JP3005871B2 - 光ファイバーケーブル用テンションメンバ,それを適用した光ファイバケーブル、及び該テンションメンバの製造方法 - Google Patents

光ファイバーケーブル用テンションメンバ,それを適用した光ファイバケーブル、及び該テンションメンバの製造方法

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JP3005871B2 JP8531613A JP53161396A JP3005871B2 JP 3005871 B2 JP3005871 B2 JP 3005871B2 JP 8531613 A JP8531613 A JP 8531613A JP 53161396 A JP53161396 A JP 53161396A JP 3005871 B2 JP3005871 B2 JP 3005871B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、光ファイバケーブルに所定のケーブル強
度を付与する光ファイバケーブル用テンションメンバ,
同テンションメンバを一つの構成要素とする光ファイバ
ケーブル、及び該テンションメンバの製造方法に関する
ものである。
背景技術 図1は、従来の一般的な光ファイバケーブルの断面構
造の一例を示している。これは、軸心部に位置するテン
ションメンバ1と、その外周面に接合された一次被覆層
2と、この一次被覆層2の外周面に軸方向に沿って直線
状に或いは軸を中心として螺旋状に設けられた複数の溝
3にそれぞれ嵌挿された複数の光ファイバ束4と、これ
らの周囲を覆う二次被覆層5から構成されている。そし
て、かかるテンションメンバ1には、強化繊維として主
としてガラス繊維を用いた繊維強化プラスチックロッド
が用いられ、また一次,二次の被覆層2,5には、共にプ
ラスチック材料が用いられている。
ところで、このような一般的な構造をもつ光ファイバ
ケーブルにあっては、所定のケーブル強度を得るため
に、所定の太さのテンションメンバを用いることは当然
として、テンションメンバ1と一次被覆層2とが強固に
接合されていなければならない。そこで、従来の光ファ
イバケーブルでは、テンションメンバ1として表面が平
滑に仕上げられたものが用いられていたため、このテン
ションメンバ1の周面に予め接着剤6をコーティングし
て、このテンションメンバ1と一次被覆層2とが所期の
接合力にて接合されるようにしている。
しかしながら、この種のテンションメンバ1では、接
着剤6を予めコーティングしておかなければならないた
め、そのための材料費やコーティングのための設備費等
がかかってしまい、コストダウンにも限界がある。
そこで、かかる不具合を解消すると共に、テンション
メンバと一次被覆層との接合力を十分に確保するため、
例えば実開昭59−48509号公報,実開昭63−73710号公報
及び実公平3−26570号公報などに開示されているよう
に、テンションメンバの周面に所定の間隔をおいて間欠
的に又は連続的に複数の凹部又は凸部を形成し、テンシ
ョンメンバの周面に一次被覆層を直接成形することによ
り、両者の接合力を向上させる提案がなされている。
また、特開平1−166012号公報によれば、そこに記載
された光ファイバケーブル用の溝付スペーサは、上述の
従来一般的な構造をもつ光ファイバケーブルと同様に、
テンションメンバを一次と二次の合成樹脂の被覆層によ
り被覆するものであるが、その一次の合成樹脂被覆層を
低温で成形することにより周面に凹凸面を形成させるこ
とが開示され、同時にその一次の合成樹脂被覆層として
テンションメンバとの接着性をもつ樹脂材料を採用する
ことが好適である旨が開示されている。
しかして、上記実開昭59−48509号公報及び実開昭63
−73710号公報に開示されたテンションメンバはいずれ
も金属線からなるものであって、単にその被覆層を構成
する合成樹脂材料との密着性を改良するために周面に凹
凸を形成させているに過ぎず、その効果において従来の
表面が平滑な金属撚線を使用する場合と本質的な差異は
ない。一方、上記実公平3−26570号公報に開示された
テンションメンバは、繊維強化樹脂線を使用しているた
め被覆層との密着性が改善され、同時にこのテンション
メンバはその周方向に所定の間隔をおいて複数の凸条又
は凹条を長手方向に平行に形成しているために、被覆層
により被覆されたケーブル同士の撚り合わせ時に発生す
る捩じれモーメントによる被覆層の捩じれ変形が防止さ
れるという利点を有している。
しかし、前述の各公報に開示されたテンションメンバ
を採用する場合には、その凹部の深さ又は凸部の突出高
さが極めて大きく、かつその凹部間又は突部間の間隔が
大きいため、光ファイバを支持する合成樹脂被覆層の表
面にヒケなどによる成形歪みが発生し、光ファイバケー
ブルの光特性に大きな影響を与えることになる。このこ
とは、通信機能に様々な影響を発生させ、そのための機
能調整や管理に多大な時間が割かれ、場合によっては光
ファイバケーブル自体を廃棄せざるを得なくなることも
ある。
一方、上記特開平1−166012号公報による光ファイバ
ケーブル用の溝付きスペーサでは、テンションメンバで
ある抗張力体として亜鉛メッキ鋼線を例示すると共に、
その外周面を合成樹脂からなる第1被覆層と第2被覆層
により被覆して該溝付スペーサを製造するにあたり、前
記第1被覆層の成形を通常よりも低温で行うことにより
同第1被覆層の周面にメルトフラクチャによる凹凸面を
形成している。
しかし、前記メルトフラクチャによる凹凸の大きさ
を、光ファイバケーブル用の溝付きスペーサとして光フ
