JP3023608B1 - 偏平巻線抵抗体及びその製造方法及びその製造装置及び抵抗器 - Google Patents

偏平巻線抵抗体及びその製造方法及びその製造装置及び抵抗器

Info

Publication number
JP3023608B1
JP3023608B1 JP10314994A JP31499498A JP3023608B1 JP 3023608 B1 JP3023608 B1 JP 3023608B1 JP 10314994 A JP10314994 A JP 10314994A JP 31499498 A JP31499498 A JP 31499498A JP 3023608 B1 JP3023608 B1 JP 3023608B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
resistance wire
core material
core
bundle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10314994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000150212A (ja
Inventor
壽男 人見
Original Assignee
帝国通信工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 帝国通信工業株式会社 filed Critical 帝国通信工業株式会社
Priority to JP10314994A priority Critical patent/JP3023608B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3023608B1 publication Critical patent/JP3023608B1/ja
Publication of JP2000150212A publication Critical patent/JP2000150212A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 良好な形状の偏平巻線抵抗体を得ることがで
きる偏平巻線抵抗体の製造方法及び装置を提供する。 【解決手段】 スリット33を設けてなる偏平芯材形成
部材30を用意し、偏平芯材形成部材30のスリット3
3に線材の束10を通して偏平状に成形する工程と、成
形後の線材の束からなる芯材15に抵抗線65を巻き付
けていく工程とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は偏平巻線抵抗体及び
その製造方法及びその製造装置及び抵抗器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は図7に示すように、グラス
ファイバーなどの線材の束を偏平形状に成形してなる芯
材15に抵抗線65を巻き付けてなる偏平巻線抵抗体1
00の両端に金属端子105,105を取り付けてなる
抵抗器110を開発した。なおこの抵抗器110には、
場合によってはその外周を図示しない耐熱絶縁シートで
覆ったり、セラミックケース内に埋設したりして使用す
る。また金属端子105,105にはリード線107,
107を取り付ける。
【0003】この抵抗器110によれば、芯材15の材
質が安価で薄型化が図れ、またこれをヒータとして用い
た場合は被加熱物に面接触できるので伝熱効率が向上す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記抵抗器1
10に用いる偏平巻線抵抗体100の製造は、グラスフ
ァイバー等の線材の束を偏平形状の芯材15に成形した
後、その外周に抵抗線65を巻き付ける必要があるが、
その製造方法及び装置として従来好適なものがなかっ
た。
【0005】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
ありその目的は、良好な形状の偏平巻線抵抗体を得るこ
とができる偏平巻線抵抗体の製造方法及び装置を提供す
ることにある。
【0006】また本発明の他の目的は、コストの低減化
が図れる偏平巻線抵抗体及び抵抗器を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製造方法は、スリッ
トを設けてなる芯材挿通部材を用意し、芯材挿通部材の
スリットに線材を束ねたものを通して該線材の束をスリ
ットの形状を有する芯材に成形する工程と、該成形され
た芯材に抵抗線を巻き付けていく工程とを具備すること
を特徴とする。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製
造装置は、スリットを設け該スリットに線材の束を通し
て該線材の束をスリットの形状を有する芯材に成形する
芯材挿通部材と、前記成形された芯材の外周に抵抗線を
巻き付けていく抵抗線巻付手段とを具備することを特徴
