JP3237902B2 - 繊維補強材及びそれを用いた構造用材料 - Google Patents

繊維補強材及びそれを用いた構造用材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリートやモルタ
ル等の補強材料として、あるいは合成樹脂の補強材等に
用いられる繊維補強材及びそれを用いた構造用材料に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート等の補強材料とし
て、鉄筋や鋼材が使用されてきたが、これらは重量が大
であり、また、塩化物や炭酸ガスの浸入によるコンクリ
ートの中性化による腐食や迷走電流による電蝕等による
劣化がある。
【0003】そこで、コンクリート等の補強に繊維材料
を使用すれば、上記の問題点が解決できるとの認識のも
とに種々の試みがなされている。
【0004】例えば、繊維材料を、チョップ状、網状、
三次元織物状として使用することが提案されている。
【0005】そして、コンクリートとの接着性を増すた
めに繊維補強材の表面に凹凸を設けることが、特開昭6
3−206548号、特開平2−158321号に開示
されている。
【0006】特開昭63−206548号は、熱可塑性
樹脂を繊維で補強した棒材の表面に凹凸を形成する方法
を開示している。
【0007】また、特開平2−158321号は、繊維
強化熱可塑性樹脂製の線状または棒状の芯の周囲を熱可
塑性樹脂で被覆し、複数の割り型を用いて被覆に凹凸を
形成する方法を開示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭63−
206548号による方法では、棒材の引張強度が低下
すること、又、凹部の形成により、直線的に伸びる補強
繊維が曲げられる問題がある。
【0009】また、特開平2−158321号の方法
は、補強繊維の配列を乱すことなく凹凸状の成形面を作
る方法が開示されている。
【0010】しかし、この方法は、コンクリート等の補
強材として用いるときには、コンクリートとの接触面積
は線状または棒状の表面のみであるので、接触面積を多
くするには、この線状または棒状の数を多くせねばなら
ず、コスト面で高価となる問題があった。
【0011】本発明は、従来の繊維補強材の上記問題点
に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、
コンクリートとの付着性の向上を図り、接触面積の増加
を容易化すると共に、製作が容易で安価な繊維補強材及
びそれを用いた構造用材料を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の1つは、連続繊維を複数本併合して樹脂を
含浸硬化させ線状ないし棒状としたメインバー部材の外
周面にコロイド状シリカ、カーボンブラック、アスベス
ト等の揺変性向上物質を混合して揺変性を向上させた樹
脂を溶融状態で突起状に付着させ硬化させた異形化メイ
ンバー部材で繊維補強材を構成したものである。
【0013】上記揺変性とは、例えば、掻き混ぜたり振
り混ぜたりして樹脂を流動させた場合、その速度が増大
するとそれと共に樹脂が低粘度化し、例えば、これを放
置した場合のように流動速度が減少するとそれと共に樹
脂が高粘度化し極端な場合はゲルに近い状態となる性質
を言う。また、連続繊維としては、個々の繊維が連続繊
維であるものと、スパン糸の形態で連続しているものと
の両方を含むものである。
【0014】本発明の他の1つは、上記異形化メインバ
ー部材を基本単位とし、この異形化メインバー部材を複
数本所定間隔で平行に配置し、或いは、異形化していな
いメインバー部材を複数本所定間隔で平行に配置し、こ
れら複数本のメインバー部材の周囲にクロスバー部材を
捲回固着し、異形化していないメインバー部材について
はクロスバー部材を捲回固着後、その外周面にコロイド
状シリカ、カーボンブラック、アスベスト等の揺変性向
上物質を混合して揺変性を向上させた樹脂を溶融状態で
突起状に付着させ硬化させて異形化してベースエレメン
ト部材を構成したものである。
【0015】さらに本発明の1つは、上記ベースエレメ
ント部材を複数個所定間隔で配置し、その周囲にクロス
バー部材を捲回固着してコンバインドエレメント部材を
構成したものである。
【0016】また、本発明の1つは、上記異形化メイン
バー部材またはベースエレメント部材あるいはコンバイ