ァイバケーブルの機能に影響を与えない程度で且つ滑り
を発生させない大きさに設定することは困難であり、同
時に抗張力体として前述の如く金属線を使用する場合に
はその周辺部分の成形条件を厳しく設定する他に多様な
条件の設定が必要であり、これらは製造コストの増加に
つながる。
また、特に前記抗張力体としては例えば繊維強化樹脂
を採用する場合は、その凹凸を光ファイバケーブルの機
能に影響を与えない程度の大きさに発生させるために
は、単に一次被覆層の成形時における温度条件だけを低
温に設定すれば足りるものではなく、これを実現するに
は同公報に開示された成形条件以外に更に樹脂粘度や樹
脂の押出し速度などの成形条件の新たな設定が不可欠で
あり、これらはさらに大幅な製造コストの増加につなが
る。
本発明は、こうした従来の課題を解消すべくなされた
ものであり、その具体的な目的は特にテンションメンバ
として繊維強化プラスチックを採用した場合に、同テン
ションメンバと被覆層とが両者間に接着剤などを介在さ
せることなく強固に接合されると共に、その接合構造が
光ファイバケーブルの機能に悪影響を与えず、しかも大
幅にコストダウンが実現される、光ファイバケーブル用
テンションメンバ,該テンションメンバを適用した光フ
ァイバケーブル、及び該テンションメンバの製造方法を
を提供することにある。
発明の開示 上記目的を達成するために、本発明に係る光ファイバ
ケーブル用テンションメンバは、繊維強化プラスチック
を主体とするロッドからなり、光ファイバを支持する被
覆層が被覆接合される光ファイバケーブル用テンション
メンバであって、全周面に微細な凹凸がランダムでかつ
均等に分布して形成されてなることを主要な構成として
いる。
上記構成によれば、 安定に且つ高生産性の下で得られる本発明の光ファイ
バ用テンションメンバは、被覆層がテンションメンバの
表面にランダムでかつ均等に分布する微細な凹凸面に沿
って大きな接合面積をもって接合され、前記被覆層は同
テンションメンバの外周面の凹凸による摩擦力により、
完全に剥離することなく強固に接合される。従って、被
覆層にかかる抗張力は確実にテンションメンバに伝達さ
れることになる。また、テンションメンバが外周面に相
溶性を有する材料により構成される場合には、テンショ
ンメンバと被覆層とが溶着して剥離することなく、更に
強固に接合される。そして、前記テンションメンバを芯
材とする被覆層により光ファイバが支持される光ファイ
バケーブルは、成形後の前記被覆層の表面にテンション
メンバの周面に形成された凹凸による成形時に発生しや
すいヒケ等による成形模様が表出しないため、光ケーブ
ルとしての機能特性を高精度に発揮させることができ
る。
上記構成において、光ファイバ用テンションメンバの
外周面に設けられる凹凸は、好ましくは前記ロッドの成
形途中における表面に微細な凹凸を有する帯体の巻き付
け,巻き取りにより表出する帯体の巻き付け痕であるこ
とを特徴とする。更に、他の好ましい態様によれば、前
記外周面に設けられる凹凸が、成形途中において前記ロ
ッドの周面に被覆される合成樹脂層に添加された発泡性
樹脂または前記ロッドの周面に直接被覆された発泡層の
気泡による凹凸であり、或いはロッドの成形時にその周
面に押圧一体化された上記光ファイバを支持する被覆層
と相溶性を有する樹脂材料の付着により形成される。そ
して、この場合に光ファイバを支持する被覆層と相溶性
を有する前記樹脂材料が熱可塑性樹脂からなる繊維構造
体であって、この繊維構造体としては繊維からなる線状
体あるいは織布あるいは不織布等の繊維製布が代表的な
構造体である。また、前記樹脂材料としては粒状の樹脂
ペレットが使われる場合もある。更には、熱硬化製同樹
脂が含浸された繊維束の全周面に短繊維マットや不織布
などの繊維構造体が付着され、それらがロッド表面に露
出してなる凹凸であってもよい。また、前記ロッドの成
形時にその周面に前記光ファイバを支持する被覆層と相
溶性を有する微細材料が分布して形成されてなるもので
も良い。
そして、本発明の光ファイバケーブルは、前述の構成
を有する光ファイバケーブル用テンションメンバを芯材
として、該芯材に合成樹脂材料からなる被覆層が被覆接
合され、該被覆層が光ファイバを支持してなるものであ
る。
また、本発明に係る光ファイバケーブル用テンション
メンバの第1の製造方法は、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させ
ること、 熱硬化性樹脂を含浸させた前記繊維束の周面に微細な
凹凸がランダムでかつ均等に分布されてなる帯体を巻き
付けること、 該帯体が巻き付けられた前記繊維束を加熱硬化させる
こと、及び加熱硬化した前記繊維束の周面から前記帯体
を剥ぎ取ること、 を含む工程を備えてなり、 前記工程を連続的に繰り返すことによりロッドの外周
面に微細な凹凸をランダムでかつ均等に分布して表出さ
せるようにした方法である。
本発明に係る光ファイバケーブル用テンションメンバ
の製造方法は前記第1の製造方法以外にも、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させ
ること、 熱硬化性樹脂を含浸させた前記繊維束の全周面に、光
ファイバを支持する前記被覆層と相溶性を有する微細材
料をランダムでかつ均等に分布させて付着すること、及
び 該微細材料が付着された前記繊維束の全周面で前記繊
維束に含浸させた熱硬化性樹脂を加熱硬化させること、 を含む工程を備えてなり、 前記工程を連続的に繰り返して、前記ロッドの全周面
に微細な凹凸をランダムでかつ均等に分布して表出させ