とする。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製造方法
は、スリットを設け且つ該スリットの両端部又は該端部
から所定距離内側に該スリットから突出する突起部を設
けてなる芯材挿通部材を用意し、芯材挿通部材のスリッ
トに線材を束ねたものを通して該線材の束をスリットの
形状を有する芯材に成形する工程と、前記突起部の外側
部分に抵抗線を巻き付けていく工程とを具備することを
特徴とする。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製造
装置は、スリットを設け且つ該スリットの両端部又は該
端部から所定距離内側に該スリットから突出する突起部
を設け該スリットに線材の束を通して芯材を成形する芯
材挿通部材と、前記突起部の外側部分に抵抗線を巻き付
けていく抵抗線巻付手段とを具備することを特徴とす
る。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製造方法は、
スリットを設けてなる芯材挿通部材を用意し、硬化剤を
付着した線材を束ねたものを芯材挿通部材のスリットに
通して該線材の束をスリットの形状を有する芯材に成形
する工程と、前記成形された芯材に抵抗線を巻き付けて
いく工程と、抵抗線を巻き付けた芯材を加熱することで
前記硬化剤を硬化させる工程とを具備することを特徴と
する。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製造装置
は、線材の束に硬化材を付着する硬化材付着手段と、ス
リットを設け該スリットに硬化剤を付着した線材の束を
通してスリットの形状を有する芯材に成形する芯材挿通
部材と、前記成形された芯材に抵抗線を巻き付けていく
抵抗線巻付手段と、抵抗線を巻き付けた芯材を加熱する
ことで前記硬化剤を硬化させる加熱手段とを具備するこ
とを特徴とする。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体の
製造方法は、突起部材を設け、該突起部材の両側に貫通
孔を設けてなる芯材挿通部材を用意し、芯材挿通部材の
前記両貫通孔に線材を束ねたものを通していく工程と、
突起部材の外側部分の線材の外側に抵抗線を巻き付けて
いく工程とを具備することを特徴とする。また本発明に
かかる偏平巻線抵抗体の製造装置は、突起部材を設け且
つ該突起部材の両側に貫通孔を設け、該両貫通孔に線材
の束を通して複数本の芯材を成形する芯材挿通部材と、
前記突起部材の外側部分の芯材の外側に抵抗線を巻き付
けていく抵抗線巻付手段とを具備することを特徴とす
る。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体は、所定距離離
して並列に並べた2本の芯材の周囲に抵抗線を巻き付け
てなることを特徴とする。また本発明にかかる抵抗器
は、所定距離離して並列に並べた2本の芯材の周囲に抵
抗線を巻き付けてなる偏平巻線抵抗体を具備し、該偏平
巻線抵抗体をケースの収納部内に収納して該収納部を充
填材で封止したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 〔第一実施形態〕図1は第一実施形態にかかる偏平巻線
抵抗体の製造装置の全体概略図、図2はその要部概略斜
視図である。同図に示すようにこの製造装置は、多数本
の線材を束ねてなる線材の束10に硬化材を付着・含浸
せしめる硬化材付着手段20と、該線材の束10を通す
ことでこれを最終的な偏平形状の芯材15に成形する芯
材挿通部材30と、該成形された芯材15に抵抗線65
を巻き付けていく抵抗線巻付手段50と、加熱手段70
と、2本の送りローラ80,80と、硬化材付着手段8
5と、乾燥手段90とを具備して構成されている。以下
各構成部品について説明する。
【0009】硬化材付着手段20は液状のシリコンワニ
スを収納しており、その内部に線材の束10を通すこと
で該線材の束10をシリコンワニスに触れさせて含浸せ
しめる装置である。
【0010】次に図3は芯材挿通部材30を示す図であ
り、同図(a)は斜視図、同図(b)は正面図、同図
(c)は側面図、同図(d)は裏面図、同図(e)は平
面図である。
【0011】同図に示すように芯材挿通部材30は、金
属製の円柱棒の一方(裏面側)の端面に有底の円形の穴
31を設け、他方の端面に横方向に伸びる貫通する1本
のスリット33を設け、且つ該スリット33を設けた部
分が最も突出するようにその周囲をテーパ状に後退させ
たテーパ面35とし、さらにスリット33の両端部から
所定距離内側の位置に該スリット33を仕切る突起部3
7,37を設けて構成されている。ここでこの突起部3
7,37は棒形状であってスリット33内全長を仕切る
と共にスリット33から外部に突出するように形成され
ている。
【0012】次に図1に戻って抵抗線巻付手段50は、
回転ドラム51と、抵抗線65を巻き回した糸巻き部材
61とを具備して構成されている。ここで回転ドラム5
1は図示しない駆動手段によってその全体が芯材挿通部
