JP3022916B2 - 熱硬化性化合物及びその製造方法 - Google Patents

熱硬化性化合物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な熱硬化性化合物とその製造方法に関
する。更に詳しくは、特に耐熱性に優れ積層、成形用に
最適な反応性を有するエステルイミドオリゴマー及びそ
の製造方法に関する。
〔従来の技術及び解決すべき課題〕
熱硬化性樹脂は、注型・含浸・積層・成形用材料とし
て各種電気絶縁材料・構造材料などに使用されてきた。
近年、これらの各用途において材料の使用条件はますま
す厳しくなっている。特に、材料の耐熱性は重要な特性
になっている。このような目的には、従来、熱硬化型の
ポリイミド樹脂や耐熱性エポキシ樹脂が用いられてい
る。その中で、熱硬化型ポリイミド樹脂は、ビスマレイ
ミド系化合物とジアミノジフェニルメタンとの組合せを
主成分とするケルイミド(ローン・プーラン・シュミー
社の商品名)が使用されている〔藤沢松生、プラスチッ
クス、第34巻、第7号、75ページ、1983年〕。しかし乍
ら、熱硬化型ポリイミド樹脂はその加工時に高温・長時
間の加熱工程を必要とする欠点を有している。更に、ジ
アミノジフェニルメタンが人体に有害であることによ
り、取扱衛生上の問題がある。また、近年アセチレン末
端停止型ポリイミドがサーミッド(ガルフR&D社の商
品名)」として上市されている〔特開昭53−119865
等〕。しかし乍ら、有機溶媒溶解性が比較的低いためジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの高沸
点有機極性溶媒を使用しなければならず、その取扱の点
で問題を有している。
このようなポリイミドの問題点を解決するために多く
の樹脂の改良法が提案されており、その中で加工特性の
点から種々のポリエステルイミド樹脂が提案されている
〔たとえば、USP 4,757,118号、4,362,861号、3,852,24
6号等あるいは特開平1−123819等〕。
ところが、一般的にポリエステルイミドはポリイミド
より熱軟化点が低く樹脂流動特性に優れるものの、耐熱
性の点でポリイミドに劣ることが指摘されている〔栗田
恵輔ら、高分子加工、第37巻、第2号、22−26ページ
(1989)〕。
更に、本発明の様にトリメリット酸無水物を出発モノ
マーとして塩化パラトルエンスルフォン酸/ピリジン系
反応溶媒を用いて、エステル結合を有する新規な酸二無
水物を合成したのち、ジアミン等を導入することによっ
て同一反応系内でポリエステルイミドを合成することに
ついては若干の知見が知られているのみであり〔例え
ば、H.Tanaka et al.,Proceedings/Abstracts of Third
International Conference on Polyimides,65−68 pp
(1988)〕、ましてや熱硬化型あるいは光反応性等の反
応性を有するポリエステルイミドについての知見は全く
報告されていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、かかる実情に鑑み、これらの技術的課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
たものである。
即ち、本発明の第1は、一般式(I) (式中、Ar1,Ar2はそれぞれ下記の群から選ばれる2価
の有機基、Ar3は下記の群から選ばれる1価の有機基で
あり、Ar1,Ar2,Ar3はそれぞれ同種であってもよく、異
種であってもよい。また、mは1〜30の整数である。)
で示される熱硬化性化合物を内容とするものである。
Ar1: Ar2: Ar3: 本発明の第2は、不活性ガス雰囲気中にて反応系を室
温以下に保ち、パラトルエンスルフォン酸クロリド及び
ピリジン混合溶液中にアプロティクな極性溶媒に溶解し
たトリメリット酸無水物を加えたのちに、アプロティク
な極性溶媒に予め溶解したジオールを添加反応させ、次
いでアプロティクな極性溶媒に溶解したジアミンを両末