ンドエレメント部材をセメント系材料または合成樹脂材
料内に補強材として埋設して構造用材料を構成したもの
である。
【0017】
【作用】本発明の異形化メインバー部材は、メインバー
部材の外周面上に樹脂が突起状に付着していることによ
って、繊維補強材の表面には樹脂による凹凸が形成さ
れ、コンクリート等のセメント系材料または合成樹脂材
料との付着力が向上する。
【0018】上記樹脂は、揺変性を向上させてあるた
め、メインバー部材の外周面上に接着する際には、攪拌
等によって流動性を向上させてノズル等から流出させつ
つメインバー部材の外周面上に自由な形状や配置で模様
状に付着させることができると共に、メインバー部材の
外周面上への付着後には、粘度の高い状態に復帰して流
動性が減少し、突起形状の崩れが防止される。これによ
って、メインバー部材の外周面上への樹脂の付着形状
を、用途に応じた適正な形状とすることができる。
【0019】本発明のベースエレメント部材は、上記し
た異形化メインバー部材を基本単位としてこれを複数本
所定間隔で配置し、或いは、異形化していないメインバ
ー部材を複数本所定間隔で配置し、その周囲にクロスバ
ー部材を捲回固着し、異形化していないメインバー部材
についてはクロスバー部材を捲回固着後、異形化したも
のであるから、基本単位となる異形化メインバー部材が
コンクリート等のセメント系材料または合成樹脂材料に
対して優れた付着作用を発揮し、かつ、クロスバー部材
の存在によって個々の異形化したメインバー部材間の一
体化が確保される。
【0020】また、本発明のコンバインドエレメント部
材は、ベースエレメント部材を複数個所定間隔で配置
し、その周囲にクロスバー部材を捲回固着したものであ
るから、コンクリート等のセメント系材料または合成樹
脂材料に対して優れた付着作用を発揮し、かつ、クロス
バー部材によって個々のベースエレメント部材間の一体
化が確保される。
【0021】従って、上記異形化メインバー部材または
ベースエレメント部材あるいはコンバインドエレメント
部材をセメント系材料または合成樹脂材料内に補強材と
して埋設した構造用材料は、引張・圧縮・曲げに対する
強度が格段に向上する。
【0022】
【実施例】図1の(A)〜(E)は本発明に係る異形化
メインバー部材(1a)の形状例を示す斜視図であっ
て、これらの図において、(1)はメインバー部材、
(2)は樹脂を示している。
【0023】メインバー部材(1)は、連続繊維を複数
本併合して樹脂を含浸硬化させ、ダイを通して所定の断
面形状(円形、楕円形、角形、菊花形、その他)を有す
る線状ないし棒状とされ、その外径は用途に応じて適宜
設定される。
【0024】上記メインバー部材(1)を構成する繊維
は、連続繊維であればよく、その併合状態は問わないも
ので、例えば、マルチフィラメント、トウ、ストラン
ド、ロービング等の合撚、引揃え、組紐等のいずれの状
態でもよく、さらに、スパン糸であってもよい。
【0025】使用する繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、
アラミド繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維等があ
る。
【0026】上記繊維に含浸させ、硬化させる樹脂とし
ては、熱硬化性、熱可塑性のいずれでもよく、たとえ
ば、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、シリコンゴム系樹脂等がある。
【0027】樹脂(2)は、メインバー部材(1)の外
周面上に突起状に接着されて、異形化メインバー部材
(1a)を構成している。この異形化メインバー部材
は、メインバー部材(1)の外周面上に凹凸を形成して
コンクリート等に対する付着力を向上させている。この
樹脂(2)は、メインバー部材(1)の連続繊維に含浸
させたものと同一の樹脂を使用するのが接着力向上の点
で好ましいが、必ずしもこれに制約されるものではな
い。そして、樹脂(2)には、当該樹脂の揺変性を向上
させる物質を適量混合させておき、これによって、メイ
ンバー部材(1)の外表面上に接着した樹脂(2)の液
ダレ現象による突起形状の崩れを防止させている。上記
揺変性を向上させる物質としては、例えば、コロイド状
シリカ(商品名エアロジル)、特殊なカーボンブラック
(アセチレンブラック、ケッチェンブラック)、アスベ
スト等がある。