材30の周囲を回転するように構成されている。そして
その内周面側には糸送り用の2つの滑車53,55が固
定されている。一方糸巻き部材61はその外周に抵抗線
65が巻き回されており且つ回転ドラム51の内側でそ
の全体が芯材挿通部材30の周囲を回転自在になるよう
に取り付けられている。そして糸巻き部材61から引き
出された抵抗線65は二つの滑車53,55を介して下
記する芯材挿通部材30のスリット33から引き出した
芯材15に巻き付けられる。
【0013】次に加熱手段70は熱風を供給するドライ
ヤーで構成されている。また送りローラ80,80は図
示しない駆動手段によって回転駆動されて芯材15を硬
化材付着手段85方向に向けて送り出すように動作する
ものである。硬化材付着手段85は前記硬化材付着手段
20と同様に、液状のシリコンワニスを収納しており、
芯材15を通すことで該芯材15表面にシリコンワニス
を塗布する装置である。乾燥手段90はシリコンワニス
を乾燥して硬化させる装置である。
【0014】次にこの装置の動作を、図1と図2を用い
て説明する。
【0015】〔工程1〕まず多数本の細い線材の束10
を硬化材付着手段20に連続して供給してゆき、該線材
の束10に硬化材(シリコンワニス)を含浸させる。線
材としては、例えば耐熱性のファイバー(グラスファイ
バー,テフロンファイバーなど)等を用いる。
【0016】〔工程2〕次に硬化材を含浸した線材の束
10を芯材挿通部材30内に、その穴31(図3参照)
の側から挿入し、スリット33から引き出す。そしてス
リット33から引き出された線材の束10は、図2に示
すように、該スリット33の形状と同一の形状に成形さ
れた芯材15となっている。
【0017】〔工程3〕そしてスリット33から引き出
された芯材15にはその周囲に抵抗線65が抵抗線巻付
手段50によって巻き付けられていく。具体的には回転
ドラム51を一定速度で回転駆動することによってこれ
と一体に回転する滑車53,55から抵抗線65が芯材
15に供給され巻き付けられていく。このとき抵抗線6
5の供給にともなって糸巻き部材61もその分回転す
る。抵抗線65としてはニクロム線,鉄クロム線,銅ニ
ッケル線等を用いる。
【0018】ここで抵抗線65が巻き付けられる位置
は、芯材挿通部材30の突出した突起部37,37(図
3参照)の位置である。
【0019】〔工程4〕次にスリット33を出て抵抗体
65を巻き付けた直後の芯材15を、加熱手段70によ
って加熱することで前記芯材15に含浸させた硬化剤を
硬化させる。ここで加熱条件は、例えば加熱温度200
〜300℃、加熱時間0.5〜3.0秒間とする。これ
によって芯材15が硬化するので、一応この工程によっ
て偏平巻線抵抗体の製造が完了する。
【0020】〔工程5〕次に硬化材付着手段85によっ
て再びその表面全体に硬化材(例えばシリコンワニス)
を塗布した後、乾燥手段90によって加熱し乾燥して硬
化する。その後偏平巻線抵抗体は所望の寸法に切断され
ていく。その後図7に示すようにその両端に金属端子1
05,105等を取り付ければ抵抗器110が完成す
る。
【0021】なお乾燥手段90によって乾燥・硬化する
にもかかわらず前記工程4において加熱手段70で芯材
15を硬化させるのは、抵抗線65を巻き付けた直後に
芯材15を硬化すれば、等ピッチで巻き付けた抵抗線6
5が振動などの外力によってずれて疎な部分と密な部分
が生じてしまう恐れを確実に防止できるからである。即
ち硬化材付着手段20によって含浸された硬化材を加熱
手段70によって硬化させることで抵抗線65を確実に
等ピッチのまま固定しておくためである。またなるべく
速く芯材15を硬化させてこれが変形するのを防止する
ためでもある。
【0022】なお場合によっては、工程4の加熱硬化を
省略しても良いし、逆に工程4を行うことで硬化材付着
手段85と乾燥手段90を省略して工程5をなくしても
良い。
【0023】ところで前述のようにこの実施形態におい
て抵抗線65が巻き付けられる位置は、芯材挿通部材3
0の突出した突起部37,37(図3参照)の位置であ
る。本実施形態のように芯材挿通部材30に突起部3
7,37を設けてその突出した部分の外側を通る線材の
外側に抵抗線65を巻き付けることとしたので、成形し
た芯材15の偏平形状が変形せずに抵抗線65を巻き付
けられるのであるが、以下その理由を説明する。
【0024】即ち本願発明者は、本願発明の第二,第三
実施形態として以下の偏平巻線抵抗体の製造方法を発明
した。
【0025】〔第二実施形態〕図4(a)に示すよう
に、何ら突起部を設けていないスリット33だけの芯材
挿通部材30−2を用意し、該スリット33に線材の束
を通してスリット33から出てきた芯材に抵抗線を巻き
付けて偏平巻線抵抗体を製造する方法。その他の装置の
構造は第一実施形態と同じである。
【0026】〔第三実施形態〕図5(a)に示すように
スリット33の両端に突起部48,48を設けた芯材挿
通部材30−3を用意し、該スリット33に線材の束を
通してスリット33から出てきた芯材に突起部48,4