端酸無水物基停止の分子鎖伸長可能なオリゴエステルア
ミック酸を得るに必要な量を加えて反応させ、更に、ア
プロティクな極性溶媒に溶解した1級アミンを加えて末
端を停止させ、その後非溶媒を加えて熱的に開環・脱水
させることを特徴とする上記熱硬化性化合物の製造方法
を内容とするものである。
まず、本発明の熱硬化性化合物の製造方法について述
べる。
まず、アルゴン、チッ素等の不活性ガス雰囲気中必要
量のパラトルエンスルフォン酸クロリド(以下、TsClと
記す。)を計り取り、反応系を室温以下、好ましくは10
℃以下、更に好ましくは氷冷下にしたのち、ピリジンを
発熱に注意しながらシリンジより滴下した。充分に反応
させたのち計算量のトリメリット酸無水物(以下、TMA
と記す。)をアプロティクな極性溶媒に溶解したのち加
える。そののち一般式(II)に示されるジオール〔1〕 (式中、Ar2は2価の有機基を示す。)を氷冷下に上記
と同一のアプロティクな極性溶媒に溶解したのち加え
る。反応を完結させるべく室温下においても適宜反応さ
せる。ここで、共重合体を得るために、一般式(III)
等で示される有機テトラカルボン酸二無水物〔2〕 (式中、Ar4は4価の有機基を示す。)を加えておくこ
とも可能である。次に、再度反応系を氷冷し、上記と同
一のアプロティクな極性溶媒に溶解した一般式(IV)で
示されるジアミン〔3〕 (式中、Ar1は2価の有機基を示す。)を加える。この
際、両末端酸無水物基停止の分子鎖伸長可能なオリゴエ
ステルアミック酸溶液を得るように予め計算量のジアミ
ンを加えることが肝要である。オリゴエステルアミック
酸溶液を充分に反応させたのち、反応系を60℃に加熱し
た中で反応を継続する。そののち、末端酸無水物基を上
記と同一のアプロティクな極性溶媒に溶解した一般式
(V)で示される1級アミン〔4〕 (式中、Ar3は1価の有機基を示す。)で停止した一般
式(VI)で表されるオリゴエステルアミック酸 (式中、Ar1,Ar2,Ar3及びmはそれぞれ上記式(I)の
場合と同じである。)を合成する。
最後に、上記アミック酸溶液を熱的に閉環・脱水させ
るために、非溶媒を加えたのち還流・共沸下、一般式
(I)で表されるエステルイミドオリゴマーに変換す
る。
ここで、使用する非溶媒は芳香族炭化水素であるキシ
レン、トルエン、ベンゼン等であれば特に制限なく使用
できるが、好ましくは、ベンゼンを使用するのがよい。
反応は、共沸・留去する水をディーン・スターク還流器
を用いて反応理論量の水が集められるまで還流させる。
反応後は、水あるいはアルコール系の溶媒中に激しく撹
拌させながらポリイミド溶液を注ぐことで、ポリイミド
をパウダーとして沈澱させる。パウダーは、濾過して集
めたのち80℃・減圧下に48時間乾燥させる。
本発明に用いられる有機テトラカルボン酸二無水物と
しては、あらゆる構造の有機テトラカルボン酸二無水物
が使用可能であるが、上記一般式(III)のAr4基は4価
の有機基であり、芳香族基であることが好ましい。この
Ar4基を具体的に例示すると、次の物を挙げることが出
来る。
これらの有機テトラカルボン酸二無水物を単独又は二
種以上組み合わせて用いてもよい。より具体的には、諸
特性のバランス面から、 の少なくとも1種以上を主成分とすることが好適であ
る。
本発明に用いられるジオールは、一般式(II) (式中、Ar2は2価の有機基)で示され、該ジオール化
合物〔〕のAr2は本質的には2価の有機基ならなんで
も使用可能であり、具体的には、 等を挙げることができるが、芳香族基が望ましく具体的
には、 の少なくとも1種以上を主成分とすることが好適であ
る。
本発明に用いられるジアミンは、一般式(IV) (式中、Ar1は2価の有機基)で示され、該ジアミン化
合物〔〕のAr1は2価の有機基なら何でも使用可能で
あり、具体的には、 等を挙げることができるが、芳香族基が望ましく、具体
的には、 の少なくとも1種以上を主成分とすることが好適であ
る。
末端停止用に本発明で使用される1級アミンは、一般
式(V) で示され、該1級アミン〔〕のAr3を例示すると、 等があるが、コスト、取扱の点で、特に好ましくは、 である。
オリゴエステルアミック酸溶液の生成反応に使用され
るアプロティクな極性有機溶媒としては、例えば、ジメ
チルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキ
シド系溶媒、N,N′−ジメチルホルムアミド、N,N′−ジ
エチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N′−
ジメチルアセトアミド、N,N′−ジエチルアセトアミド
等アセトアミド系溶媒等を挙げることができる。これら
を単独又は2種以上の混合溶媒として用いることもでき
る。更に、これらのアプロティクな極性溶媒とともに、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン
メチルセロソルブ等のポリアミック酸の非溶媒との混合
溶媒として用いることもできる。好ましくは、ジメチル
ホルムアミド(以下、DMFと記す。)を用いることが生
成するポリマーの色調、収率等の点から望ましい。
本発明に係る反応性を有するエステルイミドオリゴマ
ーから特に高い耐熱性を有する硬化物を与えることにつ
いての機構は明確ではないが、アセチレンの熱硬化(3
量化)によるベンゼン骨格形成あるいはビフェニレンの
熱硬化(2量化)によるテトラベンゾシクロオクタジエ
ン骨格形成の効果であるといわれている〔例えば、竹市
力、高分子加工、第37巻、第7号、347ページ、1988
年〕。
また、数平均重合度〔DP;P.J.フローリー、Principle
s of Polymer Chemistry:Cornell University Press:It
haca,NY,91ページ、1953年〕をコントロールするため
に、重合比nは1〜30、好ましくはは1〜25、更に好ま
しくは1〜20がよい。上記範囲より大きくなると、有機
溶媒溶解性が落ちるという欠点が出る。また、上記範囲
より小さい場合は、機械的強度の点で問題が出る。
本発明のエステルイミドオリゴマーから硬化物を得る
に際し、必要に応じてエポキシ樹脂やエポキシ樹脂硬化
剤、硬化促進剤、充填剤、難燃剤、補強剤、表面処理
剤、顔料、各種エラストマーなどを併用することが出来
る。
エポキシ樹脂とは分子中に2個以上のエポキシ(グリ
シジル)基を有する化合物であり、例示するとビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ハイドロキノン、レゾル
シン、フルルグリシン、トリス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1,1,2,2,−テトラキス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン等の2価あるいは3価以上のフェノー
ル類又はテトラブロムビスフェノールAやブロム化ポリ
フェノール類から誘導されるノボラックなどのハロゲン
化ポリフェノール類から誘導されるグリシジルエーテル
化合物、フェノール、オルトクレゾール等のフェノール
類とホルムアルデヒドの反応生成物であるノボラック系
エポキシ樹脂、アニリン、パラアミノフェノール、メタ
アミノフェノール、4−アミノ−メタクレゾール、6−
アミノ−メタクレゾール、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、8,8′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビ
ス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、パラフ
ェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、2,4−ト
ルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、パラキシリ
レンジアミン、メタキシリレンジアミン、1,4−シクロ
ヘキサン−ビス(メチルアミン)、1,4−シクロヘキサ
ン−ビス(メチルアミン)、5−アミノ−1−(4′−
アミノフェニル)−1,8,8−トリメチルインダン、6−
アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,8,8−トリメ
チルインダン等から誘導されるアミン系エポキシ樹脂、
パラオキシ安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の
芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジルエステル系
化合物、5,5−ジメチルヒダントイン等から誘導される
ヒダントイン系エポキシ樹脂、2,2′−ビス(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス〔4−(2,3
−エポキシプロピル)シクロヘキシル〕プロパン、ビニ
ルシクロヘキセンジオキサイド、3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂、そ
の他、トリグリシジルイソシアヌレート、2,4,6−トリ
グリシドキシ−s−トリアジン等が挙げられ、これらは
1種又は2種以上組み合わせて用いられる。
エポキシ硬化剤としては、芳香族アミンやキシリレン
ジアミン等の脂肪族アミン等のアミン系硬化剤、フェノ
ールノボラックやクレゾールノボラック等のポリフェノ
ール化合物、ヒドラジド化合物等が例示され、これらは
1種又は2種以上組み合わせて用いられる。
硬化促進剤としてはベンジルジメチルアミン、2,4,6
−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−
ジアザビシクロウンデセン等のアミン類や、2−エチル
−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、三
フッ化ホウ素アミン錯体等が例示でき、これらは1種又
は2種以上組み合わせて用いられる。
機械的強度を改良するためにエラストマーの添加も効
果的である。エラストマーとは、具体的には、以下のも
のを例示することができる。
上記記載のエラストマーは、Silastic(LS−420)、S
ylgard(184)はダウコーニング社から、ハイカー・ATB
N(1300×16等)、CTB(2000×162)、CTBN(1300×13,
1300×8,1300×31)、VTBN(1300×23)は(株)宇部興
産から、3Fはモンサント社により製造されている。
充填剤としては、水酸化アルミ、三酸化アンチモン、
赤リン等が例示できる。補強材としては、炭素繊維、ガ
ラス繊維、アラミド繊維、ベクトラ等の液晶ポリエステ
ル繊維、ポリベンゾチアゾール(PBT)繊維、アルミナ
繊維等からなる織布、不織布、マット、紙(ペーパー)
等が挙げられ、これらは1種又は2種以上組み合せて用
いられる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例になんら限定されるものではな
い。
また、実施例中で使用するモノマーの略号を、以下に
まとめておく。
一般式(II)で表される芳香族ジオール化合物〔の有機基Ar2 である。
一般式(IV)で表される芳香族ジアミン化合物〔の有機基Ar1 である。
更に、一般式(V)で表される1級アミン〔の有機基Ar3は、 とする。
実施例1 1リットルの4口フラスコに、三方コック、ディンス
ターク蒸留器、ジムロート還流冷却器、シーラムキャッ
プを取り付けた。反応器を減圧下に乾燥した。14.9g(7
8ミリモル)のTsClを反応系に加えたのち、充分にアル
ゴン置換した。反応系を氷冷し、30ミリリットルの乾燥
ピリジンを発熱に注意して加えた。15g(78ミリモル)
のTMAを110ミリリットルの乾燥DMFに完全に溶解したの
ち30分間で加えた。その温度で引続き反応させたのち、
30ミリリットルの乾燥DMFに溶解した13.1g(39ミリモ
ル)の芳香族ジオール1aを氷冷下に滴下した。30分後ア
イスバスをはずし、室温下で引続き1時間反応させた。
そののち再び反応系を氷冷したのち、50ミリリットルの
乾燥DMFに5.69g(19.5ミリモル)の芳香族ジアミン3a
加えた。30分後アイスバスをはずしたのち、オイルバス
で60℃に反応系を加熱したのち、引続き30分間反応を続
けた。10ミリリットルの乾燥DMFに7.06g(39.0ミリモ
ル)の芳香族1級アミン4aを加えて2.6時間反応させ
た。そののち、200ミリリットルの乾燥ベンゼンを加え
た後145℃(バス温)で共沸下に1.2ミリリットル(理論
量;1.4ミリリットル)の反応水を留去した。反応後はメ
タノール1000ml中に反応溶液を投入し、エステルイミド
オリゴマーを沈澱させた。沈澱したエステルイミドオリ
ゴマー5aは、減圧下に濾過し真空中・80℃で48時間乾燥
したところ、29.6g(収率:74.9%)の淡黄色のパウダー
39.5として得た。
このエステルイミドオリゴマー5aを4.5g用いて170℃
・10kg/cm2・1.5時間プレス成形したところ、12mm
(幅)×12cm(長)×1.5mm(厚)の注型板を得た。エ
ステルイミドオリゴマー5aとその注型板の各種物性測定
結果は第1表と第2表にまとめた。
実施例2 1リットルの4口フラスコに、三方コック、ディンス
ターク蒸留器、ジムロート還流冷却器、シーラムキャッ
プを取り付けた。反応器を減圧下に乾燥した。14.9g(7
8ミリモル)のTsClを反応系に加えたのち、充分にアル
ゴン置換した。反応系を氷冷し、30ミリリットルの乾燥
ピリジンを発熱に注意して加えた。15g(78ミリモル)
のTMAを110ミリリットルの乾燥DMFに完全に溶解したの
ち30分間で加えた。その温度で引続き反応させたのち、
30ミリリットルの乾燥DMFに溶解した9.75g(39ミリモ
ル)の芳香族ジオール1bを氷冷下に滴下した。30分後ア
イスバスをはずし、室温下で引続き1時間反応させた。
そののち再び反応系を氷冷したのち、50ミリリットルの
乾燥DMFに6.51g(19.5ミリモル)の芳香族ジアミン3b
加えた。30分後アイスバスをはずしたのち、オイルバス
で60℃に反応系を加熱したのち、引続き30分間反応を続
けた。10ミリリットルの乾燥DMFに5.11g(39.0ミリモ
ル)の芳香族1級アミン4bを加えて2.6時間反応させ
た。そののち、200ミリリットルの乾燥ベンゼンを加え
た後145℃(バス温)で共沸下に1.3ミリリットル(理論
量;1.4ミリリットル)の反応水を留去した。反応後はメ
タノール1000ml中に反応溶液を投入し、エステルイミド
オリゴマーを沈澱させた。沈澱したエステルイミドオリ
ゴマー5bは、減圧下に濾過し真空中・80℃で48時間乾燥
したところ、33.9g(収率:96.7%)の淡黄色のパウダー
として得た。
このエステルイミドオリゴマー5bを4.5g用いて180℃
・10kg/cm2・1.5時間プレス成形したところ、12mm
(幅)×12cm(長)×1.2mm(厚)の注型板を得た。エ
ステルイミドオリゴマー5bとその注型板の各種物性測定
結果は第1表と第2表にまとめた。
実施例3 1リットルの4口フラスコに、三方コック、ディンス
ターク蒸留器、ジムロート還流冷却器、シーラムキャッ
プを取り付けた。反応器を減圧下に乾燥した。14.9g(7
8ミリモル)のTsClを反応系に加えたのち、充分にアル
ゴン置換した。反応系を氷冷し、30ミリリットルの乾燥
ピリジンを発熱に注意して加えた。15g(78ミリモル)
のTMAを110ミリリットルの乾燥DMFに完全に溶解したの
ち30分間で加えた。その温度で引続き反応させたのち、
30ミリリットルの乾燥DMFに溶解した20.0g(39ミリモ
ル)の芳香族ジオール1cを氷冷下に滴下した。30分後ア
イスバスをはずし、室温下で引続き1時間反応させた。
そののち再び反応系を氷冷したのち、50ミリリットルの
乾燥DMFに4.84g(19.5ミリモル)の芳香族ジアミン3c
加えた。30分後アイスバスをはずしたのち、オイルバス
で60℃に反応系を加熱したのち、引続き30分間反応を続
けた。10ミリリットルの乾燥DMFに7.06g(39.0ミリモ
ル)の芳香族1級アミン4aを加えて2.6時間反応させ
た。そののち、200ミリリットルの乾燥ベンゼンを加え
た後145℃(バス温)で共沸下に1.4ミリリットル(理論
量;1.4ミリリットル)の反応水を留去した。反応後はメ
タノール1000ml中に反応溶液を投入し、エステルイミド
オリゴマーを沈澱させた。沈澱したエステルイミドオリ
ゴマー5cは、減圧下に濾過し真空中・80℃で48時間乾燥
したところ、43.2g(収率:94.3%)の淡黄色のパウダー
として得た。
このエステルイミドオリゴマー5cを4.5g用いて180℃
・10kg/cm2・1.5時間プレス成形したところ、12mm
(幅)×12cm(長)×1.3mm(厚)の注型板を得た。オ
リゴマー5cとその注型板の各種物性測定結果は第1表と
第2表にまとめた。
比較例1 市販のイミドタイプ熱硬化型イミドオリゴマー4.5g用
いて230℃・10kg/cm2・1.5時間プレス成形したところ、
12mm(幅)×12cm(長)×1.3mm(厚)の注型板を得
た。該イミドオリゴマーとその注型板の各種物性測定結
果は第1表と第2表にまとめた。
〔発明の効果〕 本発明に係る反応性を有するエステルイミドオリゴマ
ーを使用することによって、高い樹脂流動性による加工
特性に優れ、かつ従来にない極めて高い耐熱性を有する
硬化物を得ることが出来る。更に本発明に係る反応性を
有するエステルイミドオリゴマーは、優れた機械的強
度、寸法安定性、電気特性等を有する。特に、溶剤に対
する溶解性や他の物質との接着性や可撓性に優れてお
り、成形品にボイドやクラックが発生しにくいポリエス
テルイミドを得ることが出来る。
以上の如く、本発明の反応性を有するエステルイミド
オリゴマーは、上記の如き数多くの特徴を有することか
ら、積層板、耐熱性塗料、電子デバイス用高分子材料、
成形材料等の幅広い用途に、極めて工業的価値の高い材
料を提供することが出来、その有用性は極めて大であ
る。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Ar1,Ar2はそれぞれ下記の群から選ばれる2価
    の有機基、Ar3は下記の群から選ばれる1価の有機基で
    あり、Ar1,Ar2,Ar3はそれぞれ同種であってもよく、異
    種であってもよい。また、mは1〜30の整数である。)
    で示される熱硬化性化合物。 Ar1: Ar2: Ar3:
  2. 【請求項2】Ar1が下記の基から選択される請求項1記
    載の熱硬化性化合物;
  3. 【請求項3】Ar2が下記の基から選択される請求項1記
    載の熱硬化性化合物;
  4. 【請求項4】Ar3が下記の基から選択される請求項1記
    載の熱硬化性化合物;
  5. 【請求項5】不活性ガス雰囲気中にて反応系を室温以下
    に保ち、パラトルエンスルフォン酸クロリド及びピリジ
    ン混合溶液中にアプロティクな極性溶媒に溶解したトリ
    メリット酸無水物を加えたのちに、アプロティクな極性
    溶媒に予め溶解したジオールを添加反応させ、次いでア
    プロティクな極性溶媒に溶解したジアミンを両末端酸無
    水物基停止の分子鎖伸長可能なオリゴエステルアミック
    酸を得るに必要な量を加えて反応させ、更に、アプロテ
    ィクな極性溶媒に溶解した1級アミンを加えて末端を停
    止させ、その後非溶媒を加えて熱的に閉環・脱水させる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    熱硬化性化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】アプロティクな極性溶媒がジメチルホルム
    アミドである請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】有機テトラカルボン酸二無水物を共重合さ
    せる請求項5又は6記載の製造方法。
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