JP3013041B1 - 偏平巻線抵抗体の製造方法及び装置 - Google Patents

偏平巻線抵抗体の製造方法及び装置

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JP3013041B1
JP3013041B1 JP31499398A JP31499398A JP3013041B1 JP 3013041 B1 JP3013041 B1 JP 3013041B1 JP 31499398 A JP31499398 A JP 31499398A JP 31499398 A JP31499398 A JP 31499398A JP 3013041 B1 JP3013041 B1 JP 3013041B1
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Abstract

【要約】 【課題】 良好な形状の偏平巻線抵抗体を得ることがで
きる偏平巻線抵抗体の製造方法及び装置を提供するこ
と。 【解決手段】 芯材挿通部材30に設けたスリットに、
硬化材含浸手段20によって硬化材を含浸させた線材の
束10を通して扁平な芯材15を成形した後、芯材15
に抵抗線巻付手段50によって抵抗線65を巻き付けて
行き、加熱乾燥手段70によって硬化材を硬化させ、そ
の後硬化材含浸手段85によって再び硬化材を含浸して
乾燥手段90によってこれを硬化し、その後所定長さ毎
に切断していくことで偏平巻線抵抗体を連続して得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は偏平巻線抵抗体の製
造方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は図4に示すように、グラス
ファイバーなどの線材の束を偏平形状に成形してなる芯
材15に抵抗線65を巻き付けてなる偏平巻線抵抗体1
00の両端に金属端子105,105を取り付けてなる
抵抗器110を開発した。なおこの抵抗器110には、
場合によってはその外周を図示しない耐熱絶縁シートで
覆ったり、セラミックケース内に埋設したりして使用す
る。また金属端子105,105にはリード線107,
107を取り付ける。
【0003】この抵抗器110によれば、芯材15の材
質が安価で薄型化が図れ、またこれをヒータとして用い
た場合は被加熱物に面接触できるので伝熱効率が向上す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記抵抗器1
10に用いる偏平巻線抵抗体100の製造は、グラスフ
ァイバー等の線材の束を偏平形状の芯材15に成形した
後、その外周に抵抗線65を巻き付ける必要があるが、
その製造方法及び装置として従来好適なものがなかっ
た。
【0005】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
ありその目的は、良好な形状の偏平巻線抵抗体を得るこ
とができる偏平巻線抵抗体の製造方法及び装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製造方法は、スリッ
トを設けてなる芯材挿通部材を用意し、芯材挿通部材の
スリットに線材を束ねた芯材を通す工程と、該芯材挿通
部材を通った芯材に抵抗線を巻き付けていく工程とを具
備することを特徴とする。また本発明にかかる偏平巻線
抵抗体の製造装置は、スリットを設け該スリットに線材
を束ねた芯材を通す芯材挿通部材と、前記芯材挿通部材
のスリットを通過した芯材の外周に抵抗線を巻き付けて
いく抵抗線巻付手段とを具備することを特徴とする。ま
た本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製造方法は、スリッ
トを設けてなる芯材挿通部材を用意し、芯材挿通部材の
スリットに線材を束ねた芯材を通す工程と、該芯材挿通
部材を通った芯材に抵抗線を巻き付けていく工程と、抵
抗線を巻き付けた芯材を偏平に成形する工程とを具備す
ることを特徴とする。また本発明にかかる偏平巻線抵抗
体の製造装置は、スリットを設け該スリットに線材を束
ねた芯材を通す芯材挿通部材と、前記芯材挿通部材のス
リットを通過した芯材の外周に抵抗線を巻き付けていく
抵抗線巻付手段と、抵抗線を巻き付けた芯材を偏平に成
形する偏平成形手段とを具備することを特徴とする。な
お前記偏平成形手段は、抵抗線を巻き付けた芯材を偏平
にするように挟持して送るローラによって構成されてい
ることが好ましい。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体