るようにした、第2の製造方法を採用できる。
ここで、前記微細材料が不織布や編織物などの繊維製
布からなる繊維構造体が挙げられ、また前記微細材料と
して前記ロッドの周面に微細な凹凸を表出するに充分な
繊度をもつあるいはか微細な凹凸を表出するに充分な織
り方がされた熱可塑性合成繊維、或いはロッドの周面に
微細な凹凸を表出するに充分な粒度をもつ粉末状ペレッ
トであってもよい。
更に、本発明に係る光ファイバケーブル用テンション
メンバの第3の製造方法としては、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させ
ること、 熱硬化性樹脂を含浸させた前記繊維束の周面に繊維構
造体を付着すること、及び 該繊維構造体が付着された繊維束を加熱硬化させるこ
と、 を含む工程を備えてなり、 前記工程を連続的に繰り返して、前記ロッドの外周面
に微細な凹凸をランダムでかつ均等に分布して表出させ
るようにした方法が挙げられる。
これは、熱硬化性樹脂が含浸された繊維束の周面に短
繊維マットや不織布などの繊維構造体を付着し、樹脂を
加熱硬化してロッド表面に繊維構造体を露出させること
によって微細な凹凸を形成する方法であってもよい。
また、上記第1〜第3の製造方法の他にも、本発明に
係る光ファイバケーブル用テンションメンバの第4の製
造方法としては、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させ
ること、 前記繊維束に含浸した熱硬化性樹脂を加熱硬化させる
こと、 加熱硬化した前記繊維束の周面発泡性樹脂で被覆する
こと、及び 被覆された前記発泡性樹脂を加熱して発泡させるこ
と、 を含む工程を備えてなり、 前記発泡性樹脂の発泡により前記ロッドの全周面にラ
ンダムでかつ均等に分布された微細な凹凸を表出させる
ようにした方法を採用することもできる。
さらに、本発明に係る光ファイバケーブル用テンショ
ンメンバの第5の製造方法として、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させ
ること、 前記繊維束に含浸させた熱硬化性樹脂を加熱硬化させ
ること、 加熱硬化させれられた前記繊維束の周面を、更に熱硬
化性樹脂で被覆すること、 被覆層となった前記熱硬化性樹脂を加熱硬化させるこ
と、及び 前記熱硬化性樹脂に機械的な手段で微細な凹凸を形成
すること、 を含む工程を備えてなり、 前記機械的な手段で前期ロッドの全周面にランダムで
かつ均等に分布された微細な凹凸を形成するようにした
方法も採用することができる。
図面な簡単な説明 本発明は、以下の詳細な説明及び本発明の実施例を示
す添付図面により、より良く理解されるものとなろう。
なお、添付図面に示す実施例は、発明を特定することを
意図するものではなく、単に説明及び理解を容易とする
ものである。
図中、 図1は、光ファイバケーブルの従来例を示す一部破断
斜視図である。
図2は、本発明による光ファイバケーブルの一実施例
を示す一部破断斜視図である。
図3は、本発明による光ファイバケーブル用テンショ
ンメンバの一実施例の成形法の工程説明図である。
図4A,図4B及び図4Cは、本発明によるテンションメン
バであって、その表面の凹凸形状が異なる例をそれぞれ
示す正面図である。
図5Aは、図4AのVA−VA線に沿う拡大断面図である。
図5Bは、図4CのVB−VB線に沿う拡大断面図である。
図6Aは、テンションメンバの表面に凹凸を設ける手段
の他の例を示す説明図である。
図6Bは、図6AのVI B−VI B線に沿う拡大断面図であ
る。
図7は、テンションメンバの表面に凹凸を設ける手段
の更に他の例を示す説明図である。
図8は、本発明による2層タイプのテンションメンバ
であって、表面に紐状のファイバを巻き付けた例を示す
を斜視図である。
図9は、本発明による2層タイプのテンションメンバ
であって、表面に熱可塑性樹脂を点状に露出させた例を
示すを斜視図である。
図10は、2層タイプのテンションメンバの成形工程を
示す説明図である。
図11は、2層タイプのテンションメンバの表面に凹凸
を形成するための凹凸成形機の一例の概略的な構成説明
図である。
図12は、2層タイプのテンションメンバの表面に凹凸
を形成するための凹凸成形機の他の例の概略的な構成説
明図である。
図13は、図11又は図12に示した凹凸形成機の配置状態
を示す概略的な説明図である。
発明を実施するための好適な態様 以下に、本発明の好適実施例による光ファイバケーブ
ル用テンションメンバ,該テンションメンバを適用した
光ファイバケーブル、及び該同テンションメンバの製造
方法を添付図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の好適な実施形態を図示実施例に基づい
て具体的に説明する。なお、これらの実施例において、
図1に示した従来の光ファイバケーブルと実質的に同一
の構成部分については同一符号を付して、その詳しい説
明は省略する。また、図2及び図4に示す本発明のテン
ションメンバの構造図では、テープの巻き付けにより形
成されるテープ幅の巻き付け痕を、理解をしやすくする
ため、深いテープ痕として拡大して示しているが、実際
には後述するような光ファイバケーブルとしての機能特
性に悪影響を及ぼさない程度の大きさの痕跡である。
図2は、本発明による光ファイバケーブルの一実施例
の構造を模式的に示している。一次被覆層2の軸心を通
るテンションメンバ10の外周面には螺旋状の溝11が形成
されており、その少なくとも溝底に微細な凹凸模様が施
されている。そして、一次被覆層2は、このテンション