【0028】図1の(A)は、メインバー部材(1)の
上半周部分と下半周部分とに樹脂(2)をジグザグ線状
に接着したものであり、(B)は、メインバー部材
(1)の外周面上に樹脂(2)を斜交螺旋線状に接着し
たものであり、(C)は、メインバー部材(1)の外周
面上に樹脂(2)を不連続螺旋線状に接着したものであ
り、(D)は、メインバー部材(1)の外周面上に樹脂
(2)を不連続点状に接着したものであり、(E)は、
メインバー部材(1)の外周面上に樹脂(2)を等間隔
で環状に接着して異形化メインバー部材(1a)を構成
したものである。異形化メインバー部材(1a)の形状
は、上記のものに制約されず、用途等に応じて種々の形
状としてもよい。また、樹脂(2)の接着量は、メイン
バー部材(1)の外径及び用途に適応させて設定され
る。
【0029】上記メインバー部材(1)への樹脂(2)
の接着は、例えば、図2に示す様に、樹脂槽(10)から
ポンプ(11)により供給管(12)を介して供給した樹脂
(2)を供給管(12)の先端のノズル(13)からメイン
バー部材(1)上に流出させ、その際、メインバー部材
(1)とノズル(13)との一方又は双方を、メインバー
部材(1)の長手方向と周方向(又は横方向等)とに相
対的に移動させて図1の(A)(B)の形状を連続的に
形成させることができる。また、図1の(C)(D)
(E)は、ノズル(13)の先端付近または供給管(12)
の途中等に開閉弁(図示省略)を設置し、この開閉弁を
適宜開閉制御することによって実施することができる。
尚、その際、ポンプ(11)の運転を連動してON−OF
Fさせてもよい。また、樹脂(2)のメインバー部材
(1)への接着は、塗布ローラを利用したり、樹脂をノ
ズルや型等で線状、点状、塊状として接着してもよい。
【0030】図3及び図4は本発明に係るベースエレメ
ント部材(BE)とコンバインドエレメント部材(C
E)の形状例を示す斜視図であって、同図において、
(3)(3a)はクロスバー部材である。
【0031】ベースエレメント部材(BE)は、前述し
た異形化メインバー部材(1a)を2本所定間隔で平行
に配置し、これらの周囲にクロスバー部材(3)を捲回
固着して構成される。この場合、異形化していないメイ
ンバー部材(1a)を2本所定間隔で平行に配置し、こ
れらの周囲にクロスバー部材(3)を捲回固着し、その
後、メインバー部材(1a)を図5に示すように異形化
してベースエレメント部材(BE)を構成してもよい。
尚、異形化していないメインバー部材(1a)とは、図
1において、樹脂(2)を外周面上に接着していない状
態のメインバー部材(1a)を意味するものである。
【0032】図4は、図3に示したものを4つ横に所定
間隔で配置し、これら全体の周囲を別のクロスバー部材
(3a)で捲回固着してコンバインドエレメント部材
(CE)を構成したものである。ベースエレメント部材
(BE)の使用本数及び配置構成は、図示例に制約され
るものではなく、用途目的に適合した本数と配置構成が
選定される。
【0033】クロスバー部材(3)及び(3a)は、前
述した樹脂(2)と同様な樹脂でテープ状に構成した
り、或いは、他の樹脂でテープ状とすることができ、そ
の際、樹脂内に補強繊維を連続繊維の形態で、または、
チョップ状の形態で混入させることができる。尚、クロ
スバー部材(3)(3a)の形状は、テープ状以外でも
よい。
【0034】図3に示すベースエレメント部材(BE)
の製造は、例えば、図6の(A)(B)に示す様に、複
数本の連続繊維(O)を平行に引揃えて捲き取ったビー
ム(15)(15)から引き出し、樹脂槽(16)(16)に浸
漬して樹脂を含浸させ、賦形ダイ(17)を通して所定断
面形状とし、第1加熱硬化装置(18)を通して硬化させ
てメインバー部材(1)(1)を作成し、続いて樹脂供
給装置(19)(19)でメインバー部材(1)(1)の外
周面上に前述した樹脂(図示省略)を適宜接着させて2
本の異形化メインバー部材(1a)(1a)を作成し、
この2本の異形化メインバー部材(1a)(1a)の外
周囲にクロスバー巻付装置(20)でクロスバー部材
(3)を捲回させ、第2加熱硬化装置(21)を通して硬
化固着させてベースエレメント部材(BE)を作成さ
せ、これを引取装置(22)で引き取らせ、切断装置(2
3)で適宜長さに切断してコンベア(24)により搬出さ
せる構成とされる。引取装置(22)は、例えば2組のチ