の製造方法は、スリットを設けてなる芯材挿通部材を用
意し、線材を束ねた芯材を前記芯材挿通部材のスリット
に通して行きながら且つ同時に芯材挿通部材の前後にお
いて芯材を所定の張力で引っ張っておく工程と、前記所
定の張力で引っ張られた状態で前記芯材挿通部材を通っ
た芯材に抵抗線を巻き付けていく工程とを具備すること
を特徴とする。また本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製
造装置は、スリットを設けてなる芯材挿通部材と、前記
芯材挿通部材のスリットを通していく線材の束を芯材挿
通部材の前後において所定の張力で引っ張っておく成形
且つ張力付与手段と、前記スリットを通過した芯材の外
周に抵抗線を巻き付けていく抵抗線巻付手段とを具備す
ることを特徴とする。また本発明にかかる偏平巻線抵抗
体の製造方法は、スリットを設けてなる芯材挿通部材を
用意し、予め線材を束ねてなる小芯材を複数本並べて全
体として偏平した芯材を形成する工程と、前記芯材挿通
部材のスリットに前記偏平した芯材を通す工程と、芯材
挿通部材を通った偏平芯材に抵抗線を巻き付けていく工
程とを具備することを特徴とする。また本発明にかかる
偏平巻線抵抗体の製造装置は、線材を束ねてなる小芯材
を複数本並べて全体として偏平した芯材を形成する偏平
芯材形成手段と、前記偏平した芯材を通すスリットを設
けた芯材挿通部材と、芯材挿通部材のスリットを通過し
た偏平した芯材の外周に抵抗線を巻き付けていく抵抗線
巻付手段とを具備することを特徴とする。また本発明に
かかる偏平巻線抵抗体の製造方法は、線材の束を偏平形
状に成形してこれに含浸した硬化剤を硬化することで芯
材を形成する工程と、前記成形硬化した芯材をスリット
に通す工程と、前記スリットを通った芯材に抵抗線を巻
き付けていく工程とを具備することを特徴とする。また
本発明にかかる偏平巻線抵抗体の製造装置は、線材の束
を偏平形状に成形してこれに含浸した硬化剤を硬化する
ことで芯材を形成する偏平芯材形成固定手段と、前記成
形硬化した芯材を通すスリットを設けた芯材挿通部材
と、前記スリットを通った芯材の外周に抵抗線を巻き付
けていく抵抗線巻付手段とを具備することを特徴とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 〔第一実施形態〕図1は第一実施形態にかかる偏平巻線
抵抗体の製造装置の全体概略図である。同図に示すよう
にこの製造装置は、多数本の線材を略偏平状に束ねてな
る線材の束10に硬化材を含浸せしめる硬化材含浸手段
20と、該線材の束10を通すことでこれを最終的な偏
平形状の芯材15に成形する芯材挿通部材30と、該成
形された芯材15に抵抗線65を巻き付けていく抵抗線
巻付手段50と、加熱乾燥手段70と、2本の送りロー
ラ80,80と、硬化材含浸手段85と、乾燥手段90
とを具備して構成されている。以下各構成部品について
説明する。
【0008】硬化材含浸手段20は液状のシリコンワニ
スを収納しており、その内部に線材の束10を通すこと
で該線材の束10をシリコンワニスに触れさせて含浸せ
しめる装置である。
【0009】次に図3は芯材挿通部材30を示す図であ
り、同図(a)は斜視図、同図(b)は正面図、同図
(c)は側面図、同図(d)は裏面図、同図(e)は平
面図である。
【0010】同図に示すように芯材挿通部材30は、金
属製の円柱棒の一方(裏面側)の端面に有低の円形の穴
31を設け、他方の端面に横方向に伸びる貫通する1本
のスリット33を設け、且つ該スリット33を設けた部
分が最も突出するようにその周囲をテーパ状に後退させ
たテーパ面35として構成されている。なお芯材挿通部
材30は図1に示す位置に図示しない固定手段によって
固定され静止されている。
【0011】図1に戻って抵抗線巻付手段50は、回転
ドラム51と、抵抗線65を巻き回した糸巻き部材61
とを具備して構成されている。ここで回転ドラム51は
図示しない駆動手段によってその全体が芯材挿通部材3
0の周囲を回転するように構成されている。そしてその
内周面側には糸送り用の2つの滑車53,55が固定さ
れている。一方糸巻き部材61はその外周に抵抗線65
が巻き回されており且つ回転ドラム51の内側でその全
体が芯材挿通部材30の周囲を回転自在になるように取
り付けられている。そして糸巻き部材61から引き出さ
れた抵抗線65は二つの滑車53,55を介して下記す
る芯材挿通部材30のスリット33から引き出した芯材
15に巻き付けられる。
【0012】次に加熱乾燥手段70は熱風を供給するド
ライヤーで構成されている。また送りローラ80,80
は図示しない駆動手段によって回転駆動されて芯材15