メンバ10に接着剤を介することなく直接モールディング
により接合されて一体化されている。この両者の軸方向
の接合は、溝底に凹凸面を有する螺旋状の溝11が持つ摩
擦力によって強固になされる。
前記テンションメンバ10は、繊維強化プラスチック
(以下、FRPという。)から構成されており、その外周
面の螺旋状の溝11はテンションメンバ10の成形時に、未
硬化の強化繊維プラスチックからなる成形ロッドに織布
や不織布などの表面に細かい凹凸を有するテープを巻き
付けたときに生じるテープ痕である。そして、テープ痕
である溝11の底面に形成される微細な凹凸模様は、前記
織布や不織布などの織組織痕や繊維痕である。そして、
これらのテープ痕や織組織痕等は、前記成形ロッドにテ
ープを巻き付けてからそれを所定の型をもつダイスに通
して周面を押圧しながら加熱硬化させたあと、前記テー
プを成形ロッドから引き剥がすことにより形成される。
図3は、前記テンションメンバ10の成形工程の一例を
示している。まず、ロッド引き取り装置12の駆動に従っ
てロービングラック13から多数本の補強繊維(ガラス繊
維、旭ファイバグラス社製、T−30ロービング)14が、
所要の張力を与えられながら引き揃えられて引き出され
る。このときの補強繊維14には、図示せぬトルクリミッ
タにより約10〜40kgの張力がかけられる。これらの補強
繊維14としては、電気絶縁性の無アルカリガラス繊維の
ほかに、カーボン繊維,アラミド繊維等の無機や有機の
繊維が使われる。
引き揃えられて引き出される補強繊維14は、レジンバ
ス装置15にて不飽和ポリエステル樹脂(小松化成社製
KPR)に浸漬された後、スクィーズ部材16にてスクィー
ズされ、さらに未硬化のマトリックスレジンを含浸させ
た繊維束17に束ねられて成形ロッド状にプリフォームさ
れる。ついで、テープ巻き付け装置18にて、この繊維束
17にテープ19が螺旋状に巻き付けられる。前記マトリッ
クスレジンには、前述の不飽和ポリエステル樹脂以外に
も、エポキシ樹脂,フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂
や、ナイロン,ポリエステル等の熱可塑性樹脂を用いる
ことができる。
テープ巻き付け装置18によるテープ19の巻き付けは繊
維束17に対してある角度をもたせてテープ19を繰り出す
ことにより行われるが、この繰り返し角度は繊維束17へ
の巻き付け角度と同一となるように設定される。この両
角度が異なると、巻き付けピッチにずれが生じたり、ま
たそのための巻き付けたテープ19が歪んでしまい、その
ため成形品の性状に異常を来たしたり、連続成形性が損
なわれることになる。
テープ19が巻き付けられた繊維束17が加熱金型装置20
にて加熱硬化された後に、テープ巻き取り装置21にて繊
維束17の表面に螺旋状に巻き付けられたテープ19が引き
剥がされながら巻き取られ、同時にテープ19が引き剥が
された成形ロッドはロッド引き取り装置12により所定の
速度で連続的に引き取られる。こうして、図4Aに示すよ
うな成形品である溝底に微細な凹凸が付与された螺旋状
溝付きのFRP製ロッド、即ちテンションメンバ10が得ら
れる。
上記溝11の溝底に形成される凹凸模様は、表面に表出
する織り模様や繊維などの微細な凹凸を有する編織布や
不織布等からなる繊維構造体としてテープ19を、熱硬化
性樹脂を含浸した前記繊維束に巻き付けたときの押圧力
により、テープ地の前記模様などが転写されることによ
り得られる。従って、テープ19の構成繊維及び糸の太さ
や織り組織により、微細な凹凸面積比や凹凸高さを容易
に調整できる。なお、上記テープ19は編織物や不織布以
外に、少なくとも片面に微細な凹凸を有する合成樹脂フ
ィルムを用いてもよい。こうした合成樹脂フィルムとし
ては、テフロン製フィルムのようにマトリックスレジン
との濡れ性を有さないものを用いることが望ましい。こ
うすれば、フィルムの繰り返し使用も可能となる。
なお、前記実施例では1本の螺旋状の溝11を設ける例
を示したが、テープ巻き付け装置18と巻き取り装置21と
をそれぞれのテープが所定の交差角度をもって交差する
ように逆向きに2台ずつ設けることにより、図4Bに示す
ように、成形ロッドの周面に交差した2本の螺旋状の溝
11が形成されるようにしてもよい。
また、テンションメンバ10の外周面の微細な凹凸は、
所望の間隔をもたせてリング状に形成することもできる
が、ロッド成形時にテープ19を隙間なく巻き付けたり、
或いはテープ19でロッド全周面を長さ方向に連続的に包
み込んで、図4Cに示す如く、テンションメンバ10の全周
面の微細な凹凸がランダムにかつ均等に分布するように
形成されるようにしてもよい。さらに、全周面を微細な
凹凸模様を形成した表面に螺旋状の溝を改めて形成して
もよく、要は光ファイバケーブルとしての特性を失わう
ことなく、同時にテンションメンバ10と被覆層2との密
着性が確保され、両者に軸方向のズレを生じなせない凹
凸模様であればいかなる模様であるかを問わない。
テンションメンバ10の外周全面にテープを用いて微細
な凹凸を設けるための方法としては、上記例の他にも次
のような方法が採用できる。第6A及び第6Bに示す例で
は、幅が繊維束17の円周長の1/2の幅寸法をもつ2本の
繊維織物からなるテープ19a,19bで繊維束17を直径方向
において両側から包み込み、即ち半周面ずつ包み込み、
この状態で加熱金型装置20で加熱硬化してから、この2
本のテープ19a,19bを剥ぎ取るようにしている。また、
可能な場合は、前記テープ幅を繊維束17の円周長に等し
く設定し、一挙に繊維束17の全周面を包み込むようにし