8の上から抵抗線を巻き付けて偏平巻線抵抗体を製造す
る方法。その他の装置の構造は第一実施形態と同じであ
る。
【0027】そして上記第二,第三実施形態においても
巻き付ける抵抗線65や芯材15となる線材の材質や径
や硬さによっては略良好な偏平巻線抵抗器が得られる。
しかしながらこれら第二,第三実施形態の場合は以下の
ような問題が生じた。
【0028】即ち図4(a)に示す芯材挿通部材30−
2を用いた場合は、スリット33で成形された硬化前の
芯材の外周に直接抵抗線を巻き付けることとなるので、
図4(b)に示すように硬化していない芯材15自体に
巻き付ける抵抗線65の変形応力がかかってしまい、抵
抗線65の径や硬さや材質によっては芯材15及び抵抗
線65が楕円形状に変形してしまう。
【0029】一方図5(a)に示す芯材挿通部材30−
3を用いた場合は、抵抗線65はスリット33両端の突
起部48,48に巻き付けられて一旦偏平形状に成形さ
れ、その状態を保って順次芯材15に巻き付けられるの
で、図5(b)に示すように抵抗線65によって芯材1
5が変形されることはなく、好適である。但し芯材15
の両端と抵抗線65の間に突起部48,48による隙間
a,aが生じてしまう。隙間a,aは芯材15が外側に
はみ出すことでこれを埋めようとするが、芯材15とな
る線材の材質や径等によっては完全には埋めきれない場
合が生じる。またこの実施形態の場合、抵抗線65を直
接突起部48,48に巻き付けるので、抵抗線65の材
質や径によっては硬い突起部48,48によって抵抗線
65が傷ついたり切れたりする恐れがあった。
【0030】これに対して上記図3に示す第一実施形態
の場合は、図3に示すように突起部37,37はスリッ
ト33の両端から所定距離内側の位置に設けられている
ので、線材の束10は突起部37,37の外側にもあ
り、従って抵抗線65はスリット33で成形された芯材
15の両端に直接巻き付けられるので突起部37,37
によって傷つく恐れはなく、且つ突出した突起部37,
37の部分が抵抗線65の巻き付けを支持するので抵抗
線65を偏平形状に変形でき、芯材15に過度の圧力は
かからない。なお芯材15中に突起部37,37による
隙間が生じるが、この隙間はその左右両側の芯材15が
それぞれ少しずつはみ出すことで突起部37,37通過
直後に容易に埋められ消滅する(図5(b)の場合は隙
間aの一方にある芯材15がはみ出すだけなので埋めき
れない恐れがある)。従って図6に示すように良好な構
造の偏平巻線抵抗体が製造できる。
【0031】〔第四実施形態〕図8は第四実施形態にか
かる偏平巻線抵抗体の製造装置の全体概略図、図9はそ
の要部概略斜視図である。なお前記第一実施形態と同一
部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
この実施形態において第一実施形態と相違する点は、芯
材挿通部材30−4の構造のみである。
【0032】即ちこの実施形態に用いる芯材挿通部材3
0−4が前記第一実施形態の芯材挿通部材30と相違す
る点は、図10に示すように、金属製の円柱棒の一端面
から板状の突起部材39を突出して設け、その両側に貫
通孔41,41を設けている点である。言い替えれば図
3に示す芯材挿通部材30の2本の突起部37,37間
を連結してその部分のスリット33を塞いだ構造であ
る。
【0033】そして図8に示すように硬化材付着手段2
0によって硬化材を付着した線材の束10−1,10−
2を、それぞれ図9に示すように貫通孔41,41(図
10参照)に挿入して引き出して2本の芯材15−1,
15−2を成形し且つ並列に並べ、第一実施形態と同様
に突起部材39の外側部分の両芯材15−1,15−2
の外側に抵抗線65を巻き付けていく。
【0034】そしてこの両芯材15−1,15−2を加
熱乾燥手段70によって乾燥・硬化させ、これによって
両芯材15−1,15−2と抵抗線65間を固着して偏
平巻線抵抗体を一応完成させた後、硬化材付着手段85
と乾燥手段90を経て所望の寸法に切断していく。
【0035】これによって図11に示すような偏平巻線
抵抗体120が完成する。即ちこの偏平巻線抵抗体12
0は所定距離離して並列に並べた2本の芯材15−1,
15−2の周囲に抵抗線65を巻き回した構造に構成さ
れている。このように偏平巻線抵抗体120を構成すれ
ば第一実施形態と比べて、芯材15−1,15−1を構
成する線材の材料費が節約できる。
【0036】なおこの偏平巻線抵抗体120を製造する
には、図10に示す芯材挿通部材30−4を用いる代わ
りに、図3に示す芯材挿通部材30を用いても良い。こ
の場合は、2本の突起部37,37の間のスリット33
部分には線材の束10を通さず、突起部37,37の両
外側のスリット33部分のみに線材の束10を通せば良
い。この場合は両突起部37,37が突起部材となり、
その外側のスリット33部分が貫通孔となる。なお芯材
挿通部材30−4の突起部材39の方が、芯材挿通部材
30の突起部37,37よりもその機械的強度が強いの
で、強い力で抵抗線65を巻き回してもこれに耐えら