を硬化材含浸手段85方向に向けて送り出すように動作
する。硬化材含浸手段85は前記硬化材含浸手段20と
同様に、液状のシリコンワニスを収納しており、芯材1
5を通すことで該芯材15表面にシリコンワニスを塗布
する装置である。乾燥装置90はシリコンワニスを乾燥
して硬化させる装置である。
【0013】次にこの装置の動作を、図1と図2を用い
て説明する。
【0014】〔工程1〕まず多数本の細い線材の束10
を硬化材含浸手段20に連続して供給してゆき、該線材
の束10に硬化材(シリコンワニス)を含浸させる。線
材としては、例えば耐熱性のファイバー(グラスファイ
バー,テフロンファイバーなど)等を用いる。
【0015】〔工程2〕次に硬化材を含浸した線材の束
10を、図示の位置に固定した芯材挿通部材30内に、
その穴31(図3参照)の側から挿入し、スリット33
から引き出す。そしてスリット33から引き出された線
材の束10は、図2に示すように、該スリット33の形
状と同一の形状(偏平形状)に成形された芯材15とな
っている。
【0016】〔工程3〕そしてスリット33から引き出
された芯材15にはその周囲に抵抗線65が抵抗線巻付
手段50によって巻き付けられていく。具体的には回転
ドラム51を一定速度で回転駆動することによってこれ
と一体に回転する滑車53,55から抵抗線65が芯材
15に供給され巻き付けられていく。このとき抵抗線6
5の供給にともなって糸巻き部材61もその分回転す
る。抵抗線65としてはニクロム線,鉄クロム線,銅ニ
ッケル線等を用いる。
【0017】〔工程4〕次にスリット33を出て抵抗線
65を巻き付けた直後の芯材15を、加熱乾燥手段70
によって加熱することで前記芯材15に含浸させた硬化
剤を硬化させる。ここで加熱条件は、例えば加熱温度2
00〜300℃、加熱時間0.5〜3.0秒間とする。
これによって芯材15が抵抗線65を取り付けた状態の
まま硬化するので、一応この工程によって偏平巻線抵抗
体の製造が完了する。
【0018】〔工程5〕次に硬化材含浸手段85によっ
て再びその表面全体に硬化材(例えばシリコンワニス)
を塗布した後、乾燥手段90によって加熱し乾燥して硬
化する。その後偏平巻線抵抗体は所望の寸法に切断され
ていく。その後図4に示すようにその両端に金属端子1
05,105等を取り付ければ抵抗器110が完成す
る。
【0019】なお乾燥手段90によって乾燥・硬化する
にもかかわらず前記工程4において加熱乾燥手段70で
芯材15を硬化させるのは、抵抗線65を巻き付けた直
後に芯材15を硬化すれば、等ピッチで巻き付けた抵抗
線65が振動などの外力によってずれて疎な部分と密な
部分が生じてしまう恐れを確実に防止できるからであ
る。即ち硬化材含浸手段20によって含浸された硬化材
を加熱乾燥手段70によって硬化させることで抵抗線6
5を確実に等ピッチのまま固定しておくためである。ま
たなるべく速く芯材15を硬化させてこれが変形するの
を防止するためでもある。
【0020】なお場合によっては、工程4の加熱硬化を
省略しても良いし、逆に工程4を行うことで硬化材含浸
手段85と乾燥手段90を省略して工程5をなくしても
良い。
【0021】ところでこの実施形態においては、芯材1
5は芯材挿通部材30のスリット33を通過することで
一旦偏平形状に成形されるが、加熱乾燥手段70によっ
て硬化する前に抵抗線65を巻き回すので、抵抗線の材
質や径によってはこれを巻き回すことによる圧力によっ
て、一旦偏平に成形した芯材15が変形して例えば楕円
形状になってしまう恐れがある。以下の実施形態ではこ
の問題点をも解決しようとするものである。
【0022】〔第二実施形態〕図5は第二実施形態にか
かる偏平巻線抵抗体の製造装置の全体概略図であり、図
6はその要部概略斜視図である。両図において前記第一
実施形態と同一又は相当部分には同一符号を付してその
詳細な説明は省略する。この実施形態において第一実施
形態と相違する点は、芯材15に抵抗線65を巻き回し
た後に、2組の送りローラ80−1,80−1,80−
2,80−2(偏平成形手段)を通すとともに、その後
段に加熱乾燥手段70を設置した点のみである。2組の
送りローラ80−1,80−1,80−2,80−2の
何れか1組は駆動されない従動形のものであっても良
い。要は芯材15をその上下から押圧することでこれを
偏平形状に成形する偏平成形手段であれば良い。
【0023】即ちこの実施形態によれば、芯材挿通部材
30のスリット33によって一旦偏平に成形された芯材
15に抵抗線65を巻き回すことで該芯材15の形状が
変形しても、2組の送りローラ80−1,80−1,8
0−2,80−2を通すことでこれを再び偏平形状に成