ャック部材(25)(25)を有し、このチャック部材(2
5)(25)を交互に往復移動させ、その往移動時にベー
スエレメント部材(BE)をチャックして搬出方向へ移
動させるように構成される。また、クロスバー巻付装置
(20)は、例えば、旋回盤(20a)に連続繊維のリール
(20b)と樹脂含浸装置(20c)を設置し、リール(20
b)から繰り出した連続繊維に樹脂含浸装置(20c)で
樹脂を含浸させた上で2本の異形化メインバー部材(1
a)(1a)の外周部に供給し、旋回盤(20a)の旋回
動作で捲回させる構成とされる。さらに、樹脂供給装置
(19)(19)は、前述した図2の構成のものと同様とさ
れる。
【0035】図4に示すコンバインドエレメント部材
(CE)の製造は、上述した図6の装置で製造したベー
スエレメント部材(BE)を必要本数だけ所定の配置間
隔で保持させておき、その周囲に前述したクロスバー巻
付装置(20)と同様な構成の装置でクロスバー部材(3
a)を捲回し、加熱硬化させるように構成される。尚、
図6に示す異形化する樹脂を含浸する樹脂供給装置(1
9)は、クロスバー部材の捲回後に配置することも可能
である。
【0036】次に、本発明の異形化メインバー部材(1
a)のコンクリートの付着性能を確認するため、以下の
ような試験を行った。
【0037】異形化メインバー部材(1a)は、 メインバー部材(1) 炭素繊維 12K×104本(1
K:7μm×1000本) 樹 脂 エポキシ系樹脂 樹 脂(2) メインバー部材(1)の樹脂
の揺変性を向上させたもの
【0038】からなり、ダイを通してφ10mmのメインバ
ー部材(1)を作成し、図2の装置で樹脂(2)を接着
し、加熱硬化させて図1の(A)に示す構成の異形化メ
インバー部材(1a)を作成した。この異形化メインバ
ー部材(1a)に図7の(A)に示す様に、コンクリー
ト(30)を付着させ、このコンクリート(30)を支持部
材(31)で支持させて下方へ引張り荷重を作用させ引き
抜き試験を実施した。尚、コンクリート(30)の割裂防
止のためにφ6mm丸鋼よりなる補強螺旋筋(32)をコン
クリート(30)内に配設している。試験は、比較例とし
て、図7の(B)に示す様に、表面の平滑なφ8mmの炭
素繊維補強樹脂ロッド(比較例1と称す)と、このロッ
ドの表面の樹脂量を調整して図7の(C)に示す様に、
ロッド表面の比表面積を増加させたφ10mmのロッド(比
較例2と称す)とを使用し、これらにコンクリート(3
0)を付着させたものを作成して同様に引き抜き試験を
行った。
【0039】試験結果は下記表1に示す様に、比較例1
及び2に比べて異形化処理をした本発明品は、最大付着
強度がかなり増加することが確認された。この付着強度
の値は、コンクリート部材の補強材に求められる値とし
ては十分な値と考えられる。また、付着強度は異形加工
のピッチやロッドの接着面積に強く依存しているので、
技術的には更に高い付着強度を得ることが可能である。
一方、本発明品に示す異形処理では、最大付着強度は自
由端(コンクリートより上方に突出している端部)のす
べりが約0.05mm以下の小さい領域で達成されており、付
着性能の面では有利であることが確認された。上記の試
験は、コンクリートに対するものであるが、樹脂材料の
補強材に適用しても同様の付着性能が期待できる。
【0040】
【表1】
【0041】以上の結果より、本発明のベースエレメン
ト部材(BE)及びコンバインドエレメント部材(C
E)についても付着性能の向上が十分期待できるもので
ある。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、メインバー部
材の外周面上に接着させた樹脂によって、メインバー部
材を異形化し、コンクリート等への付着性能を向上させ
ることができ、異形化メインバー部材内の連続繊維に悪
影響を与えないため、強度低下の恐れはない。しかも、
樹脂はメインバー部材に後から付けることができ、形状
の変更が容易であると共に、形状の制限がなく、色々な
バリエーションが採用でき、連続している必要がないた
め必要な部分にだけ加工することができ、しかも、例え
ば、螺旋状に巻き付けたりしないため引張り応力作用時
に回転応力が発生することも防止できる。さらに、メイ
ンバー部材に樹脂を付けるだけであるから、装置が簡単
で連続生産に適し、安価に製造することができる。
【0043】請求項2及び3の発明によれば、コンクリ
