JP3023055U - 金封構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は祝儀、不祝儀に用いられる金封に関
するものであり、詳しくは金封の使用を容易とした金封
構造の改良を目的としている。 【構造】 たとう折りからなる金封裏部の上部に紙幣ま
たは紙幣を入れた封筒を挿入し得るスリットを設けると
共に、下部折込み片を折畳んだ上から、水引バンドをか
けてシールにて固着し、該下部折込み片の下方に、上部
折込み片を挿入してなる金封構造であり、更には、下部
折込み片及び上部折込み片を折畳まない状態において水
引バンドをかけてシールにて固着し、折畳んだ下部折込
み片の表紙側と裏部側の間に上部折込み片を挿入する
か、または折畳んだ上部折込み片の表紙側と裏部側の間
に下部折込み片を挿入してなる金封の構造である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は祝儀、不祝儀に用いられる金封に関するものであり、詳しくは金封の 使用を容易とした金封構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より祝儀、不祝儀時に用いられる金封は知られている。これらの金封は、 包み紙に水引をかけ右上部にのしを貼着したものであり、包み紙の折り方として は、関東地方においては「たとう折り」に、関西地方においては「大阪折り」と 呼ばれる折り方で流通している。しかし、いずれの折り方の金封にあっても中に 札を入れるには、いったん水引を外して包み紙を開き、札を入れた後でまた水引 を掛けるということになる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の金封は内部に紙幣を入れる際にはいったん水引を外して包み紙を開き、 中に紙幣を入れて包んだ後また水引を掛けるという煩わしさがあった。その上、 近年では祝儀に用いられる金封の水引の結び方も多種多様化しており本来の水引 の結びの意味を逸脱した飾り結びが多くなっている。このような飾り結びの水引 がかかった金封は特に若い人に好まれているが、結びが複雑なだけに内部に紙幣 を入れるために水引を外すのが容易ではなく、結びが壊れることさえあったので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案にあっては係る課題を解決せんとし、たとう折りからなる金封裏部の上 部に紙幣または紙幣を入れた封筒を挿入し得るスリットを設けると共に、下部折 込み片を折畳んだ上から、水引バンドをかけてシールにて固着し、該下部折込み 片の下方に、上部折込み片を挿入してなる金封構造であり、更には、たとう折り からなる金封裏部の上部に紙幣または紙幣を入れた封筒を挿入し得るスリットを 設けると共に、下部折込み片及び上部折込み片を折畳まない状態において水引バ ンドをかけてシールにて固着し、折畳んだ下部折込み片の表紙側と裏部側の間に 上部折込み片を挿入するか、または折畳んだ上部折込み片の表紙側と裏部側の間 に下部折込み片を挿入してなる金封構造を呈せんとするものである。

【０００５】

【実施例】

以下本考案に係る実施例の態様を図面に基いて詳述すれば、図１は本考案によ る金封１で、２は水引、３は水引バンド、４はのしである。この図１に示す金封 は祝儀に用いられる金封について説明しており、従って右上にのしを付け、また 飾りの千代紙も貼着しているが不祝儀の金封にはこれらのものはつかない。更に 千代紙の飾りは祝儀の金封にもつけないことがある。図２は展開状態のたとう折 り金封の裏面図で、該図２に示すように、和紙或いは和紙風の洋紙からなる厚め の紙に表紙５を形成するための折り目Ａと裏部６及び折返し片７を形成するため の折り目Ｂを設け、更には上部折込み片８を形成するための折り目Ｃと、下部折 込み片９を形成するための折り目Ｄを設けている。また裏部６の上部には紙幣ま たは紙幣を入れた封筒が挿入し得るスリット１０を設けている。

【０００６】 図３の一の実施例に示す金封１とするには、折り目Ｂから折返し片７を裏部６ 方向へ折畳み、更に折り目Ａから表紙５を折返し片７に重なるように折畳む。次 いで下部折込み片９を折り目Ｄより上部に折畳み、図４に示すようにその下部折 込み片９を折畳んだ上から水引バンド３をかけ、シール１１にて下部折込み片９ に固着している。次いで上部折込み片８を折り目Ｃより下方へ折畳み、上部折込 み片８の端部を下部折込み片９の下方へ挿入する。この一の実施例の下部折込み 片９の下方へ上部折込み片８の端部を挿入するのは祝儀に用いられる金封の場合 である。