て、加熱硬化後に同テープを引き剥がすようにしてもよ
い。従って、本発明における帯体の巻き付け、巻き取り
は、こうした包み込み及び引き剥がしをも意味する。
また、微細な凹凸を設けるための上記テープを繰り返
し使用するために、図7に示すように、前記2本のテー
プ19a,19bを繊維束17の走行路に沿って上下にエンドレ
スに掛け渡し、これを駆動手段を用いて加熱金型装置20
の上流側と下流側との間で回動させるようにしてもよ
い。この場合、上記一対のテープ19a,19bは繊維束17に
接触する片面だけに微細な凹凸を有するものでよく、ま
たテープ19a,19bには繰り返し使用を可能にするためマ
トリックスレジンに対する濡れ性を有しない素材を使用
することが望ましい。さらには、形状の安定性をも確保
しようとする場合には、前記テープ19a,19bの材料に形
状記憶合金などを利用することもできる。
上述のように、テープ19,19a,19bにて直径3.5mmのテ
ンションメンバ10の表面に微細な凹凸を付与するにあた
って、同テープ19,19a,19bは厚さ0.1mm,幅13mmのものが
使用され、このテープ19,19a,19bを引き剥がした後の微
細な凹凸は、長手方向に1mmピッチで存在し、幅0.5mm,
長さ0.5mm,深さ0.5mmであった。これは、従来の接着剤
を用いる場合の接着剤層の全体厚さより小さい寸法であ
る。かかるテープ厚みによるテープ痕と織り組織や繊維
自体による微細な凹凸の深さであれば、成形ロッドを上
述のテンションメンバとして採用しても、被覆層2の成
形時に同被覆層2の表面に成形により発生しやすいヒケ
などの成形歪みが発生せず、ケーブル化したのちにも光
ファイバの特性が損なわれることがなく、同時に前記被
覆層2との接合強度も確保され、軸線方向にズレも生じ
ることがない。そして、ケーブル化した場合の更なる小
型化を図ることもできるようになる。
上記テンションメンバ10の表面に微細な凹凸を形成す
る手段としては、上記テープを巻き付け及び剥ぎ取りに
よる手段の他に、次の挙げる手段がある。
(接着層タイプ) 上記加熱金型装置20にて加熱硬化前の未硬化の熱硬化
性のマトリックスレジンを含浸させた繊維束17の表面
に、熱可塑性樹脂からなるマルチフィラメントからなる
ロービング又は短繊維群からなるスライバーなどの紐状
の繊維条を巻き付けてから、加熱金型装置20に押圧加熱
する。このときの加熱金型装置20の加熱温度は、繊維束
17に含浸させた熱硬化性のマトリックスレジンは硬化す
るが、繊維束17に巻き付けた熱可塑性のファイバは溶解
しない温度となるように制御する。これにより、第8に
示されるように、テンションメンバ10の周面に、偏平な
繊維群22からなる熱可塑性樹脂部分が部分的に露出する
ようにして一体に成形される。
しかして、このようにして成形したテンションメンバ
10を、その表面に露出した上記熱可塑性樹脂(繊維群2
2)による微細な凹凸部分が溶融状態になる温度に加熱
した状態で、これに光ファイバの支持部材である上記被
覆層2を被覆する。かかる構成により、テンションメン
バ10と被覆層2とが熱可塑性樹脂を介して強固に接合さ
れる。この場合、上記繊維群22の材質として光ファイバ
ケーブルの前記被覆層との相溶性(融着性)がよいもの
を選択する。
上記紐状の熱可塑性樹脂からなる繊維群22をマトリッ
クスレジンを含浸させた繊維束17に巻き付ける代りに、
前記被覆層との相溶性(融着性)がよい熱可塑性樹脂か
らなり、テンションメンバ10の成形後の表面に微細な凹
凸が形成されるに充分な粒度を有する粉末状のペレット
をマトリックスレジンを含浸させた繊維束17の周面に噴
霧などにより付着させることもできる。更に、マトリッ
クスレジンを含浸させた前記繊維束17に、不織布やガラ
ス繊維マットを巻き付けてから加熱成形するようにして
もよい。このときの未硬化の繊維束17には、マトリック
スレジンの含浸量を少なくしておく。従って、この繊維
束17に前記不織布などを巻き付けてから加熱成形した場
合には、この不織などはマトリックスレジンの硬化によ
り繊維束17の表面に接着されるが、このマトリックスレ
ジンが不織布などの表面にまで浸み出てこない。そのた
め、加熱成形されたテンションメンバ10の表面は上記不
織布やガラス繊維マットで覆われるようになり、その表
面に前記不織布などによる微細な凹凸が形成され、この
凹凸によりテンションメンバ10と光ファイバケーブルの
上記被覆層2とが強固に接着される。
なお、テンションメンバ10の表面に熱可塑性樹脂を部
分的に露出させる手段としては、レジンバス装置15内の
マトリックスレジン中に熱可塑性樹脂からなる粉末を混
入しておいてもよい。
この場合、マトリックスレジンを含浸させた繊維束17
はそのまま加熱金型装置20にて加熱成形する。このとき
もこの加熱成形温度は、熱可塑性樹脂が溶融しない温度
に設定する。このようにして成形されたテンションメン
バ10は、図9に示すように、これの表面に熱可塑性樹脂
23が点状に露出され、この点状の熱可塑性樹脂23が上記
被覆層2の成形時には溶融してテンションメンバ10と被
覆層2との間で凹凸状の接着剤として機能する。
(2層タイプ) (a)発泡性樹脂を用いるもの。
熱硬化性のマトリックスレジンを含浸させた繊維束17
を加熱硬化させ、その後押出し樹脂被覆機にて熱硬化性
樹脂を被覆する際に、この被覆樹脂中に発泡性樹脂を添
加し、被覆樹脂の硬化時にその表面に、発泡性樹脂の発
泡により微細な凹凸を形成させる。図10はその成形工程
の一例を示すもので、加熱金型装置20にて加熱成形され
たテンションメンバ10の表面に樹脂塗布装置31にて発泡