れ、より好適である。
【0037】図12は図11に示す偏平巻線抵抗体12
0を用いて構成される抵抗器130の一例を示す図であ
り、同図(a)は側面図、同図(b)は平面図、同図
(c)は同図(b)のB−B断面図である。
【0038】同図に示す抵抗器130は電力用抵抗器で
あり、略四角筒形状のケース131の収納部133内に
本実施形態にかかる偏平巻線抵抗体120を2つ接続し
たものを収納し、該収納部133内に充填材135を充
填密封固化して構成されている。
【0039】ここでケース131は金属製(例えばアル
ミニウム製)やセラミック製である。また充填材135
としては例えば耐熱シリコンセメントを用いる。
【0040】図13はこの実施形態に用いる偏平巻線抵
抗体120,120を示す斜視図である。同図に示すよ
うにこの実施形態においては、図11に示す偏平巻線抵
抗体120を2本用意して並列に並べ、抵抗線65の一
方の端部同士を接続片123で接続固定して構成されて
いる。
【0041】この抵抗器130のように偏平巻線抵抗器
120,120を用いれば、図12に示すように抵抗器
130の厚みの薄型化が図れる。またこの抵抗器をヒー
タとして用いた場合は被加熱物に対する接触面積を大き
くできるので被加熱物への伝熱効率が良くなる。
【0042】なお偏平巻線抵抗器120を他の構造の抵
抗器に適用しても良いことは言うまでもない。
【0043】ところで突起部(37,48,39)の形
状は上記実施形態に限定されず、種々の形状で良く、四
角柱形状の他に、例えば円柱形状,楕円柱形状,四角柱
形状以外の多角柱形状,その他の各種形状でもよい。ま
た突起部の数も一本以上であれば良い。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、良好な形状の偏平巻線抵抗体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる偏平巻線抵抗体
の製造装置の全体概略図である。
【図2】偏平巻線抵抗体の製造装置の要部概略斜視図で
ある。
【図3】芯材挿通部材30を示す図であり、同図(a)
は斜視図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、
同図(d)は裏面図、同図(e)は平面図である。
【図4】第二実施形態の芯材挿通部材30−2を示す図
であり、図4(a)は該芯材挿通部材30−2の斜視
図、図4(b)は製造された偏平巻線抵抗体の断面図で
ある。
【図5】第三実施形態の芯材挿通部材30−3を示す図
であり、図5(a)は該芯材挿通部材30−3の斜視
図、図5(b)は製造された偏平巻線抵抗体の断面図で
ある。
【図6】図3に示す芯材挿通部材30によって製造した
偏平巻線抵抗体の断面図である。
【図7】抵抗器110を示す斜視図である。
【図8】第四実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造装
置の全体概略図である。
【図9】第四実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造装
置の要部概略斜視図である。
【図10】芯材挿通部材30−4を示す図であり、同図
(a)は斜視図、同図(b)は正面図、同図(c)は側
面図、同図(d)は裏面図、同図(e)は平面図であ
る。
【図11】偏平巻線抵抗体120の斜視図である。
【図12】偏平巻線抵抗体120を用いて構成される抵
抗器130の一例を示す図であり、同図(a)は側面
図、同図(b)は平面図、同図(c)は同図(b)のB
−B断面図である。
【図13】抵抗器130に用いる偏平巻線抵抗体12
0,120を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 線材の束 15 芯材 20 硬化材付着手段 30 芯材挿通部材 33 スリット 37,37 突起部 50 抵抗線巻付手段 65 抵抗線 70 加熱手段 80 送りローラ 85 硬化材付着手段 90 乾燥手段 30−2 芯材挿通部材 30−3 芯材挿通部材 30−4 芯材挿通部材 39 突起部材 10−1,10−2 芯材 41,41 貫通孔 130 抵抗器 131 ケース 133 収納部 135 充填材

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリットを設けてなる芯材挿通部材を用
    意し、 芯材挿通部材のスリットに線材を束ねたものを通して該
    線材の束をスリットの形状を有する芯材に成形する工程
    と、 該成形された芯材に抵抗線を巻き付けていく工程とを具
    備することを特徴とする偏平巻線抵抗体の製造方法。
  2. 【請求項2】 スリットを設け、該スリットに線材の束
    を通して該線材の束をスリットの形状を有する芯材に成
    形する芯材挿通部材と、 前記成形された芯材の外周に抵抗線を巻き付けていく抵
    抗線巻付手段とを具備することを特徴とする偏平巻線抵
    抗体の製造装置。