ート等への付着性能が一層向上し、用途に応じた形状と
強度を簡単に付与できるものである。
【0044】請求項4の発明によれば、コンクリートや
樹脂材料との付着性能に優れ、圧縮、引張、剪断、曲げ
及び剥離等の各方向の応力に対向し得る構造用材料を安
価に提供することができ、しかも、塩化物や炭酸ガスの
浸入によるコンクリートの中性化による腐食や迷走電流
による電蝕等による劣化の恐れもない軽量な構造用材料
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(E)は本発明に係る繊維補強材の形
状例を示す斜視図。
【図2】本発明に係る繊維補強材の製造装置の一例を示
す概略説明図。
【図3】本発明に係る複合化した繊維補強材の一例を示
す斜視図。
【図4】本発明に係る複合化した繊維補強材の他の例を
示す斜視図。
【図5】本発明に係る複合化した繊維補強材のさらに他
の例を示す斜視図。
【図6】(A)は本発明に係る構造用材料の製造装置の
一例を示す概略平面図、(B)はその側面図。
【図7】(A)は引き抜き試験装置の概略説明図、
(b)(c)は本発明品との比較例として使用した従来
の繊維補強材の断面形状を示している。
【符号の説明】
1 メインバー部材 1a 異形化メインバー部材 2 樹脂 3,3a クロスバー部材 BE ベースエレメント部材 CE コンバインドエレメント部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真柄 栄毅 東京都江東区南砂二丁目5番14号 株式 会社 竹中工務店 技術研究所内 (72)発明者 米澤 敏男 東京都江東区南砂二丁目5番14号 株式 会社 竹中工務店 技術研究所内 (72)発明者 柿沢 忠弘 東京都江東区南砂二丁目5番14号 株式 会社 竹中工務店 技術研究所内 (72)発明者 深田 智之 京都府京都市左京区一乗寺築田町28 (72)発明者 井上 一宏 兵庫県加西市中富町938 (72)発明者 岡本 良一 大阪府吹田市原町1丁目15−17 (72)発明者 山取 和忠 滋賀県八日市市建部北町297 (56)参考文献 特開 平1−121450(JP,A) 実開 昭63−51014(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04C 5/00 - 5/20 B28B 21/00 - 23/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続繊維を複数本併合して樹脂を含浸硬
    化させ線状ないし棒状としたメインバー部材の外周面に
    コロイド状シリカ、カーボンブラック、アスベスト等の
    揺変性向上物質を混合して揺変性を向上させた樹脂を
    融状態で突起状に付着させ硬化させた異形化メインバー
    部材からなることを特徴とする繊維補強材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の異形化メインバー部材
    を基本単位とし、この異形化メインバー部材を複数本所
    定間隔で平行に配置し、或いは、異形化していないメイ
    ンバー部材を複数本所定間隔で平行に配置し、これら複
    数本のメインバー部材の周囲にクロスバー部材を捲回固
    着し、異形化していないメインバー部材についてはクロ
    スバー部材を捲回固着後、その外周面にコロイド状シリ
    カ、カーボンブラック、アスベスト等の揺変性向上物質
    を混合して揺変性を向上させた樹脂を溶融状態で突起状
    に付着させ硬化させて異形化してベースエレメント部材
    を構成したことを特徴とする繊維補強材。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のベースエレメント部材
    を複数個所定間隔で配置し、その周囲にクロスバー部材
    を捲回固着してコンバインドエレメント部材を構成した
    ことを特徴とする繊維補強材。
  4. 【請求項4】 請求項1の異形化メインバー部材または
    請求項2のベースエレメント部材あるいは請求項3のコ
    ンバインドエレメント部材をセメント系材料または合成
    樹脂材料内に補強材として配設してあることを特徴とす
    る構造用材料。
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