性樹脂を添加した熱硬化性樹脂を被覆し、ついで後硬化
用金型32にて再度硬化させる。このとき、上記被覆用の
熱硬化性樹脂としては、主材であるリポキシR804(昭和
高分子社製)100部に対して硬化剤TBPOを2部添加し、
これに発泡剤ビニホール(永和化成工業社製)を10部添
加したものを用いた。しかして、後硬化用金型32より出
てきたテンションメンバ10の表面には、約0.01〜0.2mm
前後の直径をもつ凹凸がランダムに均等に散らばるよう
にして生じていた。
(b)機械加工によるもの。
熱硬化性のマトリックスレジンを含浸させた繊維束17
を加熱硬化させ、その後押出し樹脂被覆機にて熱硬化性
樹脂を繊維束17の外側に被覆し、加熱硬化後、被覆され
た表面に機械加工にて凹凸を設ける。この被覆層は強度
に寄与しないので薄い方が望ましく、0.2〜0.5mm程度が
適当である。かかる機械加工に用いる機械としては、被
覆層の表面を切削できるものであれば何んでもよく、例
えば旋盤,ローレット加工機,ウォータジェット加工
機,レーザ加工機等がある。また、ショットピーニング
などによる粒子の吹き付けによって凹凸を設けてもよ
い。
そしてさらに、上記被覆層の表面に圧電アクチュエー
タを用いて微細な凹凸を設けるようにしてもよい。この
圧電アクチュエータを用いた凹凸の成形方法を以下に説
明する。まず、この方法に用いられる凹凸成形機Aの概
略的な構成を図11に示す。この凹凸成形機Aは、テコ式
変位拡大機構を用いており、機体24と、この機体24に支
点24aにて微小範囲にわたって回動可能に結合されたテ
コ部材25と、このテコ部材25の一側部に機体24との間に
介装されていて通電することによりテコ部材25に回動力
を付与する積層型の圧電アクチュエータ26と、テコ部材
25の他側部に上記回動方向に向けて突設したニードル27
とからなっている。
上記テコ部材25には変位拡大機構が採用され、支点か
ら圧電アクチュエータ26の作用点までの距離をa、支点
からニードル27までの距離をbとしたとき、例えばa:b
=1:25になっていて、圧電アクチュエータ26が10μm変
位したときにニードル27が約0.25mm変位させられるよう
になっている。なお、ニードル27の先端の径は0.2mmに
してある。
一方、図12はフライトアクチュエータ方式の凹凸成形
機Bを示している。これは、積層型の圧電アクチュエー
タ26が、機体24に一端を固着したばね材28の先端部に設
けたニードル27の基端にアーマチャ29を介して当接され
た機構となっている。この構成のものも、圧電アクチュ
エータ26の作動によりニードル27が0.25mm程度変位する
ようにしてある。
上記凹凸成形機AまたはBは、図13に示すように、成
形された2層タイプのテンションメンバ10が隙間なく貫
通する管体30の周囲に、螺旋環状にこの管体30で支持す
ること等により複数配置し、それぞれのニードル27をこ
の管体30に設けた案内孔に、先端が管体30の内周面に略
一致するように臨ませる。直径が3.5mmのテンションメ
ンバ10の表面に、0.2mm間隔で0.2mmの深さの凹凸を成形
する場合、テンションメンバ10の表面に0.2mm間隔で凹
凸成形機AまたはBを上記管体30の周囲に配置する必要
があるが、凹凸成形機AまたはBは機体24がにードル27
よりもはるかに太いので狭い間隔で配置することが難し
い。しかし、凹凸成形機AまたはBは上記したように管
体30に螺旋環状に配置されているので、所定の狭い間隔
に配置できる。また、凹凸が形成されるためには一方の
凹凸成形機によるインパクトを上記管体30の反対側で受
けとめなければならないが、上記のように所定の狭い間
隔で配置されているので問題はない。
この構成の凹凸成形機AまたはBを用いた凹凸成形の
一例を示すと、以下のようになる。
直径3.5mmのテンションメンバ10を4m/minを成形速度
で成形した後、それを管体30を通過させる。そして、こ
のときに、各圧電アクチュエータ26を167ストローク/se
cで駆動させた。その結果、管体30を通過したテンショ
ンメンバ10の表面に、深さが0.2mmの圧痕が0.2mmの間隔
をもって整然と成形された。
以上の各実施例では、テンションメンバ10が一次被覆
層2の中心部に配置される例を示したが、これのほか
に、テンションメンバ10を光ファイバケーブルの外周に
配置し、これをテープなどで光ファイバケーブルに接着
するようにする使用方法もある。すなわち、この発明の
テンションメンバは光ファイバを補強するための抗張力
体一般として用いることができる。
上述の説明からも明らかなように、本発明によれば、
光ファイバ用テンションメンバを光ファイバを支持する
被覆層と接着剤を介することなく強固に接合できるとと
もに、該テンションメンバの表面に形成される微細な凹
凸が前記被覆層の成形時に影響せず、その結果、光ファ
イバケーブルの製造後にあっても光ファイバの高精度な
機能特性が確保されるばかりでなく、上記被覆層と該テ
ンションメンバとの接合工程での接着剤塗布工程を省く
ことができるため、大幅なコストダウンにつながる。
そして、本発明によれば、光ファイバ用テンションメ
ンバの外周面に設けられる凹凸が、帯体の巻き付け痕に
て、また成形時に発生させる気泡により、或いは微細材
料をテンションメンバの本体周面に付着一体化した微細
材料により構成できることにより、その形成は効率的に
かつ確実になされる。
また、本発明によれば、帯体の形状を適宜に選択する
ことにより凹凸の深さを容易にコントロールできる。ま
た、帯体として被覆層を構成する樹脂と剥離性のよいも
のを採用すれば、この帯体を繰り返し使用することがで