形し直し、成形し直した直後の芯材15を加熱すること
で芯材15に含浸した硬化材を硬化させてこの形状に固
定するのである。それ以外の各工程は第一実施形態と同
様である。
【0024】なお上記実施形態では2組の送りローラ8
0−1,80−1,80−2,80−2によって抵抗線
65を巻き付けた芯材15を偏平に成形する偏平成形手
段を構成したが、成形できるのであれば該送りローラは
1組又は3組以上でも良く、また抵抗線65を巻き付け
た芯材15を偏平に成形するのであれば、他のどのよう
な機構の偏平成形手段を用いても良い。
【0025】〔第三実施形態〕図7は第三実施形態にか
かる偏平巻線抵抗体の製造装置の全体概略図であり、図
8はその要部概略斜視図である。両図において前記第一
実施形態と同一又は相当部分には同一符号を付してその
詳細な説明は省略する。この実施形態において第一実施
形態と相違する点は、芯材挿通部材30の前段に、テン
ションローラ81,81を設置した点のみである。テン
ションローラ81,81は従動形のローラであって、こ
れらの間を通過させる芯材15を挟持してこれを偏平に
すると同時に、これを回転させるのに所定の抵抗が必要
となるように構成されている。
【0026】即ちこの実施形態によれば、第一実施形態
と同様に送りローラ80,80が回転駆動されることで
芯材15がスリット33を通して送られていくが、この
実施形態においてはその際、テンションローラ81,8
1が該芯材15の移動に抵抗しながら回転する。言い替
えれば、テンションローラ81,81と送りローラ8
0,80の間の芯材15は偏平形状を保持したままで所
定の張力で引っ張られた状態となる。このため抵抗線6
5を巻き付ける際に、芯材15は変形しにくくなるので
ある。
【0027】なお上記実施形態では抵抗線65を巻き付
ける芯材15を所定の張力で引っ張る成形且つ張力付与
手段として、テンションローラ81,81と送りローラ
80,80とを用いたが、他の手段によって芯材15に
張力を付与しても良い。要は芯材15を所定の張力で引
っ張りながら芯材挿通部材30のスリット33を通して
いく成形且つ張力付与手段であれば、どのような構造の
ものであっても良い。
【0028】〔第四実施形態〕図9は第四実施形態にか
かる偏平巻線抵抗体の製造装置の全体概略図であり、図
10はその要部概略斜視図である。なお図10ではテン
ションローラ81,81と偏平芯材形成手段150の間
にある硬化材含浸手段20の記載を省略している。両図
において前記第一実施形態と同一又は相当部分には同一
符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0029】この実施形態において第一実施形態と相違
する点は、芯材挿通部材30の前段に、テンションロー
ラ81,81を設置した点と、硬化材含浸手段20の前
段に偏平芯材形成手段150を設置した点のみである。
【0030】ここでテンションローラ81,81は第三
実施形態と構造・作用・効果が同一なのでその説明は省
略する。
【0031】図11は偏平芯材形成手段150の斜視図
である。同図に示すように偏平芯材形成手段150は、
部材に並列に複数本の貫通する小孔151を設けて構成
されている。そしてこの小孔151には、それぞれ図1
0に示すように線材の束10aを通すことでそれぞれ小
芯材15aを成形すると同時にこれら小芯材15aを1
列に並列に並べることで1つの偏平な芯材15を形成す
るようにしている。その後は前記第一〜第三実施形態と
同様にスリット33を通して抵抗線65を巻き付けてい
くが、この実施形態の場合、予め小芯材15aを形成し
てこれを並列に並べることによって扁平な芯材15とす
るので、第一〜第三実施形態のようにバラバラな線材を
束ねたものを直接スリット33に通してこれを偏平に成
形する場合に比べて扁平な形状を保持する力が強く、従
ってこれに抵抗線65を巻き付けても扁平な芯材15は
変形しにくい。
【0032】なおこの実施形態においてはテンションロ
ーラ81,81を取り付けたので、第三実施形態と同様
の作用・効果によっても芯材15の偏平形状が変形しに
くい。但しこの実施形態において偏平芯材形成手段15
0による効果のみを期待する場合はテンションローラ8
1,81は必要ない。なおこの偏平芯材形成手段150
の小孔151の径を調節することで小孔151を小芯材
15aが通過する際に所定の抵抗が必要となるようにし
ておけば、この偏平芯材形成手段150がテンションロ
ーラ81,81の代わりの作用をし、芯材15に張力を
付与することができる。つまりこの場合は偏平芯材形成
手段150が成形且つ張力付与手段を兼ねることとな
る。
【0033】なお偏平芯材形成手段150は上記実施形