  3. 【請求項3】 スリットを設け且つ該スリットの両端部
    又は該端部から所定距離内側に該スリットから突出する
    突起部を設けてなる芯材挿通部材を用意し、 芯材挿通部材のスリットに線材を束ねたものを通して該
    線材の束をスリットの形状を有する芯材に成形する工程
    と、 前記突起部の外側部分に抵抗線を巻き付けていく工程と
    を具備することを特徴とする偏平巻線抵抗体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 スリットを設け且つ該スリットの両端部
    又は該端部から所定距離内側に該スリットから突出する
    突起部を設け、該スリットに線材の束を通して芯材を成
    形する芯材挿通部材と、 前記突起部の外側部分に抵抗線を巻き付けていく抵抗線
    巻付手段とを具備することを特徴とする偏平巻線抵抗体
    の製造装置。
  5. 【請求項5】 スリットを設けてなる芯材挿通部材を用
    意し、 硬化剤を付着した線材を束ねたものを芯材挿通部材のス
    リットに通して該線材の束をスリットの形状を有する芯
    材に成形する工程と、 前記成形された芯材に抵抗線を巻き付けていく工程と、 抵抗線を巻き付けた芯材を加熱することで前記硬化剤を
    硬化させる工程とを具備することを特徴とする偏平巻線
    抵抗体の製造方法。
  6. 【請求項6】 線材の束に硬化材を付着する硬化材付着
    手段と、 スリットを設け該スリットに硬化剤を付着した線材の束
    を通してスリットの形状を有する芯材に成形する芯材挿
    通部材と、 前記成形された芯材に抵抗線を巻き付けていく抵抗線巻
    付手段と、 抵抗線を巻き付けた芯材を加熱することで前記硬化剤を
    硬化させる加熱手段とを具備することを特徴とする偏平
    巻線抵抗体の製造装置。
  7. 【請求項7】 突起部材を設け、該突起部材の両側に貫
    通孔を設けてなる芯材挿通部材を用意し、 芯材挿通部材の前記両貫通孔に線材を束ねたものを通し
    ていく工程と、 突起部材の外側部分の線材の外側に抵抗線を巻き付けて
    いく工程とを具備することを特徴とする偏平巻線抵抗体
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 突起部材を設け且つ該突起部材の両側に
    貫通孔を設け、該両貫通孔に線材の束を通して複数本の
    芯材を成形する芯材挿通部材と、 前記突起部材の外側部分の芯材の外側に抵抗線を巻き付
    けていく抵抗線巻付手段とを具備することを特徴とする
    偏平巻線抵抗体の製造装置。
  9. 【請求項9】 所定距離離して並列に並べた2本の芯材
    の周囲に抵抗線を巻き付けてなることを特徴とする偏平
    巻線抵抗体。
  10. 【請求項10】 所定距離離して並列に並べた2本の芯
    材の周囲に抵抗線を巻き付けてなる偏平巻線抵抗体を具
    備し、該偏平巻線抵抗体をケースの収納部内に収納して
    該収納部を充填材で封止したことを特徴とする抵抗器。
JP10314994A 1998-11-05 1998-11-05 偏平巻線抵抗体及びその製造方法及びその製造装置及び抵抗器 Expired - Fee Related JP3023608B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10314994A JP3023608B1 (ja) 1998-11-05 1998-11-05 偏平巻線抵抗体及びその製造方法及びその製造装置及び抵抗器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10314994A JP3023608B1 (ja) 1998-11-05 1998-11-05 偏平巻線抵抗体及びその製造方法及びその製造装置及び抵抗器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3023608B1 true JP3023608B1 (ja) 2000-03-21
JP2000150212A JP2000150212A (ja) 2000-05-30

Family

ID=18060140

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10314994A Expired - Fee Related JP3023608B1 (ja) 1998-11-05 1998-11-05 偏平巻線抵抗体及びその製造方法及びその製造装置及び抵抗器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3023608B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105180794A (zh) * 2015-08-17 2015-12-23 北京科技大学 一种丝栅式高温应变片用圆盘式制片机