きる。さらに、帯体をロッドの全周面に巻きつけたり、
あるいは軸方向に沿わせて突き込んだりして、部分的に
或いは全面的に巻き付けることによって、微細な凹凸を
形成する総面積を容易に調整することができる。
また、本発明によれば、テンションメンバは、その成
形工程にて、これの表面に光ファイバを支持する被覆層
と相溶性,付着性を有する材料が予め食い込んで一体化
されていること、或いは巻き付け接合されているので、
このテンションメンバを用いれば、光ファイバケーブル
の製造工程において、格別に両者を接着させるための接
着剤の塗付工程などが省略でき、しかも該テンションメ
ンバを光ファイバを支持する被覆層と良好にかつ強固に
接合一体化できる。
さらに、本発明に係るテンションメンバの製造方法に
よれば、テンションメンバを光ファイバを支持する被覆
層と良好にかつ強固に接合できるようにした機能を、テ
ンションメンバ本来の製造工程において連続して付与す
ることができるため、その製造工程が殊更に複雑化する
ことなく、光ファイバを支持する被覆層に対する良好な
接着性を備えたテンションメンバを製造することができ
る。
なお、本発明は例示的な実施例について説明したが、
開示した実施例に関して、本発明の要旨及び範囲を逸脱
することなく、種々の変更、省略、追加が可能であるこ
とは、当業者において自明である。従って、本発明は、
上記の実施例に限定されるものではなく、請求の範囲に
記載された要素によって規定される範囲及びその均等範
囲を包含するものとして理解されなければならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住谷 明 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松 製作所 研究所内 (72)発明者 秋元 治人 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松 製作所 研究所内 (72)発明者 小沢 延行 千葉県市原市潤井戸2082番地 小松化成 株式会社 千葉工場内 (56)参考文献 特開 平1−207710(JP,A) 実開 昭59−48509(JP,U) 実開 平4−24710(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/44

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化プラスチックを主体とするロッド
    からなり、光ファイバを支持する被覆層が被覆接合され
    る光ファイバケーブル用テンションメンバであって、周
    面に形成された螺旋状の溝の底面に微細な凹凸が分布し
    て形成されてなることを特徴とする光ファイバケーブル
    用テンションメンバ。
  2. 【請求項2】前記微細な凹凸が、前記ロッドの成形途中
    における表面に微細な凹凸を有する帯体の巻き付け及び
    巻き取りにより表出する、該帯体の巻き付け痕であるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の光ファイバケーブル
    用テンションメンバ。
  3. 【請求項3】前記帯体が編織物,不織布などの繊維構造
    体又は合成樹脂フィルムからなることを特徴とする、請
    求項2に記載の光ファイバケーブル用テンションメン
    バ。
  4. 【請求項4】繊維強化プラスチックを主体とするロッド
    からなり、光ファイバを支持する被覆層が被覆接合され
    る光ファイバケーブル用テンションメンバであって、前
    記ロッドの成形時にその周面に前記光ファイバを支持す
    る被覆層と相溶性を有する微細材料が分布して形成され
    てなる光ファイバケーブル用テンションメンバ。
  5. 【請求項5】前記微細材料が熱可塑性樹脂からなる繊維
    構造体の構成材料であることを特徴とする、請求項4に
    記載の光ファイバケーブル用テンションメンバ。
  6. 【請求項6】前記繊維構造体が繊維製帯状物からなるこ
    とを特徴とする、請求項5に記載のファイバケーブル用
    テンションメンバ。
  7. 【請求項7】前記微細材料が熱可塑性樹脂粒子からなる
    粉末状ペレットであることを特徴とする、請求項4に記
    載の光ファイバケーブル用テンションメンバ。
  8. 【請求項8】前記微細な凹凸が、前記ロッドの成形途中
    において前記ロッドの表面に被覆される合成樹脂層に添
    加した発泡性樹脂の発泡により形成された微細な凹凸で
    あることを特徴とする、請求項1に記載の光ファイバケ
    ーブル用テンションメンバ。
  9. 【請求項9】前記微細な凹凸が、機械的な手段により形
    成された微細な凹凸であることを特徴とする、請求項1
    に記載の光ファイバケーブル用テンションメンバ。
  10. 【請求項10】前記微細な凹凸が、加熱成形前の前記ロ
    ッドに巻き付けられて成形途中から前記ロッドの表面に
    露出した繊維構造体の表面の凹凸であることを特徴とす
    る、請求項1に記載の光ファイバケーブル用テンション
    メンバ。
  11. 【請求項11】繊維強化プラスチックを主体とするロッ
    ドからなり、光ファイバを支持する被覆層が被覆接合さ
    れる光ファイバケーブル用テンションメンバの製造方法
    であって、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させる