態のものに限定されず、要は線材を束ねた小芯材を複数
本並べて1つの偏平する芯材を形成するように構成した
偏平芯材形成手段であれば、どのような構造のものであ
っても良い。
【0034】〔第五実施形態〕図12は第五実施形態に
かかる偏平巻線抵抗体の製造装置の全体概略図である。
同図において前記第一実施形態と同一又は相当部分には
同一符号を付してその詳細な説明は省略する。この実施
形態において第一実施形態と相違する点は、硬化材含浸
手段20の前段にさらに加熱乾燥手段70−2と芯材挿
通部材30−2と硬化材含浸手段20−2とを設置した
点のみである。
【0035】ここで芯材挿通部材30−2は、図3に示
す芯材挿通部材30と同じ形状である。なおこの芯材挿
通部材30−2の場合は、抵抗線65を巻き付ける必要
がないので、必ずしも図3に示す芯材挿通部材30のよ
うにテーパ面35を設ける必要はなく、要はスリット3
3−2を通過させて芯材15を偏平状に成形する形状と
なっていれば良い。
【0036】一方硬化材含浸手段20−2は硬化材含浸
手段20と同様の構造であり、内部に通す線材の束10
にシリコンワニスを含浸せしめる装置である。加熱乾燥
手段70−2も前記加熱乾燥手段70と同様の構造であ
る。
【0037】即ちこの実施形態においては、多数本の細
い線材の束10を硬化材含浸手段20−2に連続して供
給して線材の束10に硬化材(シリコンワニス)を含浸
させた後、芯材挿通部材30−2のスリット33−2を
通して扁平な芯材15を形成し、加熱乾燥手段70−2
によって硬化材を硬化させることによって予め芯材15
を偏平状態に硬化しておき、再び硬化材含浸手段20に
よってその表面に硬化材を付着させて芯材挿通部材30
のスリット33を通して抵抗線65を巻く。抵抗線65
を巻いても芯材15は予め硬化しているので変形するこ
とはない。そして加熱乾燥手段70によって硬化材を硬
化させることで芯材15に抵抗線65を固定し、以下第
一実施形態と同様の操作によって偏平巻線抵抗体を製造
する。
【0038】なおこの実施形態においては加熱乾燥手段
70−2と芯材挿通部材30−2と硬化材含浸手段20
−2とによって偏平芯材形成固定手段を構成したが、線
材の束を偏平形状に成形してこれに含浸した硬化剤を硬
化することで芯材を形成する構造のものであればどのよ
うな構造の偏平芯材形成固定手段であってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、線材を束ねた構造の芯材であるにもかかわらず、良
好な形状の偏平巻線抵抗体が容易に得られるという優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造装
置の全体概略図である。
【図2】偏平巻線抵抗体の製造装置の要部概略斜視図で
ある。
【図3】芯材挿通部材30を示す図であり、同図(a)
は斜視図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、
同図(d)は裏面図、同図(e)は平面図である。
【図4】抵抗器110を示す斜視図である。
【図5】第二実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造装
置の全体概略図である。
【図6】第二実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造装
置の要部概略斜視図である。
【図7】第三実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造装
置の全体概略図である。
【図8】第三実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造装
置の要部概略斜視図である。
【図9】第四実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造装
置の全体概略図である。
【図10】第四実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造
装置の要部概略斜視図である。
【図11】偏平芯材形成手段150の斜視図である。
【図12】第五実施形態にかかる偏平巻線抵抗体の製造
装置の全体概略図である。
【符号の説明】
