胸椎EからウエストラインCまでは幅5センチの
帯状の中間部16bとしている。ウエストラインCから
下端までは上下方向に長い楕円形状の下部16cとして
いる。
【0049】なお、図2の人骨において、Bが第7頸
椎、Cは第8胸椎、Dが第12胸椎、Eがウエストライ
ンに当たる第3腰椎、Fが仙骨、Gが尾骨である。上記
第12胸椎Dから左右の肩甲骨を含み肩峰に到る第2ラ
インをH、第7頸椎Bから左右の肩峰に到る第3ライン
I、第12胸椎から肩甲骨の上部のみを通り肩峰に到る
第4ラインJとしている。よって、当て布16は正中線
Aの第1ラインに沿って第7頸椎Bから仙骨Fに達する
近傍、および第2ラインHと第3ラインIに囲まれ、第
4ラインJを内包する三角形状の部分に設けている。
【0050】上記のように当て布16の形状は、上記左
右一対の肩上部16d、三角形状の上部16a、帯状の
中間部16b、楕円状の下部16cが上下に連続した形
状として裁断し、この形状の当て布16を本体部15の
裏面に縫着している。該当て布16は暖かさを必要とす
る背中中央に位置すると共に、暖かくした方が好ましい
腰部および背部上部を覆うこととなる。このように、暖
かさが必要な部分のみを当て布16の取り付けで保温率
を高め、高保温部分としている。
【0051】上記当て布16として、本実施形態ではウ
ェルサーモスーパーからなる生地を用いている。このウ
ェルサーモスーパーは起毛素材で、しっかり暖かく、綿
のような吸湿性を持ち、元々湿度および温度変化の対応
力を有する生地であり、より厳しい寒さの環境下や温度
変化の大きい環境下での対応に優れたものであり、保温
率は36.5%で、本体部15よりは保温率が高い。か
つ、本体部15のスパンデックス入りトルファン綿と当
て布16のウェルサーモスーパーとを2枚重ねとした当
て布取付部位の保温率は、41.3%となり、スパンデ
ックス入りトルファン綿のみからなる本体部15の約3
倍としている。
【0052】本第1実施形態では本体部15も比較的保
温率の高い生地で形成しているため、真冬の肌着として
好適に用いられる。また、特に寒さを感じやすい背中中
心、腰部および背部上部を他の部位より保温率を高めて
高保温部分としているため、重ね着することなく、この
1枚のシャツで十分に暖かさを与えることができる。
【0053】上記第1実施形態の最も保温率を高くする
タイプでは、本体部15の素材としては、リバーシブル
フライス、カシミア、綿袋編からなる素材が好適に用い
られる一方、当て布16の素材としては、上記本体部と
同一素材を用いて2枚重ねとしてもよく、あるいはリバ
ーシブルフライス袋編みを用いることが好ましい。
【0054】図3乃至図9は第1実施形態の変形例を示
し、いずれも冬用の長袖シャツからなる。図3(A)、
(B)は第1変形例を示す。
【0055】図3(A)の当て布16は第7頸椎から第
9胸椎近傍に到る長さで、第9胸椎から左右両肩へと三
角形状に広がり僧帽筋上辺箇所の体表面を覆う形状とし
ている。この図3(A)の変形例では、本体布15とし
て保温率19.6%のフライスを用い、当て布16とし
て保温率42.6%のバルキースムースを用いている。
本体部15に当て布16を重ねとした当て布取付部位の
保温率は、本体部15の保温率の2.17倍となってい
る。
【0056】図3(B)は図3(A)の第9胸椎を第1
2胸椎近傍まで延在させた当て布16を取り付けてい
る。この変形例では、本体布は保温率26.8%の綿ス
ムースを用いる一方、当て布16は保温率37.8%の
綿スムースを用いている。本体部15に当て布16を重
ねとした当て布取付部位の保温率は、本体部15の保温
率の1.41倍となっている。
【0057】図4(A)乃至図4(C)は第2変形例を
示す。図4(A)では第7頸椎から第12胸椎近傍に到
る部分を覆うように当て布16を取り付けている。図4
(B)は図4(A)の第12胸骨を腰椎、仙骨近傍まで
延在させた当て布16を取り付けている。図4(C)は
第7頸椎から第5胸椎近傍までの当て布16と、腰椎、
仙骨近傍を覆う当て布16’とを取り付けている。
【0058】図5(A)乃至図5(C)は第3変形例を
示す。図5(A)では上記図3(B)に示す箇所に加え
て第8胸骨近傍から左右に伸び肩甲骨を覆う当て布16
を取り付けている。図5(B)では図5(A)の第12
胸骨を仙骨近傍まで延在させた当て布16を取り付けて
いる。図5(C)では上記図3(A)に示す箇所に加え