    こと、 熱硬化性樹脂を含浸させた前記繊維束の周面に微細な凹
    凸がランダムでかつ均等に分布されてなる帯体を巻き付
    けること、 該帯体が巻き付けられた前記繊維束を加熱硬化させるこ
    と、及び 加熱硬化した前記繊維束の周面から前記帯体を剥ぎ取る
    こと、 を含む工程を備えてなり、 前記工程を連続的に繰り返すことによりロッドの外周面
    に微細な凹凸をランダムでかつ均等に分布して表出させ
    るようにした、光ファイバケーブル用テンションメンバ
    の製造方法。
  12. 【請求項12】繊維強化プラスチックを主体とするロッ
    ドからなり、光ファイバを支持する被覆層が被覆接合さ
    れる光ファイバケーブル用テンションメンバの製造方法
    であって、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させる
    こと、 熱硬化性樹脂を含浸させた前記繊維束の全周面に、光フ
    ァイバを支持する前記被覆層と相溶性を有する微細材料
    をランダムでかつ均等に分布させて付着すること、及び 該微細材料が付着された前記繊維束の全周面で前記繊維
    束に含浸させた熱硬化性樹脂を加熱硬化させること、 を含む工程を備えてなり、 前記工程を連続的に繰り返して、前記ロッドの全周面に
    前記微細材料をランダムでかつ均等に分布して表出させ
    るようにした、光ファイバケーブル用テンションメンバ
    の製造方法。
  13. 【請求項13】前記微細材料が、不織布や編織物などの
    繊維製構造体として前記繊維束の全周面に付与したもの
    であることを特徴とする、請求項12に記載の光ファイバ
    ケーブル用テンションメンバの製造方法。
  14. 【請求項14】前記繊維構造体が帯体であって、前記繊
    維束の周面に帯体を巻き付けることを特徴とする、請求
    項13に記載の光ファイバケーブル用テンションメンバの
    製造方法。
  15. 【請求項15】前記微細材料が前記ロッドの周面に微細
    な凹凸を表出するに充分な粒度をもつ粉末状ペレットで
    あり、前記微細材料を熱硬化性樹脂が含浸された繊維束
    の全周面に付与することを特徴とする、請求項12に記載
    の光ファイバケーブル用テンションメンバの製造方法。
  16. 【請求項16】繊維強化プラスチックを主体とするロッ
    ドからなり、光ファイバを支持する被覆層が被覆接合さ
    れる光ファイバケーブル用テンションメンバの製造方法
    であって、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させる
    こと、 熱硬化性樹脂を含浸させた前記繊維束の周面に繊維構造
    体を付着させること、及び 該繊維構造体が付着された繊維束を加熱硬化させるこ
    と、 を含む工程を備えてなり、 前記工程を連続的に繰り返して、前記ロッドの外周面に
    微細な凹凸をランダムでかつ均等に分布して表出させる
    ようにした、光ファイバケーブル用テンションメンバの
    製造方法。
  17. 【請求項17】前記微細な凹凸が、加熱成形前の前記ロ
    ッドに巻き付けられて成形途中から前記ロッドの表面に
    露出した繊維構造体の表面の凹凸であることを特徴とす
    る、請求項16に記載の光ファイバケーブル用テンション
    メンバの製造方法。
  18. 【請求項18】前記繊維構造体が帯体であって、熱硬化
    製樹脂が含浸された前記繊維束の周面に該帯体を巻き付
    けることを特徴とする、請求項16に記載の光ファイバケ
    ーブル用テンションメンバの製造方法。
  19. 【請求項19】繊維強化プラスチックを主体とするロッ
    ドからなり、光ファイバを支持する被覆層が被覆接合さ
    れる光ファイバケーブル用テンションメンバの製造方法
    であって、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させる
    こと、 前記繊維束に含浸した熱硬化性樹脂を加熱硬化させるこ
    と、 加熱硬化した前記繊維束の周面を発泡性樹脂で被覆する
    こと、及び 被覆された前記発泡性樹脂を加熱して発泡させること、 を含む工程を備えてなり、 前記発泡性樹脂の発泡により前記ロッドの全周面にラン
    ダムでかつ均等に分布された微細な凹凸を表出させるよ
    うにした、光ファイバケーブル用テンションメンバの製
    造方法。
  20. 【請求項20】繊維強化プラスチックを主体とするロッ
    ドからなり、光ファイバを支持する被覆層が被覆接合さ
    れる光ファイバケーブル用テンションメンバの製造方法
    であって、 連続的に供給される繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させる
    こと、 前記繊維束に含浸させた熱硬化性樹脂を加熱硬化させる
    こと、 加熱硬化させられた前記繊維束の周面を、更に熱硬化性
    樹脂で被覆すること、 被覆層となった前記熱硬化性樹脂を加熱硬化させるこ
    と、及び前記熱硬化性樹脂に機械的な手段で微細な凹凸
    を形成すること、 を含む工程を備えてなり、 前記機械的な手段で前記ロッドの全周面にランダムでか
    つ均等に分布された微細な凹凸を形成するようにした、
    光ファイバケーブル用テンションメンバの製造方法。
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