10 線材の束 15 芯材 20 硬化材含浸手段 30 芯材挿通部材 33 スリット 50 抵抗線巻付手段 65 抵抗線 70 加熱乾燥手段 80 送りローラ 85 硬化材含浸手段 90 乾燥手段 80−1,80−2 送りローラ(偏平成形手段) 81 テンションローラ(成形且つ張力付与手段) 150 偏平芯材形成手段 151 小孔 15a 小芯材 20−2 硬化材含浸手段(偏平芯材形成固定手段) 30−2 芯材挿通部材(偏平芯材形成固定手段) 70−2 加熱乾燥手段(偏平芯材形成固定手段)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリットを設けてなる芯材挿通部材を用
    意し、 芯材挿通部材のスリットに線材を束ねた芯材を通す工程
    と、 該芯材挿通部材を通った芯材に抵抗線を巻き付けていく
    工程とを具備することを特徴とする偏平巻線抵抗体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 スリットを設け、該スリットに線材を束
    ねた芯材を通す芯材挿通部材と、 前記芯材挿通部材のスリットを通過した芯材の外周に抵
    抗線を巻き付けていく抵抗線巻付手段とを具備すること
    を特徴とする偏平巻線抵抗体の製造装置。
  3. 【請求項3】 スリットを設けてなる芯材挿通部材を用
    意し、 芯材挿通部材のスリットに線材を束ねた芯材を通す工程
    と、 該芯材挿通部材を通った芯材に抵抗線を巻き付けていく
    工程と、 抵抗線を巻き付けた芯材を偏平に成形する工程とを具備
    することを特徴とする偏平巻線抵抗体の製造方法。
  4. 【請求項4】 スリットを設け、該スリットに線材を束
    ねた芯材を通す芯材挿通部材と、 前記芯材挿通部材のスリットを通過した芯材の外周に抵
    抗線を巻き付けていく抵抗線巻付手段と、 抵抗線を巻き付けた芯材を偏平に成形する偏平成形手段
    とを具備することを特徴とする偏平巻線抵抗体の製造装
    置。
  5. 【請求項5】 前記偏平成形手段は、抵抗線を巻き付け
    た芯材を偏平にするように挟持して送るローラによって
    構成されていることを特徴とする請求項4記載の偏平巻
    線抵抗体の製造装置。
  6. 【請求項6】 スリットを設けてなる芯材挿通部材を用
    意し、 線材を束ねた芯材を前記芯材挿通部材のスリットに通し
    て行きながら且つ同時に芯材挿通部材の前後において芯
    材を所定の張力で引っ張っておく工程と、 前記所定の張力で引っ張られた状態で前記芯材挿通部材
    を通った芯材に抵抗線を巻き付けていく工程とを具備す
    ることを特徴とする偏平巻線抵抗体の製造方法。
  7. 【請求項7】 スリットを設けてなる芯材挿通部材と、 前記芯材挿通部材のスリットを通していく線材の束を芯
    材挿通部材の前後において所定の張力で引っ張っておく
    成形且つ張力付与手段と、 前記スリットを通過した芯材の外周に抵抗線を巻き付け
    ていく抵抗線巻付手段とを具備することを特徴とする偏
    平巻線抵抗体の製造装置。
  8. 【請求項8】 スリットを設けてなる芯材挿通部材を用
    意し、 予め線材を束ねてなる小芯材を複数本並べて全体として
    偏平した芯材を形成する工程と、 前記芯材挿通部材のスリットに前記偏平した芯材を通す
    工程と、 芯材挿通部材を通った偏平芯材に抵抗線を巻き付けてい
    く工程とを具備することを特徴とする偏平巻線抵抗体の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 線材を束ねてなる小芯材を複数本並べて
    全体として偏平した芯材を形成する偏平芯材形成手段
    と、 前記偏平した芯材を通すスリットを設けた芯材挿通部材
    と、 芯材挿通部材のスリットを通過した偏平した芯材の外周
    に抵抗線を巻き付けていく抵抗線巻付手段とを具備する
    ことを特徴とする偏平巻線抵抗体の製造装置。
  10. 【請求項10】 線材の束を偏平形状に成形してこれに
    含浸した硬化剤を硬化することで芯材を形成する工程
    と、 前記成形硬化した芯材をスリットに通す工程と、 前記スリットを通った芯材に抵抗線を巻き付けていく工
    程とを具備することを特徴とする偏平巻線抵抗体の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 線材の束を偏平形状に成形してこれに
    含浸した硬化剤を硬化することで芯材を形成する偏平芯
    材形成固定手段と、 前記成形硬化した芯材を通すスリットを設けた芯材挿通
    部材と、 前記スリットを通った芯材の外周に抵抗線を巻き付けて
    いく抵抗線巻付手段とを具備することを特徴とする偏平
    巻線抵抗体の製造装置。
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