て第8胸椎近傍から左右に伸び肩甲骨を覆う当て布16
と、腰椎および仙骨近傍に当たる部分に当て布16’を
取り付けている。
【0059】図6(A)乃至図6(C)は第4変形例を
示す。図6(A)では上記図3(B)に示す箇所に加え
て第8胸椎近傍から左右に伸び、さらに肩甲骨下方の殆
どの部分を覆う当て布16を取り付けている。この第4
変形例では、肩峰から肩甲骨上方の部分には当て布を取
り付けていない。図6(B)では、図6(A)の第8胸
椎より仙骨近傍まで延在させた当て布16を取り付けて
いる。図6(C)では、図3(A)に示す箇所に加えて
第8胸椎近傍から左右に伸び、さらに肩甲骨下方の殆ど
の部分を覆う当て布16と、腰椎および仙骨近傍に当た
る部分に当て布16’を取り付けている。
【0060】図7(A)乃至図7(C)は第5変形例を
示す。図7(A)では第8胸椎近傍から第2腰椎近傍に
到る箇所、第8胸椎近傍から肩甲骨上方を通り肩峰に到
る箇所、第5胸椎近傍から左右に伸び肩甲骨に到る箇所
を連続させた当て布16を取り付けている。第5変形例
では、第7頸椎近傍から第7胸椎近傍に到る箇所は高保
温部としていない。図7(B)は図7(A)を腰椎、仙
骨近傍まで延在させている。図7(C)は図7(A)の
第8胸椎からウエストラインまでの箇所を除いた当て布
16と、腰椎および仙骨近傍に当たる部分に当て布1
6’を取り付けている。
【0061】図8(A)乃至図8(C)は第6変形例を
示す。図8(A)では第8胸椎近傍から肩甲骨の上方を
通り肩峰に到る箇所、第8胸椎近傍から広背筋上を通り
左右斜め下方に伸びる箇所とを連続させた当て布16を
取り付けている。図8(B)は図8(A)の第8胸椎か
ら仙骨に到る部分を延在させた当て布16を取り付けて
いる。図8(C)は図8(A)の当て布16と、腰椎お
よび仙骨近傍に当たる部分に当て布16’を取り付けて
いる。
【0062】図9(A)乃至図9(C)は第7変形例を
示す。図9(A)では第7頸椎から第9胸椎に到る箇
所、僧帽筋上辺箇所、第9胸椎近傍から広背筋上を通り
左右斜め下方に伸びる箇所とを連続させた当て布16を
取り付けている。図9(B)では、図9(A)の第9胸
椎を仙骨近傍まで延在させた当て布16を取り付けてい
る。図9(C)では図9(A)の当て布16と、腰椎お
よび仙骨近傍に当たる部分に当て布16’を取り付けて
いる。
【0063】図10(A)(B)は第2実施形態の初冬
等の比較的寒い時に好適に着用できる中厚さタイプのシ
ャツである。このシャツ20では、前身頃21と後身頃
22の下端は略ウエストラインまでで、丸首であるが襟
刳りを深くし、後身頃の中心では襟刳りの上端が第7頸
椎Bよりも2センチ程度下方に位置している。かつ、袖
23、24は半袖としている。
【0064】前後身頃21、22および半袖23、24
の本体部25は、保温率13.5%のスパンデックス入
りトルファン綿で構成している。一方、後身頃22の正
中線Aに沿った部分には襟刳りの上端から下端のウエス
トラインまでの上下帯状の部分26aと、上端部から左
右の肩部に達する円弧形状の部分26bを設けた略Y形
状の当て布26を縫着している。当て布26の幅は狭い
部位で4センチ、広い部位で6センチ程度としている。
この当て布26としては保温率24.4%のウエルサー
モ袋編を用いており、該当て布26を本体部25に取り
付けた部位は保温率29.4%となり、他の部位よりも
保温率を2.2倍としている。
【0065】上記本体部25の生地のスパンデックス入
りトルファン綿は高級綿で、肌触りが良く、吸湿性に富
み、起毛していているために暖かく着心地の良いもので
ある。このスパンデックス入りトルファン綿からなる本
体部25にウエルサーモ袋編からなる当て布26を取り
付けたシャツ20は、薄くて肌触りがよく、かつ、身体
にフィットし、しかも、背中中心から肩にかけた背部上
部をウエルサーモ袋編で暖めるため、寒い環境下でも対
応することができる。
【0066】上記第2実施形態の中程度の保温率とする
場合には、本体部25の素材として、モダール、スパン
デックス入りトルファン綿も好適に用いられ、当て布2
6としては、本体部と同一の上記素材を2枚重ねして用
いても良く、あるいは、ウール天竺、モダールベアフラ
イス、フリース等が好適に用いられる。
【0067】図11(A)(B)は第3実施形態のシャ
ツで、春秋等の少し肌寒い場合に好適に着用できるタイ
プのシャツである。このシャツ30は第2実施形態と同
様に襟刳りを深くした丸首タイプで、背中中央では第7
頸椎Bよりも下方に襟ぐりを位置させている。かつ、ノ
ースリーブとし、下端はウエストラインまでとしてい
る。
【0068】前後身頃部31、32の本体部33は保温
率が13.5%のスパンデックス入りトルファン綿で形
成し、後身頃の正中線Aに当たる襟刳りより、第8胸椎
に当たる位置までに細帯び状の当て布35を取り付けて
いる。この当て布35の上下長さは約13センチで、幅
は3センチとしている。この当て布35として同じスパ
ンデックス入りトルファン綿を用いている。この当て布
35を取り付けた部位の保温率は他の部位の保温率の
1.6倍としている。
【0069】なお、スパンデックス入りトルファン綿を
当て布として重ねて、本体部と合わせて3枚重ねとした
場合は、保温率は36.5%とすることができ、部分的
により保温性の良い高保温部分とすることができる。
【0070】また、上記第3実施形態の本体部の保温率
を余り高くしたくない場合には、本体部の素材として、
綿フライス、シノンスムース、ナイロンメッシュ等も好
適に用いられる。当て布35としては上記列挙した本体
部と同一素材を用いて2枚重ねしてもよく、あるいは、
モダールベアフライス、フリース等も好適に用いられ
る。
【0071】図12(A)(B)(C)は第4実施形態
を示し、当て布を取り付けず、編み目の密度を変えるこ
とにより保温率に差異を持たせている。即ち、図12
(A)に示すシャツは第1実施形態のシャツと同様な形
状としているが、本体部15’を表タクテル裏エスク成
形の編地より形成し、第1実施形態で当て布を取り付け
ていた部位に、当て布を取り付けずに、編組織を変える
ことにより、編み目の密度を他の部分よりも密にして他
の部位よりも略2倍以上の保温率を持たせた高保温部分
16’を設けている。本実施形態では、高保温部分1
6’は保温率32.6%のパイル編みとし、他の部分は
保温率21.4%のフロート編みとしている。
【0072】上記編組織を変えて、本体部15’を表サ
ーマスタット裏綿で天竺編みする一方、高保温部分1
6’は本体部と同じ表サーマスタット裏綿でパイル編み
をしてもよい。上記表サーマスタットは中空のポリエス
テル糸と中空綿糸で編まれ糸条である。
【0073】上記本体部15’の保温率は18.1%、
高保温部分16’の保温率は24.4%で、高保温部分
は本体部の1.34倍の保温率となっている。
【0074】なお、前記図3乃至図9に示す変形例に示
す当て布16、16’の取付箇所に当て布の代わりに、
編組織を変えたり、編み密度を他の部分より密にして高
保温部分を設けてもよい。
【0075】また、図12(B)(C)のシャツは第2
実施形態と同様な形状としているが、本体部25’は編
地より形成し、当て布を取り付けていた部位に当て布の
代わりに、編組織は同一としながら、編み目を密にして
保温率の高い高保温部分26’を設けている。さらに、
前身頃の胸部下部22a’と左右脇部22b’は編み目
を粗くして通気性を持たせている。即ち、編み目は、部
位26’が最も密で、胸部下部および左右脇部は編み目
を粗にし、残りの部分の編み目は中間密度として、編み
目を3段階に粗密として保温率に差異を持たせている。
【0076】なお、編み目の密度により保温率を変える
代わりに、糸条を変えてもよい。即ち、保温率を高くし
たい正中線に沿った高保温部分は、他の部位の糸条より
も厚い糸条あるいは起毛した糸条を用いて編成して、保
温率に差異を持たせればよい。また、第2実施形態にお
いても、前記図3乃至図9に示す箇所に編密度を密にし
た高保温部分を設けてもよいことは言うまでもない。
【0077】図13(A)(B)は第5実施形態を示
し、保温率を高くする高保温部分にポリウレタン樹脂か
らなる保温性材料を溶着している。図13 (A)は正
中線に沿った部分40と左右の背部上部41、42と
に、樹脂を溶着して他の部位よりも保温率を高めた高保
温部分を形成している。図13(B)では正中線に沿っ
た部分40と左右肩上部43、44とに、樹脂を溶着し
て他の部位よりも保温率を高めて高保温部分を設けてい
る。なお、樹脂はポリウレタンに限定されず、ポリエチ
レン、ポリエステル等も使用できる。
【0078】図14(A)(B)は第6実施形態を示
し、(A)は背面側において第1実施形態と同一部分1
6”の保温率を高めているが、編み目の密度を変えて保
温率を変えることにより、高保温部分16”内において
も、正中線に沿った部分16a”の密度を左右背部上部
16b”の密度よりも微小として、保温率を高くしてい
る。(B)は保温率を高くする正中線に沿った部位16
a”と左右肩上部16c”とは連続させずに独立させて
おり、正中線に沿った部位16a”の編み密度を左右肩
上部16c”の密度よりも大としいる。
【0079】このように、保温率を高くする高保温部分
の1つの領域内においても、保温率を異ならせ、暖かく
する必要のある順序に応じて保温率を変えてもよい。
【0080】図15は第7実施形態を示し、第7頸椎の
首下部分および、腰椎および仙骨近傍に当たる部分は足
し糸(カットボス)で高保温部16’”を設けている。
【0081】詳しくは、本体部15は、表糸として、2
0デニール・24フィラメントのナイロン糸を用い、裏
糸として14デニールのポリウレタン糸を、20デニー
ル・24フィラメントのナイロン糸でカバリングしたカ
バリング糸を用い、天竺編みとしている。
【0082】高保温部16’”は、上記本体部15の天
竺編みに、50デニール・66フィラメントのナイロン
糸を足し糸(カットボス)を行っている。
【0083】上記本体部15の保温率は12.8%、高
保温部16’”の保温率は18.70%であり、高保温
部の保温率は本体部の本体率の1.46倍となってい
る。
【0084】図16は第8実施形態を示し、該第8実施
形態はタートルネックのトレーナー50からなる。この
トレーナ−50では、背面側の後身頃51には、正中線
に沿った第7頸椎から第8胸椎にかけて本体部51の素
材よりも保温率の高い当て布52を裏面側に取り付けて
高保温部分を設けると共に、タートルネック53にも保
温率の高い当て布53を取り付けている。
【0085】(実験例)本発明の実施形態の衣類につい
て、下記の実験を行った。
【0086】図3(A)タイプの長袖からなり、本発明
の高保温部を背面部の総面積の1/5設けたAタイプ
と、高保温部を設けていない同一形状の長袖からなるB
タイプの汎用肌着を設けた。
【0087】Aタイプの肌着:全体重量60g 本体部=表サーマスタット綿糸で天竺編み。保温率1
8.1% 高保温部分=本体部と同じ表サーマスタット裏糸でパイ
ル編み。保温率24.4% 高保温部分の保温率は本体
部の保温率の1.34倍 Bタイプの肌着:全体重量100g タリスカウール肌着 保温率23.0%
【0088】上記AタイプとBタイプの肌着を7名のモ
ニターに着用してもらい、「全体の暖かさ」、「総合快
適性」、「重さ感覚」を調査した。
【0089】その結果、「全体的な暖かさ」はAタイプ
の肌着が暖かいとした者が3名、Bタイプの方が暖かい
とした者が3名、A、Bタイプとも同じとした者が1名
で、全体的な暖かさでは、Aタイプでは本体部の保温率
が18,1%であるにかかわらず、全体の保温率が2
4.4%のBタイプの肌着と同一の評価となった。
【0090】「総合快適性」については、Aタイプが快
適とした者が6名、Bタイプが快適とした者が1名で、
Aタイプの方を快適としたものが遥かに多かった。
【0091】「重さ感覚」については、Aタイプの肌着
を重いと感じた者は0名、Bタイプの肌着を重いと感じ
た者は4名であった。
【0092】上記モニターによる実験結果から、本発明
の背面側に部分的に高保温部分を設け、本体部よりも
1.3倍以上とした肌着は、肌着全体を高保温率の素材
より形成した場合と同等の暖かさを与えることができ、
かつ、総合的な快適さの点で優れると共に、本体部を軽
くできることにより、肌着全体の重量を低減でき、暖か
く且つ軽い肌着となることが確認できた。
【0093】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、生理的データおよびモニターによる主観的デ
ータに基づいて、暖かくする必要がある部位と、暖かく
する必要のない部位、暖かくした方が良い部位とを区別
し、暖かくする必要がある部位を他の部位よりも保温率
を高めて暖かくし、暖かくする必要のない部位までも暖
かくせず、部分的に保温率を変えているために、過度に
暑苦しくならず且つ温度の低い環境下にも十分に対応す
ることができる着心地の良い衣類を提供することができ
る。
【0094】このように、暖かくする必要がある背中中
心の正中線に沿った部位を当て布を取り付ける事等によ
り、他の部位よりも保温率を1.3倍以上高めているた
め、他の前身頃、脇部、袖等の暖かくする必要がない部
位は薄くすることができ、従来の暖かい肌着を着用して
いた場合に生じる暑苦しさによるのぼせ、着膨れ、アウ
ターとの滑りが悪い問題、動きにくさ等を解消できる。
かつ、本発明では、薄く且つ軽い一枚の肌着でも十分に
暖かくすることができるため、真冬でも厚着をせずに外
観のシルエットを美麗に保持でき、かつ、健康維持も図
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の婦人用肌着のシャツを示し、
(A)は正面側斜視図、(B)は背面側斜視図である。
【図2】 背面に取り付ける当て布の取付位置を示すた
めの人骨の図である。
【図3】 (A)(B)は第1実施形態の第1変形例を
示す背面側斜視図である。
【図4】 (A)(B)(C)は第1実施形態の第2変
形例を示す背面側斜視図である。
【図5】 (A)(B)(C)は第1実施形態の第3変
形例を示す背面側斜視図である。
【図6】 (A)(B)(C)は第1実施形態の第4変
形例を示す背面側斜視図である。
【図7】 (A)(B)(C)は第1実施形態の第5変
形例を示す背面側斜視図である。
【図8】 (A)(B)(C)は第1実施形態の第6変
形例を示す背面側斜視図である。
【図9】 (A)(B)(C)は第1実施形態の第7変
形例を示す背面側斜視図である。
【図10】 第2実施形態を示し、(A)は正面側斜視
図、(B)は背面側斜視図である。
【図11】 第3実施形態を示し、(A)は正面側斜視
図、(B)は背面側斜視図である。
【図12】 第4実施形態を示し、(A)(B)は背面
側斜視図、(C)は正面側斜視図である。
【図13】 (A)(B)は第5実施形態の背面側斜視
図である。
【図14】 (A)(B)は第6実施形態の背面側斜視
図である。
【図15】 第7実施形態の背面側斜視図である。
【図16】 第8実施形態の背面側斜視図である。
【図17】(A)(B)は従来例を示す斜視図である。
【図18】 他の従来例を示す断面図である。
【図19】 (A)乃至(D)はモニターによる測定方
法を示す図面、(E)は各部位の説明である。
【図20】 図19の測定結果を示す線図である。
【図21】 暖めることが好ましい部分を示す図面であ
る。
【符号の説明】
10,20,30,40 シャツ 15、25 本体部 16、26、36 当て布 A 正中線 B 第7頸椎 C ウエストライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 27/00 A41D 27/00 Z 31/00 31/00 L 501 501A (72)発明者 立入 奈美子 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社ワコール内 (72)発明者 柚本 玲 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社ワコール内 (72)発明者 村上 敏子 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社ワコール内 Fターム(参考) 3B011 AB01 AC13 3B028 DA02 FB08 FC01 3B029 HA01 HB01 3B035 AA03 AB01 AC02 AC15 AD04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背面側に他の部分よりも高保温率とした
    高保温部分を部分的に設け、 上記高保温部分は、少なくとも背中の正中線に沿った第
    7頸椎から尾骨に到る第1ラインに沿う近傍部分の一部
    あるいは全部、あるいは第12胸椎から左右の肩甲骨を
    含み肩峰に到る第2ラインと第7頸椎から左右の肩峰に
    到る第3ラインとに囲まれた部分の一部あるいは全部に
    設け、 上記高保温部分の保温率を他の部分の保温率の1.3倍
    以上11倍以下とし、かつ、高保温部分の1カ所の幅は
    2cm以上とすると共に、該高保温部分の総面積は、背
    面部の総面積の2/3以下としていることを特徴とする
    保温部を有する衣類。
  2. 【請求項2】 上記高保温部分の1カ所の幅は20cm
    以下としている請求項1に記載の保温部を有する衣類。
  3. 【請求項3】上記背面側に設ける高保温部分の総面積を
    背面部の総面積の1/2以下としている請求項1または
    請求項2に記載の保温部を有する衣類。
  4. 【請求項4】 上記背面側に設ける高保温部分の総面積
    を背面部の総面積の1/3以下としている請求項3に記
    載の保温部を有する衣類。
  5. 【請求項5】 上記高保温部分は、 当て布を縫着する/素材を変える/編み密度を変える/
    編組織を変える/足し糸(カットボス)を行う/縦編あ
    るいは横編で袋状編みを行う/あるいは・および/保温
    性材料を溶着して、 他の部分よりも保温率を高めている請求項1乃至請求項
    4のいずれか1項に記載の保温部を有する衣類。
  6. 【請求項6】 上記高保温部分は、少なくとも背中中心
    の第7頸椎あるいは襟刳り位置から第8胸椎に当たる到
    る部分に連続して設け、幅2cm以上20cm以下とし
    ている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の保
    温部を有する保温部を有する衣類。
  7. 【請求項7】 上記高保温部分は、少なくとも背中中心
    の第7頸椎あるいは襟刳り上端からウエストラインまた
    はウエストラインを越えて腰部の仙骨に到る部位に連続
    して設け、幅2cm以上20cm以下としている請求項
    1乃至請求項5のいずれか1項に記載の保温部を有する
    衣類。
  8. 【請求項8】 上記高保温部分は、少なくとも背中中心
    の第7頸椎あるいは襟刳り位置から尾骨に到る部分に連
    続して設け、その幅を2cm以上20cm以下としてい
    る請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の保温部
    を有する衣類。
  9. 【請求項9】 上記高保温部分は、少なくとも背中中心
    の第12胸椎から仙骨に到る部分に連続して設け、その
    幅を2cm以上20cm以下としている請求項1乃至請
    求項5のいずれか1項に記載の保温部を有する衣類。
  10. 【請求項10】 上記高保温部分は、上記第12胸椎か
    ら左右の肩甲骨を含み肩峰に到る第2ラインと第7頸椎
    から左右の肩峰に到る第3ラインとに囲まれた部分に当
    たる背部中心を挟む左右の背部上部にも高保温部分を設
    けている請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の
    保温部を有する衣類。
  11. 【請求項11】 上記高保温部分は、第12胸椎から肩
    甲骨の上部のみを通り肩峰に到る第4ラインと上記第3
    ラインとに囲まれた部分にも設けている請求項1乃至請
    求項9のいずれか1項に記載の保温部を有する衣類。
  12. 【請求項12】 上記高保温部分は、左右の肩上部にも
    高保温部分を設けている請求項1乃至請求項9のいずれ
    か1項に記載の保温部を有する衣類。
  13. 【請求項13】 タートルネック型の衣類では、後ろ首
    回り(頸部背面)も他の本体部よりも保温率を高くした
    高保温部分を設けている請求項1乃至請求項12のいず
    れか1項に記載の保温部を有する衣類。
  14. 【請求項14】 上記1つの高保温部分の領域内におい
    て保温率に差異を持たせている請求項1乃至請求項13
    のいずれか1項に記載の保温部を有する衣類。
  15. 【請求項15】 上記高保温部分を複数箇所設け、これ
    ら高保温部分の保温率同士にも差を持たせ、正中線に沿
    った高保温部分の保温率を最も高くしている請求項1乃
    至請求項14のいずれか1項に記載の保温部を有する衣
    類。
  16. 【請求項16】 上記高保温部分以外の部分は、高保温
    部分よりも素材を薄くし、かつ、該他の部分の保温率は
    一定あるいは差異を持たせている請求項1乃至請求項1
    5のいずれか1項に記載の保温部を有する衣類。
  17. 【請求項17】 アンダーシャツ、ランジェリーを含む
    肌着からなる請求項1乃至請求項16のいずれか1項に
    記載の保温部を有する衣類。
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