【０００７】 図５の二の実施例に示す金封１とするには、折り目Ｂから折返し片７を裏部６ 方向へ折畳み、更に折り目Ａから表紙５を折返し片７に重なるように折畳む。次 いで水引バンド３をかけシール１１にて裏部６に固着する。次ぎに上部折込み片 ８を折り目Ｃより下方へ折畳み、次ぎに下部折込み片９を折り目Ｄより上方へ折 畳む。そして祝儀用の金封の場合は、折畳んだ上部折込み片８の表紙５側と裏部 ６側の間に下部折込み片を９の端部を挿入する。また不祝儀用の金封の場合は、 折畳んだ下部折込み片９の表紙５側と裏部６側の間に上部折込み片８の端部を挿 入する。

【０００８】

【考案の効果】

以上のように本考案は、たとう折りからなる金封１の裏部６の上部に紙幣また は紙幣を入れた封筒を挿入し得るスリット１０を設けると共に、下部折込み片９ を折畳んだ上から、水引バンド３をかけてシール１１にて固着し、該下部折込み 片９の下方に、上部折込み片８の端部を挿入してなる金封構造であり、更には、 たとう折りからなる金封１の裏部６の上部に紙幣または紙幣を入れた封筒を挿入 し得るスリット１０を設けると共に、下部折込み片９及び上部折込み片８を折畳 まない状態において水引バンド３をかけてシール１１にて固着し、折畳んだ下部 折込み片９の表紙５側と裏部６側の間に上部折込み片８の端部を挿入するか、ま たは折畳んだ上部折込み片８の表紙５側と裏部６側の間に下部折込み片９の端部 を挿入してなる金封構造であるから、従来の金封の使用に際しての一番の問題で あった内部に紙幣を入れるという作業も、従来のように水引を外して包み紙を開 き、紙幣を入れた後でまた水引を掛けるという煩わしさがあったが、本考案では 水引２は水引バンドにて金封１にかけてシール１１にて固着しており、従って、 金封１に紙幣を入れるには、折畳んである上部折込み片８を上方へ開けば、裏部 ６に設けたスリット１０から入れることができるので、使用者は容易に紙幣の出 し入れができるし、飾り結びの水引にあっても水引を外すことはないので結びが 損傷するようなこともない等、誠に顕著なる実用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】金封の正面図である。

【図２】展開した金封裏面の平面図である。

【図３】一の実施例の折畳み状態を示す平面図である。

【図４】一の実施例の折畳んだ状態を示す平面図であ
る。

【図５】二の実施例の折畳み状態を示す平面図である。

【図６】二の実施例の折畳んだ状態を示す平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 金封 ２ 水引 ３ 水引バンド ４ のし ５ 表紙 ６ 裏部 ７ 折返し片 ８ 上部折込み片 ９ 下部折込み片 １０ スリット １１ シール Ａ 折り目 Ｂ 折り目 Ｃ 折り目 Ｄ 折り目

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 たとう折りからなる金封裏部の上部に紙
   幣または紙幣を入れた封筒を挿入し得るスリットを設け
   ると共に、下部折込み片を折畳んだ上から、水引バンド
   をかけてシールにて固着し、該下部折込み片の下方に、
   上部折込み片の端部をを挿入してなる金封構造。
2. 【請求項２】 たとう折りからなる金封裏部の上部に紙
   幣または紙幣を入れた封筒を挿入し得るスリットを設け
   ると共に、下部折込み片及び上部折込み片を折畳まない
   状態において水引バンドをかけてシールにて固着し、折
   畳んだ下部折込み片の表紙側と裏部側の間に上部折込み
   片の端部を挿入するか、または折畳んだ上部折込み片の
   表紙側と裏部側の間に下部折込み片の端部を挿入してな
   る金封構造。