JP3026587B2 - 耐熱性積層材及び該積層材の製造法 - Google Patents

耐熱性積層材及び該積層材の製造法

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性、耐湿性、保存安定性に優れた耐熱
性積層及び該積層材の製造法に関する。
〔従来の技術及び解決すべき課題〕
近年、電子機器の発達は目ざましく、銅張積層板の使
用も多種多様となり、かつ優れた特性のものが要求され
ている。とりわけ、配線の高密度化にともなって、配線
板の多層化、スルーホールの小径化が進み、ドリル加工
時のスミア発生が少ない等加工性の良好な銅張積層板が
求められている。一方、生産性の向上、低コスト化の要
請にともない、配線板の実装工程でホットエアーレベラ
ーやリフローハンダ付け等ますます厳しい加工条件が加
えられている。これらの中で基板である銅張積層板の耐
熱性、耐湿性はこれまで以上に優れたものが求められる
ようになってきた。
近年、これらの要求を満たすために、一般に銅張積層
板用として広く用いられているエポキシ樹脂に代わっ
て、付加硬化型のポリイミド樹脂が利用されるようにな
ってきている。このポリイミド樹脂を銅張積層板用積層
板に用いた場合、ドリル加工時のスミアの発生がほとん
ど無くなり、また、加工工程や長期試験での耐熱性が格
段に改良されるという利点を有することが知られてい
る。しかし乍ら、従来用いられてきた付加硬化型のポリ
イミド樹脂は以下に述べるような種々の問題点を有して
いた。
即ち、不飽和ジカルボン酸のN,N′−ビスイミドとジ
アミノジフェニルメタンとを反応させたものは、積層板
用として優れたものであるが、反面、ジアミノジフェニ
ルメタンは反応性が高く、ワニスやプリプレグの可使時
間が短いという問題がある。更に、ジアミノジフェニル
メタンの生体への毒性が問題となることがある。また、
不飽和ジカルボン酸のN,N′−ビスイミドとジアミノフ
ェノールとを反応成分とするものは、積層板用としてバ
ランスのとれた特性を示し、加工性も優れているが、耐
湿性が劣るという問題点があり、例えば、得られた積層
板の長期保存には、吸湿に格別に注意を払わなければな
らない。更に、不飽和ジカルボン酸のN,N′−ビスイミ
ドアミノ安息香酸とを反応させたものは、積層板用とし
て好適であるが、低沸点溶媒に対して溶解性が悪く、プ
リプレグ作成時のガラス布等への塗布に問題点を有し、
さらに樹脂溶液の保存にも注意しなければならない等の
問題点があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、かかる実情に鑑み、これらの技術的課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
たものである。
即ち、本発明の第1は、一般式(I) (式中、Ar1,Ar2,Ar3はそれぞれ下記の群から選ばれる
2価の有機基であり、Ar1,Ar2,Ar3はそれぞれ同種であ
ってもよく、異種であってもよい。mは1〜30の整数で
ある。)で示される化合物を用いたことを特徴とする耐
熱性積層材を内容とするものである。
本発明の第2は、前記化合物を有機溶剤に溶解してワ
ニス状樹脂組成物を調製し、次いで補強材を該ワニス樹
脂組成分で塗布・含浸させたのち所定の残溶剤濃度とな
るように乾燥してプリプレグを作成し、該プリプレグの
1枚又は2枚以上を2枚の銅箔の間に挟み込み、加熱加
圧して一体成形することを特徴とする耐熱性積層材の製
造法を内容とするものである。
まず、本発明に用いる熱硬化性化合物の製造法につい
て述べる。
まず、アルゴン、チッ素等の不活性ガス雰囲気中必要
量のパラトルエンスルフォン酸クロリド(以下、TsClと
記す。)を計り取り、反応系を室温以下、好ましくは10
℃以下、更に好ましくは氷冷下にしたのち、ピリジンを
発熱に注意しながらシリンジより滴下した。充分に反応
させたのち計算量のトリメリット酸無水物(以下、TMA
と記す。)をアプロティクな極性溶媒に溶解したのち加
える。そののち一般式(II)に示されるジオール〔1〕 (式中、Ar2は2価の有機基を示す。)を氷冷下に上記
と同一のアプロティクな極性溶媒に溶解したのち加え
る。反応を完結させるべく室温下においても適宜反応さ
せる。ここで、共重合体を得るために、一般式(III)
等で示される有機テトラカルボン酸二無水物〔2〕 (式中、Ar4は4価の有機基を示す。)を加えておくこ
とも可能である。次に、再度反応系を氷冷し、上記と同
一のアプロティクな極性溶媒に溶解した一般式(IV)で
示されるジアミン〔3〕 (式中、Ar1は2価の有機基を示す。)を加える。この
際、両末端アミノ基停止テレケリックなオリゴエステル
アミック酸溶液を得るように予め計算量のジアミンを加
えることが肝要である。オリゴエステルアミック酸溶液
を充分に反応させたのち、反応系を60℃に加熱した中で
反応を継続する。そののち、末端アミノ基を上記と同一
のアプロティクな極性溶媒に溶解した一般式(V)で示
される芳香族酸無水物〔4〕 (式中、Ar3は2価の有機基を示す。)で停止した一般
式(VI)で表されるオリゴエステルアミック酸 (式中、Ar1,Ar2,Ar3及びmはそれぞれ上記式(I)の
場合と同じである。)を合成する。
最後に、上記アミック酸溶液を熱的に閉環・脱水させ
るために、非溶媒を加えたのち還流・共沸下、一般式
(I)で表されるエステルイミドオリゴマーに変換す
る。
ここで、使用する非溶媒は芳香族炭化水素であるキシ
レン、トルエン、ベンゼン等であれば特に制限なく使用
できるが、好ましくは、ベンゼンを使用するのがよい。
反応は、共沸・留去する水をディーン・スターク還流器
を用いて反応理論量の水が集められるまで還流させる。
反応後は、水あるいはアルコール系の溶媒中に激しく攪
拌させながらポリイミド溶液を注ぐことで、ポリイミド
をパウダーとして沈澱させる。パウダーは、濾過して集
めたのち80℃・減圧下に48時間乾燥させる。
本発明に用いられる有機テトラカルボン酸二無水物と
しては、あらゆる構造の有機テトラカルボン酸二無水物
が使用可能であるが、上記一般式(III)のAr4基は4価
の有機基であり、芳香族基であることが好ましい。この
Ar4基を具体的に例示すると、次の物を挙げることが出
来る。
これらの有機テトラカルボン酸二無水物を単独又は二
種以上組み合わせて用いてもよい。より具体的には、諸
特性のバランス面から、 の少なくとも1種以上を主成分とすることが好適であ
る。
本発明に用いられるジオールは、一般式(II) (式中、Ar2は2価の有機基)で示され、該ジオール化
合物〔1〕のAr2は本質的には2価の有機基ならなんで
も使用可能であり、具体的には、 等を挙げることができるが、芳香族基が望ましく具体的
には、 の少なくとも1種以上を主成分とすることが好適であ
る。
本発明に用いられるジアミンは、一般式(IV) (式中、Ar1は2価の有機基)で示され、該ジアミン化
合物〔3〕のAr1は2価の有機基なら何でも使用可能で
あり、具体的には、 等を挙げることができるが、芳香族基が望ましく、具体
的には、 の少なくとも1種以上を主成分とすることが好適であ
る。
末端停止用に本発明で使用される芳香族酸無水物は、
一般式(V) で表され、該芳香族酸無水物〔4〕のAr3を例示する
と、 等があるが、コスト、取扱の点で、特に好ましくは、 である。
ポリアミド酸溶液の生成反応に使用されるアプロティ
クな極性有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキ
シド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、
N,N′−ジメチルホルムアミド、N,N′−ジエチルホルム
アミド等のホルムアミド系溶媒、N,N′−ジメチルアセ
トアミド、N,N′−ジエチルアセトアミド等アセトアミ
ド系溶媒等を挙げることができる。これらを単独又は2
種以上の混合溶媒として用いることもできる。更に、こ
れらのアプロティクな極性溶媒とともに、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、ベンゼンメチルセロソ
ルブ等のポリアミック酸の非溶媒との混合溶媒として用
いることもできる。好ましくは、ジメチルホルムアミド
(以下、DMFと記す。)を用いることが生成するポリマ
ーの色調、収率等の点から望ましい。
本発明に係る反応性を有するエステルイミドオリゴマ
ーから特に高い耐熱性を有する硬化物を与えることにつ
いての機構は明確ではないが、アセチレンの熱硬化(3
量化)によるベンゼン骨格形成あるいはナジック環の開
環、熱重合の効果であるといわれている〔例えば、竹市
力、高分子加工、第37巻、第7号、347ページ、1988
年〕。
また、数平均重合度〔DP;P.J.フローリー、Principle
s of Polymer Chemistry:Cornell University Press:It
haca,NY,91ページ、1953年〕をコントロールするため
に、重合比nは1〜30、好ましくはは1〜25、更に好ま
しくは1〜20がよい。上記範囲より大きくなると、有機
溶媒溶解性が落ちるという欠点が出る。また、上記範囲
より小さい場合は、機械的強度の点で問題が出る。
本発明のエステルイミドオリゴマーから硬化物を得る
に際し、必要に応じてエポキシ樹脂やエポキシ樹脂硬化
剤、硬化促進剤、充填剤、難燃剤、補強剤、表面処理
剤、顔料、各種エラストマーなどを併用することが出来
る。
エポキシ樹脂とは分子中に2個以上のエポキシ(グリ
シジル)基を有する化合物であり、例示するとビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ハイドロキノン、レゾル
シン、フルルグリシン、トリスー(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1,1,2,2,−テトラキス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン等の2価あるいは3価以上のフェノー
ル類又はテトラブロムビスフェノールAやブロム化ポリ
フェノール類から誘導されるノボラックなどのハロゲン
化ポリフェノール類から誘導されるグリシジルエーテル
化合物、フェノール、オルトクレゾール等のフェノール
類とホルムアルデヒドの反応生成物であるノボラック系
エポキシ樹脂、アニリン、パラアミノフェノール、メタ
アミノフェノール、4−アミノ−メタクレゾール、6−
アミノ−メタクレゾール、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、8,8′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビ
ス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、パラフ
ェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、2,4−ト
ルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、パラキシリ
レンジアミン、メタキシリレンジアミン、1,4−シクロ
ヘキサン−ビス(メチルアミン)、1,4−シクロヘキサ
ン−ビス(メチルアミン)、5−アミノ−1−(4′−
アミノフェニル)−1,8,8−トリメチルインダン、6−
アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,8,8−トリメ
チルインダン等から誘導されるアミン系エポキシ樹脂、
パラオキシ安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の
芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジルエステル系
化合物、5,5−ジメチルヒダントイン等から誘導される
ヒダントイン系エポキシ樹脂、2,2′−ビス(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス〔4−(2,3
−エポキシプロピル)シクロヘキシル〕プロパン、ビニ
ルシクロヘキセンジオキサイド、3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂、そ
の他、トリグリシジルイソシアヌレート、2,4,6−トリ
グリシドキシ−s−トリアジン等が挙げられ、これらは
1種又は2種以上組み合わせて用いられる。
エポキシ硬化剤としては、芳香族アミンやキシリレン
ジアミン等の脂肪族アミン等のアミン系硬化剤、フェノ
ールノボラックやクレーゾルノボラック等のポリフェノ
ール化合物、ヒドラジド化合物等が例示され、これらは
1種又は2種以上組み合わせて用いられる。
硬化促進剤としてはベンジルジメチルアミン、2,4,6
−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−
ジアザビシクロウンデセン等のアミン類や、2−エチル
−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、三
フッ化ホウ素アミン錯体等が例示でき、これらは1種又
は2種以上組み合わせて用いられる。
機械的強度を改良するためにエラストマーの添加も効
果的である。エラストマーとは、具体的には、以下のも
のを例示することができる。
上記記載のエラストマーは、Silastic(LS−420)、S
ylgard(184)はダウコーニング社から、ハイカー・ATB
N(1300×16等)、CTB(2000×162)、CTBN(1300×13,
1300×8,1300×31)、VTBN(1300×23)は(株)宇部興
産から、3Fはモンサント社により製造されている。
また、難燃性付与のため難燃材、無機充填剤を適宜を
適宜配合することが出来る。無機充填剤としては、水不
溶性で、絶縁性のものが用いられる。
その例としては、シリカ、アルミナジルコニア、二酸
化チタン、亜鉛華等の金属酸化物;水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物;タルク、カ
オリン、雲母、ワラストナイト、粘度鉱物等の天然鉱
物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、リン酸カルシウム等の不溶性塩等があり、これらは
単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
補強材としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊
維、ベクトラ等の液晶ポリエステル繊維、ポリベンゾチ
アゾール(PBT)繊維、アルミナ繊維等からなる織布、
不織布、マット、紙(ペーパー)あるいはこれらの組合
せが例示できる。これらの補強材は、接着性付与のため
シランカップリング剤処理を併用することも効果的であ
る。
次に、代表的な塗布工程を例を挙げて説明する。
一般式(I) で表されるエステルイミドオリゴマーを所定の樹脂濃度
になるように所定量の有機溶剤で溶解・攪拌することに
より、均一なワニス状樹脂組成物を得る。このようにし
て製造した樹脂組成物を、ガラス布、ガラス不織布、ガ
ラスペーパー等の補強材に塗布・含浸したのち、熱風循
環乾燥炉内で50〜250℃、好ましくは50〜200℃、更に好
ましくは100〜200℃の温度範囲内で、所定の残溶剤濃度
になるように炉内滞留時間を設定・乾燥し、耐熱性積層
板用プリプレグを製造する。
使用される有機溶剤としては、例えば、ジメチルスル
ホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶
剤、N,N′−ジメチルホルムアミド、N,N′−ジエチルホ
ルムアミド等のホルムアミド系溶剤、N,N′−ジメチル
アセトアミド、N,N′−ジエチルアセトアミド等のアセ
トアミド系溶剤、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン等のエーテル系溶剤;アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン系溶剤等を挙げることができ
る。これらを単独又は2種以上の混合溶剤として用いる
こともできる。更に、これらの有機極性溶剤とともに、
メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール系溶剤、ベンゼン、メチルセロソルブ等との混合溶
剤として用いることもできる。
有機溶剤に溶解稀釈時の樹脂濃度は、プリプレグ時の
樹脂濃度との関係から5〜75重量%、好ましくは15〜65
重量%、更に好ましくは35〜65重量%の範囲で使用する
のが望ましい。プリプレグの残溶剤濃度は、残溶剤/樹
脂比計算で1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、更
に好ましくは1〜5重量%の範囲で調整するのが望まし
い。上記範囲よりも大きくなると、プリプレグ成形後の
積層板の機械特性が低いという問題が発生する。また、
上記範囲よりも小さいと、プリプレグ成形時に残存溶剤
が揮発するためボイドの発生が起こるという不都合があ
る。
次に、上記のようにして得られた耐熱性プリプレグを
用いて両面銅張積層板を作成する方法について説明す
る。希望する厚みになるように、銅箔及びプリプレグの
枚数を調整する。表面を鏡面仕上げした2枚のステンレ
スプレートの間に、所定の銅箔、プリプレグを挿入した
のち所定の時間・圧力下で加熱・加圧すれば両面銅張積
層板を作成することが出来る。また、機械的強度を向上
するためにアフターキュアを併用することも効果的であ
る。
〔実施例〕
以下、実施例により、本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではな
い。
実施例1 1リットルの4口フラスコに、三方コック、ディンス
ターク蒸留器、ジムロート還流冷却器、シーラムキャッ
プを取り付けた。反応器を減圧下に乾燥した。14.9g(7
8ミリモル)のTsClを反応系に加えたのち、充分にアル
ゴン置換した。反応系を氷冷し、30ミリリットルの乾燥
ピリジンを発熱に注意して加えた。15g(78ミリモル)
のTMAを110ミリリットルの乾燥DMFに完全に溶解したの
ち30分間で加えた。その温度で引続き反応させたのち、
30ミリリットルの乾燥DMFに溶解した13.1g(39ミリモ
ル)の芳香族ジオール を氷冷下に滴下した。30分後アイスバスをはずし、室温
下で引続き1時間反応させた。そののち再び反応系を氷
冷したのち、50ミリリットルの乾燥DMFに26.1g(78.0ミ
ルモル)の芳香族ジアミン を加えた。30分後アイスバスをはずしたのち、オイルバ
スで60℃に反応系を加熱したのち、引続き30分間反応を
続けた。10ミリリットルの乾燥DMFに13.4g(78.0ミルモ
ル)の芳香族酸無水物 を加えて2.6時間反応させた。そののち、200ミリリット
ルの乾燥ベンゼンを加えた後145℃(バス温)で共沸下
に1.4ミリリットル(理論量;1.4ミリリットル)の反応
水を留去した。反応後はメタノール1000ml中に反応溶液
を投入し、エステルイミドオリゴマーを沈澱させた。沈
澱したエステルイミドオリゴマーは、減圧下に濾過し真
空中・80℃で48時間乾燥したところ、56.0g(収率:97.1
%)の淡黄色のパウダーとして得た。
得られたエステルイミドオリゴマー165gを、DMF200g
に溶解(樹脂濃度;45重量%/DMF)した。20×20cmのガ
ラス布(WEA−18K105F117;(株)日東紡製)16枚に含浸
させた。熱風循環乾燥炉内で、120℃・85分乾燥させ、
樹脂濃度38.9重量%(ガラス布1枚当たり)、残溶剤濃
度4.2%のプリプレグを作成した。
こうして作成したプリプレグ8枚を電解銅箔(35μ
m、3EC;(株)三井金属工業製)2枚に挟みこみ180℃
・2時間・25kg/cm2の条件下で加熱・加圧一体成形して
板厚12mmの両面銅張積層板を得た。
実施例2 芳香族ジオール13.1g(39ミリモル) 芳香族ジアミン22.9g(78ミリモル) 酸無水物12.8g(78ミリモル) を用いて、60℃で3.5時間反応させるほかは実施例1と
同様の条件で反応を行い、エステルイミドオリゴマー4
2.1g(収率:94.4%)得た。
更に上記エステルイミドオリゴマー165gを用いて実施
例1と同様の条件で板厚9mmの両面銅張積層板を得た。
実施例3 芳香族ジオール9.75g(39ミリモル) 芳香族ジアミン19.3g(78ミリモル) 酸無水物13.4g(78ミリモル) を用いて、60℃で3.5時間反応させるほかは実施例1と
同様の条件で反応を行い、エステルイミドオリゴマーを
51.2g(収率:91.3%)得た。
更に上記エステルイミドオリゴマー165gを用いて実施
例1と同様の条件で板厚13mmの両面銅張積層板を得た。
実施例4 芳香族ジオール6.16g(39ミリモル) 芳香族ジアミン37.6g(78ミリモル) 酸無水物13.4g(78ミリモル) を用いて、60℃で3.5時間反応させるほかは実施例1と
同様の条件で反応を行い、エステルイミドオリゴマーを
65.2g(収率:92.9%)得た。
更に上記エステルイミドオリゴマー165gを用いて実施
例1と同様の条件で板厚12mmの両面銅張積層板を得た。
比較例1 市販のイミドオリゴマー165gを、DMF200gに溶解(樹
脂濃度;45重量%/DMF)した。20×20cmのガラス布(WEA
−18K105F117;(株)日東紡製)16枚に含浸させた。熱
風循環乾燥炉内で、120℃・85分乾燥させ、樹脂濃度31.
2重量%(ガラス布1枚当たり)、残溶剤濃度9.4%のプ
リプレグを作成した。
こうして作成したプリプレグ8枚を電解銅箔(35μ
m、3EC;(株)三井金属工業製)2枚に挟みこみ220℃
・2時間・25kg/cm2の条件下で加熱・加圧一体成形して
板厚10mmの両面銅張積層板を得た。
上記実施例1〜4及び比較例1で得られた銅張積層板
の物性を第1表に示した。
〔発明の効果〕 本発明の耐熱性積層材は、耐湿性が高く且つ保存安定
性に優れた耐熱性積層板用プリプレグの製造を可能と
し、更に該プリプレグを用いて工業的価値の高い、耐湿
性及び耐熱性に優れた両面銅張積層板等の積層板の製造
を可能とするもので、その有用性は極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−92651(JP,A) 特開 昭60−243122(JP,A) 特開 平1−167332(JP,A) 特開 平2−180961(JP,A) 特開 昭54−32596(JP,A) 特開 昭48−26895(JP,A) 特開 平3−195732(JP,A) 特開 平4−81428(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Ar1,Ar2,Ar3はそれぞれ下記の群から選ばれる
    2価の有機基であり、Ar1,Ar2,Ar3はそれぞれ同種であ
    ってもよく、異種であってもよい。mは1〜30の整数で
    ある。)で示される化合物を用いたことを特徴とする耐
    熱性積層材。
  2. 【請求項2】Ar1が下記の基から選択される請求項1記
    載の耐熱性積層材;
  3. 【請求項3】Ar2が下記の基から選択される請求項1記
    載の耐熱性積層材;
  4. 【請求項4】Ar3が下記の基から選択される請求項1記
    載の耐熱性積層材;
  5. 【請求項5】一般式(I) (式中、Ar1,Ar2,Ar3はそれぞれ下記の群から選ばれる
    2価の有機基であり、Ar1,Ar2,Ar3はそれぞれ同種であ
    ってもよく、異種であってもよい。mは1〜30の整数で
    ある。)で示される化合物を有機溶剤に溶解してワニス
    状樹脂組成物を調製し、次いで補強材を該ワニス樹脂組
    成分で塗布・含浸させたのち所定の残溶剤濃度となるよ
    うに乾燥してプリプレグを作成し、該プリプレグの1枚
    又は2枚以上を2枚の銅箔の間に挟み込み、加熱加圧し
    て一体成形することを特徴とする耐熱性積層材の製造
    法。
  6. 【請求項6】Ar1が下記の基から選択される請求項5記
    載の製造法。
  7. 【請求項7】Ar2が下記の基から選択される請求項5記
    載の製造法。
  8. 【請求項8】Ar3が下記の基から選択される請求項5記
    載の製造法。
  9. 【請求項9】ワニス状樹脂組成物の濃度が5〜75重量%
    である請求項5記載の製造法。
  10. 【請求項10】プリプレグの残溶剤濃度が樹脂に対して
    1〜20重量%である請求項5又は9記載の製造法。
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