CN109559863A (zh) * 2018-11-30 2019-04-02 广东福德电子有限公司 一种直立式板型电阻器

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016088541A1 (ja) * 2014-12-05 2016-06-09 Koa株式会社 巻線抵抗器およびその製造方法
JP6395625B2 (ja) * 2015-01-30 2018-09-26 Koa株式会社 巻線抵抗器の製造方法
JP6395581B2 (ja) * 2014-12-05 2018-09-26 Koa株式会社 巻線抵抗器
WO2017136908A1 (pt) * 2016-02-12 2017-08-17 Action Technology Indústria E Comércio De Eletroeletrônicos Ltda. Elemento resistivo estampado para emprego em equipamentos elétricos, processo de fabricação de elemento resistivo estamapado e aparelho dotado com elemento resistivo estampado

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105180794A (zh) * 2015-08-17 2015-12-23 北京科技大学 一种丝栅式高温应变片用圆盘式制片机
CN105180794B (zh) * 2015-08-17 2017-08-25 北京科技大学 一种丝栅式高温应变片用圆盘式制片机
CN109559863A (zh) * 2018-11-30 2019-04-02 广东福德电子有限公司 一种直立式板型电阻器
CN109559863B (zh) * 2018-11-30 2023-12-22 广东福德电子有限公司 一种直立式板型电阻器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000150212A (ja) 2000-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3023608B1 (ja) 偏平巻線抵抗体及びその製造方法及びその製造装置及び抵抗器
US7034258B2 (en) Hot runner heater device and method of manufacture thereof
JP2016515908A5 (ja)
US3153898A (en) Ringshaped members made from plastic material
JP4310999B2 (ja) 扁平形空芯コイルとその製造方法およびそれを用いたリニアモータ
CN107004475B (zh) 绕线式电阻器及其制造方法
JP3013041B1 (ja) 偏平巻線抵抗体の製造方法及び装置
JP2008154348A (ja) 固定子加熱方法
US20120011708A1 (en) Method for Forming Electrodynamic Machine Insulated Coils
JP2015077040A (ja) ステータ及びその製造方法
JPWO2021149832A5 (ja)
JPS6243328B2 (ja)
JPH05122911A (ja) 回転電機の固定子線輪の製造方法
JPH0522908A (ja) 回転電機用固定子及びその製造方法
JP6802244B2 (ja) コイル成形方法及び導線部材
JPS5883542A (ja) ブラシレスモ−タ
JPH0527238B2 (ja)
JP3045481U (ja) 絶縁被覆付き発熱線
JP2004119171A (ja) 電線接続部の絶縁方法、固定方法、絶縁構造及び固定構造
JP6395625B2 (ja) 巻線抵抗器の製造方法
SU1479960A1 (ru) Способ изготовлени стеклопластикового изол тора с оконцевател ми
JP4048237B2 (ja) シース型熱電対とその製造方法
JP2018087795A (ja) シース熱電対、シース型測温抵抗体またはシース型ヒータの製造方法、並びに該製造方法に用いる加熱装置
JP2002075083A (ja) 伸縮性コードの製造方法
JPS5885511A (ja) リアクトルの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110121

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120121

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130121

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees